
就活するのはまだまだ先でもいいと思っていたけれど、周りからインターシップの話をちらほら聞くようになって気になり始めたという方もいるでしょう。1,2年生だけど参加した方がいいのか、もう少し先でもいいのか参加に迷っている人も少なくありません。
ここでは、インターシップの概要やメリット、参加する時期や企業の選び方などについて紹介します。
※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合
インターンシップとは

インターンシップは専門学校に通う学生や大学生が、受け入れを行っている企業などで働き実際の仕事を体験する制度のことです。
インターンシップに参加することによって将来の道を決めるきっかけになったり、その企業での本格的な就職を考えたりできるなど、さまざまなメリットがあります。
文科省が公示するインターシップの定義は、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」です。
実際に企業などで働くことからアルバイトのように捉えてしまう人もいますが、文科省はあくまでも教育プログラムの一環と定義しています。
インターンシップの形態は長期のものから短期のもの、有給・無給の職業体験などさまざまです。
そのなかでも、夏休み期間中など長期の休暇を利用して、短期間のインターンシップを体験するといった形態を選ぶ学生が多いでしょう。
インターンシップは学生だけではなく、企業にとってもメリットがあります。
自社の事業や業務内容を具体的に知ってもらい、興味を持ってもらう機会をつくることができるからです。
また、企業側にとってインターンシップは、優秀な学生を見つけてアプローチできるチャンスでもあります。
インターンに大学1,2年生は参加できる
インターンシップは、就活にはまだ早いといわれている1年生や2年生でも参加することができます。
企業のなかには大学1,2年生歓迎の長期インターンシップを導入しているところもあるため、早いうちから参加してその企業の仕事を知ることが可能です。
1,2年生のうちは単位を取ることに集中する学生も多く、授業数も多いため職業体験と両立するのが難しい場合もあります。
ですが、早いうちからインターンシップを体験することで社会感覚を身につけ、将来の選択肢を増やすことができます。
なかには授業など大学のスケジュールに柔軟に対応してくれる企業もあるので、無理なく参加できるインターンシップを見つけて、早めに職業体験しておくのも1つの方法です。
インターンシップでの企業の選び方
インターンシップの体験は就活に活用できる、志望企業が募集しているなら参加するべき、などの理由から近年ではインターンシップが学生の間で広まりつつあります。
それに伴ってインターンシップを導入する企業も増えたため、情報が多くなり過ぎてどこを選べばいいか分からないといった方も少なくありません。
企業を選ぶときは興味のある業界や希望の職種、勤務条件などから絞っていくと探しやすくなります。
希望の業界から選ぶ
自分の専攻や就職を希望する業界から、インターンシップ先を選ぶのも1つの方法です。
金融や不動産、広告やIT業界など就職したい業界がすでに決まっているという場合、就職する前にその業界の知識や業務経験を積むことができます。
ただし、この業界しか選ばないという考えは選択肢を狭めてしまう可能性もあるため、第一候補だけではなく第二・第三候補も決めて探してみた方がいいでしょう。
やりたい職種から探す
営業職やエンジニア、経理・事務など業界よりも先にやりたい職種が決まっているといった場合、その職種を募集する企業を選ぶのも手です。
同じ営業でも業界によってさまざまな形態があるため、インターンシップを体験することで就職したい業界を見つけることもできます。
また、その職種が自分に向いているのか、本当にやりたい職種なのかなどを知るきっかけにも繋がります。
プログラム内容・勤務条件などで選ぶ
企業によってはユニークなプログラムを展開し、それに合わせたインターンシップを開催しているところもあります。
業界・職種を特に決めていない場合、気になるプログラムでインターンシップ先を選ぶのもいいでしょう。
1,2年生の場合、学業優先を考えると勤務条件で選ぶのも方法の1つです。
週1、2日から参加できる企業や土日も参加できる企業など、勤務条件から探すことでインターンシップ先も決めやすくなります。
