大学中退の理由を面接でどう伝える?-就職成功の方法を解説-

大学中退の理由を面接でどう伝える?-就職成功の方法を解説-

大学中退者にとって「面接の中退理由の伝え方」は、就職活動をするうえでの悩みのひとつではないでしょうか。大学中退者の場合、その理由を採用面接で質問されないことはまずありませんし、そもそも履歴書には中退した経歴も記載します。自分の大学中退経験をネガティブにとらえたままだと、企業にもその雰囲気が伝わってしまいます。この記事では、文部科学省の最新調査やジェイックの自社アンケート結果をもとにした大学中退の理由や、中退理由別の面接での説明方法、大学中退者が面接を受けるときの注意点についてご紹介します。

大学中退をした人の理由ランキング

大学中退をした人の理由ランキング

大学中退の理由にはどのようなものが多いのか、また、文系と理系で中退理由に違いはあるのかについてご紹介します。

文部科学省のデータから見る大学中退の理由

文部科学省の「新型コロナウイルス感染症の影響を受けた学生への支援状況等に関する調査」によると、文部科学省の発表では今年4~8月に大学などを中退した学生の割合は0.38%と、昨年同時期の0.48%を下回ったことがわかっています。

新型コロナウイルスの影響による親の失業や学生本人のバイト先がなくなったなどの理由で学費が支払えず中退した学生が増えていると思いきや、現時点ではそこまで大きな影響は出ていないことがうかがえます。

296万9337人の大学生(大学院生含む)に対し、2020年の4~8月に中退した学生の人数は、1万1411人という結果です。全体から見れば少ない数字かもしれませんが、ここ数か月の間に1万人以上の学生が大学を中退していることからも、大学中退者は常に一定数いることがうかがえます。

大学中退理由の上位5つは、以下の通りです。

  • 1位…経済的困窮(23.1%)
  • 2位…その他(20.3%)
  • 3位…学生生活不適応・修学意欲低下(15.6%)
  • 4位…就職・起業(13.1%)
  • 5位…病気・けが・死亡(5.8%)

学費が支払えなくなったなど、経済的な理由で大学を辞めざるを得なかった人がもっとも多いことがわかります。

一方で「学生生活不適応・修学意欲低下」が3位という結果です。これは、たとえば授業についていけず単位が取得できなかった、成績が悪い/勉強をさぼっていて進級できなかったなど、厳しいことを言ってしまえば「自分のせい」による大学中退といえます。

いまは新型コロナウイルスの影響でオンライン授業が中心の大学も多いため、学業への意欲がやや下がりやすい状況にある学生も多いのかもしれません。しかし、この中退理由そのものは、企業からはあまり好ましくは見られないでしょう。

一方で「就職・起業等」「転学」のなかには、家庭の事情などで働かなければいけなくなったケースを除けば、自ら会社を興したり別にやりたいことを見つけたという前向きな理由で中退した人も含まれているでしょう。

「経済的困窮」「病気・けが・死亡」は、家庭の都合や不慮のできごとなど、本人の努力ではどうにもできない事情です。これらの理由で大学中退をした場合、その理由をマイナスに捉えられる可能性は低いでしょう。

大学中退をする理由は文系と理系で異なる

ジェイックが2019年度に大学中退者向けサービス「セカンドカレッジ」利用者248名を対象に実施したアンケート調査によると、大学中退をした理由の割合は、文系と理系でそれぞれ以下のようになっています。

  • サークルや部活、バイト等に熱中したから…文系:51.5%/理系:22%
  • 授業についていけなかったから…文系21.9:%/理系:48%
  • 授業内容に興味が持てなかったから…文系:26.6%/理系:30%

上記の理由から、文系の場合は「勉強以外のことに没頭してしまった」理系は「勉強についていけず挫折した」という理由で大学中退をした人が多いことがわかります。もちろん大学中退の理由は人それぞれですが、文系/理系で、やや理由に違いが出ていることが見てとれます。

大学中退の理由を就職面接で聞かれたときの対策

大学中退の理由を就職面接で聞かれたときの対策

大学中退の理由を、就職面接で企業の面接官から聞かれたときの対策について知りましょう。

大学中退の理由は選考で必ず聞かれる

大学中退者が採用選考を受ける場合、大学中退の理由は必ず聞かれます。その理由で合否が決まるわけではありませんが、やはり中退という経歴自体は、企業からするとマイナスイメージにつながってしまうこともあるかもしれません。

とはいえ、大学中退をしたことは事実です。しかし、中退後にがんばったことや、現在頑張っていることなどでポジティブな印象を与えることができます。大学中退というネガティブなテーマの後には必ずポジティブな内容で話を締めましょう。「失敗から立ち上がった人」という印象を持たれれば高評価です。

企業がほしいのは失敗しない人ではなく、失敗から立ち上がれる人だからです。大学中退という弱みは、話し方によっては強みに変えられるのです。

履歴書の書き方に関しては以下の記事で詳しく紹介をしています。

「大学中退」を履歴書に書かないのはあり?-最終学歴が中退の場合の書き方を紹介-

「大学中退」を履歴書に書かないのはあり?-最終学歴が中退の場合の書き方を紹介-

中退した場合は、必ず中退したことを履歴書に書かないといけません。「知りませんでした」では済まないケースもあるので先に確認をしておきましょう。

文部科学省の大学中退理由から考える面接の回答

文部科学省の「新型コロナウイルス感染症の影響を受けた学生への支援状況等に関する調査」によると、代表的な大学中退理由には以下があります。

  • 経済的困窮
  • 学生生活不適応・修学意欲低下
  • 就職・起業
  • 転学
  • 海外留学
  • 病気・けが・死亡
  • 心身耗弱・疾患

大学中退者は、上記のいずれかの理由に該当することがほとんどではないでしょうか。

引用:文部科学省「新型コロナウイルス感染症の影響を受けた学生への支援状況等に関する調査」

大学中退理由でもっとも多い「経済的困窮」と、ストレートに伝えるとネガティブな印象を持たれがちな理由である「学校生活不適応」、修学意欲低下による「学業不振」の、面接での大学中退理由の説明方法をご紹介します。

経済的困窮

経済的困窮で大学を中退した場合は、正直にその理由を伝えてください。あなた本人の理由ではなく親の経済力など外的要因の場合は、面接官も理解してくれます。

ただし「経済的な理由で中退しました」だけでは、ただの説明で終わってしまいます。前向きな言葉をひとこと付け加えると、前向きな姿勢をアピールすることで好印象を与えられます。

「経済的な事情で大学を中退することにはなりましたが、育ててくれた両親には感謝しています。社会人として貢献できる人材になれるようがんばっていきたいと思います」

「経済的理由で中退とはなってしまいましたが、大学の同級生たちよりも早く社会人になれるため、自分ではこの機会をチャンスだと前向きにとらえています」

このように伝えれば「大変な経験をしたのに立派だな」「しっかり働いてくれそう」などのイメージを持ってもらえるでしょう。

学校生活不適応

いわゆる「大学が合わなかった」という中退理由です。友だちができず孤立してしまった、大学の雰囲気に馴染めなかった、大学がつまらなくなり行く意味がわからなくなってしまった、などがあるでしょう。

この場合、やろうと思えば、自分から行動して大学生活を楽しくしていくこともできたはずです。企業からすると「考えが甘いのでは」「嫌なことがあったらすぐに辞めそう」などと思われてしまう可能性があります。その反省を踏まえたうえで、経験をどう活かしていくかを伝えるとよいでしょう

「私は第一志望の大学に落ち、いわゆるすべり止めの大学に進学しました。そのためモチベーションが低いままで、友人をつくったりサークルに参加したりすることもなく、アルバイトなどに精を出していました。その結果、大学へ行く意欲を失ってしまい、恥ずかしながら中退という選択をしました。いまでは、自分で大学生活を充実させる努力が足りなかったと深く反省しています。仕事をするうえでは自分から積極的に人間関係を築き、信頼される人材になりたいと考えています」

「過去の失敗を繰り返さない」という決意を伝えることで、大学中退をアピールポイントとして使うことができます。

学業不振

学業不振による大学中退はほとんどの場合、自分の努力不足が理由です。

たとえば「スポーツ推薦でレベルの高い大学に入ったが途中で部活を辞めることになり、勉強についていけなくなった」「専攻した勉強に興味が持てなくなってしまい、どうしてもやる気が出なかった」などの事情もあるかもしれません。ですが学生の本分は勉強なわけですから、中退する前にやれることはあったはずです。

下手に隠したり言い訳するのではなく、素直に反省していることを伝えましょう。大学中退をきっかけに気づいたことや感じたこと、これからどうしていくか、今何を頑張っているかなどを伝えましょう。

「私は将来のことを深く考えず安易に大学を選んでしまったことが原因で、大学の講義内容に興味を持つことができませんでした。高校時代から将来のことを深く考えたり、事前に大学のリサーチをしたりすべきだったと、中退後に強く反省しました。今回の就職活動では過去の失敗を活かし、自己分析や企業分析を徹底し、適性のある仕事や自分に合う企業を調べることに注力しました」

過去の失敗から気づいたことや深く反省していることを伝え、その経験を踏まえて就職活動をしているという姿勢を伝えることができます。

大学中退の理由で嘘をつかない

たとえば、本当は自分が大学をさぼっていて進級できなかったことが理由なのに「病気のため辞めた」と伝えるなど、嘘の大学中退の理由を伝えるのはやめましょう。経歴詐称となり、採用後にその嘘がばれてしまった場合は内定取り消しになる可能性もあります。

また、嘘をつくとその嘘を隠すための嘘を重ねなければいけません。それは大変ストレスですし、バレたときには取り返しがつきません。そもそも面接官は人を見るプロですから、大学中退の理由を深掘りする質問をされれば必ずボロがでます。嘘がバレたら、100%不採用になってしまいます。

中退理由をごまかすのではなく、理由そのものは正直に伝えたうえで、その経験を自分のなかでどうとらえていてどう活かしていくのかをしっかりと伝えればよいのです。

大学中退の就職については、以下の記事でくわしくご紹介しています。

大学中退者は就職できる?-中退者が行った方がいい相談先を解説-

【保存版】大学中退者は就職できる?-中退者が行った方がいい相談先を解説-

「大学中退を考えているがその場合の就職はどうなるのか」とお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

大学中退をしても理由を分析できていれば就職は可能!

大学中退者が就職する場合、その理由は絶対に企業から聞かれます。ですが、大学中退だから就職できないわけでは決してありません。新卒とくらべて就活が大変になることは事実ではあるものの、中退理由が自分でしっかりと分析できていて「就職では同じことを繰り返さないようにする」という決意があれば、その意気込みは企業にも伝わります。これから就職を考えている大学中退者の方は、大学中退の理由を自分のなかで深堀りし、反省点や今後に活かしていける点などを明確にすることからはじめましょう。

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