
「自立していない」と思われることに引け目を感じ、親の扶養に入ることを恥ずかしいと感じるフリーターの方は多くいます。
しかし、家計全体で見ると税金や社会保険料の負担を抑えられるといった利点もあるため、まずは冷静になり、「気持ち」と「制度上のメリット」を切り分けて考えることが大切です。
この記事では、親の扶養に入ることに恥ずかしさを感じてしまう理由や対処法を紹介します。扶養に入ることに後ろめたさを感じているフリーターの方は、ぜひ参考にしてください。
※記事内の制度情報などは、2026年5月時点のものです。最新情報は、国(国税庁・厚生労働省・日本年金機構など)や自治体のホームページをご確認ください
※2026年10月以降、企業の規模(従業員数)を問わず、全ての職場で社会保険の加入基準が共通化されていく予定です。これにより、アルバイト先に関わらず「週20時間以上」などの勤務条件を満たした場合は、親の扶養から外れて自分自身で社会保険に加入することになります(本記事では、原則として2026年5月時点の制度内容を踏まえて解説しています)
※扶養に入る条件は、制度上「所得」で判定されることが多いですが、本記事では分かりやすさを優先し、「年収(額面金額)」に換算して解説している箇所があります。税法上の「給与収入」には通勤手当(交通費)が含まれない一方で、社会保険上の「収入」には通勤手当等も含まれる点にもご留意ください
この記事の目次
フリーターが親の扶養に入るのが恥ずかしいと思う理由
フリーターが親の扶養に入ることを恥ずかしいと感じるのは、「自立していないと思われる」「収入が低いと思われる」「社会を知らないと思われやすい」といった気持ちがあるからです。
「成人しても親の世話になっている」という点に後ろめたさを感じたり、自分自身の年収の低さに対し、情けない気持ちを覚えたりする方は少なくありません。
「扶養=税金や社会保険のことは全て親任せ」というイメージから、世の中の仕組みに疎(うと)い自分を恥ずかしく感じてしまう方もいます。
1. 自立していないと思われる
「親に頼りきりの生活を送っている」と思われることに後ろめたさを感じ、扶養に入ることを恥ずかしく感じる気持ちも分かります。とはいえ、扶養に入ることは決して珍しくありません。
たとえば、健康保険の扶養に入っている人は1,000万人以上いますし、20代前半でも約88万人が扶養に入っています(※)。
そしてこの中には、あなたと同じようにアルバイトをしながら生活している人も含まれているのです。
こうして数字で見てみると扶養に入るのは“普通なこと”といえますが、それでも「自立していないと思われているかも…」と感じ、恥ずかしさを覚えてしまう方も多いのです。
※出典:健康保険組合連合会 政策部 調査分析グループ「「年齢階級別加入者数調査」(令和 7 年 10 月末現在)の結果(概要)について」p.6
2. 収入が低いと思われる
世間一般と比べると「収入が低い」と思われる不安から、親の扶養に入ることを恥ずかしいと感じるフリーターの方も多いかもしれません。
そもそも親の扶養に入るには、子供自身の年収が概ね「123〜150万円以下」であることが一つの目安です。
日本人の平均給与は478万円(※1)のため、年収123〜150万はたしかに低めです。
しかし実際には、働いている人の約5人に1人が「年収200万円以下(※2)」のため少数派ではありません。
とはいえ「正社員として働いている友達よりも年収が低い」といったことに引け目を感じ、親の扶養に入ることを恥ずかしく感じる人も多いのです。
※1 出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」p.7
※2 出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」p.22
3. 社会を知らないと思われやすい
正社員として働くと、保険や税金などの知識が自然と身につくイメージがあるかもしれません。一方で、親の扶養に入るとこうした知識を得る機会がなく、「自分は社会の仕組みを何も分かっていない…」と恥ずかしさを覚えるフリーターの方もいるでしょう。
とはいえ、実はこれらの手続きの多くは会社が代行してくれるため、正社員であっても社会保険や税金に詳しくない人はたくさんいます。
それでも、扶養に入ることにマイナスな印象をどうしても持ってしまい、社会のことを知らない自分自身に引け目を感じるフリーターの方は少なくないのです。
年収がいくらまでならフリーターは親の扶養に入れる?
