「未経験でも稼げる仕事って何だろう?」と、思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
稼げる仕事には共通する特徴があります。
こちらの記事では、稼げる仕事の特徴やメリット/デメリット、稼げる仕事に就くために必要なポイントを解説しています。
未経験でも稼げる仕事について理解し、あなたの就職活動にお役立てください。
- 未経験でも稼げる仕事5選の「仕事内容」「年収」「稼げる理由」を解説
- 未経験でも稼げる仕事には「専門性」「強いメンタル」「長時間労働」が求められる
- 未経験でも稼げる仕事は、人により向き・不向きが明確に分かれるので見極めが重要!
この記事の目次
未経験から稼げる仕事10選
まずは、経験や知識がなくても採用してもらえる可能性がある稼げる仕事にはどのような職業があるのかについて、仕事を選ぶ際の参考として知っておきましょう。
以下の10種の仕事は、未経験からでも稼げるチャンスがある仕事です。
- MR
- 不動産営業
- 保険外交員
- 長距離ドライバー
- 施工管理
- オペレーター・アポインター
- 記者・ライター
- システムエンジニア
- キャリアカウンセラー
- Webディレクター
それぞれの仕事について簡単な仕事内容と、なぜ稼げる仕事と言われているのか、その理由についてご紹介します。
※各職種の平均年収は「2024年版 職種別 モデル年収ランキング」から引用
仕事1:MR
MR(エムアール)とは「医薬品会社の営業社員」を指す言葉です。
具体的には、病院などの医療機関に対して自社の医薬品を売り込むことが主な仕事です。MRは営業職ではありますが、一般的な営業と比べると年収が高くなる傾向があります。その理由は、専門性が高い営業職だからです。「医薬品」という特殊な商材を扱っており、さらに病院関係者など専門職と対等に話し合える知識が必要になります。
MRの平均年収は、589万円です。優秀な人材を集めるため、営業職の給料額としては比較的高く設定されています。営業成績に応じたインセンティブが別に支給される場合もあり、好成績をあげて年収1000万円台の収入を得られる人もいます。
実は、MRのうち半数近くを文系の学部出身者が占めています。最初は医薬品の知識が全くなくても、採用選考の際に学習能力が高いと評価されれば入社できる可能性もあります。もちろん入社後は専門知識を習得するため、猛勉強する必要がある点には注意しましょう。「専門性の高い仕事をしたい人」や「知的好奇心が旺盛で、継続的な勉強や情報収集が苦にならないタイプ」に適した職種と言えるでしょう。また、営業成績によりインセンティブが付く場合は「自分の努力が給与額に反映されることにやりがいを感じる人」や「目標達成のプレッシャーが苦ではない人、むしろやる気に慣れるタイプ」に向いているでしょう。
仕事2:不動産営業
不動産営業とは、一戸建て・マンション・土地などの「不動産」を個人や法人に販売する仕事です。ただ、稼げるのは不動産営業の中でも「高額物件を扱う仕事」であり、たとえば賃貸住宅の仲介はそれほど高い年収は見込めません。
新規の飛び込み営業がメインであることが多く、体力的・精神的に厳しいという一面もありますが、その厳しさを上回る「高年収を得られる可能性」という点が魅力のひとつです。
不動産営業職の平均年収は960万円となっていますが、これは一定レベル以上の目標達成が前提の金額であることの認識が必要です。
あくまでも成果主義の業界なので、「精神力と体力に自信のある人」なら挑戦してみる価値はあるといえるでしょう。一方で、成果が上がらないと高年収は期待しづらいシビアな仕事でもあります。そのため「不動産営業として働いてみたけど、すぐに辞めてしまった」という人も少なくありません。
ただ、不動産営業は年齢や性別に関係なく、積極性や社交性、営業センス、忍耐力やマメさなど複数の能力があれば、若くても年収1000万円台を目指せる仕事でもあります。
仕事3:保険外交員
保険外交員とは、一般家庭や企業を訪問し、保険商品の紹介・契約内容の見直しを提案する仕事です。勤務時間がある程度自由に選べる仕事のため、子育中や子育てが落ち着いた年代の女性も活躍しています。
保険外交員は、実力次第で年収をアップさせることのできる仕事です。なぜなら、自分が提案した保険商品に顧客が加入すると、そのぶんがインセンティブとして手元に入るからです。
平均年収は、金融営業(法人)というカテゴリで693万円になります。ただし、このデータには保険以外の金融商品(株・債権など)の営業職も含まれています。保険外交員のみの平均年収ではない点にはご留意ください。
