【保存版】高卒の公務員は安定?-知らないと損する高卒公務員の5大事実-

高卒の公務員は安定?-知らないと損する高卒公務員の5大事実-

高卒の公務員として働くことを考えている人の中には、公務員は高卒の方が目指しやすい・比較的安定している仕事だという印象を持つ人も多いでしょう。しかし実際に、高卒の公務員は本当に安定しているのでしょうか。この記事では、高卒で公務員を目指そうとする人を対象に、高卒公務員を目指す人が知っておかないと損する5つの事実について解説します。

高卒でなれる「地方公務員」と「国家公務員」の違い

高卒でなれる「地方公務員」と「国家公務員」の違い

高卒者は、地方公務員と国家公務員のいずれも目指すことが可能です。それぞれの違いについて知りましょう。

地方公務員

地方公務員の特徴は、以下の通りです。

  • 仕事内容:地方自治体などに勤務し、その地域で行政サービスなどを主に担当
  • 職種:役所職員、消防士、警察官、公立園・学校教諭、議会議員など
  • 初任給:一般行政職の場合…高卒15万2039円、大卒18万5939円(より)
  • 異動や転勤の有無…地方自治体内の異動あり。全国転勤などは少ない

地方や地域に根差して働く仕事が、地方公務員だと覚えておきましょう。

国家公務員

国家公務員の特徴は、以下の通りです。

  • 仕事内容:地方自治体などに勤務し、その地域で行政サービスなどを主に担当
  • 職種:官公庁職員(総務省、財務省、宮内庁など)、検察官、裁判所職員、国会議員など
  • 初任給:一般職の場合…高卒15万600円、大卒:18万2200円(より)
  • 異動や転勤の有無…異動・転勤ともにあり。ただし転勤はエリア内のケースもある

立法、司法、行政という「国」のために仕事をするのが、国家公務員だと把握しておきましょう。

高卒の公務員になる前に知っておくべき5大事実

高卒から地方公務員を目指す時はどうすれば良い?

高卒で公務員になることを決める前に、以下のことを知ったうえで検討することをおすすめします。

高卒公務員の就職成功率は高くない

日本資格取得支援の国家公務員一般職(高卒者)と、地方公務員によれば、2019年度の公務員の合格率は以下の通りです。

  • 国家公務員:19.8%(高卒程度試験)
  • 地方公務員:17.9%(全体)

いずれも狭き門ですが、特に地方公務員は「自分の生まれ育った地域に貢献したい」「なじみのある地元で働きたい」と考える人が多く、より競争が激しくなっていることが考えられます。

高卒公務員と大卒公務員は年収の差がある

人事院勧告「国家公務員の初任給の変遷(行政職俸給表(一)」によれば、国家公務員の高卒と大卒のそれぞれの初任給は、以下の通りです。

  • 高卒公務員:15万600円
  • 大卒公務員:18万2,200円:

つまり、初任給だけでも約3万円以上の差があることがわかります。仮に高卒が18歳~60歳、大卒が22歳~60歳まで働いたとして、高卒が月に3万円収入が少ない、大卒は月に3万円収入が多いことを考えて計算すると、高卒と大卒の総収入の差は以下となります。

  • 高卒公務員:もらえるお金が大卒より1512万円少ない
  • 大卒公務員:もらえるお金が高卒より1368万円多い

手当や昇給、職種の違いなどもあるため実際の金額は上記とは異なりますが、単純計算でも、年齢を重ねたときに計1000万円以上は、もらえるお金に差が出ることになります。

公務員は学歴社会の傾向がまだ根強い

人事院「一般職の国家公務員の任用状況調査」によると、平成26年度に公務員に試験を受けて採用された人の学歴別の占有率は、以下の通りです。

  • 高卒:7.5%
  • 大卒:21.5%

高卒の割合は、大卒の約3分の1程度という結果です。どちらかというと国家公務員のほうが大卒の割合が高く、高卒で国家公務員になることができたとしても、大卒とくらべると一定以上のキャリアアップがむずかしいことも考えられます。

