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大学中退の就職実態!就活のやり方のコツを徹底解説!

この記事のまとめ

大学中退者が就職する場合、最終学歴は高卒扱いとなることで大卒以上の求人には応募できないことや、中退したことがマイナスイメージとなることから不利になりがちです。しかし、できるだけ早く就活を始めることや、大学を中退した理由の伝え方を工夫することで、就職は可能です。

この記事では、大学中退でも就職できるのか、就活のやり方のコツ、就職先におすすめの職種について解説します。大学中退後の就職について知りたい方はぜひ読んでみてください。

中退就職カレッジ年間登録者数3,976名
中退就職カレッジ年間登録者数3,976名

大学中退の就職実態

大学を中退しても就職はできます。なぜなら、人手不足の影響もあり、学歴よりも人柄や意欲、スキルを重視して採用する企業も多いからです。実際に独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、大学中退者の就職率は33.9%で、大学中退者の3人に1人が就職できています。


離学前
離学~3ヶ月以内3年以内3年超正社員時期不明正社員移行なし就業形態不明
未就業
大学・大学院中退0.910.411.82.78.145.76.513.9
高校卒0.845.55.83.37.025.47.64.5
大学・大学院卒1.055.56.01.45.219.18.63.3

ただし、大学を卒業していない場合、最終学歴は「高卒」となり、大卒以上を条件とした求人には応募できません。さらに、大学を中退した理由によっては「飽きっぽい」「責任感がない」とマイナスに受け取られることもあるため、就職活動では中退理由の伝え方が重要になります。

しかし、大卒と比べるとその割合は低く、競争では不利になりやすいのも事実です。大学を卒業していない場合、最終学歴は「高卒」と扱われるため、大卒以上を条件とする求人には応募できません。また、中退という経歴が一部の採用担当者にマイナスイメージを与えることもあり、理由やその後の行動を明確に説明できないと選考で不利になる可能性があります。

そのため、自己PRや志望動機で中退後の努力や成長を示し、採用側に安心感を与える工夫が欠かせません。

人手不足により採用条件を緩和する企業が増えている

近年、多くの企業で人手不足が深刻化しており、企業は人材を確保するため、新卒・中途採用の人数を増やしたり、学歴や経験といった採用条件を緩和したりする動きが活発になっており、大学中退者にとって追い風となっています。

帝国データバンクの調査によると、正社員が不足していると回答した企業の割合は51.7%でした。これは、少子高齢化が進んでいることや、転職が活発化していることなどが背景にあります。

内閣府の調査から、人手不足への対応として新卒・中途採用人数の増加、条件緩和を行う企業の割合が増加していることが分かります。

人手不足への対応策の調査結果の棒グラフ

参考:内閣府「令和6年度 年次経済財政報告

このように、学歴にとらわれず個人のスキルやポテンシャルを重視する企業も増えてきているため、大学中退者にとっても就職のチャンスは広がっています。

大学中退すると最終学歴は高卒になる

大学を中退すると、最終学歴は「高卒」となります。そのため、大卒以上を応募条件とする求人、特に大手企業や専門職の募集には応募できなくなり、選択肢が狭まります。

しかし一方で、学歴を問わない「学歴不問」の求人も数多く存在します。

例えば、営業職や販売職、サービス業、IT系のエンジニア職など、実務経験やスキルが重視される職種では、学歴よりも熱意やポテンシャルが評価されることが増えています。

そのため、大学中退だからといって就職が不可能になるわけではなく、自分に合った求人を探し、積極的にアピールすることが重要です。

大学を中退しても大手企業やホワイトカラーの仕事に就職できる?

山田 純輝さんの写真

山田 純輝/キャリアコーチ

大学中退でも、大手企業含めた就職は可能です。特に業界や職種において、需要が強い分野であれば就職しやすいと言えます。

例えば業界なら、ITや建設、ものづくりの分野は需要が圧倒的に強いです。職種の場合は、例えば営業やサービス、エンジニアなどが挙げられるでしょう。

一方で、金融やコンサルティング業界など学歴が求められやすい業界は、大学中退だと就職が難しいと言えます。そういった分野で働きたいと考えているなら、最初に入った会社で実績や活かせる能力を身に着けることが有効です。

大手企業が自分に合っているかは別問題ですので、募集職種と自分の適性がマッチしているかも併せて考えてみるとよいでしょう。

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中途枠で就職活動をすることになる

大学中退者は新卒採用枠での応募ができず、中途採用枠での就職活動となります。中途採用は即戦力を求められる傾向が強く、社会人経験のある応募者がライバルとなるため、未経験の場合はハードルが上がります。

例えば、新卒枠ではポテンシャルや将来性を重視する一方、中途枠ではスキルや実務経験を評価する比重が高くなります。

新卒枠と中途枠の違い

項目新卒枠中途枠
応募対象学校を卒業予定・卒業後間もない人社会人経験者・職歴がある人
募集時期毎年決まったスケジュール(春・秋)通年募集(欠員補充・業績拡大など)
採用基準ポテンシャル重視(将来性・人柄など)即戦力重視(経験・スキル)
選考方法面接・筆記試験・グループディスカッションなど職務経歴書・実績評価・面接中心
教育・研修体制研修が充実している最低限の研修のみ、OJT中心の場合が多い
大学中退者の応募条件付きで一部可能(年齢・卒業後年数等)応募可能(実績・経験重視)

しかし、大学中退をしても高校を卒業して3年以内であれば、新卒扱いになり、新卒枠で応募可能な企業もあります。

厚生労働省「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!」にある通り、国は、卒業後3年以内の既卒者を新卒として扱うよう企業に通達しています。これは、在学中に就職活動をしても就職先が決まらなかったなど、なんらかの理由で既卒者となった人たちに対して不利益な扱いをしないことなどが目的です。

中退したことがマイナスイメージになる

大学中退は、採用担当者によってはマイナスイメージを持たれる場合があります。特に理由が曖昧だったり、説明が不十分だったりすると、「困難に直面した際に諦めやすい」「継続力や忍耐力が不足している」といった印象を与えかねません。

また、在学中に学びを途中でやめたことから、「目的意識が弱い」「計画性に欠ける」と捉えられる可能性もあります。

ただし、マイナスイメージを払拭することは可能です。中退に至った背景を正直かつ前向きに説明し、その後にどのような努力や行動を取ったのかを具体的に伝えることで、成長意欲や責任感をアピールできます。結果的に、中退経験を逆に強みに変えることもできるのです。

こちらの動画では、大学中退者の就職ハードルについて解説しています。4分ほどの動画で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

【大学中退からの就職①】中退によって就活のハードルは上がるのか?