ただ、保険の営業では、FP(ファイナンシャルプランナー)に代表されるように、顧客に対して将来設計や資金計画のアドバイスをしながら最適な保険を提案していきます。そのため、不動産営業などよりは比較的に成約に至りやすく、特に外資系では契約を取るほどインセンティブが付与される場合があります。
ただ、多くの人がすでに何かしらの保険に加入しているため、追加で新しい保険への加入を促したり、新規の見込み客を探すのは並大抵のことではありません。
保険外交員に向いているタイプは、人に話を聞いてもらえるような魅力を持っていること、さらに「この人が勧めるなら」と内容に納得し、信頼してもらえるような人間性を兼ね備えていることも大切です。
さらに、保険外交員になるうえで、経験や資格といったものは特に必要とされていません。入社後に「生命保険一般過程試験」という試験に合格する必要はありますがさほど難易度は高くないため、ほとんどの人が一発合格しています。
金融営業にはさまざまなものがあり、証券や銀行の場合は学歴が重視されることは少なくありません。一方、学歴に関係なく働きやすい保険外交員は、学歴や職歴に自信がない人でもチャレンジできる仕事です。
仕事4:長距離ドライバー
長距離ドライバーとは、一般的に大型トラックで荷物を運ぶ人を指す言葉です。大型自動車免許は必要ですが、逆に言えば必要な資格はこれのみです。
長距離ドライバーの年収は、低い人でも400万円、高い人は1000万円を超えます。ネット通販による買い物が日常的になり、物流量がかなり増えています。荷物を運ぶためには、当然のようにそれを運ぶ人が必要ですが、肝心のドライバーが慢性的に不足しています。そのため、物流会社では高い給料を払ってでもドライバーの確保に努めているのです。なかでも長距離ドライバーは、一般的なドライバーよりも多くの給料が支払われます。
長距離ドライバーはひたすら運転を続ける仕事のため、体力や集中力が求められます。勤務形態も不規則になりがちで、深夜に家を出る・早朝に帰宅するなどのシフトになることもあるため、なり手が少なく人手不足という理由もあります。
長距離ドライバーは決して楽な仕事ではありませんが、ほとんどの時間をひとりで過ごすことになることから、運転が好きで誰かと一緒に働くことに苦手意識を持っている人にとっては向いています。体力に自信があり、ひとりでいることに抵抗がない人は、長距離ドライバーを検討してみてもよいでしょう。
仕事5:施工管理
施工管理の仕事は、工事現場を取り仕切る責任者という立場で、いわゆる「現場監督」です。業務内容は工事がスムーズに進むように現場全体を管理するというもので、大きく「工程管理」「品質管理」「原価管理」「安全管理」の4つの業務があります。
平均年収は607万円となっています。施工管理の仕事にはインセンティブはありませんが、比較的残業が多く、残業代がしっかり支給され、さらに施工管理に関連する国家資格を取得することで収入をアップできます。
施工管理の魅力は「まったくの未経験者でもOKである」ことも多い点です。1級・2級建築施工管理技士や1級・2級土木施工管理技士という国家資格もありますが、受験には実務経験が必須です。そのため、働きながらスキルや専門知識を身につけて資格を取り、キャリアアップを目指したい人に向いている仕事です。
仕事6:オペレーター・アポインター
オペレーター・アポインターは、電話を通してお客様と接する仕事です。
オペレーターは主に「お客様サポート」として、商品やサービスに対する問い合わせや、クレーム対応などを行います。
アポインターは「営業担当」として、新たな顧客を獲得する営業活動を行います。保険や学習教材の購入を勧めたり、訪問営業の約束を取り付けたりすることが主な仕事です。
オペレーター・アポインターの平均年収は、938万円です。
特にアポインターの年収が高いですが、その理由としては次の3つが挙げられます。
- 高いコミュニケーション力が必要な仕事だから
- 紹介する商品の単価が高い傾向があるから
- インセンティブを導入している会社が多いから
インセンティブの割合は会社によって異なりますが、たとえば40件のアポイント(お客様と会う約束)を確保すると、15万円前後のインセンティブを受け取れる会社もあります。
オペレーター・アポインターともに特別な資格はいりません。高いコミュニケーション力は必要ですが、電話対応ができれば未経験でも採用される可能性があります。
なお、オペレーターはクレーム対応があり、アポインターはお客様に断られることも多い仕事です。そのため、気持ちの切り替えが得意な人に向いている仕事といえるでしょう。
仕事7:記者・ライター
記者・ライターは、“書く”ことで対価をもらう仕事です。
