
「高卒の仕事はどんなものがあるのか知りたい」という方もいるでしょう。今回は、女性向けや高収入を目指せるおすすめの高卒の仕事や、高卒で就職するうえで将来性のある業界、平均年収などをご紹介します。
「高卒は仕事がない」というのは本当なのかや、高卒が楽しく働くための仕事選びのポイントなどについても解説します。高卒での就職を検討している方や、高卒で仕事を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
高卒の仕事でおすすめの職業を紹介

高卒の人に紹介したい仕事を以下の3つのカテゴリーに分けてそれぞれ解説します。
- おすすめの高卒の仕事
- 高収入な高卒の仕事
- 女性におすすめの高卒の仕事
自分が何を優先して就職したいのか考えながら、高卒の仕事について見ていきましょう。
【おすすめ】高卒の仕事
高卒の仕事のなかでも特におすすめの職業は、以下の通りです。
- 営業職
- 販売・接客
- 事務職
- 工事現場・建設現場の職人
- 飲食店スタッフ
- プログラマー
- 運送
- 介護スタッフ
- 公務員
上記の職業について、以下の記事でくわしくご紹介しています。
高卒者に特におすすめの仕事に興味がある方は、ぜひご覧ください。
【高収入】高卒の仕事
高卒の仕事のなかでも、高収入を目指しやすい職業は、以下の通りです。
- 公務員
- 販売職
- 飲食
- 営業職
上記の職業について、以下の記事でくわしくご紹介しています。
高卒者で「仕事で収入を上げていきたい」という方は、ぜひご覧ください。
【女性におすすめ】高卒の仕事
高卒の仕事のなかでも、女性におすすめの職業は、以下の通りです。
- 営業職
- 事務職
- 販売職
- 公務員
- 介護職
上記の職業について、以下の記事でくわしくご紹介しています。
高卒の女性で就職を考えている方は、ぜひご覧ください。
高卒の仕事で将来性のある業界