大学中退した後の主な進路

大学中退後の進路には、正社員としてすぐに就職する道のほか、契約社員・派遣社員として働きながらキャリアを積む方法、フリーターとして生活費を確保しながら準備を進める選択肢があります。また、専門学校やスクールでスキルを学び直す、通信制大学などで再び学歴を取得する、公務員試験に挑戦するなど、中長期的な目標を見据えた進路もあります。

どの道にもメリット・デメリットがあるため、自分の状況や目指す将来像に合った選択をすることが大切です。

1. 正社員として就職する

民間企業に正社員として就職することは、大学中退後の主な進路の一つです。労働政策研究・研修機構の調査によると、大学中退者の46.6%が中退した直後に「正社員として就職したい」と回答しています。

参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「調査シリーズNo.138大学等中退者の就労と意識に関する研究

大学中退後でも、正社員としての就職は可能です。現在の日本では人手不足が深刻で、特に営業職や介護・飲食・建設・物流などの業界では、未経験者を前提に育成する企業が増えています。中退理由や空白期間については面接で聞かれる可能性がありますが、前向きな伝え方を準備しておけば問題ありません。

安定収入が得られ、福利厚生があるのも正社員就職のメリットです。ただし、職種選びを誤ると早期離職に繋がる可能性もあるため、自分に向いている業界や働き方を見極めることが大切です。大学中退後すぐに就職する選択肢は、早く社会人としてのキャリアを築きたい大学中退者に向いています。

2. 大学中退後にフリーターとして働きながら再挑戦する

中退後、すぐに進路を決めきれない場合は、フリーターとして働きながら今後の方向性を探るという方法もあります。アルバイトで生活費を確保しつつ、資格取得やスキルアップの準備を進めることも可能です。

実際に、多くの大学中退者が中退後にフリーターになっています。労働政策研究・研修機構の調査によると、大学中退後に「アルバイトを探した」人は31.8%、「在学中から行っていたアルバイトを継続した」人は27.3%でした。

大学中退後にフリーターになると、時間の融通が利くなどのメリットがあります。しかし、フリーター期間が長くなると、就職活動で不利に働くリスクもあります。採用担当者に「目的意識がない」と見なされないよう、行動に一貫性を持たせることが重要です。明確な目標を持ち、それに向かって計画的に動ける人であれば、再スタートの土台として活用できます。

3. 専門学校やスクールに入り直す

将来の職業に直結するスキルを身につけたい場合は、専門学校や職業訓練校への進学が有効です。IT、医療、介護、美容、調理などの分野では、資格や実務能力を持っていることで就職に直結しやすくなります。中退後に目標が定まった人にとっては、専門性を高めることで「やり直し」が効く進路と言えるでしょう。

ただし、学費や通学期間の負担があるため、事前に十分な情報収集と覚悟が必要です。進みたい分野が明確で、将来像がはっきりしている大学中退者には特におすすめです。

4. 別の大学や通信制大学へ進学する

大学を中退後、再び学士の取得を目指して別の大学に入学したり、通信制大学で学び直すという進路もあります。特に「大卒資格が必要な仕事に就きたい」「やはり大学で学びたい分野がある」と感じている場合には、再入学によるリスタートが有効です。

通信制大学であれば働きながら学ぶことも可能で、時間や費用の面でも柔軟に対応できます。ただし、継続的に学び続ける意志や自己管理能力が求められます。目的意識をしっかり持ち、長期的なキャリア設計を考えている人に適した進路です。

5. 公務員試験に挑戦する

大学中退者でも、多くの公務員試験は「高卒以上」の学歴で受験が可能です。特に地方初級、国家一般職(高卒程度)、警察官や自衛官などの職種では、中退していても受験資格を満たします。

安定した職場環境や福利厚生を求める人にとって、公務員は非常に魅力的な選択肢です。ただし、筆記試験の勉強には数ヶ月〜1年以上の準備が必要で、生活資金やモチベーションの維持にも工夫が求められます。計画的に努力を積み重ねられる人、公務員として長く働きたいという明確な目標がある大学中退者に向いています。

大学中退後の就職活動のやり方

大学中退の就職活動のやり方は、「中退理由の整理」→「自己分析」→「求人探し」→「履歴書・職務経歴書の作成」→「面接対策・面接」→「内定獲得」という流れで進めていきます。就活にかかる期間は、早ければ1ヶ月、平均でも2〜3ヶ月が目安とされています。また、大学中退者は新卒枠に該当しないため、企業の中途採用枠を活用して通年で応募することが可能です。

大学中退後の就活のやり方を解説した画像

各ステップについて、詳しいやり方やコツを紹介していきます。

1. 中退理由を整理する

大学中退後に就活を始める場合、まずは中退理由を明確にし、それを踏まえて得た気づきや今後の方向性を考えましょう。なぜなら、大学中退者の就職活動では「なぜ大学を中退したのか」という質問が必ずと言っていいほど聞かれるからです。