公務員から民間に転職できる確率は低い

人事院「一般職の国家公務員の任用状況調査」によると、平成26年度の国家公務員全職員の離職率は、以下の通りです。

  • 男性:6.3%
  • 女性:7.5%
  • 合計:6.6%

公務員は、比較的離職率が低い職業です。給料や雇用が安定しているため、自分から辞めない限りは仕事を失う心配がないということもあるかもしれません。

一方で、公務員の仕事は個人のスキルや市場価値を高めることがむずかしい傾向にあります。結果として、ほかの仕事をしたくても転職がしづらいともいえるでしょう。

コロナ禍でも公務員はリモートワークが進んでいない

産経新聞「公務員のテレワーク進まず 住民との窓口多く対応に苦慮」によれば、テレワークを実施している人の割合が公務員はわずか14.5%と、平均以下の結果となっています。

このコロナ禍における対応策として、リモートワークを導入した企業は大きく増えました。一方で、公務員の仕事でもリモートワークを取り入れているところもありますが、まだまだ少ない状況です。

役所などでの窓口業務などリモートがむずかしい仕事があるほか「紙の稟議書を回す」などの文化が残っていることも原因のひとつです。公務員の仕事や組織はまだ旧態依然としているところも多く、変化や新しいことに対応するのに時間がかかる傾向も強いといえます。

高卒公務員のメリット・デメリット

高卒公務員のメリット・デメリット

高卒で公務員になるメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。

高卒公務員のメリット

高卒公務員のメリットは、以下の通りです。

メリット1.進学のための学費がかからない

高卒で公務員になれば、大学や短大、専門学校への進学費用はかかりません。高校以降は学費を支払う必要がなくなるため、たとえ奨学金を借りても学費を払えないほど経済的に厳しい、勉強を続けるよりも早く安定した仕事がしたいという場合には、高卒公務員として働くほうがよいでしょう。

メリット2.いち早く社会人としての経験を積むことができる

安定した環境で社会人としての経験を積みたい人には、高卒公務員はおすすめです。給料や福利厚生などのことを考えても、高卒であまり待遇がよくない民間企業に就職するよりも、公務員になったほうがそれらのメリットは大きくなります。

高卒公務員のデメリット

高卒公務員のデメリットとしては、以下が考えられます。

デメリット1.目指している役職につけない可能性もある

高卒公務員は、大卒で公務員になった人とくらべると、キャリアアップに限界があるケースがあります。優秀な人材であっても、高卒であるということがハンデになってしまうこともあるのです。民間企業でも学歴が影響する仕事はあるものの、高卒の経歴で活躍できる環境も少なくありません。

デメリット2.同じ環境で仕事を続けるしかない可能性がある

公務員として長く働いた場合「公務員の仕事でしか使えないスキル」ばかり磨かれていくということにもなり得ます。民間企業では、そのスキルが役に立たないこともめずらしくありません。結果として転職の選択肢がなくなり、公務員としてしか働けないというケースもあるのです。

高卒が公務員以外に選べる選択肢

高卒が公務員以外に選べる選択肢

高卒が選べる選択肢は、公務員以外に以下の3つがあります。

進学

文部科学省「平成30年度学校基本調査(確定値)の公表について」によれば、平成30年度に卒業した高校生のうち、大学・短大に進学したのは57.9%、専門学校へ進学したのは22.7%という結果です。つまり、全体の約8割は、高校卒業後に進学という進路を選んでいることがわかります。

高校を卒業した人の選択肢としては、進学してより専門的な知識を勉強してから就職する人がもっとも多いのが現状です。

たとえ公務員になるとしても、大卒で公務員になった方が給料やキャリアの面で有利になることもあるため、大学卒業後に公務員になることを目指し、あえて進学という選択をする人も多いのです。

民間企業への就職

公務員の給料は決して悪くはありません。初任給や若いときは低く感じるかもしれませんが、手当も充実していますし、何より失業や倒産の心配がありません。

民間企業は公務員と違い、よくも悪くも従業員のがんばりが会社の業績やもらえるお金、昇進などに影響することがあります。そういった環境下で働いて実績をつくり、自分の市場価値を高めるのもよい方法です。

高卒で民間企業へ就職しても、その企業で定年まで働く選択肢以外にも、将来的に別の企業への転職や独立を目指すこともできます。一度民間企業で働いてスキルや知識を高めておくことで、将来の選択肢も広がるでしょう。

高卒の就職については、以下の記事でもくわしくご紹介しています。

【高卒就職の全て】高卒者におすすめの就職先から進め方まで徹底解説!

