
フリーターでも条件を満たせば車のローンを組むことは可能です。「ローンの審査に通った」「自分の車を手に入れた」という経験が、自信や将来のモチベーションにつながるでしょう。
本記事では、フリーターが審査に通るためのポイントや主な車のローン、購入や維持する際の費用について解説しています。ローンが厳しい場合の代替手段も紹介しているため、ちょっとした方法で車のある暮らしが実現できます。ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
フリーターも車のローンが組める?ポイントを解説
フリーターもローンを組める可能性はあります。ただし、正社員に比べると審査が難しいかもしれません。本章では、フリーターがローンを組むためのポイントを5つ解説します。
- 安定した収入があるか
- 勤続年数が長いか
- 他社からの借り入れがないか
- 支払遅延や自己破産がないか
- 借り入れの金額が年収に見合っているか
1. 安定した収入があるか
安定した収入がある場合、支払いの見通しが立つと評価されるため、審査に通る可能性が高くなります。フリーターが車のローンを組む際に一定の収入が求められるのは、金融機関が「確実に返済できるか」を重視するからです。
ローンは毎月決められた額を支払う契約であり、収入が不安定な場合、返済が遅延するリスクが高まります。そのため「月収がほぼ一定している」「経済的に安定している」ことは信頼につながり、審査に通りやすくなるポイントとなるでしょう。
2. 勤続年数が長いか
フリーターが車のローンを組む際に勤続年数をチェックされるのは、収入が継続するかを判断するためです。勤続年数が長いと、その職場で安定して働いていると評価され、今後も収入が続くと見込まれます。同じ職場で1年以上働くと、審査が通りやすくなるかもしれません。
一方、短期間で転職を繰り返している場合「安定した収入は難しいのでは」と判断され、審査で不利になりがちです。特にアルバイトの場合は雇用形態が不安定と見なされるため、勤続年数の長さは審査でプラスに働く要素といえるでしょう。
3. 他社からの借り入れがないか
フリーターが車のローン審査に通るためには、他社からの借り入れがない方が望ましいとされています。すでに借入がある場合「新たなローンを組むと返済が困難になるのでは」と判断され、審査に通りにくくなる可能性があります。
特にフリーターは「収入が安定していないのでは」と見られやすく、借入があると信用を落としかねません。そのため、できるだけ他社からの借入がない状態で申し込むとよいでしょう。問題なく返済できると判断され、ローンの審査を通過しやすくなります。
4. 支払遅延や自己破産がないか
過去に支払遅延や自己破産の履歴があると、審査に大きく影響すると言われています。金融機関が申込者の信用情報をチェックする際、これまでの状況から「この人は信頼できるか」「きちんと返済を続けられるか」を見極めるためです。
例えば、クレジットカードやスマートフォンの代金など、大きな金額ではなくても支払遅延が頻繁にあると審査に影響する恐れがあります。
過去に延滞や自己破産の記録があると「返済能力に不安がある」と判断され、審査で不利になる可能性があります。一方で、これまでに返済トラブルがない場合は信用できると評価されやすく、ローンの審査にも通りやすくなるのです。
5. 借り入れの金額が年収に見合っているか
フリーターが車のローンを組む際は、借り入れ金額が年収に見合っているかを金融機関が必ず確認します。これは「無理なく返済できるかどうか」が審査の判断基準となるためです。
例えば月収15万円のフリーターが月10万円の返済を希望した場合、返済計画が現実的ではないと判断されるでしょう。
そのため、収入に対して借入額が多すぎると返済が難しくなると見なされ、審査に通らない可能性が高くなります。自分の収入に合った金額で申し込むことが、信用されるための大切なポイントになります。
フリーターがローンの審査に通る5つのコツ
「フリーターはローンの審査が通らないのでは」と思われがちですが、信用力を高めつつ無理のない返済金額で申し込むと審査に通る可能性が高まります。以下の内容について、それぞれ説明します。
- 安定した収入を確保する
- 同じ職場で長く働く
- 借入額を少なくする
- クレジットカードなどの料金を遅れずに払う
- 連帯保証人をつける
1. 安定した収入を確保する
ローンの審査に通って車を手に入れるためには、安定した収入を確保しましょう。例えば、「1日7時間労働を週5日」など、正社員に近いペースで働くと収入が安定しやすくなります。また、長期契約が可能なアルバイトやシフトが固定されている仕事を選ぶと、収入の見通しが立てやすくなるでしょう。
さらに、在宅ワークやスキルを活かした仕事を副業として取り入れるのも1つの方法です。安定した収入を証明できると金融機関に信用してもらえるため、審査をクリアしやすくなるでしょう。
2. 同じ職場で長く働く
フリーターがローンの審査を通過するためには、同じ職場で長く働くことが大切です。職場を頻繁に変えていると「長く働けず、収入が途切れるのでは」と金融機関が判断する可能性があるため、ローンの審査に通るのが難しくなるかもしれません。
一方で、同じ職場で長く働いている実績があると「継続して雇用されている=安定した収入がある」と見なされるため、審査で有利になる可能性が高くなります。
ローンの審査を通過するためには、できれば1年以上同じ職場で働いていることが望ましいとされています。そのため、短期間での転職を避け、現在の職場でできるだけ長く勤務することが大切です。
3. 借入額を少なくする
借入額をできるだけ抑えるのも、ローンの審査に通るコツの1つです。金融機関は「返済できる金額かどうか」を重視するため、収入に対して借入額が大きすぎると、返済が難しいと判断されて審査に落ちる可能性があります。
借入希望額が少ない場合は返済の負担も軽くなるため、無理のない計画と見なされて審査が通りやすくなるでしょう。また、少額で申し込む場合は審査のハードルが低くなる傾向があるため、フリーターが審査を通過するための有効な方法といえるでしょう。
4. クレジットカードなどの料金を遅れずに払う
クレジットカードやスマートフォンなどの支払いが何度も遅れた過去があると、審査で不利になる可能性が高くなります。金融機関は過去の支払状況もチェックして、ローンの審査を進めているからです。そのため、過去に度重なる支払遅延があると「返済にルーズな人」と見なされ、審査が難しくなる可能性があります。
少額でも支払いが頻繁に遅れると審査に大きく影響します。毎月の料金を遅れずに払い、返済能力や責任感を示すように心がけましょう。
5. 連帯保証人をつける
審査が通るか難しいと思う場合は、連帯保証人をつけると効果的です。金融機関は返済リスクを重視するため、収入が不安定なフリーターは「支払能力が低いのではないか」と判断されるケースがあります。
その場合、安定した収入のある家族などに連帯保証人を依頼すると、万が一返済が難しくなった場合でも金融機関が連帯保証人に請求できるため、審査が通りやすくなります。借入金額が大きい場合や長期ローンの場合は、連帯保証人に依頼するのも1つの方法です。
主な車のローン5つを紹介
車のローンにはいくつかの種類があり、自分の状況や目的に合わせて選ぶことが大切です。主なローンを5つそれぞれ紹介します。
- 銀行のマイカーローン
- ディーラーローン(主に新車)
- 残価設定ローン(主に新車)
- 信販会社のオートローン(主に中古車)
- 自社ローン(主に中古車)
1. 銀行のマイカーローン
銀行のマイカーローンは、自動車の購入資金を金融機関から借りて分割で返済していく方法です。ディーラーローンに比べて金利が低め(1%〜4%程度)に設定されているため、総支払額を抑えたい人に適しています。
マイカーローンは新車だけでなく、中古車の購入や車検、修理費用などにも利用できる場合があります。ただし、審査はやや厳しく、安定した収入や信用情報が重視されるため、フリーターの場合は通過が難しいかもしれません。その場合は、家族など信頼できる人に連帯保証人を依頼するとよいでしょう。
参考:マイカーローン比較
2. ディーラーローン(主に新車)
ディーラーローンは、自動車販売店が提携している信販会社を通じて利用できるローンです。審査が比較的通りやすく、販売店で購入手続きとローンの契約を同時に進められるため、納車までが早いメリットもあります。
一方で、銀行のマイカーローンに比べると金利がやや高めになるケースが多く(4%〜8%程度)総支払額が多くなるデメリットがあります。また、車の名義が信販会社になる場合が多いため、完済するまで車の所有者になれない点には注意が必要です。
3. 残価設定ローン(主に新車)
残価設定ローンは、車を購入する際に将来の下取り価格(残価)をあらかじめ設定し、その金額を差し引いた分を分割で支払うローンです。月々の返済額を抑えつつ、新車に乗れるのがメリットです。
契約期間が満了になった際は「車を返却」「乗り換え」「残価を支払って買取」のいずれかを選択します。ただし、走行距離や車の状態に制限があり、条件を超えると追加費用が発生する場合もあります。気軽に車を乗り換えたい人に向いていますが、契約内容をよく確認することが大切です。
4. 信販会社のオートローン(主に中古車)
