フリーターが就職サイトを使う際、「サイトが多すぎて、どれが良いか分からない」「そもそも使った方がいいの?」と迷う方もいるのではないでしょうか?
就職サイトには、求人サイトと就職エージェントの2種類のタイプがあります。フリーターの就職活動に就職サイトの活用はとてもおすすめですが、タイプごとの特徴を把握することでより自分に合った就職活動を行うことが可能になるでしょう。
こちらの記事では、フリーターにおすすめの就職サイト7選、求人サイトと就職エージェントの違いや、正社員就職を目指す場合に就職サイトを使うメリットとデメリット、さらに上手な活用の流れを解説していきます。
気になった方は、ぜひご覧ください。
- フリーターに適した就職サイトを選ぼう。サイトごとに“対象としている属性”がある
- フリーターが使える就職サイトには、「求人サイト」と「就職エージェント」がある
- フリーターで就活に不慣れな人は、就職のプロの知見を活用すると効果が高い
この記事の目次
フリーターが使える就職サイトとは?
フリーターの方に適した「就職サイト」を見つけるには、どうしたらいいのでしょうか?
まずは「就職サイト」とはどのようなものか、あらためて確認するところから始めましょう。
そもそも就職サイトとは?
「就職サイト」とは『就職に関する情報を掲載し、就職希望者をバックアップするwebサイトの総称』です。代表的な機能は、下記のとおりです。
- 求人情報を業界別、職種別、地域別といった項目ごとに検索できる
- 興味のある会社へのエントリー・セミナー(説明会)の予約ができる
- 就職活動の注意点、やるべきこと等の情報収集
- 就職活動のスケジュール管理機能
このように、就職活動に必要な情報収集や、個別の応募手続き・スケジュール管理ができる、大変に便利なツールです。ただ、サイトによっては機能の有無に差があることもあります。
インターネットによる就活が当たり前になっている現在では、「採用窓口はネット一本に絞っている」という企業も増えています。就職活動をするなら、就職サイトへの登録とこまめなチェックは“基本中の基本”といえるでしょう。
就職サイトにはフリーターが対象ではないものもある
就職サイトを利用する際、フリーターの方にご注意いただきたいのが「サイトごとに“対象としている属性”があるので、フリーターに適したサイトを見極めて利用すること」です。
就職サイトごとに得意とする求人の分野が異なるため、対象者となる人が以下のように異なります。
- 幅広い求人を掲載しているもの
- 対象となる年代を限定したもの
- 業種や職種に特化したもの
- 特定の業種や職種の経験者を対象としたもの
上記のように、さまざまな属性ごとに分類されています。
ここで、特にご注意いただきたいのが「特定の業務を経験した人を中途採用する」ことに特化した就職サイトです。これらは「転職サイト」と呼ばれることもあります。
掲載されている求人情報を読めばお分かりいただけると思いますが、たとえば「経理の実務業務3年以上の方」などのように、業務経験や一定以上のスキルを持った人材を「中途採用」することに特化しています。基本的に中途採用とは、「別の会社で正社員として勤務していた人を、自社の正社員として採用する形式」です。
フリーターの方でも、こうした中途採用の求人に応募できないこともないのですが、正社員として業務経験がある候補者たちがライバルになるため、実際には採用競争に打ち勝つのは困難です。
ただでさえ、就職活動には手間と時間とエネルギーが必要ですので、厳しい言い方ですが、あなたが優位に立てないフィールドで戦っている余裕は無いはずです。「フリーターが正社員として採用される可能性がある求人情報を紹介している就職サイト」を見つけて、効率よく就職活動を進めましょう。
フリーターも使える就職サイト7選
フリーターが活用できるおすすめ就職サイト7選を紹介します。求人サイトと就職エージェントの違いは、後から詳しく解説します。
- ①JAIC
サイト名 :就職カレッジ®︎
運営元:株式会社ジェイック
対象層:第二新卒、既卒、フリーター、ニート
就職サイトのタイプ:就職エージェント
- ②ウズキャリ
サイト名 :ウズウズキャリアサポート
運営元:株式会社UZUZ
対象層:新卒、第二新卒、既卒、フリーター
就職サイトのタイプ:就職エージェント
- ③キャリアスタート
サイト名 :キャリアスタート
運営元:キャリアスタート株式会社
対象層:新卒、第二新卒、既卒
就職サイトのタイプ:就職エージェント
- ④ハタラクティブ
サイト名 :ハタラクティブ
運営元:レバレジーズ株式会社
対象層:第二新卒、既卒、フリーター
就職サイトのタイプ:就職エージェント
- ⑤マイナビエージェント
サイト名 :マイナビエージェント
運営元:株式会社マイナビ
対象層:社会人経験を有する転職希望者
就職サイトのタイプ:就職エージェント
