ニートからの脱却を目指して、就職活動を始めたものの、「履歴書の書き方がわからない…」と困っている方は多いでしょう。
ニートの方が就職を成功させるためには、良質な履歴書を書くことが大切といえます。
履歴書でうまく自己アピールができなければ、面接に進めず、内定を勝ち取ることが難しくなるからです。
とはいえ「自分ではなかなか上手に履歴書を書けない…」と悩んでいるニートの方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではニートの方が履歴書を書く際のポイントを詳しく解説します。記事を読めば、履歴書の書き方で困ることが少なくなるでしょう。
履歴書の書き方がわからないと悩むニートの方は、最後まで読んでみてください。
- 履歴書にニートで空白期間があった場合でも、嘘をつかずに書き方に気をつけることが大切
- ニートの方が履歴書を書く際は、まず準備が肝心。具体的には自己分析・企業研究・フォーマット選びを丁寧におこなうこと
- 履歴書を作成する際の注意点は、噓の経歴を書かない・履歴書を使い回さない・提出する前に第三者に見てもらう
この記事の目次
ニートが履歴書を書く前にしておきたい3つの準備
就職を決意したニートのなかには「履歴書作りを頑張ろう!」と意気込んでいる方もいるかもしれません。
ですが、いきなり履歴書を書き始めることは避けたほうが良いでしょう。うまく自分をアピールできず、書類選考を突破できない可能性も考えられるからです。
履歴書で効果的に自分をアピールするためには、作成前の準備が重要になります。
そこで、最初にニートの方が履歴書を書く前にしておきたい準備をまとめました。
- 自己分析を入念におこなう
- 企業研究を徹底的におこなう
- 履歴書のフォーマットを選ぶ
まずは必要な準備をきちんと終わらせてから、履歴書の作成に取りかかりましょう。
1. 自己分析を入念におこなう
履歴書を書く前の準備として、まず自己分析を徹底しましょう。あなたの強みや価値観が明確になるからです。
強みや価値観が明確になれば、履歴書の自己PR欄などで効果的に自分をアピールできます。
自己分析と聞くと「なんだか大変そう…」と感じるかもしれませんが、安心してください。
紙に以下の項目を書き出すだけで、簡単に自己分析ができます。
- あなたの趣味
- 得意なこと・不得意なこと
- 興味がある仕事のジャンル
- 理想の働き方(例:しっかり働きつつ、プライベートも充実させたいなど)
また、家族や友人に自分のことを聞いてみることも、自己分析の方法のひとつです。
2. 企業研究を徹底的におこなう
自己分析だけではなく、企業研究も徹底しましょう。応募する企業に対する理解を深めるためです。
企業研究をおこなうことで、応募する企業の理念・事業内容・求める人物像などがわかります。
すると、応募する企業に対して何をアピールすべきかが明確になるはずです。
履歴書の自己PRや志望動機で適切にアピールできれば、書類選考を突破できる確率は上がるでしょう。
反対に企業研究を怠ると、採用担当者に「私たちの会社のこと、本当にわかっているのかな?」「水が合わなくて、すぐ辞めてしまうのでは…?」と思われるおそれがあります。
企業研究の具体的なやり方は、以下のとおりです。
- 就職四季報をチェックする
- 企業の公式サイトや採用ページを確認する
- 口コミサイトで社員・元社員の声をチェックする
可能であれば、職場見学を依頼して社内の雰囲気を肌で感じてみることも検討してみましょう。
3. 履歴書のフォーマットを選ぶ
ニートの方が履歴書を書く際は、フォーマットの選定が重要になります。ニートの方に適した履歴書のフォーマットを選ぶことで、書類の見栄えが大きく変わるからです。
履歴書には、さまざまな種類のフォーマットがあります。それぞれの特徴を以下にまとめました。
- JIS規格:ベーシックなフォーマット。学歴・職歴欄が広め
- 一般用:JIS規格と比べて自己PRや志望動機の欄が広め
- 転職用:職歴欄が広め。職務経歴書とセットになっていることが多い
- アルバイト用:希望出勤日や時間帯を書く欄がある。自己PR欄は狭め
職務経験が少ないニートの方は、自己PRや志望動機の欄が広めの履歴書を選び、職歴以外の部分でアピールしていきましょう。
