
ニートからの脱出を成功させるには、家族や専門アドバイザーに相談したり、生活習慣を整えるなど、まず最初にするべきことがあります。
この記事では、ニートを抜け出せない原因、ニートの末路、相談することの重要性、失敗と挫折を乗り越える方法までを網羅して解説します。
ニートを脱出し、明るい未来を手に入れたいと考えている方は是非参考にしてみてください。




- ニートの就職支援に特化したエージェントを活用する
ジェイックは利用者の成功において高い実績を持っている就職エージェント - ハローワークに行ってみる
ハローワークなら地元の求人を多く確認でき、職業の適性診断を無料で受けられたりもする - まずはアルバイトから始めてみる
正社員の仕事についていけるか不安なら、アルバイトをして働くことに慣れるのもおすすめ
この記事の目次
ニート脱出するために最初にするべき行動
ニートを脱出するために、身近なことからする必要があります。その中で最初にするべき行動について解説します。
詳しくは以下でご紹介していきます。
1. 相談をする
ニート生活から脱出するためには、まず誰かに相談することが大切です。一人で抱え込むと問題が複雑化し、状況を改善するための判断が鈍ってしまいます。信頼できる家族や友人に話を聞いてもらったり、専門のアドバイザーに相談したりすることで、心が軽くなり、具体的な行動を考える余裕が生まれます。
特に就職支援サービスの専門家は、ニート脱出のプロフェッショナルです。適切なサポートを受けることで、自分に合った進路やキャリアプランを見つけやすくなります。
2. 生活習慣を整える
健康的な生活習慣を整えることは、ニート脱出の第一歩です。不規則な生活は心身のバランスを崩し、行動力や意欲を低下させる原因となります。
特に睡眠不足は体調不良や集中力の低下を引き起こす可能性が高く、就職活動への意欲も減退してしまう恐れがあるからです。
厚生労働省作成の「知っているようで知らない睡眠のこと(解説書)」には、睡眠によって疲れが取れないと身体疾患・精神疾患に陥るリスクが高まると書かれています。
また、次の行動もおすすめされています。
- 起床後に朝日の光を浴びる
- 就寝1時間前にはスマホに触らないようにする
ニート生活が長くなると昼夜逆転の生活リズムが定着してしまうことも多いですが、就職活動に集中して臨むためにも、まずは睡眠習慣を見直してみましょう。
出典:厚生労働省「知っているようで知らない睡眠のこと(解説書)」
他にも、朝決まった時間に起きて夜早めに寝ること、適度な運動を取り入れること、バランスの良い食事を摂ることを心がけましょう。
これにより自然とエネルギーが湧き、前向きな気持ちで新しい挑戦を始められるようになります。また生活リズムを整えることは、社会復帰後の働き方にも良い影響を与えます。
3. 求人情報を見る
ニートから脱出するための小さなステップとして、求人情報を見るようにすることもおすすめです。
就活から離れた生活をしていた場合、「就活って謎、恐怖」と感じている人もいるかもしれません。いきなり本格的な就職活動を開始するのはハードルが高いと感じるなら、まずは求人サイトなどで求人情報を閲覧してみましょう。
自分が気になる職種が分かってきたり、求人情報の見方に慣れてくることで、これから始まる活動の準備運動になるはずです。

高藤薫/就職アドバイザー
「就活を身近に感じることが大切」
実は就職先がなかなか決まらないからニートを脱出できないという方は、そもそも就活に割く時間を取っていないことが多いです。
「毎日30分だけ継続して見る」「隙間時間に見る」などと決めて習慣化してみましょう。
そして、毎日求人を見ていると、徐々に就活の知識がついてきて、「〇〇職」などネットで検索するワードもわかってくるでしょう。自分に合った仕事のイメージが湧いてきたら、自然と行動意欲も高まりますよ!
