

※1. 2018/2/1~2018/7/31の当社研修参加者の内、当社が把握している就職決定者の割合
※2. 2005/5/1~2020/4/30の弊社主催の面接会参加人数
※3. 調査期間:2021年9月17日~9月19日(日本コンシューマーリサーチ)
「責任のない仕事を行いたい」と考えている方もいると思います。
責任のない仕事の特徴として、ノルマがない、マニュアルがあるなどの特徴があります。
他にも責任のない仕事を行うことで、ストレスやプレッシャーがないなどのメリットもあります。
しかし、責任のない仕事を行うことのデメリットも存在します。
この記事では、責任のない仕事の特徴や仕事を続けるメリット・デメリット、収入を上げる方法なども解説しています。
責任のない仕事について知りたい方は是非参考にしてみてください。
責任のない仕事は短期的には悪くない

責任のない仕事は、短期的に考えれば悪くありません。責任に押しつぶされて精神を病んでしまう人も一定数おり、それよりは責任がない仕事をして、自分のペースで働ける方が健全といえるでしょう。
しかし、責任のない仕事を長期的に続けることで発生するリスクもあります。ここでは、責任のない仕事を長く続けるとどうなるのかを解説します。
責任のない仕事を続けるのは危険
責任のない仕事を長期間続けるのは危険と考えられます。その理由は、責任のある仕事への転職が難しくなるからです。参考までに、2017年に厚生労働省が出したデータによると「年齢別の正規雇用転換率」は以下の結果でした。

