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高卒で大企業に転職できる?ポイントとコツを解説します

高卒で大企業に転職できる?ポイントとコツを解説します
高卒FV

高卒大企業に転職できるのでしょうか?結論から言えば可能です。この記事では、どうすれば転職できるのか、大企業に転職した場合の年収、メリット・デメリット、転職しやすい業種・職種などをわかりやすく解説していきます。

高卒で大企業に転職できるのか

高卒で大企業に転職できるのか

高卒で大企業に転職できるのかという疑問にお答えします。

この記事での大企業の定義は、従業員数が1,000人を超える企業としています。

先に結論から言えば、高卒で大企業に就職したり、転職することは可能です。

理由は記事内でしっかりとお伝えしていきますが、有名大学を出た大卒者と比較されてしまうと、苦しい部分が多いことも事実です。

この記事では、高卒で大企業に就職・転職したい方向けに、大企業に採用されるコツをお伝えしていきます。

高卒は就職内定率が高い

高卒は、大卒と比べて就職内定率が高いことに特徴があります。

令和元年度卒業の大卒の内定率は「76.8%※1」に対して、高卒の内定率は、「94.4%※2」となっています。大卒に比べて高卒の内定率が高いのは、企業側の期待が高まっているからだといわれます。

大学は偏差値の高い有名大学から、Fランクと呼ばれる偏差値の低い大学まで様々なレベルがあります。企業側としてはレベルの低い大卒を採用するよりも、真面目な高卒を採用したいという思いがあるようです。加えて年齢が若いことも、大きな武器になっています。

※1 厚生労働省と文部科学省の共同の調査「令和2年3月大学卒業予定者の就職内定状況(令和2年2月1日時点)

※2 厚生労働省 令和元年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況取りまとめ(令和2年3月末時点)

増え続ける高卒求人数

データを見ると、高卒の求人数は右肩上がりに伸びています。

理由としては、人口減少によって企業が採用難になっていること、売り手市場で大卒採用数の確保が難しくなっていることがあげられます。

平成31年3月の高卒内定数は約170,000人ですが、高卒求人数は約477,000件もあります。内定数は5年前からほとんど変化がありませんが、求人数は5年前に比べて約1.5倍に伸びています。

このような市況は、高卒で大企業に就職・転職を考える人にも、大きな追い風になると考えられます。

高卒を求める大企業が増えている

実際に高卒を採用したい大企業も増えています。

理由としては、大卒が入社後に定着しない(辞めてしまう)ケースが増えており、企業側で持っている採用計画を満たせないため、高卒採用枠を広げているからです。

データを見てみると、平成31年卒業の高卒就職者は約170,000人に対し、従業員規模が500名以上の高卒求人数は、約64,000件もあり、5年前と比較して約25,000件増えています。今の時代は、高卒で大企業を狙うのに、最高の時代と言えます。

※厚生労働省「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況取りまとめ(令和2年3月末時点)

高卒で大企業へ転職したい人おすすめの職種

大企業へ就職・転職したい高卒に、おすすめの職種をご紹介します。

高卒で大企業へ就職・転職することは可能であることは既にお伝えしましたが、

高卒が採用されやすい業種や職種がありますので、チェックしていきましょう。

工場勤務(メーカー)

まず一番にあげられるのは、メーカー(製造業)の工場勤務です。

求人数も多いので、高卒でも採用されやすいといえます。正社員での転職を目指すなら、まずは中小規模のメーカーで働き、経験を積みながら資格取得をしていくと、大手に転職しやすくなります。

メーカーの工場勤務は、勤怠管理もしっかりしており、夜勤も含めると相当稼げることも多いです。

工場勤務(自動車メーカー)

自動車メーカーは、大企業の中でも特に大手といえます。

採用数も多いので、工場勤務での転職は可能といえるでしょう。ただし、期間限定の契約社員(期間工)で入社して、一定期間働いた後に、正社員試験を受けるパターンになります。

