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大学を中退したいけど親に言えない!伝え方と注意点を解説

大学を中退したいけど親に言えない!伝え方と注意点を解説

 「大学辞めたい」と親に言えない時の対処法は、まず自分の気持ちを整理することです。
言い出せないのは、親の期待にそむく罪悪感や将来への不安など、さまざまな感情が絡んでいることが原因だからです。

本記事では、親への切り出し方や相談の仕方などをわかりやすく解説します。

ポイントは、辞めたい理由を言語化するなどの事前準備をしっかり行い、落ち着いて話し合いをすることです。

この記事を読むことで、自分の気持ちが整理でき、親と納得して話し合える道が見えてきます。あなた自身が納得できる選択をするために、参考にしてみてください。

大学を辞めたいと親に言えない6つの理由

大学を辞めたいと親に言えない理由は「親の期待にそむく」という強い罪悪感です。
親が学費を出してくれていたり、大学生活をサポートしてくれたりするほど、申し訳ないという気持ちが強くなるでしょう。

そのほかにも経済的な懸念があったり、親との衝突を避けたいという気持ちがあったりなど、さまざまな理由から言い出せなくなってしまいます。

ここでは大学を辞めたいと親に言えない理由を6つ紹介します。自分の気持ちと照らし合わせながら、親に言えない理由を整理してみてください。

 理由が明確になったら、親に相談する事前準備を進めましょう。をしましょう。

1. 親の期待に背く 

親の期待に背くことは、大学を辞めたいことを言いたくない原因の一つです。

親は学費を払い、子どもが良い将来を手に入れるために大学に進学させます。
辞めたいという気持ちは、その期待を裏切るように感じるでしょう。

また、親のサポートが大きいほど、「申し訳ない」という気持ちが強くなる場合があります。
「なんとか大学を卒業してほしい」と思うのが親の心情。その点は理解しておきましょう。

しかし、自分の将来や選択肢をないがしろにしてもいけません。
親の気持ちを尊重しつつも、自分の意志を伝えるタイミングを慎重に見極めることが大切です。

2. 経済的な懸念がある 

経済的な懸念を抱えている人も多いでしょう。
高い学費を払って大学まで通っているのに、いまさら言いにくい人もいるかもしれません。

文部科学省の調査によると、大学にかかる年間の平均学費は以下の通りです。

学校種別授業料入学料合計
国立大学535,800円282,000円817,800円
公立大学536,363円391,305円927,668円
私立大学930,943円245,951円1,176,894円

参考:文部科学省「国公立大学の授業料等の推移」

大学によって違いますが、授業料と入学料だけで年間約100万円前後の学費が必要になります。その他の費用も合わせると、4年間で約400万円以上の学費が必要です。

多くの家庭では、大学の学費を親が負担しています。そのうえ、入学前には塾や予備校にもお金をかけてもらっている場合もあるでしょう。

親の経済的な支援を受けている場合、その恩義や負担を考え、辞める決断に対して強い罪悪感を抱くことは自然な感情です。とくに親が「これまで投資したお金を無駄にしたくない」という想いを持っている場合、ますます伝えにくくなります。

このような背景から、「いまさら大学を辞めたいと言うのは申し訳ない」と感じ、話を切り出せないことがあるでしょう。

3. 親との衝突を避けたい

大学を辞めることを伝えて、「親との衝突を避けたい」という心理になることもあります。
親は大学を中退すると思って、入学させているわけではありません。そのため、辞めることを伝えると大きな対立が生まれると感じるでしょう。

親との衝突を避けるためには、辞める理由をしっかりと明確にし、冷静に伝えることが大切です。理由があいまいだったりネガティブな内容ばかりだと、親は納得しづらく、対立するかもしれません。

親との衝突を和らげるためには、正直に自分の状況や考えを伝え、親の立場や気持ちにも配慮しながら丁寧に伝えましょう。

4. 大学を辞めた後の進路が決まってない

大学中退後の進路がとくに決まっているわけではないと、親に辞めたいことを伝えにくいでしょう。

具体的な計画がないまま辞めることを伝えると、親は反対する可能性が高いです。このような場合、勢いで辞めたいと考えているケースが多く、慎重に自分の進路を見直す必要があります。

