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医療事務は高卒でも働ける!【給料が安いなどのデメリットも】

医療事務は高卒でも働ける!【給料が安いなどのデメリットも】
高卒FV

※1. 2018/2/1~2018/7/31の当社研修参加者の内、当社が把握している就職決定者の割合
※2. 2005/5/1~2020/4/30の弊社主催の面接会参加人数
※3. 調査期間:2021年9月17日~9月19日(日本コンシューマーリサーチ)

「医療事務の仕事は高卒でもできるのかな?」と疑問に思っていませんか?

デスクワークの事務仕事で、さらに病院の「顔」とも呼べる職種のため、憧れる人も多いことでしょう。一方で、「学歴は関係あるのかな」「高卒の自分でも採用されるのか不安……」といった気持ちを抱くこともあるかもしれません。

そこでこの記事では、高卒で医療事務として働けるのかについて、その仕事内容やメリット・デメリットも交えて解説していきます。また、正社員として働くことを考える場合に意識したいポイントも紹介しますので、より安定した環境で働いていきたい人もぜひ参考にしてみてください。

高卒でも医療事務で働ける理由

高卒でも医療事務で働ける理由

医療事務は、高卒でも働ける仕事です。なんとなく「医療」と聞くとハードルの高さを感じてしまうかもしれませんが、医者などの医療専門職とは異なり、医療事務の仕事は多くの人にその扉が開かれています。その理由は、次のとおりです。

  • 学歴不問の求人が多いから
  • 無資格でも働けるから
  • 年齢制限がない求人もあるから

では、それぞれの理由について解説します。

学歴不問の求人が多いから

まず、学歴不問の求人が多いことが理由として挙げられます。学歴不問とは、応募や採用の際に学歴を一切問わないということで、こうした求人の場合には高卒、または中卒であっても応募できます。

医療事務の求人に学歴が求められないのは、高度な知識や経験が求められる仕事ではないからです。たしかに医療の現場で仕事をすることになるため、病院独自の用語などを知っておく必要はあります。しかし、これは経験を積めば自然と覚えられるものであり、高卒・未経験であっても募集しているケースが多いのです。

無資格でも働けるから

無資格で働けることも、高卒でも医療事務にチャレンジできる理由の一つです。一般的に、医療関係の仕事に就く場合には資格の取得が必要になります。たとえば医者の場合には医師免許、看護師の場合には国家試験の合格が必要です。

一方で医療事務の場合には、これといって必要な資格はありません。後述するように、取っておくと採用の場面で有利に働く資格もありますが、かといって取得は義務付けられていません。

そもそも「医療」とは名がついていますが、医療事務の仕事はあくまで「事務職」です。通常、税理士や社会保険労務士などではない限り、事務職の募集の際に資格取得が採用要件になっているケースはまれで、それは医療事務も例外ではありません。そして、後述する「レセプト業務」など少し難易度の高い仕事はあるものの、一定のマニュアルを読み込める力さえあれば基本的には誰でも従事できるため、特に学歴を問わない傾向があるのです。

年齢制限がない求人もあるから

医療事務の求人のなかには、年齢制限を設けていないものも多く見受けられます。

医療事務はデスクワークが中心のため、年齢を重ねても働きやすい仕事といえるからです。これは裏を返すと、基本的なデスクワークさえできれば、誰であっても取り組めるということです。そのため高卒、さらに年齢に関係なく採用している、という背景があります。

ちなみに求人票には、明確な理由なしに年齢制限を設けることはNGとされています。つまりどんな求人であっても「年齢は不問」ということですが、実際は年齢を判断材料の一つとしているケースは少なくありません。一方で医療事務の場合には、文字通り年齢を不問としている病院や医療施設が多く、その意味で安心して応募しやすい仕事ともいえるのです。

医療事務は高卒でも働ける!仕事内容を紹介

ここからは、医療事務の仕事内容について見ていきましょう。さまざまな業務がありますが、次の3つが代表的な仕事といえます。

  • 受付・会計
  • クラーク業務
  • レセプト業務

繰り返しにはなりますが、「医療」と付いてはいるもののメインは事務仕事であるため、そこまで不安を感じる必要はありません。それぞれの業務について丁寧に紹介していきますので、ぜひ仕事内容のイメージを膨らませてみてください。