応募する企業から指定がない場合は、履歴書のフォーマットをあなたが自由に選んで問題ありません。
ニート向け履歴書の書き方を項目ごとに解説
履歴書には、大きく分けて以下の5つのパーツがあります。
- 基本事項
- 学歴・職歴
- 自己PR
- 志望動機
- 本人希望欄
パーツごとに具体的な書き方や作成時のポイントを詳細にまとめました。
本項目を読むことで、履歴書の具体的な書き方・各パーツの作成時に気をつけるべきポイントがわかります。
履歴書の書き方がわからず悩んでいる方は、チェックしてみてください。
1. 基本事項
基本事項には名前・生年月日・住所・連絡先を記載します。具体的な書き方は以下のとおりです。
履歴書 20〇〇年〇月〇日現在 | ||
ふりがな 〇〇〇 〇〇〇〇 | 写真を貼る位置写真を貼る必要がある場合 1. 縦 36~40mm 横 24~30mm 2. 本人単身胸から上 3. 裏面のりづけ | |
氏名 〇〇 〇〇 ㊞ | ※性別 男 | |
西暦 〇〇〇〇年 〇〇月 〇〇日生(満〇歳) | 電話 03-〇〇〇〇-△△△△ | |
ふりがな とうきょうとかつしかくひがししんこいわ | 携帯 090-××××-〇〇〇〇 | |
現住所 〒〇〇〇-〇〇〇〇東京都葛飾区東新小岩〇-〇-〇 △△ハウス〇〇〇号 | E-mail〇△〇×〇@〜.co.jp | |
ふりがな | 電話 | |
連絡先 〒(現住所以外に連絡を希望する場合のみ記入) 同上 | 携帯 | |
基本事項を作成する際に注意したいポイントは、以下のようにパーツごとに分けて紹介します。
- 氏名・住所欄
- 生年月日・日付欄
- メールアドレス欄
- 写真欄
順番に解説するので、実践できていないポイントがあれば、履歴書作成時に取り入れてみてください。
氏名・住所欄
基本事項を書く際は、まず氏名・住所欄の振り仮名表記に注意しましょう。
「ふりがな」と表記されていればひらがなで「フリガナ」と表記されていればカタカナで書きます。
また、住所は略さずに建物名まで記載してください。
生年月日・日付欄
生年月日・日付欄は、和暦・西暦のどちらでも構いません。
しかし、履歴書全体で和暦・西暦のいずれかに統一しましょう。統一されていないと、わかりにくいだけではなく、採用担当者に雑な印象を与えてしまうからです。
また、日付欄は、記載した日ではなく、持参日または郵送日を記入します。
メールアドレス欄
履歴書に記載する連絡用のメールアドレスは、できればシンプルなものにするほうが望ましいでしょう。
そこまで神経質になる必要はないですが、もしまだメールアドレスを作っていなければ、以下の例を参考にしてみてください。
- taro.yamada@〜.com
- hanako.yamada123@〜.co.jp
名前をベースにしたメールアドレスが基本です。生年月日などの他人に知られても問題ない数字を使っても良いでしょう。
反対に、良くない例は以下のとおりです。
- 無意味な文字の羅列(例:embiegrgufafd@〜.com)
- プライベートや趣味を押し出したアドレス(例:animelove@〜.co.jp)
- ハイフンやアンダーバーを複数使ったアドレス(例:tanaka____123@〜..com)
上記のメールアドレスだと、重要なメールが届かない・採用担当者に不真面目な印象を与えるなどのデメリットがあります。
あくまで細かい部分になりますが、参考にしてみてください。
写真欄
写真が必要な場合、証明写真ボックスもしくは写真館で撮影したものを使用します。私服ではなくスーツを着用した写真を利用しましょう。
また、写真はのり付けして貼るので、場合によっては剥がれてしまうことがあります。そのため、のり付けする前に写真の裏側に氏名を書いておきましょう。
2. 学歴・職歴
学歴・職歴を記入する欄は基本的に同じです。
学歴・職歴欄の最初の1行目に「学歴」と、職歴の1行目には「職歴」とそれぞれ中央に書いて、次の行から具体的な経歴を書き始めます。
学歴・職歴どちらを記入する際も、西暦・和暦は統一しましょう。統一されていないと、わかりにくいだけではなく、採用担当者に雑な印象を与えてしまうからです。
本項目では、学歴・職歴それぞれの書き方のポイントを解説します。
学歴・職歴の書き方がわからない方は、チェックしてみてください。
