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自己PRが書けないニートはどうしたらいい?ポイントやコツを解説

自己PRが書けないニートはどうしたらいいの?
記事のPoint
  • ニートが自己PRを掛けない理由は、経験不足、性格からくる「苦手意識」にあり
  • ニートが自己PRを書くには、自己分析からはじめよう!
  • 自己PRを書くコツは、自分の強みや具体的なエピソードから書き始めること

自己PRが書けないと悩むニートの方は、自己分析から始めるとよいです。
なぜなら自己分析で強みやこれからどうしたいかを明確にできれば、企業に何をアピールすればよいか分かりやすくなるからです。
また、企業がどんな人を求めているかを調べたり、書き方のコツを学んだりするだけでも、自己PR文が書きやすくなります。

この記事では、具体的なポイントや回答例を交えながら、ニートの方が自己PRを書く方法について解説しています。

どうしたら正しい自己PRが書けるのか知り、効率よく就職活動を進めたいニートの方は、ぜひ最後までご覧ください。

自己PRとは?

自己PRは、自分の魅力や強みをアピールするために行うものです。
一般にPRとは「社会に向けて発信する」という意味ですが、そこから転じて就職活動では「自分について相手に発信する(伝える)」行為について、自己PRという言葉が使われます。

なお、似たような言葉に「自己紹介」がありますが、自己紹介は氏名や学歴など、個人の情報・属性などを伝えることが目的で、何かをアピールするという意味合いはありません。
一方で自己PRは、相手に対して自分をアピールすることが目的です。そのため、長所や得意分野など、自分を採用するメリットを相手が感じられるような内容を伝えることが重要です。

企業が自己PRを求める理由について、より詳しく知りたい場合には、こちらの記事もチェックしてみてください。

ニートの就職活動で企業が重視するポイント3選

ニートの就職活動で企業が最も重視しているのは、就業意欲があるかどうかです。
なぜなら就業意欲がないと判断されると、企業から「採用してもすぐに辞められてしまうのではないか」と思われる傾向にあるからです。

また、マナーや社会常識、コミュニケーション力の有無についても、企業がニートを採用するときに重視するポイントといえます。

企業が採用時に重視するポイントを正しく理解すれば、就職成功率を高めることができます。

それぞれ詳しく解説しますので、自分が就職活動をするときには何が必要かを考えながら読み進めてください。

1:勤労意欲やチャレンジ精神があるか

ニートの就職活動で企業が重視するポイントとして、勤労意欲やチャレンジ精神が挙げられます。なぜなら下記の表から、企業は34歳以下の方に対し、勤労意欲やチャレンジ精神を重視する傾向にあることが分かるからです。

フリーターを正社員として採用する際に重視した割合68.7%
若年正社員を採用する際に重視した企業の割合72.7%

参考:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況
参考:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況

ニートの方は学歴や職歴などを気にするかもしれませんが、企業は意欲があるかどうかに注目している割合が高いです。

就業意欲をアピールできれば、就職成功につながりやすくなるからこそ、伝え方を工夫する必要があると言えます。

勤労意欲を自己PRで効果的に伝える方法

無職期間の過ごし方について正直に説明しつつ、これからどんな風に働きたいと考えているかを率直に伝えることで、意欲を効果的にアピールできます。

回答例を記載しますので、参考にしてください。

回答例

自分の認識や考えの甘さから、無職の期間を過ごす形となりましたが、これまでの経験をふりかえったり、これからどうすればよいかを考えたりする貴重な機会でもありました。
結論としては、学習経験を活かせるIT業界で、資格取得やスキルの向上に励みながら、早期からのキャリアアップを実現したいと考えています。
友人や知人、同世代の人たちと比べても、自分はすでに出遅れてしまっていると理解していますので、人一倍の努力をする所存です。

2:マナーや社会意識ができているか

マナーや社会常識ができているかについても、企業は重視しているポイントです。
なぜなら下記の表から、企業は34歳以下の方に対し、マナーや社会常識を重視する傾向にあるといえるからです。

フリーターから正社員として採用する際に重視した割合59.8%
若年正社員を採用する際に重視した企業の割合58.1%

参考:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況
参考:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況

マナーや社会常識については、フリーターから正社員を採用するときは2番目に、若年正社員を採用するときには3番目に企業が重視している項目でした。

上記から、ニートの方が就職活動を行う際は、コミュニケーション力よりもマナーが重視される傾向があるといえますので、併せて準備が必要でしょう。

マナーを大事にしていると自己PRで伝える方法

時間や約束を守ったり、挨拶ができたりするなど、社会人として当たり前の行動を欠かさず行ってきた旨を伝えることで、マナーや社会常識があることをアピールできます。

回答例を記載しますので、自己PRの参考にしてください。

回答例

私の強みは他者と良好な関係を築く力です。学校生活でもアルバイトでも、何か依頼されたときには時間や期日を前倒しで対応すること、自分から気持ちの良い挨拶をすることを徹底してまいりました。飲食店でアルバイトをしていた際は、店長から「仕事が早くて助かる」と言っていただいたり、お客様から「挨拶が気持ち良い」とお声をかけていただくこともありました。社会人としての経験はこれからですが、持ち前の強みを活かしながら、いち早く貴社で貢献できるよう尽力いたします。

3:コミュニケーション能力があるか

企業がニートの方を採用するとき、コミュニケーション力についても重視しています。
なぜなら下記の通り、企業は34歳以下の方に対し、コミュニケーション力を重視する傾向にあることが分かるからです。

フリーターから正社員として採用する際に重視した割合52.5%
若年正社員を採用する際に重視した企業の割合66.9%

参考:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況
参考:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況

コミュニケーション力については、フリーターから正社員を採用するときは3番目に、若年正社員を採用するときには2番目に企業が重視している項目でした。

ニートで就職活動を行う際には、コミュニケーション力も見られやすいといえるため、就業意欲やマナーと併せた対策が必要です。

一方で、財団法人社会経済生産性本部「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書」によると、ニートの方が就労に必要なスキルの中で「人に話すのが不得意」を挙げていた割合は64.4%でした。

他の項目の中と比べても一番多い回答だったことから、対面コミュニケーションに苦手意識を持っているニートの方が多いと言えるでしょう。

コミュニケーション能力があると自己PRで伝える方法

コミュニケーション能力を自己PRで伝えるときには、具体的にどんなコミュニケーションを大切にしてきたかをアピールするとよいです。

回答例を記載しますので、準備をするときの参考にしてください。

回答例

私の強みは相手や状況に応じた対応力があることです。コールセンターのアルバイトでは、さまざまなお客様からのお問い合わせに対応してまいりました。
特にクレーム対応時には一律の謝罪をするだけではなく、お客様のお気持ちやご状況を考え抜き、言葉選びや声のトーンなど、徹底的にお客様に合わせて対応するよう意識しております。
結果として対応満足度アンケートで支店1位を取ることもでき、そこで培ったコミュケーション力を貴社でも活かしたいと考えております。

なぜニートは「自己PRが書けない」と感じるのか?【根本原因を診断】

ニートが「自己PRが書けない」と感じる理由として、自己肯定感の低下が挙げられます。
なぜなら自己肯定感が低下している場合、自己PRできる内容がいくらあっても「不十分ではないか」と感じてしまうからです。

また、「立派な経験でないと自己PRとはいえない」という思い込みや、言語化能力が不足していることも、「自己PRが書けない」と感じる理由と言えます。

書けないと感じる原因と対処法が分かれば、効率よく就職活動を進めることができます。

それぞれ詳しく解説しますので、自分に当てはまりそうなものはないか、これからどうするかを考えながら読み進めてください。

原因1:自己肯定感の低下

仕事で上司に叱られてすぐに辞めた経験があったり、無職期間で何も進歩していないと感じたりする人は、自己肯定感が下がっている傾向があります。

自分に当てはまっている原因かどうかを判別するため、以下の質問に「はい」「どちらかといえばはい」「いいえ」で答えてみてください。

「はい」または「どちらかといえばはい」の数が多いほど、自己肯定感の低下が原因で、自己PRが書けないと感じている可能性があります。

  • 新しい仕事に挑戦するときに過去の失敗体験を思い出すことが多い
  • 短期離職や空白期間があることに引け目を感じている
  • 自分には何もいいところがないと考えている

自己肯定感が低くて自己PRが書けない時の対処法

過去の失敗を学びとして活かすことが、自己肯定感が低くて自己PRが書けないと感じているときの対処法です。

一例として、失敗と感じてしまうことと、それに対する対処法を記載しますので、参考にしてください。

失敗と感じていること対処法
接客アルバイトで叱られて辞めてしまった自分は仕事ができないのではなく、接客よりも黙々と取り組む作業が得意であると分かったので、以後の仕事選びに活かす。
短期離職をしてしまった自分には合わない環境を知ることができたので、次は別の環境を選べばよいと理解した。

