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無職期間が1年以上だと再就職は不利?就活のコツや面接の例文も紹介

無職期間が1年以上だと再就職は不利?就活のコツや面接の例文も紹介

無職期間が1年以上続いていると、再就職をする難易度は上がります。

面接官からの印象が悪くなるだけでなく、実際に無職の空白期間が長引くと就職率が下がるといったデータも見られます。
一方、就職市場としては人手不足の状況が続いているため、あらかじめ面接での受け答えを準備するとともに、生活リズムを整えるなど就活に向けた対策をすることで再就職は実現できます。

この記事では、無職期間が1年以上続いている場合に、どのようなことに取り組めば不利な状況を打開できるかや、正社員就職を実現できるのかの具体的な想定問答の例文、就活全般のコツについて詳しく解説します。

無職期間が1年以上あると再就職は不利?

無職期間が1年以上続くと、再就職を目指す上では不利になる傾向があります。なぜなら、1年以上の期間働いていなかった人に対して、面接官は働く意欲が低かったり、スキルや知識が見劣りする人材だと思われやすいからです。

また、調査期間のデータによっては、無職期間が1年以上と長引くことによって、正社員就職できている割合が低くなっているといったデータも事実として存在します。

まずは、無職期間が1年以上あるとなぜ再就職に不利になるのかについて詳しく解説します。タとしても就職が不利になることが表れているのです。

1. スキルや知識が低下していると思われる

無職期間が1年以上と長くなると、最新の業界知識や業務スキルが他の求職者よりも見劣りしてしまうのではないかと思われる可能性があります。
特にIT業界やマーケティング業界などの変化の早い領域においては、無職期間が長引くことで採用してもすぐに活躍できないと思われかねません。

そのため、無職期間が1年以上ある人が面接に臨む際は、空白期間でオンライン講座の受講や関連資格取得の勉強をしているなど、スキルや知識のインプットに努めていたことのアピールが望ましいでしょう。

継続的に成長しようというポジティブな姿勢が伝われば、無職期間が1年以上あってもネガティブな評価を避けられます。

2. 働く意欲が低いのでは?と思われる

無職期間が1年以上あると、面接官から「働く意欲が低いのではないか」と懸念され、選考で見送りになる傾向があります。

企業はやる気があり、長期的に働いてくれそうな人材を採用する傾向があるため、無職期間が長い人は「なぜ今就職したいと考えているのか」「どのようなキャリアを歩みたいと思っているのか」といった質問に対し、明確に語れるように準備することが内定獲得の上で重要です。

また、働く意欲の有無については、面接での受け答えの挙動や表情、姿勢などからも伝わってしまいますので、緊張しすぎずはっきりとした態度で臨むことがポイントです。
面接での受け答えに自信がない人は、就職エージェントの模擬面接を活用することもおすすめです。

3. 生活リズムが崩れており、働ける状態にないのでは?と思われる

無職期間が1年以上と長くなると、生活リズムが崩れていて日中にしっかりと働けるだけの体力があるのか不安を与えてしまうことになります。

企業の採用担当者は、就職後にスムーズに適応できる人材かどうかを重視しているため、生活リズムが乱れていて業務に支障をきたすと判断されると、見送りになる可能性が高まります。

面接での自己PRでは規則正しい生活を送っていることや、体調面に問題がなく前向きに働ける状態であることを伝えると安心感を与えられます。
無職期間が長い人は、就活を始める少なくとも1ヵ月前には生活リズムを整えておくようにしてください。

4. 無職期間が長引くと就職率は下がる

労働政策研究・研修機構の調査によれば、フリーター期間が長引くにつれて正社員になれる割合が低くなっていくことが明らかになっています。

フリーター期間が1年以内であれば68.8%が正社員になれているものの、1年を超えると徐々に低下し、4年以上にもなれば37.9%まで落ち込んでしまいます。

社会で働いているフリーターでこれだけ正社員就職率が下がってしまうことから、無職期間が長引けばさらに就職率が下がることはいうまでもありません。
企業からも無職期間が長い人に対して「すぐに辞めてしまうのではないか」という不安を持つ傾向もあります。

