
家を追い出されたニートは、取るべき行動や利用できる支援制度を知っていれば、打開の糸口を見つけることができます。家を追い出されたニートであっても、仕事を見つける方法はたくさんありますし、うまく公的支援を使えば一時的にお金を用意することも可能です。
この記事では、家を追い出されたニートが知っておくべき住まいや仕事の見つけ方、利用できる公的支援制度、今すぐできることまで網羅的に解説します。
突発的に環境が変わってしまったニートや、これから家を追い出されてしまいそうな状況にある人は記事の内容を参考にしてみてください。
この記事の目次
家を追い出されたニートが家を見つける方法
家を追い出されたニートは、身の安全を守るためにも寝床を確保することが大切です。最もお金がかからない方法で言えば、友人の家に泊めてもらう方法が挙げられます。
どうしても頼れる友人がいない場合は、ネットカフェやカプセルホテルで一時的にしのいだり、一時生活支援事業など自治体が設けている制度を活用すると良いでしょう。
まずは家を追い出されたニートが家を見つける方法について詳しく解説します。
友人の家に泊めてもらう
信頼できる友人がいる場合は、まず事情を正直に伝えて、一時的に家に泊めてもらえないか相談することが現実的です。住所不定になると仕事や行政手続きが難しくなってしまいますし、犯罪に巻き込まれるリスクが高まってしまうため、まずは屋根のある住居の確保が最優先と言えます。
数日滞在するだけでも、生活を立て直すための準備期間を稼ぐことができます。長期的に友人に依存するのではなく、あくまでも公的支援を受けるまでの繋ぎとして友人を頼ることを検討してみてください。
なお、友人の家に泊めてもらっている間は、常に感謝の気持ちを言葉に伝えるとともに、日常的な家事を引き受けるなど、お互いにとって良い関係性を継続できるような思いやりの姿勢も重要ですので、合わせて認識しておきましょう。
ネットカフェやカプセルホテルでしのぐ
一時的に泊まれるような場所がどうしても見つからない場合は、ネットカフェやカプセルホテルの利用も選択肢になります。昨今では簡易的な宿泊機能が備わっている24時間営業の店舗も多く、ネット環境も整っているため求人を探す行動が取れるという点も特徴です。
ただし、1泊あたり数千円は少なくともかかってきますので、収入の見込みが全く立たないニートの場合は、長期的に滞在するには不向きと言えます。出来る限り早く公的支援や仕事を探して、安定した住まいを確保する意識を持っておきましょう。
どうしても手持ちの現金が限られている場合は、ネットカフェ難民向けの支援窓口を通じて相談してみるのもおすすめです。
一時生活支援事業を活用する
家を追い出されたニートのように、住まいに困窮している人のためには、緊急的に一定期間宿泊場所や衣食を提供してくれる一時生活支援事業が設けられています。
こうした制度をうまく活用するのもポイントです。一時生活支援事業は所定の条件を満たしたとき仮住まいを無償で提供してくれるだけでなく、就労支援のサポートを受けることも可能です。
他にも、自治体ごとに設置されている福祉事務所では、生活困難者向けの無料定額宿泊所を紹介してくれることもあります。
これは法律でも定められている公的支援制度になりますので、ネットカフェやカプセルホテルでしのぐことが難しいような人は、最寄りの福祉事務所に相談してみるのも良いでしょう。
他にも、3ヶ月の家賃相当分の支給を受けることができる住居確保給付金など、国が運営する支援制度を活用することで家を追い出された状況を打開していくことが可能です。ただし、住居確保給付金は、就労支援を受けることなど一定の条件を満たす必要があります。詳しくは自治体の窓口または厚生労働省の特設サイトをご確認ください。
家を追い出されたニートが仕事を見つける方法
家を追い出されたニートは住居だけでなく、仕事も並行して見つけていく必要があります。
出来る限り早く仕事を見つけて収入を稼げる状態にならないと、いつまでたっても仮住まいのまま生活しなければならないだけでなく、公的支援制度を使える期限を超えてしまうことがあります。
家を追い出されたニートは以下のような方法で仕事を見つけると良いでしょう。
- ハローワーク
- 地域若者サポートステーション
- ジョブカフェ
- 街中のアルバイト求人の張り紙を探す
- 友人に仕事を紹介してもらう
すべて無料で利用できるだけじゃなく、中には最短1日で仕事を見つけられる方法もありますので、すぐにお金を稼ぎたいような人にもおすすめできます。
それぞれの方法について詳しく解説します。
ハローワーク
ハローワークは厚生労働省が管轄する公共職業安定所の相性であり、ニートを含め仕事探しに悩むすべての人が利用できる施設となっています。
ハローワークに行くことで履歴書の書き方から面接対策、求人検索のためのパソコンの貸し出しなど様々なサポートを無料で受けられます。