たとえば新聞や雑誌の取材記事、Webサイトの商品説明文などを書く仕事が挙げられます。
記者・ライターの平均年収は、844万円です。
新聞記者の年収が特に高く、大手新聞社になると年収1000万円を超えることも珍しくありません。
中小規模の新聞社や、コピーライター・テクニカルライターといった他のライターの平均年収は大手新聞社よりは低めです。とはいえ多くのライター系の職種が、日本人の平均年収458万円*を超えています。
記者やライターは未経験者の正社員採用も活発です。資格や学歴ではなく、「学習意欲」や「難しいことを分かりやすく伝える力」などが評価される仕事のため、こうした強みが少しでもあれば応募してみましょう。
ちなみに家電などの取扱説明書を書く「テクニカルライター」は専門知識が必要ですが、こうした仕事でもライター未経験者を採用する会社は少なくありません。
自分が書いたもので多くの人の心を動かせるのは、記者・ライターならではの醍醐味です。書くことに楽しさを見いだせる人には、まさに天職に感じられる仕事といえるでしょう。
*出典:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
仕事8:システムエンジニア
システムエンジニア(SE)は、ITシステムの設計や開発を担う仕事です。
ITと聞くと理系の仕事に感じるかもしれませんが、実は文系・未経験者の採用も活発です。なぜなら手を動かしてITシステムを作る専門職というよりは、システム開発を先導していく「プロジェクトリーダー」としての役割が求められる仕事だからです。
具体的には、システムを開発してほしい顧客の要求をもとに設計などを決め、開発予算や作業員の確保、進捗管理などを行います。
システムエンジニアの平均年収は、599万円です*。
年収が比較的高い理由としては、IT業界が深刻な人手不足に陥っていることが挙げられます。
IT化に積極的な会社が多い一方で、システムを作る人員は不足しています。そのためシステムエンジニアを募集している企業は、経験者・未経験者問わず、高い給料を提示することで人材を確保しているのが現状です。
システムエンジニアは最新のIT知識を学んでいく姿勢が欠かせないため、学習意欲が高い人に向いています。チームで働く仕事のため、周りと協力しながら作業を進めることが好きな人にもおすすめです。
*「システムエンジニア(DB・ミドルウェア設計/WEB・オープン・モバイル系)」の平均年収を参照
仕事9:キャリアカウンセラー
キャリアカウンセラー(キャリアアドバイザー)は、相談者の仕事の悩みに乗り、解決策を一緒に考えていく仕事です。
具体的には就活や転職、育児と仕事のバランス、定年後のセカンドキャリアなどの不安や悩みに対し、適切なアドバイスを送ります。仕事によっては面接のサポートや、求人を紹介することもあります。
キャリアカウンセラーの平均年収は、565万円です。
年収が高い理由は、インセンティブを手にしやすい仕事だからです。たとえば転職エージェント(※)に勤めているキャリアカウンセラーの場合、サポートした求職者が転職すると、その成果割合に応じた報酬を受け取れることがあります。
キャリアカウンセラーは資格がなくても働くことができ、多くの人材会社が「未経験OK」の求人を出しています。事実、経理や研究者など、人材系の仕事とは異なる職種から転職する人も珍しくありません。
キャリアカウンセラーは傾聴力がある人に向いています。まずは根気強く話を聞きつつ、相談者にとっての最適解を時間をかけて見つけていく仕事、ということを覚えておきましょう。
※転職エージェント:求職者の転職活動をサポートする会社
仕事10:Webディレクター
Webディレクターは、Webサイトの企画や設計をする仕事です。
会社によって業務範囲は異なりますが、一般的にはクライアント(お客様)の要望をヒアリングしてサイトの方向性を決め、納期に間に合うように設計チームをまとめていくことが求められます。
Webディレクターは企業の売上を左右する大事な仕事のため、ここまで紹介してきた仕事に比べると未経験者の採用は少なめです。一方でWebデザイナーやWebマーケティングの経験がある人は「Webサイトの制作の流れを理解している」と判断され、未経験でも歓迎されることがあります。
Webディレクターの平均年収は、565万円です*。
年収が高い理由は、主に次の2つです。
- 制作チームを率(ひき)いていく、責任あるポジションだから
- Web業界には人手不足に悩んでいる会社が多く、高い年収を提示しないと応募が集まらないから