フリーターが親の扶養に入れる年収の基準は、税制上は「年収123万円以下」まで、社会保険上では「年収130万円未満」までが原則です。
ただし、あなたが19歳以上23歳未満の場合は特例が適用され、年収の上限基準が上がります。
そもそも「扶養」とは、自分の収入だけでは十分に生活できない家族を、経済的に援助することを指す言葉です。
扶養制度には大きく次の2つの種類があり、それぞれメリットや“年収の壁”が異なります。
▼例:19歳以上23歳未満の場合(特定扶養親族)
※2026年5月時点(扶養に入るには、年収以外の条件もあり)
| 扶養に入れる年収基準 | 主なメリット | |
|---|---|---|
| 税制上の扶養(所得税・住民税) | 年収188万円以下 | 親が支払う税金(所得税・住民税)が安くなる |
| 社会保険上の扶養(健康保険・年金) | 年収150万円未満 | 子供の健康保険料の支払いが「ゼロ」になる |
“◯◯の壁”とは、扶養から外れる年収の「境界線」のことです。
なお、あなたが19歳以上23歳未満の場合、「月収8.8~12.5万円未満」に抑えられるかどうかが扶養に入る一つの基準となります。
1. 税制上の扶養(所得税・住民税)
税制上の扶養とは、一言でいうと「親の税金が安くなる仕組み」のことです。
子供を育てる家庭は、食費や教育費など様々な面でお金がかかります。
そのため子供の年収(所得)が「一定の基準」を超えていない場合は、親が子供を扶養に入れることで、親自身が納める税金(所得税・住民税)を安くする仕組みがあるのです。
あなたが19歳以上23歳未満(※1)の場合、年収188万円以下(※2)であれば、親の税金は「扶養なし」の状態に比べて安くなります。
16歳以上19歳未満、または23歳以上70歳未満の場合は、年収123万円以下であれば親の税金が安くなります。
▼親の所得税・住民税が安くなる年収基準(※3)
| 扶養される子供の年齢(※1) | 子供の年収(※2) | 親の所得から控除される額 (所得税) | 親の所得から控除される額 (住民税) |
|---|---|---|---|
19歳以上23歳未満① | 150万円以下 | 63万円 | 45万円 |
| 19歳以上23歳未満② | 150万円超~188万円以下 | 61万円~3万円 (段階的に縮小) | 45万円~3万円 (段階的に縮小) |
| 16歳以上19歳未満 23歳以上70歳未満 | 123万円以下 | 38万円 | 33万円 |
2026年5月時点
※1 年末調整をおこなう年の12月31日時点の年齢
※2「給与収入のみ」の場合の額面金額
※3 扶養控除の適用条件を全て満たしている場合を想定
扶養を外れるか続けるかの判断基準
税制上の扶養を外れるか続けるかの判断基準は、フリーターであるあなたの毎月または年間の給与収入によって異なります。
例:19歳以上23歳未満の場合(目安)
| 税制上の扶養 | 月収ライン | 年収ライン |
|---|---|---|
| ① 扶養に入り続けたほうが良い基準 | 12.5万円以下 | 150万円以下 |
| ② 扶養を外れるか検討を始める基準 | 12.5万円超〜15.6万円以下 | 150万円超〜188万円以下 |
| ③ 扶養を外れる基準 | 15.6万円超 | 188万円超 |
2026年5月時点
上記②の場合、親としては「支払う税金が減る」というメリットはある程度受けられます。
一方で年収が150万円以上になると、フリーター自身に社会保険料の支払い義務が生じます。
そのため税制上の扶養に関しては、親の税制上のメリットと社会保険料を踏まえて判断することが大切です。
2. 社会保険上の扶養(健康保険・年金)
社会保険(※1)の扶養には「健康保険」と「年金」の2種類があります。
健康保険の扶養に入ると、自分では健康保険料を納めなくても病院やクリニックでの支払いが原則として3割で済みます。
年金に関しては、扶養に入ると年金保険料の支払いが免除されることがメリットです。
ただし、年金の扶養は「配偶者(結婚相手)」のみが対象です。
20歳以上の独身フリーターの場合、年金保険料は自分で納める必要がある点には注意しましょう。
ここでは、健康保険の被扶養者(扶養に入る人)となるための条件を紹介します。