- ⑥リクルートエージェント
サイト名 :リクルートエージェント
運営元:株式会社リクルート
対象層:転職希望者(全年代)
就職サイトのタイプ:就職エージェント
- ⑦マイナビジョブ20’s
サイト名 :マイナビジョブ20’s
対象層:株式会社マイナビワークス
対象:20代、第二新卒、既卒
就職サイトのタイプ:就職エージェント
ご自身の状況に合わせて、適切な就職サイトを見極めることで、より効率的に就職活動が可能になります。
フリーターから正社員に就職する際は、上記の就職サイトを見てみることが近道になるでしょう。
フリーターが使える就職サイトの2タイプ分類
それでは、フリーターにとって有効な「就職サイト」について紹介していきます。
前提知識として知っておいていただきたいのが、「就職サイト」という用語は、「求人サイト」を指す場合に使われることもあれば、「求人サイト」と「就職エージェント」の両方を意味する場合もあることです。
- 就職サイト⇒「求人サイト」を指す場合
- 就職サイト⇒「求人サイト」と「就職エージェント」の両方を指す場合
これらの用語は、厳密に使い分けられていないケースが散見されます。まずは違いについて理解しておくと、就活支援サービスの検索や選定がスムーズになるでしょう。
では、「求人サイト」と「就職エージェント」、それぞれのサービス内容について解説します。
求人サイト
求人サイトとは、インターネット上でさまざまな求人情報を閲覧できるサイトです。業種や職種・勤務地・年収などの条件を入力すれば該当する企業を検索でき、気に入った求人があれば応募できます。インターネット上で24時間365日利用できるため、自分のペースで就活を進めたい人にはおすすめです。
一方で、求人サイトを利用する際の注意点は、以下の3つです。
- 自分で企業を見極める必要がある
- 書類選考を通過できないことも多い
- 日程調整など企業とのやりとりは全て自分で行う
求人情報を見て、応募をするか否かを判断するのはあなた自身です。自分で企業や職種を的確に選べないと、あなたに適していない企業や職種に応募してしまう可能性もあります。
また、企業側から「求めている人材とはマッチしない」と判断されれば、書類選考を通過できません。この点、転職エージェントでは、企業側と求職者側の情報を把握しているアドバイザーが客観的にマッチングを考慮した上での応募になるため書類選考を通過しやすいのですが、求人サイトでの書類選考の通過率は個人の経歴や実力による部分が大きくなります。
そして、面接の日程調整などで企業と直接やりとりをすることになります。このあたりも手続きを代行してくれるハローワークや就職エージェントに比べれば、面倒に感じたり苦手意識がある人もいるでしょう。
就職エージェント
就職エージェントは、専任のキャリアアドバイザーが求職者の希望をヒアリングし、適性を見た上でマッチする企業を紹介します。応募先の企業との連絡業務もエージェントが代行し、応募書類や面接対策などの相談にも応じてくれます。要するに、就職活動のはじめからおわりまで、一連のサポートが受けられるサービスです。
就職エージェントも求人サイトと同様、エージェントによって得意分野が異なります。フリーターであるあなたと相性の良い就職エージェントに登録することが重要です。
就職エージェントを活用する際の注意点は、以下の3つです。
- 自分のペースで就活しづらい
- 応募できる求人の選択肢が少ない
- 担当者との相性によっては、ストレスを感じる可能性がある
基本的には、エージェントから紹介された求人に応募するスタイルです。「担当者との相性がよくない」と思う場合は、担当者の変更を希望しましょう。大抵の場合は応じてもらえます。
就職エージェントは手厚い支援がメリットですから、「就活をどう進めたら良いか分からない」「専門家に相談しながら就活を進めたい」という人におすすめです。未経験から正社員を目指す人にとっては相性の良いサービスと言えるでしょう。
フリーターが使える求人サイトと就職エージェントの比較
前章で「求人サイト」と「就職エージェント」の違いを解説しましたが、ここからはフリーターの方がそれぞれを利用する際の注意点(見極め方)と、サービスごとのメリット・デメリットについて紹介していきます。
就職サイトにおける「求人サイト」と「就職エージェント」の見極め方
結論から言いますと、「就活をサポートをしてくれる仲介者(アドバイザー)の有無」が、両者の一番の違いです。
専任のアドバイザーが付くサービスが「就職エージェント」であり、特に担当者は付かずに就職に関する情報収集や応募手続きを自分で行えるのが「求人サイト」です。
また、以下のような点でも見極められます。
- サイト上に求人情報が掲載されている
- サイト上から、自分で直接応募ができる
これらに当てはまるのは「求人サイト」です。