受付・会計

まずは、受付・会計の仕事です。受付としては、主に次のような仕事を行います。

  • カルテの作成
  • 新規患者への診察券の発行
  • 受診料の案内

「カルテ」とは、患者さんの診療経過などの記録を指す言葉で、今はパソコンやタブレット上で「電子カルテ」として保存することが一般的です。

一方、会計の仕事は、診療費用を受け取る業務がメインです。このとき、カルテや医療保険、そして医療行為ごとに定められた点数をまとめた「医療報酬点数表」などの情報をもとに、請求する金額を算出していきます。

なお、受付・会計は「病院の顔」とも呼べる仕事です。何かしらの不調を抱えている患者さんの気持ちを癒し、安心や信頼感を与える大切な役割であり、事務能力に留まらず「接客」の対応力も求められます。

クラーク業務

クラーク業務とは、医師・看護師と、患者さんとの間の「架け橋」となる役割が期待される仕事です。クラークは主に病院内で医療事務として働く際に必要となる仕事で、大きく「外来クラーク」と「病棟クラーク」に分けられます。

外来クラークは、大病院に置かれるケースが一般的です。その仕事内容は次のとおりです。

  • 患者さんの呼び出し
  • 電話対応
  • レントゲンや検査データの準備

一方の病棟クラークは、入院施設がある病院内で行う仕事です。具体的には、以下のような業務を行います。

  • 患者さんの入退院手続き
  • 食事伝票の管理
  • 手術や検査スケジュールの管理

クラークでも受付や会計を行うことがありますが、それだけではなく、より医療現場に近いところで仕事をするのが特徴といえるでしょう。そのぶん、患者さんから治療内容について質問をされたりするケースもありますが、「患者さんの力になっている」ことを実感できるため、やりがいを持って働ける仕事ともいえます。

レセプト業務

レセプト業務とは、簡単にいうと「診療費用を請求する仕事」のことです。

あなたも経験があるかと思いますが、病院で診療を受ける場合には保険証の提出を求められるケースが一般的です。そして保険証を提示することで、たとえば治療費が1000円の場合、3割負担の場合には患者さんとしては300円を支払うこととなります(※)。

一方、病院側としては、本来受け取れるはずの1000円のうち300円しか受領できていません。これでは病院の経営が成り立たないので、残りの700円の請求が必要になります。このときの請求相手は、健康保険を運営している医療保険組合などで、その医療費を請求する仕事がレセプト業務です。

レセプトは、病院の経営を支える大切な仕事です。診療費の計算に関わる知識が必要になるため、医療事務の中では難しい仕事といわれます。そのため未経験からレセプトに携わりたい場合には、後述する「診療報酬請求事務能力認定試験」などを受験し、知識をつけてから応募するのがおすすめです。

※イメージのしやすさを重視し、計算は簡略化

医療事務に高卒が挑戦する時のポイント

ここからは、高卒者が医療事務に挑戦する時に意識しておきたいポイントを紹介します。

医療事務は特に学歴や年齢の制限がない仕事とお伝えしましたが、そうした制約がないぶん、多くの人が応募する人気の仕事という一面もあります。そのため、ただ何となく応募して採用される、という仕事ではありません。そこで、次のような点を意識すれば、医療事務として働くチャンスをたぐり寄せることができます。

  • 医療事務に役立つ資格を取得する
  • 専門学校で学ぶ
  • 志望動機を固める

では、それぞれのポイントについて解説します。

医療事務に役立つ資格を取得する

まずは、医療事務に関わる資格の取得を目指してみましょう。前述の通り、医療事務は資格がなくても働ける仕事で、国家資格も存在しません。ただ、特定の資格を持っていることで応募の際に熱意が伝わり、採用されやすくなるというメリットがあります。

具体的には、次の資格がおすすめです。

  • 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
  • 医療情報実務能力検定試験
  • 診療報酬請求事務能力認定試験
  • 医療事務管理士技能認定試験

何やら難しい漢字が並んでいる試験なので、「自分でも受かるのかな……」と不安を感じてしまう人もいるかもしれません。しかし、しっかりと準備すれば合格を見込める試験ばかりなのでご安心ください。

では、これら4つの試験について、その試験内容を見ていきましょう。

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

医療事務技能審査試験とは、窓口業務や、診療報酬請求業務といった医療事務で求められる仕事について、その理解度を測るための試験です。この試験に合格すると「メディカルクラーク」と呼ばれる称号が得られ、応募の際にアピールできます。

医療事務技能審査試験は、数ある医療事務の試験の中でも特に受験者数が多い試験として知られ、昭和49年の試験創設以来、およそ40年の間で163万人もの人が受験しています。試験は「実技」と「学科」に分かれ、合格率はおよそ60~70%です。

比較的簡単な試験とされているので、勉強が苦手な人でもそこまで心配する必要はありません。取得すれば医療事務としてのスキルや知識の証明になるので、どの試験を受験しようか迷ったら、まずは医療事務技能審査試験の受験を考えてみると良いでしょう。

医療事務技能審査試験

医療情報実務能力検定試験

医療情報実務能力検定試験は、主に診療報酬業務を行う人向けの試験です。合格すれば「医療事務実務士」の称号が与えられ、特にレセプト業務へ応募する際のアピールポイントになります。

試験は1級と2級に分かれ、2級は受験資格が特になく、誰でも受験できます。1級は、2級合格者のみ受験可能です。1級・2級ともに学科試験と実技試験が実施され、実技試験では実際に「レセプト(診療報酬明細書)」の作成が求められます。

なお2018年から、個人での受験が終了し、団体での受験が必要な試験となっています。そのため受験を考える際には、まずは指定の通信講座などに申し込む必要があることに注意しましょう。合格率は例年50~60%とされ、医療事務の試験の中では平均的なレベルの試験といえます。

医療情報実務能力検定試験

診療報酬請求事務能力認定試験

診療報酬請求事務能力認定試験は、先ほど紹介した「医療情報実務能力検定試験」と同じく、レセプト業務においての知識やスキルを測る試験です。医療に関わる民間資格の中でも特に評価の高い資格として知られ、2016年に株式会社フォーサイトが実施した調査によると「医療事務従事者に持っていてほしい・合格してほしい資格、試験」において1位に輝いています(※)。

このように医療機関から高い評価を受ける試験ですが、合格率はおよそ30%と、医療事務試験の中では難関です。試験範囲も広く、レセプト作成の実務試験もあるなど一筋縄ではいきませんが、合格すると高卒未経験であっても採用されやすくなります。そのため本気で医療事務を目指している場合には、努力する価値のある試験といえるでしょう。

診療報酬請求事務能力認定試験

※株式会社フォーサイト

医科 医療事務管理士技能認定試験

医療事務管理士技能認定試験は、医療事務全般の知識やスキルを測る目的で実施される試験です。1969年に日本ではじめて「医療事務の資格」として創設された試験で、医療機関で働いている多くの人に知られています。

試験は「学科」と「実技」で例年おこなわれ、学科では医療保険制度などの知識について問われます。実技ではレセプトについてのスキルが問われ、合格率はおよそ50%です。どのような試験か気になる場合には、公式サイト上で試験問題が公開されているので、確認してみると良いでしょう。

医科 医療事務管理士技能認定試験

専門学校で学ぶ

高卒で医療事務を目指す場合には、専門学校への入学も検討してみてください。医療事務について体系的に学べるだけでなく、ビジネスマナーの授業や、資格取得を手厚くサポートする学校もあり、仕事経験がない人にとっては安心といえるでしょう。

ただ、最低でも1年の通学が必要で、費用も掛かる点はデメリットです。そのため時間とお金に余裕がある場合には専門学校への進学を検討してみる、今すぐ働きたい場合にはまず資格取得に向けて勉強をする、というように個々の現状に合わせて選択することをおすすめします。

志望動機を固める

高卒かつ未経験から医療事務を目指す場合には、しっかりとした志望動機を準備することも欠かせません。なぜなら病院側が未経験者を採用する場合、熱意を重視する傾向にあるからです。

特に医療事務の場合、受付のイメージに憧れて応募する人が少なくありません。なかには「事務仕事だから簡単そう」という安易な気持ちで受ける人もいますが、実際の仕事は地道な作業の連続で、給与もそこまで高くはない等の現実に直面するケースもあります。

そのため病院側としては、こうした現実も知った上で「それでも医療事務として働きたいと思うのはなぜか?」という点を面接で確認します。このとき、「ただ何となく憧れで働きたい」と伝えると不採用になる場合もあるので、次にお伝えする志望動機の例文も参考に、熱意を伝えられる回答を用意しておきましょう。

「高校卒業後、アパレル店や飲食店で接客の仕事を行ってきました。ある時、母親が病に倒れ、私も付き添いで病院に通うようになりましたが、受付の方の暖かい対応に親子共とても癒された経験があります。特に御院は、地域の患者さんの笑顔を大切にされていると伺い、私も一人でも多くの患者さんが前を向く一助となりたく、志望いたしました。これまで接客業で培ったコミュニケーション力、そして現在は医療事務技能審査試験の勉強も進めていますので、しっかりとした知識のもと、貴院の力となれるよう努めていきたいと考えております」

医療事務として高卒が働くメリット

ここからは、高卒者が医療事務として働くメリットをお伝えします。

  • 医療施設が倒産するリスクは比較的に少ない
  • 経験者が優遇されるため学歴を逆転できる
  • 地域問わず働けるチャンスがある

では、それぞれのメリットを見ていきましょう。

医療施設が倒産するリスクは比較的に少ない

まずメリットとして挙げられるのが、医療施設の倒産のリスクが比較的に少ないことです。

そもそも医療施設は地域にとって欠かせない存在のため、よほどのことがない限り「患者さんが急にいなくなる」ということはありません。そのため、そこで働く医療事務職も安定して働ける傾向にあるのです。

経験者が優遇されるため学歴を逆転できる

学歴を逆転できることも、高卒から医療事務として働くメリットといえます。

医療事務は、経験者が優遇される仕事です。特に、診療報酬の請求に関わる「レセプト業務」は経験の差が表れやすい仕事といえ、スピーディーかつ的確に作業を進められる人は現場で高く評価されます。

こうした面において学歴はほぼ関係なく、「仕事をうまく進められるか」という点が重視されます。そのため、仮に高卒であっても経験を積んでいくことで学歴の差を埋められる、または逆転すらできる可能性があるのです。

地域を問わず働けるチャンスがある

医療事務は、地域に関係なく働けるチャンスがある仕事です。後述するように、高卒の場合は地域のクリニックなどで働くケースがほとんどですが、これは裏を返すと「全国のクリニックで働けるチャンスがある」ということを意味します。

そしてクリニックなどの医療施設が倒産するケースもまれなため、どの場所であっても比較的安心して働き続けられるのもメリットといえるでしょう。

医療事務として高卒が働くデメリット

次に、高卒が医療事務として働く上で知っておきたいデメリットをお伝えします。

  • 大病院は「大卒以上」がメイン
  • 給料が低い
  • AIに仕事が奪われる可能性がある

では、それぞれのデメリットについて解説します。

大病院は「大卒以上」がメイン

高卒者が医療事務として働く場合、大病院での勤務は厳しいのが現実です。大病院での仕事は人気があり、採用のハードルを高く設定しているケースが多く、募集に際して「大卒以上」の要件を設けていることがほとんどだからです。

大病院は、福利厚生などの面でみても恵まれている傾向にあります。そのため高卒の場合、大卒で大病院に勤めている人と比べると不利な環境で働かざるを得ないことも多いのです。

給料が低い

給料が低いこともデメリットとして挙げられます。

日本医療労働組合連合会が発表した「2019年度賃金労働時間等実態調査」によると、高卒の医療事務の初任給(平均)は15万8,063円となっています(※1)。一方で大卒者の場合には18万2,488円で、学歴によっておよそ2万5,000円の差があることが分かります。

賞与などを含んだ場合で考えても、高卒の場合、年収換算では約200~300万円ほどと試算できます。そしてこれは、日本人の平均年収「461万円」を大きく下回る数字です(※2)。