まず、大学を辞めた後に何をするのかを自問自答し、しっかりと考えることが大切です。進路が明確でないまま辞めることは、リスクが大きく、親もその点に不安を感じます。

しかし、進路について冷静に検討し、それでも辞めたいという強い意思がある場合、親も話を聞いてくれる可能性が高まります。計画的に自分の未来を考えたうえで、親に納得してもらえるような話し方を心がけることが大切です。

5. 中退理由をうまく伝えられる自信がない

大学を辞めたい理由を親にうまく伝えられる自信がないため、話を切り出せないという悩みを抱える人もいるでしょう。とくに、親が反対するのではないかという不安が強い場合、中退理由を伝えるハードルはさらに高まります。

うまく伝えられる自信がないのは、親に話す内容がまとまってなかったり、辞めた後のことについてしっかり考えられていなかったりすることが原因の一つです。
親に話す前に自分の考えをしっかりとまとめ、辞めた後の具体的なプランも検討してみてください。

準備を整えておけば、親も真剣に話を聞いてくれる可能性が高まります。

6. 親に大事な話を相談する習慣がない

親に大事な話を相談する習慣がない家庭で育った人は、どう話を切り出したらいいかわからないかもしれません。
親の反応が分からず、不安になり、なかなか言い出せなくなってしまいます。しかし、大切なことは事前に伝えておかないと、あとで大きなトラブルになる可能性があります。

たとえば「成績不振で留年しそうなこと」を親に言わずに過ごし、実際に留年が決定した場合、追加で1年分の学費が必要です。

留年すると奨学金が停止してしまうので、先に親に相談しておかないと迷惑がかかってしまうでしょう。

大事な話ほど、早めに伝えることが大切です。

大学を辞めたいと親に言えない時の4つの対処法

大学を辞めたいと親に言えない時は、まず自分の気持ちを整理することが大切です。そもそも理由や状況を自分でも理解できていないと、親に説明できないからです。

その上で、信頼できる友人や第三者に相談して意見をもらうといいでしょう。
客観的な意見をもらうことで、休学や転学など、大学を辞める以外の選択肢も検討できるかもしれません。

辞めた後に何をしたいのかを決めておくと、親も納得しやすくなるでしょう。

冷静に準備を整えることで、少しずつ親と向き合う勇気が持てるようになります。ここで紹介する4つの対処法を理解した上で、親に相談する準備をしてみてください。

1. 自分の気持ちを整理する

大学を辞めたいことを親に伝える前に、まずは自分の中で辞めたい理由を整理し、伝えたい内容をまとめることが重要です。

理由があいまいなまま話をすると、親に納得してもらうことが難しくなります。親も真剣に話を聞いてくれるためには、具体的な説明が必要です。

まず、大学を辞めたいと思った理由を明確にし、そのうえで中退することで得られるメリットや、避けられないデメリットを整理しましょう。

さらに、辞めた後の進路やキャリアプランについても考え、それを親に説明できるように準備しておくことが大切です。言語化された具体的なプランがあれば、親も理解しやすくなります。

これらの準備を整えたうえで話をすることで、親に対してより説得力のある対話ができるでしょう。 

2. 周りの信頼できる人に相談する

友人や先輩、キャリアセンターのスタッフなどの信頼できる人に相談することも有効です。周りの信頼できる人に相談することで、悩みを一人で抱え込まずに済みます。

また、自分一人で考えていると視野が狭くなり、思い詰めてしまうことがありますが、他人に話すことで冷静になり、客観的な意見を得られます。

ただし、誰にでも相談するのではなく、信頼できる人を選ぶことが大切です。無責任なアドバイスや否定的な意見はかえって混乱を招くかもしれません。

相談する相手は、自分のことをよく知っている方、そして就職・キャリアについての知識も豊富な方がおすすめ。就職の知識がなくても、あなたのことを知っている方であれば、有意義な相談をしてくれるでしょう。

