
ニートになる原因には人間関係や親との関係に加え、いじめやパワハラ、過労、学校や就職活動での失敗など様々な要因があります。また、不登校や中退経験がある人、コミュニケーションが苦手な人、自己肯定感が低いといった特徴を持つ人や、親が経済的に支えてくれたり過干渉であるといった環境に置かれている人はニートになりやすい傾向にあります。
この記事では、ニートになってしまう原因や、ニートの方によく見られる特徴、ニートになりやすい環境について解説します。これらの情報を通して、ニートの状態から抜け出すための考え方や具体的な行動が分かるので、社会復帰を目指すための一歩を踏み出すヒントの参考にしてください。
- ニートになるのは「人間関係(友人関係)」「親との関係」が原因の場合が多い
- ニートになる人には、不登校や中退経験あり、コミュニケーションが苦手などの特徴がよく見られる
- ニートから脱出するためには、悲観的にならず、自分のせいにしすぎないことが大切
- ニートを脱するためには、在宅ワーク、アルバイト、就職などが効果的




ニートになってしまう原因
ニートの方によくある特徴を把握できたでしょうか。
次に、ニートの方に見られる特徴をもとに、そもそもニートになってしまう原因はどのようなものがあるのかについて分析します。
1. いじめやパワハラ
ニートになってしまう原因としては、いじめやパワハラを受けたという過去がトラウマになり、就職活動や働くことに不安や恐怖を感じてしまうことも挙げられます。
例えば昔の職場で同僚や上司に嫌がらせのようないじめを受けたり、大勢の前で叱責されるなどのパワハラを受けて仕事を辞めた場合、働くことに恐怖心を感じるようになるでしょう。
働くことそのものに対して恐怖心を感じてしまうことで、ニートになるケースは少なくありません。この場合、次の就活でよほど自分が信用できそうな会社を見つけられない限り、ニートを脱出する事は難しい可能性もあります。
2. 過労や仕事のストレス
いわゆるブラック企業に就職してしまい、長時間労働による過労や大きなプレッシャーに伴う仕事のストレスが原因で仕事を辞め、ニートになってしまうケースもあります。
体を酷使して働き続けていくと、意識しない間に体が悲鳴を上げるように倒れてしまうことがあります。
また、知らず知らずのうちに精神的に追い詰められてしまい、精神的な病に陥ってしまっていたというケースも少なくなく、心身の療養のためにニート生活を選択している人も見られます。
3. 学校の中退
高校や専門学校、大学などを中退することもニートになる原因と考えられます。
本来であれば、中退したあとすぐに就職活動を始めればニートにはならずに済みます。しかし、親に頼ってしまって行動を後回しにしたり、中退したことがきっかけで自信をなくし、就職に対して不安を感じるようになることがあります。
さらに、「やりたいことが見つからない」「働く気になれない」といった理由で、結果的にニートの状態に陥ってしまうこともあるのです。
結果的に学校を中退した後、就職をするタイミングを逃し続けてしまい、ニート生活が長引くような人も少なくありません。
また、学校を中退することで周りの人との人間関係も希薄になり、就職をしなければならないといった焦りを感じにくくなるのも特徴です。
4. 受験の失敗
特に大学受験など受験に失敗したことをきっかけにニートになる人もいます。
大学や希望する学校への入学が叶わなかった場合、自信を喪失したり、社会から取り残されたような感覚に陥ってしまいニートになることがあるでしょう。
また、浪人をして再受験を目指す選択を取ったとしても、自分のモチベーションを高めることができなければ勉強することを止めてしまい、結果的にニート生活に入ることも考えられます。
受験の失敗を始め、人生のターニングポイントとなるタイミングで自分の理想通りの結果を実現できないと、ニートになりやすいと言えるでしょう。
5. 就職活動の失敗
ニートになるきっかけとして、就職活動の失敗も挙げられます。
何とか学校を卒業できたとしても、就職活動に失敗して魅力的な企業から内定をもらえず、そのままニートになる人も少なくありません。