ニートを脱出するための3つの方法
ここからは、ニートを脱出するために実践したい3つの方法を紹介します。
- ニートの就職支援に特化したエージェントを活用する
ジェイックは利用者の成功において高い実績を持っている就職エージェント - ハローワークに行ってみる
ハローワークなら地元の求人を多く確認でき、職業の適性診断を無料で受けられたりもする - まずはアルバイトから始めてみる
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ニートの就職支援に特化したエージェントを活用する
まずは、ニートの就職支援に特化したエージェントを使ってみましょう。
弊社ジェイックもニートや正社員経験が浅い方向けの就職支援サービスを運営しています。
また次のようなメリットを無料で受けられるので、就職を考えている人は利用をぜひ考えてみてください。
- 就職講座を受けられる
- 書類選考ナシで受けられる機会がある
- 就職後もいつでも無料で相談できる

高藤薫/就職アドバイザー
就職エージェントを使うと効率的!
求人サイトは、よく見ている人や情報を持っている人が見ると、「この業界は今こういう状況で、将来はこうなると言われているから、大体このくらいの年収で、こういう環境なのかな」といったことがわかります。しかし、そういった知識がない人にとっては、求人サイトの情報だけではハードルが高いと感じるでしょう。
そこで、就職エージェントに相談すると、自分の現状や希望を話すのは少し面倒かもしれませんが、話した上で「あなたにはこれが向いていますよ」とか、「こういう仕事もありますよ」と、解説を交えながら求人を紹介してくれます。
自分で就職に関する情報を集めるのが面倒だとか、そもそも情報がなくてよくわからないという人は、まず就職エージェントを使ってみるのが一番楽だと思います。
ハローワークに行ってみる
いわゆるニート脱出の定番ではありますが、ハローワークに行ってみることもおすすめです。ハローワークでは地元の求人を多く確認できることはもちろん、自分に向いた職業や強みは何か、といった適性診断を無料で受けられます。そしてハローワークの相談員はニートの就職をサポートしてきた人も多いので、就職成功に向けてきっと力になってくれることでしょう。
- 就活の質問・疑問に相談員が回答してくれる
- 未経験でも応募できる求人数が豊富
- 就活のコツなどが分かる就職セミナーに参加できる
- 適職診断テストなどを無料で受けられる
ニートからの脱出を目指すうえで役に立つ多くの情報やメリットが手に入るので、就活を有利に進めたい方はハローワークに登録しておきましょう。
具体的な登録方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
まずはアルバイトから始めてみる
いきなり正社員を目指さなくても、まずはアルバイトから始めてみるのも手といえます。
正社員の場合、基本的には週5日の勤務が原則です。派遣や契約社員といった形態であっても、働く時間を自分で自由に決めるのは難しいものです。
一方でアルバイトであれば、働く時間にある程度融通が利きます。そしてニートにとっては、「働くことに慣れる」ということが何よりも大切なことです。そのため仕事についていけるか不安な人は、アルバイトから仕事に慣れていくことも考えてみましょう。
また、アルバイトの勤務成績が良ければ、正社員登用してくれる会社もあります。
ニートから脱出するコツ
1. 小さなことから始めてみる
ニートからの脱出を成功させるには、「スモールステップ」を意識し、小さなことから始めてみましょう。
スモールステップとは、簡単にいうと「大きな目標を小さな目標に分けて、一歩ずつ達成していく」という考え方のことです。
メリットとしては、次の2つが挙げられます。
- モチベーションを保ちやすい
- 自己肯定感が高まりやすい
一気に頑張りすぎると息切れを起こしてしまうため、まずは「小さなことを積み重ねる」ことを常に意識しましょう。
実際、ニートの就職をサポートする多くの支援機関でも「本人の現状に合わせて小さなステップを登る支援」が取り入れられています(※)。
「できること」を増やしていくと自信も回復するので、就職に向けては短期のアルバイトやボランティアなど、社会との接点をもてる活動に少しずつ参加するのもおすすめです。
就活する気持ちがなかなか起きない方は、次の動画もチェックしてみてください。
※出典:財団法人 社会経済生産性本部「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究 報告書」p.57
2. 就活のスケジュールを立てる
目標日を定めることで、具体的な行動計画を立てられるようになるからです。
たとえば「4ヶ月後の◯月◯日までに就職する」と決めたとします。すると、そこから逆算して以下のような計画を立てられるでしょう。
- 1ヶ月目:自己分析、応募書類の作成
- 2ヶ月目:求人情報の収集・応募、面接対策
- 3ヶ月目:面接、内定
- 4ヶ月目:入社
目標日が決まっていないと時間だけがダラダラと過ぎ、いつまでもニートを脱出できない可能性もあるので、まずは就職日を決めることをおすすめします。
3. 自己分析をする
自己分析とは、自分の過去や価値観を振り返る作業のことです。
具体的には、次の3つを考えてみましょう。
- なぜニートになったのか?