3. 大学を辞める以外の選択肢を考える

大学を辞めたい気持ちが一時的なものではないと示すためにも、大学を辞める以外の選択肢を考えることが大切です。

親は基本的に辞めてほしくないと思っているケースが多いです。大学を辞める以外の選択肢も考えたうえで「それでも辞めたい」と伝えたほうが、理解されやすくなります。

また、話し合いの中で「辞める前にまず○○したら?」と提案された時も、他の選択肢を検討していれば冷静に対応できます。逆に、何も考えていないと押し切られてしまう可能性もあるでしょう。

大学を辞める以外の選択肢は以下のとおりです。自分に合いそうな道がないか、考えてみてください。

休学する

精神的にも肉体的にも限界を感じているなら、いったん「休学する」選択肢もあります。特に「大学に行くのがつらいけど、本当に辞めていいのか分からない」と迷っている人にはおすすめです。

休学のメリットは、心身をリフレッシュして冷静に大学を辞めるか考えられることです。一方で、同級生と卒業時期がずれる、休学期間中について将来的に聞かれる場合があるといったデメリットもあります。

さらに、休学中は別途費用が発生するケースもあるため、大学へ費用がいくらかかるのか確認しておくといいでしょう。親への相談は必要になりますが、選択肢の一つとして検討してみてください。

学科・専攻を変える

今の学科・専攻に興味が持てず、学び続けるのがつらいと感じている人は、思い切って専攻を変えるのも選択肢の一つです。学ぶ内容が変わることで、モチベーションが上がり、自分に合った学問に出会える可能性もあります。

メリットは、新しい分野に挑戦することで将来のキャリアの幅が広がる点です。一方で、これまでの単位が引き継げない可能性がある、基礎知識の差でついていけないと感じる場合があるなどのデメリットもあります。

また、学科・専攻を変える場合も追加の費用が発生する場合があります。大学への費用の確認だけでなく、最終的には親への相談も必要になるでしょう。

他の大学に編入する

今の大学の雰囲気や人間関係に悩んでいる人は、他の大学へ編入すれば悩みが解消される可能性があります。新しい環境に移ることで、悩みが解消され、前向きに学び直せるケースも少なくありません。

編入のメリットは、行きたかった大学に再挑戦できることやこれまで取得した単位を活かせる場合があることです。

一方で、編入学試験に向けた勉強が必要になったり、新しい人間関係を築くのに時間がかかったりするなどのデメリットもあります。

さらに、編入には受験料や入学金などの費用が発生します。金額をチェックするのはもちろん、親への相談は避けられないでしょう。

オンライン授業に参加する

今の大学の人間関係や授業時の雰囲気が合わない人は、校舎で授業を受けるスタイルからオンライン授業に切り替えるのも一つの選択肢です。

オンライン授業に切り替えれば、ストレスを最小限に抑えられます。

メリットは、自分の好きな場所で授業を受けられることです。一方で、対面授業より授業内容を理解しづらいのがデメリットと言えます。

また、すべての授業がオンラインで受けられるかは学校によって違うため、学生課などでオンライン授業が可能か事前に確認しておくといいでしょう。

大学以外の活動に取り組む

アルバイトやインターン、ボランティアなど、大学以外の活動に取り組むのも選択肢の一つです。

大学以外の活動に取り組むことで「大学に通っていたからこそ得られた経験」だと実感できる場面もあります。

新しい経験を積んだり、さまざまな考え方に触れられたりできるところがメリットです。一方で、大学の授業がおろそかになりやすい点がデメリットと言えます。

大学に通う意味がわからなくなった人や「早く働いた方がいいのでは」と悩んでいる人こそ、大学以外の活動に取り組むべきと言えるでしょう。
ただし、単位を落として留年すると、親に怒られたり転職活動で不利になったりする可能性もあります。学業との両立がカギになるでしょう。

4. 辞めた後に何がしたいのかを決めておく

大学を辞める理由だけでなく、辞めた後に何がしたいのかまで考えることが大切です。親は必ず「その後どうするつもりか」と聞いてくるでしょう。また、今後就職活動をする場合、面接でも必ず聞かれます。