無職期間が1年以上ある場合の再就職のコツ

無職期間が1年以上ある方が再就職を成功させるコツを6つ紹介します。

  • 再転職では1年間の空白期間をポジティブに伝える
  • ブランク期間中の「心境の変化」を転職理由に盛り込む
  • 志望動機は入社後のビジョンもしっかり伝える
  • 希望条件に優先順位をつける
  • 「ブランクOK」の求人が多い仕事を検討する
  • スキルアップに取り組む

1. 再転職では1年間の空白期間をポジティブに伝える

無職期間が1年以上ある場合、その空白期間についてポジティブに伝えることも重要です。なぜなら、採用担当者は無職期間が1年以上ある人に対し、仕事への意欲が低いのではないか、継続職や責任感に問題があるのではないかと懸念しているからです。

「何もしていなかった」と伝えるのではなく、「今後のキャリアを見つめ直したことで、やりたい仕事や自分に合った環境が明確になった」と伝えるなど、ポジティブな内容に変換して伝えることで、「気持ちを切り替えて、働ける状態になっている」「失敗から学んで成長できる人」という印象に変えることができるでしょう。

2. ブランク期間中の「心境の変化」を転職理由に盛り込む

採用担当者からの印象を高められるよう、転職理由を聞かれた時はブランク期間中にご自身の心境がどのように変化したかを盛り込むこともおすすめです。

たとえば上司から厳しく指導されたことに嫌気が差して転職した場合、「自分は指示を受けるのではなく、自ら主体的に考え、思考錯誤を繰り返すほうが向いている」といった気づきを得たかもしれません。

面接で転職理由を聞かれた際は、「上司からフィードバックを受けつつ、自分でも考えながら行動することで成長していきたい」といった入社後の考えも伝えることで、「過去を反省・内省できる人物」「仕事を真剣にしていきたいと考えている人物」として企業から評価されやすくなります。

3. 志望動機は入社後のビジョンもしっかり伝える

再就職時の志望動機は、入社後のビジョンも合わせて伝えることが重要です。「なぜその会社を選んだのか」という理由だけでなく、「入社後どのような形で貢献したいか」という具体的なビジョンを共有すると効果的です。

なぜなら、無職期間が1年以上ある人の場合、「仕事への意欲が低いのでは?」「長く働くのは難しいのでは?」といった懸念を企業が抱くケースが多いからです。

こうした懸念を払拭するためにも、具体的な目標や貢献したいことを伝えつつ、長く働く意志があることをアピールしましょう。

具体的な回答方法は、この先の「3. キャリアプランについてどう考えていますか?」の中で紹介しています。

4. 希望条件に優先順位をつける

就職活動を進めるにあたっては、希望条件に優先順位をつけることも大切です。条件を絞りすぎると求人が見つからず、再就職の機会を逃してしまう可能性があるからです。

たとえば「譲れない条件」と「妥協できる条件」を分けてみる、あるいは「給与」「勤務地」「職種」といった条件ごとに優先順位を考えてみるのがおすすめです。

全ての条件を満たす求人はなかなか見つからないため、条件には優先順位をつけることを意識しましょう。

5. 「ブランクOK」の求人が多い仕事を検討する

無職期間が1年以上ある方は「ブランクOK」と書かれた求人も視野に入れてみてください。なぜなら、ブランクOKの求人は即戦力となるスキルがそこまで求められない傾向にあるため、採用のハードルが低いからです。

一般には求人票の応募条件の欄に「ブランク半年以内」などと書かれており、特にドライバーや介護職、営業など、人手不足が深刻な仕事や、未経験でも働きやすい職種はブランクが長い人を歓迎する会社が多く存在します。

再就職の可能性を高めるためにも、以下の記事も参考にしつつ、ブランクがあっても働きやすい仕事をチェックしてみましょう。

6. スキルアップに取り組む

再就職を有利に進めたい方は、スキルアップに取り組みましょう。新しい知識や技術の習得に励むことで、向上心の高さや学習意欲を企業にアピールできるからです。

たとえば無料のプログラミング学習サイトを活用したり、資格取得のために参考書で独学したりと、予算をかけずにスキルアップを目指す方法は多くあります。

特に無職期間が1年以上あるのに何もしていないと、企業から「仕事に対する意欲が低い」と思われてしまうリスクもあるため、スキルアップに取り組むことで、仕事への意欲が高いことをアピールできます。