学歴
年 | 月 | 学歴・職歴など(項目別にまとめて書く) |
---|---|---|
2011 | 4 | 〇〇市立〇〇高等学校 入学 |
2014 | 3 | 〇〇市立〇〇高等学校 卒業 |
2014 | 4 | 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学 |
2018 | 3 | 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業 |
学歴を書く際は、入学・卒業年を分けて書きます。
学校名は、略称ではなく「~~高等学校」のように正式名称で記載しましょう。学部・学科・コース名がある場合は、あわせて記載します。
ただし、私立高校や大学の法人名は表記しなくてOKです。
通常、学歴は高校入学から記載しますが、最終学歴が中卒の場合は、中学の卒業年度のみを記載します。
中退歴がある場合は「中途退学」と記載しましょう。在学中に転校した場合は「転入学」で、中退してから入学した場合は「編入学」と書きます。
また、高卒認定試験に合格している方は、履歴書に学歴として記載することが可能です。年月とあわせて「高等学校卒業程度認定試験 合格」と記載しましょう。
職歴
職歴は、所属していた会社の入社・退社年月・従事した業務内容を簡潔に記載しましょう。働いていた期間の長さに関係なく、これまでの職歴をすべて記入します。
退職理由については「一身上の都合により退職」と記載すればOKです。
職歴を書き終えたら、一番下に右寄せで「以上」と記載しましょう。
ニート期間の長さによって、職歴欄の書き方は異なります。
ニート期間が半年未満のようにブランクが短い方の場合は、以下のように書きましょう。
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
2023 | 4 | 株式会社〇〇 入社(正社員) |
営業部に配属され、自社商品のルート営業をおこなう | ||
2024 | 4 | 一身上の都合により退職 |
現在に至る | ||
以上 |
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
2021 | 4 | 株式会社〇〇 入社(正社員) |
マーケティング部にて市場調査およびプロモーション企画を担当 | ||
2022 | 7 | 一身上の都合により退職 |
現在は〇〇(資格名)の取得に向けて勉強中 | ||
以上 |
「一身上の都合により退職」の後に「現在に至る」と記載します。
ニート期間が2〜3年と少し長い場合は、以下のように書いてください。
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
2021 | 4 | 株式会社〇〇 入社(正社員) |
マーケティング部にて市場調査およびプロモーション企画を担当 | ||
2022 | 7 | 一身上の都合により退職 |
現在は〇〇(資格名)の取得に向けて勉強中 | ||
以上 |
スキルアップのための勉強やボランティア活動など、ブランクの間に取り組んできたことを簡潔に説明すると良いでしょう。
職歴がない分、ニート期間中の取り組みでアピールしていくことが大切です。
ニート期間が5年以上など極端に長い場合は、以下のように記載します。
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
2019 | 3 | 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業 |
適職を見極められず、就職先未定のまま卒業 | ||
就職活動・留学などを経て、現在は〇〇のスキルを勉強中 | ||
以上 |
ブランクの間に取り組んできたことだけではなく、ニートになった背景も簡潔に記入しましょう。
ニート期間が長いと「なぜ空白期間がここまで長いのだろう?」と採用担当者が疑問に思うからです。
ブランクによるネガティブなイメージを吹き飛ばすためにも、なぜニートになったのかを履歴書で伝えておくことをおすすめします。
また、正社員経験がないニートの方は、アルバイト・派遣社員・契約社員で働いた経験があれば職歴欄に記入しましょう。