- 学生生活や就業経験の中で「得意だったこと」「苦手だったこと」
- 理想の生活(家の中で働きたい、高年収を手にしたいなど)
上記の内容を整理することで、自分に適した仕事や働き方が分かります。
ちなみに自己分析は、応募書類の作成や面接対策にも役立ちます。
強みや経験を具体的に伝えられるようになるため、自分について効果的にアピールできるでしょう。
自己分析の詳しいやり方を知りたい方は、次の記事もチェックしてみてください。
自己分析とは?簡単なやり方や自己分析のメリットを解説
4. 就職支援サービスを活用する
1人で進める就活に不安がある方は、以下のような公的支援サービスの利用もおすすめです。
就職支援サービス | 特徴 |
---|---|
ハローワーク | 厚生労働省が運営する職業紹介機関 |
若者サポートステーション(サポステ) | 仕事をしていない15歳から49歳までをサポート |
ジョブカフェ | 若者の就職支援をワンストップでサポート |
これらはすべて無料で利用できるので、金銭的に不安を感じている方でも安心です。
サポートを受けられる場所は自宅の近くにあるかな?といったように、就職支援サービスについてもぜひ調べてみましょう。
ニートから抜け出せない原因
厚生労働省発表の「令和6年版 厚生労働白書」を参考に、ニートから脱出できない理由を5つ解説します。
- 就活する気が起きない
- 病気やけがで就活ができない
- 知識や能力に自信がない
- 希望する仕事がないと思っている
- プライドが高い
- 親が過保護
参考:厚生労働省「令和6年版 厚生労働白書-こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に-|図表1-3-2 就業希望の若年無業者が求職活動をしていない理由(2022年)」
1. 就活する気が起きない
ニートから脱出できない原因として、就活する気が起きないことが挙げられます。学校中退後卒業後、退職後にすぐに就職せず、だらだらと過ごしてしまうとそのまま就活する気が起きず、長期間ニートとして過ごしてしまう方も多いでしょう。
ネットやゲーム、スマホなどに時間を取られてしまい、就活を始めるのが億劫になってしまいがちです。

高藤薫/就職アドバイザー
ニート状態から就職を決めた人に「何が一番しんどかったか」を聞くと、多くの人が「最初は動き出すのが一番大変だった」と答えます。
ニートの状態が続くと、友人と会う機会が減ったり、社会の変化を感じにくくなりますよね。周囲の人の成長やがんばりや、社会の新しい情勢に触れることが少ないと、行動につながるような刺激も受けにくくなってしまいます。
また、ニートの状態では日々の生活の中で何かを達成したという気持ちになりにくく、無気力になりがちです。自己肯定感がさらに下がり、行動を起こす意欲が湧きにくくなるのです。
この状態から抜け出すためには、環境を変えることが重要です。友人と飲みに行ったり、就職相談をしてみたりと刺激を受けるきっかけをつくってみましょう。
2. 病気やけがで就活ができない
ニートから脱出したいものの、病気やけがによって就活に取り組めないケースは少なくありません。
「令和6年版 厚生労働白書」を見ても、就業希望の若年無業者(ニートを含む)が求職活動をしていない理由としては「病気・ケガ」が特に多くなっています。
出典:厚生労働省「令和6年版 厚生労働白書-こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に-|図表1-3-2 就業希望の若年無業者が求職活動をしていない理由(2022年)」