両者のサイトは一見して非常に似ている場合がありますが、これらのポイントをチェックすれば見分けられます。サービスの特性や、メリット・デメリットも異なりますので、あなたが利用したいサービスはどちらかを明確にした上で選びましょう。
フリーターが求人サイトを利用するメリット3選
フリーターが求人サイトを利用するメリットを3つ、ご紹介します。
メリット1:業界の知識を得ることが出来る
求人サイトで情報収集をしていると、多種多様な企業を知ることになります。個々の企業について知ることは、その業界への理解を深めることに繋がります。業界の成り立ちや特徴、世界や国内の情勢から受ける影響など、多くの知識が得られます。それらの知識は、実際に入社して働く時にも大いに役立ちます。
メリット2:就職活動のコストを削減できる
求人情報の検索から面接調整まで、就活におけるすべての手続きを求人サイトを通して行えるので、実際に就職するまでの「経済的・時間的・物理的なコスト」を大幅に軽減できます。個々の企業サイトからエントリーしたり、履歴書を郵送する必要が無い場合もあります。
ただ、コストが掛からない分、企業とのやり取りをすべて自分で行う必要があります。面接日時などの重要な情報の確認には注意が求められますし、内定後の条件交渉など言いづらいことも自分で伝えなければならないことは認識しておきましょう。
メリット3:自分が興味のある企業に応募できる
求人サイトには、多くの企業が求人情報を掲載しています。どの企業にエントリーするかは、あなたが自由に決められます。エントリー自体を妨げられないことから、たとえ結果が良くなくても「やれるだけやってみた」という納得感が得られやすいことも特徴です。
フリーターが求人サイトを利用するデメリット3選
フリーターが求人サイトを利用するデメリットについても3つ、ご紹介します。
デメリット1:自分の力しか頼れない
求人サイトに掲載されている情報だけで、企業のことをすべて知ることは困難です。どの企業にも弱みや課題などのネガティブな面がありますが、基本的に求人サイトは「人材募集のための求人広告」ですので、ネガティブな情報が掲載されることはありません。面接時や、場合によっては入社後になってから、サイトの情報と実態に落差を感じるケースもあります。
こうした状況を回避するには、「みずから動く」必要があります。求人サイトを利用しながら、並行して企業側の担当者と直接話せる合同説明会に参加してみたり、その企業に勤めている人の口コミ情報を参考にしてみると良いでしょう。また、自分からは質問しづらいことを代わりに確認してもらえる「就職エージェント」を併用するのもおすすめです。
大切なことは、情報源を複数持つこと。情報の精度を上げる「自分なりの工夫」をしてください。
デメリット2:情報が多すぎて、逆に悩むことがある
多くの情報を得るために複数の求人サイトに登録するのもひとつの戦略ですが、情報が多すぎて迷いが生じたり、優先順位が高い応募先へのエントリーをうっかり忘れるようなこともあります。
また、事業内容や待遇などが似ている企業があった場合、取り違えて連絡してしまうなどのおそれもあります。よく検討しないまま、やみくもにエントリーしてしまうと企業分析もままならず、面接で「なぜうちの企業で働きたいのですか?」と聞かれた際、返答に困るかも知れません。自分の応募状況など、情報の管理を適切にしていく必要があります。
デメリット3:自分に合っていない可能性がある
求人サイトには、さまざまな種類があります。大手や有名なサイトだからといって、そのサービスだけで就活を進めることがあなたにとってベストかどうかはわかりません。
「この求人サイトに登録していれば大丈夫」と安易に考えず、そのサイトがあなたに適しているか、納得のいく就活ができているかを確認するため、はじめは他のサイトも併用して比較してみたり、ハローワークや就職エージェントなど他のプラットフォームも利用してみると良いでしょう。
ただ、前の項目でお伝えした通り「情報が多すぎて混乱を招く」状況になるのは本末転倒ですから、自分に合ったサービスに絞り込んでいくのがおすすめです。
求人サイトのメリット・デメリットについてもっと深く理解したい方は、こちらの動画も参考にしてみてください。
フリーターが就職エージェントを利用するメリット4選
続いて、フリーターが就職エージェントを利用するメリットを3つ、ご紹介します。
メリット1:就職活動のやり方、対策を学べる
フリーターとして働いていたけれども正社員になりたいという人の中には「自分に合った仕事は何なのか」「どのように就職活動を進めればいいのかが分からない」という悩みを抱えている人も多くいます。
就職エージェントは、一緒にキャリアプランを考えたり、あなたの適性を活かせる仕事を探してくれます。また、専任の担当者が応募書類の作成や面接対策のアドバイスを行いますし、面接の日程調整や条件交渉も代行してくれます。エージェントと二人三脚で就職活動を進める中で、有効なやり方や対策を実行できるのです。