具体的な書き方は以下のとおりです。
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
2021 | 4 | 〇〇株式会社 入社(アルバイト) |
レストラン〇〇 〇〇店で接客応対・キッチンでの調理を担当 | ||
2023 | 3 | 〇〇株式会社 退社(アルバイト) |
現在に至る | ||
以上 |
就業経験がないニートの方は以下のように「なし」と記載します。
職歴 | ||
なし | ||
以上 |
3. 自己PR
自己PRの例文は以下のとおりです。
私の強みは几帳面さです。大学時代、書店でアルバイトをしていた際に、この強みを活かして在庫管理の改善に取り組みました。具体的には、商品の入荷・出荷データを細かく記録し、定期的に棚卸しを実施したことで、在庫の正確性を向上させました。その結果、在庫誤差が月平均10%から2%に減少し、売上も前年比15%増加しました。この経験から、几帳面さが業務の効率化と成果向上に役立つことを学びました。応募する事務職でも、几帳面さを活かしてデータ管理や書類整理を徹底し、業務の正確性と効率を高めることで、貴社に貢献したいと考えています。
まずは、一文目に「私の強みは~~です」と結論を明確に伝えましょう。最初に結論を伝えることで、採用担当者に内容が伝わりやすくなるからです。
また、自己PRでアピールする強みが、企業の求める人物像と合致しているかどうかも事前に確かめておきましょう。
冒頭で結論を伝えた後は、強みの根拠となる具体的なエピソードを挙げます。
最後に、あなたの強みを志望企業でどう活かせるか伝えると、より説得力が増すでしょう。
4. 志望動機
志望動機の例文は以下のとおりです。以下の例文は、職種未経験で営業職を目指す場合を想定しています。
私が貴社を志望する理由は、貴社の担当者様の営業に対する姿勢を見て、自分もこうなりたいと強く思ったからです。
以前、貴社のサービスを利用した際、サービスの提案をして終わりではなく、アフターフォローを続けてくださる姿に感銘を受けました。顧客第一の姿勢をもつ貴社で働くことで、お客様にプラスの価値をもたらせると考えています。
また、貴社のサービスは〇〇という理由で魅力があると感じました。営業職として貴社のサービスをより多くのお客様に届けたいと強く思ったので、貴社の営業職を志望しました。
現在は、貴社の営業職に必要な△△の知識を勉強しています。また、接客業のアルバイト経験で培ったヒアリング力を活かして、貴社の売上に貢献できると思ったので応募を決意しました。
希望する職種に関係なく、志望動機を上手に作るコツは、企業研究を徹底することです。
企業研究では主に以下の項目をリサーチしましょう。
- 事業内容
- 企業理念
- 求める人物像
- 将来のビジョン
- 社員の教育体制
- 応募する企業の競合他社との違い
- 応募する企業が属する業界の動向
企業研究を進めると「この商品良さそうだな」「この仕事をやってみたい」など、興味をもてる部分が出てくるはずです。
興味のある部分を掘り下げていくことで、良質な志望動機を作成できるでしょう。
また、志望動機を作成する際の注意点として、条件だけで志望動機を書くことは避けることをおすすめします。
企業に貢献する意欲を感じない志望動機になってしまい、採用担当者からの印象が悪くなってしまうからです。
遠回りに感じるかもしれませんが、企業研究を徹底したうえで志望動機を作り込みましょう。
5. 本人希望欄
本人希望欄の記載方法は以下のとおりです。
本人希望記入欄(特に給料、職種、勤務時間、勤務地、その他についての希望があれば記入) |
---|
事務職を希望します。 |
その他の項目については貴社の規定に従います。 |
本人希望欄には、どうしても譲れない労働条件を記載しましょう。たとえば、親の介護で勤務地を変えられない・持病によりできない業務があるなどが挙げられます。
また、複数の職種・勤務地で募集している求人の場合は、あなたの希望を記載してOKです。
ただし、給料や待遇について本人希望欄に記載することは避けたほうが良いでしょう。採用担当者からの印象が悪くなるおそれがあるからです。
面接時や内定後に給料や待遇について交渉する場があるので、企業からの指定がなければ記載する必要はありません。