ここで、具体的な将来像が描けていないと、親に対しても面接官に対しても納得させることができません。

まず、大学を辞めた後に何を目指すのか、どのようなキャリアを築いていきたいのかを明確にしましょう。さらに、そのためにどのような行動を取るのか、具体的なプランを考えることが大切です。

辞める理由と併せて、将来のビジョンを親に説明することで親の不安も和らぎ、納得感をもって話を聞いてもらえるでしょう。

親への大学中退の切り出し方・相談の仕方5選

親への大学中退の切り出し方・相談の仕方は、親に話し合う時間をとってもらえるように事前に伝えることです。

いきなり大学を辞めたいと伝えても、親は心の準備ができず、話を聞いてもらえない可能性があるからです。

また、大学を辞めたい理由をしっかり整理して伝え、中退後のキャリアプランや将来についても話すといいでしょう。同時に親への感謝と謝罪の気持ちを伝えるのも重要です。

しっかりと準備をして、親に感謝を伝えつつ、冷静に相談してみてください。ここで紹介する切り出し方や相談の仕方を理解し、親に自分の気持ちと計画を伝えましょう。

1. まず親の性格を理解している人に相談する

兄弟や祖父母など親の性格を理解している人がいれば先に相談するのがおすすめです。親の性格をふまえたうえでどう伝えたらいいかアドバイスをくれる場合があるからです。

相談相手が大学を出ているのであれば、大学を卒業した方がいい理由も聞けて、考えが変わるかもしれません。

ただし、相談相手が自分より先に親に伝えてしまう可能性もあります。自分で伝えたいから親には言わないで欲しいと先に言っておくといいでしょう。

2. 親に話し合う時間をとってもらえるよう伝える

大学中退は大きな決断であり、一度の話し合いで親の理解を得られるとは限りません。親との話し合いが長引く可能性が高く、何度も対話を重ねる必要があるでしょう。そのため、親とじっくり向き合い、冷静に話す心構えが必要です。

ただし、話し合いが長引くことで、無駄な時間や摩擦が生じることもあります。これを避けるためにも、事前にしっかりと話し合いの準備をしておくことが重要です。

親へ相談する際は、まずは話し合いの時間をとってもらうよう伝えるといいでしょう。大事な話があると事前に伝えることで親も心の準備ができます。

騒がしい場所だと気が散ってしまうため、なるべく静かな場所を選び、一緒に伝えておくのがおすすめです。たとえば、個室のカフェや飲食店などがいいでしょう。

3. 大学を辞めたい理由を整理して伝える

大学を辞めたい理由を明確に伝えることは、親に納得してもらうために重要です。

単に「大学がつまらない」「人間関係がうまくいかない」などのあいまいな理由だけでは、親は将来に対する不安を感じます。「社会に出てからやっていけるのか?」と心配してしまうでしょう。

具体的には、なぜ大学を辞めたいのかその理由を深く考え、できるだけ明確な根拠を持って伝えることが大切です。たとえば、将来のキャリアに対して大学が直接役に立たないと感じている場合、目指している分野が別にあるなど、具体的な理由を話しましょう。

うまく理由がまとまらない時は、自分の気持ちや考えていることを紙に書き出すのがおすすめです。たとえば、以下のような内容を書き出してみてください。

  • なぜ大学を辞めたいと思ったか
  • 大学を辞めても同じようなことで悩まないか
  • 大学を辞める以外に解決方法はないのか
  • 大学を辞めて本当に後悔しないか

紙に書き出すことで、自分の気持ちが整理でき、大学をやめたい理由が明確になります。親から反論された時も、落ち着いて説明ができるでしょう。

親に対してしっかりと理由を説明することで、思いが伝わりやすくなり、話し合いも前向きなものになります。納得感を得られやすくなり、親の反応も穏やかになる可能性が高まります。

4. 中退後のキャリアプランや将来について話す

大学を中退する際には、将来のキャリアプランを明確にすることが大切です。「フリーターで過ごす」や「進路が決まっていない」という状態では、親は不安を抱き、納得してもらえないでしょう。