正社員試験は簡単ではありませんが、給料や福利厚生もトップレベルな会社が多いので、入社を目指す価値はあります。

SE・プログラマー(IT企業)

SEやプログラマーの多くはスキルがあればチャレンジできる業種です。

ただし、いきなり大手に転職・就職することは難しく、まずは中小のIT企業で働きながら、実務経験を積んで、扱える言語などのスキルを伸ばしておくことが必要です。また、IT企業に限らず、他業種の大企業のIT部門を狙うこともできます。

多くの会社でIT人材は不足しているので、未経験可で応募できることもあります。入社後に研修や勉強会を活かして、スキルを習得させる場合もありますので、確認してみましょう。

施工管理(建設業)

建設業の施工管理は、高卒で就職・転職しやすい職種です。

建設業界では、人材不足になっているため、採用されやすいからです。

施工管理とは、現場作業員をまとめる現場監督の仕事ですが、学歴よりも実力が重視されるので、高い技術を身につけていけば、年収を上げていくこともできます。

まずは中小の建設会社で実務経験を積んで、「施工管理技士」などの資格を取り、その後大手に転職するのが近道です。

ドライバー(運送業)

運送業のドライバーは、高卒でも大企業を狙えます。

近年はネット通販の盛り上がりで、運送業のドライバーの人手不足が深刻なためです。

学歴を重視されることも少ないため、運転が好きな人はチャレンジしてみましょう。

夜勤もありますが、勤務日程もシフト制で比較的予定を調整しやすいでしょう。

運転免許証は必須になります。

車掌・運行管理(鉄道業)

鉄道業は日本を代表する超大手企業が多いですが、高卒でも転職・就職を狙うことができます。

高卒採用枠を設けており、採用数も多いためです。

未経験でも問題なく、入社後の研修制度を活用してスキルや技術をつけていくことが可能です。

チャレンジする価値は高いといえます。

販売(百貨店)

大手百貨店の販売職も、高卒で転職を狙うことは可能です。

ただし、実務経験が必須となるため、まずは中小規模の会社で販売経験を積み、実績をもって転職する形になるでしょう。

ネット通販の台頭で、百貨店の業績は落ち込んでいるため、今後は採用人数等も少なくなり、

倍率は高くなっていく可能性があります。

店長候補(飲食業)

大手飲食業も、高卒で店長候補として就職・転職できる可能性があります。

飲食業は未経験者歓迎なことも多く、間口は広いといわれています。接客が好きで、飲食アルバイト経験がある人は、チャレンジしてみるのもよいでしょう。

店長候補で入社し、数年の下積み後、任されたお店の収益を伸ばせば、将来幹部になることも可能でしょう。

高卒と大卒の違い「高卒で大企業に入ることは不利ではない」

高卒で大企業に入ることは、大卒で大企業に入るよりも不利だと考えている方は多いのではないでしょうか。

しかし、実は高卒は皆さんが思っているより不利ではありません。逆に高卒だからこそあっている企業なんてところもあります。

高卒が大卒の就職、転職より不利であるという事はあくまで大卒を中心に回っている企業、業界の話なのです。

中には、学歴よりも実力、経験などを重視するような企業も多くあります。そのような企業に気づくことで成功に一気に近づきます。

大卒の方が収入、待遇が良いというところに目がいきがちですが、大卒になく高卒にある強みも多くあります。

例えば、高卒は大卒に比べて早く就職をして会社にでることで一人の社員として独り立ちできます。大卒で新卒として就職する頃には、高卒の方は4年先輩です。この差は大きいです。

このように考えると、高卒は不利ではない事が分かります。

高卒が大企業へ転職した場合の平均年収

高卒で大企業へ転職・就職した場合の平均年収は503万円です。一般的な高卒の平均年収は423万円となっていますので、大企業とは80万円もの差があることがわかります。

大卒の平均年収は607万円で、高卒より大幅に多いように見えますが、大卒で小規模企業(従業員数が10~99人)に勤めた場合の平均年収は473万円であり、高卒で大企業に勤める場合よりも少ないことが分かります。高卒でも、大企業に転職・就職することで大卒の年収を上回れることがわかります。

※厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」を見ていただけると分かりやすいのではないでしょうか。

高卒で大企業に就職・転職すると生涯賃金で差がつく

企業規模別の生涯賃金で見ても、高卒大企業が、大卒小規模企業を上回る同様の結果が出ています。

男性に限ったデータですが、高卒で大企業に勤めた場合の生涯賃金は2億8千万円になり、大卒で小規模企業(従業員数10~99人)に勤めた場合の生涯賃金の2億2千万円を6千万円も上回る結果になっています。

中途半端に大学に行って、中小規模の会社に就職するよりも、高卒で大企業への就職を目指す方が、効率がよいと言えます。

労働政策研究・研修機構(JILPT)ユースフル労働統計 2019

高卒が大企業へ転職するメリットとデメリット

高卒が大企業へ就職・転職するメリットとデメリットをご紹介します。

大企業なのでメリットばかりに目がいきがちですが、大企業ならではのデメリットもありますので、しっかりと確認していきましょう。

高卒が大企業へ転職するメリット

高卒が大企業へ転職するメリットは下記の4つです。

  1. 給料の高さ
  2. 福利厚生の充実
  3. 勤務体系が自由で休暇が多い
  4. ネームバリューがある

メリットその1:給料の高さ

大企業の給料水準は高く、基本給が多いことに加えて、基本給以外の手当てが充実していることも大きなメリットです。

具体的には残業代、交通費、住宅手当、家族手当などがあげられます。

ボーナスや退職金の金額も、中小企業と比べると、大きく差が出るポイントです。

厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」結果の該当の「企業規模別」を見ていただくと、中小企業も大企業も50歳から54歳までが最高賃金で、中小企業が398.2千円に対して、大企業が500.4千円という事が分かります。

※厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」結果の該当の「企業規模別」を見ていただけると分かりやすいでしょう。

メリットその2:福利厚生の充実

福利厚生とは、給料以外で会社からもらえる非金銭報酬のことです。

大企業では、福利厚生を独自に充実させていることが多く、様々な恩恵を受けられます。

  • 寮・社宅制度
  • 年金制度や保険制度
  • 財形貯蓄制度
  • 資格取得を支援する制度
  • 提携施設に安く泊まれる制度

具体的には上記のようなものなどがあり、企業ごとに様々な福利厚生を導入していますので、調べてみるのも面白いでしょう。

また、様々な制度は本人だけでなく、家族や友人なども対象になることが多いです。

メリットその3:勤務体系が自由で休暇が多い

一概には言えませんが、大企業は勤務体系を選ぶことができたり、休暇を取得しやすいことが多いです。

始業や終業時間を自分で自由に決められる、「フレックス勤務」や、自宅で仕事を行う「テレワーク」などを選べることもあります。

「ノー残業デー」や「半休制度」なども含めて、働き方改革に取り組んでいる企業が多い印象です。

休暇についても、中長期業に比べて年間休日が多く、有給休暇の取得を会社から推奨されることもあります。

メリットその4:ネームバリューがある

見落としがちですが、ネームバリューがあることで金融機関からの信用を得やすいことはメリットです。

自動車や住宅のローンを組む際に、大企業であることは非常に有利です。

勤めているだけで一定の信用が得られるということになります。

高卒が大企業へ転職するデメリット

高卒が大企業へ転職するデメリットは下記の4つです。

  1. 人間関係が大変
  2. 勤務時間の多さ
  3. 社風が古い
  4. 人事評価で差をつけにくい

デメリットその1:人間関係が大変

大企業だけの話ではありませんが、仕事上の人間関係が大変なことがあげられます。大企業は特に社員の数が多く、プライドの高い人が多いこともあります。コミュニケーション力がないと、人間関係で苦労する場合もあるでしょう。