信販会社のオートローンは、中古車販売店などが提携する信販会社を通じて提供されるローンです。審査が比較的通りやすく手続きがスピーディーなうえ、審査から契約まで販売店で完結できます。ディーラーローンと同様に、車の手続きと同時にローンを組めるため、すぐに車を手に入れたい人に向いています。
ただし、金利は銀行ローンより高めに設定されるケースが多い(4%〜10%程度)のがデメリットです。また、ローンを完済するまでは所有権が信販会社にあるため、自由に売却できないという欠点もあります。
5. 自社ローン(主に中古車)
自社ローンは自動車販売店が独自に提供するローンで、信販会社や銀行を通さず、販売店が直接お金を貸す仕組みです。審査が通りやすい場合が多いため、過去にローンの審査に落ちた人や、収入に不安がある人でも利用しやすいのが特徴です。
ただし、金利の代わりに手数料が高めに設定されている場合や、支払期間が短いケースもあり、返済が難しくなる可能性があります。そのため、契約内容をよく確認したうえで利用することが大切です。
車をローンで購入する際にかかる費用
車をローンで購入する際は、車両本体だけでなく、さまざまな費用がかかります。
これらをあらかじめ把握すると、資金計画が立てやすくなるでしょう。
車をローンで購入する際にかかる主な費用を以下のとおり解説します。
- 車の本体価格
- ローンの金利
- 税金・自賠責保険・登録手続き費用など
- (任意)オプション費用
- (任意)頭金
車の本体価格
車の本体価格とは、車両そのものの価格を指しており、エンジンやボディ、標準装備などの基本機能を含んだ金額です。ただし、この価格には税金や保険料などの諸費用は含まれていません。そのため、実際に支払う総額は、本体価格に加えてさまざまな費用が加算されます。
また、カーナビやETCなどのオプション装備を追加する場合も、別途費用がかかります。車の本体価格だけでなく、その他の費用も把握すると、無理のないローン計画が立てられるでしょう。
ローンの金利
車をローンで購入する際は金利がかかります。金利とは、借りたお金に対してかかる利息の割合です。例えば、年利3%で100万円を借りた場合、1年間で約3万円の利息がつきます。つまり、金利が高いほど最終的に支払う金額が増えるということになるのです。
銀行のマイカーローンは金利が低め(1%〜4%程度)で、ディーラーや信販会社のローンはやや高め(4%〜10%程度)になるケースが多いと言われています。同じ金額を借りても金利によって負担が大きく変わるため、ローンを選ぶ際は金利を確認することが大切です。
税金・自賠責保険・登録手続き費用など
車を購入する際は、本体価格のほかに税金や各種費用がかかります。
詳細は次のとおりです。
税金・保険・費用 | 内容 |
---|---|
自動車税(普通車) | 都道府県に毎年納める税金。排気量によって金額が決まる。 |
軽自動車税 | 市区町村に毎年納める地方税。 排気量ではなく車種や用途によって税額が決まる。 |
自動車重量税 | 車の重量などに応じて課される国税。 新車購入時、車検時、構造変更検査時に納付する。 |
自賠責保険 (自動車損害賠償責任保険) | 交通事故の被害者を救済するための保険。 法律で加入が義務付けられている。 |
検査登録手続代行費用 | 販売店が運輸支局で車両登録を代行する際に発生する費用。 ナンバープレートの交付や車検証の発行など。 |
車庫証明費用 | 車の保管場所(駐車場)を証明するために警察署へ支払う費用。 普通車の場合は必須だが、軽自動車の場合は不要なケースもある。 |
これらの費用は車両本体とは別で支払う必要があるため、購入前に確認しておきましょう。
(任意)オプション費用
車を購入する際は、本体価格に加えてオプション費用がかかる場合があります。オプションとは、標準装備に追加して取り付ける機能や装備のことで、必要に応じて自由に選べるのが特徴です。
代表的なものにはカーナビ、ETC、バックモニター、ドライブレコーダー、フロアマット、ボディコーティングなどがあります。便利さや快適さ、安全性を高めるものが多くあり、内容によっては数万円から数十万円の費用がかかる可能性があります。契約する前に必要な装備を見極め、予算内に収めることが大切です。
(任意)頭金
ローンで購入する際に頭金を入れると借入額を減らせるため、毎月の返済額や総支払額を抑えられるメリットがあります。頭金は購入する際に一括払いする現金のことで、一般的には車両価格の10%〜30%程度が目安です。
頭金が多いほどローンの残高を減らせるため「返済能力がある」と審査時に評価されます。また、ローンの期間を短くできる可能性もあるため、利息の削減にもつながります。無理のない範囲で頭金を準備すると、より計画的に車を購入しやすくなるでしょう。
車を維持するためにかかる費用