【高卒就職先ガイド】就職活動から採用までに必要なことを全て解説

高卒で就職することを考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

副業

民間企業へ就職した場合、収入を得るために本業としての仕事をしながら、副業をするという選択も可能です。多くの企業では副業解禁の動きがあり、自社の仕事以外で収入を得てもよいという流れになってきています。

まずは民間企業に就職し、自分のやりたいことをまずは副業として取り組んでみるという、リスクの低い選択もあります。公務員の場合は営利目的の副業が禁止されているため、やりたいことが出てきたときに副業で試してみる、という選択がしにくい点には注意が必要です。

高卒で公務員を目指すために

高卒で公務員になりたい!目指せるのはどんな公務員なのか解説!

高卒で公務員を目指すためにやるべきことについて、基本を押さえておきましょう。

地方公務員へ就職するために

高卒で地方公務員になるための方法は、以下の通りです。

  • 試験方法:各都道府県や市町村が行う「地方公務員試験」を受ける
  • 試験内容:教養試験、作文、個別面接(自治体により異なる。二次試験で集団討論や適性試験を課すところもある)
  • ポイント:面接のウエイトも比較的高いため、各自治体が求める人材像を押さえておくことが必要。申込期間に間に合うよう、自治体のHPや広報誌などで、定期的に採用試験情報をチェックすべし

地方公務員は、各自治体によって対応が異なります。定期的に情報を調べておきましょう。

国家公務員へ就職するために

  • 試験方法:人事院が実施する「国家公務員試験」を受ける
  • 試験内容:基礎能力試験、適性試験、専門試験、作文試験、個別面接(人物試験)
  • ポイント:試験情報に関することは人事院のホームページに記載。採用試験のスケジュールはもちろん、各種セミナーや説明会の情報もあるため、こまめに見て情報収集すべし

国家公務員の試験情報を得るために、人事院のホームページは定期的にチェックしておきましょう。

高卒で公務員を目指すときの注意点

高卒で公務員を目指す場合には、以下のことに注意しましょう。

高卒程度試験には年齢制限がある

公務員試験の場合、試験の種類に応じてそれぞれ年齢制限があります。高卒程度の試験に関しては、高校を卒業見込み、または卒業後2年以内という条件があるケースが多くなっています。

高卒程度試験を受けられる年齢制限を超えても公務員になりたい場合、大卒資格などを取得して大卒程度の公務員試験を受けるなど、別の対応が必要になってきます。

「高卒で公務員になりたい」という強い希望がある人は、早めの対策スタートが必須です。

過去問対策は必須

公務員試験の勉強のなかで、過去問対策は必須です。出題される問題に一定のパターンがあり、初めて解く場合には戸惑うことがあるかもしれませんが、問題自体はさほどむずかしいものではありません。受験を考えている時には過去に出題された問題や解答例などを参考にして、パターンを掴んでおきたいところです。

数的処理や図形処理などの問題も出るため、理数系の教科が苦手な方は、抵抗を感じることもあるでしょう。

このような問題も、一度パターンを掴んでしまえば、似たような問題が出題された時にすぐに解けるようになります。苦手意識を持たずに、解答パターンを覚えるといった対策を立てておきましょう。

作文試験では社会問題などがテーマになるケースが多く、日頃から時事問題などには関心を持っておきましょう。

難易度が高い試験もある

公務員試験には高卒で受けられる試験も複数ありますが、なかには難易度が高く、合格するのがかなりむずかしいものもあります。

せっかく高卒で公務員を目指すべくがんばって勉強しても、採用されなければ仕方ありません。合格率や難易度、自分の学力などを見ながら、どの公務員になりたいのか冷静に考えて決断することをおすすめします。

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