ただ、エージェントのサービス内容や関わり方の度合は、個々のエージェントごとに異なる場合がある事には注意が必要です。エージェントのwebサイトで確認したり、最初の面談で気になる部分を確認するなどして、あなたが求めるサービスが充実しているエージェントを選びましょう。
メリット2:就職活動のコストを削減できる
就職エージェントを利用することで、自分ひとりで活動するよりもスムーズに就職活動を進められます。求人サイトは、みずから希望の求人を検索できる点が魅力ですが、膨大な数の情報から自分に合う求人を絞り込むのには時間や労力が必要であり、実は大変なことなのです。
その点、就職エージェントを利用すれば、希望条件や適性などにマッチした求人のみを紹介してもらえますから、「検索して、絞り込んで」という手間が掛かりません。企業情報も詳しく教えてもらえますので、企業研究もスムーズに行えるでしょう。
メリット3:自分に合った企業を紹介してもらえる
就職エージェントは、個々の求職者にマッチングする企業を紹介してくれます。それが可能となるのは、以下の2点の理由からです。
- アドバイザーが、数多くの求職者と会ってきた経験をもとに適性を判断している
- 企業側とも密にやりとりしているため、企業の組織風土や現状についても詳しい
また、フリーターや第二新卒の就職支援に強み持つエージェントも存在します。そのようなエージェントは、未経験者やフリーターでも応募が可能な求人情報を多く扱っています。
さらに、企業側としても、就職エージェントが紹介する人材は一定のスクリーニングを通過した候補者として、ある程度信頼して採用審査しますから、内定に至る確率が高まるのです。
メリット4:就職成功率を上げられる
就職エージェントのサポート内容として、履歴書の添削や模擬面接の実施があります。これにより、書類選考や面接通過率の改善が期待できますので、結果的に一人で就職活動に励むよりも就職成功率が上げられるでしょう。
自己流で応募書類の作成や面接対策を行っても、内定を獲得すること自体は可能ですが、やはり内定に結びつくまでには時間がかかりやすくなってしまいます。
その分就職活動にかかる時間も長くなってしまいますので、モチベーションを維持し続けるのが難しくなるでしょう。
フリーターが就職エージェントを利用するデメリット3選
フリーターが就職エージェントを利用するデメリットも3つ、ご紹介します。
デメリット1:幅広い企業を見られない
デメリットとしてまず挙げられるのは、求人サイトに比べれば、紹介される求人情報の数が限られてしまうということです。
求人サイトには、数多くの企業が広く応募者を集めるために「求人広告」を掲載しています。そのため、幅広い分野の求人情報に触れることができます。
一方、就職エージェントに寄せられる求人は、数多くの候補者を募ることを優先するのではなく、エージェントから見て一定の基準をクリアした求職者にのみ紹介されます。おのずと、求職者側が触れられる求人情報は限られてくることになります。
デメリット2:希望通りの紹介が来ない場合がある
これは、先ほど紹介したメリットの裏返しなのですが、就職エージェントでは「求人企業の募集条件に該当していない」「求職者の適性にマッチしていない」案件を紹介することはありません。そのため「ダメもとで応募してみたい」というようなエントリーは受けられないのです。
デメリット3:就職活動を依存してしまう
就職エージェントは、専任のエージェントがついてサポートしてくれるのが一番の強みですが、その手厚さゆえに「すべてエージェント任せ」になってしまう面もあります。自分から求人にエントリーできる求人サイトに比べれば、就職活動がやや受け身になる可能性があるのです。
そのことに不安を覚える人は、「取りこぼしのない就活ができた」と納得できるように求人サイトも併用すると良いでしょう。
就職エージェントについて知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
フリーターが転職エージェントを利用して正社員になる割合
ここでは「フリーターから正社員になる人の割合」を解説しますが、結論から言うと、フリーターから正社員になるのは十分可能です。その根拠となるデータを3つ紹介します。
- フリーターから正社員になった人の割合
- フリーター期間別、正社員になった人の割合
- 令和3年11月時点での有効求人倍率
まず、厚生労働省が行った2011年の調査によると、フリーターから正社員になった人の割合は以下の通りです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
フリーターから 正社員になろうとした人 | 73.90% | 59.90% |