納期を守ることが特に重要な仕事のため、Webディレクターはスケジュール管理が得意な人に向いています。ゴール(目標)から逆算して計画を立てることが得意な人は、ぜひチャレンジしてみましょう。
*「WEBコンテンツ企画・制作」の平均年収を参照
未経験でも稼げる仕事の特徴
未経験でも稼げる仕事の裏側についてわかってきたでしょうか。これらの背景を知ったうえで未経験でも稼げる仕事に就きたい場合、稼げる仕事にはどんな特徴があることが多いのかについても、事前に知っておくとよいでしょう。
具体的には、下記の3つが考えられます。
- インセンティブ制度がある
- 面接では「人柄」が重視されることが多い
- 体力仕事の一面がある
それぞれの特徴について、解説します。
1. インセンティブ制度がある
稼げる仕事に共通する特徴として、インセンティブが発生することが多いことが挙げられます。
たとえば、保険外交員として100万円の保険商品を売ったとします。あくまでもわかりやすい例としてですがこの場合、インセンティブ率が10%であれば「10万円」をもらうことができるのです。
インセンティブは基本給とは別に支給されるため、成果を上げれば上げるだけ収入は増えていきます。そのため人によっては、通常もらえる年収以上の額を手に入れることができます。
インセンティブ制度がない仕事でも昇給やボーナス増額などで収入を増やすことは可能ですが、定期的に収入を増やしていきやすいのは、やはりインセンティブ制度のある仕事といえます。
2. 面接では「人柄」が重視されることが多い
面接の場で「人柄」が重視されることも、稼げる仕事に共通する特徴のひとつです。
たとえば営業職の場合、いくら専門知識が豊富でも、横柄な態度や上から目線で接したりすれば、多くの場合相手にされないでしょう。医薬品にしても不動産にしても保険にしても、競合他社やそこで働く営業職は大勢います。相手からすれば、人間性に問題があるような営業の人にわざわざ担当してもらわなくても、別の人に担当してもらえばよいので、困らないのが本音です。
そこで大切になるのが「人柄」です。未経験で稼げる仕事には営業職も多い傾向にありますが、営業職は、とくに相手を不快にさせないコミュニケーション力、そして要望を真摯に受け止める傾聴力などが大切です。
人柄がよく顧客と信頼関係を築ける人であれば「あなたから買いたい」「あなたに担当してほしい」と思ってもらいやすくなります。結果として売上を上げるチャンスをつかみやすくなり、稼ぎやすくなるのです。
3. 体力仕事の一面がある
体力仕事の一面があることも、稼げる仕事に共通しています。
たとえば長距離ドライバーの場合は、一日中運転し続けなければいけないことから、肩や腰の不調に悩まされることもあります。不動産営業をはじめとする営業系の仕事も、新規開拓のために暑い日であっても外回りをしたり、長時間を費やしてテレアポをしたりなければいけません。未経験で稼げる仕事は、体力に自信がないとなかなか厳しい面があることも事実なのです。
ただし、自分の体力と相談しつつ仕事ができるという側面もあります。長距離ドライバーであればこまめに休憩を入れる、保険外交員であれば、月の前半に契約を取れそうな見込み客にアプローチして契約を取り、後半はややペースを落として働く、などです。
稼げる仕事の場合、求められていることをきっちりやったり、成果を上げさえすれば、あとは多少自分で働き方を調整しても特に問題はないケースも少なくありません。能力がある人の場合、業務量をうまくコントロールし、身体を酷使しすぎずに高給を得ている人も少なからず存在します。
未経験から稼げる仕事に就く方法【3ステップ】
未経験でも稼げる仕事で働きたい人は、次の3つのステップを意識しましょう。
- ステップ1:実践経験を積む
- ステップ2:自己PRを強化する
- ステップ3:志望動機を固める
内定を手にするコツも交えて、それぞれのステップについてお伝えします。
ステップ1:実践経験を積む
まず取り組みたいのが、実践経験を積むことです。なぜなら未経験者ではなく、経験者として企業にアピールできるようになるからです。
実務経験としては次のような例が挙げられます。
未経験から営業職を目指している場合
→ クラウドソーシングサイト*に登録して、副業で「営業代行」を始めてみる
未経験からシステムエンジニアを目指している場合
→ プログラミングを学んで、簡単なスマホアプリを開発してみる
*クラウドソーシングサイト:仕事を発注したい人と、仕事を受けたい人が出会えるマッチングサービス
株式会社学情の調査によると、業種・職種未経験者を採用する企業の約半数が「成長意欲」を重視しています*。