ただし、希望する仕事に活かせるものでなければ、就職活動には役立たないため、仕事に活かせるものを学ぶことがおすすめです。また、無職期間が長引くほど就職は不利になっていくため、就職活動と同時並行で行うのがおすすめです。

無職期間1年以上の応募者に面接官が注目するポイント

無職期間1年以上の応募者に対し、面接官はまず会社でやっていけるだけのコミュニケーション能力があるかを注目します。

どんな仕事や業界であっても、他人と協力して働けるコミュニケーション能力が不可欠です。コミュニケーション能力は面接での応対で見定められるため、模擬面接に取り組んでおくことが大切です。

また、ビジネスマナーや言葉遣いも注目されるポイントです。

特別なスキルを求めていないポテンシャル採用であっても、面接での言動や敬語表現には注意する必要があります。合わせて、長期的に働く意欲がアピールできなければ無職期間が長いことの懸念が払拭できないため、意欲の高さを伝えましょう。

ここからは、無職期間1年以上の応募者に面接官が注目するポイントを詳しく解説します。

1. 会社でやっていけるだけのコミュニケーション能力があるか

職場での人間関係は業務のスピードや品質に直結するため、業界や職種を問わず、面接官は応募者のコミュニケーション能力を重視します。

特に1年以上の無職期間がある人に対しては、対人関係が苦手というイメージがついてしまうため、面接では相手の話をしっかり聞きながら自分の意見を伝える意識を持ちましょう。

自分の強みとしてコミュニケーション能力があることを言葉で表さなくても、面接での会話を通じて協調性や積極性が伝われば、職場でうまくやっていけると評価されます。

長い間誰とも話していない人は、就活の前に家族や友人などとの会話を通じて、自然なコミュニケーション能力を取り戻しておいてください。

2. ビジネスマナーや言葉遣いに問題はないか

就職経験がある人であっても、無職期間が1年以上になってくると、基本的なビジネスマナーや言葉遣いを忘れてしまっているのではないかと懸念されることがあります。面接では正しい敬語や丁寧な態度、清潔感のある服装も評価対象となるため、意識的に準備しておきましょう。

仮に経験やスキルがマッチしていたとしても、ビジネスマナーや言葉遣いに違和感があると、面接官にマイナス印象を与えかねませんので、社会人としてのマナーを再確認することが大切です。

自分の言動や立ち振る舞いを客観的にチェックするためにも、自分の会話を録画して確認したり、就職エージェントの模擬面接を活用することも検討してみてください。

3. 長期的に働く意欲があるか

企業は1人採用するだけでも多額のコストを支払っているため、出来る限り長く働いてくれる人材を採用したいと考える傾向にあります。特に無職期間が1年以上ある人に対して、面接官は長期的に働く意欲があるかを注目しています。

面接においては、自己分析や企業研究を行った上で「なぜこの会社を志望するのか」「将来どういったキャリアを歩みたいか」などを明確に語れるよう準備しましょう。
具体的なキャリアプランや目標を伝えられれば、長期的に働く意欲があることが伝わり内定を獲得しやすくなります。

無職期間が1年以上ある場合の履歴書の書き方

無職期間が1年以上ある方が履歴書を書く時は、次の3点に気をつけましょう。

  • ブランク期間をごまかさない
  • 病気やケガから回復している場合はその旨も記載する
  • 自己PR欄はできる限り埋める

無職期間が長いことを隠したい気持ちも分かりますが、ウソを書くと「経歴詐称」として内定を取り消される可能性もあります。そのため、前職の退職日などは正直に記載しましょう。

病気やケガで働けなかった場合は、「現在は完治しているため仕事に支障はありません」と明記すると企業側も安心できます。

ブランク期間が1年以上あるというハンデをカバーするためにも、自己PR欄を使ってスキルや意欲をアピールすることも大切です。

履歴書の例文

無職期間が1年以上ある場合の履歴書の例文を紹介します。

▼退職理由(例:病気療養による退職)

令和5年10急性心筋梗塞の治療のため、◯◯株式会社を退職
※病院に1年間通院しましたが、現在は回復しており、「仕事に復帰して
も問題ない」と医師から言われております