通常の就活では、エントリーシートの作成や面接対策、求人検索など、様々な作業に取り組む必要があります。しかし体調不良の場合、こうした作業に十分なエネルギーを注げません。
このように、身体面・精神面に不安を抱えているなど、致し方ない理由によってニート状態から抜け出せない方は多いのです。
3. 知識や能力に自信がない
ニートから脱出できない理由としては、自分に自信がもてないことも挙げられます。
なぜなら社会から長い期間離れていると、「自分のパソコンスキルは時代遅れになっているのでは…」「初対面の人とうまく話せるかな…」といった不安な気持ちが強まっていくからです。
先ほどのグラフを見ても、「知識・能力に自信がない」と答えた若年無業者は、「病気・ケガ」による理由に次いで多い傾向も見られます。
知識や能力に自信がないと「もう少し準備してからにしよう」と就活を先延ばしにすることもあり、結果として社会復帰に向けた行動を起こせない人も多いのです。
4. 希望する仕事がないと思っている
「自分が希望するような仕事は見つからない」という考えがあり、ニートの状態を脱出できない人も珍しくありません。
こうした人は「残業がほぼなくて、簡単な仕事をしたい。可能であれば給料も高いほうがいいな」といったように、会社に求める理想が高い傾向にあります。
しかし、心の中では「ニートの自分が理想的な仕事に就けるはずない」とも思っており、挑戦する前から諦めてしまう人も一定数います。
結果として求人を探すモチベーションが低下し、ズルズルとニート状態を続けてしまう人も少なくないのです。
5. プライドが高い
「自分は自分の道を行く」というプライドの高さから、ニートの状態からあえて抜け出さない人も少なからず存在します。
こうしたプライドがある人は、「働かないのは怠けている」といった社会からの批判に反発するかたちで、「自分は周りとは違う」「働くことが正解とは限らない」と考える傾向にあります。
また、「労働は搾取されているのと同じこと」「自分の時間を自由に使える今のほうが価値がある」といった考えをもつ人も少なくありません。
つまり、“ニートの自分”を肯定しているためニートから脱出する必要性を感じにくく、むしろ自ら好んで現状維持を望む人もいるのです。
6. 親が過保護
過保護な親の存在も、ニートから脱出できない理由として挙げられます。
たとえば「生活費はすべて出してあげるから、あなたは好きなことをしていて大丈夫」と親から言われている人には、「養ってもらって当然」といった考えが生まれるかもしれません。
場合によっては「親なんだから子供を育てて当たり前」といった意識が芽生えることもあり、ニートとしての生活をむしろ当然のように考えてしまうこともあるでしょう。
こうした家庭で育つと、子供はいつまでも親に依存したままになり、社会に出る必要性を感じにくくなります。
結果として働く意欲が湧かず、自立もできないため、ニート生活を延々と続けてしまう人も多いのです。

高藤薫/就職アドバイザー
就職支援サービスに相談するのがおすすめ!
自分を律してくれる何かが無い場合、「本当は就活しないといけないと思っているけど、なかなか動けない」という状態に陥ってしまいがちです。
ニート状態にあると、なかなか自分で自分をモチベートして「さあ、頑張ろう」と動くこと自体がすごく難しかったりします。
自分を律してくれる存在がいない場合は、外部のサポートを活用するのも一つの方法です。就職エージェントやハローワークを頼って、環境を変えることで一歩踏み出せることもありますよ!