▼社会保険(健康保険)
| 扶養に入るメリット | ・自分自身の健康保険料が「ゼロ」になる ・健康保険料を払っていなくても、医療費が原則3割負担で済む |
| 主な対象者 | 親に生活を支えられている子供など (親=被保険者によって主として生計を維持されている子供 ※2) |
| 年齢・年収条(※3) 19歳以上23歳未満 | 年収150万円未満(※4) |
| 年齢・年収条(※3) 18歳以下または23歳以上 | 年収130万円未満(※4) |
2026年5月時点
※1 社会保険:病気やケガ、老後などのリスクに備え、加入者がお金を出し合って支え合う仕組み
※2 同居の場合:収入が扶養者(親)の収入の半分未満/別居の場合:収入が扶養者(親)からの仕送り額未満
※3 扶養認定日が属する年の12月31日時点の年齢/労働契約書などに記載がある「見込み年収」が基準
※4 60歳以上または障害者の場合は「年収180万円未満」、一定規模以上の企業で働いている場合は「年収106万円未満」などが条件
扶養を外れるか続けるかの判断基準
社会保険上(健康保険)の扶養を外れるか続けるかの判断基準は、フリーターであるあなたの毎月または年間の給与収入によって異なります。
例:19歳以上23歳未満の場合(目安)
| 社会保険上の扶養 | 月収ライン | 年収ライン |
|---|---|---|
| ① 扶養に入り続けたほうが良い基準 | 8.8万円未満 | 106万円未満 |
| ② 扶養を外れるか検討を始める基準 | 8.8万円以上〜12.5万円未満 | 106万円以上〜150万円未満 |
| ③ 扶養を外れる基準 | 12.5万円以上 | 150万円以上 |
2026年5月時点
上記②の場合、親の健康保険の扶養には入れますが、アルバイト先の企業規模などによってはフリーター(子供)自身が社会保険に強制的に加入することになります。
そのため扶養を外れるか検討する際は、勤務先の「企業規模」などを踏まえて判断することが大切です。
フリーターが親の扶養に入るメリット
フリーターが親の扶養に入ることで、以下のようなメリットを享受することができます。
- 経済的な負担が大幅に減る
- 社会保障のサポートを最大限に受けられる
- 親の近くで生活できる
このように、親の扶養に入ることで短期的なメリットを受けることが可能です。
後ほど解説するデメリットと合わせ、自分にとって納得のできる選択肢を選ぶようにしてみてください。
1. 経済的な負担が大幅に減る
フリーターが親の扶養に入ると健康保険料の支払いが「ゼロ」になるため、お金の面での負担が大幅に減ります。
親が払う所得税や住民税も安くなるため、税金の支払いという点では家計の負担も抑えられます。
健康保険に関しては、フリーター自身の年収が130万円未満(※1)であれば親の扶養に入れる可能性が高いでしょう。
この場合、毎月数千円〜数万円ほどの健康保険料の支払いが免除されます。
税金(所得税や住民税)の扶養は「親の税負担が減る」という制度ですが、仮にあなたが19歳以上23歳未満の場合、年収188万円以下であれば親が払う税金の負担は段階的に減っていきます(※2)。
親の扶養に入ることで、家計全体で見ると経済的なメリットを感じられるでしょう。
※1 19歳以上23歳未満の場合は「150万円未満」などの例外あり
※2 扶養控除の適用条件を全て満たしている場合を想定/年末調整をおこなう年の12月31日時点の年齢/「給与収入のみ」の場合の額面金額
2. 社会保障のサポートを最大限に受けられる
フリーターが親の扶養に入ると、健康保険料を払っていなくても社会保障(医療保険制度)のサポートを受けられます。
具体的には親の健康保険の「被扶養者」となるため、病気にかかっても、病院やクリニックの診察料(医療費)を3割負担に抑えられます。
また1ヶ月の医療費が高額になった場合でも、「高額療養費制度」の適用により、自己負担限度額を超えた分が払い戻される(または免除される)可能性があることも大きなメリットです。
このような社会保障の制度は国が認めている公的な仕組みのため、親の扶養に入ることは決して恥ずかしいことではありません。
年収が低いフリーターの方にとっては、親の扶養に入ることはむしろ“賢い選択”ともいえるでしょう。
3. 親の近くで生活できる