原因2:「立派な経験」がないといけないという思い込み

家事手伝いでは自己PRにならないと感じたり、友人が仕事で成果を上げたと聞くと自分の経験では勝負できないと考えてしまったりする場合、立派な経験が必要という思い込みがあるかもしれません。

自分に当てはまっている原因かどうかを判別するため、以下の質問に「はい」「どちらかといえばはい」「いいえ」で答えてみてください。

「はい」または「どちらかといえばはい」の数が多いほど、立派な経験が必要という思い込みが強くて、自己PRが書けないと感じている可能性があります。

  • アルバイトや家族の手伝いなど、日常の経験では「普通過ぎて意味がない」と感じる
  • 「立派じゃない経験を書くと笑われてしまうかも」と不安になる
  • そもそも大きな成果があがっていないと、アピールしてはいけないと思う

立派な経験がなくて自己PRが書けない時の対処法

身近な経験に価値を見い出したり、行動から得た学びを伝えたりすることが、立派な経験が必要という思い込みで自己PRが書けない時の対処法です。

例を記載しますので、自己PRを準備するときの参考にしてください。

身近な経験対処法
コンビニバイトを半年続けた半年であっても、コンビニバイトを続けられたのは、継続力といえるかもしれない。半年働く中で相手や状況に応じた対応をする力が身についたのは、アピールできると考えた。
家族の手伝いを続けた実際に家族の手伝いを続ける中で、周囲を支える姿勢や必要なサポートをその場で行う力を培ったので、仕事でも活かせるかもしれない。

原因3:言語化能力の不足

アルバイト先や面接で何か伝えたいと思っても、「頑張りました」「一生懸命やりました」などの抽象的な言葉しか出てこないなら、言語化能力が不足しているかもしれません。

自分はそうなのかを判別するため、以下の質問に「はい」「どちらかといえばはい」「いいえ」で答えてみてください。

「はい」または「どちらかといえばはい」の数が多いほど、言語化能力の不足が原因で、自己PRが書けないと感じている可能性があります。

  • 強みや経験を話そうとしても「どうまとめてよいか分からない」と感じる
  • 文章を書こうとしても途中で手が止まり、最後まで仕上げられない
  • 考えや感想を相手に伝えても、追加で説明を求められる

言語化が難しくて自己PRが書けない時の対処法

言語化が難しくて自己PRが書けないときの対処法は、いきなり完璧な文章を作ろうとしないことです。

一例として、まずは強みになりそうなことを、単語でもよいので書き出す方法があります。

その後に「なぜ強みになると思ったのか」「どんな行動をしてどんな結果になったか」を考えながらメモとして残し、文章にするとよいでしょう。

メモの例を記載しますので、参考にしてください。

強みになりそうなことなぜ強みになると思ったかどんな行動、結果になったか
ゲーム集中力があるから1日10時間続け、1位を取った
バイト継続できたから3年続け、バイトリーダーを任された

原因4:社会との繋がりがなく孤立している

自己PRの内容を一人で悩んでしまったり、頭の中で内容を考えても自分で否定し続けてしまい結局一文字も書けなかったりする場合は、周りに頼れる人がいない可能性があります。

自分が当てはまるかどうかを判別するため、以下の質問に「はい」「どちらかといえばはい」「いいえ」で答えてみてください。

「はい」または「どちらかといえばはい」の数が多いほど、孤立していることが原因で、自己PRが書けないと感じている可能性があります。

  • 自己PRは一人で考えるのが当たり前だと思っている
  • ネットで調べても「強みを書いて」と出てくるだけで、具体的にどうすればよいか分からない
  • 相談しようとしても、誰に相談すればよいか分からない

社会との繋がりがなくて自己PRが書けない時の対処法

相談できずに自己PRが書けないと感じているときは、就職支援サービスを利用するとよいでしょう。

ハローワークや就職エージェント、地域若者サポートステーションなど、ニートの方でも利用できるサービスが多数存在します。

実際に、どんな自己PRを書けばよいのか分からなくても、相談しながら一緒に作成を進めてもらえますので、効率よく準備ができます。

また、家族や友人には相談しづらくても、プロになら相談しやすいこともありますので、まずは一度相談してみてください。

原因5:面接で聞かれることへの怖さ

自己PRに対して「具体的に何をした?」と聞かれても答えられる自信がなかったり、「内容が面接官に伝わらないかも」と心配だったりする場合、面接への怖さがあるといえます。