なお、退職理由を書類上で伝えたくない時は「一身上の都合で退職」と記載しても問題ありません。

▼自己PR

ブランク期間中に簿記2級を取得し、会計スキルを習得しました。独学で学ぶ中で、財務諸表の分析やコスト管理の重要性を理解し、数字をもとに経営判断をサポートする力が身につきました。
また、学習を進める中で、効率的な業務フローの構築や正確なデータ管理の重要性を実感し、実務で活かす意欲が高まりました。今後は、簿記の知識を活かして業務の正確性と効率化に貢献し、貴社の成長を支えていきたいと考えております。迅速かつ正確な処理を心がけ、責任感を持って業務に取り組んでまいります。

就職に対する前向きな印象を企業に与えられるため、ブランク期間に取り組んでいたことがあれば自己PRに記載しましょう。

無職期間が1年以上ある場合の職務経歴書の書き方

無職期間が1年以上ある方が職務経歴書を書く時は、特に自己PR欄において次の2つを意識してみてください。

  • ブランク期間に取り組んでいたことがあれば記載する
  • 就業意欲をしっかりとアピールする

即戦力として評価される可能性が高まるため、「独学でプログラミングを学んでいた」など、スキルアップにつながる取り組みをしていた場合は記載しましょう。

ブランク期間が長いと「ウチの会社もまた辞めてしまうのでは?」と企業が不安を感じる可能性があるので、長く働き続ける覚悟があることを明確に伝えることも大切です。

職務経歴書の例文

無職期間が1年以上ある場合の職務経歴書の例文を紹介します。

職務経歴書
2025年2月1日山田太郎
2021年4月
株式会社◯◯に入社

【会社概要】
~~~~~

【仕事内容】
~~~~~

【成果・工夫】
~~~~~

2023年12月 一身上の都合により退職   現在に至る

■自己PR
退職後の1年間、独学でプログラミングを学び、基本情報技術者試験に合格しました。

多様なITプロジェクトを展開する貴社において、ゆくゆくはプロジェクトマネージャーとして事業を牽引していく立場を目指していきたく考えております。

入社後も日々勉強を重ね、貴社のさらなる成長に貢献できるよう、努力を惜しまず取り組む所存です。何卒、よろしくお願い申し上げます。

例文のように、ブランク期間中の「自己成長」を記載すると積極的な姿勢を伝えられます。

キャリアビジョンを記載することで、長期的に働き続ける意志があることも伝えましょう。

【例文あり】無職期間が1年以上ある場合に面接で聞かれること

無職期間が1年以上ある場合、面接では次の質問をされる可能性が高いでしょう。

  • なぜ前職を退職したのですか?
  • 離職期間が1年以上ある理由を教えてください
  • キャリアプランについてどう考えていますか?

ここでは回答例と、答え方のポイントを紹介します。

1. なぜ前職を退職したのですか?

退職理由を面接で聞かれた時は、ネガティブな理由を伝えるのは避けましょう。
マイナスな出来事を話すと、評価が下がってしまう恐れがあるからです。

たとえば「同僚から嫌味を言い続けたので辞めた」「上司の方針に納得できなかった」と話すと、「誰かのせいにする人」と思われかねません。

こうした場合は、自分ができる範囲で対処したことを伝えるなど、あくまで“自分事”として話すと印象を下げずに済みます。

回答例:人間関係が原因で退職した場合

無職期間が1年以上ある人の中で、退職理由が「人間関係」の場合の回答例を紹介します。

前職では、マーケティング部の一員として3年間勤務しておりました。
チームワークを重視する職場でしたが、1年ほど前に新しい上司が着任し、チームの雰囲気が大きく変わりました。
新しい上司は個人プレーを重視する傾向があり、私も順応しようと試みましたが自身の協調性という強みを活かしにくく、このままでは自分の力を十分に発揮できないと考えて退職を決意いたしました。

人間関係が原因で退職した場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • 相手のせいにせず、あくまで自分の問題として話す
  • 職場環境に順応しようとしたことを示す

回答例:労働環境が悪くて退職した場合

無職期間が1年以上ある人の中で、退職理由が「労働環境」の場合の回答例を紹介します。

エンジニアとして5年間勤務していましたが、残業時間が月平均60時間を超えることが2年以上続いておりました。
自身のスキル不足も痛感していたので日々勉強を重ねる一方で、チーム全員で会社に改善を求めましたが対応してもらえず、体調を崩してしまう社員もいました。
私自身もこのままでは心身ともに悪影響が及んでしまうと感じ、退職を決意いたしました。

労働環境が原因で退職した場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • まずは自分ができる範囲で取り組んだことを伝える
  • 会社に改善を求めたことを説明する

回答例:病気療養のために退職した場合

無職期間が1年以上ある人の中で、退職理由が「病気療養」の場合の回答例を紹介します。

1年半ほど前に脳神経系の疾患を患い、休職という形も検討しましたが、完治を目指して治療に専念するために退職という決断に至りました。
治療期間中は医師の指示に従い、薬物療法やリハビリテーションに励みました。
現在は病状も回復し、業務に支障はありません。前職での経験を活かし、一日も早く戦力として貢献したいと考えています。

病気療養が原因で退職した場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • 医師の指示のもと、適切な治療を受けていたことを伝える
  • 大きな問題なく働けることを明確に示す(完治している場合)

回答例:リストラに遭って退職した場合

無職期間が1年以上ある人の中で、退職理由が「リストラ」の場合の回答例を紹介します。

前職では営業部の課長として5年間勤務しておりましたが、会社全体の経営不振により、1年ほど前に営業部が解散することになりました。
私自身もリストラの対象となり、退職せざるを得ない状況となりました。
会社からは再就職支援制度の紹介があり、いくつかの企業を紹介していただきましたが、なかなか条件に合う企業が見つからずに現在に至っております。

リストラに遭った場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • 会社都合による退職であることを明確に伝える
  • リストラされたことについてネガティブな感情を伝えない
  • 現在の状況を正直に説明する

2. 離職期間が1年以上ある理由を教えてください

無職期間が1年間以上ある場合、面接官は特に「ブランク期間の過ごし方」を重視します。長期にわたる離職期間をどう過ごしていたかは、応募者の就業意欲を測るうえで重要な判断材料になるからです。

たとえば「専門スキルを磨くために資格の勉強をしていた」など、自己投資や目標達成に向けた行動を伝えると評価が高まるでしょう。

特に何もしていなかった場合でも、「体調管理に努め、健康的な生活習慣を確立した」など、日常生活で学んだことや工夫したことを振り返るとアピールできる要素が見つかるかもしれません。

回答例:病気で療養していた場合

無職期間が1年以上ある人の中で、病気療養のために働けなかった場合の回答例を紹介します。

前職では体調を崩し、治療に専念する必要があったため退職しました。
退職後は医師の指導に従いながら生活習慣を改善し、リハビリを続けてきました。半年ほど前に体調が回復してからは、前職での経験を活かせるように資格取得の勉強を進めました。
現在は健康を取り戻し、支障なく働ける状態です。これまでの経験を活かしながら、長く貢献していきたいと考えています。

病気療養が理由の場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • 病気療養だけでなく、他の活動もしていた場合はそのことも伝える
  • 大きな問題なく働けることを明確に示す(完治している場合)

回答例:アルバイトをしていた場合

無職期間が1年以上ある人の中で、アルバイトをしていた場合の回答例を紹介します。

この1年は、生活費を稼ぐためにアルバイトをしておりました。
具体的にはイベント会社の設営スタッフとして働いており、会場の設営や撤去、お客様の誘導などを担当し、体力やコミュニケーション力を身につけることができました。
アルバイトを通して社会人としての基礎力も身につけられたと感じており、今後は正社員としてより責任のある仕事に携わりたいと考えております。

アルバイトが理由の場合の回答ポイントは、以下の通りです。

  • 身についたスキルを伝える
  • 就職意欲を伝える

回答例:就職活動をしていた場合

無職期間が1年以上ある人の中で、就職活動をしていた場合の回答例を紹介します。

前職を退職後、1年間就職活動をしておりました。
具体的には人材業界のリサーチャー職を目指し、企業説明会や業界セミナーに参加していましたが、未経験職種への挑戦ということもあり内定を得ることができませんでした。
現在は「スキルが足りていなかった」という反省を活かし、データ分析やマーケティングスキルを学べるオンライン講座を受講しております。

就職活動が理由の場合の回答ポイントは、以下の通りです。

  • 就職活動中の取り組みを具体的に伝える
  • 就職活動の反省点・改善策を伝える

回答例:資格勉強をしていた場合

無職期間が1年以上ある人の中で、資格勉強をしていた場合の回答例を紹介します。

前職を退職後、公認会計士の資格取得を目指して勉強しておりました。
合格率10%以下の難関資格ですが、前職で会計業務に携わる中で財務分析や税務処理に関する知識が不可欠だと感じ、取得を決意しました。
結果的に取得まで3年かかってしまいましたが、今後は資格取得で得た知識やスキルを活かして、御社の業務に貢献したいと考えております。

資格取得が理由の場合の回答ポイントは、以下の通りです。

  • 取得した資格の種類や難易度を伝える
  • 資格取得の目的や意義を伝える

回答例:特に何もしていなかった場合

無職期間が1年以上ある人の中で、特に何もしていなかった場合の回答例を紹介します。

前職ではハードな働き方をしており、自身の管理能力の乏しさから体調面で不調を感じることが多々ありました。
そこでこの1年間は特に新たな活動には取り組まず、生活を見直す期間として過ごしておりました。
具体的には体調やメンタルに関する本を読みつつ、そこで学んだ知識を自身の体調管理に応用したことで、現在では健康的な生活習慣を確立できております。

特に何もしていなかった場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • 「ダラダラしていた」など正直な理由を伝えるのは避ける
  • 生活改善のために取り組んでいたことを具体的に伝える

3. キャリアプランについてどう考えていますか?

無職期間が1年以上ある場合、面接官はキャリアプランの内容も重視します。なぜなら、自社で本当に長く働く意志があるかを確かめたいと考えているからです。

そこで、キャリアプランはできる限り具体的に伝えましょう。

たとえば「『マネジメントスキルを磨いて会社を支える存在になる』という目標のために、3年後は営業の中核メンバーとして新規開拓を担当し、5年後はチームリーダーになっていたい」など、段階を踏んで具体的な目標を答えるのもおすすめです。

このように、3年後、5年後どのようになり貢献していきたいかまで伝えることで、長く働きたいという意欲を伝えることができます。

回答例:無職期間が1年以上の20代の場合

無職期間が1年以上ある20代がキャリアプランを伝える時の例文を紹介します。

「社内を代表するシステムエンジニアとなる」という目標のために、まずは先輩方や上司の方に積極的にアドバイスを求めつつ、基本的なプログラミングスキルを身につけたいです。
自身でも外部のスクールに通うなどスキルを高めつつ、20代のうちにプログラマーとしての基礎を固め、将来的にはエンジニアを目指して成長していきたいと考えています。

20代がキャリアプランを聞かれた場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • 自ら積極的に知識やスキルを高めていく姿勢を伝える
  • 「3年以内」など目先の目標ではなく、長期的な目標を伝える

回答例:無職期間が1年以上の30代の場合

無職期間が1年以上ある30代がキャリアプランを伝える時の例文を紹介します。

まずはこれまでの法人営業経験を活かしつつ、御社の営業戦略部門で求められる専門性を高めることが目標です。
受け身になることなく、自分の強みである関係構築力を活かしてチーム内でリーダーシップも発揮したいと考えております。
将来的には営業部門の責任者として、組織全体の成長に貢献できるポジションを目指していきたいです。

30代がキャリアプランを聞かれた場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • 会社に求められている役割を踏まえて答える
  • 自分視点だけでなく「チーム視点」を交えて話す

回答例:無職期間が1年以上の40代の場合

無職期間が1年以上ある40代がキャリアプランを伝える時の例文を紹介します。

まずは御社の総務部門のメンバーをまとめ、課題として伺っておりました資料作成業務において前年比◯%の省力化を目指します。
また、過去のプロジェクトマネジメント経験を活かし、部内の目標達成に向けて調整力や決断力を発揮したいと考えております。
将来的にチャンスをいただけた際は、会社の経営戦略に関わる部門にて、御社の成長にさらに貢献できる重要な役割も担いたく考えております。

40代がキャリアプランを聞かれた場合の回答のポイントは、以下の通りです。

  • 部署に対する具体的なアクションを伝える
  • 会社全体の成長に貢献したいという意欲を示す

無職期間1年以上の人が意識すべき面接のコツ

無職期間が1年以上の人は、とにかく面接対策に注力することが重要です。単にこれまでの経歴や今考えていることを話すだけでなく、無職になった理由や、無職期間で何をしていたのかを簡潔に伝えることがコツとなってきます。

また、応募先でのキャリアパスを明確に伝えて長期的に働く意欲があることや、企業研究をしっかりしていることのアピールに繋げることも意識しましょう。

ここからは、無職期間1年以上の人が意識すべき面接のコツについて詳しく解説します。

無職になった理由を前向きに伝える

特に1年以上の無職期間がある場合は、そもそもなぜ無職になったのかを聞かれる可能性が高いため、事前に前向きな説明を準備しておくことが大切です。

例えば「資格取得のために勉強時間を確保したかった」「家族の介護が必要だった」など、面接官に納得のいく内容が望ましいと言えます。

たとえ無職になった理由がネガティブな理由であったとしても、その事実を伝えつつ、「経験を通じて何を学んだか」「これからどのように再スタートをしたいと考えているか」といった話に繋げることで、前向きな印象を与えられます。

無職になった理由を言い訳するのではなく、自身の反省と将来に向けた前向きさを踏まえて伝える姿勢が重要です。

無職期間で何をしていたか具体的にまとめる

面接においては、無職期間中に何をしていたか聞かれることも少なくありません。何もしていないと伝えると面接官からの印象が悪くなるため、勉強や資格取得、ボランティア、家事手伝いなど少しでも前向きな活動をしていれば、分かりやすく整理して伝えることがコツとなってきます。

加えて、応募する職種と関連するような内容であればさらに評価されやすくなります。特にPCスキルや業界知識をインプットしていたようなことを伝えられれば、無職期間が1年以上あったとしても、自ら学べるようなポテンシャルの高い人材といったアピールにも繋がります。

面接に臨む際は、前もって自己分析を行うことで、今まで無職期間中に何をしていたのか言語化することにも挑戦してみてください。

応募先でのキャリアパスを明確に伝える

無職かどうかにかかわらず、採用担当者は応募者に対して「この人は長く働いてくれるか」「成長する意欲があるか」に注目しているため、応募先でのキャリアパスを明確に伝えることが重要になってきます。

例えば、「まずは就職後に現場で経験を積んだ後、将来的にはチームをまとめる管理職を目指したい」など、具体的なビジョンがあると前向きに評価されやすくなります。

漠然と働きたいという言葉だけでは熱意が伝わりづらいため、企業研究に取り組みつつ、自身の成長とどのように結びつけられるか意識することがポイントです。

無職期間1年以上の人が就活前にまず取り組むべきこと

無職期間1年以上の人がいきなり就活を始めても、うまくいかない可能性が高くなってしまいます。そのため、まずはハードルの低い生活リズムの改善から取り組むことがポイントです。
面接が行われる日中に頭が働く状態になっていれば、面接での受け答えもスムーズになることが期待できます。

また、正社員就職においてはコミュニケーション能力が特に重視されますので、日常生活から意識的に人とコミュニケーションを取ったり、アルバイトを通じて社会経験を身に付けておくことも重要です。

ここからは、無職期間1年以上の人が就活をする前に取り組んでおくべきことを3つご紹介します。

生活リズムを整える

無職期間が1年以上と長引くと、夜型の生活や昼夜逆転が当たり前になってしまうかもしれませんが、社会人として働くためには朝起きて日中に活動するリズムが基本になってきます。

就活においても面接が日中に設定されることが多いことから、早寝早起きの習慣を早めにつけ、面接で最大のパフォーマンスが発揮できるように準備しておきましょう。生活リズムが整うことで心身の調子が安定するため、面接時の表情やコミュニケーションにも良い影響を与えられます。

面接官も面接での応対を通じて日々の過ごし方や生活リズムを見定めていますので、就活を始める前から意識的に取り組んでおくことをおすすめします。

