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翻訳者はどんな仕事?仕事内容・必要なスキルや資格をご紹介

翻訳者はどんな仕事?仕事内容・必要なスキルや資格をご紹介
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翻訳者の仕事とはどのようなもので、具体的にどういった仕事の種類や働き方があるのか、翻訳者になるために必要なスキルや資格などについてご紹介します。専門職であり経験がものをいう翻訳の仕事ですが、適性のある人には天職にもなり得ます。興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

翻訳の仕事内容

翻訳の仕事内容

翻訳者にはジャンル働き方が人によって大きく分かれるため、今回は、ジャンル別の仕事内容と働き方別の仕事内容でそれぞれ記載しました。翻訳の仕事に興味のある方は、仕事内容をイメージする際の参考にしてみてください。

ジャンル別の仕事内容

ジャンル別の仕事内容についてご紹介します。翻訳者の仕事は、大きく以下の3種類に分けられます。同じ翻訳という仕事でも、仕事内容や求められるスキルは大きく変わります。

文芸翻訳

文芸翻訳は、小説ノンフィクションミステリー児童書などを日本語に翻訳する仕事です。主に本を翻訳する仕事のため、「出版翻訳」とも呼ばれます。

文芸翻訳に求められるのは、作品のテーマや趣旨を理解して、それに合わせた表現を用いるスキルです。翻訳によって作品の印象が大きく変わることもあるため、細部にまで気配りが求められます。

翻訳者の中で文芸翻訳の仕事に憧れる人も多いですが、現状文芸翻訳を中心に仕事を成り立たせている人は非常に少ないといえます。文芸の場合は印税による収入も得られるため、翻訳した本の売れ行きがよければ、継続的に収入が得られることもあります。

産業翻訳

産業翻訳は、ビジネスで必要とされる契約書マニュアル仕様書決算書パンフレットなどのビジネス文書の翻訳をする仕事です。日本の翻訳者の約9割がこの産業翻訳家であり、最も需要のある分野となります。

産業翻訳は日本語力や外国語力に加えて、業界の専門知識が必要となる分野です。そのためこれまでの社会経験を活かすことができ、社会人経験の豊富な人ほど有利なジャンルだといえるでしょう。また希少性の高い仕事をしていた人にとっては、その経験自体が、翻訳の仕事でも重宝されます。

このように産業翻訳は、多くの人にとって活躍の可能性があるジャンルです。

映像翻訳

映像翻訳は、映画やドラマ、ニュース、ドキュメンタリー番組などの翻訳をする仕事です。話し言葉と書き言葉が違うように、セリフとして伝わりやすい表現と字幕として伝わりやすい表現は異なります。よって、それぞれの表現方法を工夫するスキルが求められます。

映像翻訳では特に外国語を正確に聴き取るリスニング力が求められる分野であり、目安としてはTOEICのリスニング満点レベルや英検1級に合格するレベルが必要なジャンルです。また映像を字幕翻訳する場合は、字数にも制限がある場合が多いため、限られた文字数での翻訳力が求められます。

働き方別の仕事内容

翻訳者としての働き方は、主に社内翻訳者とフリーランス翻訳者の2つに分かれます。翻訳の仕事に興味がある方はそれぞれの働き方の違いを理解し、ご自身に合う働き方を考えてみましょう。

社内翻訳者

社内翻訳者は文字通り、会社に常駐して働く翻訳者を指します。雇用形態も正社員からアルバイトまでさまざまなので、自分の生活スタイルに合わせた働き方がしやすいといえます。社内翻訳者の強みは、収入や雇用が安定しやすい点や、会社の看板を使ってさまざまな翻訳案件に関わることができるため翻訳者としての経験を積みやすい点です。

一方、自分で仕事を選ぶ自由度はどうしても低くなり、苦手な分野の案件を担当しなければいけないこともあります。なかには社内翻訳者としてある程度働いて実力をつけた後、フリーランス翻訳者として独立を目指す人も多いです。

フリーランス翻訳者

文字通り、組織に属さずに働く翻訳者であり、仕事の獲得方法は主に以下の2種類です。

  • エージェントとなる翻訳会社から仕事を受注する
  • 企業に自分で営業活動をする

会社に属する社内翻訳者と異なる点は、営業活動から顧客とのやりとり、翻訳後のチェックなど、翻訳以外の業務も自分1人で責任を持ってこなす必要があることです。一方で柔軟さがあり時間や曜日に縛られないため、そういった働き方を希望する人にはマッチしているでしょう。

翻訳の特徴

翻訳の特徴

翻訳者の仕事内容を把握できたでしょうか。次は、翻訳の仕事の特徴についてご紹介します。翻訳の仕事の長所・短所について触れていますので、翻訳者の仕事に興味のある方は、ご自身の適性と照らし合わせてみてください。

翻訳の仕事における長所

翻訳の仕事における長所は、主に3つです。自分の適性に合っていると思う方は、翻訳者の仕事が向いている可能性が高いといえます。

自分のペースで仕事を進めやすい

翻訳家の仕事は、基本的に与えられた期限までに翻訳やチェックを完了すればOKです。

たとえば飲食店スタッフの仕事の場合、いつお客様が来店するかわからない、どのタイミングでオーダーが入るかわからないなど「先が読めない・予測できない事態」が多く発生するのが基本です。