上記のうち、 正社員になれた人 | 60.50% | 48.10% |
フリーターから正社員を目指した人のうち「約2人に1人が成功している」と考えると、決して難しい話ではありません。同時に、フリーターから正社員の転職に転職エージェントを利用する人も多いといえるでしょう。
また、フリーター期間別、正社員になった人の割合は、以下の通りです。
フリーター期間 | 割合 |
---|---|
6か月以内 | 56.50% |
7か月以上、1年未満 | 55.10% |
1年以上、2年未満 | 42.90% |
2年以上、3年未満 | 54.10% |
3年以上 | 38.30% |
フリーター期間が長くなるほど、正社員になれる確率は下がります。ただし、フリーター期間が「2年以上、3年未満」の人も、約半数が正社員になっています。こちらのデータからも「フリーターから正社員になるのは十分可能」と考えられるのではないでしょうか。
さらに、厚生労働省が出している、令和3年1月の有効求人倍率は1.1です。有効求人倍率とは、厚生労働省が全国のハローワークに登録されている求人数を求職者数でわった値で、数値によって以下の解釈ができます。
- 有効求人倍率が1以上:求職者に対して求人数の方が多い=就職しやすい
- 有効求人倍率が1未満:求職者に対して求人数の方が少ない=就職しにくい
この「有効求人倍率が1.15」という結果からも「仕事を真剣に探そうという気持ちさえあれば、フリーターから正社員になるのは決して難しくない」といえるでしょう。
参考:「独立行政法人、労働政策研究研修機構:大都市の若者の就業行動と意識の展開ー第3回若者のワークスタイル調査」
フリーターは就職サイトを利用すべき?
ここまで「求人サイト」と「就職エージェント」、それぞれのメリット・デメリットを紹介してきました。あなたの性格・適性・目的と照らし合わせて、より適しているサービスを選ぶようにしてください。
ただ、いずれのサービスを利用するにしても、フリーターの方にはこうした就職支援サービスの活用をおすすめします。その理由は、以下の2点です。
- フリーターの就職活動は、残念ながら苦戦する可能性が高いから
- 就職活動に不慣れな人が多いので、プロの知見を活用する効果が高いから
また「見極め方法を聞いても、どれを選んでいいか分からない!」という方は、繰り返しになりますが、最初はいくつかのサービスを並行して使うと良いでしょう。実際に利用してみて、相性の良いサービスに絞っていくのがおすすめです。
フリーターが就職サイトを利用する流れ
では、「求人サイト」と「就職エージェント」、それぞれを利用する流れについても解説します。
求人サイトを利用する流れ
まず、求人サイトへの登録から利用までの流れを解説します。登録する際、年会費や書類などの提出は不要であることがほとんどです。インターネットに接続できる環境であれば、どこからでも登録できます。
ステップ1:個人情報を登録する
求人サイトへ利用登録するのは、氏名・生年月日・メールアドレスなどの基本情報のみである場合が多いです。住所や電話番号などの情報は、利用する中で必要に応じて登録してください。また、企業からのスカウトシステムがあるサイトの場合、学歴(職歴)・保有している資格・自己PRなどの登録が必要になります。
ステップ2:求人情報を検索する
登録すればすぐに利用できるため、さっそく求人情報を検索してエントリー(応募)してみたい企業を選びましょう。その際、一つの業界だけに絞り込むのではなく、たとえば関連する隣接業界も閲覧する等、リサーチの範囲をなるべく広げて検索することをおすすめします。今まで知らなかった業界や企業に出会うチャンスを増やすための工夫です。
ステップ3:企業情報の収集を行う
エントリーしたい企業をいくつか選定したら、求人サイトやその企業のホームページなどをチェックして情報収集を行いましょう。求人サイトからは説明会やセミナーの日程確認・予約もできるので積極的に参加しましょう。ネットだけではなく、実際に人と会う中で得られる情報もあわせることで、より多角的に企業や業界の理解を深められます。
ステップ4:希望の企業にエントリーする
求人条件があなたの希望に適うようであれば、その企業にエントリーしてください。なお、求人サイトや企業によってはエントリーシート等の提示を求められる場合があります。また、求人情報の更新によって募集が終了することもあるので、こまめにチェックしてエントリーのタイミングを逃さないようにしましょう。
ステップ5:面接などの選考過程を経て、入社する
エントリー後、書類選考や面接などの進め方も求人サイトや企業によって異なります。企業からの連絡や指示に従って、選考を受けていきましょう。内定が出たら、勤務条件などを確認した上で、受諾するか否かを判断します。受諾する場合は入社前の諸手続きを行い、入社日を迎えることとなります。