特に、複数回の面接で不採用が続く場合、自信を失い、次への挑戦に向けた意識が低下してしまうことがあります。就職活動の失敗を経て人生に対してやる気を失ってしまうことが、ニート生活を長引かせる原因になります。
6. 人間関係(友人関係)に問題がある
ニートになるきっかけとして、人間関係を上手に築けていないというケースは一定数あります。
友達が少ない
何人か親しくしている友達がいれば、ニート状態にあることを心配してくれたり、仕事探しを応援してくれたりする機会があるでしょう。しかしニートは友達自体が少ない・またはほとんどいないケースも比較的多く見られます。
不登校や中退経験があればなおさら、学生時代に友達を作る機会がなかったかもしれません。
友達の作り方がわからない
そもそも「どうやって友達を作ればいいのかよくわからない」という人もいるでしょう。ニートになりやすい人の傾向として「対人関係が希薄になりがち」という部分が見られます。人とどうかかわればいいのか、どうすれば親しくなっていけるのかがわからず社会で孤立してしまい、ニート化してしまうことがあるのです。
「ネット上では気軽に交流できるが、リアルな人間には話しかけられない」という人もいそうです。
7. 親に問題がある
親が、自分の子どもをニートにするきっかけを作ってしまっているケースもあります。
働かなくても生活できる
「ニートであることと家庭の経済環境はあまり関係がない」と述べましたが、親のあり方によっては、それがひとつの要因となっていることもあります。
ニートの家庭の経済状況は「ふつう」「やや余裕がある」「余裕がある」と、比較的ゆとりがある状態の家庭が全体の61.2%を占めていることがわかっています。親が成人した子どもの衣食住の面倒を見たり多額のお小遣いを渡したりしていて、子ども側としては生活に困らないために働く意欲を失ってしまっているケースもあるでしょう。
教育のバランスが崩れている
子育てをするうえでは「支配」「服従」「保護」「拒否」の4つをバランスよく、子どもの性質に合わせて使い分けることが大切だと言われることがあります。しかし、ニートの子どもがいる家庭では、このバランスが崩れていることが多いという特徴があります。
「支配」と「拒否」が多い家庭
「支配」と「拒否」が多すぎる家庭環境で育った人は、親をはじめとする「自分以外の人の顔色」を伺いながら生活せざるを得ない心理状態になる傾向があります。「人から気に入られる自分でいなければ」と自分の気持ちを過度に抑えたり、必要以上に承認欲求が強くなったりしがちです。
仕事で一回失敗したり上司から怒られたりしただけで過剰に落ち込んだり、不安を強く感じたりして、ひとつの場所で長く働くことがむずかしくなってしまうことがあるのです。
「服従」と「保護」が多い家庭
「服従」と「保護」が多すぎる家庭環境で育った人は、親の言う通りに人生を歩んできたケースが見られます。その結果、独り立ちする年齢になっても「親がいないと自分は何もできない」と思い込んだり、自分でものごとを決められなくなったりすることがあるといえます。
過干渉な親のもとで育ったりすると、社会に出ても親に似た人を引き寄せてしまいつらい思いをしたり、「もう何もしたくない、どうでもいい」と、無気力になったりすることがあります。
ニートになったのは親が原因だと考えている方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
ニートの方によくある特徴
厚生労働省「ニートの状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究報告書(概要)」のニート状態にある若者へのアンケート結果をもとに、ニートの方によく見られる特徴についてご紹介します。
1. 不登校や中退を経験している
ニート状態にある人のうちの37.1%が過去に不登校を経験し、学生時代に1か月以上の長期欠席経験があった人は、高校が16.6%、大学・短大が25.8%ということがわかっています。つまりニートになる前の学生生活の時点で、うまくいかなかった経験を持つ人が一定数いるということです。