上記の結果からも、年齢を重ねると責任の小さい「非正規雇用」から責任の大きい「正規雇用」への転職が難しくなると推測されます。年齢を重ねてから危険な状況に陥らないためにも、30代前半までに責任ある仕事でスキルを身につけておきましょう。
責任のない仕事が短期的に悪くない理由
責任のない仕事を長期的に続けるのはおすすめしませんが、短期であれば悪くありません。その理由は以下の3つです。
- プレッシャー、ストレスがない
- ノルマに追われない
- 精神的に余裕がある
それぞれの理由を、詳しく解説していきます。
プレッシャー、ストレスがない
プレッシャーやストレスのない仕事とは、以下の特徴に当てはまる仕事です。
- 顧客と直接やりとりをしない
- 定型のマニュアルに沿って作業する
- 平社員
これらの仕事は、予想外の業務があまり発生しないので、ストレスを感じづらいでしょう。また、長時間残業や休日出勤も発生しづらく、ワークライフバランスを保ちやすい点も大きなメリットです。
ただし、プレッシャーやストレスのない仕事を続けていると、企業側から評価されるような高いスキルは身につきません。長く働いてもアピールできるスキルや経験が少ないため、転職の際には不利になると考えられます。
ノルマに追われない
ノルマに追われないことは、ストレスを減らせる大きな要因の1つです。
反対に、ノルマや納期が決まっている仕事は責任が大きく、ストレスを感じやすいでしょう。例えば、営業職は成績が数字ではっきりと出るため、プレッシャーの大きい仕事の代表格です。
また、納期のある仕事も責任が重く、注意が必要です。特に、建築業界や広告業界、一部のIT業界(開発系のエンジニアなど)は厳しい納期が設定される場合も多い分野です。
ただ、ノルマのない仕事を続けていると、自己管理能力があまり身につきません。目標を数字で設定し、それを達成するために行動計画を策定するのは、とても大事な能力です。成績や納期などのノルマから逃げ続けると、いくらでも代わりの利く人材になってしまうおそれがあるので、注意しましょう。
精神的に余裕がある
責任のない仕事では、精神的に余裕を持って働けます。責任ある仕事を任された時、やりがいを感じる人とプレッシャーを感じる人に分かれます。プレッシャーを感じる人にとって、心の余裕は大きなメリットです。特に、休職期間が長かったり、体調面の理由から少しずつ社会復帰していきたい人にとって、精神的な余裕は重要な要素です。
ただ、精神的に余裕のある仕事はメリットもある一方、「スキルアップがしづらい」というデメリットもあります。多少のプレッシャーを感じる環境に身を置くことで「どうしたら効率的に成果を出せるか」を考えるようになり、結果として成長に繋がることもあります。
責任のない仕事が長期的に見ると悪くなる理由
責任のない仕事を長期的に続けることはおすすめできません。その理由は、以下の3つです。
- 給料が上がらない
- スキルが身につかない
- つまらなく感じてしまう
それぞれの理由を、詳しく解説していきます。
給料が上がらない
責任のない仕事は、一般的に「給料が上がりづらい」というデメリットがあります。実際、誰にでもできる仕事で、スキルアップできないまま、低い給料で働き続けている人も多くいます。医者・弁護士・パイロットなどの職種が高収入であるのは、高い専門性と、難関資格を取得した希少な人材であるからです。
また、多くの企業では、役職に就けば責任ある仕事を担当します。そして役職に応じて昇給するシステムになっています。つまり、責任と給料は比例関係にあるのです。給料が上がらないとライフイベントに影響したり、老後資金に余裕がなく定年後も働く必要が出てくるでしょう。
給料を上げるには、以下3つの方法があります。
- 昇格して責任ある仕事をする
- 副業してスキルを身に着ける
- スキルの身につく会社に転職する
まずはどれか1つ、できそうなものを検討してみましょう。
スキルが身につかない
責任のない仕事を長期間続けても、スキルがあまり身につきません。理由は「給料が上がらない」ことと同様、責任のない仕事の多くは、特別な知識やスキルを必要としないからです。組織にとって替えの利く存在になりやすく、会社の業績が傾いた時まっさきにリストラ候補にされやすいことも特徴です。
責任のない仕事をしている人は、年齢を重ねるにつれて転職しづらくなるため、他者と差別化できるスキルの習得を目指しましょう。
つまらなく感じてしまう
責任のない仕事を続けていると、だんだん「つまらない」と感じます。人によって程度の差はありますが、人間には「飽きる」という性質があるからです。また、ほとんどの人には「成長したい」という願望があるため、単純作業を繰り返していると、むしろそれがストレスになることもあります。
つまらないと感じる仕事をそのまま続けると、歳を重ねてから「もっとやりがいのある仕事を探せばよかった」と後悔するかも知れません。そして、つまらないと感じている仕事では、成長もできません。
このような状況にならないために、やりがいを感じられる仕事を探して早めに転職することをおすすめします。
責任のない仕事と特徴について紹介
ここからは、責任のない仕事と、これらの仕事に当てはまる特徴を紹介します。「責任のない仕事に就きたい」と考える人は、責任のない仕事をするメリットと長期的に続けることのリスクを踏まえたうえで、参考にしてください。
責任のない仕事15選
責任のない仕事15選は、以下の通りです。
- 清掃員
- 警備員
- 交通誘導員
- トラックドライバー
- タクシードライバー
- 工場のライン作業員
- ピッキング作業員
- 事務職
- コールセンター
- 検針員
- 新聞配達
- ポスティング
- 郵便配達員
- 治験
- エキストラ
これらの職種の共通点は「特別なスキルや経験を必要としない」ことです。もちろん仕事を覚えるまでは一定の時間がかかりますが、短期間で習得できるでしょう。ただ、前述のとおり、給料が上がりにくかったり、スキルが身につかないなどデメリットもあります。
責任のない仕事の特徴15選
先ほど紹介した15の仕事には、以下の特徴があると考えられます。
- 特別なスキルや経験を必要としない
- 顧客と直接関わらない(または関わりが少ない)
- 一人で淡々と作業できる
- 会社の業績に大幅な影響を与えない
- ノルマがない
- 納期に追われない
- 単純作業
- ルーティンワーク
- トラブルがあまり起こらない
- マニュアルが用意されている
- 自ら判断することが少ない
- 残業が少ない
- 体力的な負担が少ない
- 機密情報を取り扱わない
- ミスをしても許容されやすい
どれも「ストレスを感じづらい」という点で共通しています。
責任のある仕事はストレスが減る
これまで責任のない仕事について触れてきましたが、ここでは反対に「責任のある仕事を続けると、だんだんストレスが減っていく場合がある」ことにも触れていきます。なぜなら、責任ある仕事には以下のメリットがあるからです。
- 人によっては、責任のない仕事よりストレスにならない
- スキルが身につき、自分ができる幅が増える
- 収入が増え、金銭面で不安を感じなくなる
以下、それぞれの理由を詳しく解説していきます。
責任のない仕事は逆にストレスになることがある
意外に思うかもしれませんが、責任のない仕事を続けているとだんだんストレスが溜まっていきます。最も大きな要因は、年齢を重ねるにつれ仕事の選択肢が減っていくことです。この「選択の自由のなさ」がストレスや不安の種になる人もいます。20代のうちに、実績を重ねていける仕事に挑戦しましょう。
スキルが身につき、自分ができる幅が増える
スキルが身につくと成長を実感でき、やりがいにつながります。ここでいう「スキルが身につく仕事」は大抵、責任が伴う仕事です。
例えば、清掃は誰もができるため、「トイレ掃除ができます!」というのはスキルとしてアピールできません。一方で「お客様の要望に沿ったホームページの制作ができます」というスキルは、できる人材が限られるためアピールポイントになります。評価されるスキルがあれば有利な条件で採用されやすく、ストレスが減らせる可能性も大きいでしょう。
このように、企業から求められるスキルを身につけることで、仕事に対するモチベーションや満足感を維持しやすく、長期的に見ると仕事のストレスを減らせます。
収入が増え、金銭面で不安を感じなくなる
責任ある仕事を続けていると、金銭面で不安を感じなくなっていきます。なぜなら、スキルや経験に応じて年収が決まるからです。責任のない仕事ではスキルアップできず、同じ会社で働き続けたとしても昇給のスピードが遅い傾向があります。転職の際にも不利になるおそれがあります。
若いうちは年収に大きな差がないかも知れませんが、20代の頃からスキルを着実に習得した人は、それに応じた待遇がされて年収が上がっていきます。将来、金銭面での不安を減らしたいなら、20代のうちに差別化できるスキルや経験を積み重ねましょう。
まとめ
責任のない仕事がいいと考えている人に向けて、責任のない仕事をするメリットとデメリット、責任のない具体的な職種や特徴を解説しました。
責任のない仕事は短期的に見れば悪いことばかりでもありませんが、長期的に見ると仕事の選択肢が減ったり、給与が上がらないなどのストレスを感じるおそれもあります。
ある程度は責任を伴う仕事を受け入れ、年齢に応じたスキルアップを目指すことで、長期的なストレスや不安を低減させて働くことができるでしょう。

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