ニートを脱出するきっかけ
ニートを脱出するきっかけには、「お金に困った」、「将来の不安や焦りが生まれた」「親からプレッシャーを受けた」などがあります。
1. お金に困った
お金に困った経験は、ニートから脱出しようと考える強いきっかけになります。生活費や趣味に使うお金が足りなくなると「このままじゃマズい…」と感じるようになり、将来の不安が一気に現実味を帯びるからです。
たとえば家族からの仕送りが止まったり、貯金がほとんどなくなったりすると、家賃や食費の支払いに困り始めます。電気やガスの請求書がたまり、コンビニでの少額の買い物さえためらうようになることで危機感を覚える方も少なくありません。
こうしたお金の不安はつらいものですが、「そろそろ働かないと…」と現実を直視するきっかけとなり、安定収入を手に入れたい気持ちから就活を始める方も多いのです。
2. 将来の不安や焦りが生まれた
ニート脱出のきっかけとしては「将来への不安や焦り」も挙げられます。年齢を重ねるほど就職が難しくなることに対する不安や、社会から取り残されるという焦りが強まるからです。
たとえば高校や大学の同級生が正社員として働き、結婚や家庭を築いていくのを見た時に「自分だけ止まっている」という感覚に襲われる人も多いものです。
老後や年金などについて考えるうちに、将来の生活に対する不安がどんどん大きくなり、「早く働きたい」「手に職をつけておきたい」と考え始めることもあります。
このように将来への漠然とした不安や焦りも、現状を変えるための原動力になるケースが多いのです。
3. 親からプレッシャーを受けた
親からのプレッシャーが、ニート脱出のきっかけになるケースもよく見られます。
家の中での居心地が悪くなることで、「ニートから抜け出したい」という気持ちを真剣に抱き始めることが多いからです。
生活費の援助を減らされたり、一人暮らしをするように言われたりするなど、こうした“圧力”によって就活を意識せざるを得ない場面も出てきます。
親からのプレッシャーは精神的にきつい部分もありますが、半ば強制的にでも一歩を踏み出すきっかけを作ってくれることで、社会復帰に向けて行動を起こし始める方も多いのです。
ニートから脱出するための仕事選びのポイント
自分がやりたい仕事が分かなかったり、就職先選びに失敗することを恐れている状態では、ニートから脱出できなくなってしまいます。
ニートから脱出するには、仕事選びで以下のようなポイントに気を付けてみてください。
1. 条件に踊らされない
求人情報の条件面は仕事探しにおいてとても重要な要素ですが、「条件の良さ」に踊らされず、将来を見据えた仕事選びを意識してみましょう。なぜなら、条件は数年で変わる可能性があるからです。
例えば、ボーナスが全く出なくなる会社もあれば、逆に業績が伸びて数ヶ月分のボーナスが出るようになる会社もあります。規模が小さかった会社が5年10年で急成長し、福利厚生が充実することもあります。
職歴や経験が少ないニート状態の場合、最初から高条件の会社に入るのは難しいことが多いです。しかし、条件がそれほど良くなくても、将来性のある会社に入り、そこで活躍することで、会社が大きくなった時に良い条件で働けるようになることもあります。
また、求人の中で「未経験OK」「完全未経験OK」と書かれていて、給料が非常に高い場合は注意が必要です。仕事内容が非常にきつかったり、すぐに辞めてしまう人が多かったりする場合があります。あるいは、「ワークライフバランス重視」と書いてあっても、実際には平均年収が低いこともあります。
条件はもちろん大事ですが、それが良いからといって安易に飛びついてしまうと、後で後悔するケースも少なくありません。

高藤薫/就職アドバイザー
「長期的な視点で仕事を選ぼう」
働きやすさや満足度は、条件だけで決まるものではありません。例えば、興味が持てる分野の仕事なら、自然と続けやすくなり、経験を積んでステップアップのチャンスも増えます。
最初から理想の条件を求めすぎるより、まずは「自分に合いそうな仕事」や「やってみたい仕事」を選んでみるのも大切。長い目で見たときに、結果として良いキャリアにつながる可能性もありますよ!
2. 興味だけで決めない
仕事を選ぶ際に、自分の趣味や興味のあるジャンルに関わる仕事だけに限定した探し方はおすすめしません。
「自分の好きなことを仕事にしよう」と考えるのは自然なことです。例えば「旅行が好きだから旅行業界」「ゲームが好きだからゲーム業界」といった選択は、モチベーションにつながる重要な要素です。
しかし多くの人が興味を持ちやすい人気業界は競争率が高く、入社できても希望する業務に就けるとは限りません。興味のあるジャンルだからといって、それしかないと思い込んでしまうと、入社後に「自分が本当にやりたいことはこれなのだろうか」と疑問に思うことになるかもしれません。
また、趣味のままにしておいた方が良いことと、仕事にした方が良いことを見極める必要があります。例えば、動物好きの人がペットショップで働いたとしても、裏側を見てしまい、ショックを受けることもあるかもしれません。興味はきっかけの一つにしつつ、冷静に選ぶことが大切です。

高藤薫/就職アドバイザー
「視野を広げると可能性が広がる!」
大切なのは、今の興味だけにこだわらず、もっと幅広い職種を知ること!世の中には約17,000種類もの職種があるといわれています。(参照:厚生労働省 第四回改訂「職業名索引」)
自分の限られた経験や興味だけで仕事を探すと、非常に狭い範囲しか見えなくなってしまいます。
視野を広げ、自分が知らなかった仕事や、共感できる企業にも目を向けてみましょう。「こんな仕事もあるんだ!」という発見を大切にしてみると、意外なところに自分にピッタリの仕事が見つかるかもしれませんよ!