ただ「人間関係がうまくいかなかった」「授業についていけなかった」とだけ伝えると、「うちでも同じことが起きたら辞めるのでは?」と不安を与えてしまいます。

中退理由を整理し、そこからの反省や学び、どう改善していくかを具体的に伝えることで、短期離職の懸念を払しょくすることができます。

2. 自己分析をする

次に、過去の経験から自己分析をして、自分の性格・価値観・強み・弱みなどを明確にしましょう。

自己分析のやり方は、以下のようなステップで行います。

  1. これまでの経験を書き出す
  2. 自分の行動の理由を繰り返し掘り下げていく
  3. 共通点を見つける

まずは、学生生活やアルバイト、趣味、ボランティアなど、これまでの経験を書き出します。次に、その出来事について「なぜそう思ったのか?」「なぜその行動をとったのか?」と理由を繰り返し掘り下げていくことで、共通する行動パターンや得意なこと、苦手なことが見えてきます。

このような流れで自己分析をすることで、「自分はどんな環境で力を発揮することができるのか」「どんなことにやりがいを感じるのか」が明確になります。自己分析をすることで、履歴書や面接での自己PRや志望動機の説得力を高められるだけでなく、就職先選びのミスマッチを防ぐ効果もあります。

3. 応募先を探す(求人検索)

大学中退者の多くが直面する壁が「応募できる求人の少なさ」です。大卒以上が条件の企業には応募できないため、「高卒以上」「学歴不問」「未経験歓迎」などの求人に絞って探す必要があります。

おすすめは、若年層向けの就職支援サービス(例:ハローワーク、ジョブカフェ、民間のエージェント)を活用することです。中退者を受け入れる企業に精通しており、履歴書の書き方や面接対策まで手厚く支援してもらえることが多いです。

4. 履歴書・職務経歴書を作成する

書類選考では、応募者の人柄や意欲を見極めるために、提出書類の完成度が重要になります。大学中退者の場合は、学歴欄に「〇〇大学〇〇学部 中途退学」と記載します。中退理由については、「○○の理由により退学しましたが、現在は○○を目指して就職活動に取り組んでいます」と前向きな姿勢を示しましょう。

職歴がない場合でも、アルバイト経験やボランティア活動、資格取得の努力など、仕事に対する姿勢を伝えられる内容があれば積極的に記載します。内容に不安がある人は、エージェントなどのサポートを受けて添削してもらうのも効果的です。

5. 面接対策をする

面接では、ほぼ確実に中退理由を尋ねられます。その際、「なんとなく辞めた」「勉強が嫌だった」などと答えると、責任感のなさや忍耐力不足といったマイナス印象を与えてしまいます。そこで大切なのは、中退を「学びの機会」としてどう活かしたかを語ることです。

例えば、「当初の進路に違和感を覚え、自分と向き合った結果、現場で働きたいという意志が強くなった」など、気づきと次のアクションに焦点を当てて説明しましょう。

また、よく聞かれる質問(志望動機・自己PR・将来の目標など)に対しては、台本に頼らず自分の言葉で語れるように練習しておくことが大切です。模擬面接や録音による振り返りも有効です。

6. 面接を受ける

面接本番では、第一印象がとても大切です。服装や言葉遣いに気を配るのはもちろん、中退の経緯や今の志望動機に一貫性があるかを意識して受け答えしましょう。

中退者に対しては「なぜ続けられなかったのか」「入社後すぐ辞めないか」といった懸念を持たれやすいため、それを払拭する姿勢が求められます。たとえば、「過去の経験を通じて自分に合った環境を理解できたため、今度は長く働ける確信がある」といったように、根拠のある前向きな説明が説得力を持ちます。

落ちても気にしすぎず、複数社に並行して応募するのがおすすめです。面接ごとに学びを得て改善することで、自信と精度が高まっていきます。

7. 内定

内定が決まったら、まずは働くための準備を整えましょう。生活リズムの見直しや通勤経路の確認、仕事に必要なスキルやマナーの再確認など、できることはたくさんあります。

中退者の中には「また途中で辞めてしまうかも」と不安を抱く人もいますが、それはごく自然な感情です。重要なのは、過去にとらわれすぎず、これからの成長に目を向けること。入社後は素直に学ぶ姿勢を持ち、コツコツと信頼を積み上げていけば、中退の経歴はむしろ「自分で考え行動してきた証」として評価されることもあります。スタートラインに立てたことを誇りに思い、前向きに一歩を踏み出しましょう。

大学中退後の就職先におすすめの職種5選

大学中退後の就職先におすすめの職種は、「未経験から始めやすい」「学歴よりもスキルや成果が求められる」「需要が高く採用を活発に行っている」という特徴があります。例えば、以下の5つの職種がおすすめです。

  1. 営業職
  2. 販売職
  3. 製造業
  4. 施工管理
  5. ITエンジニア

それぞれの職種の仕事内容、大学中退者におすすめする理由、向いてる人、キャリアパスについて解説します。

営業職

営業職とは、商品やサービスを顧客に提案し、契約や販売を行う仕事です。

営業職は学歴よりもコミュニケーション能力や成果が重視されるため、大学中退者にお勧めの職種です。特に未経験からでもチャレンジしやすく、実績次第でキャリアアップを目指すことができます。

営業職には、人と接することが好きで、自ら積極的に行動できる人が向いています。また、状況を柔軟に判断したり、相手のニーズに応じた提案ができる力も必要です。たとえ口下手であっても、誠実さや信頼感を持って相手と向き合える姿勢があれば、成功の可能性が広がります。

営業職として経験を積むことで、将来的にはマネージャーや営業企画などのポジションへキャリアアップが可能です。また、培ったスキルを活かして他業界に転職したり、起業を目指すこともできます。営業で得たコミュニケーション力や交渉力は、どの業界でも強みとして評価されるため、幅広いキャリアの可能性が見込まれます。

山田 純輝さんの写真

山田 純輝/キャリアコーチ

人と話すことが好きだから営業は要注意!