特に記載事項がない場合は「貴社の規定に従います」と書きます。
ニートが履歴書を書く際の3つの注意点
ニートが履歴書を書く際には、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。
そこで、ニートが履歴書を書く際の注意点をまとめました。
- 嘘の経歴を書くことは避ける
- 履歴書を使い回さないようにする
- 提出する前に第三者にチェックしてもらう
履歴書の作成で失敗しないために、気をつけるべきポイントをおさえておきましょう。
また、履歴書を書き終えたら、上記の3つのポイントを踏まえたうえで作成できているか見直してみてください。それでは一つずつ解説します。
1. 嘘の経歴を書くことは避ける
嘘の経歴を書くことは避けましょう。学歴や職歴などの嘘を記載することは経歴詐称にあたります。
経歴詐称の例を以下にまとめました。
- 在職年数を実際より長く見せる
- 学歴を偽る(例:高校中退→高卒と書く)
- 職歴に実際には働いていない企業を記載する
入社前に発覚すると内定取り消し、入社後に判明すると懲戒解雇のリスクがあります。状況によっては、以下の犯罪に問われる可能性も考えられるでしょう。
- 詐欺罪:お金を得る目的で経歴を詐称していた場合
- 文書偽造罪:卒業証明書や資格証明書を偽造して自分の名前に変更した場合
ニートの方の場合は空白期間があるため「何とかして自分を良く見せないと…」と思ってしまうことも無理はありません。
しかし、嘘は遅かれ早かれバレると考えてください。
人事担当者は採用のプロなので、履歴書に嘘を書くと面接で内容を詳しく聞かれた際に、うまく答えられず嘘とバレることもあります。
仮に嘘をついて入社できたとしても、社会保険や年金の手続きで嘘が発覚する可能性が高いでしょう。
また、なかには最終学歴の卒業証書の提出を求める企業もあります。
履歴書で嘘をつくと、その嘘をごまかすために入社後も嘘をつき続けることになるので、自分がつらくなるでしょう。
空白期間をカバーしながらうまくアピールできる方法はあるので、自分で自分を良くない方向へ追い込む必要はありません。学歴や経歴を偽って書くことは避けましょう。
2. 履歴書を使い回さないようにする
他社に提出して返却された履歴書を使い回すことは控えましょう。履歴書を使い回すと、自己PRや志望動機が応募する企業の特徴と合わず、内容が不自然になってしまうからです。
また、採用担当者から「本当に私たちの会社に入りたいのかな?」「手を抜いているのでは?」と思われてしまう可能性もあります。
履歴書の使い回しはもちろん、氏名や学歴などの基本情報のみをコピーし、他の項目を手書きすることも避けましょう。
そもそも経営理念や求める人物像は企業ごとに異なるので、応募する企業によってアピールすべきポイントや志望動機は変わってくるはずです。
なかには、履歴書を1社ごとに書くことを面倒に感じる方もいるかもしれません。
ですが、書類選考で不利にならないよう、履歴書は使い回さずに1社ずつ書き直しましょう。
3. 提出する前に第三者にチェックしてもらう
履歴書を提出する前に、第三者にチェックしてもらうことをおすすめします。自分だけではどこを修正すべきか気づけず、書類選考を突破できない可能性があるからです。
第三者のチェックを受ければ、一人では見つけられなかった誤字・脱字のミスに気づけることがあります。
また、客観的なアドバイスをもらうことで、履歴書をブラッシュアップすることも可能です。
家族や友人に見てもらうこともOKですが、どうしても恥ずかしいと感じる方やプロからのアドバイスを受けたい方は、就職・転職エージェントを利用しましょう。
就職のプロであるキャリアアドバイザーが、あなたの履歴書を添削してくれるので、書類選考を突破できる確率が上がります。
ニート期間をネガティブに見せない履歴書の書き方のコツ
就職活動を始めているニートのなかには「空白期間があると、履歴書でのイメージが悪くなるのでは?」と不安な方もいるでしょう。
ですが、安心してください。ニート期間をネガティブに見せない履歴書の書き方のコツがあります。
具体的なコツは以下のとおりです。
- 空白期間中に取得した資格をアピールする
- 空白期間中に勉強したことをアピールする
- 応募する職種に活かせそうな経験をアピールする