「未経験なので一から教えてほしい」という人と、「経験者に追いつくために努力している」という人では、やはり後者の前向きな人のほうが採用したいと感じるものです。入社後もモチベーション高く働いてくれるイメージが湧きますし、一から教育する手間も省けるからです。
未経験者は、まずは「成長意欲」をアピールすることが大切です。副業や、スクールへの通学など、応募前の時期からできることをコツコツと始めていきましょう。
出典:学情「業種・職種未経験者の採用」に関する調査(2023年4月7日~2023年4月21日)
ステップ2:自己PRを強化する
次に意識したいのが、自己PRの完成度を高めることです。「この人の経験や強みであれば、ウチの会社でも活躍するイメージが湧く」と企業から判断されると、選考通過率が高まるからです。
自己PRの完成度を高めるためにも、まずは応募する企業が求めている強みを把握しましょう。
ちなみに高校受験で過去問を解いた人も多いかと思いますが、そもそも過去問を解くのは「どんな知識を学べば良いか」を把握するためです。つまり、相手が求めているものを見つける作業といえます。
これは就職活動でも同じです。やみくもに自分の強みをアピールするより、「企業が求めている強み」が自分にあれば、その強みをアピールするほうがマッチング率は高まるのです。
たとえば未経験者の採用が多いMRと不動産営業では、次のような強みが評価されます。
■MRで必要な強み
粘り強さ、信頼関係構築力
■不動産営業で必要な強み
交渉力、提案力
どの強みが必要か分からない人は、企業の採用ページにある「社員インタビュー」を読み込んでみましょう。業務に求められる力が書かれていることが多いので、仕事に必要な強みを効率的に把握できます。
ステップ3:志望動機を固める
最後のステップは、志望動機を作り込むことです。なぜなら志望動機をしっかりと固めることで入社意欲を高く評価され、未経験でも採用される確率を高められるからです。
志望動機が苦手な人は多いかと思いますが、まずは焦らず、次の5つについて考えてみましょう。
- その会社で成し遂げたいこと、将来の夢
- 職種に興味をもったきっかけ、理由
- その企業に興味をもったきっかけ、理由
- 生かせる強み
- 入社意欲
参考までに、MRの志望動機を紹介します。
MRの志望動機(例)
医薬の面から社会に幸せを届ける力になりたいと考え、志望いたしました(1)。
幼少期に祖父をガンで亡くしましたが、抗がん剤の効果が高く、祖父との時間を長く過ごせたことが今でも記憶に残っています。そして医療機関と患者の橋渡し役であるMRがいるからこそ、患者様、そしてその家族の幸せを生み出していることに大きな魅力を感じました(2)。
なかでも貴社は抗がん剤をはじめ、多くの患者様と家族を救う医薬品を開発している点に魅力を感じています(3)。
携帯ショップのアルバイト経験で培った粘り強さや、お客様との信頼関係構築力を生かし、即戦力のMRとして貢献できるように技能の向上に励んでいきます。(4)
患者様や家族の笑顔を一つでも多く生み出す未来に向けて、貴社において日々努力を重ねていく所存です。(5)
志望動機は会社ごとに内容を変える必要があるので大変です。しかし会社のことを調べ、自分の経験などを織り交ぜながら書いた志望動機は入社意欲が強く伝わるため、時間をかけて作成する価値は大いにあります。
上記で紹介した5つのステップを意識しつつ、応募する企業ごとの“オリジナルな志望動機”を作りましょう。
志望動機の例文は次の記事でも複数紹介していますので、あわせてチェックしてみてください。
未経験でも稼げる仕事のメリット
未経験でも稼げる仕事で高収入を得たい人は、事前に稼げる仕事のメリット・デメリットを理解しておくと、入社後のミスマッチ予防につながります。
それでは、まずメリットからご紹介していきます。
メリット1:仕事への適性が高ければ早期から活躍できる
実際に勤務して自分に適性があると実感し、働いていておもしろいと感じる仕事であれば、はじめは未経験でも知識やスキルをどんどん吸収していけるでしょう。その結果、早い段階で有効な戦力となって活躍でき、実績が評価されれば待遇が良くなっていく可能性もあります。
メリット2:学歴に自信がない人でも稼げる/出世できる
MRなどのように「大卒以上」という条件があるものを除けば「学歴不問」の求人もあるので、学歴のハンデがない状態で働けます。大卒以外の人でも実績を上げれば高収入を得たり、役職に就ける可能性があるのです。学歴がコンプレックスになっている人にとって、実際の成果をもとに評価される仕事にはやりがいが感じられるでしょう。
メリット3:チャンスは全員平等
業務経験がない人でも採用されるため、誰にでもチャンスがあるといえます。平等にチャンスがあるということは、自分の努力次第で稼いでいくことも可能ということです。