まず、大学中退後にどのような進路を考えているのかをしっかり整理します。たとえば、下記のように具体的な目標があることを明確に伝えることが大切です。

  • 特定の業界での就職を目指している
  • 必要な資格を取得してその道でキャリアを築いていきたい
  • 専門学校に進学してスキルを磨きたい

キャリアプランがしっかりしていると、親も安心しやすくなります。中退が単なる逃げではなく、自分の将来に向けた前向きな選択であることを説明することが重要です。

ただ、大学中退後の進路が漠然としていると説得力にかけるので、すぐやることと目標を一緒に伝えるのがおすすめです。

たとえば、大学を辞めたらアルバイトをしつつプログラミングスクールを受講し、講座を修了したらエンジニアになるために就職活動するといったキャリアプランを説明するといいでしょう。

このように、目標と一緒にすぐやることを伝えれば、親に自分が本気であることが示せます。将来に向けて具体的に動いていることが伝わり、逃げではないと納得してもらいやすいでしょう。

5. 親への感謝と謝罪の気持ちを伝える

大学中退の意志を伝えるときは、まず大学に通わせてくれたことへの感謝を伝えることが大切です。親はあなたの教育のために多くの時間やお金をかけてきました。その感謝の気持ちを素直に表現することで、親も安心し、話し合いがスムーズに進む可能性が高まります。

また、言い訳や嘘をつかず、正直な気持ちを率直に話すことが重要です。親はあなたを誰よりも理解しているため、偽りの言葉はすぐに見破られてしまいます。

また、多額の費用を出してまで大学に行かせてくれたにもかかわらず、期待に応えられなくて申し訳ないといった旨の謝罪をしましょう。親は相当な苦労をして、あなたの学費を工面したはずです。

親の気持ちもしっかり考えた上での判断だと伝えれば、安心してもらいやすいです。親に対するこれまでの感謝と謝罪を、素直な気持ちで伝えてみてください。

親が願っているのは、あなたの将来の幸せだけです。正直な気持ちを伝えることで、親もあなたの意志を受け入れやすくなるでしょう。 

親に大学を辞めたいと伝える時の5つの注意点

親に大学を辞めたいと伝える時の注意点は、感情的にならず冷静に話すことです。一方的に気持ちをぶつけてしまうと、親は混乱したり反発しやすくなります。

伝えるときはネガティブな表現を避け、前向きな言い方を意識しましょう。また、電話やLINEではなく、必ず直接会って話すのが基本です。

親の予定や気持ちにも配慮し、落ち着いて話せるタイミングを選びましょう。さらに、親に反対される可能性もあると理解したうえで準備しておくと、気持ちがぶれにくくなります。
ここで紹介する5つの注意点を理解し、冷静に伝えられる準備をしておきましょう。

1. 感情的にならない

親に大学中退を伝える際、感情的になるのではなく、なぜ辞めたいと思ったのか冷静に話すことが重要です。辞めたい理由があっても、感情が高ぶると親に思いをうまく伝えられなくなる可能性があります。

たとえば、怒りや不安で口論になると、本来伝えたかった理由が薄れてしまい、建設的な話し合いができなくなるかもしれません。

そのため、事前に大学を辞めたい理由や考えを整理しておくことが大切です。自分の中でしっかりと論理的にまとめておけば、感情に流されることなく、冷静に親に説明できます。

2. ネガティブな伝え方をしない

親に大学中退を伝える際、ネガティブな伝え方は避けるべきです。たとえば、下記のような理由を挙げると、親は「社会に出てもすぐに会社を辞めてしまうのではないか」と心配する可能性が高いです。

  • 人間関係がうまくいかない
  • 成績が悪くて自信がない
  • 大学に通う意味がわからない

このような伝え方は、親の不安を増幅させてしまいます。

代わりに、ポジティブな理由を強調することが大切です。たとえば、「将来やりたいことが見つかった」といった理由を伝えると、親も納得しやすくなります。大学中退を前向きな選択として伝えられるよう、理由の伝え方には十分配慮しましょう。

