
高学歴ニートの末路は、プライドや就職への不安から行動を起こせず、社会復帰が難しくなることです。なぜなら、理想の高さや失敗への恐れが就職活動の妨げとなり、時間が経つほど再就職が困難になるからです。
この記事では、高学歴ニートになる9つの原因や脱出方法を詳しく解説しています。高学歴でありながら就職に踏み出せず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。




- 高学歴ニートの末路は、「就職しづらくなる」「老後も働き続ける必要がある」「結婚できない」などが考えられる
- 高学歴ニートから脱出するには、自身のプライドと向き合う、ボランティア活動に参加するなどがおすすめ
- 高学歴ニートの就職成功には、自分に合った学歴を活かした仕事選びが大切
この記事の目次
高学歴ニートの7つの末路
高学歴でニートを続けた際の末路を7つ紹介します。
- 就職しづらくなる
- 年収が上がりづらくなる
- 老後も働き続ける必要がある
- 社会的に信用されづらくなる
- 結婚できる可能性が少なくなる
- 周りと話が合わなくなる場合がある
- 家族への依存度が高くなる
ニートを続けて後悔しないためにも、末路を把握しておきましょう。
1. 就職しづらくなる
高学歴でニートを継続すると、就職がしづらくなる可能性があります。社会経済生産性本部が実施したニート歴と就職状況の調査結果は、以下のとおりです。
ニート歴 | 就職した | 就職できなかった |
---|---|---|
1年以下 | 44.2% | 30.2% |
1年超〜3年以下 | 45.1% | 35.2% |
3年超〜5年以下 | 50.7% | 31.9% |
5年超 | 42.3% | 42.3% |
参考:財団法人 社会経済生産性本部「ニートの状態にある若年者の実態奥予備支援策に関する調査研究報告書」
ニート歴が1年以下で就職できなかった人は30%ですが、5年を超えると40%以上の人が就職できていないとわかりました。調査結果からもわかるように、ニートを継続するとどんどん就職が難しくなり、より一層就職できない悪循環に陥ってしまうでしょう。
2. 年収が上がりづらくなる
高学歴ニートのまま時間が経過してしまうと、正社員への就職が遅れるため、年収が上がりづらくなります。
企業は勤続年数や実績に応じて給与が上がっていくため、正社員歴が短いと貯金が増えにくいでしょう。
以下に大卒で正規社員になった方と非正規社員になった方の生涯賃金の調査結果をまとめました。
性別 | 正規社員の生涯賃金 | 非正規社員の生涯賃金 |
---|---|---|
男性 | 2億5,150万円 | 1億4,750万円 |
女性 | 2億190万円 | 1億1,050万円 |
参考:ユースフル労働統計2024「21 生涯賃金など生涯に関する指標」
上記のように、正規社員かどうかで生涯賃金は男性の場合は約1.7倍、女性の場合は約1.8倍と大きな差が生じてしまうでしょう。
3. 老後も働き続ける必要がある
高学歴ニートを続けると、老後も働き続ける必要が出てきます。
ニートを継続していると年収が上がりづらいため、貯金が貯まりづらく十分な老後資金を確保できないリスクが高まります。
また、大学卒業後に新卒で働き続けている人に比べると、納める年金額は少なくなるため老後にもらえる年金額は少なくなるでしょう。
結果として生活が成り立たず、老後も働き続けなければならない状況に陥る可能性があります。
さらに、老後も働き続けていると、以下のデメリットが考えられます。
- 健康や体力面での負担が大きい
- 自由な時間が少なくなる
- 老後は収入が下がる可能性がある
したがって、老後の生活を安定させるためにも、早めの社会復帰を意識しましょう。
4. 社会的に信用されづらくなる
高学歴ニートを継続すると、社会的に信用されにくくなります。
長期間就労していないと、賃貸契約やローン契約、クレジットカードなどの審査で不利になってしまうでしょう。
今はさまざまな契約ができなくても困ることはないかも知れませんが、将来的に不便を感じる場合があります。