記事を参考に、空白期間をマイナスに見せない上手な書き方を身につけましょう。
1. 空白期間中に取得した資格をアピールする
ニート期間中に資格を取得した方は、履歴書に記載しましょう。応募する職種によっては、資格がアピールにつながることがあるからです。
履歴書に資格を記載する際の書き方は、以下を参考にしてみてください。
年 | 月 | 学歴・職歴など(項目別にまとめて書く) |
---|---|---|
学歴 | ||
2021 | 3 | 普通自動車第一種免許 取得 |
2022 | 7 | 日商簿記検定2級 合格 |
2023 | 6 | TOEIC Listening&Reading Test 750点 取得 |
たくさん資格をもっている方は、応募する職種に関連した資格に絞ってアピールしましょう。
関係のない資格を書くと「他の職種のほうがいいのでは?」と採用担当者に思われてしまう可能性があるからです。
また、就職のために無理して資格を取る必要はありません。資格がなくても応募できる求人はたくさんあるからです。
資格の取得には時間がかかるので、空白期間が延びて就職が遅れてしまうことも考えられます。
資格がある方はすでに保有しているものを、ない方は自己PRや志望動機などの資格以外の部分でアピールしましょう。
2. 空白期間中に勉強したことをアピールする
ニート期間中に勉強したことがあれば、履歴書でアピールしましょう。採用担当者に就職への意欲が伝わるからです。
語学・プログラミング・資格の勉強など、今あなたが取り組んでいることで問題ありませんが、以下のように応募する職種に関連する勉強だとより良いでしょう。
- プログラマー→プログラミングの勉強
- 英語が必要な仕事→英検やTOEICの勉強
- 営業職→コミュニケーションやプレゼンの勉強
空白期間が不安なニートの方は、勉強したことをアピールする方法もあります。
3. 応募する職種に活かせそうな経験をアピールする
応募する職種に活かせそうな経験をアピールすることも手段のひとつといえます。
経験者であることが伝わり「即戦力として働いてくれそう」と採用担当者に印象付けられるからです。
具体的にアピールできる経験を職種ごとにまとめました。
- 介護職→家族や親戚の介護をしてきた経験がある
- 接客業→飲食店のアルバイトで顧客対応の経験がある
- プログラマー→実際にWebサイトを作った経験がある
ブランクが不安な方は、応募する職種で役立ちそうな経験をアピールすることも検討してみてください。
ニート期間をポジティブに見せる例文4つ
「ニート期間をネガティブに見せない書き方のコツはわかった。でも、具体的に履歴書にはどう書けばいいの?」
ブランク期間が不安なニートのなかには、上記のような疑問をもっている方もいるでしょう。
そこで、ニート期間をポジティブに見せる例文を紹介します。以下の4つのケースごとに例文をまとめました。
- 特に何もしていなかった場合
- 家族の看病・介護をしていた場合
- ケガや病気の治療に専念していた場合
- スキルの習得に向けて勉強していた場合
あなたに当てはまるケースの例文をチェックしてみてください。
1. 特に何もしていなかった場合
ニートのなかには「就職しようと思ったけど、これまで特に何もしてこなかったから、履歴書に何を書けばいいかわからない…」という方もいるでしょう。
特に何もしていなかった場合の例文は、以下のとおりです。
半年ほど休養にあてていました。空白期間ができてしまったことは深く反省しています。このままではいけないと思い、今月から本格的に就職活動を開始しました。学生時代にプログラミングの勉強した経験を活かして、貴社のエンジニア職で貢献したいです。
ニート期間中に特に何もしていなかった場合は、まずブランクができた反省を正直に伝えます。
反省を伝えた後に、これからどうしていきたいかを伝えると、採用担当者からの印象が良くなるでしょう。
2. 家族の看病・介護をしていた場合
家族の看病・介護をしていた場合の例文は、以下のとおりです。
母の介護に専念していました。食事・排せつなどの介助が必要な状態であったうえ、家族の中で面倒を見られる人が私しかいなかったからです。現在では自分以外に介護をしてくれる人が見つかったので、業務に支障はありません。母の介護の合間を縫って英語の勉強に励み、TOEICで750点を獲得しました。英語のスキルを活かして、貿易事務の仕事で貴社に貢献したいです。