人と話すことが好きだから営業に向いているとは言えません。なぜなら営業とは、契約をお預かりすることであり、人と話すことは手段でしかないからです。

そのため契約をお預かりする必要性も認識できていればよいのですが、人と話すのが好きなだけで選んでしまうと、ミスマッチになるかもしれません。

どの仕事もそうですが、仕事の役割や目的、求められる能力や考え方を想像しながら選べるとよいでしょう。

販売職

販売職は、店舗やサービスカウンターで商品やサービスを直接顧客に提供する仕事です。顧客の要望を聞き出し、適切な商品を提案することや、レジ業務、商品管理なども含まれます。

販売職は、お客様と直接やり取りを行う機会が多く、接客スキルやサービスマインドが重視される職種です。学歴よりも実際の現場での行動力や柔軟性が求められるため、大学中退者にとって就職しやすい仕事と言えます。また、資格や経験が不要で挑戦しやすいことも、この職種の魅力です。

販売職に向いているのは、明るくポジティブな性格で、お客様と接することに楽しさを感じられる人です。また、商品知識を積極的に学び、相手に最適な提案をする熱心さも重要です。細やかな気配りが得意な人や、サービス業に興味がある人におすすめします。

販売職を経験することで、店長やエリアマネージャーといったマネジメントポジションに昇進する機会が得られます。また、接客スキルや商品知識を活かし、他の業界への転職も視野に入れられます。中には、顧客対応力を元に営業職やマーケティング職へのキャリアチェンジを目指すケースもあります。

販売職の正社員はアルバイトとどう違う?

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山田 純輝/キャリアコーチ

販売職はアルバイトと変わらないイメージがあるかもしれませんが、正社員として働く場合は将来性や責任が大きく違います。

正社員として販売職になると、販売業務に加え、店舗の予算管理やレイアウト検討、スタッフ育成など幅広い業務を担当します。

身に着けられる対応力やマネジメント力は、社内ではもちろん、社外でも評価されるものですので、キャリアアップもしやすいです。

大学中退から就職する際に、人と話すのが好きで将来キャリアアップを目指す人にはおすすめの職種の一つと言えるでしょう。

製造業

製造業は、工場などで製品を作り出す仕事です。主な仕事内容には、部品の組み立て、製品の検査、機械の操作などが含まれます。また、自動車や電子機器、食品といった多岐にわたる業界があり、自分の興味に合った分野で働くことができます。

製造業は、現場の経験が重視されるため、学歴よりも実務能力が評価される業界です。多くの企業では未経験者の採用も行っており、手に職をつけたいと考えている大学中退者におすすめの職種です。

製造業に向いているのは、手先が器用で集中力がある人や、コツコツと作業を続けることが得意な人です。技術や知識を学ぶことに積極的で、チームワークを大切にできる姿勢も重要です。また、工具を扱うことに抵抗がない方や、ものづくりが好きな人に適しています。

製造業でのキャリアパスは、現場作業員から、リーダー職や品質管理、さらには技術者としてスキルを高める道があります。また、専門的な資格を取得することで、キャリアアップや給与の増加が期待できます。経験を積むことで、製造以外の関連職種にも挑戦できる可能性があります。

施工管理

施工管理とは、建設現場で工事がスムーズに進むように指揮を執る仕事です。具体的には、建設計画の進捗管理、現場の安全確保、資材の調達・管理などを行います。

施工管理は建設業界の中でも需要が高く、技術や経験を学びながらキャリアを形成できる職種です。大学中退者でも建築関連の資格を取得しながら知識を蓄えることで、正社員として安定した仕事を得ることができます。特に働きながら資格を取りやすい環境が整っている点が特徴です。

施工管理業務に向いているのは、スケジュール調整やコスト管理などを計画的に行える人です。また、現場スタッフやクライアントと関わる機会が多いため、コミュニケーション能力が高い人にも適しています。

施工管理のキャリアパスとしては、現場管理者からスタートし、ゆくゆくはプロジェクトマネージャーやゼネコン幹部といった役職を目指すことができます。国家資格である「施工管理技士」を取得すれば、仕事の幅も広がり、収入アップも期待できます。

施工管理って力仕事なの?

山田 純輝さんの写真

山田 純輝/キャリアコーチ

施工管理は現場作業のイメージがある人もいるかもしれないですが、業者さんが工事を円滑に進められるようサポートする仕事です。

そのため現場での作業は行わず、主にスケジュール管理や工事で必要な書類作成、現場の安全面に関するサポートを行います。

大学中退から入社して、最初から管理業務を任されるわけではなく、まずは先輩の補助や事務的な仕事から始めることも多いです。

現場でのコミュニケーションや調整業務が6~7割、デスクワークが3~4割になりますので、マルチタスクが得意な人は活躍しやすいでしょう。

ITエンジニア

ITエンジニアは、システム開発やプログラム設計、ネットワークやサーバーの構築・運用などを行う仕事です。技術革新が進む中で、さまざまな分野でITエンジニアが活躍しており、需要も増加しています。

IT業界は学歴よりもスキルが重視されるため、大学中退後の就職先として非常におすすめです。未経験者向けの研修制度が整っている企業も多く、プログラミングやネットワークに関する基礎知識があれば正社員として採用される可能性が高まります。また、業界全体が人材不足であることも追い風となっています。

ITエンジニアに向いているのは、論理的思考が得意な人や、新しい技術を自ら学ぶ意欲を持つ人です。また、一人で集中して作業を進めるのが得意な人や、トラブル解決に根気強く取り組める人であれば適性が高いといえます。

ITエンジニアとして経験を積むことで、システムエンジニアやプロジェクトマネージャー、さらにはITコンサルタントへの道もあります。資格としては基本情報技術者や応用情報技術者の取得が評価されやすく、スキルアップにつながりやすいでしょう。

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山田 純輝/キャリアコーチ

ITエンジニアもコミュニケーション能力が求められる!