未経験仕事でも稼げる仕事のデメリット
未経験でも稼げる仕事のデメリットとしては、以下のような事柄が考えられます。
デメリット1:向き不向きが大きく影響する
未経験で採用はされたとしても、実際に仕事が始まってみれば「向き不向き」が成果にあらわれてきます。仮に、向いてない仕事であるにもかかわらず成績良好で稼ぐことができたとしても、長期的に続けていくのはつらくなる可能性もあります。
デメリット2:思っていたよりも稼げないことがある
稼げる仕事といっても、想像していたよりも実際には稼げないということもあります。たとえば、求人情報にモデルケースとして「入社1年目:年収1000万円」という表記があったとします。「自分もがんばればその額を稼げるかも」と期待するかもしれませんが、そこまでの好待遇を得る人は業務量がずば抜けていていたり、もともとの交友関係や前職での付き合いから見込み客を多く抱えているなど、他の追随を許さない優位性を持っているケースもあります。普通に定時内で働いているだけでは、まず到達できないことをやっている可能性も高いのです。モデルケースは「平均値」ではありませんので、あくまで参考程度にとらえておくのがいいでしょう。
デメリット3:仕事を最優先に考えなければ続かないことがある
稼ぐためには長時間働くことも厭わなかったり、プライベートの時間も仕事につながる活動に力を入れたりと、いわゆる「仕事が一番」という価値観の人でなければ、長く高収入を得ていくのは難しい仕事もあります。つまり「稼げる金額」と「あなたの時間」はトレードオフの関係にある状況です。
そこで、単に「稼げる」というだけでなく、「具体的にいくら稼げれば自分は満足できるか」という視点を持つことも重要です。
- あなたは、なぜ・何のために「稼ぎたい」と考えていますか?(目的)
- あなたは、いくらぐらい「稼ぎたい」と考えていますか?(具体的な金額)
- その金額は、ほんとうに必要な金額ですか?(その額を目標にする根拠)
- あなたが、自分の時間を使ってやりたいことは何ですか?(時間の優先順位)
- あなたは、どのような人になりたいですか?(短期的・長期的な成長ビジョン)
上記のような項目を、ひとつひとつ自問自答してみましょう。これらは、あなたの時間やお金に対する価値観、自分の成長や生き方の優先順位を明確にするための質問です。
すぐには答えがでない項目もあるかも知れませんし、年齢や環境によって答えが変化することもあるでしょう。事あるごとにこうした質問を自分自身に問いかけていくことで、あなたのライフスタイルにおける「仕事の軸」が明確になります。「あなた自身の基準」がはっきりしていれば、どの仕事に就くか・この仕事を続けるか否かというような選択をする際に役立ちます。ぜひ、あなた自身の価値観や優先順位を確かめてみてください。
未経験でも稼げる仕事の裏側
未経験から稼げる仕事にはどのようなものがあるのか、把握できたでしょうか。ただし、稼げる仕事には「裏」があります。その仕事に就くだけで稼げる仕事があるのならば、みんなその仕事に就いて当たり前のように高収入を得ているはずです。
具体的には、以下のような側面が考えられます。
- 入社後に専門性を徹底して磨き上げる必要がある
- 精神的な強さが必要である
- 時間的拘束が強い
未経験でも稼げる仕事の裏側について、それぞれご紹介します。
入社後に専門性を徹底して磨き上げる必要がある
経験がなくても稼げる仕事に就職することは可能ですが、ほとんどの場合、入社後も努力し続けなければ、稼ぐハードルは高くなります。先ほどご紹介した、MRの仕事を例に考えてみます。
たとえばMRの場合「医薬品を扱う仕事だから、薬剤師資格がなければダメなのでは?」と考える人もいるかもしれません。しかし、公益財団法人MR認定センター「MR白書2020 MRの概要について」によれば、MRのうち薬剤師資格を持っているのは8.7%と、全体の1割弱にとどまっています。
ただしMRの場合、入社後はほとんどの会社で、専門知識があることを示す証である「MR認定証」を取得することが定められています。この認定証は、5年ごとに更新手続きが必要です。
公益財団法人MR認定センター「これまでの試験結果」によれば、平成9年の第1回から第26回までの試験の合格者は、延べ79.5%という結果です。約2割が落ちているという結果からも、決して簡単なレベルの試験内容ではないことがわかります。
知識がない状態でも入社はできますが、入社後に専門知識を身につけなければ、医師や看護師と話ができません。医療従事者からすると「MRなのだから一定レベルの専門知識を持っているのは当たり前」だと思われていますし、質問などに正確に答えられなければ、信用を失ってしまいます。