高卒の仕事選びのコツは「手に職がつく仕事」を選ぶことです。スキルを身につけることで昇格や昇給などがのぞめる仕事であれば、学歴がなくともよい収入を得ることもできます。
各業界に向いてる人の特徴や、厚生労働省の賃金構造基本統計調査を参考に、各業界の高卒の平均年収も調べてみました。将来性のある業界で働きたい高卒者は、ぜひ参考にしてみてください。
IT業界
IT業界は高卒・未経験でも始められます。工業高校や専門学校卒でなくても、大丈夫です。
いまや私たちの生活に欠かせないネット、SNS、Youtube、ゲーム、アプリなどは、すべてIT業界の人たちが作ったものです。今後もITの仕事がなくなることはそうそうありませんし、スキルが身についていけば、収入アップも期待できます。
プログラマーやエンジニアなどはスキルで評価してくれる業界なので、スキルがあれば、人によっては大卒より稼ぐこともできます。
プログラマーはシステムやソフトウェアなどの設計・開発を行う仕事で、業務としてはソースコードを書いていきます。資格の勉強をする時間がある人は「ITパスポート」「基本情報技術者」の資格の本などを読み、知識について学んでおくとよいでしょう。
プログラマーもエンジニアも未経験OKとする企業は一定数あるため、まずは入社してからスキルを学んでいくことも可能です。
IT業界に適性のある人は、以下のような人です。
- コツコツと仕事に取り組める人
- 集中力のある人
- 学ぶ姿勢のある人
- モノづくりに興味がある人
- 稼ぎたい人
IT業界の高卒の平均年収は約535万円です。
建設業界
建設業界というといわゆる「ガテン系」の現場作業員の姿が思い浮かぶかもしれません。ですが建設業界の仕事は、ガテン系だけではありません。
高卒の人におすすめなのは施工管理の仕事、わかりやすくいうと現場監督です。現場の職人さんたちをまとめて、工事の工程管理・安全管理・スケジュール管理などを行う仕事です。
施工管理には「施工管理技士」という国家資格があります。施工管理技士を取得すると年収は大きく上がります。建設現場には施工管理技士を配置する義務があるため、施工管理技士の資格があると転職にもかなり有利です。
建設業界に適性のある人は、以下のような人です。
- モノづくりに興味がある人
- 体力がある人
- 稼ぎたい人
- 慎重な人
建設業界の高卒の平均年収は約445万円です。
不動産業界
不動産業界のなかでも不動産の営業職は、多くの企業で学歴・経験関係なく始められます。
もちろん営業職なので成果をあげなければいけませんし、ノルマもあるため、決して簡単な仕事ではありません。しかし実力があれば活躍でき、やりがいを感じられる仕事です。また、宅地建物取引士の資格があると就職に有利です。
不動産業界に適性がある人は、以下のような人です。
- コミュニケーション能力の高い人
- 年上から好かれる人
- プレッシャーに強い人
- 自己管理できる人
- 稼ぎたい人
不動産業界の高卒の平均年収は約471万円です。
保険業界
保険会社によりますが、営業職の場合、実務経験がなくても高卒で就職できることがあります。
生命保険募集人や損害保険募集人という資格が必要な仕事ですが、資格は入社してから取得することになるため、事前の勉強は必要ありません。
保険業界の仕事は営業職がメインです。お客様を見つけて、保険の提案をして加入してもらう仕事です。大変な仕事ではあるものの、保険の営業成績がよければ、そのぶん収入に反映されることもあります。
以下のような人は、保険業界に適性があります。
- コミュニケーション能力の高い人
- まめな人
- プレッシャーに強い人
- 自己管理できる人
- 稼ぎたい人
保険業界の高卒の平均年収は約411万円です。
飲食業界
飲食業界に就職する場合、ほとんどはレストラン、ファミレス、居酒屋など店舗での接客からスタートします。
大手の飲食チェーンの場合、キャリアを積めばフロアマネージャーや店舗責任者に昇進できる可能性があります。店舗責任者になると、以下のような仕事を任されるようになるでしょう。
- アルバイトの採用や教育
- 売上管理
- 仕入管理
- 在庫管理
- シフト作成
- 売上向上の施策作り
- 新メニュー作り
また、厨房で調理の仕事をする人もいます。飲食店によりますが、調理師専門学校卒でなくても調理の仕事をできるところもあります。
飲食業界に適性がある人は、以下のような人です。
- 体力のある人
- 接客が得意な人
- 調理が得意な人
- 効率よく仕事ができる人
飲食業界の高卒の平均年収は約347万円です。
介護業界
介護業界で働くためには、介護系の専門学校や大学を卒業している必要はありません。また、介護福祉士やホームヘルパーなどの資格がなくても働くことは可能で、働きながら資格を取得する業界です。
介護業界は人材が不足しているため、一度実務経験を積めば仕事に困ることはありません。少子高齢化が進んでいる時代ですから、今後も仕事は安定しています。
施設利用者やその家族からのクレームやトラブルなどで大変な思いをすることもありますが、やりがいのある仕事です。
以下のような人は、介護業界に適性があります。
- 人の役に立つ仕事をしたい人
- 体力のある人
- 食いっぱぐれのない仕事をしたい人
- 地元で働きたい人
介護業界の高卒の平均年収は約322万円です。
運送業
運送業はバス・トラック・タクシーなどの運転をする仕事で、高卒でも就職できます。
資格が必要になることもありますが、入社後に免許を取ることができる会社もあります。タクシー会社などでは、免許取得費用も会社が負担してくれるところもあります。
また、2017年に準中型免許という新しい免許ができたため、高卒からすぐでも中型トラックの運転ができるようになりました。
運送業に適性がある人は、以下のような人です。
- 車の運転が好きな人
- 体力のある人
- 同じ仕事に飽きない人
運送業の高卒の平均年収は約402万円です。
アパレル業界
アパレル業界
ファッションやコスメに興味があれば、アパレル業界はおすすめです。販売スタッフは高卒者を積極採用しているので、好きな人にはもってこいです。
学歴や知識よりも、センスや感覚が重要視されるので、活躍すれば店長や本社スタッフへの採用も望めます。たとえば、以下のような人に適性があります。
- コミュニケーション能力が高い人
- 人と話すのが得意な人
- おしゃれが好きな人
- 立ち仕事が苦にならない人
- アドバイスをするのが得意な人
適性がある人にとっては、活躍しやすい仕事のひとつといえるでしょう。
公務員
公務員は高卒でも受験できるものが多く、高卒でも就職できる業界です。公務員の魅力は、やはり安定していることです。社会的信用もある仕事ですし、今の時代にめずらしい終身雇用です。
ただし、公務員になるには公務員試験に合格しなければいけません。高卒程度試験を受ける際には粘性制限もあるため、注意が必要です。
高卒で就職できる公務員には、以下があります。
- 市役所や区役所などの地方公務員
- 防衛省
- 裁判所
- 警察官
- 自衛官
- 学校事務
- 消防官
- 刑務官
- 建設系公務員
- 税務職員
- 国税専門官
- 皇宮護衛官
給料はそれぞれ異なりますが、俸給表などで定められている収入は必ず得られます。
高卒だと仕事がないと言われがちな理由

「高卒は仕事がない」と言われがちですが、実際はどうなのでしょうか。高卒就職の現状と、高卒は仕事がないと言われやすい理由についてご紹介します。
高卒就職の現状
文部科学省から発表された「平成31年3月高等学校卒業者の就職状況(平成31年3月末現在)に関する調査について」によると、高卒者全体の就職率は98.2%となっています。厚生労働省の「平成31年3月大学等卒業者の就職状況を公表します」では、大卒者全体の就職率は97.6%です。
就職率でいうと、大卒も高卒も似たような割合で就職できていることがわかります。厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」によると2017年(平成29年)年3月卒の高卒者の1年以内の離職率は17.1%、2年以内が27.4%、3年以内が39.5%となっています。
一方、大卒者の1年以内の離職率は11.5%、2年以内が22.9%、3年以内が32.8%となっています。離職率でいえば、大卒よりも高卒のほうが高い傾向にあるといえます。高卒は離職率がやや高いことは事実ですが、高卒だから就職ができないということはないのです。
現在高卒フリーターをしている方でも、就職することは可能です。高卒フリーターが就職するための方法に関する記事は、以下でご紹介しています。
高卒フリーターをしているが正社員就職を目指したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
高卒の仕事が見つかりにくいのはなぜか
「高卒は仕事を見つけにくい」と言われる理由を3つご紹介します。
学歴フィルターが存在するから
応募者が殺到するような大手の人気企業は、採用業務の効率化を図るために「応募資格は大卒以上」として、学歴で応募者を足切りしていることが多くあります。
「高卒の中にも有能な人材がいるかもしれないじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、ただでさえ応募者が多いために、高卒も選考に入れてしまうと、採用担当者の採用業務が膨大になってしまいます。
「高卒は仕事を見つけにくい」というよりも「高卒は大手の人気企業には就職しにくい」という認識が正しいといえます。
無意識に仕事を選びすぎているから
高卒でなかなか仕事が見つからない場合、仕事を探すときに無意識に仕事を選びすぎている可能性があります。
無意識のうちに大卒も多く応募するような企業ばかり選んでいると、当然、採用倍率が高くなります。その結果、なかなか仕事が決まらず「高卒は仕事を見つけにくい」と感じてしまうのです。
除外してしまった仕事や業界の中に、実はあなたの天職があるかもしれません。若いうちに自ら自分の可能性を狭くしてしまわないように、仕事選びの範囲は広めにとるのがコツです。
「高卒は仕事を見つけにくい」と言う人たちがいるから
バブル崩壊後の1990年代~2000年代初頭は就職氷河期で、たしかに正社員としての就職が困難でした。大卒でも就職に苦労したわけですから、高卒はもっと苦労しました。
就職氷河期時代に就活をした30~40代の人たちが「高卒は仕事が見つけにくい」と言っているのをいまの20代が聞くと「高卒は仕事を見つけにくいんだ……」と思ってしまうものです。
ですが、高卒でも就職することはできます。周りの言葉や一般的なイメージに捉われて「自分は高卒だから仕事が見つからないんだ」とマイナス思考になるのはやめましょう。
高卒の仕事の平均年収

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を参考に、高卒の仕事の平均年収をご紹介します。

(上記はあくまでも平均値です。実際の年収は仕事内容や会社によって変わります。)
ちなみに、大卒の平均年収と比較してみましょう。

参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
全年齢でみると、高卒と大卒の平均年収の差は約184万円、生涯賃金の差は約7200万円です。
「大卒に比べると高卒はずいぶん給料が低いな」とがっかりしなくても大丈夫です。上記はあくまでも平均値ですし、高卒でも大卒より稼いでいる人はたくさんいます。
大卒と高卒の違いについてよくわしく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
学歴が就職に影響を及ぼすことがあるのは事実ですが、高卒で就職して活躍している人も世の中に多くいることを忘れてはいけません。
高卒が仕事で高収入を得る方法

高卒が仕事で高収入を得るためにはどうすればよいのかについて、ご紹介します。
高卒でも高収入を得る方法
高卒が仕事で高収入を得るための方法としては、以下が考えられます。
- 学歴が問われない仕事を選んで活躍する
- 自分に向いている仕事に就いて成果をあげる
- 高卒採用をしている職場で出世を目指す
- 高いレベルのスキルや知識を身につける
- 就職や転職がしやすい難関資格を取得する
高卒の場合、大卒のように学歴を見られてしまう世界に仮に飛び込んだとしても、不利になってしまう可能性が高いでしょう。ですが、工夫や努力次第で、高い収入を得られる可能性はあります。
高卒が仕事を見つけるためのポイント