インターンシップ先のさまざまな選び方
業界や職種・勤務条件などから探す方法のほかにも、以下のような探し方があります。
- 資格が活かせるところを探す
- 趣味から探す
- 未知の企業を探してみる
- 単位認定されるところを選ぶ
税理士や社労士など専門職を目指している場合、資格を活かせるところや資格試験の参考になるところを選ぶのも手です。
映画やファッション・スポーツなど、自分の趣味を活かした仕事がしたい場合は職種を問わず関連する企業から探す方法もあります。
視野を狭めず、いろんな業界を知りたいといった場合、自分の知らない企業に注目して探してみるのも手でしょう。
大学の単位取得も兼ねたい場合は、単位が認定されるインターンシップ先から探すのも方法の1つです。
インターンシップの情報の探し方
インターンシップの受け入れ先を探す方法はいくつかあります。
ここでは、インターンシップ情報の具体的な探し方をそれぞれ紹介します。
学校で探す
専門学校や大学には、学事課やキャリアセンターが設けられていることも多いです。
学事課やキャリアセンターでは求人を探したり就活の支援を受けたりすることができるほか、インターンシップ情報を探すことができます。
こまめに訪れて、求人情報とともにインターンシップ情報を探してみるのも1つの方法です。
また、学校の先輩に親しい人がいれば、インターンシップのことを聞いてみるのもいいでしょう。
先輩によってはいいインターンシップ先を知っていたり、紹介してくれたりする可能性もあります。
インターンシップに特化した求人情報サイト
求人情報サイトでは就活に関連する情報のほか、インターンシップ情報を掲載しているところもあります。
誰もが知っている有名企業を多く掲載しているところやベンチャー企業情報も載っているところ、インターンシップに特化したところなど媒体によってさまざまです。
複数の求人サイトをチェックして、業界・職種など具体的なワードから検索すると探しやすいでしょう。
企業の公式ホームページ
インターンシップを体験したい企業が決まっているなら、その企業の公式ホームページをチェックしてみるのも手です。
企業によっては求人情報サイトなどに情報を掲載しておらず、公式ホームページからのみ募集していることがあります。
募集するタイミングは企業によっても異なり、時期によっては受付が終了している場合もあるので注意が必要です。
求人情報サイトなども見ながら、公式ホームページもこまめにチェックしておきましょう。
インターンシップに参加するメリット・デメリット

学生で就職を意識しだすとインターンで企業を探し出すことも多くなってくると思います。
そもそも、インターンに参加するメリット・デメリットは何なのかについて紹介します。
大学でも就活を進めていくためにインターンに参加を促すことが多くなっているので、学生は参考にして、インターンに参加するのか考えていきましょう。
インターンシップに参加することのメリット
インターンシップに参加するメリットは、社会感覚を身につけたりその職業を体験できたりするなどさまざまです。
将来の道が決まっていない人も働きたい業界が決まっている人も、参加することで得られるメリットは多くあります。
ここでは、インターンシップに参加するメリットをいくつか紹介します。
業界を知るきっかけになる[メリット1]
就職活動をする際に、まず多くの学生がどの業界で働きたいかを考えます。
興味のある業界について本やインターネット、企業説明会などでも調べることはできますが、実際に働いてみるとイメージと違うこともあるはずです。
入社後のイメージや職場の雰囲気など、職業体験することでしか得られない情報も多くあるでしょう。
実際に体験することで入社後のミスマッチを防ぎ、早期離職を回避することも期待できます。
また、インターンシップで自分にその職業への適性があるか、何が足りないのかなど今するべきことが見えてくる可能性もあります。
就活に活かせる[メリット2]
就職活動をする際は、自己アピールや志望動機を書いたり話したりする機会も増えることでしょう。
そんなとき、インターンシップの経験を自己アピールや志望動機に加えることで説得力が増し、就活に活かせる可能性があります。
また、志望する企業でインターンシップに参加していると、原則として採用に優遇はないものの情報収集に役立てられます。