まずは、あなたが介護をしなくていけなかった理由を伝えましょう。
また、採用担当者は介護が仕事に影響するかを懸念している場合があるため、業務に支障がないこともあわせて伝えてください。
もし、介護の合間を縫って取り組んでいたことがあれば、履歴書に記載しておきましょう。
3. ケガや病気の治療に専念していた場合
ケガや病気の治療に専念していた場合の例文は、以下のとおりです。
前職で体調を崩してしまい、療養に専念していました。現在は回復しており、業務に支障はありません。療養期間中にプログラミングの勉強に取り組み、簡単なアプリであれば作成できるようになりました。学んだスキルを活かして、貴社に貢献したいです。
まずは、体調が回復していて業務に支障がないことを伝えましょう。採用担当者は、あなたがきちんと働き続けられるかを懸念しているからです。
なかには、入社後も通院の必要がある方もいるでしょう。
もし、入社に際して会社のサポートが必要な場合は、履歴書の本人希望欄に記載してください。たとえば「〇〇の持病があるため、△△の業務はできません」のような形です。
加えて、療養期間中に取り組んでいたこともあわせて伝えておくと好印象でしょう。
4. スキルの習得に向けて勉強していた場合
スキルの習得に向けて勉強していた場合の例文は、以下のとおりです。
休職期間中は簿記2級の取得に向けて勉強していました。勉強の甲斐あって、3か月前に簿記2級の試験に合格しました。今後は簿記1級やFPの資格取得も検討しています。会計スキルを活かして、経理職として貴社に貢献したいです。
簿記に限らず、英語やプログラミングなど、スキルの習得に向けて勉強していることがあれば、積極的に記載しましょう。
向上心をもってスキル取得に取り組んでいる姿勢を伝えられれば、高評価につながる可能性があります。
また、資格試験に向けて勉強している場合も、取得済みか否かに関係なく履歴書でアピールしてOKです。
ニートの履歴書に関するよくある質問
ニートの方が履歴書を書くとき、嘘を記入するのは絶対にやめましょう。たとえば虚偽の職歴などを書いた場合、判明すると内定取り消しになるなど、大問題になってしまいます。詳細は「ニートが注意するべき履歴書の書き方」でご紹介しています。
ジェイックの「就職相談」にご相談ください。事前にお伝えいただければ、プロの就職アドバイザーが履歴書の作成をお手伝いしたり、アドバイスさせていただいたりすることも可能です。ニートで職歴がなくご自身のアピールポイントが見つからないという方も、一度ご相談ください。
「ニート期間の書き方」で触れていますが、ニートの期間を履歴書に書くときは、その期間に何か取り組んでいたことがあればその旨を記載しましょう。就職準備や資格のための勉強などをしていた場合は記入することで、プラスの印象に働くことがあります。ただし、嘘を書くことだけは避けましょう。
ニートの就職に強いジェイックの「就職カレッジ」への参加をご検討ください。ジェイックはこれまで、数多くのニートの方の就職成功実績があります。ニートからの就職を少しでも有利に進めたい方は、ジェイックまでご相談ください。
まとめ
ニートの方が履歴書を書く際は、最初の準備が大切です。自己分析・企業研究を徹底すると同時に、履歴書のフォーマットも慎重に選びましょう。
また、履歴書を作成する際に、ニート期間があることから自分を良く見せるために嘘をつきたくなる気持ちがあるかもしれません。
しかし、嘘の経歴を書くと、内定取り消し・懲戒解雇などのリスクがあるので避けましょう。
嘘をつかなくても、空白期間をカバーしながら上手に書く方法はあります。たとえば、空白期間に資格の勉強やスキルの習得に励んだ経験をアピールすることも手段のひとつです。
もし、履歴書の作成に不安がある場合は、第三者の力を借りましょう。
自分では気づかなかったミスを指摘してもらえたり、客観的なアドバイスをもらえたりすることもあるからです。
特に就職・転職エージェントであれば、就職のプロから履歴書に関するアドバイスがもらえます。
うまく履歴書が書けずに悩んでいる方は、就職・転職エージェントを活用することも検討してみてください。