3. 消去法ではなく前向きな理由で選ぶ
仕事を選ぶ際には、消去法ではなく、前向きな理由で選ぶことも大切です。
例えば「話すのが苦手だから事務職」「細かい作業が苦手だから営業職」というように、自分にとって嫌なことから避けて、仕方なく職種を選んでしまうことになります。そうすると、なぜその職種を希望するのか、志望動機を聞かれたときに上手く答えられなくなります。
最初は消去法で選んだとしても、必ずポジティブな理由を探してみて、応募したいと思うかを検討することが大切です。
例えば、「コツコツ作業するのが好きだから事務職」「人と話すのが楽しいから営業職」といった前向きな理由で選んでみましょう。

高藤薫/就職アドバイザー
前向きな理由があると、面接もスムーズに!」
消去法で『自分はこういうタイプかもしれない』と考えること自体は悪くありません。しかし、その後に必ず『これなら自分に合っている』というポジティブな理由を見つけることが重要です。そして、その理由は自分だけでなく、企業側にとっても魅力的に聞こえるかどうかを考慮しましょう。
例えば、『営業は苦手だから事務職を希望する』という理由では、企業側は不安を覚える可能性があります。営業職にも細かな業務は存在しますし、そのような動機では『この人物は本当に事務職への意欲があるのだろうか』と疑問視されてしまうでしょう。
企業の立場としても採用したいと思えるような前向きな理由、つまり自分と企業の両方にとって良いと思えるポイントを探すことがポイントです。
ニートを脱出できなかった際の末路
ニートを脱出せずにニートのままで過ごした場合どうなるのでしょうか。ここでは、ニートを続けてしまった方の末路について紹介していきます。
詳しくは以下の3つです。
- 就職できなくなる
- 生活が苦しくなる
- 結婚ができなくなる
就職ができなくなる
ニートから脱出できなかった場合、就職ができなくなるという末路になる可能性があります。
就職ができなくなる理由として、早いうちにニートを脱出しない場合、職歴がない状態で就職活動をしなければなりません。その場合就職ができないケースが多くあります。平成 30 年若年者雇用実態調査の概況では15歳〜34歳と35歳〜44歳の就職率では15歳〜34歳の就職率が高い数値となっています。
そのため、早く行動することが重要になっています。

高藤薫/就職アドバイザー
今、周りで上手くやっている人たちも、もしあなたと同じ状況に置かれたら、同じように動けなくなってしまうかもしれません。良い環境に身を置くことが、いかに大切かということです。
ですから、もし今なかなか行動できなくても、自分を過度に責める必要はありません。環境を変えることで、「こんなに簡単だったのか」と驚くほどスムーズに動き出せる人もたくさんいます。
何もできない状態が続くと、自信をどんどん失ってしまいます。さらに、ニート期間が長くなると、年齢も重ねてしまい、就職活動で不利になることもあります。
大切なのは、思い切って環境を変えることです。本当に身動きが取れなくなる前に、ぜひ誰かに相談してみてください。
生活が苦しくなる
ニートを脱出しなかった場合、生活が苦しくなる場合もあります。
生活が苦しくなる理由として、上記で説明した通り、就職ができなくなるので収入を得ることができなくなります。収入を得ることが厳しくなると今まで通りの生活では厳しくなる可能性があります。そのため、今まで通りの生活を続けていくためには就職することが重要になります。
結婚ができなくなる
結婚ができなくなるということもあります。
厚生労働省の調査によると「ニートでここ5年間に結婚した人の割合」は以下の通りになっています。
- 男性:9.0%
- 女性:27.6%
上記のように、男性がニートの場合、結婚できる可能性はかなり低いことがわかります。
詳しくは以下の記事で解説をしているので興味のある方は是非ご覧ください。
ニートを脱出したら待っていること
ニートを脱出したら待っている「3つの安定」について紹介します。
- 収入の安定
- 世間体の安定