親の扶養に入っているということは、親と同居しているか、同じ地域で生活していることが考えられます。
親としても、子供を扶養をしていることで、子供と良い関係性を築きたいと思いやすくなるため、両親との関係性を良好に保ちやすくなるといったメリットも挙げられます。
親の扶養から外れて自分で生活しているような人の中には、1年間でもほとんど親と顔を合わせないようなこともあります。
親を尊敬していたり、家族愛を強く感じているような人は、扶養に入り続けて親のもとで生活していくというのも選択肢の1つとなるでしょう。
フリーターが親の扶養に入るデメリット
先ほどとは反対に、フリーターが親の扶養に入るデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 劣等感を感じてしまう
- 自由に使えるお金に制限がかかる
- いつまでも経済的に自立できない
親の扶養に入ること自体は問題がありませんが、扶養に入り続けることにより、メリットよりもデメリットの方が大きくなっていくことが考えられます。
それぞれ詳しく解説しますので、内容をよく理解した上で今後も親の扶養に入り続けるのか、自分自身で再検討するようにしてみてください。
1. 自由に使えるお金に制限がかかる
フリーターであれば誰でも親の扶養に入れるわけではなく、一定基準以下の年収でないと入れません。
年収が“低いこと”が扶養に入る条件のため、そのぶん自分自身が使えるお金は少なくなります。
たとえば社会保険の扶養でいうと、基本的にはあなた自身の年収が「130万円未満」であることが条件です。
年齢などによって年収の条件に違いはありますが、いずれにせよ「収入を一定ライン以下に抑えなければならない」という点は共通しています(※)。
この場合、月収で換算すると8〜10万円ほどに抑える必要があるため、アルバイト先のシフトを増やすなどして追加の収入を得ることはできません。
つまり、自分の稼ぎの中で「自由に使えるお金」に制限がかかってしまうのです。
2. 劣等感を感じてしまう
フリーターが親の扶養に入ることで、他人と比較して劣等感を感じてしまうかもしれません。
自分の周りの人が親の扶養から外れて経済的に自立しているのに、自分は親に頼っていることを恥ずかしいと思い、劣等感を感じるかもしれません。
自分自身に劣等感を感じてしまうと、行動が消極的になったり、新しい目標に挑戦したいという気持ちが薄れてしまったりと、自ら将来の選択肢を狭めるきっかけになるかもしれません。
加えて、人生に対してストレスを感じることもありますので、生きづらいと考えてしまうかもしれない点がデメリットとして挙げられます。
3. いつまでも経済的に自立できない
親の扶養に入っていることで、経済的に自立できなくなるといったデメリットもあります。
税金や社会保険料の支払いを免除される日々を送り続けていれば、精神的に税金や社会保険料を支払いたくないと感じてしまうかもしれませんし、そのまま正社員になることを選択肢から外してしまうこともあるでしょう。
また、ローンやクレジットカードの利用が自分1人では難しくなったりなど、日々の生活においてもできることが限られてしまうこともあります。
他にも、親に守られ続けて生活している状況に対して、焦りや言葉にできないつらさを感じることもあり、自分の人生を自分が思ったように歩めていないと考えてしまうこともあるかもしれません。


親の扶養に入るのが恥ずかしいと感じたフリーターの対処法
このまま親の扶養に入り続けることが恥ずかしいと感じたフリーターには、以下のような対処法が考えられます。
- 就職エージェントで正社員就職する
- 正社員登用で正社員になる
- フリーターのまま親の扶養から外れる
いずれかの対処法に取り組むことで、親の扶養から外れて生活できるようになります。
これまで解説したメリットやデメリットと照らし合わせ、どうしていきたいのか考えるようにしてみてください。
1. 就職エージェントで正社員就職する
親の扶養から外れたいのであれば、正社員就職を目指すのが最も効率が良いと考えられます。
特に就職エージェントを活用して就職活動をすることで、以下のようなサポートを受けられるようになりますので、素早く正社員を目指せるでしょう。
- キャリア面談
- 自分に向いてる求人の紹介