ITエンジニアはコミュニケーションをとらなくてもよいと考える人もいるかもしれませんが、それでは困るかもしれません。

なぜなら仕事のレベルが上がるにつれて、関係者の数が増え、業務でかかわる範囲も広くなるからです。

逆にコミュニケーションを避けてしまうと仕事のレベルや評価が上がらず、続けるのが難しくなってしまう可能性もあります。

エンジニアとして働きながらキャリアアップをしたい場合、コミュニケーション力は必須と言えるでしょう。

大学中退後の就職先の職種についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。

大学中退者の就活を有利に進める6つのコツ

大学中退者であっても、就活をして企業に就職することはもちろんできます。ただし、就活に際して意識しておくべき点はいくつかあります。大学中退者が就活を有利に進めるために知っておくとよい6つの就活のやり方をご紹介します。

大学中退からの6つの就活戦略
大学中退から就職を進める6つのやり方
  1. できるだけ早く就活を始める
    大学中退後のブランク期間を短くできるだけでなく、社会人としてのスタートも早まる
  2. 中退した理由をポジティブに伝える
    ネガティブな理由で中退した場合はポジティブに変換。嘘の理由を伝えるのはNG
  3. 就活サイト(就職エージェント)を活用する
    就職支援講座や、面接のサポートなど、大学中退者に特化した就職支援が受けられる
  4. ハローワークを活用する
    就職に必要なスキル・知識を習得できる職業訓練などを活用
  5. 資格を取得する
    希望の仕事に有利な資格であれば、多少時間やお金をかけ取得するのもおすすめ
  6. 求人が多い就活時期を狙う
    一般的には1〜3月頃、6月、10月などに求人が多く出る傾向にある

コツ1.できるだけ早く就活を始める

前述の通り、すでにやりたい仕事が決まっていて、希望職種に就くために大学中退後に資格を取得することは、就職に有利な方法です。

一方で、なんとなく資格取得を目指すのであれば、大学中退後はできるだけ早く就活を始めたほうがよいといえます。たとえば簿記や宅建などの資格を取得しても、資格に関連する仕事でない限り、就職において特にプラスにはならないかもしれません。

早めに就活を開始することで大学中退後のブランク期間を短くできるだけでなく、社会人としてのスタートも早まります。

高藤薫/キャリアコンサルタントの写真

高藤薫/キャリアコンサルタント

空白期間は短い方が有利

大学中退者は、まだ周りの友達が大学生だから、大学中退後すぐに就職活動をしないという方も多いのですが、就職活動は早く動いた方が就職しやすい傾向にあります。

求人の応募条件に「離職期間が半年以上ない人」と書かれていることも多く、空白期間が半年以上あると応募できる条件が少なくなってしまいます。
空白期間が長くならないよう、なるべく早く就職活動を始めることが就活のコツです。

中退者の就職成功体験談
中退者の就職成功体験談

コツ2.中退した理由をポジティブに伝える

大学中退の理由は、なるべくポジティブに変換して伝える準備をしておきましょう。「サボっていたら単位を落とし進級できなかった」「なじめなかった」などのネガティブな理由の人もいるかもしれませんが、それらを正直にそのまま伝える必要はありません。

ただし、大学中退の理由で嘘をつくのはNGです。たとえば、本当は個人的な事情で中退したのに「病気をして通えなくなった」「学費を払えなくなった」などの嘘の理由にして切り抜けようとしてしまうことです。

「辞めずに済む方法は本当になかったのか」などと聞かれたときに自信を持って答えられず、大学中退の理由が嘘であると見抜かれてしまう可能性が高くなります。

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山田 純輝/キャリアコーチ

反省と覚悟を伝えることがポイント!

大学中退の理由をポジティブに伝えられたらよいのですが、難しい場合は必ずしもポジティブに伝える必要はありません。

大学中退の理由を伝える際に大切なのは、他責にせず自責の視点で、今後に向けた覚悟を伝えることです。

なぜなら、自責の考えと今後に向けた覚悟を伝えることで、企業が大学中退者に対して持つ早期離職の懸念を払拭できるからです。

例えば、自分が講義内容に興味が持てなかったことを理由に大学を中退したとしましょう。

自責の視点とは、事前に自分の興味関心を把握できなかったことへの反省であり、今後に向けた覚悟とは社会人として活躍する気持ちを示すことです。

上記をふまえて回答例を記載しますので、参考にしてください。

事前のリサーチと認識が甘かったことを悔いているのですが、どうしても講義の内容に関心を持つことが難しく、中途半端な状態で通学を続けるよりも社会に出て活躍した方が良いと考え、中退を決断しました。心配してくれている親や先生方にも申し訳なく、中退してしまったことから自身のキャリアにマイナスの影響が生じていることを認識していますので、この度の就職では人一倍の努力をしていく所存です。

就活における大学中退理由の効果的な伝え方は、以下の記事でくわしくご紹介しています。

就活をするうえで、履歴書や面接における大学中退理由を上手にアピールしたい方はぜひ参考にしてみてください。

コツ3.就活サイト(就職エージェント)を活用する

大学中退者の場合は自力で就活をがんばるよりも、民間の就活サイト(就職エージェント)を活用したほうが就職への近道となることも少なくありません。

ジェイックは、大学中退者に特化した就職支援を実施しています。中退者の方を対象とした就職支援は、以下5つの特徴を持つサービスです。

  • 大学中退者などの就職に特化
  • 中退者に特化した就職支援講座
  • 中退者を採用したい20社と面接
  • 手厚い入社後のサポート
高藤薫/キャリアコンサルタントの写真