- 人生の安定
収入の安定
まずは収入が安定してきます。具体的には、次の2つの点から安心を実感できるはずです。
- 欲しいのもが買えるようになる
- 将来への不安がなくなる
欲しいものが買えるようになる
ニートを脱出し、働くようになると、自分のお金を好きなように使えるようになります。
もちろんニートであったとしても、好きなものを親から買ってもらう人もいるかもしれません。しかし親に対する負い目もあるため、何でもかんでも買ってもらうというわけにはいかない人も多いでしょう。
しかし自分で稼いだお金は、自分自身でその用途を決められます。正社員として働き、ボーナスが入ってくる会社に入社した場合には、多少手が届かなかったものでも買える可能性も高まるでしょう。
将来への不安がなくなる
固定給が入ってくると、将来に対する不安も減っていきます。
いつの間にか親が年を取っていることに気づき、「このまま養ってもらえるだろうか……」と心配を抱えるニートは少なくありません。一方で自分自身が働けば、特に20~30代の場合には貯金を長く貯めていけます。つまりニートを脱出し、働く機会を得ることができれば経済的な援助を親に頼らずに済むため、将来に抱いていた漠然とした不安を軽減できる可能性があるのです。
世間体の安定
ニート脱出は、世間体の安定という点でもプラスの効果をもたらします。世間体という点でいうと、主に次の2つを「安定」「安心」として実感する人が多いようです。
- 自分に自信がつく
- ローンが組めるようになる
自分に自信がつく
ニートを脱出できると、自分に自信がつきます。たとえば「自分でも働けた」「自分でも友達をつくれた」という経験は、大きな自信を与えてくれるのです。
結果として、「まだまだやれるかもしれない」と心が上向いていくケースは少なくありません。こうしたプラスの循環が生まれてくると、外にもっと飛び出すエネルギーが湧いてくることから、新しいコミュニティであっても自信を持って飛び込んでいけることも多いのです。
ローンが組めるようになる
ローンが組めるようになることに安定感を覚える人もいます。
そもそも家や車などの「ローンを組む」ということは、それだけその人が信頼されているという証です。そのため毎月決まった固定収入がある正社員などの場合には、ローンを組めるケースが大半です。
つまり「社会的な信頼度が高い」とみなされることが多く、これはニートとして地位の低さに引け目を感じていた人にとっては大きな自信につながることでもあるのです。
人生の安定
ニートを脱出すると「人生の安定」も待っています。特に、次の2つを実感できる人が多いことでしょう。
- 視野が広がる
- 親孝行になる
視野が広がる
ニート脱出は、視野の広さをあなたに与えてくれます。
一歩でも外に出ると、そこには今まで知らなかった人と出会えるチャンスが待っています。たとえば、働くうえで出会った同僚や先輩、趣味の場で出会った仲間など、こうした人が人生の支えとなってくれることは珍しくありません。新しい考えに触れ、自分が抱いていた考えが固定観念に過ぎなかったことに気づくこともあるでしょう。
親孝行になる
ニートを脱出して実感できることの一つとして、親孝行も挙げられます。
ニート生活を送っているときは、本当の親のありがたみは分かりません。そして「自立をしてほしい。それだけでいい」と親が心から思っていることに、真剣に考えをめぐらせることもないかもしれません。
しかしいざ親元を離れてみると、稼ぐことがどれだけ難しいことか、一人を育てることがどれだけ大変なことかが理解できるようになります。そして「子どもが自立して働いている」といった事実が、親にとって何よりの喜びにつながることなのです。
ニートを脱出した体験談
実際にニートを脱出した経験を持つ人の体験談を紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
ハードな飛び込み営業で2ヶ月の早期退職