- 履歴書の添削
- 模擬面接の実施
- 企業への推薦文の作成
キャリア面談を経て、自分の強みが活かせる求人を紹介してくれるようになりますので、応募する求人をどこにするか悩む時間を大幅に減らすことが期待できます。
加えて、フリーターでも採用してもらえる求人を中心に紹介してくれるため、今まで正社員として働いたことがないフリーターであっても、正社員の内定を獲得しやすくなるでしょう。
他にも、就職エージェントを使えば専任のアドバイザーが担当についてくれますので、就職活動の基本的な流れや注意すべき点を基礎から教わることができます。
初めての正社員就職が不安と感じるフリーターこそ、就職エージェントを活用してみることをおすすめします。
2. 正社員登用で正社員になる
フリーターが正社員になるもう一つの方法としては、正社員登用制度を利用することが挙げられます。
正社員登用制度とは、アルバイトやパートなどで働いている非正規雇用の人を対象にして、正社員に雇用切り替えを行う制度のことを言います。
フリーターが正社員登用制度を利用すれば、今までバイト先で習得してきた業務スキルをそのまま活かす形で正社員に転向することが可能です。
仕事を覚える手間を省けるだけでなく、働き方のイメージがつきやすいため、正社員になった後も長く働いていくことができるでしょう。
ただし、正社員登用制度はどのようなバイト先にもあるわけではありません。
店長や社員に聞いてみて、自分の働いているバイト先で正社員登用制度があるかを確認することから始めてみてください。
以下の記事では、正社員登用制度以外にもフリーターから正社員になる方法を解説しているので、あわせて読んでみてください。
3. フリーターのまま親の扶養から外れる
フリーター生活を続けるとしても、一定金額以上の年収を稼げば親の扶養から外れることは可能です。
たとえば社会保険であれば、原則として「年収130万円以上(または150万円以上)」の条件で働くと扶養から外れます。
税制上の扶養でいうと、原則として「年収188万円(または123万円)」を超える場合は親の扶養に入れません。
親の扶養から外れるということは、健康保険料などを支払う義務が生まれ、税金の面でいうと親の税負担が増えることを意味します。
こうしたメリットを差し引いても「親の扶養に入ることが恥ずかしい」と感じる場合は、自分の稼ぎを増やして扶養から外れましょう。
総じて、フリーターが親の扶養から外れるためには、正社員就職を目指すのが良いと考えられます。
もし今働いているバイト先に正社員登用制度がなかったり、別の仕事に挑戦したいと考える場合は、フリーターの就職支援に強い就職エージェントに登録してみることから始めてみてください。
親の扶養に入らず正社員になるメリット
親の扶養に入ることで、健康保険料の支払いがなくなったり、親は税負担が軽くなったりなどのお金の面でメリットがあるという解説をしましたが、そもそも親の扶養に入らず正社員になることにも以下のようなメリットがあります。
- 長期的に見た時の収入が増える
- 社会人としてのキャリアとスキルが身に付く
- 親を安心させられる
これらのメリットをしっかりと認識した上で、本当に親扶養に入るのか、それとも正社員になるのかを検討してみてください。
長期的に見た時の収入が増える
親の扶養に入らず正社員になることで、稼げる年収の上限を気にしなくて良くなるといったメリットがあります。
確かに親扶養に入ることで、月々1万円〜2万円程度の健康保険料を支払わなくて良くなりますが、正社員になった方が毎月それ以上多く稼ぐことも十分に可能です。
また、フリーターと正社員の生涯賃金には約1億6,000万円も差があることが厚生労働省の調査からも分かっていますので、長期的に見たときの収入が大きく変わるという点は正社員になるメリットと言えるでしょう。
社会人としてのキャリアとスキルが身に付く
フリーターは、業務で身に付けられるスキルが正社員に比べて少ないといった特徴があります。正社員になることで様々な業務経験を積めるだけでなく、将来的に転職をする際のキャリアとしてアピールポイントにすることも可能になります。
社会人としてのキャリアとスキルを身に付けることができれば、どんどん年収の高い職場に転職していけるだけでなく、自分の性格に合った仕事でのびのびと働く毎日を過ごせるようになるでしょう。