家賃の低いマンションに引っ越して契約したい時や、一括で支払えない買い物をしたい時は、社会的な信用がないと手に入らないでしょう。
5. 結婚できる可能性が少なくなる
結婚できる可能性が少なくなる点も、高学歴ニートを継続する際のデメリットの一つです。
厚生労働省の調査によると、正社員で仕事をしている方とそうでない方とでは、結婚率に大きな差が生じています。
具体的な調査結果は以下のとおりです。
就職の有無 | 男性の結婚率 | 女性の結婚率 |
---|---|---|
仕事をしている(正規) | 24.0% | 27.7% |
仕事をしていない | 9.0% | 27.6% |
参考:厚生労働省「第6回21世紀青年縦断調査(国民の生活に関する継続調査)結果の概況」
調査結果からもわかるように、女性は仕事をしていなくても結婚率に影響はありませんが、男性は大きく差が出ています。
男性の場合は就労の有無が結婚の成否に大きく影響するため、結婚を考えている場合は早めに就職活動を実施しましょう。
6. 周りと話が合わなくなる場合がある
高学歴ニートを続けると、周りと話が合わなくなる可能性があります。
正社員として働いている方とニートの方の総数に差があるため、ニートを続けていると話の合う人は少なくなっていくのでしょう。
以下に総務省統計局が調査した労働力調査の結果をまとめました。
正社員の人数 | 3,644万人 |
完全失業者(ニート)の人数 | 165万人 |
参考:総務省統計局「労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)2月分」
周りと話が合わなくなると、以下のデメリットが生じてしまいます。
- 孤独感を感じやすい
- 自己肯定感が下がる
- 社会復帰への意欲が低下する
周りと話が合わなくなってどんどん社会復帰がしにくくなる前に、早めの就職活動をおすすめします。
7.家族への依存度が高くなる
家族への依存度が高くなる点も、高学歴ニートを継続する末路の一つです。
ニートは金銭的に自分自身で生活を送るのが困難であるため、家族への依存度が高くなってしまいます。
家族への依存度が高いと、家族がいなくなった際に以下のことが起こり得るため注意が必要です。
- 貯金が尽きると生活費を確保するのが難しくなる
- 今までと同じ生活ができなくなってしまう
- 社会的な孤立が深まる
ニートとしての生活はいずれ終わりが来るため、家族への依存度が高くなる前に、早めに社会復帰に向けて準備を進めましょう。
高学歴ニートの割合
高学歴ニート(※)の割合は、大卒は7.7%、大学院卒は修士で10.0%、博士は21.2%と考えられます。
つまり、大学以上の学歴の人の中で進路が決まっていない人は、おおよそ7〜20%の割合で存在するといえるでしょう。
※この場合の高学歴ニートは、「大学・大学院を卒業後、進学でも就職でもないことが明らかな人(進学準備中や就職準備中、家事手伝いなど)」と定義します
出典:厚生労働省「令和6年度学校基本調査|表3 大学(学部)卒業後の状、表4 修士課程修了者の卒業後の状況、表5 博士課程修了者の卒業後の状況 p.6-8」
例:東京大学
あくまで概算ではありますが、東大の学部卒は12.5%未満、東大の院卒は21.7%未満の人が一時的に高学歴ニート状態にあったことが考えられます(令和5年度卒業者)。
【東京大学】卒業後の「その他」の割合
学部卒 | 修士課程修了 | 博士課程修了 | 専門職学位課程修了 | |
---|---|---|---|---|
その他 | 12.5% | 11.5% | 35.9% | 53.7% |
出典:東京大学「東京大学の概要(資料編)2024|学部卒業者の卒業後の状況、大学院修了者の修了後の状況(※それぞれ令和6年5月1日時点)p.11-12」
仮に「その他」に分類された人をニートと捉えるのであれば、東大卒の場合は卒業時点で10〜20に1人の割合で高学歴ニートの状態にあるといえるでしょう。
とはいえ「その他」の中には、進学準備中や就職活動中の人、つまり「現状に留まらず、進学や就職に向けて何かしらの行動に移している人」も多いはずです。
そのため現実的に考えると、東大卒のニートは「10%以下に留まる」という見方が正しいかもしれません。