企業がどんな人材を探しているのかを知り、自分がその人材にマッチしていることをアピールできる可能性も高いです。
場合によっては採用担当者とパイプが繋がり、就活を有利な方向へ導くことも期待できます。
スキルが身に付く[メリット3]
長期インターンシップの場合、その企業の事業・業務内容をある程度知ることができます。
早いうちから職業体験しておくことで、スキルや技能を身につけ入社後の即戦力として活躍することも期待できるでしょう。
アルバイトとは違い、学業を優先してくれる企業が多いのもメリットの1つです。
ある程度報酬をもらいながらスキルや技能を身につけ、学業とも両立できる可能性があります。
インターンシップに参加するデメリット
メリットが多いインターンシップですが、デメリットとなりうる点もいくつか存在します。
まず、1日や数日の短期インターンシップの場合、実際の業務や企業文化など全てを理解する時間が足りない点があげられます。
場合によっては良い面だけ・悪い面だけが浮き彫りになって、入社後にミスマッチが起きてしまう可能性もあるでしょう。
長期のインターンシップなら企業のことを理解する時間も十分に設けられますが、1つの企業に対し拘束時間が長くなってしまいます。
その結果ほかの企業で就労体験する機会が得られず、視野を狭めてしまうことにも繋がるでしょう。
また、長期のインターンシップでは熱心になり過ぎて、学業との両立が難しくなるといったパターンも存在します。
拘束時間が長いとインターンシップを優先しがちになり、ほかの予定との時間調整が困難になることも多いです。
インターンシップ期間が長いと責任ある仕事を任せられる機会もあり、自分のスキルをアピールできるチャンスともなりますが、同時にそれが負担となってしまうこともあります。
場合によっては学業に支障をきたすこともあるため、長期インターンシップの際は業務に集中し過ぎてしまわないよう注意が必要です。
※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合
インターンシップの学生の疑問を解決

インターンシップの疑問が学生はいろいろとあると思います。
ここでは、その学生の疑問に対して回答していきます。
就活を始めたてや学生でまだ就職活動が本格的に動いてない方は参考にしてみてください。
インターンシップの期間とは
インターンシップには種類があり、期間によって短期と長期に分けられます。
最短の期間から長期の期間まで、どのくらいの期間があるのかや参加が多い時期について説明します。
1Dayインターンシップ
1Dayという名の通り、1日限りの職業体験を行うのが1Dayインターンシップです。
学業やアルバイトなどでまとまった時間が取れない場合、比較的参加しやすい1Dayインターンシップは活用できます。
1日でざっくりと企業のことが知れるため、職業体験というよりはイベントに近いのが特徴です。
短期インターンシップ
数日から1カ月ほどの一定期間職業体験を行えるのが、短期インターンシップです。
短期インターンシップは、主に企業が用意した課題をチームで取り組むといった形で行われます。
1Dayインターンシップはイベントに近いので、もう少し本格的な職業体験をしたいといった場合参加してみるのも選択肢の1つです。
長期インターンシップ
長期インターンシップは数カ月から半年ほど、長期にわたって勤務することが条件として募集されます。
場合によっては、1年以上の長期受け入れを行っている企業もあるでしょう。
期間が長いため、実際にその企業のいずれかの部門に配属され、そこで業務をこなしていくといった形で行われることが多いです。
インターンシップの参加が多い時期とは
インターンシップへの参加者が多い時期は夏休みや春休みです。
8月や1,2月などは大学が長期休暇に入っていることも多く、その期間なら学業に支障をきたさず参加できることが主な理由としてあげられます。
逆に参加者が一番少ないのは年度替わりの4月で、その時期は募集している企業もあまり多くないでしょう。
また、インターンシップの期間として人気なのは、参加しやすい1Dayインターンシップです。
短期・長期と比べると圧倒的に参加者が多く人気があるため、今後も1Dayインターンシップを開催する企業は増えていく可能性があります。
インターンシップで企業が行う内容とは
インターンシップのプログラム内容は企業によってさまざまです。