高藤薫/キャリアコンサルタント

エージェントをおすすめする理由

大学を中退する場合、中途として就活をすることになります。新卒向けの企業説明会には参加できないですし、新卒と中途の就活のやり方が全く異なります。

先輩や周りの人から中途の就活情報を手に入れることは難しいので、なるべく早くエージェントに頼って就活を進めることをおすすめします。

ジェイックは大学中退者の正社員就職成功実績が豊富にあり、就職活動~入社後の定着に至るまで、中退者の方が自分に合った企業で活躍できるようになるためのサポートを実施しています。

これから就活を検討している大学中退者の方や、すでに就活をしているけれどなかなかうまくいかないという方は、ぜひジェイックへご相談ください。

私たちがサポートします
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コツ4.ハローワークを活用する

大学中退者の就活方法に、ハローワークの利用があります。ハローワークというと「失業者が再就職のために通う場所」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、中退者などの若年層にも広くサービスを実施しています。

たとえば、就職のために必要なスキルや知識を習得できる「職業訓練」や、3か月の使用期間を経て正社員などの雇用へ移行できる(※雇用形態は求人による)「トライアル雇用制度」などの制度を活用し、大学中退からの就職を目指すことも可能です。

ハローワークを利用したからといって、ハローワークの求人に応募して就職しなければいけないわけではありません。どんな企業でも求人を出せるぶん求人の質にも差があるため、就活のひとつの選択肢として活用することをおすすめします。

大学中退者のハローワークの活用方法について、以下の記事でくわしくご紹介しています。

大学中退で就活するならハローワークを活用しよう!利用法は?

大学中退者がハローワークを利用することのメリットや利用方法などについても触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

コツ5.資格を取得する

まず、大学中退者は資格なしでも就職可能です。

「大学中退という経歴だから、少しでも就職しやすいように資格を取得したほうがよいのでは?」と迷っている方もいるかもしれません。しかし実際には、資格なしで就職できている大学中退者もたくさんいます。

一方で、希望の仕事をするために資格が必要・または資格があったほうが採用されやすいのであれば、資格を取得する意義は十分にあります。多少時間やお金がかかったとしても、長期的に考えればよい結果につながりやすいでしょう。

大学中退者の就職におすすめの資格
  • ITパスポート:IT業界志望者向けの基礎知識を証明できる国家資格。
  • 日商簿記3級〜2級:事務職や経理職に有効。
  • MOS(Microsoft Office Specialist):ExcelやWordのスキル証明に最適。
  • 介護職員初任者研修:介護業界志望者におすすめ。

大学中退者が資格を取得するメリットなどについて、以下の記事でご紹介しています。

高専留年の実態調査!留年するとどうなるのか、その後について

「資格なしで就職すべきか、資格を取得して就職すべきか」と迷っている大学中退者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

資格取得と就活はどっちを優先すべき?

山田 純輝さんの写真

山田 純輝/キャリアコーチ

学習することは素晴らしいことですが、資格取得のためにブランク期間が生じてしまうと、採用側から懸念されることもあります。

なぜなら働く意欲や覚悟面が甘い可能性を感じる面接官も事実として存在するからです。

また、医師や弁護士など、資格が必ずしも必要でない場合、就職活動において資格取得の学習が有利になることは少ないと言えます。

もし就職のために資格取得を考えているなら、就職活動を早めに開始し、並行して学習することで、入社までに取得する考えを伝えるとよいでしょう。

応募の際、履歴書の資格欄に「取得予定」の旨を記載するのも有効です。

コツ6.求人が多い就活時期を狙う

就活は、求人が多いタイミングを狙って動くのがおすすめです。一般的には1〜3月頃を狙うのが良いといわれています。

日本は3月決算の企業が多く、4月から始まる新年度に向けて人員を確保しようとする企業が多いからです。また、新入社員の研修が終わる6月や、人事異動のタイミングに合わせた10月なども多いといわれています。

効率良く就活を行うためには、企業のニーズを把握したうえで、就活のタイミングを合わせることも成功させるコツといえるでしょう。

ただ、この時期は求人が多い分、応募も増える時期でもあります。しっかりと準備をして就職活動に挑みましょう。

大学中退者が就活で企業選びをする際のコツ4つ

ここからは、就活を進めていくにあたって、内定を獲得するために大切な企業選びのコツを解説していきます。

新卒と比較するとハンデのある状況でも、しっかりとポイントを押さえて就活を成功させましょう。

1. 大手・有名企業以外も視野に入れる

大学中退者は、大手・有名企業以外も視野に入れましょう。大手企業や有名企業は採用人数に対して応募件数が多く、大卒であっても採用のハードルは高いです。また、大手企業は応募条件に「大卒以上」と記載があり、大学を中退していると応募すらできません。

しかし日本には、大手企業だけではなく多くの企業が存在します。厚生労働者では常用労働者1,000人以上を大企業としており、国内の大企業の割合は0.3%のみで、中小企業が全体の99.7%を占めています。

引用:中小企業白書 小規模企業白書2021年版

つまり、誰もが知っている有名企業や、大手企業だけにこだわりすぎるのはおすすめできません。就活をより効率良く進めるためには、中小企業やベンチャー企業などの幅広い視野で求人情報を調べるようにしましょう。

実際に求人情報を見ると、中小企業やベンチャー企業にも独自の理念や価値観、魅力的な社風の企業があります。自身が理念や社風に共感でき、理想の自分に近付くための企業を選ぶようにしましょう。

2. 未経験者歓迎の求人も受ける

大学中退者は、未経験者歓迎の求人も受けましょう。企業によっては、求人票に「未経験者歓迎」という記載があります。しかし、業界や職種によって未経験が挑戦しやすいかは、全く異なります。