意識的に人とコミュニケーションを取る

無職期間が長引くと、他人とのコミュニケーションの機会が極端に減ってしまいますので、そもそも面接で言葉が出ない状況になりかねません。いくら準備しても面接で思うように話せなければ選考に通過することはできないため、意識的に人とコミュニケーションを取ることに取り組みましょう。

直接話せる相手であれば、家族や友人、地元のボランティア、近場のコンビニ店員など誰でも構いませんので、会話をすることそのものになれる意識を持っておいてください。また、就職エージェントなどの模擬面接を通じて話す練習をしておくことも有効です。

とにかく面接はコミュニケーション能力が強く求められるため、面接本番で落ち着いて受け答えができるように話すことそのものに慣れておく意識を持っておいてください。

アルバイトを始めてみるのもOK

無職からすぐに正社員を目指すことに不安を感じる場合は、まずアルバイトから始めてみるのも有効な選択肢です。特に接客や事務のアルバイトは、生活リズムを整えつつ対人スキルやビジネスマナーを実践的に学べるため、就活における面接でもアピールポイントに繋がります。

アルバイトに取り組んでおくことで働くことへの抵抗感を減らすこともでき、就活への自信に繋がるだけでなく、収入を得て身だしなみを整えることにも繋がるなど、様々なメリットがあります。どうしても就活に取り組むのに腰が重い場合は、アルバイトの検討もしてみてください。

よくある質問

ブランクOKの期間は何年ですか?

企業によってブランクOKの期間は異なりますが、一般的にブランクが半年から1年程度であればネガティブな評価には繋がりづらいと言えます。ただし、それ以上になってくると働くことに対する意欲に不安を持たれやすくなるため、早めに就活に取り組むことがポイントです。

ただ、ブランクの長さよりも、空白期間で何をしてきたのかをしっかりと説明することが重要です。たとえ無職期間が長かったとしても、その間に学びや経験を積んでいた事実があれば、面接で前向きな印象を与えることが可能です。

履歴書に無職期間を書くべきですか?

履歴書には、無職期間も含めてこれまでの経歴を正確に記載することが求められます。無職やフリーターなどの空白期間がある場合は、嘘の経歴や記載のごまかしをすることなく、履歴書に書き起こすことを意識してください。

また、無職期間中に資格取得の勉強や家族の介護などの前向きな理由があれば、経歴の欄に記載することでプラス評価に繋がることがあります。

履歴書で嘘をつくと後々大きな問題に発展することがありますので、記載内容に不安がある場合は、就職エージェントの添削サポートを利用すると良いでしょう。

離職中と無職の違いはなんですか?

離職中とは、前職を退職したものの次の就職先がまだ決まっていない状態を指します。一方、無職は職に就いていない状態の人全般を指し、長期的に空白期間がある人や就職活動をしていない人も含まれます。

一般的に離職中の方が「一時的な転職活動中」とみなされやすく、無職という言葉はネガティブな印象を持たれやすい傾向が見られます。したがって、履歴書や面接においては離職中という表現を使う方が、印象を和らげる効果があると言えるでしょう。

まとめ

この記事では無職期間が1年以上ある方に向けて、再就職のコツや面接の例文などを紹介してきました。

就職成功率を高めたい方は、次のポイントを意識してみてください。

  • 再転職では1年間の空白期間をポジティブに伝える
  • ブランク期間中の「心境の変化」を転職理由に盛り込む
  • 志望動機は入社後のビジョンもしっかり伝える
  • 希望条件に優先順位をつける
  • 「ブランクOK」の求人が多い仕事を検討する
  • スキルアップに取り組む

今回の記事を参考に1年のブランクというハンデを乗り越え、再就職を成功させましょう。

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池本 駿
株式会社ジェイックマーケティング開発部。2016年慶応義塾大学経済学部卒業。2018年慶應義塾大学大学院経済学研究科修了(修士課程)。2019年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了(修士課程)。同大学経済学部附属経済研究所「こどもの機会均等研究センター」協力研究者。元・三菱経済研究所研究員。経済産業大臣登録 中小企業診断士。著書「教育経済学の実証分析: 小中学校の不登校・高校における中途退学の要因分析」