不登校や中退の原因はさまざまですが、以下のようなケースもあるでしょう。
- 学校になじめなかった
- やむを得ない事情で通えなくなった(金銭的な理由、病気など)
- 勉強や部活についていけなくなった
いずれにしても、不登校や中退をしたことで「挫折感」を感じてしまい、自信を失って何もやりたくないと考えるきっかけになってしまった人も多いかもしれません。
2. いじめられた経験がある
ニート状態の若者の経験として「学校でいじめられた」ことがあると回答した人は55%と、ニートの半数以上が過去にいじめを受けていたことがわかっています。
いじめに遭ったことがきっかけでニートになる要因としては、以下が考えられます。
- 自己否定をするようになった
- いじめられた経験が強いトラウマになった
- 人と接することが嫌になった
一定の年齢になれば人と違うところは「個性」と認められますが、その個性が、子どものころは「おかしい」「ほかの人と違う、変」と見なされていじめの対象となり、自信をなくしてしまう要因になることもあるかもしれません。
3. 対面コミュニケーションに苦手意識がある
アンケートのなかでは「人に話すのが不得意」と回答した人が64.4%と、もっとも多くなっています。具体的な行動の苦手意識としては「面接に通る」が75.1%、「面接で質問に答える」が64.8%と、直接人と会話ややりとりをしたりすることに苦手意識を持っている人が大半です。
対面コミュニケーションが苦手だと、以下のようなことが起こり得ます。
- 就職活動をすることが怖くなる
- 社会でやっていけるかどうか不安になる
- 周囲に相談できず孤立しがちになる
その結果、必要最低限しか人と関わらずに済むニート状態になってしまうこともあるでしょう。
4. 自己肯定感が低い
自己肯定感が低い人は、失敗を経験したときに「どうせ自分にはできない」と考えてしまい、再挑戦に向けた行動を起こせずニートになってしまう傾向があります。
例えば、就職活動中の面接での失敗が「自分は社会に必要とされていない」といった思い込みを強めてしまうことがあります。その結果、面接を受けることに不安や恐怖を感じてしまい、就職活動を前向きに進められなくなってしまいます。
さらに、ニートを続けている期間が長くなると、ニートをしている自分自身に対して、ふがいなさや情けなさを感じて自己肯定感が低くなる傾向が見られます。
このように、自己肯定感が低い人は挫折を経験したときに立ち直りづらく、立ち直れない自分に対してさらに自信を失ってしまい、ニート期間が長期化しやすい傾向にあります。
自己肯定感を高めるには、小さな成功体験を積むことや、周囲の支援機関を積極的に活用することが有効です。一人で就職活動を進めるのではなく、就職エージェントなどの支援を活用すると、面接が上手くいかなかった時でも励ましてくれたり、失敗を次に活かして前向きに行動できるようサポートしてもらえます。
5. 物事に対して常に受け身
ニートになりやすい人の特徴として、物事に対して受け身でいることも挙げられます。なぜなら、物事に対して受け身でいる人は、自分から積極的に行動することが少なく、外部の状況や環境に左右されやすい傾向があるからです。
例えば、学校や職場で困難な状況に直面した際、本来ならば問題解決に向けて行動を起こして立ち向かうべき場面でも、他人に任せたり逃避行動を選びがちです。
自分から積極的に行動を取ることがないだけでなく、他人から指示や命令を受けない限り現状を変えようとする動きを取らない選択をし続けた結果、ニートになっているとも言えます。
さらに、親から就職を急かされたことなどをきっかけに就職活動を始めたとしても、受け身な姿勢や他責思考の傾向があることが伝わってしまい、就職活動が上手くいかず、ニートを脱出できない可能性も高いです。
6. 完璧主義な傾向がある
完璧主義な人は、自分に厳しい目を向けすぎる一方で、高すぎる理想に囚われ行動を起こせなくなる傾向があるため、ニートになりやすいと言えます。
例えば就活をしているときに、絶対に就職したい会社に落ちたことでニートになったような人は、「自分が最も良いと考えられる選択肢以外は認めない」といった完璧主義な思考があると考えられます。