例:早稲田大学
こちらもあくまで推計ではありますが、早稲田大学の学部卒は5.6%未満、院卒は14.6%未満の人が一時的に高学歴ニート状態にあったと考えられます(2023年9月・2024年3月卒業者)。
【早稲田大学】卒業後の割合
学部卒 | 修士卒 | |
---|---|---|
その他 | 5.7% | 14.6% |
出典:早稲田大学キャリアセンター「2023年度 進路状況(2023年9月・2024年3月卒業者)※進路報告者の実数」
「その他」に分類された人をニートとするのであれば、早稲田卒の場合は卒業時点でおよそ10~20に1人の割合で高学歴ニート状態にあると考えられます。
もちろん「その他」の中には就職活動中の人や、アルバイトをしている人も多いはずなので、学部卒・院卒ともにニートの割合はそれぞれ5.6%、14.6%以下になるでしょう。
その他の高学歴大学
東大と早稲田以外の高学歴大学に関しては、学部卒ではおよそ4〜13%、大学院ではおよそ7〜16%が卒業後に進学・就職ともに予定していません。
ここでは「早慶」として括られる慶応義塾大学と、「東京一工」の一角を占める京都大学、そして「地方の旧帝国大学」として知られる5つの難関大学について、卒業後の「その他」の割合をもとに高学歴ニートの推計を紹介します。
【高学歴大学】卒業後の「その他」の割合
大学名 | 学部卒 | 修士・博士卒(※) |
---|---|---|
京都大学 | 5.7% | 16.3% |
慶應義塾大学 | 10.3% | 14.6% |
北海道大学 | 13.4% | 12.2% |
東北大学 | 4.3% | 9.3% |
名古屋大学 | 5.3% | 14.0% |
大阪大学 | 7.0% | 13.5% |
九州大学 | 6.0% | 7.7% |
※専門職学位を含む
資格勉強中の人が「その他」に含まれている大学もあるため一概には言えませんが、高学歴とされる大学の中でも、卒業時点で10人に1人ほどが無職状態にあることが分かります。
出典:京都大学「進路・就職状況(2024年)」
出典:慶應義塾大学「2023年度 業種別就職および進学等状況 ※全ての大学院後期博士課程を除く/進路未報告者を除く」
出典:北海道大学「北海道大学概要 2024年度(2024-2025)版|進路状況 p.42」
出典:東北大学「卒業後の状況(進路状況調)2023年度卒業」
出典:名古屋大学「大学案内 2025|就職支援と実績 p.87」
出典:大阪大学「令和5年度(2023年度)卒業者・修了者の就職(進路)データ」
出典:九州大学「大学案内 2025|令和4年度 就職状況一覧 ※「進学・就職以外の者」「就職以外の者」を集計 p.59」
高学歴ニートを脱出する6つの方法
次に、高学歴ニートから脱する方法についてご紹介いたします。
高学歴ニートを脱出するためには下記の6つの方法があります。
- 自身のプライドと向き合う
- ボランティア活動やアルバイトなどで経験値を上げる
- 自己分析を行って自分自身と向き合う
- 周りに相談する
- 自分の人生設計を立てる
- 自営業をする
以上6つが高学歴ニートから脱出する方法です。それでは、早速6つの方法を1つずつご紹介いたします。
方法1:自身のプライドと向き合う
人間は誰しも、プライドが邪魔をすると本当に大切なものを見落としてしまいます。目先の失敗が気になって、行動の先にある自分の将来が見えないのです。
中小企業の社員は高学歴の人ばかりではなく、同級生が勤める大手企業と比べると見劣りしてしまうかもしれません。
しかし小さな企業に勤めたとしても、自分のプライドと向き合って踏み出した社会人生活では、高いポテンシャルを活かせるチャンスが与えられることがあるでしょう。プライドを守ることを優先してニートを続けていれば、つかみとれない将来です。
面接の恐怖も、長い人生の中で起きる一瞬の出来事です。うまく行けばそれで終わってしまうことなのですから、自信をもってやりきりましょう。
方法2:ボランティア活動やアルバイトなどで経験値を上げる
