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海運業界の業界研究~そのビジネスモデルや代表的な企業の特徴を解説~

海運業界の業界研究~そのビジネスモデルや代表的な企業の特徴を解説~

海運業は四方を海に囲まれ、多くの製品を国外から輸入している日本において、非常に重要な役割を担っている業界です。仕事のやりがいの大きさや平均年収の高さから就活生に非常に高い人気を誇ります。この記事では、海運業界についてその概要やビジネスモデル、業界を代表する企業それぞれの特徴、職種について一通り紹介していきます。

海運業界とは何をする業界か。

海運業界とは何をする業界か。

そもそも海運業とは何でしょうか。

海運業とは

海運業とは、船を使用して物や人を運搬することを主な事業としておこなっている業界のことです。日本は世界的に見ても、国際的な貿易額がトップクラスの国であるため、毎年多くの人や物資が、船舶を使用して運送されています。日本から輸出される物資の数も、国外から輸入される物資の数も非常に大量で、日本の経済を支えるうえでなくてはならない業界の一つです。実際に日本でおこなわれている物流の中でも、海運業の取り扱っている物流の割合は90パーセントを超えています。海運業を大きく分けると、「内航海運」と「外航海運」の2つの種類がありますが、内航海運は日本国内における海運です。外航海運は出発地か到着地のいずれかが、国外の都市である海運のことです。

使用される船舶は運搬する物資の種類によって異なる

運搬する物資の種類によって使用されている船舶の種類も異なっていて、食料や機械などを運搬する場合に使用されることが多いのがコンテナ船です。液体を運搬するときに使用されるのがタンカーで、タンカーの中にはLNG船という特殊な船舶もあります。以下に詳しく紹介します。

大量の物資を運搬しやすいコンテナ船

海運業に興味を持っている学生が就職活動のために知っておいた方が良いのが、船舶の種類です。海運業では運搬する物資の種類によって異なった種類の船舶を使用しているため、どのような種類の船舶があるのか一通り知っておけば、就職活動の際にも有利です。物資の運搬に使用されている船舶の中でも、特に世界中で多く使用されているのがコンテナ船です。コンテナ船とは、コンテナと呼ばれる物資を収納できるボックスの運搬を目的とした船のことです。コンテナの大きさは世界的な基準で決められているので、輸送する物資の管理がしやすいところが大きなメリットです。大量の物資を輸送しやすいこともコンテナ船のメリットで、コンテナは四角の形状で統一されているために、物資の配置や運搬もしやすくなっています。

液体の運搬に適したタンカー

海運に利用される船舶の中には、特定の物資を運搬するために使用されているものもあります。液体を運搬するときに広く使用されているのがタンカーで、主に石油関連の物資の運搬に使用されています。運搬する物資によってさらに細かく使用される船舶が異なっていて、原油を運搬しているのが原油船です。プロダクト船は石油の精製品を運搬するための船舶で、液化石油ガスの運搬を専門にしているのはLPG船という船舶です。石油関連の物資以外では、天然ガスの運搬に使用されることが多いですが、天然ガスは液化した状態にして運搬されます。こうした種類の船舶のことを、特にLNG船と呼んでいます。天然ガスを液化した状態に保つためには、非常に低い温度で管理する必要があるため、LNG船には特殊な設備を設置する必要がありますが、こうした設備の維持にかかる費用がネックになっています。そのほかに化学物質を個別に運ぶために利用されている、ケミカル船という種類の船舶もあります。

海運業界のビジネスモデル

海運業は大きく分けて、2つのビジネスモデルがあります。

ビジネスモデルその1.物資の運搬を主におこなうビジネスモデル

その一つが物資の運搬を主におこなうビジネスモデルです。この種類のビジネスモデルは、さらに細かく2つの種類に分けることができます。あらかじめ決められた航路を定期的に往復するのが定期船で、依頼者の要望に応じて、航路をその都度決定するのが不定期船です。定期船による運搬が利用されることが多いのが、一定の期間ごとに物資を運ぶ必要がある場合です。例えば、ある国の工場で毎月一定の量の製品を製造していて、製造に必要な原料を国外から輸入する必要がある場合には、定期船を利用して一定期間ごとに運搬されることが多いです。不定期船の場合には、大量の貨物を一度に運搬しなければいけないときに、利用されることが多いです。