一方、翻訳者はいきなり他の仕事が割り込むことが少ないため、目の前の自分の仕事に集中して取り組みたい人にとっては、魅力的なポイントといえるでしょう。

知識の幅が広がる

翻訳の仕事をしていると、どうしても分からない翻訳内容が出てきます。特にあなた自身がその分野に精通していない場合は、業界事情や専門知識について調べていく必要があるため、自然と知識の幅が広がっていきます。

この調べるという作業を面倒だと思うか、知識の幅が広がると前向きに捉えられるかで翻訳者の適性が分かれるところでしょう。もし学生時代に勉強や読書を熱心に取り組むことができた人は、翻訳者の知識の幅が広がる部分に楽しさを感じられる可能性が高いでしょう。

フリーランスとしても活躍できる

翻訳の仕事における原理原則は共通しているため、社内翻訳者から独立してフリーランスになることも可能です。不安定さやリスクもある一方で、人によってはマッチすることもあります。

自分のペースに合った働き方を希望していたり、将来的に会社に所属せずに仕事をしていきたいと考えていたりする場合には、翻訳者の仕事でスキル・知識・経験を高めて、フリーランスになるという選択肢もひとつあります。

翻訳の仕事における短所

反対に、翻訳の仕事における短所は、大きく以下の3点です。あなたが「これらの短所なら受け入れられる」という場合は、翻訳の仕事に適性があると考えられます。

仕事は意外と地味である

翻訳の仕事は一見華やかに見えますが、ひたすら文章や映像を翻訳するといった、淡々と作業をこなす仕事です。

またチームでする仕事でもなく、大きなプロジェクトのような達成感を感じにくい仕事のため、より一層職人気質が求められます。同じことを毎日繰り返していると、どうしてもその作業に飽きてくることもあるものです。コツコツと物事を継続するのが苦痛な人は、ストレスを感じやすい仕事かもしれません。

専門職のわりには報酬が低いこともある

翻訳の仕事は専門職ですが、思ったよりも報酬が低いこともあります。その理由は、近年のグローバル化によって英語を翻訳ができる人が増えているからです。一方で、ドイツ語やロシア語などのマイナーな言語の翻訳はできる人が少ないため、英語の翻訳よりも単価が高く設定されていることが多いといえます。

翻訳する言語によっては、報酬に差があることも珍しくありません。そのため、事前にあなたの翻訳できる言語にはどの程度の仕事量(市場規模)があるのかを1度調べてみましょう。

将来的にAIに代替される可能性がある

翻訳の仕事は、将来的にAIに代替される可能性もゼロではありません。その理由は、翻訳支援ツールがどんどん一般化されているからです。

もちろん「AIでは人間の翻訳の質は真似できない」という専門家の意見もあります。AIには、言葉の裏に隠された本質的な意味までは推測できないという理由からです。また方言などの独自の言い回しやニュアンスなどは、やはりAIでは正確に翻訳できないこともあるでしょう。

翻訳の仕事が将来的にどうなるかは現時点ではっきり分かりませんが「自分なりの強みやスキルを蓄積していなければ、AIに代替される可能性もゼロではない」ということは押さえておきましょう。

翻訳に必要なスキルと資格

翻訳に必要なスキルと資格

翻訳者の仕事内容や適性についてご理解いただけたところで、最後に翻訳に必要なスキルと資格についてご紹介します。翻訳の仕事に興味のある方は、学習の際の目安にしてみてください。

翻訳に必要なスキル

翻訳に必要なスキルは、大きく以下の3つです。

  • 外国語力
  • 日本語力
  • 担当する国の文化歴史国民性の理解

まずはじめに、外国語の文章を正確に読み取る読解力が必要です。そして読み取った内容を適切な日本語に変換する力も必要になります。日本語を外国語に変換する場合も同様です。また、より適切な翻訳をするには、担当する国の文化歴史国民性の理解しておくことも大切でしょう。

ここで注意しておきたいのは、外国語力があるのは翻訳の仕事をするうえで強みではあるものの、外国語力があっても翻訳力があるとは言い切れないことです。なぜならば、翻訳には依頼者の目的を実現することが必要だからです。そのため依頼者がどうなりたいかを正しく読み取れる読解力が、翻訳力に大きく関わってくるといえるでしょう。

翻訳に必要な資格

翻訳の仕事をするのに必須の資格はありません。なぜなら実力さえあれば、翻訳の仕事をすることは可能だからです。

ただし自身の語学力を証明するために、英検やTOEICの勉強に励む人もいます。これは1つの目安ですが、翻訳者の応募条件には「TOEIC900点以上」という基準を設けている案件が多く見られます。そのため、TOEICでいうなら900点以上の点数を持っていると、十分なアピールができると考えられます。また「JTA公認翻訳専門職資格試験」という日本翻訳業界が実施している資格もあり、そちらの学習に励む方もいます。

ただしこれらは、あくまでも語学力のアピール材料として使える手段であり、最も大事なのは実践的な翻訳能力であることを忘れないようにしましょう。

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古庄 拓取締役
株式会社ジェイック取締役。IT業界・コンサルティング業界等への転職支援からキャリアを開始。大学キャリアセンターとの就職支援プロジェクト(2021年2月末:102大学と連携)、新卒の就職支援事業、リーダー研修事業など、複数サービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。新卒の就職、中途の転職、また企業側の採用・育成事情に詳しい。 7つの習慣R認定担当インストラクター、原田メソッド認定パートナー、EQPI認定アナリスト等