就職エージェントを利用する流れ
次に、就職エージェントへの利用の流れを紹介します。こちらも、費用が掛からない場合がほとんどです。エージェントのwebサイトから、簡単にアクセスできます。
ステップ1:個人情報を登録する
就職エージェントを利用する際、まずは登録が必要です。登録はネット上で行うことが多く、個人情報や希望業界・職種などを入力します。登録が完了したら、初回面談の日時をweb予約します。エージェントから電話かメールで連絡が来て、面談日時を決める場合もあります。
ステップ2:エージェントと面談を行う
面談では、登録した情報の確認や、就活の状況についてヒアリングします。あなたの適性やキャリアプランなどについても話し合います。志望業界や企業選びの軸などについても知ることができます。
ステップ3:エージェントから企業の紹介が来る
志望職種や勤務地といったあなたの希望と、キャリアアドバイザーの客観的な意見などを踏まえた上で、マッチングする求人が紹介されます。求人サイトにはあまり掲載されていない非公開求人や、就職エージェント経由でないと参加できない選考会なども案内されることがあります。
ステップ4:希望の企業にエントリーする
紹介企業に関して、あなたが応募を希望すればエントリーが行われます。面接など選考日程の調整連絡も代行してもえらえます。
ステップ5:面接などの選考過程を経て、入社する
選考対策として、履歴書などの応募書類の作成方法や、面接対策などのアドバイスを受けることができます。キャリアカウンセラーは採用する側の判断基準を熟知しているため、企業に好印象を残すための助言もしてくれます。
紹介先の企業から内定が出て、あなたにも受諾の意向があれば入社となります。内定獲得後も、何か疑問点があればエージェントに相談することが可能です。
フリーターが転職エージェントを選ぶ3つのポイント
フリーターから正社員を目指すにあたって、転職エージェント選びのポイントは、以下の3つです。
- フリーター/第二新卒の転職支援に力を入れている
- 履歴書/職務経歴書のサポートがある
- 面接練習をサポートしてくれる
フリーターの中には正社員への就職を目指す人が一定数いますが、転職を成功させられる人と、上手く転職できずに悩んでいる人は2極化しています。その大きな違いは「良い転職エージェントと出会えているかどうか」です。そのため、以下の内容を理解し、自分に合った転職エージェントを活用していきましょう。
ポイント1:フリーター/第二新卒に力を入れている
1つめのポイントは「フリーター/第二新卒に力を入れている」ことです。世の中にはたくさんの転職エージェントがありますが、会社ごとにそれぞれの得意分野があります。
- 20代の転職に強い
- 営業職の求人を多く取り扱っている
- 女性向け
など、特徴はさまざまです。フリーターから正社員を目指すなら「フリーターから正社員への転職を得意とするエージェント」を選びましょう。
専門性に特化している転職エージェントを活用することで、以下のメリットがあります。
- より専門知識を持っている
- より業界事情を熟知している
こういったキャリアアドバイザーに相談することで、効率よく転職活動が進められます。転職エージェントもそれぞれに強みが異なるので、フリーター/第二新卒に力を入れているかどうかをチェックしましょう。
ポイント2:履歴書/職務経歴書のサポートがある
2つめのポイントは「履歴書/職務経歴書のサポートがある」ことです。はじめての就活の際に、いきなり履歴書や職務経歴書を書こうとしても、なかなか上手く書けません。
フリーターの場合、履歴書や職務経歴書が上手く書けないと、書類選考で落とされる可能性が高いです。あなたがどれだけ魅力的な人であったとしても、面接までいけなかったら、魅力を伝える機会もありません。履歴書/職務経歴書のサポートを受けながら応募書類を作成することで、採用担当者からの印象が良くなる確率が上がり、内定につながりやすくなります。
また、履歴書/職務経歴書のサポートがあることで「就職や転職にかかるストレスが減る」というメリットもあります。応募書類も転職エージェントに相談しながら進めると、効率よく作成できるようになるため、おすすめです。
フリーターの履歴書や職務経歴書について知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
フリーターから正社員を目指すおすすめの職種3選
フリーターから正社員を目指す場合は、「フリーターを積極的に採用したい」と考えている企業に応募するのが得策です。また、フリーター採用を積極的に行っている職種には一定の傾向がみられます。そうした傾向がある「おすすめの職種」をいくつかご紹介しましょう。
職種1:営業職