また、全国規模の会社であれば転勤や異動もあります。そのたびに新しい環境で人間関係をつくっていかなくてはならないことは頭に入れておきましょう。

デメリットその2:勤務時間の多さ

働き方改革に取り組んでいることはメリットですが、仕事量は多く、勤務時間が長くなって会社中心の生活になることもあります。

残業規制でタイムカードを切った後に、自宅で仕事をするといったこともあるようです。

営業職であれば、得意先との夜の接待やゴルフ接待など、勤務時間外での活動を強いられる場合もあるので、注意が必要です。

厚生労働省の「我が国における時間外労働の現状」の6ページ目を見ていただくとわかると思いますが、45時間以上の残業を行っている割合が、中小企業が「66.3%」に対し大企業は「74.9%」とその差は「8.6%」ある事が分かります。

※厚生労働省の「我が国における時間外労働の現状」の6ページ目を見ていただけると分かりやすいでしょう。

デメリットその3:社風が古い

大企業は歴史が古いことも多く、独特の社風や文化がある場合が多いです。

朝礼が長い、ラジオ体操がある、社内飲み会が多いなど、よく言えば伝統的な文化が残っていることがあるでしょう。

デメリットその4:人事評価で差をつけにくい

大企業は年功序列中心の人事評価であることが多いです。

社員数も多いため、出世競争は激しくなりがちです。

学閥(同じ大学を卒業したグループ)など、学歴中心の評価をしている会社もあります。

会社の暗黙のルールで、「高卒だと、ある一定までしか出世できない」場合もあるので、注意が必要です。

高卒が大企業へ転職するためのポイント

ここからは、高卒が大企業へ転職するためのポイントをご紹介します。

大企業ならではの転職のポイントと、一般的な転職のポイントを合わせてお伝えしていきます。

参考にしながら、高卒でも大企業を狙った転職活動していきましょう。

高卒で大企業を目指す上でのポイント

高卒で大企業に入るためには、実務経験積んだうえで、中途入社する必要があります。

ここでいう実務経験は、最終的に入りたい大企業と同様の仕事をしている中小規模の会社に入社し、数年間働く中で、経験と実績を得ることです。新卒では学歴しか見るところがないため、学歴が重視されますが、社会人の中途採用で必要になるのは、豊富な実務経験だからです。

高卒でも実務経験が豊富で、企業に利益をもたらす人間だとわかれば、大企業でも採用される可能性が非常に高くなります。

高卒の転職活動のポイント

高卒の転職活動のポイントは、下記の3点です。

  1. 自己分析で自分の強みを理解している
  2. 志望動機が明確にある
  3. ビジネスマナーを身につける

転職活動のポイントその1:自己分析で自分の強みを理解している

自己分析では、長所や短所に加え、自分の価値観を明らかにすることが大切です。

自己分析を深く行うと、自分が「やりたい仕事」や「向いている仕事」を明らかにすることができます。

時間をかけてでもしっかりと行いましょう。

転職活動のポイントその2:志望動機が明確にある

転職活動ですから、志望動機が明確でないと、中途入社は難しくなります。

なぜその会社に入りたいのか、入って何がしたいのか、目的を明確に話せるようにしましょう。

そのために、入りたい会社の情報を調べておく必要があります。

これを「企業研究」といいます。

1人でもネットを使って情報を調べられますが、転職エージェントを活用することで、外に出ていないリアルな企業情報を手に入れることも可能です。

転職活動のポイントその3:ビジネスマナーを身につける

最後に大切なのは、ビジネスマナーです。

話し方や立ち振る舞い、メールの書き方など、面接時にしっかりと見られる部分です。

ビジネスマナーがしっかりしていれば、高卒でも十分に戦うことができます。

不安な人は、転職エージェントに相談し、自分のマナーに問題がないかチェックしてもらうとよいでしょう。

高卒で転職を考えるならば、上記の1、2、3をポイントに活動していきましょう。

転職エージェントをうまく活用するのも、高卒の転職活動では重要になりますので、ぜひ登録して使ってみましょう。

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ABOUT US
高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ゼロフリ」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター