「20代のニートでも就職できるのかな」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
実は、20代ニートでも就職は可能です。なぜなら、就職活動では若さが有利な要素になるからです。
こちらの記事では、20代ニートの割合や末路、取得すべき資格について解説をしております。就職活動を少しでも有利に進めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 就職活動では若さが有利に。20代ニートでも就職は可能!
- 20代ニートにおすすめ資格3選は「自動車運転免許」「日商簿記」「プログラミング」
- 20代ニートは「ハローワーク」「求人サイト」「エージェント」を活用しよう!
20代ニートでも就職は可能
20代ニートでも就職は可能です。なぜなら、まだまだ「20代」という年齢は若いからです。
そもそも会社は、将来的に会社を背負っていける人材を長期的に育てたいと考えているものです。そのため「新卒採用」で学生を採用しているわけですが、新卒という形でなくても「20代であれば採用したい」と考えている会社は少なくありません。
たしかにニートの状態からの就職活動では、応募できる会社は限られます。しかし、この記事で紹介するような「資格」を取得したり、ニートからでも目指しやすい仕事への就職を考えることで、就職成功への道は開けていきます。
20代ニートの割合
総務省統計局によると、15~34歳のニート(若年無業者)は人口の2.3%とのデータが公表されています。数でいうと約57万人にのぼり、この割合や人数は2021年までの10年間、ほぼ変わっていません。
同調査では20代に絞ったデータは掲載されていませんが、細かい内訳でみると、15~24歳は約27万人、25~34歳は約30万人となっています。
一般にニートの男女比は6:4とされているため、15~34歳のニートでは男性1.4%(約34万人)、女性は0.9%(約23万人)と推測できそうです。
参考:総務省統計局|2021年(令和3年)平均結果の概要 p.17
20代ニートの末路
20代をニートのまま過ごしてしまうと、次のような末路が訪れる恐れがあります。
- 高齢ニートになって捨てられる
- 引きこもりになってしまう
- 最悪の場合は孤独死の可能性も
では、それぞれについて解説します。
末路1:高齢ニートになって捨てられる
親も年を取ってくると、ニートの息子・娘を経済的に援助することが難しくなってきます。結果として縁を切られてしまい、家から追い出されてしまうニートもいるのです。
こうした末路を辿らないためには、早め早めの行動が欠かせません。20代であればニートからでも正社員就職を目指せるので、就職に向けてできる限り早めにアクションを起こすことを意識しましょう。
末路2:引きこもりになってしまう
ニート生活を続けていくと、友人関係や家族との関係が薄くなり、徐々に自分の殻(カラ
)に閉じこもってしまう人は少なくありません。
こうした末路を避けるために、外の世界との接点は常に持ち続けておきましょう。学生時代の親友や恩師、兄弟姉妹、何らかの知り合いなど、信頼して相談できる相手が一人でもいれば孤立は防ぐことができます。自分にとって必要だと思う“人とのつながり”は意識的に保つようにしましょう。
末路3:最悪の場合は孤独死の可能性も
極端な例ではありますが、ニートとしての生活を続けると「孤独死」といった末路が待ち受けている可能性もあります。
親に経済面で頼り切っている場合、親が定年を迎えたり亡くなった後、生活を維持していくことが難しいでしょう。そして自分自身の年齢が上がるにつれ、アルバイトですら採用される見込みも減っていきます。その結果として、誰にも気付かれることなく、ひとりで亡くなっていく人もいるのです。
こうした事態を避けるには、外部のサポートを頼ることが重要です。たとえば、政府は生活困窮者向けの相談窓口を開設しています。ひとりで生活を続けるのが難しい場合は、このようなサポートを活用しましょう。
参考:厚生労働省|自立相談支援機関 相談窓口一覧」(平成27年9月8日現在)
20代ニートが取得すべき資格
20代の人がニートの状態から就職を目指す場合には、次のような資格を取得するのがおすすめです。
- 普通自動車運転免許
- 日商簿記
- プログラミングの資格
では、それぞれについて解説します。
資格1:普通自動車運転免許
普通自動車運転免許とは、日本の公道で自動車を運転できる免許です。自動車関連の免許はさまざまありますが、普通自動車免許が「免許」と呼ばれることが一般的です。
普通自動車免許は、取得がそこまで難しくない一方で、免許を取得していれば就ける仕事も多く、いわゆる“コスパの良い資格“としておすすめです。具体的には、フード系ドライバーや営業職、介護職などで普通自動車運転免許を活かせます。
資格2:日商簿記
日商簿記とは「お金の動きを記録する手法」に関する知識を測る試験です。難易度別に1~3級まで分かれていて、3級は3ヶ月ほどの勉強時間があれば合格を狙えます。
簿記はどの企業でも使われている手法であるため、簿記1級・2級を取得している人は採用で有利になる傾向にあります。特に事務職、なかでも経理職の募集では簿記を必須としている企業も多いので、こうした職種を目指すなら取得をおすすめします。
資格3:プログラミングの資格
プログラミングとは、主にシステム開発で使われるスキルです。プログラミングの資格はさまざまありますが、「基本情報技術者」を取得していると多くのIT企業で評価されます。
特にプログラマーは人手不足が深刻なため、社会人未経験者でも、仕事に対する意欲があれば採用したいと考える企業も少なくありません。その点でも、プログラミング系の資格を持っていれば仕事に対する熱意を伝えられるので、採用で有利に働く可能性があります。
20代ニートにおすすめの仕事5選
20代ニートにおすすめの仕事を5つ紹介します。
- IT業界
- 工場勤務
- 清掃業
- 飲食業
- ドライバー
では、それぞれの仕事について見ていきましょう。
年収参考:厚生労働省|令和2年賃金構造基本統計調査
仕事1:IT業界
IT業界でニートからでも挑戦しやすい仕事としては、次の2つが挙げられます。
- プログラマー
- システムエンジニア(SE)
プログラマーとは、コンピュータを動かすための「プログラミング」を担当する仕事です。「PHP技術者認定試験」「Ruby(ルビー)技術者認定試験」といった試験に合格している人は採用で有利です。
システムエンジニアとは、システムを設計する仕事です。設計書を作成したり、開発チームをまとめたりと、システム開発の先導に立って仕事を行います。「基本情報技術者試験」に合格している場合には採用時に評価されるでしょう。
IT業界に向いているのは、変化に柔軟に対応できる人です。ITの進歩は目覚ましいので、新しい情報を手に入れることが好きな人はやりがいを持って働ける可能性があります。
一方で、残業時間が多い可能性がある点には注意が必要です。IT系の会社には人手不足が深刻な会社が多いため、入社後に忙しく働きたくない場合には会社選びをしっかりと行うようにしましょう。
IT業界の平均年収は、男性528万円、女性434万円です(※)。
※「ソフトウェア作成者」の年収を参照
仕事2:工場勤務
工場勤務の仕事として代表的なのは、ライン作業です。主にベルトコンベアから流れてくる製品を加工・検品する仕事で、機械のオペレーション作業を行うこともあります。
さまざまな工場が存在しますが、自動車工場であれば「自動車整備士」、食品工場などでは「エネルギー管理士」の資格を持っていると活躍できるチャンスがあるでしょう。
工場勤務の仕事は、地道な作業の連続です。そのため、1つのことに集中して取り組み続けられる人に向いています。一方で、働き方には注意が必要です。多くの工場では二交代制や三交代制を採用しているので、場合によっては夜勤に入る可能性があります。
工場勤務の平均年収は、男性443万円、女性313万円です(※)。
※「その他の製品製造・加工処理従事者(金属製品を除く)」の年収を参照
仕事3:清掃業
清掃業は、主に建物の清掃作業を行う仕事です。オフィスの窓ふきや、トイレ清掃などがメインで、特に難しい業務はないため初心者でも取り組めます。「ビルクリーニング技能士」や「普通自動車免許」を持っている場合には、より多くの求人に出会えるでしょう。
清掃業は、細かい仕事が得意な人に向いています。常に立ち仕事という一面もあるため、体力面や健康面で不安が残る人は慎重に仕事を選びましょう。
清掃業の平均年収は、男性299万円、女性231万円です(※)。
※「ビル・建物清掃員」の年収を参照
仕事4:飲食業
飲食業とは、主に飲食店のスタッフとして働く仕事です。
未経験の場合、仕事内容としては接客や調理がメインです。そのため「レストランサービス技能士」や「調理師」など、飲食の現場で活かせる資格を保有している人は重宝される傾向にあります。
飲食業は、コミュニケーションを取ることが好きな人に向いています。お客様と接する時間が長く、社員やアルバイトスタッフと店舗内で過ごす時間も長いので、協調性を持って働ける人にもおすすめです。なお店舗によっては残業が多く、休日が取りにくい、といった現状もあるので注意しましょう。
飲食業の平均年収は、男性380万円、女性269万円です(※)。
※「飲食物給仕従事者」の年収を参照
仕事5:ドライバー
ドライバーは、貨物やお客様を目的地まで運ぶ仕事です。
普通自動車免許を持っていることは最低条件ですが、それ以外に「中型自動車免許」や「準中型自動車免許」を持っていると選択できる仕事の幅が広がります。
ドライバーの魅力は、自分1人の時間を確保しやすいことです。単独行動がほとんどのため、1人で仕事を進めていきたい人に向いています。一方で、たとえば大型トラックの場合には早朝からの勤務や、長距離運転の必要もあるなど、生活リズムが崩れやすい点には注意が必要です。
ドライバーの平均年収は、男性394万円、女性299万円です(※)。
※「自家用貨物自動車運転者」の年収を参照
20代ニートが就職する方法
20代のニートが就職を目指す方法を3つ紹介します。
- ハローワークを利用する
- 就職サイトを利用する
- 就職エージェントを利用する
これらの方法は、すべて無料で利用できます。それぞれの特徴について紹介しますので、自分にぴったりな方法を見つけましょう。
ハローワークを利用する
ハローワークとは、国が運営する“職業紹介所”のことです。ハローワーク内、または専用のWebサイトから全国の求人を検索でき、履歴書の書き方や、ビジネスマナーなどを学べる就職セミナーにも無料で参加できます。
ハローワークは、基本的には誰でも利用可能です。現在働いていない人でも問題なく使えるので、仕事探しの一歩目として利用してみると良いでしょう。
就職サイトを利用する
就職サイトとは、求人が掲載されているWebサイトのことです。自分で求人を検索し、サイト内で応募まで進められることが特徴で、「適職診断」などの無料ツールが充実しているサイトも少なくありません。
ほとんどの就職サイトは誰でも利用できます。なお、就職サイトごとに求人数の多さ、または対象とする年齢などが異なるため、自分が利用対象者に当てはまるかはあらかじめチェックしておきましょう。
就職エージェントを利用する
就職エージェントとは、就職活動を無料でサポートしてくれるサービスです。具体的には、次のような支援を無料で受けられます。
- 企業の紹介
- 応募書類の添削
- 面接アドバイス
- 企業との面接日程の調整
- 年収交渉
就職エージェントの利用者も特に制限はありませんが、就職エージェントごとに得意な領域は異なります。
20代ニートの場合には、ジェイックが運営する就職エージェントなど、ニートの就職支援に特化した就職エージェントの利用がおすすめです。
ジェイックが紹介する求人は、正社員のみです。ニートから就職成功を果たした方も多く、入社後もイキイキと働き続けている方も多いので、少しでも興味があればまずはお気軽にご相談にお越しください。
まとめ
20代のニートが就職成功を目指すうえで知っておきたい情報をお伝えしてきました。
「ニートの末路」についてもお伝えしましたが、将来に対して過度に悲観的になる必要はありません。20代はまだ若いですし、過去ではなく、未来の可能性に目を向けてくれる企業も多く存在するからです。
今回お伝えした資格や仕事について参考にしていただきつつ、就職サービスなどを利用することで、未来の安定を手に入れていきましょう。