ビジネスモデルその2.船舶の貸借と売買によるビジネスモデル

海運業界のもう一つのビジネスモデルは、船舶の貸借と売買です。海運のために必ず必要になるのが、物資を運搬するための船舶ですが、どれだけ多くの船舶を準備できるかも、海運業を営む事業者の能力と大きく関係しています。できるだけ多くの船舶を用意できる企業の方が競争力も高くなりますが、自社で所有できる船舶の数には限界があります。そのような場合に利用されているのが船舶の賃貸をおこなう会社で、一時的に利用できる船舶の数を増やすことにより、さらに多くの貨物を運搬できるようになります。船舶のリースのような形で、こうしたビジネスモデルをおこなう海運事業者は安定した収入を得ています。

海運業界の代表的な企業を知ろう

海運業界の代表的な企業を知ろう

海運業界を志望するときにまずは検討したい業界を代表する企業を、業界内売り上げ1位~3位の順に紹介します。

企業紹介その1:日本郵船

日本を拠点にして海運業をおこなう企業の中でも、国内で最も多くの売上高を誇っているのが日本郵船株式会社です。海運業者としての日本郵船の特徴は、幅広い種類の海運事業をおこなっていることです。一般貨物の輸送事業のほかに、不定期船の用船事業なども、この企業でおこなっている海運事業です。物資の運搬以外の事業もおこなっていることも特徴で、不動産業もこの会社でおこなう事業の一つです。郵船という名称から海運業のみをおこなっている企業と思われることも多いですが、実際は総合的な物流サービスを提供している企業です。車両や航空機を利用した物資の運搬も広くおこなっている企業で、陸海空全ての領域で物資を運搬する手段を持っています。

日本郵船は国内だけでなく、海外にも数多くの拠点を持っています。世界中に社員が活躍できる場所があるグローバルな企業です。物流を止めないことを指名と考えている企業で、三菱系の企業グループに属しています。連結子会社として営業しているのが日本貨物航空株式会社で、アジアやヨーロッパ、北米などの地域を中心にして物資の運搬をおこなっています。不定期船による運搬では、自動車や原油などのエネルギーを中心に運搬をしています。ドライバルク船による物資の輸送も、この会社でおこなっている事業の一つです。

企業紹介その2:商船三井

株式会社商船三井は、国内で第2位の売上高を誇る海運業者です。海上運送を主な事業としておこなっている企業で、本社は東京都の港区にあります。三井財閥系の企業で、三井住友銀行なども主要な株主の一社です。エネルギー資源の輸送もこの会社でおこなっている主な事業の一つで、油送船やLNG船を使用して運搬をおこなっています。海上運送以外の輸送サービスも展開している企業で、陸上運送もこの会社で力を入れている事業の一つです。グループ企業の数が多いこともこの企業の特徴になっていて、2020年3月31日の時点で、株式会社商船三井の連結決算の対象となっているグループ企業の数は、471社にのぼっています。

商船三井は国際的に活躍している海運業者としても広く知られています。商船三井グループの物流事業は世界27か国でおこなわれています。グループ合計で123の都市に224か所の拠点があります。東南アジアやアフリカなどの発展が見込まれる地域を中心にして、拠点を拡大している企業です。時代のニーズをいち早く取り入れるのが得意なことでも有名で、同業他社よりも早くメタノール船を導入したこともそうした事例の一つです。最近では浮体式LNG貯蔵再ガス化設備であるFSRUや、浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備であるFPSOに関連した事業も始めています。