他にも「せっかくニートを脱出するのであれば、希望条件を全て満たすような求人にしか応募したくない」など完璧主義な性格を変に発揮してしまい、ニートを脱出できていないようなケースもあるでしょう。
元より人生は自分が思ったように完璧に物事が進むようなことがありませんが、そうした現実を受け入れることなく完璧主義を貫こうとしている人は、ニートをし続けている傾向にあります。
7. 人生に対して楽観的すぎる
人生に対して楽観的すぎる人は、現在の状況に満足しやすく、将来を真剣に考えなくなる傾向があるため、ニートになりやすいと言えます。
たとえば、親が経済的に支えてくれる環境の場合、「いつかなんとかなる」と考え、行動を先延ばしにしてしまいがちです。
数年後、数十年後の未来の事は特に真剣に考えず、明日生き延びられれば良いなどと気楽に考えていることがニート生活に繋がっていると考えられます。
しかし、ニート期間が長くなれば長くなるほど、就職は不利になっていき、いつまでも親に頼っていられるわけではありません。このままニートを続けるとどうなるのか考え、手遅れになってしまう前に行動を起こすことが必要です。
8. 欲がない
「もっと良い人生を歩みたい」「たくさんお金を稼いで好きなものにお金を使いたい」など、特に自分の人生や稼ぐお金に欲がないと、働くことそのものに対する魅力を感じられなくなるためニートになりやすいと言えます。
このような理由でニートになっているような場合は、何らかの欲が出てきた時点でニートを脱しようと就職活動を始めがちです。
しかし、ニート期間が長くなると、その時点で社会復帰の難易度が引き上がってしまうため、結局自分の希望を全く満たさない会社で就職する末路を迎えるニートも見られます。
やりたいことが見つかった時に、それを実現するのが難しくなってしまう前に、一度自分が今後の人生をどうしていきたいのか考えてみるといいでしょう。
9. 失敗を極端に恐れる
完璧主義に通じる特徴ではありますが、ニートの中には失敗を極端に恐れる人も少なくありません。
過去に何らかの理由で上司に怒られたなどの失敗がきっかけでニートになったような人は、同じように怒られないために失敗を恐れるようになることもあります。
また、とにかく失敗そのものに恐怖心を覚えてしまう傾向にあることから、就活で書類選考に落ちることに対しても恐怖心を感じてしまいがちです。結果的に就活の一歩を踏み出すことができずにニート生活を続けている人も見られます。
基本的に人生は失敗がつきものですので、今ニートしている人でこれから社会復帰をしたいと考えているのであれば、失敗を恐れることなく挑戦していく意識を持つようにしてみてください。
大抵の事は失敗をしても人生に大きな影響を与える事はありませんので、気楽な気持ちで社会復帰の1歩踏み出す勇気を持ちましょう。
10. 家庭の経済状況はあまり関係がない
ニートになったきっかけとして、家庭の経済環境はそこまで影響していないと考えられます。家庭の経済状況についてのアンケートのなかでも「ふつう」が47.1%と約半数で、「やや苦しい」28%、「やや余裕がある」が10.8%、「非常に苦しい」が8.9%、「余裕がある」が3.3%と幅広い結果となっています。
「裕福だからor貧乏だから子どもがニートになった」というような、経済的な部分との因果関係はあまりないといえます。
家庭のことが要因でニートになる人は、たとえば以下のような問題のある家庭で育った可能性が大きいといえるでしょう。
- 家庭環境(両親の仲が悪い、家族間の会話がないなど)
- 親の子どもへの接し方(褒めない、無関心、過干渉、差別など)
- 親の精神的な問題(うつなどの精神疾患、感情の起伏が激しいなど)
後述しますが、生まれ育った家庭でつらい思いをすることが続くと、大人になってから、ニートのような無気力な状態になってしまうことはあり得ます。


ニートになりやすい環境
ニートになりやすい環境としては、以下の4点が挙げられます。
- 親が経済的に支えてくれる
- 親が過干渉・過保護
- いつまでも実家暮らしで何も言われない
- 友人にニートやフリーターが多い