いきなりフルタイムで働くのはちょっと、という方は、まず気軽なボランティアで経験値を積んでいきましょう。お金をもらう仕事であれば、それに伴って大きな責任が自分の肩にかかってきます。
しかし清掃ボランティアや介護施設でお年寄りの話し相手になるようなボランティアであれば、気軽ながらも社会貢献できたという満足感、充足感は十分に得られます。
そういった満足感、充足感、そして成功体験の積み重ねで、少しずつ自分に自信が持てるようになるでしょう。
ボランティアで経験を重ねて、少しずつ短時間アルバイトへシフトし、最終的に就職するという道順であれば、精神に負担をかけずに就職できるかもしれません。
自分が社会に役立っている、そして自分の力で稼いだお金を使っているという経験の積み重ねがた大切です。
方法3:自己分析を行って自分自身と向き合う
高学歴ニートから抜け出すためには、自分自身と向き合う必要があります。自分の長所・短所や向いている職業を見つけるには、自己分析が効果的です。
自己分析には、自分の性格がそのまま表れます。プライドが高く他人を見下していたり、偉そうな態度をとっていたりした自分の悪い点に気づけるでしょう。
自分の長所だけでなく、短所を認めて改善していかないと、就職した会社でも今までと同じ失敗を繰り返すだけです。自己分析は高学歴ニートを抜け出すだけでなく、就職後の社会人生活を続けていくための自己改善のポイントを教えてくれます。
初めは自己分析の結果を受け入れるだけでも、ストレスになるかもしれません。しかし、自分自身を認めて改善を続けていけば、社会に出ても必要とされる人材として活躍できるはずです。
方法4:周りに相談する
採用試験で落ちることを気にして行動が起こせないようなら、まずは相談できる人を探してみましょう。周囲の友人や両親など、身近な存在が相談相手としておすすめです。
高学歴ニートになってしまった原因は人それぞれですが、ニートからの復帰において周囲から受けるアドバイスが重要なことは全員変わりません。信頼できる友人や家族なら、自分にとって必要な意見を伝えてくれるはずです。
就職活動に踏み切れそうになったら、就職エージェントやハローワークといった転職の専門家まで相談相手を広げてください。
相談できる相手が増えれば増えるほど、自分の理解者も増えていきます。不安ばかりの就職活動の中でも、自分を理解して応援してくれる相手がいれば、前向きに就職活動を続けられるはずです。
方法5:自分の人生設計を立てる
理想で構わないので、達成する時期を決めた人生設計を立ててください。「30歳で結婚する」「40歳で2,000万貯金する」など、具体的な数字を入れて考えてみましょう。
人生設計には、夢を実現するために「何が」「どれくらい必要なのか」がイメージしやすくなる効果があります。実現に必要なものをイメージした中には、今すぐに実行できそうなものが入っていませんか?
もし行動すれば人生が変わるなら、行動してみたくなりますよね。
メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手も、人生設計を紙に書いて夢を実現させてきました。大谷選手のように紙に書き出すことで、目標の達成率が上がることもわかっています。
自分が立てた人生設計を実現するために必要なことは何でしたか?必要なものが就職なら、就職するための計画を紙に書き出しましょう。
方法6:自営業をする
理想やプライドの高さを活かして、自営業に挑む方法があります。自分で興した会社なら、自分の思うままにビジネスを進められます。
しかし、自営業には会社員のような安定した収入や、手厚い福利厚生はありません。仕事をもらうために頭を下げたり、興味のない集会に参加したりすることもあるでしょう。
就活から逃げるために起業しても、その先に待っているのは売上のための営業活動です。採用試験の面接よりも、厳しい目を向けられます。
日本は起業しやすい環境が整っていますが、自営業で仕事を続けることは楽ではありません。目標を意識して行動を続けられるなら、高学歴ニートから自営業へのシフトは有効な方法といえるでしょう。
企業が高学歴ニートに抱く5つの懸念
企業が高学歴ニートに対して抱きやすい懸念事項を、以下に5つ解説します。
- なぜ高学歴にも関わらずニートになったのか?