自分に当てはまっているかどうかを判別するため、以下の質問に「はい」「どちらかといえばはい」「いいえ」で答えてみてください。

「はい」または「どちらかといえばはい」の数が多いほど、面接で聞かれることへの怖さが原因で、自己PRが書けないと感じている可能性があります。

  • 「具体的に何?」と聞かれると、自己PRとして間違っているのではないかと感じる
  • 自己PRを書き始めても「これじゃ面接で答えられない」と感じて書き直してしまう
  • 面接でうまく答えられないプレッシャーを感じたことがある

面接を意識して自己PRが書けない時の対処法

面接で聞かれることへの怖さが原因で自己PRが書けないときの対処法は、どんな質問をされるか予想して、回答をまとめることです。事前に準備することで、面接官から詳しい説明を求められた場合にも、うまく話せる可能性が高まります。

また、採用されるかどうかは、自己PRだけで決まるわけではないことを理解するのも有効な対処法です。

意欲や人柄なども含めて、採用されるか判断されますので、自己PRができないだけで不採用になるわけではありません。

上記を参考にしながら、準備を進めましょう。

ニートが自己PRを書く時のポイント3選

ニートの方が自己PRを書くときに重要なのは、自己分析から始めることです。
なぜなら自己分析で自分の強みや今後どうしたいかを明確にできれば、企業に何をアピールすべきか分かりやすくなるからです。

自己分析ができた後に企業分析を行い、結論ファーストを意識しながら自己PRを作成することで、企業から評価される内容になるでしょう。

自己PRを書くときのポイントを理解すれば、効率よく就職活動を進められますので、一つずつ理解しながら読み進めてください。

ポイント1:自己分析を行う

1つめのポイントは、自己分析を行うことです。あなたのことをあなた自身が理解していなければ、そもそも相手にアピールすることはできないからです。

自己分析とは、過去の経験を振り返るなかで、自分の思考のクセや何かを選ぶ基準、あるいは性格や適性を理解する作業です。特に自己PRにおいては、自分の強みをしっかり把握し、相手に的確にアピールしていくことが欠かせません。

自己分析は「他者の目」を取り入れるのがコツです。自分のことを自分自身が分かっていないことは意外に多いので、誰かに協力を頼みましょう。

自己分析の具体的なやり方についてはこちらの記事で解説していますので、あわせてチェックしてみてください。

ポイント2:企業分析を行う

2つめのポイントは、企業分析を行うことです。企業のことをよく知らなければ、アピールできる要素が分からないからです。

まず、企業や求人ごとに、人材に求める要素は異なります。たとえば営業職を募集している企業では「コミュニケーション力」や「行動力」を高く評価する傾向にありますし、事務職であれば「集中力」や「ミスなく作業できる力」などが求められます。
このとき、たとえば事務職に応募する際に「行動力」をメインにアピールしてもあまり高い評価は得られないかもしれませんが、「集中力」をアピールすれば評価を高められる可能性があるでしょう。

このように、就職活動では「相手が求めるもの」を把握し、「その要素が自分にはありますよ」とアピールする姿勢が欠かせません。企業分析を通して相手のニーズを理解したうえで、「自分が何をアピールすべきか」を逆算して考えていくことが大切なのです。

企業によっては、採用ページに「社員インタビュー」を掲載しています。
自分が希望している職種で実際に働いている社員が何を大切にしているか、あるいは必要な能力や適性について話している箇所があれば、あなたの自己PRを作る際の参考にしましょう。

ポイント3:結論から書く

3つめのポイントは、結論から書くことです。自己PRを読む側が知りたいのは、その人の強みだけです。
それ以外のエピソードは、その強みを補完したり証明するための要素に過ぎず、読み手はそこまで重視していません。

自分の強みを分かりやすく伝えることが大切で、そのためには自己PRの冒頭、つまり読み手がいちばん注目する箇所に強みを書くことが効果的なのです。

具体的な書き方についてはこの先で例文を3つ紹介しますので、ご参照ください。

自己PRを書く時の3つの流れ

自己PRを書くときは、自分の強みから書くことが重要です。
なぜなら強みが企業に伝わらないと、採用してもらえないからです。

また、具体的なエピソードを書いたり、企業にどんな貢献ができるかをアピールしたりすることも、自己PRには欠かせません。
自己PRを書くときの流れについて理解することで、効果的なアピールを企業にできるようになります。