未経験が挑戦しやすいといわれる業界には、以下が挙げられます。

  • IT通信
  • 不動産
  • 建設関係
  • メーカー
  • サービス
  • 商社
  • 流通
  • 小売

また、特に未経験から挑戦しやすい職種は、営業、販売職、コールセンター、施工管理などがおすすめです。

このような業界・職種は、仕事への積極性や熱意、柔軟性などを重視している傾向にあるので、学歴を気にする必要はありません。また、未経験者向けの研修制度や、知識を習得できるサポート体制がしっかりしているので、働きながらスキルや知識を習得できます。

3. 自分の強みや得意を活かせる求人を受ける

職種を選ぶ際は、自分の得意なこと、好きなこと、他の人に負けない強みを活かせる職種に応募することも選択肢のひとつです。

たとえば大学時代に英語を学んでいて英会話ができるレベルなら、語学力を活かせる業種や職種を選べば、自分の強みを活かせます。このように今まで身に付けてきた知識や特技は、たとえ大学を中退したとしても、あなたにとっての大切な武器となります。

しかし、得意なことや志望業種がある人ばかりではなく「自分の強みってなんなんだろう……」と悩む人も多いと思います。そんな時は、「自分が好きなこと」や「自分が楽しいと思うこと」を書き出してみましょう。

自分が何気なくやっていたことが、客観的に見ると強みだと気づくきっかけにつながるかもしれません。

4. 複数の企業を受けて比較する 

大学中退後の就職活動では、1社だけに絞らず複数の企業に応募し、比較検討することが重要です。複数社の選考を受けることで、自分に合った職場環境や業務内容を見極めやすくなります。

特に中退者は「一刻も早く就職しなければ」という焦りから、最初に内定をもらった企業に決めてしまいがちですが、それでは後悔する可能性もあります。複数応募を前提に動くことで、より納得のいく企業選びができ、長期的なキャリア形成にもつながります。

中退した方専門の就職支援サービス
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大学中退後に就活をする3つのメリット

先ほど、大学を中退し、就活をするデメリットについて説明しました。

一見マイナスに思われがちな中退ですが、良い面もあります。ここからは、大学を中退し就活することで得られるメリットについて解説していきます。

1.自分のやりたいことに専念できる

夢や目標が明確な場合は、大学を中退することで卒業を待たずに自分のやりたいことを始められます。

たとえば、自分で起業をすると決めたり、フリーランスとしての生活を選んだりした人や、海外留学を決意した人がいるかもしれません。

このように、夢や目標が明確であれば、大学で目標とかけ離れた内容を学ぶよりも、自分の夢に近づくような時間の使い方をしたほうが、理想の自分に近づきます。

これは全くマイナスに感じることはなく、むしろ大きなメリットです。また、早く収入を得て自立したい人にとっても、今まで学業に費やしていた時間に働くことで収入を増やせるでしょう。

2.同級生より早く社会人経験が積める

大学を中退して早く社会に出ることで、仕事の経験や知識をいち早く身に付けられます。

学歴を重視していない企業であれば、大学を辞めて働くことでさまざまな知識や経験を積めるので、自立を目指す人にとっては大きなメリット。

しかし、社会人になれば誰でも経験やキャリアが積めるわけではなく、結局は自分の努力次第です。大卒でも、早期入社や内定者インターンなどで業務経験を積み、入社後すぐに即戦力として活躍する人もいるので、それなりの努力が必要です。

周りよりも少し早いタイミングで社会に出るからには、業務知識はもちろん社会人としてのビジネスマナーを覚えて有意義な時間の使い方をしましょう。

3.新しい環境でリスタートできる

新しい環境で出会う人は、あなたの過去を知りません。大学を辞めてしまった事実は、あなたにとってはマイナスなことかもしれませんが、新しい環境ではあなたの過去の出来事を知っている人はいないのです。

これから出会う人が見ているのは、今のあなたです。過去の出来事は、これからの自分には関係ありません。これからのなりたい自分に近づくために新しい自分で、新たな気持ちでスタートさせましょう。

大学中退後に就活をする4つのデメリット

大学を中退してしまうと、就活が不利になるというイメージを持っている人は多いのではないでしょうか?

ここからは、具体的に大学を中退すると就活にどのようなデメリットが生じるのかを詳しく解説します。

1.最終学歴が高卒になるため仕事の選択肢が減る

大学を中退してしまうと、最終学歴が高卒になってしまい、仕事の選択肢が減ります。

実際に就活サイトの求人票を見てみると、採用を円滑に進めるために大学卒業を応募条件としてることが多いです。

そのため、応募の選択肢の幅が狭まってしまったり、応募ができたとしても、総合職としての採用枠がなかったりします。一度大学を中退してしまうと、大卒としての就職活動の機会を失い、高卒の一般応募として就活を進めていく必要があります。

すべての企業が大卒以上を必須条件としているわけではないため、大手や有名企業以外の情報も集め、広い視野で就活を進めていくことが重要です。

2.大卒に比べると給与が低くなる可能性がある

高卒は、大卒に比べると給与が低くなる可能性があります。実際に文部科学省が発表したデータを見ると、20〜24歳の平均給与は高卒が19万9,000円、大卒が22万9,400円です。

高卒と大卒の賃金格差
高卒大卒賃金の差
20〜24歳19万9,000円22万9,400円3万400円
25〜29歳22万4,100円26万700円3万6,600円
30〜34歳24万7,100円30万1,200円5万4,100円
35~39歳26万5,300円34万6,000円8万700円
引用:2021年(令和3年)賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省

新卒の時には、たった月3万円程度の差だと思うかもしれませんが、それから10年後の35歳の給与で比較して見ることにしましょう。35歳になると高卒の平均給与が26万5,300円、大卒34万6,000円とその差は広がってしまいます。