働くことを生活するための手段としてだけでなく、自分自身を成長させるための方法として捉えられるという点も、正社員になるメリットとして挙げられます。
親を安心させられる
親の扶養に入らず自立して生活することで、親を安心させられるというのも大きなメリットと言えます。
どんな親であっても、自分の子供には幸せになってほしいと考えるものです。
もし自分の子供がいつまでも親元を離れられていない状態であれば、「自分がいなくなった時、子供はどうなってしまうのか」という不安を常に感じ続けなければなりません。
扶養から外れるということは、自分1人で生きていく決意とも捉えられます。
親孝行をしたい人や、少しでも親に安心して生きてほしいと考える場合は、すぐにでもフリーターから正社員を目指すことをおすすめします。
フリーターが親の扶養に入るには?手続きの流れ
フリーターが親の扶養に入るために知っておくべき手続きの流れや条件について理解しておきましょう。
特に、親の扶養に入るためには自分の収入が一定金額未満であることが必須条件となっていますので、手続きの流れと合わせて確認することをおすすめします。
被扶養者になるための条件
社会保険上の親の扶養に入るには(被扶養者になるには)、19歳以上23歳未満の場合はフリーター自身の年収が「150万円未満」、19歳以上23歳未満以外の場合は「130万円未満」であることが一つの条件です。
また、親と同居している場合は「フリーター自身(子供)の収入が親の収入の半分未満である」こと、親と暮らしていない場合は「収入が親からの仕送り額未満である」ことも条件です。
被扶養者とは、主に会社員として働く親の収入によって生活をしている子や配偶者などを指す言葉です。社会保険(健康保険・年金)の扶養制度で使われます。
▼被扶養者の認定条件(全ての条件を満たす必要あり/原則)
| 居住条件 | 日本国内に住所(住民票)がある |
年齢・収入要件(※1) 19歳以上23歳未満 | 年収150万円未満(※2) |
年齢・収入要件(※1) 19歳以上23歳未満 | 年収130万円未満(※2) |
| 同居・収入要件 同居の場合(親と一緒に暮らしている) | 収入が親の収入の半分未満 |
同居・収入要件 別居の場合(親と暮らしていない) | 収入が親からの仕送り額未満 |
2026年5月時点
参考:日本年金機構「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き」
※1 扶養認定日が属する年の12月31日時点の年齢/労働契約書などに記載がある「見込み年収」が基準
※2 60歳以上または障害者の場合は「年収180万円未満」、一定規模以上の企業で働いている場合は「年収106万円未満」などが条件
手続きに必要な書類
親の扶養に入るためには、以下の書類が必要になります。
- 被扶養者異動届
- 被扶養者状況届
- 収入の有無を証明する書類(16歳以上は提出必須)
- 所得証明書(直近2年で働いていない場合も提出必須)
- 直近3ヶ月分の給与明細のコピー
- 就労証明書
必要書類は市役所や現在勤めているバイト先、親が加入している健康保険組合のサイトなどから取得することができます。
住んでいる市区町村によって提出書類が異なる場合もありますので、どうしても分からない場合は市役所に問い合わせることもおすすめです。
手続きの期間や書類の提出先
フリーターが親の扶養に入りたい場合は、手続きを行う時期に注意する必要があります。
扶養に入るための手続きは、親が子を扶養することになった事実が発生した日から5日以内に手続きをしなければなりません。
つまり、フリーターになって年収が扶養に入るための条件を満たしたことが発覚してから、速やかに手続きを行う必要があるということです。
個人の年収の計算期間は1月1日から12月31日までとなっていますので、9月や10月ごろになったら親の扶養に入れる年収かどうかが分かるはずです。
また、書類の提出先としては以下の二通りが考えられます。
- 全国健康保険協会の事業所:管轄の年金事務所または事務センター
- 組合健保の事業所:会社を管轄する健康保険組合
書類の提出先を間違えないためにも、日本年金機構や健康保険組合のホームページを確認しておきましょう。