例えば短期インターンシップの場合、グループワークや講義、現役社員との交流や職場見学などが中心に行われます。
グループワークでは商品開発・新規事業の提案など課題が出されます。
それをグループで話し合ってアイディアを出し、結果をまとめてプレゼンで紹介するといった形式が多いです。
1日短期の場合は講義や現役社員を交えたイベント、職場見学などで終わることが多いでしょう。
長期の場合は研修を受け、実際に就業体験をすることがほとんどです。
社員とともに実際の業務を行うため責任が伴いますが、職場の雰囲気を知ることができ、実務のスキルが身につくなどメリットもあります。
短期のインターンで学生が得れる情報とは
たとえ短期間のインターンシップでも、参加しないより参加した方が分かることも多くあります。
就労体験といっても1日では厳しいこともありますが、企業によってはセミナーやプロジェクト形式などを用意し、1日でも分かりやすいように工夫しているところが存在します。
1日だけの体験であっても向き不向きがわかったり、職場見学で職場の雰囲気を体験したりすることは可能です。
少しでもミスマッチを減らせますし、企業と学生両方にとって有益な体験となることでしょう。
もちろん期間が長ければ長いほど、仕事体験やシミュレーション体験などを通してより実践的な就労体験が期待できます。
インターンは給料が学生に発生するのか
インターンシップでも、労働者とみなされれば賃金が発生します。
労働者とみなされる基準は以下の通りで、それを満たしている場合企業は賃金を支払う必要があります。
- 企業と学生の間に実質的な指揮命令関係があるか
- 利益が見込まれる生産活動に従事しているか
ほとんどの場合、数カ月の短期インターンシップや長期インターンシップには賃金が発生します。
ですが、1Dayインターンシップなど1日の説明会がメインの場合は、労働者とみなされる基準を満たしていないため賃金が発生しません。
インターンシップに参加すると就活が有利になる?
インターンシップは学生に企業を知ってもらうという目的のために行われます。
そのため、就活に直結するものではなく、内定に有利になるといったことはほとんどありません。
インターンシップが内定に直接作用するわけではないので、参加しなくても不利になることはないでしょう。
ですが、中小企業など事業規模が小さい会社では、インターンシップが有利になることもあるといわれています。
また、企業によってはエントリーシートを再び出す必要がないなど、選考手順を一部スキップできる場合もあるでしょう。
インターンシップに参加した学生に感想を紹介!

インターンシップでは企業を知ることができるほか、そこで働く人やほかの大学の学生と知り合うこともできます。
実際にインターンシップを体験した先輩の感想で多いのは以下の通りです。
- ほかの大学の友人ができて、それが刺激に繋がった
- イメージしていた業界・職種とは違うことを知れた
- 長期インターンシップで責任ある仕事を体験できた
- 仕事の厳しさを実感できた
1Dayインターンシップでもほかの大学の学生と知り合うことで、仲良くなって情報交換をするなど就活の幅を広げることが期待できます。
また、実際に働いてみるとイメージしていた業界と違っていたり、仕事の厳しさを知ったりもできるでしょう。
インターンシップに参加した先輩たちの多くは、どんな体験でも学ぶことができた・参加してよかったという感想を持ったようです。
インターンシップに参加して就活の軸を見つけよう
さまざまな企業や業界職種などを知ることで、自分の適性や将来やりたいことを見つけるきっかけになります。
志望する業界が絞りこめたり、ほかの業界を知りたいといった選択肢が増えたりもするため、インターンシップは有益なチャンスとなるでしょう。
このチャンスを思う存分活かして、将来の可能性を広げていくのも1つの方法です。
※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合

こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい
1.インターンは自分の強みや業界分析に繋がる
2.インターン参加に時間がとられるが、就活の軸ややりたいことを見つけられる
3.インターン参加は企業への自己アピールになり就活で有利になる