- 就職してもすぐに辞めてしまうのではないか?
- 前向きに働いてもらえるのだろうか?
- 周りと協力しながら仕事ができるのか?
- 指示を素直に聞いてくれるのか?
企業が抱きやすい懸念点を把握しておくと、就職活動をスムーズに進めやすくなるため、確認しておきましょう。
1. なぜ高学歴にも関わらずニートになったのか?
高学歴でニートをしていると、企業は「なぜ高学歴なのにニートになったのか」と疑問を抱く可能性があります。
就職活動の面接で質問される可能性が高いため、しっかりとした回答の準備が必要です。質問された場合の回答例を、以下に2つ紹介します。
在学中に将来の進路に悩み、自分が納得できる答えが見つからず、就職を控えていました。しかし、迷っている時間が長いとなかなか現状を変えられないと気付いたため、就職活動をする中で納得できる答えを見つける形に切り替えました。
創作活動に取り組んでいたため、就職活動を行っていませんでした。結果、やりたいこと(創作活動)に専念し、多くの学びや経験を得られました。今後は創作活動をする中で得た考えや経験を活かし、積極的に社会貢献に携わりたいと考えております。
質問された際は過去の経緯を正直に伝え、今は就労意欲が高まっていることを具体的に伝えましょう。
2. 就職してもすぐに辞めてしまうのではないか?
高学歴ニートの応募者に対して、企業は就職してもすぐに辞めてしまう可能性を懸念することがあります。
今まで継続して働いた実績がないため、仕事への適応力や忍耐力に不安を感じてしまうためです。特に過去の空白期間についての説明が明確でないと、企業の不安が大きくなる可能性があります。
企業の懸念を払拭するには、働く目的や将来のビジョンを明確にし、長期的にキャリアを築きたい意思を伝えると効果的です。
あらかじめキャリアプランを立てておくと、面接時でも自信を持って話すことができるため、企業に好印象を与えられるでしょう。
3. 前向きに働いてもらえるのだろうか?
企業は高学歴ニートに対して、前向きに働いてくれるかどうかを心配する場合があります。
「高学歴でニートになったのは何か挫折や失敗があったからではないか」と企業が思う傾向にあるからです。
入社して仕事に慣れない時は失敗して当然なので、思い通りにいかなかった時に「辞めてしまうのではないか」と企業は不安を抱きやすくなります。
特に、過去の経緯を曖昧にしていると、企業はより強くネガティブな印象を抱きかねません。
企業の懸念を払拭するためには、失敗を成長の機会と前向きに捉え、新たなことに挑戦したい姿勢を伝えることをおすすめします。
4. 周りと協力しながら仕事ができるのか?
周りと協力して仕事ができるかどうかも、企業が高学歴ニートに抱きやすい懸念点の一つです。
高学歴でさまざまな考えができるからこそ「自分の意見を押し通してしまうのではないか」「周りと衝突しないだろうか」と企業は不安を抱く傾向にあります。
仕事を進めていく際、周囲との協力は不可欠です。
特に、チームで業務を進めなければならない仕事こそ、協力体制が必要です。チームワークを大事にしたエピソードなどを伝えるだけでも、企業の不安を払拭できるでしょう。
5. 指示を素直に聞いてくれるのか?