未経験でも稼げる仕事は「入るまで」よりも「入ってから」が大変であることが多い点は知っておきましょう。
精神的な強さが必要である
厚生労働省「新規学卒者の離職状況」によれば、平成29年3月に大学を卒業した人のうち、3年以内に離職した人の全体の人数と、未経験でも稼げる仕事としてご紹介した一部の職業の業界の離職率は、以下の通りです。
- すべての産業合計:15万543人
- 金融・保険業:9348人
- 建設業:6191人
- 不動産業:4965人
- 運輸業:3562人
いかがでしょうか。もちろんその業界ごとに就職したそもそもの人数にもよりますが、やはり、離職者が一定数は出てしまっているということがわかります。
たとえば不動産営業や保険外交員はうまくいけば高収入になりますが、基本的にはノルマが課せられていたり、会社から一定のプレッシャーをかけられたりしているのが一般的です。
たとえば不動産営業の会社のなかには、ブラックな労働環境が当たり前になってしまっているところも少なくありません。「契約が取れるまでは会社に戻って来るな」「どんな手を使ってでも契約を取れ」などと強いられてしまう可能性もあります。
保険外交員の場合も、多くの場合は移動交通費やお客さんとの食事代なども収入に込みとなっていることが多いため、契約が取れなければ持ち出しが多くなってしまい、むしろほかの仕事よりも収入額が低くなるリスクもあります。
こういった環境に強いストレスを感じているのに無理をして続けると、最悪の場合、うつやパニック障害などの精神疾患につながってしまうリスクもあります。
同じ仕事をしても、ある人は全然気にならず平気なことも、ある人には耐えられないほどつらく感じることもあります。稼げる仕事には、精神的なタフさは必須といえます。
時間的拘束が強い
未経験でも稼げる仕事のなかには「稼げるぶん働く時間も長い」というケースがありがちです。
毎日新聞「長距離トラック「16時間」の基準超え4割 運転手拘束」によると、500キロ以上の長距離運行をしているドライバーの拘束時間が16時間を超えるケースは43.1%と、全体の4割以上であることがわかっています。さらに、仕事を終えてから次の運行までの間が8時間未満の割合も16%という結果であることも、国土交通省の調査で判明しています。
施工管理の仕事も、業務量が非常に多いうえにひとり当たりが担当する仕事量が増えてしまいがちという特性上、おのずと働く時間が長くなってしまう傾向が考えられます。
時間的拘束が強い仕事には、人によっては以下の弊害があります。
- プライベートの時間が少なくなりがち
- 休息が取れず体調を崩す恐れがある
- ストレス解消のため稼いでも散財してしまう
- 家族や友人となかなか一緒に過ごせない・会えない
- 年齢を重ねたときに働けなくなるリスクがある
「稼ぐことが最優先で長時間労働でも気にならない」という人であれば問題はありませんが「ある程度休みも取りながら健康的に長く働いていきたい」という人にとっては、こういったことがネックになってしまうでしょう。
稼げる仕事に就くために必要なこと
稼げる仕事のメリットとデメリットについても理解できたでしょうか。「稼げる仕事をしてがんばりたい」「いずれ絶対にいまよりも稼げるようになりたい」という人が、あらかじめ知っておいたほうがよいことがあります。
具体的には、以下の3つです。
- 専門性を磨く
- いつまでにどの程度稼ぎたいのかを決める
- その仕事が自分に合っているか考える
もっとも大切なのは「最終ゴールを決めること」です。ただ漠然と稼げるようになりたいと思っているのと、具体性を持ってひとつずつ行動していくのでは、その実現可能性は大きく変わってきます。それぞれについて、説明します。
専門性を磨く
稼げる仕事に就くうえで大切なのが、専門性を磨くことです。たとえば営業の場合、営業スキルやその業界の専門知識を知るために努力を継続する以外に「ターゲットを絞る」ことも有効です。
たとえば保険外交員の場合、すべての年代や性別を対象にするのではなく「大手に勤める30代男性」というように、絞って営業をかけるのもひとつの手です。狙ったターゲットに会い続けることで「大手に勤めている人はこんな悩みがある」「30代男性は、こんなことに悩んでいる」といったことが、具体的にわかってきます。
ターゲット層の悩みが具体的に理解できるようになれば、その悩みを解決する保険商品をピンポイントに紹介しやすくなります。結果として「ターゲットに刺さる提案」ができ、成果に結びついていくのです。この例の場合、社内では「大手企業の30代男性に強いのはこの人」というほどの強みになるでしょう。