上記のような環境にいると、他の人よりもニートになる可能性が高まると考えられますので注意が必要です。
それぞれの環境について詳しく解説します。
1. 親が経済的に支えてくれる
親が経済的に支えてくれ、働いて生活費を稼ぐ必要がない場合、ニートになりやすくなります。
そもそもニートが生活するためには、誰かからお金を支援してもらう必要があります。
ニートをしていても、食費や生活費を支えてくれる状況にあれば親に甘えてしまい、ニートを脱出しようとする考えになりづらくなります。
2. 親が過干渉・過保護
多くの親は、子供が何もせずニートとして生活していることにストレスを感じて、厳しい言葉を投げかける傾向にあります。
しかし、親が過保護な性格だと、困っている子供を助けたいという気持ちが強くなってしまい、ニート生活を助長させる環境を作り上げかねません。
また、ニートは受け身な性格が多いといった特徴が見られますが、親が過干渉であることで自分で考えて判断するといった能力が失われてしまい、結果的にニートを脱出するような行動を自発的に取れなくなることもあるでしょう。
このように、ニートになりやすいかどうかは親の性格や考え方による影響も受けやすいと考えられます。
3. いつまでも実家暮らしで何も言われない
親が過保護だとニートになりやすいですが、その反対とも言える「無関心」であっても、ニートになりやすいと考えられます。
自分が実家暮らしでニートを続けていても、親が何も言ってこない環境であれば、居心地の悪さを感じにくくなるためニートになりやすくなるでしょう。
また、小言を言われることなくニート生活に甘んじることのできる環境であれば、ニート期間が長引くことにも繋がります。
ニートは基本的に物事に対して受け身で捉える傾向にあることを考えると、ニートがニートを脱出しようと考えるのは、他人からニートであることを指摘された瞬間だと言えます。
つまり、実家暮らしで親から何も言われない状況が続けば、ニートになりやすいだけでなく、ニート生活を長引かせやすくなりますので注意が必要です。
4. 友人にニートやフリーターが多い
ニートになりやすいかどうかは、周りの環境に強く影響することになります。
昔から交流のある友人にニートやフリーターが多いことで、自分がニートであることに違和感を感じることがなくなり、結果的にニートとして生活することを選びやすい状況を作り上げてしまいます。
「周りの友人もニートだから自分もニートで良いだろう」などと考えてしまうと、気軽な気持ちでニートになることも考えられます。
もしニートの人が今の状況を変えたいと考えるのであれば、家庭環境や交友関係などの身の回りの環境を見直してみることも大切です。
ニートを脱出するための考え方/行動
ニートになる原因として考えられることをご紹介しました。最後に、現在ニートをしていてそこから脱出したいと考えている方向けに、ニートを脱出するための考え方や具体的な行動をご紹介します。
ニートを脱出するための考え方
ニートから抜け出したい方は、以下のような考え方を試してみましょう。
先のことは考えない
ニートの方に見られる傾向のひとつに「悲観的すぎる」ところが挙げられます。たとえば、以下のように、過剰にマイナスな思考をしてしまっていることがあります。
- ニートだからもう自分の人生は終わり
- いまから就職してうまくやっていけるはずがない
- どうせがんばっても無駄に終わる
こういった発想はすべて、まだ起きてもいないことをただネガティブに想像しているだけです。
心配したり、ものごとの悪い面を考えたりすること自体は決して悪くありません。仕事をするうえでも、楽観的であることがすべてにおいてよいわけではなく、ある程度リスクやデメリットなどを考えられる人は必ず必要だからです。
大切なのは「悪い想像」と「現実」は別のものであると理解することです。「こういう悪いことが起きるに違いない」というのは、ただ頭の中だけで考えた想像の範疇に過ぎません。それよりもまず今日という日を充実させることを考えたり、前向きに楽しんだりする時間を増やしてみましょう。
たまには誰かのせいにする
ニートは世の中的には「だらしない」「やる気がない」などの悪いイメージを持たれることがありますが、実際にはそうではなく「自責の念が強い」人が多くいます。「すべて自分のせい」「自分が悪い」と思い込み、自分に価値がないと感じてニートという状態を選んでいる人もいるのです。
「自分以外の誰かのせいにしてみる」という方法は、心が軽くなるためおすすめです。たとえば自分がニートになった要因を、以下のように考えてみるのです。
- 自分のことを否定し続けてきた親のせい
- 厳しすぎた前職の上司のせい
- 学生時代にいじめてきたクラスメイトのせい
すべて自分が悪いなどと思い込まず「あの言い方はひどかった」「あんなことをされる筋合いはない」などとひとつひとつ考えていくことで、自分の心も少しずつ回復していくでしょう。
失敗から学ぶ
ニートの方のなかには失敗を恐れている人も多くいますが、失敗について以下のことを知っておく必要があります。
- 人生で失敗したことがない人はいない
- 成功している人は、多くの過去の失敗を活かしている
- 失敗からしか得られないものも多い
「失敗しない」ということは「チャレンジしていない」ということで、何の進歩も成長もしないこととイコールです。
たとえばニートの状態から思い切って就職活動をしたとき、書類で落とされたり、就職相談や面接で厳しいことを言われて落ち込んだりすることはあるかもしれません。しかし行動したことは立派な価値で、うまくいかなかった経験をどんどんポジティブな方向に活かしていけばよいのです。
ニートからの脱出を詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
ニートを脱出するための行動
ニートを脱出したいと考えている方は、以下のいずれかの行動を取ることをおすすめします。
- 在宅ワークをする
- アルバイトをする
- 就職する
たとえばクラウドソージングサイトに登録して自宅でできる案件に取り組んでみたり、日雇いや短期バイトなどをやってみたりするなどして「働いてお金を稼ぐ」という成功体験をすることが、ニートの方の自信回復にプラスになることがあります。
本格的に社会復帰を目指す場合には、勇気を出して就職活動に取り組んでみましょう。就職活動の方法がわからない・不安がある方は、就職支援サービスの利用がおすすめです。ジェイックでは、社会人経験がない・少ないニートの方の就職支援にも力を入れていますので、お気軽にご相談ください。
ニートをずっと続けた先に起こり得る末路や、ニートを脱出するための具体的な方法は、以下の記事でくわしくご紹介しています。
ニートの状態から本格的に抜け出したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
「ニートの原因」に関するよくある質問
ニートになる原因としては、人間関係や親との関係性が影響していることがあります。問題のある親に育てられた人の場合、大人になってから無気力になったり、自分に無価値感を感じたりしてニートになってしまうこともあるのです。
ニートになった原因は人それぞれですが、ニートを脱出するための唯一の方法は、とにかく行動することです。たとえば、ジェイックの「就職相談」にお申込みいただくこともそのひとつです。就職アドバイザーが現状をヒアリングしたうえで、最適な就職活動のアドバイスをさせていただくことも可能です。
ニートになる人の特徴として、たとえば不登校や中退経験がある、学校や職場でいじめに遭ったことがある、コミュニケーションが苦手、などの例が挙げられます。
まとめ
ニートになった原因は人それぞれですが、多くは家庭や学校生活、友人関係、職場などでつらい経験をしたり、自信をなくしてしまったりしたことがきっかけではないでしょうか。
ニートという立場になったことで、さらに「自分には価値がない」と自らを追い込む負のスパイラルに陥っているケースもあります。
自分を責めることはやめて、これまでの人生をがんばって生きてきたことを認め、褒めることから始めましょう。
そこから、社会復帰に向けて少しずつ行動することをおすすめします。






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