3. 直接話さず電話やLINEで伝える

大学中退を伝える手段として、電話やLINEで済ませるのは避けましょう。中退は今後の人生に大きく影響する重要な話なので、直接顔を合わせて話すことが大切です。

とくに文章や電話では感情やニュアンスが伝わりにくく、親に誤解される可能性があります。文章だけで伝えると親が冷たく感じ、感情がこもっていないと受け取られやすいのです。

もし家を離れて遠方に住んでいる場合でも、一度帰省し、親としっかり向き合って話すことをおすすめします。直接話すことで、親もあなたの本気度や誠意を感じ取り、より真剣に受け止めてくれるでしょう。

4. 親の心情に配慮したタイミングを考える

大学中退を親に話す際、タイミングが重要です。親が忙しいときやストレスを抱えているときに話すと、冷静な話し合いができず、親も混乱してしまう可能性があります。

まずは、親の仕事が休みの日や心身ともに落ち着いているときを選びましょう。突然切り出すのではなく、「大事な話がある」と事前に伝えて、心の準備をさせることも大切です。

また、親の心情に配慮し、焦らず丁寧に話を進めることが重要です。落ち着いた環境で話をすることで、感情的な対立を避け、スムーズに話を進めやすくなります。

親も状況を受け入れやすくなるため、適切なタイミングを見計らうことは不可欠です。

5. 親に反対される場合があると理解しておく

どんなに丁寧に説明しても親に反対される場合があると理解しておきましょう。「親泣かせ」「親不孝」と言われてしまう場合もあります。

あなたの将来のことを考えて必死に学費を用意してくれていたのであれば、すぐ納得してもらえないのも無理はありません。

だからこそ、親の気持ちを考えたうえで相談したり、思いやる言葉をかけたりすることが大切です。

反対されることも理解したうえで大学を辞めたい気持ちが変わらないなら、時間を置いてからもう一度話すようにしてみてください。

大学中退のメリット2選

大学中退のメリットはやりたいことに専念できることです。大学の授業や課題にかけていた時間がなくなり、その分やりたいことに時間をかけられます。

また、人間関係や授業内容だけでなく、大学生活自体が辛い場合はそのストレスが解消できるでしょう。ストレスがなくなれば、楽しく毎日を過ごせます。

ここでは、大学中退のメリットを2つ紹介していきます。メリットを理解した上で、実際に中退するかどうかを考えてみてください。

1. 大学生活のストレスが解消できる

大学生活のストレスが解消できるのは、大学中退のメリットの一つです。大学の授業がつまらなかったり、人間関係に悩みを抱えていたりする人は、ストレスを解消できるでしょう。

ストレスがなくなれば、心機一転新しいスタートを切れます。やりたかったことや新たな挑戦に向けて、一歩踏み出してみてください。

2. やりたいことに専念できる

大学を中退すれば、やりたいことに専念できます。講義や課題など、大学に割いていた時間を別のことに費やせるからです。

たとえば、将来やりたい仕事に関係する資格勉強や起業準備などに時間を使えます。興味のある資格のスクールに通ったり、副業から小さな事業をはじめるのもおすすめです。

やりたいことにたっぷり時間をかけられるので夢に一歩近づけるでしょう。

大学中退のデメリット2選

大学中退のデメリットは最終学歴が高卒になることです。最終学歴とはその人が最後に卒業した学校を指す言葉であり、大学を中退した場合はその前に卒業した高校が該当します。