手を広げ過ぎずあえて狙いを定めること、つまり「その領域では誰にも負けない専門性を身につけること」で、得られる報酬を増やしていける可能性があります。
いつまでにどの程度稼ぎたいのかを決める
「稼ぎたい」とはいっても、人によっていくら稼ぎたいのかは、それぞれ異なるのではないでしょうか。人によっては「年収600万稼げるようになりたい」という人もいれば「年収2000万円を実現させたい」という人もいるでしょう。
大事なのは、いつまでにどの程度稼ぎたいのかを具体的に決めることです。この場合、現実的な数字を考えておくことが大切です。
たとえばいま29歳で年収が450万円という人がいたとして「30歳で年収1000万円になりたい」という目標を持ったとしても、1年間で倍以上収入をアップさせるのは相当のことです。もちろん絶対に不可能とは言わないまでも、いまと同じ会社で同じ仕事のやり方をしていてはむずかしいでしょう。
一方で「40歳で年収1000万円になっていたい」という目標であれば、29歳であればいまから10年以上も時間があるわけですから、そのために正しく行動して努力を続けていけば、叶えられる人もいるでしょう。
稼ぎたい額とそれを実現する年齢を決めたら、逆算して以下のことを考えていくとよいでしょう。
- 稼ぐために足りていないスキルや知識は何か
- 転職すべきかそうでないか
- なぜ稼ぎたいのか/稼いだお金を具体的に何に使おうと思っているのか
- いまの職業のままでよいのか/なんの仕事をすれば実現できそうか
- 長期間稼ぎ続けられそうな見込みはあるか
- 会社員として稼ぎたいのか/起業して稼ぎたいのか
- ひとつの仕事だけで稼ぎたいのか/兼業で稼ぎたいのか
いかがでしょうか。自分の目標金額を稼げるようになるためには、まず考えるべきことややるべきことがたくさんあることがわかるはずです。こういったことをひとつひとつ具体的に考えたうえで、目標とする年収を稼ぐためにこれから何をしていくべきか、計画を立ててみましょう。
その仕事が自分に合っているか考える
稼げる仕事に就くためには、その仕事が自分に合っているか考えることも必要です。なぜなら、どんなに給料が高い仕事でも、無理をして働くと精神的にもよくないですし、結果としてすぐに辞めてしまうことにつながるからです。
たとえば社交的で人と話すことが大好きな人が長距離ドライバーの求人を見て、給料がよかったからといって就職するとします。仕事では、ほとんどの長い時間をひとりで過ごすことになります。この人の場合、仕事中はひたすらストレスがたまる苦痛な時間となってしまうことでしょう。
その職業や業界の気質が自分に合っているかどうかも大切なポイントです。たとえば体育会系で精神的にもタフで、ノルマなどがある厳しい状況のほうががんばれる、先輩や上司から叱咤激励されて鍛えてもらいたいという人であれば、不動産営業の仕事などはとても向いている可能性もあります。
「高収入」という響きは魅力的ですが、まずはその仕事やその業界の中身をしっかり把握し「自分に向いている仕事かどうか」を考えるようにしましょう。
まとめ
未経験からでも稼げる仕事に就くことは可能です。
しかし、稼ぎたい、つまり収入を上げたい人が意識すべきなのは「どの会社で働いても稼げる自分になっておく」ことです。
今回ご紹介した職種に就かなくとも、たとえば今の勤務先で成果を上げたり役職に就けば給料が上がることもあるでしょうし、転職する際も優れた実績やスキルがあれば年収アップも期待できます。
ジェイックでは「稼げる人」になるためのキャリアプランを共に考えます。「稼げる自分になりたい」と考えている方は、お気軽にご相談ください。
未経験で稼げる仕事に関するよくある質問
未経験でからでも稼げる仕事を知りたい
未経験でも稼げる仕事の例としては、MR、不動産営業、保険外交員などが挙げられます。たとえば業界の給与水準が高い、インセンティブや歩合制など成果を上げれば収入がアップするなどの理由が、稼げる仕事という位置づけになっています。
稼げる仕事の特徴を知りたい
稼げる仕事の特徴として、優れた専門性や精神的な強さが必要、長時間勤務になる可能性が高い、という点が挙げられます。稼げるということはすなわち、人並み以上の努力を継続することが必須になるということは理解しておきましょう。
稼げる仕事に就職するためにすべきことは?
稼げる仕事に就職するためには、準備が必要です。ジェイックでは一人ひとりに担当アドバイザーがつきサポートをするため、ご自身の希望に合った就職を目指すことが可能です。「就職相談」にお申込みいただければ、稼げる仕事をしたいが何をすべきかわからない方に向けてアドバイスさせていただきます。