高卒の人向けに、仕事選びのポイントをご紹介します。
また、自分の向いてる仕事を見つける自己分析方法や就職支援サービスについては以下の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。
ジェイックでは無料の就職カウンセリングも提供しているますので、お気軽にご相談下さい。
毎日やっても飽きないことを見つけてそこから探す
毎日やっても飽きないことを探してみましょう。もちろん、趣味や特技などでも大丈夫です。毎日やっても飽きないことを仕事にできたら、仕事が楽しくなったり、活躍できたりする可能性が高いといえます。
「明日も仕事か、イヤだなぁ」と思いながら、一生働く人生はきついものです。あなたが毎日やっても飽きないことのなかに、仕事選びのヒントがあります。
好きなことと嫌いなことを書き出してみる
自分の好きなことと嫌いなことを、それぞれ書き出してみてください。仕事以外のことでもOKです。それを眺めているだけでも、仕事選びのヒントが見えてきます。
たとえば「休みの日にひとりでいるのは嫌い」と書いたのであれば、人とコミュニケーションをとる仕事を、逆に「ひとりでいるのが好き」と書いたのであれば、あまり人とコミュニケーションをとらないモノづくり系の仕事を検討してみてもよいかもしれません。
やりたいことやできるようになりたいことから決める
たとえば「将来は結婚して子供は2人、マイホームも欲しい」がやりたいことであれば、それが実現できそうな安定性のある仕事を選ぶ必要があります。逆に「どこででも通用する技術を身につけたい」と思うのであれば、実践で仕事をどんどんやらせてくれるような職場がよいでしょう。
自分のやりたいことや将来できるようになりたいことから、仕事選びができることもあります。
苦労してないのにできてしまうことから探す
苦労せずにできることは「才能がある」「向いている」ということです。自分ではそこまでがんばっていないのに、周りの人から「すごいね」と言われることを探してみましょう。たとえば「誰とでも友達になれる」のであれば、営業や接客の仕事などが向いているかもしれません。
才能があることを仕事にすると、成果も出しやすくなります。会社からの評価もよくなりますし、仕事ができると仕事が楽しくなり、人生が楽しくなります。
「やりたいことがわからない」という人は、苦労せずにできてしまう得意なことを探しましょう。
絶対にやりたくない仕事を決める
やりたい仕事がわからない場合は、先に「絶対にやりたくない仕事」を決めましょう。絶対にやりたくない仕事以外は「やってみてもいい仕事」なので、仕事選びが楽になります。
また、通勤時間や給料、休日日数など「絶対にゆずれない条件」を決めてしまうのも良いでしょう。
ただし、絶対にやりたいくない仕事や絶対にゆずれない条件が多すぎると選べる仕事がなくなってしまいますので、あくまでも「絶対に」が大切です。
求人サイトを見てみる
どんな仕事があるのかを調べるために、求人サイトを見てみるとよいでしょう。
「学歴不問」「未経験者可」「研修制度あり」などの条件で検索してみると、高卒向きの求人情報が出てきます。
就職活動自体は自分でしなければいけませんが、情報収集は簡単にできます。空き時間を見つけて、複数の求人サイトに登録して検索してみることをおすすめします。
ハローワークを利用する
ハローワークは地元の求人を中心に多くの求人を探すことができます。無料で利用できるため、あなたのやりたい仕事に合った仕事を探してみましょう。
ハローワークには相談員もいるため、わからないことは相談してみましょう。ただし、どんな企業でも求人が出せるため、企業の見極めは慎重になりましょう。
高卒向けの就職エージェントに相談する
高卒向けの就職エージェントに相談するのも有効な方法です。高卒向けの就職エージェントのメリットは、以下の通りです。
- 高卒を積極的に採用している優良企業を紹介してくれる
- ホワイト企業を紹介してくれる
- 研修制度がしっかりしている
- 未経験でも大丈夫な優良企業を紹介してくれる
- それぞれの応募企業に合わせた履歴書や面接の対策もしてくれるの
- 仕事選びや適性のある仕事などのアドバイスをくれる
就職エージェントはすべて無料で利用でき、サポート体制が万全です。就職活動に不安がある人や、効率よく就職活動をしたい人にはおすすめです。