また、学歴が高卒になることで、就職活動で応募できる求人の選択肢が少なくなってしまいます。就職活動でも継続力がないと企業から判断され、不利になりやすいです。

ここでは上記のような大学中退のデメリット2選について紹介します。デメリットを理解したうえで本当に中退するかどうか考えてみてください。

1. 最終学歴が高卒になる

大学を中退すると最終学歴が高卒になります。最終学歴が高卒になると以下のようなデメリットがあります。

  • 大卒者よりも生涯賃金が減る
  • 応募できる求人が少なくなる
  • 親や周囲からの理解が得にくい

実際に、高卒と大卒の生涯賃金は以下の表のとおりです。

高卒大卒
男性2億6,610万円3億2,730万円
女性1億9,430万円2億5,650万円

参考:労働政策研究・研修機構「生涯賃金など生涯に関する指標」

このように、高卒と大卒では生涯賃金に大きな差があるので、高卒になるのはデメリットが大きいと言えるでしょう。

2. 就職活動で不利になりやすい

就職活動で不利になりやすいことは、大学中退のデメリットの一つです。大学を中退していると企業から「仕事も長く続けられないのではないか」と思われる可能性があります。

中退理由は面接で聞かれるので、なぜ中退を選んだか、今後はどうしたいのかをポジティブに伝えられるようにしておきましょう。

面接官が納得できるポジティブな理由を伝えられれば、不利な状況を変えられます。

大学をすぐに辞めたほうがいい危険信号3選

大学中退は慎重に考えるべきことです。しかし、大学をすぐに辞めたほうがいい危険信号もあり大学をすぐに辞めたほうがいい危険信号は、うつ病の症状が出ている場合です。心のエネルギーが底をついている状態で無理して大学に通っていると、精神的にも身体的にも深刻な影響を及ぼすからです。

他にも適応障害などの健康面に不安がある場合や、周囲に危ない人間関係がある場合も危険信号だと言えるでしょう。放置していると、状況が悪化し、将来に悪影響を与える可能性もあります。

これらの危険信号が出ている場合は、心や体の限界を迎える前に、自分を守る行動を考えるべきタイミングです。

ここで紹介する危険信号を理解したうえで、大学の相談窓口や医療機関などに相談し、大学を辞めるか慎重に考えてみてください。

1. うつ病 

大学をすぐに辞めたほうがいい危険信号として、うつ病が挙げられます。うつ病の症状が出ている場合、無理に大学に通い続けることで状況が悪化し、精神的にも身体的にも深刻な影響を及ぼすかもしれません。

学業に対する意欲が著しく低下し、日常生活に支障をきたすほどの症状が見られる場合は、早急に対応が必要です。

症状がひどい場合は、すぐに精神科やメンタルクリニックでの受診を検討しましょう。放置してしまうと、社会復帰が困難になるリスクもあり、早めの治療と休養が不可欠です。

大学を辞めるかどうかの判断も、健康状態を優先し、専門家の意見を取り入れながら慎重におこないましょう。

2. 適応障害などの健康面 

適応障害などの健康面で不安がある場合も、大学をすぐに辞めたほうがいいケースもあります。

適応障害は、環境の変化やストレスにうまく対応できず、強い不安や抑うつ状態を引き起こす病気です。無理して大学に通い続けることで、症状がさらに悪化し、心身に大きなダメージを与える恐れがあります。

症状が深刻であれば、早めに医療機関を受診することが重要です。適切な治療を受けずに放置すると、うつ病と同様に、回復に時間がかかることや社会復帰が難しくなるリスクがあります。

大学を辞める決断は難しいですが、健康を最優先に考え、専門家の助言をもとに判断することが求められます。

3. 危ない人間関係

周囲に危ない人がいる場合も、大学にいるべきかを考える判断材料の一つになります。

たとえば、下記のような人が身近にいると学業に集中できなくなり、精神的にも大きな負担を感じるでしょう。

  • ドラッグを使用している人
  • 反社会勢力とのつながりがある人
  • マルチ商法や悪質なビジネスの勧誘をおこなう人

上記のような人たちと関わり続けることで、将来に悪影響を及ぼす可能性が高く、慎重に対処する必要があります。

しかし、すぐに大学を辞めるのではなく、まずは大学の相談窓口や警察に相談することも重要です。状況によっては、適切なサポートを受けながら解決策を見つけられるかもしれません。