企業紹介その3:川崎汽船

川崎汽船株式会社は、国内で第3位の売上高を誇る海運業者です。東京都千代田区に本社があり、名古屋と神戸にそれぞれ支店があります。他社に先駆けて、専門性の高い船舶を使用したことでも有名な企業です。自動車運搬専用の船舶や、LPG船を日本で初めて導入したのも川崎汽船です。現在では海上運送に限らず、総合的な運送事業をおこなっています。陸上運送業や航空運送業もこの会社の主要な事業の一つで、そのほかに海陸空通し運送事業なども手掛けている企業です。港湾運送業もこの企業が実施している事業の一つで、仕事の種類が多様であることがこの企業の特徴になっています。

川崎汽船は1919年に設立された企業で、すでに100年以上の長い歴史を持っています。設立された当初は神戸川崎財閥の気質を継承していましたが、現在では財閥色は消滅し、数少ない非財閥系の企業として営業しています。 最新型の船舶を導入して事業を有利に進めることがこの企業の戦略になっていて、コストやサービスの面で他社との差別化を図ることにより、営業成績の向上に努めている企業です。2015年からは新型の自動車専用船の使用が開始され、7500台の自動車を運搬できる専用船が合計で13隻投入されました。コンテナ船も従来の船舶より性能の優れた船が10隻投入されています。

海運業界の現状と課題

海運業界の現状と課題

海運業界の現状と海運業各社に共通する問題・課題を解説します。

海運業界の現状

2010年代の後半から海運業の市場規模は拡大傾向にあり、2019年にかけては4兆4099億円もの市場規模まで成長しています。その一方で、他業種の企業の規模拡大や縮小、つまり「景気」に影響されやすいことも海運業界の特徴といえます。

海運業界の課題

市場規模が拡大する一方で、海運業界には解決しなければいけない課題がいくつかあります。特に重要な課題とされているのが、将来の海運業を支える人材の確保です。少子高齢化の影響で、日本全体の生産年齢人口が減少していますが、こうした問題の影響は海運業者にも及んでいます。高齢の船員が退職する一方で、若い船員を確保することが難しくなっていて、特に船員の不足が目立っているのが内航海運の分野です。こうした課題を解決するために、海運業者では互いに協力して事業をおこなう取り組みも進められています。大手3社がコンテナ船事業の統合をはかることで合意したことも、こうした取り組みの成果の一つです。輸送量の80パーセントがこの3社で占められていて、事業の統合により世界的な規模の海運業再編も予想されています。

海運業界の職種

海運業界の職種

海運業界には大きく分けて、陸上職と海上職の2種類の仕事があります。

陸上職

陸上系の海運業界の仕事はさらに、事務系の仕事と技術系の仕事に分けることができます。事務系の仕事の代表的なものが営業の仕事です。商社や一般企業と交渉するのが、営業担当社員の役割です。船舶の運航に関する仕事も事務系の役割で、運行の管理や海路の管理を担当する重要な仕事です。技術系の仕事ではおもに船舶の設計や新しい技術の開発を担当します。文化系の学生の場合、陸上職の方が採用されやすくなっていますが、海上職に採用される可能性が全くないわけでもありません。

海上職

海上職は船舶の運航を担当する仕事で、具体的な職種としてあげられるのが航海士と機関士です。船を操縦して目的地まで移動するのが航海士の仕事で、高い責任感が求められる仕事です。機関士はエンジンやプラントの管理をおこなう仕事で、専門的な知識が必要になります。

磨いておきたい英語力

海運業界の企業は世界各地に拠点があり、海外勤務を担当することも珍しくありません。特に外航海運を主におこなっている海運業者の場合、国外の取引先との交渉は主に英語で行われるため、日常会話レベルの英会話能力は不可欠であり、キャリアアップをするためには専門用語を自由に使えるレベルまで、英語の能力を高める必要があります。

海運業界をよく理解して選考に挑もう

海運業界をよく理解して選考に挑もう

海運業はグローバルかつ大きな金額の動く仕事ができることから仕事にやりがいを求める学生にとても人気があります。また、海運業は平均年収が高いことも学生にとって大きな魅力です。いずれにしても、事前に業界の知識を得ながらビジネスモデルを熟知して、しっかりとした対策を立てることが、海運業界への就活を有利に進める第一歩と言えるでしょう。

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