車を維持するためには、ローンで購入した後もさまざまな費用が定期的にかかります。これらの費用を把握して、無理なく車を所有しましょう。以下の内容について解説します。
- ガソリン代
- 車検・メンテナンス費用
- (任意)自動車保険
ガソリン代
ガソリン代は、車を使い続けるうえで欠かせない維持費の1つです。月々の走行距離や車の燃費性能、ガソリン価格によって大きく変動します。
費用の例は次のとおりです。
車の燃費20km/リットル、走行距離600km/月の場合→約30リットル/月のガソリンが必要
レギュラーガソリン170円/リットルの場合→月のガソリン代は約5,100円
燃費の良い車やハイブリッド車を選ぶと、ガソリン代の節約につながります。
使用頻度が高い人ほどガソリン代の影響は大きいため、利用状況を事前に見積もっておくことが大切です。
車検・メンテナンス費用
車検やメンテナンス費用は、車を安全に使用するために必要な費用です。車検(自動車検査登録制度)は法律で義務付けられており、新車購入から3年目、その後は2年ごとに受ける必要があります。
車の年式や状態によって金額は変動しますが、自動車重量税や自賠責保険料、点検整備費用などを含めて約5万円〜15万円程度かかるのが一般的です。
また、オイル交換やタイヤ交換、バッテリーの交換など、日常的なメンテナンス費用も別途発生します。メンテナンスを怠ると故障や事故のリスクが高まるため、車検や定期点検は必ず依頼しましょう。
(任意)自動車保険
自動車保険は、万が一の事故やトラブルに備えるために必要です。
法律で加入が義務付けられている「自賠責保険」は被害者の救済のみが目的のため、補償される範囲が限られています。
一方、任意の自動車保険は、自賠責保険ではカバーしきれない幅広いリスクに対応できるため、多くのドライバーが加入しています。任意保険の主な補償範囲は次のとおりです。
- 対人賠償保険(自分の過失で相手が怪我・死亡した場合)
- 対物賠償保険(相手の車や物を壊した場合)
- 人身傷害保険(自分や同乗者が怪我をした場合)
- 車両保険(自分の車が事故、盗難、火災、台風などで損害を受けた場合)
- 弁護士費用特約(示談交渉や訴訟にかかる弁護士費用の補償)
- ロードサービス特約(車の故障や事故時のレッカー移動など)
- 無保険車傷害特約(無保険車との事故で相手から十分な補償が受けられない場合)
任意保険の料金は補償内容や年齢、車種などによって異なりますが、年間で数万円から十数万円程度かかるのが一般的です。
安心して車に乗るため、必要な補償を見極めてから加入しましょう。
ローンの審査が難しいときに車を利用する方法
フリーターでローンの審査が難しい場合でも、車を利用する方法があります。
これまで感じていた不安や諦めの気持ちが和らぎ、前向きな気持ちになれるでしょう。以下の内容をそれぞれ説明します。
- カーリース
- レンタカー・カーシェアリング
カーリース
フリーターがローンの審査に通らなかった場合でも、カーリースなら車を利用できる可能性があります。カーリースは車を購入するのではなく、月額料金を支払って車を一定期間借りる契約のため、ローンよりも審査が通りやすいと言われています。
リース料金には車両代、税金、車検、自賠責保険などの費用が含まれていることが多いため、毎月の支払額が分かりやすく、収支管理もしやすいのがメリットです。また、初期費用が抑えられるため、手元にまとまったお金がない人にも利用しやすいといえるでしょう。
レンタカー・カーシェアリング
車を購入せずに利用する場合は、レンタカーやカーシェアリングを活用するのも1つの方法です。主なメリットは次のとおりです。
- ローンの審査が不要
- 免許証とクレジットカードがあれば、すぐに使えるケースが多い
- 必要なときだけ利用できる
- 税金や保険、車検などの費用がかからない
- さまざまな車種に乗れる
- ライフスタイルの変化に合わせやすい
「車を所有せずに乗る選択肢」として、多くの人がレンタカーやカーシェアリングを利用しています。今後さらに注目が高まるサービスといえるでしょう。
まとめ
フリーターも車のローンが組めるポイントや審査に通るコツ、主な車のローン、購入時や維持にかかる費用、ローンの審査が難しい場合に車を利用する方法について解説しました。
フリーターの場合でも、いくつかの条件を満たすと車のローンを組めます。安定した収入や長期の勤続年数、借入状況などのポイントを抑えると審査に通りやすくなるでしょう。
ローンが難しい場合でもカーリースやレンタカー、カーシェアリングを使うと、車のある生活が実現できます。自分に合った方法を選び、快適なカーライフをスタートさせましょう。




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