なお医療事務の給料が低い理由としては、主に次の2つが考えられます。

  • 慣習的に「相場」が低いから
  • 利益を生むタイプの仕事ではないから

それぞれについて、補足して説明します。

※1 日本医療労働組合連合会|2019年度賃金労働時間等実態調査

※2 国税庁|平均給与

慣習的に「相場」が低いから

医療事務は、その仕事内容がどうこうというより、そもそも「相場」が低い仕事という側面があります。つまりこれまで慣習的に安い給料が設定されてきたため、「いまさら変更する必要はない」と院長などが考え、昔のままの給料設定となっているケースが多いのです。

利益を生むタイプの仕事ではないから

仕事内容という点でみると、医療事務は利益を生み出す仕事とはいえません。病院としては医療事務職を雇えば雇うだけ「コスト」が発生してしまうため、経費を抑えるためにも、医療事務の給料を低く設定している病院やクリニックなども多く見られます。

AIに仕事が奪われる可能性がある

「AIに奪われる可能性がある」ということも、高卒が医療事務として働くデメリットに挙げられるでしょう。

野村総合研究所が発表した資料によると、「10〜20年後には日本の労働人口の約 49%がAI(人工知能)等で代替可能」とされています(※)。この中には事務仕事も含まれ、特に医療現場ではAIの活用が積極的に進められているため、近い将来「医療事務の仕事そのものがなくなる」といった声もあります。

そして高卒の場合、大卒者に比べると転職で苦労するケースが一般的です。そのためいったん職を失った場合、またAIがさらに普及していった場合には、次の仕事探しで苦労する恐れもあります。

一方で「AIの登場によって新しい仕事が生まれる」といった主張も根強くあります。また高卒者が医療事務として働くことの多いクリニックなどは、IT化が進むスピードが遅い傾向にあります。そのため「今すぐ仕事を失う」という可能性は低いという見方もできるでしょう。

野村総合研究所

医療事務は高卒だと不利

前述のとおり、大病院は大卒者を採用する傾向にあります。ただし経費削減のため、大病院であっても直接雇用として採用する病院は少なく、実質は「業務委託」や「派遣」として医療事務を採用するケースも多いようです。

そしてクリニックで見ると、医療事務を直接雇用するケースはさらに少なく、特に高卒者の中には派遣やアルバイトとして働く人がほとんど、といった現状もあります。それでも医療事務として働きたい人もいるかもしれませんが、決断するのは次のようなことを知ってからでも遅くはありません。

  • 真っ先に人員カットの対象になる
  • 勤務時間量によっては社会保険に加入できない
  • 履歴書に経歴として残ってしまう

では、それぞれについて解説していきます。

真っ先に人員カットの対象になる

まず、派遣やアルバイトは真っ先に人員カットの対象に挙げられます。日本の場合、正社員を解雇するのはかなり難しい一方で、いわゆる「非正規」と呼ばれる人たちに関しては、正社員よりも継続雇用をストップしやすい、という面があります。

前述の通り、医療施設そのものが倒産する可能性は比較的に低いのですが、医療事務の仕事自体が減っていく可能性は考えられます。このような場合、派遣やアルバイトといった雇用形態だと不安定になりがちなため、「長く働いていけるかな……」といった不安が常につきまとう可能性があります。

勤務時間量によっては社会保険に加入できない

派遣やアルバイトの場合、勤務時間量によっては社会保険に加入できません。具体的には、「週の所定労働時間が20時間以上」「月額賃金8.8万円以上」といった条件をすべて満たす必要があり、これらの条件を満たさないと基本的には社会保険の対象外となってしまいます。

履歴書に経歴として残ってしまう

派遣やアルバイトとしての就業であっても、自分の経歴として残ります。そして仮に転職などを考えた際に、特に派遣として働いていた期間は履歴書の経歴欄に記載しなければなりません。

面接官は、「大卒+正社員」の経験を持っている人と、「高卒+派遣またはアルバイト」の人とでは、前者を優遇する傾向があります。また同じ高卒であっても、「若い労働力」として18~19歳の新人を採用するケースも見られます。

つまり、特に理由もなく派遣で就業してしまうと、後々の転職の際に不利に働く可能性もあるのです。医療事務の仕事は非正規の採用が中心ですが、正社員の仕事がないわけではありません。将来を考えるのであれば、まずは正社員としての求人を探して応募する、その上でどうしても難しいようであれば非正規での就業も考える、といったステップを踏むと良いでしょう。