特にニートやフリーター向けに特化した窓口もあるため、仕事探しをしなければならないものの、何からしたらいいか分からないような状況でも安心して利用できる点が強みと言えます。
ハローワークは全国各地に設けられているため、まずは最寄りのハローワークがどこにあるかを調べ、営業時間内に足を運ぶことから始めてみてください。
地域若者サポートステーション
地域若者サポートステーションは、15歳から49歳までの人を対象に就職支援を行う厚生労働省管轄の法的支援サービスです。
キャリアカウンセリングや職場体験、ビジネスマナー講座などハローワークよりも多角的なサポートを受けられることもあり、初めて就職活動をするようなニートにもおすすめできます。
地域若者サポートステーションは、ニートや引きこもり状態からの社会復帰を目指す人に寄り添った支援内容ということもあり、社会経験がない人でも安心してサポートを受けられる点も魅力的なポイントと言えます。
令和5年度時点では全国177箇所に設置されていますので、近くにある場合は予約なしで足を運んでも問題ありません。
ジョブカフェ
ジョブカフェも厚生労働省が管轄している公的支援であり、若年層が自分に合った仕事を見つけるためのサービスを、1カ所で無料で受けられるといった特徴があります。各都道府県に設置されており、足を運ぶことで職業相談や適職診断、就活セミナーなどを無料で受けることが可能です。
ハローワークと同じように、職業紹介や履歴書の添削支援、求人紹介なども受けられますので、ニートから社会復帰を目指すには有効な手段と言えます。ただし、各施設によってサポート内容や対象年齢が異なるため、事前に公式サイトで確認しておくことをおすすめします。
街中のアルバイト求人の張り紙を探す
今すぐにでも働きたい場合は、街中のコンビニや飲食店などの店頭に貼られているアルバイト募集の張り紙を見つけて応募するのも有効です。張り紙の場合はすぐに働き始められる求人が多く、面接も簡易的なケースが少なくないため、特別なスキルがなくても採用されやすい傾向が見られます。
家を追い出されてしまったニートにとって、すぐに収入を確保する手段として活用できますので、友人の家やネットカフェなどに仮住まいしている場合に特におすすめできます。
街中を観察しながら歩かないと求人募集のチラシを見つける事は難しいため、行動範囲を広げながら積極的に探すとともに、張り紙を見つけたらすぐに電話をするといった行動力が大切です。
友人に仕事を紹介してもらう
信頼できる友人が働いている職場に求人がある場合は、友人紹介という形で仕事を紹介してもらうのも1つの手です。友人の紹介であれば、面接前から一定の信用があるため採用されやすい傾向にあると言われています。
また、実際の職場の雰囲気や仕事内容についても友人から事前に聞くことができますので、ミスマッチが起きにくいといったメリットもあります。ただし、紹介をして就職した場合は退職しづらい雰囲気となってしまう点には注意が必要です。
合わせて、友人に仕事を紹介してもらうといった依存をするのではなく、自分も頑張って仕事に向き合っていく意思を持っておくことの重要性も認識しておいてください。
家を追い出されたニートが利用できる公的支援
家を追い出されてお金や住居がなくなってしまったようなニートでも、いくつかの公的支援を利用することができます。職業訓練や求職者支援制度などを活用すれば、短期間で就職を実現して生活を立て直すことができます。
また、金銭的な支援制度としては生活保護や生活困窮者自立支援制度などがありますので、うまく活用していくことが大切です。
ここでは、家を追い出されたニートが利用できる公的支援制度について、主要なものを4つご紹介します。
職業訓練
ハローワークでは、就職を目指す人に向けて公共職業訓練や求職者支援訓練といった職業訓練を受けることができます。
職業訓練では、介護やIT・事務・美容を始め、様々な種別の仕事に就職するために知っておきたい基礎的なスキルを無料で習得できます。加えて、コースによっては実際の職場で仕事の体験をすることもできるため、就職活動に有利になりやすいといったメリットがあります。
長い間ニートをしていて職歴やスキルに不安を感じている人には特に有効であり、職業訓練を通じて実務的な能力を身に付けることができれば、スピーディーに就職活動を進められるでしょう。
職業訓練はハローワークで申し込みをすることで受講することができます。どんなコースが開講されているかは自治体やその時の状況によって異なりますので、まずは最寄りのハローワークで職業訓練を受けたいことを相談してみてください。
求職者支援制度
求職者支援制度は、雇用保険を受給できない人向けに職業訓練と生活支援をセットで提供する公的支援の仕組みです。
制度を利用するためには職業訓練を受講する必要がありますが、職業訓練期間中は毎月10万円の職業訓練受講給付金を支給してもらえるため、家を追い出されたニートでも生活費を確保しながらスキルが習得できるといった特徴があります。
この制度を利用すれば、仕事探しとお金の確保を同時に行うことができるため、家を追い出されたニートにとって非常に大きなメリットを享受できます。
ただし対象となるには収入や資産の基準を満たす必要がありますので、求職者支援制度を利用できるかどうかハローワークで確認するところから始めてみてください。
生活困窮者自立支援制度
生活困窮者自立支援制度は、厚生労働省が管轄している公的支援の1つであり、仕事も住まいもないような状態の人を対象にし、家計の立て直しの支援や、家賃相当額の支給支援、仕事の支援など幅広いサポートをしてもらえる点が特徴です。
自分の置かれている状況に応じて包括的なサポートを受けられるため、そもそもどのような公的支援制度を利用できるか分からないような状態でも、安心して相談することが可能です。特にニートで所持金もなく、今後の生活に不安を感じている場合は活用がおすすめできます。
なお、タイミングによっては相談をしたくてもすぐに相談予約が取れないようなことが考えられますので、住む場所にもお金にも困っているような人は出来る限り早く連絡することを意識してみてください。
生活保護
働く意思があっても働けなかったり、住まいも所持金も全くないといった状況であれば、生活保護の申請も検討すると良いでしょう。生活保護は生きていく上での最低限度の生活を保障する制度であり、生活状況に応じて住居費、食費、医療費などの必要な支援を受けられる可能性がある公的制度です
生活保護を受けるためには、原則として資産がないことや、親族からの援助が受けられないことが条件となっているため、家を追い出されたニートというだけでは申請を承認してもらうことができない可能性もあります。
ただし、自治体によって生活保護の承認基準が異なってくることもありますので、どうしても他に方法が思いつかない場合は、生活保護の申請を検討するのも良いでしょう。
家を追い出されたニートが今すぐすべきこと
突然家を追い出されて住まいを失った状況では冷静な判断ができなくなり、自分の命を危険な状態にさらしてしまうことすら考えられます。前もって取るべき行動を理解しておくことで、パニックを防いで生活の立て直しに繋げられるでしょう。
家を追い出されたニートは、まずは安全な場所に避難しつつ、数日置いて親に相談することがおすすめです。加えて、家を追い出された根本的な原因を解消するためにも、前向きに働こうとする意識の変容が求められると考えられます。
ここからは、家を追い出されたニートが今すぐすべきことについて詳しく解説しますので、家を追い出される瀬戸際のニートの人は参考にしてみてください。
まずは安全な場所に避難する
家を追い出された直後は、まずは自分の身の安全を確保することが重要です。友人の家やネットカフェ、一時生活支援事業の活用など、雨風をしのげて一晩過ごせる場所を見つけるところから始めてみてください。
夜間であれば24時間営業の店舗や避難可能な公共施設も候補になります。特に女性や未成年者の場合は、路上で一夜を過ごそうとすると犯罪に巻き込まれてしまうことがありますので、明るい場所や人目のある場所を選ぶことが重要になってきます。
まずは一息つける安全な環境を確保し、翌朝になったら仕事やお金のことを考えるように心がけてください。
親に相談する
親との関係が完全に断絶していないような場合は、今の状況や心境を正直に話して相談するのも1つの手です。1度は家を追い出されるような衝突をしていたとしても、1日開ければ冷静になって助けてくれる親も少なくありません。
一時的にでも家に戻って安心できる環境で仕事探しに向き合うことができれば、親も自分のことを納得してくれるでしょう。なお、相談をする際には感情的な対立を避け、出来る限り誠実に話すことが大切です。
今後の自分の意思を示し理解をしてもらうといった姿勢で相談することをおすすめします。
前向きに働こうとしてみる
住まいや生活資金がない状態だと、何よりも働くことが自立の一歩となります。自分にとって完璧に理想な仕事でなくても、短期アルバイトや日雇い、軽作業からスタートすることで、自信と収入に繋げることが可能です。
また、働くことによって生活リズムが整い、将来的なキャリアアップにも繋がります。家を追い出されたからといって、いつまでもネガティブに落ち込んでしまうのではなく、まずは仕事に対して正面から向き合ってみる覚悟を持つことが重要だと言えます。
まとめ
家を追い出されたニートであっても、取るべき行動や活用できる公的支援を知っていれば自立への道を開く事は可能です。まずは安全な場所に避難しつつ、友人や親、公的機関へ相談することが第一歩目の取るべきアクションと言えます。
安心して過ごせる場所を見つけたら、ハローワークの職業訓練や求職者支援制度などを活用し、すぐに仕事探しを進めていきましょう。どんな状況でも人生を立て直す事は可能なため、勇気を持つ意識を持っておいてください。




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