
フリーターが正社員で就職するときの面接で聞かれる質問内容をご紹介します。なぜアルバイトをしてきたのか?なぜ正社員にならなかったのか?など新卒では聞かれない質問がきます。厳しい質問への答え方もお伝えしますので参考にしてください。
この記事の目次
フリーターが面接で聞かれる質問は新卒と異なる

フリーターが採用面接で聞かれる質問は新卒とは違います。
面接官の立場を想像するとわかりますが、新卒の大学生ではないわけですから、
「なぜ正社員ではなくフリーターをしてきたんだろう?」
「フリーターで何をしてきたんだろう?」
「なんでうちの会社の正社員になりたいんだろう?」
と疑問に思うのです。そのため、フリーターの面接では新卒で聞かれるような「学生時代に頑張ったこと」「志望動機」「自己PR」「長所と短所」のような一般的な質問以外の質問がとんできます。
働いた経験は新卒よりは長い
新卒とフリーターの大きな違いは「フリーターは長いバイト経験がある」ということです。
働いた経験という点では新卒よりも経験豊富ですし、アルバイトといっても業務内容によってはアピール可能な職歴です。アルバイトでしていた仕事内容が、応募企業が欲しがる実務経験であればフリーターであっても採用されやすいです。
書類選考を通った自信を持つ
ですから、新卒と違って「アルバイトでどんな仕事をしてきたか?」も聞かれますが、忘れてはいけないのは、書類選考を通ったから面接になっているのです。
書類だけではわからないあなたの性格や人柄を知りたいための面接をしているのです。フリーターであっても実務経験者なわけですから、堂々と面接に臨みましょう。
フリーターが面接でよく聞かれる質問

ここでは、フリーターが面接でよく聞かれる質問、回答例などをご紹介します。
フリーターになった理由
『なぜフリーターをしていたのですか?』という質問は、就職活動では避けて通れない質問です。
フリーターになった理由が明確であれば問題ありません。演劇をやっていて俳優を目指していた、バンドでプロを目指していたなど明確な理由があれば面接官も納得してくれます。
また、フリーターから正社員になろうと思った理由を話すのも大切です。
しかし、特に理由もなくなんとなくフリーターになった人はきちんと説明が必要です。
「なんとなくと気分で仕事を真面目にやらない人なのかな?」と思われてしまうと、採用される確率は減ってしまうでしょう。
なんとなくフリーターになったことを正直に話し、なんとなくフリーターになったことを反省していることと、今は心を入れ替えて真面目に働きたいということを伝えましょう。
「新卒の就職活動のときは自分のやりたい仕事がわからず、就職せずに卒業してしまいました。今考えればもっと真剣に将来のことを考えるべきだったと反省しています。フリーターの経験を通して仕事をすることで自分も社会に貢献できるんだと気づきました。正社員として働くことでさらに責任ある立場で仕事をしたいと思っています」
フリーター期間が長い理由
『なぜ〇年もフリーターだったのですか?』という質問はフリーター期間が長い人は必ず聞かれます。きちんと説明しないと「責任ある正社員の仕事をしたくないのかな?」と思われてします。
「様々なアルバイトをすることで自分に合う仕事を見つけたかったからです。おかげで私は〇〇が向いているとわかりました。私の強み〇〇を御社で活かせると思い志望しました」
正社員に就職したい理由
『なぜ正社員に就職しようと思ったのですか?』と聞かれた時は、自分が正社員で就職しようと思ったエピソードを話すのがおすすめです。
「アルバイト先の正社員の人の仕事を見ていて、自分も責任ある仕事をしてみたいと思ったからです」なども良いでしょう。
ただし、「お金がほしいから」「安定がほしいから」「なんとなく正社員になろうかなと思った」などはNGです。
フリーター期間の仕事
『フリーター期間にしていた仕事は?』は、フリーター時代の実務経験で応募企業に使えるスキルがないかを聞きたい質問です。
応募する企業が求めている人材は求人情報などでわかっているわけですから、応募企業が欲しがりそうな実務経験を伝えましょう。
アルバイトでの成功、失敗体験
『アルバイトで一番頑張ったことは?成功体験は?』は、仕事の成功体験や成功癖があるかどうかを見る質問です。正社員として働いた時に、この成功体験を活かせるアピールを欠かさず行いましょう。。
『アルバイトでの一番の失敗は何ですか?また、それをどう乗り越えましたか?」は失敗を乗り越える力があるかを見る質問です。具体的なエピソードを伝え、逆境を乗り越えていける力をアピールしましょう。
アルバイト以外の生活について
『アルバイト以外に何か活動はしていますか?』と言う質問はストレス発散方法をもっているかや、友人が多いかを見る質問です。最近はプライベートに関する質問を控える企業も多いですが、質問された時に備えて準備はしておきましょう。
「友人たちとゴルフ練習場に行っています。そして、たまにラウンドに出ています。ゴルフはメンタルのスポーツとも言われますので、メンタルが鍛えられているのかもしれません。打つ感触が楽しくて行っています」
逆質問
『最後に何か質問はありますか?』は、応募企業に対する興味・意欲を見るための質問です。
応募企業のことをきちんと調べていれば必ず疑問、質問が出てくるはずですし、質問が思い浮かばない企業で仕事をしてもつまらないでしょう。入社への意欲や積極性をアピールするチャンスです。
フリーターになった理由別!面接での説明例

フリーターになった理由別の面接での説明例をご紹介します。
面接は「面接官の気持ちになって考える」のがコツです。面接官の質問意図を理解することで、内定率を高めることができます。
学生時代に就職活動に失敗してフリーター
フリーターの面接で聞かれる質問に「大学時代に就職活動はしたのですか?」があります。
新卒の就職活動をしたのに就職できずフリーターになったのであれば、面接官は「この人、何か問題があるから採用されなかったのかな?」と思います。
新卒の就活のときと今では心境が違うことを伝えるのが良いでしょう。過去を反省して今は心を入れ替えて頑張っているという姿勢を見せましょう。
『新卒の就職活動のときは「就職すること」が目的になってしまい、業界もバラバラに受けてしまったため就職がうまくいきませんでした。今はフリーターの経験から自分のやりたい仕事や向いている仕事を理解しているため、自分の強みを御社で活かして貢献できると思い応募しました』
就職活動をそもそもせずにフリーターになった
大学時代に就職活動をせずにそのままフリーターになった人もいるでしょう。
就職活動をせずにフリーターになった明確な理由がある人は正直に理由を伝えましょう。
「私は会計士を目指して勉強していたため、勉強時間を確保しやすいアルバイトをしていました。4年をリミットとして勉強していましたが、合格することができなかったため、会計士をあきらめて就職活動をしようと思いました」
また、本当になんとなくフリーターになってしまった人は新卒の就活のときと今では心境が違うことを伝えましょう。
「新卒のときに就職活動をしなかったことは反省しています。もっと将来のことを考えればよかったと思っています。フリーターとして働くことで仕事をするおもしろみを感じたことや、正社員として働くことで責任ある仕事をしたいと思っています」
一度は正社員で就職したが退職してフリーター
一度は正社員で就職したが退職してフリーターになった人は、正社員をやめた理由とフリーターになった理由の説明が必要です。
「前職は新卒で就職しましたが、就職することが目的になってしまったため、肝心の仕事内容に興味が持てず続けることができませんでした。色々なアルバイトをすることで自分に向いている仕事を知りたいと思いフリーターをしていました。フリーターをした結果自分に向く仕事がわかり、御社で自分の強みを活かしたいと思ったため応募しました」
「正社員の仕事に疲れてしまった」「正社員の仕事が大変で辞めた。楽なフリーターになった」と言った回答は仕事のやる気が感じられないため不採用になる可能性が高いです。
厚生労働省は卒業後3年間は新卒扱いにしている

一般的にもっとも就職しやすい新卒枠での採用は、学生に限られています。学校を卒業してしまうと新卒枠ではなく中途採用枠での応募になります。
中途採用枠は実務経験豊富なベテランもいるため、既卒や第二新卒には不利な就職活動になってしまいます。
少し古いデータですが、平成22年の新卒者のうち未就職者は約75000人いて、新卒枠でエントリーできないことで就職しにくい状況になっています。
事態を重く見た厚生労働省では、事業主に対して、学校を卒業してから3年間は新卒でエントリーできるように「青少年の雇用機会の確保等に関して事業主が適切に対処するための指針」を改正しています。
まだ事業主側に浸透しきっているわけではありませんが、今後は卒業後も新卒エントリーできるようになるかもしれませんね。
フリーター面接の面接官が厳しい質問をするホンネ

フリーターの面接では面接官が厳しい質問をしてくることがあります。
「正社員でどこも雇ってくれなかったからフリーターだったのですか?」
「責任の重い仕事をしたくないからフリーターを続けていたんじゃないの?」などです。
ですが、面接官はあなたが嫌いだから厳しい質問をしているのではありません。そもそも本当にあなたに興味がなかったら書類選考の時点で落としています。
フリーターの場合は、
- 「厳しい局面に立たされても逃げずに立ち向かえるか?」
- 「正社員として働く覚悟はあるのか?」
- 「すぐにやめないか?」
を見るために心を鬼にして厳しい質問をしているのです。だから、厳しい質問をされて不機嫌になってはいけませんし、暗くなってもいけません。
すべてはあなたをいじめたいからではなく、あなたが会社に入社して困難にぶちあたったときのシミュレーションをしているのです。
厳しい質問をされたら「たしかに仰る通りです」と一度面接官の質問を肯定したあとに自分の強みを話すようにしてください。
「仰る通りです。当時の私は正社員として採用される魅力がなかったのだと思います。ですので、私はフリーター期間も仕事で実績を作り、勉強もしてスキルアップをしてきました」というように答えてください。
過去を反省した上で、今は違いますということをアピールすると印象が良いです。
「演劇をやっていて俳優を目指していました。演劇時代にしていたアルバイトをきっかけに仕事をするおもしろみを感じるようになり、正社員の就職活動を始めました」