営業職は、自社の商品やサービスを顧客に購入してもらうために、商品の提案や売り込みを行う仕事です。会社の業績に直接関わってくる業務であり、会社は常に一定数の営業職員を確保しておく必要があります。そのため、求人数も他の職種に比べて多く、未経験の方でも歓迎される傾向にある点から、フリーターから正社員を目指す方に特におすすめの職種です。
営業職のやりがい
営業職には、目標に向かって積極的に動ける人が向いています。ちょうど、難しいゲームの攻略に面白味を感じるような、そんなモチベーションで取り組むことでやりがいを感じられるでしょう。コミュニケーションを取りながら相手のニーズを的確にキャッチし、それを踏まえた解決策や提案をわかりやすく説明し、問題解決に貢献できたときの達成感はひとしおです。
営業職のメリット
営業職は幅広い業界で必要とされるため、営業の職歴を持つことで同業界だけでなく他業界への転職も可能になります。将来のキャリアの可能性が広がる職種です。また、自分の営業成績が給与額に反映される職場であれば、経済面でのやりがいも増すでしょう。
営業職のデメリット
人とコミュニケーションを取るのが苦手な人は、営業の仕事をツラく感じてしまうかも知れません。また、目標が達成できないときに感じるプレッシャーも、人によっては耐え難い可能性があります。それでも営業職を目指したい場合は、たとえば既存取引先を中心に営業を行う「ルート営業」など、営業職の中でも難易度がそれほど高くない求人を選ぶと良いでしょう。
職種2:販売職
販売職は、店舗で商品を販売する仕事です。来店した人の接客をし、商品購入のサポートを行います。具体的な業務は、接客やレジ打ち、商品の品出しと在庫管理、レイアウト決め等です。販売職も、未経験者OKの求人が多いため、フリーターの人が就職しやすい職業のひとつです。
販売職のやりがい
お客様から「ありがとう」と直接感謝を伝えられることが多い職種なので、人とモノをつなぐ仕事をしたい人に向いています。接客が好きな人なら、やりがいを感じながら長く勤めていける職種となります。
販売職のメリット
販売職は、特別な知識や専門性を必要とされない場合が多く、職歴や学歴もあまり問われず、熱意があれば採用されやすい傾向があります。仕事を通じて対人スキルや、コミュニケーション能力が高まれば、より高給な販売職や、あるいは営業職へのステップアップも望めるでしょう。接客や商品の管理など、マルチなスキルを身につけたい人にとって、メリットがあります。
販売職のデメリット
同じ販売に関わる仕事でも、営業職に比べると給与額は低い場合があります。稼ぎたい人にとっては、それほど高い給与ではなく、昇給幅も大きくはないので物足りなく感じるかもしれません。また、シフト制の職場が多く、生活のリズムがやや不規則になりがちです。ほとんどが立ち仕事のため体力に自信が無い人には不向きかもしれません。
職種3:エンジニア/IT関係
ITエンジニアが、フリーターから就職しやすい仕事だとは信じられないと思う人もいるかも知れません。けれど、少子高齢化が進む日本において、特に人材不足が深刻な業界のひとつなのです。政府の試算によれば、2030年には約79万人もの人材が不足すると言われています。
そのため、未経験者であっても、20代の若さであれば短期間にスキル習得を期待されたり、面接の中でエンジニアへの適性や素養があると判断されれば採用される可能性があります。
エンジニア/IT関係のやりがい
ITエンジニアのやりがいは、技術的なスキルの向上、新技術や新言語などの習得ができること、つまり自分の成長が目に見えて実感できることです。技術でさまざまな問題を解決し、最先端のモノづくりに関われることが一番大きなやりがいと言えます。
また、実力が伴えば若いときから活躍できることも魅力です。IT技術は日進月歩で発達するため、次々と新しいことを吸収できる若い人の方が有利なのです。
エンジニア/IT関係のメリット
努力してスキルや専門性を身に付けられれば、他の職種に比べて高い給与が得られる職種です。また、転職市場での付加価値も高く、将来的なキャリアアップも見込めます。
エンジニア/IT関係のデメリット
IT技術は常に進歩しているので、日々新しい知識を学んでいく必要があります。それを厭わない人でなければ勤まらない職種です。また、未経験からのスタート時点では、給与もそれほど高くはありません。キャリアを積んだり、資格取得や転職をする中で、自ら給与を上げていく努力が求められます。
職場や担当業務によっては、夜間対応をしなければならないこともあります。生活の時間帯が不規則になることを望まない場合は、求人情報でその点をよく確認しましょう。
フリーターから正社員就職を成功させる2つのポイント
それでは、フリーターの人が正社員としての就職を成功させるポイントを2つ、ご紹介します。
ポイント1:フリーターだった理由を考える
フリーターをしていた明確な理由があるのであれば、面接で説明した方が良いでしょう。例えば、以下のような理由であれば、面接官から一定の納得感が得られる可能性があります。