企業や職種、本人の努力次第で給与が上がる可能性はありますが、高卒と大卒では、入社時点の給与が違うことは頭に入れておきましょう。

3.大学を中退すると社会人として扱われる

大学を中退すると、学生ではなく社会人として扱われます。今まで利用できていた学割や、奨学金などの学生だからこそ利用できていたサービスは受けられなくなり、奨学金は中退した時点で返済が始まります。

また、大学を中退したことにより、学生時代には許されていたことも通用しなくなります。そのため、学生ではなくなってしまった以上は、何かあった場合は自分で責任を取る必要があると意識し、社会人としての自覚のある行動を心がけて過ごしましょう。

4.就職時にマイナスイメージを持たれる恐れがある

大学中退後の就活は、応募先の企業からマイナスイメージを持たれる恐れがあります。

書類選考を通過して面接に進んだとしても、面接時に大学を中退した理由は必ず聞かれます。その際に面接官を納得させられるような、前向きでしっかりとした中退理由が説明出来れば、問題ありません。しかしあなたが、「講義についていけなかったから」などと正直な理由を伝えてしまうとします。すると、企業側も「入社後、仕事は続くのか」とあなたを雇うことに対して不安になり採用しないでしょう。

企業側のマイナスイメージをくつがえして内定を取るには、できる限り前向きな中退理由を伝えて、面接官を納得させることが大切です。

しっかりと準備をしてうまく自分の考えを伝えられるように、面接対策をしましょう。

「大学中退の就活」に関するよくある質問

大学中退すると就活はどうなるのか

「大学中退しても新卒扱いになる」でご紹介していますが、既卒3年以内は新卒扱いにするよう、国は企業へ通達しています。大学中退でも高卒ではあるので、表向きは、高校卒業から3年以内は新卒扱いということになります。しかし、企業側は大学中退者を新卒と見なすケースは少なく、中途採用としていることが大半です。

大学中退向けの就職支援サービスはあるのか

大学中退の経歴で就職を目指す方は、「ジェイック」のサービスがおすすめです。就職講座では中退をネガティブに捉えるのではなく、中退経験を活かした就職活動について教えています。中退者を対象とした書類選考免除の面接会に参加できるため、経歴がハンデにならず面接に臨んでいただけます。

大学中退後にどのように行動すればいいのかわからない

大学中退後のブランク期間が長いと、どんどん就職に不利になってしまいます。ぜひジェイックの「就職相談」へお申し込みください。専任のアドバイザーが状況をお伺いしたうえで、今後についてアドバイスさせていただきます。

大学中退者が注意するべき就活のポイントとは

大学中退者の就活で注意すべきなのは、大学中退の理由は嘘をつかずポジティブに伝えること、就活サイト(就職エージェント)やハローワークなどの機関も上手に活用することなどがあります。くわしくは「大学中退者の就活を有利に進める5つのポイント」をご覧ください。

大学を中退する人は何人くらいですか?

2022年度末に調査された文部科学省の「大学等における令和4年度前期の授業の実施方針等に関する調査及び学生の修学状況(中退・休学)等に関する調査の結果について(周知)」によると、全国の大学生のうち中退者の総数は5万7,875人です。この数字は、全国に大学生は約300万人いるので、100人に2人程度が大学を中退していることになります。

まとめ

この記事では、大学中退者の就職活動について解説しました。大学中退者の最終学歴は高卒扱いとなり、大卒以上を応募条件とする求人には応募できませんが、多くの企業が人手不足から学歴よりも人柄や意欲、将来性を重視しており、就職は十分に可能です。

就職活動は、「中退理由の整理・自己分析」から始まり、「求人探し」「履歴書・職務経歴書の作成」「面接対策・面接」を経て「内定獲得」へと進みます。就活を有利に進めるためには、できるだけ早く活動を始めること、そして中退理由をポジティブな視点で伝えることが非常に重要です。

大学中退者におすすめの職種としては、学歴不問で応募しやすい営業職、販売職、製造業、施工管理、ITエンジニアなどが挙げられます。

大学を中退すると、仕事の選択肢が減少したり、給与が低くなる可能性、企業からマイナスイメージを持たれる恐れといったデメリットがある一方、やりたいことに専念し、同級生より早く社会人経験を積めるというメリットもあります。中退という経歴に引け目を感じず、効率的な就活方法を身につけて行動することが成功への鍵です。

大学中退後の就職について、「みんなどんなところに就職しているの?」「中退理由について聞かれたら、私の場合なんて答えればいい?」といったお悩みがあれば、ぜひ中退専門の就職支援サービスを運営する弊サービスにご相談ください。

中退就職カレッジのご紹介
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  • 学歴に自信がないから就職できるか不安
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  • 中退しようかどうかを迷っている
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中退者の就職成功体験談
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大学中退者の就活について、以下の記事でもくわしくご紹介しています。

大学中退者は就職できる?厳しい理由と行った方いい相談先を解説

大学中退者の就職における大卒との違いや、大学中退者におすすめの相談先などについても触れていますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。

就職カレッジはフリーター、大学中退、就職・転職未経験の支援に特化した就職・転職サービスです。就職相談はこちら。

ABOUT US
小久保 友寛キャリアコンサルタント
元株式会社ジェイック シニアマネージャー/「就職カレッジ®中退者コース」事業責任者。国家資格キャリアコンサルタント。これまで約1400名以上*の大学中退者やフリーターのキャリアカウンセリングや就職支援講座を行う。(*2014年8月~2020年7月)現在は、学生団体の活動支援や、企業・経営者への組織づくり支援、終活支援など、世代や立場を問わず「やりがい」や「いきがい」を育む取り組みを幅広く展開中。 「誰もが人生を楽しめる社会をつくる」──その想いは、「日本の中退を変える!」と掲げていた頃から今も変わりません。