どうしても不安な場合は問い合わせをしても問題ありませんが、提出期限が5日以内ということはあらかじめ注意しておいてください。
フリーターが親の扶養から外れる方法も知っておこう
親の扶養に入る方法だけでなく、親の扶養から外れる方法も知っておいた方が後々迷わなくて済むでしょう。
親の扶養から外れる場合も健康保険や年金の手続きが必要になりますので、それぞれ詳しく解説します。
被扶養者の異動手続き
被扶養者であったフリーターが正社員として就職した会社の社会保険に加入する場合、親が被扶養者の異動手続きを申請する必要が出てきます。
そのため、フリーターが正社員として就職が決まった場合は、出来る限り早く扶養してもらってる親に相談し、親の勤め先である会社で手続きをしてもらえるよう行動する必要があります。
なお、親が行う手続きでは、自分がこれまで被扶養者として使っていた健康保険証を返却する必要がありますので、あらかじめ親に自分の今まで使っていた健康保険証を渡しておくと良いでしょう。
健康保険資格喪失証明書の準備
親が勤め先で異動手続きを済ませると、被扶養者である自分がこれまでの健康保険証を使えなくなった証明として、「健康保険資格喪失証明書」が発行されます。
この証明書は、転職手続きや自分で国民健康保険の加入をするときに必要になってくる重要な書類ですので、なくさないように保管しておくことが重要です。
健康保険や年金の加入手続き
親の扶養から外れて正社員になる場合は、基本的に職場の社会保険に加入することになりますので、年金や健康保険の手続きを自分で行わなくて問題ありません。
会社から必要書類の提出を求められますので、期限内に提出を行いましょう。
もし就職をしていなかったり、就職先が社会保険加入の条件を満たしていないような職場であった場合は、自分自身で国民年金や国民健康保険の加入手続きをする必要があります。
面倒だからといって年金や健康保険の手続きを後回しにしていると、後からさかのぼってお金を支払う義務が発生してしまいますので、できる限り早く対応していきましょう。
よくある質問
最後に、親の扶養について考えているフリーターによくある質問を3つ取り上げて解説します。
「どの雇用形態で働いているか」は扶養条件とは直接関係ないため、フリーターとしてアルバイトやパートで働いていても親の扶養に入れます。
親の扶養に入れるかどうかは、主にフリーター(子供)自身の「収入額」や「週あたりの勤務時間」で決まります。
年齢や障害の有無なども判断材料にはなりますが、「正社員かアルバイトか」または「無職か」といった点は特に関係ありません。
フリーターが親の「税制上の扶養」から抜けると、親が支払う所得税や住民税の負担が増えます。
「社会保険上の扶養」から抜けた場合は、あなた自身に健康保険料の支払い義務が発生します。
上記のような金銭的なデメリットは生じますが、「扶養を外れる=給与収入が増える」ことを意味するため、扶養を抜けることが一概にデメリットとはいえません。
成人しているフリーターでも、基本的には年齢に関係なく親の扶養に入れます。
厳密には、社会保険(健康保険)は親が75歳になった時点で自動的に扶養から外れます。親が75歳を迎えると「後期高齢者医療制度」に移行し、その扶養に入っていた子供も自動的に外れてしまうからです。
一方、税制上の扶養(扶養控除)は年齢の上限がありません。そのため親が現役で働いて税金を納めている状態であれば、子供が何歳であっても、条件を満たす限り扶養に入り続けることが可能です。
まとめ
フリーターが親の扶養に入ることは恥ずかしいと言われがちです。
しかし、結局のところ恥ずかしいと感じるかどうかは、個人の価値観によるものが大きいため、現在フリーターの人は扶養に入り続けるメリットとデメリットをしっかりと認識することが大切です。
もし親の扶養から外れて自立していきたいと考えるのであれば、就職エージェントを使って正社員就職を目指しましょう。
フリーターを専門に就職支援している就職エージェントであれば、数ヶ月で正社員になることも可能です。登録や利用に料金はかかりませんので、気になるサービスを見つけたら、まずは登録から始めてみてください。




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