素直に指示を聞いてくれるかどうかも、企業が抱く懸念事項の一つです。
高学歴ニートの方は知識が豊富だからこそ、指示内容に意味を見出そうとする場合があります。
毎回説明していると時間がかかるため、面接で素直な気持ちがあるかを見極めている可能性があります。
対処法としては、指示を前向きに受け止め、柔軟に対応できる姿勢をアピールすることが重要です。
「日々のコミュニケーションを大切にしている」という姿勢を示すと、企業に安心感を与えられるでしょう。
高学歴ニートならではの3つの強み
高学歴ニートには、特有の強みがあると言えます。具体的な強みは以下の3つです。
- 学習能力
- 問題解決能力
- 柔軟な思考力
高学歴ニートならではの強みを活かし、就職活動をスムーズに進めましょう。
1. 学習能力
高学歴ニートは、学習能力の高さが特徴の一つです。
受験や大学での勉強を乗り越えた経験から、専門知識やスキルを体系的に効率よく学ぶ力を有しています。
学習能力の高さは、社会人として新たなスキルを学んだり業務を経験したりする際にも大きな武器になり得ます。
業界知識や専門スキルが不足していても、持ち前の学習能力の高さにより、短期間で実務に活用できるレベルまで落とし込めるでしょう。
面接で「学んだことを一度で習得できるようにする」とアピールすれば、プラスな印象を与えられるでしょう。
2. 問題解決能力
問題解決能力も、高学歴ニートならではの強みの一つです。
受験勉強や大学などで論理的思考力を培ってきた経験から、最適解を出すのが早い傾向にあります。
特に、複雑な課題に対して冷静に分析し、順序立てて対処できる点は、仕事を進めるうえで大きな強みになります。
社会経験が浅くても「問題に直面した際は、いったん自分で解決策を見つけるようにする」とアピールできれば、企業に好印象を与えられるでしょう。
3. 柔軟な思考力
高学歴ニートには、柔軟な思考力が備わっている場合が多くあります。
ビジネスは急速に変化することが多いため、柔軟な思考力は大きな武器になり得ます。
「固定観念にとらわれずに仕事を進める力がある」とアピールすると、好印象を与えられるでしょう。
また、柔軟な思考力があることで、新しいアイデアを提案したりチーム内での課題解決にも貢献できる可能性があります。
面接の際には「状況に応じて柔軟に考えられること」にまつわるエピソードを話すと、より説得力が増すはずです。
高学歴ニートが就職を成功させる7つのコツ
就職を成功させたい高学歴ニートは、次の7つのコツを押さえて就職活動を進めましょう。
- 自分自身に合った仕事を選ぶ
- 学歴をうまく活かす
- 転職エージェントを使う
- 周りと比較しない
- 幅広い視野を持つ
- 新しい目標を持つ
- 大企業以外にも目を向ける
1. 自分自身に合った仕事を選ぶ
方法の1つ目は、「自分自身に合った仕事を選ぼう」です。
仕事内容を選ぶときの基準を、「自分自身の得意や興味に合ったもの」を選ぶようにしましょう。
高学歴ニートの中には、「今学歴にふさわしい仕事や企業」を選んでしまう人も多いです。
ですが、入社後に早期離職しないためのポイントとしては、「あなたがその仕事をしていて居心地が良いと感じるかどうか」なのです。
居心地の良さなどは、人それぞれで異なります。あなたが本当に興味を持っていることや得意な事をもう一度見つめ直してみましょう。
また、ジェイックでは自分に合った仕事の探し方について書いている記事があるので、気になった方は是非読んでみて下さい。
2. 学歴をうまく活かす
そして、2つ目の方法は「学歴を上手く活かそう」です。
「一度、就職できなかったんだから、高学歴のプライドを捨てるべきだ」とは言いません。高学歴であるという事は立派な経歴になります。就職活動にも上手く活用していきましょう。
学歴を効果的に使うためには、場面に合わせた使い分けをする必要があります。
例えば、大企業や大きめの中小企業を狙うといった時には、全面的に高学歴であるという事をアピールしましょう。
それとは逆に、中小企業やベンチャー企業の場合には、学歴は少し隠しておいて、自己PRや志望動機などの個人的な特性のアピールする方が効果的です。
3. 転職エージェントを使う
転職エージェントを使うことも、高学歴ニートが就職を成功させる上で有効な手段です。
ニートから再就職を目指すなら、就活の専門家である転職エージェントのサポートを受けながら活動する方法がおすすめです。