- 家業や介護の手伝いなどで、定職に就けなかった
- 弁護士などの難関資格を目指して勉強していた
- アーティストや俳優などの職業を目指して活動していた
ただ、はっきりとした理由がなく「何となくフリーターをしていた」という場合は、「何事にも前向きに取り組めない人なのかな」「目標設定ができず、その場の雰囲気に流されやすいタイプかな」というように、ネガティブな評価をされるおそれがあります。
こうした場合、事実は率直に認めつつも、「この状況を脱して、しっかりと働いていきたい」と正直に話した方が良いでしょう。取り繕うために嘘をつけば、それがバレた際に大きく信用を損ないます。
未経験者である人を採用するときに、企業がもっとも重視するのは「人柄とポテンシャル(将来性)」です。過去の失敗や後悔をもとに、これから前向きに取り組みたいという熱意を伝えましょう。そこを評価してくれる会社こそ、「あなたに適している職場」と言えるでしょう。
ポイント2:フリーターの時に得たスキルや学びを活用する
フリーター期間中にも、何らかの経験や学びがあったことでしょう。アルバイトをしていた人はその仕事に関する知識やスキルが得られたでしょうし、働いていなかったとしても「フリーター」という立場を経験したからこそ感じたこともあると思います。
こうした経験から学んだことや、獲得したスキルの棚卸しをしてみましょう。それをもとに、正社員で目指したい業界や職種を選定するための参考にしたり、履歴書や面接での自己PRの材料を見つけてみてください。自己PRに活用する場合は、ただスキルを伝えるだけでなく、就職先でいかに活かせるかを具体的に説明できるようにしておきましょう。
未経験からの就職には【就職カレッジ】がおすすめ
未経験からでも正社員への就職を成功させたい人には、就職カレッジへの登録がおすすめです。
ここでは、就職カレッジの4つのポイントについて紹介します。
20代に強い正社員就職支援サービス
就職カレッジ®は、20代に強い正社員就職支援サービスです。
特にフリーター・第二新卒などの未経験者の就職に特化しているという特徴があります。
また、30代の方でも35歳までの方の就職支援とそれ以降の方の就職セミナー案内を行っています。
無料就職講座で自己分析が行える
就職カレッジに登録すると、無料就職講座を受けることができます。
この講座では、就職活動をスムーズに進めていく上で大切な、次のような情報をまとめて学ぶことが可能です。
- ビジネスマナー
- 自己分析
- 企業研究
- 履歴書の作成方法
- 面接の個別対策
書類選考パスで集団面接会に参加可能
無料就職講座を受けた後は、未経験者を採用したいと考えている数十社と一度に面接できる「集団面接会」に参加可能です。
この集団面接会では書類選考が行われませんので、非常にスピーディーな就職活動が進められます。
現に、内定まで2週間しかかからなかった方もいることから、できる限り就職活動を長引かせたくない人にぴったりのサービスと言えるでしょう。
定着まで徹底サポート
就職カレッジでは、登録から内定まではもちろん、就職後のサポートも徹底しています。
正社員として働く上で生じる仕事や人間関係の悩みは、全て専任のアドバイザーにいつでも無料で相談できますので、初めて正社員として働くという人でも安心して就職できるでしょう。
就職カレッジを運営するジェイックは職業紹介優良事業者に認定されているだけでなく、一般的に正社員経験がない状態から自力で就職するよりも就職率は圧倒的に高いため、安心してご参加いただき、正社員就職を目指すことが可能です。
まとめ
フリーターは就職サイトを使うべきかどうか、また、就職サイトのタイプ別の比較や活用術について解説してきました。
特に、求人サイトと就職エージェントの違いや、正社員就職を目指す場合に就職サイトを使うメリットとデメリットについて詳しく紹介しましたが、ご理解いただけたでしょうか。
どのサービスも実際に使ってみなければ、あなたにとっても「向き・不向き」は分からないでしょう。どれも基本的には無料で利用できることがほとんどですので、気軽に利用してみましょう。
フリーターの就職活動は、早く始めるほど有利になります。なぜなら「年齢の若さ」が大きな武器になるからです。この記事を読み終わった今、一歩を踏み出すことが重要です。「実際に使ってみて、自分に合うサービスを選び取っていく」戦略で、すぐに動き始めましょう!
「フリーターの就職サイト」に関するよくある質問
フリーターから正社員への就職を目指す際、フリーターを積極的に採用したいと考えている企業に応募することが大切です。そのような企業が募集している職種には一定の傾向があります。
一概に「就職サイト」という場合には、求人を掲載している「求人サイト」のこともあれば就職先を紹介する「就職エージェント」であることもあります。