高卒が正社員を目指す時に意識したいこと

非正規としての雇用は不安定になりがちなため、正社員としての就職を目指したいと考える人は多いかと思います。そこで特に高卒の場合には、就職活動で以下のことを意識してみてください。

  • 業界や企業の選択肢を広げてみる
  • 仕事理解を深める
  • なぜその仕事に就きたいか考える

これらを踏まえて就活を進めていくことで、正社員での就業に近づけます。では、それぞれについて解説します。

業界や企業の選択肢を広げてみる

正社員を目指す上でまず意識したいのが、業界や企業の選択の幅を広げてみることです。なぜなら、「高卒であっても正社員として採用したい」と考える企業は、視野を広げてみると意外と見つかるからです。

たとえば営業職の場合は学歴問わず採用するケースも多く、その企業が安定している場合には正社員として採用されることは珍しくありません。その他にも業界・職種を問わず、高卒者を正社員として迎え入れる会社は多く見つかります。

もしも自分ではなかなか見つけられない場合には、「就職カレッジ」に登録してみることをおすすめします。就職カレッジでは、高卒や社会人未経験者を正社員として採用したい企業が数十社 集まる選考会を定期的に開催しています。選考会では様々な業界に触れられるので、医療事務は第一志望だけど、正社員として働くという選択肢も検討してみたい、という人はぜひ参加してみましょう。

仕事理解を深める

正社員での就業を希望する場合は、「正社員として働く」ということについての理解を深めておくことも大切です。なぜなら派遣やアルバイトなどの非正規社員と正社員には、いくつかの違いがあるからです。

なかでも、特に大きな違いといえるのが「責任の大きさ」です。非正規社員であっても責任は求められますが、一般的に正社員のほうが仕事や会社に負う責任は大きくなる傾向にあります。

そのため、たとえばアルバイトしか経験がない人が正社員を目指す場合、その面接の場で「正社員とアルバイトの違いは理解していますか?」といった質問が面接官から投げかけられる可能性もあります。このとき言葉に詰まってしまうと不安視されてしまうため、特に正社員未経験の場合には、正社員として働くことに対して具体的なイメージを持っておいた方がいいのです。

なぜその仕事に就きたいか考える

医療事務として正社員を目指す場合には、「その仕事になぜ就きたいのか」を改めて考えてみましょう。その目的が明確になるほど、実はその目的を叶える道が医療事務以外にも見つかってくる可能性があります。

たとえば「コツコツとした作業が得意という自分の強みを活かしたいから」という場合には、病院ではなくても、一般企業の事務職として働く道も考えられます。「手に職を付けたい」という場合には、「どんなスキルを身に付けたいか?」と考えていった上で、もしかしたら医療事務以外のスキルが見つかることもあるでしょう。

このように、改めて目的に立ち返ってみると、それを満たす会社や仕事が見つかる場合があります。結果として、正社員という働き方に近づくケースも少なくありません。もしも自分では考えをうまく言語化できない場合には、先ほどお伝えした「就職カレッジ」の利用をぜひ考えてみましょう。

就職カレッジでは、「自分が何をやりたいのか」といったことを就職のプロと一緒に考える機会や、自己分析の進め方などの無料講座を多数ご用意しています。高卒から正社員での就業を実現した方のサポート実績も豊富なため、これまで培ってきたノウハウをもとに、あなたの就職活動にも全力で伴走します。

まとめ

「高卒でも医療事務職に就けるのか?」という疑問について、高卒が置かれている現状も交えてご紹介してきました。結論として、高卒でも問題なく働くことができ、むしろ経験を積んでいけば大卒者よりも評価される可能性もあります。

一方で、正社員としての就業は厳しい一面があるのも事実です。仮に募集があったとしても、その少ない枠を多くのライバルと争う必要もあるでしょう。また医療施設は安定性のある職場である一方、事務職は将来的に機械に取って代わられるリスクもあります。

こうした点において、もしもあなたがまずは正社員として働くことを考えるのであれば、医療事務だけでなく、より視野を広げて就職活動をしてみるといいでしょう。他の業界や職種に目を向けてみると、意外に正社員として採用する企業が多いことにも気付くはずです。今回お伝えしたポイントも踏まえ、ぜひ広い視野で仕事を探していきましょう。

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