それぞれ詳しく解説しますので、自分は何を書くか考えながら読み進めてください。いきます。

1:自分の強みから書く

まず、自分の強みから書き始めましょう。
先ほど自己PRのポイントの箇所でもお伝えしましたが、自己PRは「結論から書く」ことが大切です。そのほうが効果的なアピールにつながるからです。

採用担当者は多くの応募書類に目を通しているため、仮に結論(自分の強み)が冒頭に書かれていなかった場合、強みが書かれている部分を読み飛ばしてしまう可能性があります。
こうしたリスクを避けるため、あなたがいちばん伝えたいことを最初に書く、という意識を強く持っておきましょう。

2:具体的なエピソードを書く

次に、具体的なエピソードを書きます。たとえば「私はコミュニケーション能力が高いです!」とだけ伝えても、「なぜ、そう言えるのかな?本当かな?」と疑われてしまうかも知れません。特に就職活動では、誰もが初対面の相手に自分をアピールします。
つまり、あなたのことを全く知らない相手に評価してもらうため、相手から「なるほど、そうなのか」と思ってもらえるように伝える必要があるのです。

そこで重要なのが、具体的なエピソードを盛り込むことです。たとえば「コミュニケーション能力」をアピールしたいのであれば、「高校の文化祭ではクラスをまとめる役割として、クラスメイトと話し合いを重ね、個々に適した役割を割り振っていきました」というエピソードを加えることで、本当にコミュニケーション能力を持っていることを実感してもらえるでしょう。

なお、エピソードを捏造(ねつぞう)するのはNGです。採用担当者は人を評価するプロですから、安直なウソはすぐにバレて信用を損ねますのでやめましょう。

3:企業に貢献できるとアピールをする

自己PRにおけるまとめの部分は、自分の強みで企業に貢献できる、活かすことができる、というアピールをして締めくくると良いでしょう。

どんなに素晴らしい強みを持っていても、それを活かせなければ「宝の持ち腐れ」です。
野球選手がサッカー場でバットを振っても意味がないように、強みはそれが発揮できる場で輝きを放つものです。

就職活動において「自分の強みを会社・仕事でこう発揮していきたい」としっかりアピールできている自己PRは、企業側に「この人は会社や仕事内容についてしっかり調べている」という好印象を与えます。
この力を貴社で~~」「この力を仕事のなかで~~」といった形で、企業に貢献していきたいとアピールする一文も自己PRに盛り込むようにしましょう。

なお「この強みはこういうふうに活かせるかもしれない」というイメージだけをもとに自己PRを書くのはおすすめできません。
明確にアピールできないだけでなく、場合によってはアピールの方向がずれてしまう可能性も考えられるからです。
そのため、たとえば会社説明会に参加して「自分の強みは職場でどう活かせるでしょうか?」と質問してみるなど、アピールの方向が的外れにならないよう対策も心掛けましょう。

ニートが書く自己PRの例文6選

自己PRを書くためのポイントや、書き方について理解できましたか?ここからは、例文を3つお伝えしますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。

また、次の記事では自己PRの例文を15個紹介していますので、あわせてチェックしてください。

1:気配りの良さをアピールする時の自己PR例

例文

私の強みは、気配りができることです。

高校では吹奏楽部に所属していました。特に2年生の頃は、コンクールに向けて私自身の技術を高めるだけでなく、後輩の指導も並行して行いました。大変でしたが、「チームの力になりたい」という思いから、どんなに忙しくても後輩への指導は欠かさず行っていました。たとえば初心者がいた場合には付きっきりでサポートしたり、練習の合間に積極的に話しかけたりしたことで、後輩から「〇〇さんのおかげで、吹奏楽がもっと好きになりました」と嬉しい言葉をもらいました。

私が志望している事務職は、社員の方をいかにサポートできるかが大切な仕事だと思います。私の強みである「気配りができること」を業務のなかで発揮し、貴社の発展に貢献していきたいと考えています。

2:根気強さをアピールする時の自己PR例

例文

私は、周りから「根気強い」とよく言われます。

たとえば、学生時代は趣味のゲームに明け暮れていましたが、特に対戦ゲームでは友人に負けたくなくので、技術を磨くことはもちろん、ゲームの攻略本やYouTube動画などを見ることに週の半分を費やし、結果として1,000人規模が参加する全国大会で8位入賞を果たすまでに技術を高められました。

また、海外旅行中に英語が話せなかった悔しさから、一時期は英語習得にのめり込み、英検2級を取得した経験もあります。物事を習得するには大変なことのほうが多いですが、むしろそうした過程にこそ私は楽しさを見出してきました。

私が志望している営業職は、成果達成のために努力が欠かせない仕事だと理解しています。日々の業務で壁にぶつかることもあると思いますが、持ち前の「根気強さ」を活かし、モチベーション高く日々の業務に当たっていきたいと考えています。

3:几帳面さをアピールする時の自己PR例

例文

私は、几帳面な性格だと自覚しています。

たとえば、祖母の介助のために老人ホームの付き添いに行く際は、必要な書類などを2日前からしっかりと集め、当日は忘れることのないように必ず持参することを心掛けています。書類の内容に関しても、必要事項を漏れなく記入できているか、必ず2度、3度確認を繰り返すなど、どのようなときもミスのない行動を心掛けてきました。

私が志望しているプログラマー職は、細かい作業の連続であると同時に、システム開発の進捗を左右する、責任ある仕事だと考えています。そのため几帳面な性格を活かし、常にミスなく、細かい作業であっても責任を持って取り組んでいきたいと思います。

4:ゲームしかしてこなかった時の自己PR例

例文

私の強みは、作業への集中力と正確性があることです。

仕事の話ではなく恐れ入りますが、私は昔からゲームが好きで、寝食を忘れて没頭し続けてきました。特に私が好きな格闘ゲームでは、集中力を切らしてしまうと、一つのミスが命取りになります。
常に集中して正確に動作を行う必要があるゲームを続けてきた経験により、集中力と作業の正確さが身についたと自負しています。今回の就職にあたり、プログラマーは作業への集中力や向上心が活かせる仕事であると考えたことから、応募させていただきました。

これまでの経験で身につけた集中力や向上心を活かしつつ、新しいことは積極的に学んで、いち早く貴社でも活躍していきたいと考えております。

5:無職で何もしてこなかった時の自己PR例

例文

これまでの無職期間、社会から離れて過ごしてきましたが、その中で自分と深く向き合う時間を得ることができました。

自分には何ができるのか、どんな仕事があるのか、これからどうしたいのかを徹底的に考え、インターネットや書籍、人を通じてさまざまな知識を吸収することに努めました。その中で、学生時代の運動部での活動や、課外活動の経験をふりかえり、改めて私はチームで大きなプロジェクトを推進していくことへの関心と適性があることを理解しました。

今回応募させていただいた施工管理はまさに、関係者が一丸となって建物を形にしていく、チーム共同での大プロジェクトを担える仕事であると感じています。
無職の期間があり、自分のキャリアに遅れが生じていることを強く認識しているため、この度の就職では人一倍の努力を行ってまいります。

6:アルバイト経験を書きたい時の自己PR例

例文

私の強みは、相手や状況に応じた対応力がある点です。

学生時代には家電量販店で携帯販売のアルバイトをしておりました。その際に意識していたのは、年齢層や性別、好みなどお客様のタイプに合わせて接客を行うことです。例えばご高齢の方であれば、プラン内容をゆっくりとお伝えしたり、忙しそうなビジネスマンであれば最短でお手続きが済むように調整してまいりました。
その結果、目の前のお客様のご契約だけではなく、お客様のお知り合いをご紹介いただいたことも複数回あり、在籍している店舗内のスタッフ10名の中で1位の契約数を記録することができました。

アルバイトの経験で身につけられた相手や状況に応じた対応力を活かしつつ、貴社に入社した際には、いち早く営業実績を上げられるよう挑戦していきます。

自己PRが書けないニートの仕事の探し方3選

自己PRが書けないニートの方が仕事を探すために、ハローワークを活用する方法があります。

また、就職サイトや就職エージェントなど、ニートの方でも利用できる就職支援サービスを複数活用することも有効といえます。

ニートに適した仕事の探し方や相談先を知ることで、就職活動を効率よく進められます。

それぞれのサービスについて解説しますので、自分が利用できそうなサービスはどれかを考えながら読み進めてください。

探し方1:ハローワークの利用

ハローワークとは、国が運営する職業紹介所のことです。正式には「公共職業安定所」と呼ばれる施設で、全国各地に500ヶ所以上設置されています。

ハローワークでは、次のようなサービスを誰でも無料で利用できます。

  • 求人検索、応募
  • 仕事の相談
  • 就職セミナーの受講

ハローワークには全国各地から膨大な数の求人が集まってくるため、ひとつでも多くの求人をチェックしたい人におすすめです。
ハローワークの職員に就活について相談できるので、自己PRの書き方などを質問してみても良いでしょう。

探し方2:就職サイトの利用

就職サイトとは、求人を一覧で確認できるWebサイトのことです。誰でも無料で利用でき、検索したなかに気になる求人があればサイト上でそのまま応募もできます。

就職サイトはひとりで就職活動を進める人をサポートするサービスであるため、マイペースにコツコツと取り組んでいきたい人に適しています。

一方で、応募企業との面接日程の調整などを自分で行う必要があり、相談できるアドバイザーもいないので、サポートを受けながら就職活動を進めたい場合には、次に紹介する「就職エージェント」の活用を考えてみましょう。

ちなみに就職サイトのなかには、自己PRの作り方や、面接のコツ、といった就活ノウハウを掲載しているサイトも少なくありません。選考の対策が不安な場合には、まずはこうした情報をチェックしてみることをおすすめします。

探し方3:就職エージェントの利用

就職エージェントとは、専任のキャリアアドバイザーが就職活動をサポートしてくれるサービスです。次のようなサービスを、全て無料で受けることができます。

  • 自己分析のサポート
  • 求人紹介
  • 企業との応募手続きの代行
  • 企業との面接日程の調整
  • 履歴書・職務経歴書の添削
  • 面接アドバイス(模擬面接)
  • 企業との条件交渉(年収など)

こうした手厚いサポートを受けられるので、就職活動がはじめての人に特におすすめです。

就職エージェントは日本に数多く存在しますが、社会人経験がない、あるいは少ない場合は、私たちジェイックが運営する就職エージェントをぜひ活用してください。ニートやフリーター、第二新卒の10代・20代の方に特化した就職エージェントであり、未経験からの正社員就職を叶えるノウハウが他のエージェント以上に充実しています。

また、就職活動の進め方や、面接のコツ、あるいは社会人のマナーといった情報が無料で学べる「就職講座」を開講しているのも特徴です。
自己PRの書き方を含め、応募書類の対策についても具体的にお伝えしますので、こちらにもぜひご参加ください。なお、これらのサービスは全て無料で、利用者の方からお金をもらうことは一切ありません。

その他、書類選考“なし”で多くの企業と面接を受けられる「集団面接会」や、就職後に仕事の悩みなどを相談できる「アフターフォロー」など、安心のサポートも多数ご用意しています。

ニートの方の利用も多く、ジェイックを通して80%以上の方が就職を成功させています。就職活動に少しでも不安なことがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

「自己PRが書けない」と悩むニートの方に向けて、作成のポイントと具体的な書き方についてお伝えしてきました。

「アピールできる程の経験がない」「自分のことを伝えるのが苦手…」といった理由から自己PRに苦手意識を抱いている人も多いかもしれませんが、コツさえ押さえれば、自己PRは意外にスラスラと書けてしまうものです。

それでもハードルが高く感じてしまう場合は、自己PRの書き方などを無料で教えてくれて、添削も受けられるサービスを活用するのも良いでしょう。特に、弊社ジェイックの就職エージェントはニートやフリーターの方の就職支援に特化しているので、社会人未経験の方がどこにつまずきやすいか、何に悩みを感じやすいかといったことについての知見があります。自己PRの書き方をはじめ、企業選びや面接対策など、就職活動に必要なノウハウも一から丁寧にお伝えしますので、就職活動を安心して進めていきたい方はお気軽にご相談ください。

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逆質問作成

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池本 駿
株式会社ジェイックマーケティング開発部。2016年慶応義塾大学経済学部卒業。2018年慶應義塾大学大学院経済学研究科修了(修士課程)。2019年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了(修士課程)。同大学経済学部附属経済研究所「こどもの機会均等研究センター」協力研究者。元・三菱経済研究所研究員。経済産業大臣登録 中小企業診断士。著書「教育経済学の実証分析: 小中学校の不登校・高校における中途退学の要因分析」