転職エージェントは無料で受けられるサービスです。ここでは、ジェイックの転職サポートを例に転職エージェントのサービス内容を紹介します。
ジェイックは企業から信頼されている転職エージェントなので、書類選考なしで集団面接へ採用試験を進められます。就職が決まってからも、社会人生活の不安や疑問をフォローするサポートチームが最後まで就職活動を支えます。
転職エージェントの充実した就活サポートを利用して、高学歴ニートから抜け出しましょう。
4. 周りと比較しない
高学歴ニートにとって、周りと比較しないことが自分を見つめ直すスタート地点といえます。自分自身が幸せな生活を送れるかを重視しなければ、将来を台無しにしてしまいます。
自分のやりたい仕事やポジションを決めるうえで、優秀な高学歴の社会人と比べる必要はありません。
周りと同じように大手企業に勤めたとしても、不満を感じることがあるでしょう。起業して社長になったからといって、すべてを思い通りにはできません。
自分の将来なりたい姿に合わせた働き方が見つかれば、幸せになれる仕事に巡りあえるはずです。
5. 幅広い視野を持つ
高学歴ニートが就職で成功するには、学歴に縛られない幅広い視野が必要です。
高学歴は優れた経歴ですが、学歴だけで人の良し悪しや社会での評価は決まりません。人それぞれの内面や人間性を反映して、社会的な評価が決定します。
高学歴ニートは大学の評価ばかりを気にしてしまいます。学歴から視点を外して、視野を広げていきましょう。
幅広い視野は、本を読むだけでは手に入りません。相手の話を聞いてから物事を冷静に考えることや、未経験の分野に挑戦することで、柔軟な思考と常識にとらわれない知識が身に着きます。
視野を広げることで、今まで思いつきもしなかったアイデアが浮かび、学歴以上の魅力が引き出されるはずです。
6. 新しい目標を持つ
小さなことでいいので、高学歴ニートは新しい目標を持ちましょう。高学歴ニートには今までの失敗を取り返すことよりも、今から自分を成長させる目的の方が重要です。
高学歴ニートは理想が高く失敗を引きずり、就職活動に消極的になってしまいます。就職と無関係なことでも、思いつくままに目標を立ててください。興味があったことや熱中したことなど、昔を思い出しながら考えていきましょう。
大学で部活に打ち込んだことがあるなら、母校の外部コーチをボランティアで始めるという目標はどうでしょうか?違う立場で部活に打ち込むことで、新たな仕事に興味が湧くかもしれません。
ニートを続けていると、就職に対するモチベーションが湧かなくなります。新しい目標をもつことは、働くモチベーションを保つためにも有効な手段です。
7. 大企業以外にも目を向ける
大企業は倍率が高いため、就職活動では可能な限り中小企業にも目を向けましょう。
たとえば2025年卒の内定倍率(※)を見ると、たとえば大手食品会社の「カゴメ」が315.6倍、レジャー業界大手の「東京ドーム」は200倍となっており、数百人の応募に対して1人の割合でしか採用されていないことが分かります。
一方、日本には“優良中小企業”と呼ばれる会社が多数あり、こうした企業は知名度に乏しいぶん、応募が集まらないケースも珍しくありません。
そのため内定を手にしたい高学歴ニートは大企業だけでなく、中小企業にも応募するようにしましょう。
※出典:東京経済ONLINE「「就活で内定競争倍率が高い」100社ランキング」
高学歴ニートを脱出するために就職エージェントへ相談してみよう
高学歴ニートが長年ニート期間を長く続けないを引きずらないためには、自分の中にある高学歴というプライドをうまくコントロールしていかないといけないようです。
いいところに就職しなければいけない、高学歴だから手取りの低いところでは働きたくないといったプライド欲は捨てて、まず一歩、就職への道を歩みだしてみましょう。
その際には、ハローワークのような公的機関の就職支援を利用するのも手ですし、なるべく早く就職したいのであれば、手厚いサポートを展開している就職支援サービスを利用しましょう。
自分一人では動き出せない、困っているけれども身内には相談できない。そんな時には支援サービスを利用してください。悩みに寄り添い、あなたの就職活動をしっかりと支援いたします。




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