大学を辞めて働くなら就職エージェントを利用しよう

大学を辞めて就職を目指す場合、就職エージェントの活用を検討することがおすすめ。

就職エージェントは、求職者と企業の間をつなぐサポートをおこなうサービスです。登録後、プロのキャリアアドバイザーが個別に対応してくれます。

就職エージェントは、下記のような就職活動全般の支援をおこないます。

  • 履歴書や職務経歴書の書き方指導
  • 面接対策
  • 求人紹介

二人三脚で伴走してくれるので、一人で悩まずに済むメリットがあります。

大学中退後は一般的な就職活動と違い、職歴や学歴に自信がないことから不安が大きいかもしれません。その点でも、エージェントを利用すれば、自分に合った企業を紹介してもらえ、企業とのやり取りもスムーズに進められるので、効率的です。

とくに「ジェイック」では、大学中退者向けのサポートを提供しています。ジェイックでは、ビジネスマナーや面接対策を含むプログラムを受けられるため、安心して就職活動を進められます。

大学を辞めて新たな一歩を踏み出すために、ジェイックのサポートを活用するのも良い選択肢です。

大学辞めたいと親に言えない時によくある質問3選

ここからは大学辞めたいと親に言えない時によくある質問について紹介していきます。疑問点を解消し、しっかり準備をして親に相談してみましょう。

1. 親に黙って大学を辞めることはできますか?

親に黙って大学を辞めることは基本的にできません。退学届には保証人の署名や捺印欄が必要だからです。場合によっては、大学から親に電話がくることもあります。
自分が黙って署名、捺印すれば退学届を出すことはできますが、あとで学校から親宛に連絡がきた際にバレてしまいます。
事前連絡なしに退学すると親は困ってしまい、揉める可能性が高いのでやめておいたほうがいいでしょう。

2. 大学中退は親を泣かせてしまう?

「大学を中退したい」と言うと親を泣かせてしまう場合があります。親はあなたの将来が心配だからです。
中退すると親戚や周りからの世間体が悪くなることや学費が無駄になってしまうことに悲しむ可能性もあります。
親を泣かせないために大切なのは、中退してから将来に向けてしっかり行動できるかどうかです。中退したことへの影響や今後は何をするかをあなたがしっかりと理解していれば、親は安心できます。
しっかりと準備をした上で親に伝えましょう。

3. 大学を辞めたいけど、誰に相談したらいいですか?

大学を辞めたい場合は、大学の学生支援センターや学生相談室に相談しましょう。
学生生活全般の相談ができる場所なので、事情を伝えれば快適に学校生活が送れるようにアドバイスしてもらえる場合があるからです。
自分一人では知ることができなかった解決策を提示してもらえる場合もあるので、利用して損はないでしょう。

まとめ

大学を辞めたい理由を親に伝える前に、まず自分の気持ちをしっかり整理することが重要です。理由が漠然としていると、親に納得してもらうのは難しいですし、将来に不安を感じさせてしまいます。

「授業が面白くない」「人間関係がうまくいかない」」など表面的な理由だけでなく、具体的なキャリアプランを考えましょう。

親はあなたの幸せを願っているため、誠実に、そして冷静に自分の考えを伝えれば、親の理解を得られるはず。辞めたい理由をしっかり整理し、親に真剣な気持ちで話すことが、スムーズな話し合いにつながります。

もし、大学を辞めて就職を考えているのであれば、就職エージェントしてみてください。ジェイックでは、中退者の就職支援もおこなっています。具体的なサポートを受けながら就職活動を進めることで、安心して次のステップへ進められます。

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ABOUT US
小久保 友寛キャリアコンサルタント
元株式会社ジェイック シニアマネージャー/「就職カレッジ®中退者コース」事業責任者。国家資格キャリアコンサルタント。これまで約1400名以上*の大学中退者やフリーターのキャリアカウンセリングや就職支援講座を行う。(*2014年8月~2020年7月)現在は、学生団体の活動支援や、企業・経営者への組織づくり支援、終活支援など、世代や立場を問わず「やりがい」や「いきがい」を育む取り組みを幅広く展開中。 「誰もが人生を楽しめる社会をつくる」──その想いは、「日本の中退を変える!」と掲げていた頃から今も変わりません。