リフォーム会社に新卒で入社した杉本さん。しかし個人宅の飛び込み営業というハードな仕事に心が折れ、2ヶ月で早期退職。その後は何もしていないニート期間を過ごしたものの、今度は働かないことに不安を覚え、ジェイックの就職支援サービスを利用することに。結果として、アットホームな雰囲気が魅力の地盤調査会社からの内定を手にしました。
希望の研究室に入れず落胆し、大学中退
理系の学生として順調に大学生活を送っていた土佐さん。しかし希望の研究室に入れずに深く落ち込み、メンタルを崩し中退。ニート生活を送っていたなか、「お金を貯めないとやばい」と思い直し、人生初のアルバイトを経験。さらに、当時付き合っていた彼女に「なんで就職せえへんの?」と言われ、ニート脱出を本気で決意。その後はジェイックの就職支援サービスを利用し、希望したメーカーへの就職に成功。
小説家の夢を断念。大学に行く意味を見出せなくなった
もともと「小説家になりたい」という夢を持っていたD・Nさん。大学時代に執筆し、賞に応募するも、箸にも棒にも引っかからない日々を送ります。気づけば、大学5年生。焦りとともに、大学に行く意味も分からなくなり中退を決意。中退後は「高卒可」の求人を見るくらいで、特に何もしていなかったものの、ネットでたまたまジェイックを見つけたことをきっかけに就職に向けて行動し始め、専門商社に無事に内定。
まとめ
「ニートを脱出したい」と心のなかでは思っていても、実際に行動に移すとなると腰が引けてしまう人は多いかもしれません。しかし体験談のなかでもお伝えしたように、何が脱出のきっかけになるかは分かりません。たとえば、ふらっと飛び込んだアルバイトで働く楽しさに気づくこともあれば、彼女に別れを切り出されて……といったことが一つのきっかけとなることもあるのです。
大切なのは、脱出のきっかけは思わぬ形で訪れることもある、そのチャンスが来たら飛び乗ってみよう、と考えておくことです。まずは「抜け出さなきゃ」と焦ってしまう気持ちを手放しましょう。焦らず、できることから始めてみてください。






株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ジェイック就活チャンネル」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター

当社の就職に関するコンテンツの中から、ニートの就職活動に不安を感じている方向けに、就活で困りがちなことを解決するための記事をまとめました。
- ニートから就職するには?就活の方法と成功させるポイントを解説
- ニートの就活は何からすべき?就職活動のやり方の流れとコツを解説!
- 無職から正社員に就職するには?賢い就活方法とポイントを解説
- ニートから社会復帰するには何からすべき?怖い原因と対処法も解説
- ニートでも安心!ニートの面接必勝法は?
- ニートの履歴書の書き方!空白期間や志望動機のポイントを例文付きで解説
- ニートにおすすめの仕事25選【向いている仕事の特徴も解説】
- ニートOKの就職支援サービスと正社員就職のステップを解説!
- 高卒ニートは就職できる?職歴なしで正社員になる方法を解説!
- 大卒ニートの割合はどれくらい?末路や就職のコツを解説
- 30代ニートの就職は難しい?ニートの割合や社会復帰の方法を紹介
- ニートが就職するのにおすすめのサイトは?就職サイト7選を紹介
高藤薫/就職アドバイザー
「相談することで、次の一歩が踏み出しやすくなるかも」
ニート状態が続くと、友達、親戚、アルバイト先の人との関わりが少なくなり、「動こう」と思うきっかけを失いがちです。
もし、「変わりたいけれどなかなか行動に移せない」と感じているなら、おすすめの第一歩は「相談すること」です!
専門のアドバイザーに相談すれば、同じような悩みを持つ人たちの事例を知り、自信をつけるヒントを得られるでしょう。もし1対1の相談がハードルに感じるなら、セミナーやグループ相談など、気軽に参加できる場から始めるのもおすすめです。
最初は勇気がいりますが、環境を変えることで、新しい視点が生まれ、次の一歩が踏み出しやすくなりますよ!