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飲料業界の現状や課題とは?飲料業界へ就職のための知識を深めよう

飲料業界の現状や課題とは?飲料業界への就職に向けて知識を深めよう!

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

アルコール飲料やジュース、清涼飲料水などを製造、販売する飲料メーカーは「安定」のイメージが強いですが、少子高齢化などで将来的に市場規模が縮小することが懸念されています。

この記事では、飲料業界への就職を検討する人に向けて、業界を取り巻く現状や、今後の課題、市場拡大のための取り組み、そして業界を代表する大手企業について解説します。

飲料業界の現状の解説

飲料業界の現状の解説

飲料業界の現状について解説します。

飲料業界の市場には「酒類市場」と「清涼飲料水市場」がある

私達の日常生活に欠かせない飲料を製造、販売する飲料メーカー、それらが支える飲料業界はアルコール飲料を中心とした酒類市場と、ペットボトルのお茶や炭酸飲料などを中心とする清涼飲料水市場の2つに分けられます。

ビールの売り上げは減少傾向にある

飲料業界において仕事後の晩酌や、祝いの席などに欠かせないアルコール飲料は市場を支える大切な分野であり、矢野経済研究所のデータによると2016年年度における酒類総市場規模は3兆5,738億円ともいわれています。

酒類市場における全課税数量の内訳を見てみると、酒類の全課税数量の7割を占めるのがチューハイや第3のビール、発泡酒ビールといった低アルコール飲料です。日常の中で気軽に楽しめる低アルコール飲料が、酒類市場を支えていることがわかります。

しかし市場の3割を占めるビール類の出荷量は、平成30年の前期に前年同期比3.6%減まで落ち込んでおり、今後も日本人のビール離れが進んでいくことが懸念されています。消費者の節約志向や、酒類を使うメーカーによる値上げも相まって、ビールの売上は減少傾向にあり、その一方で、手頃な値段で手に取りやすい第3のビールは売上を伸ばしているようです。

清涼飲料水市場の伸び率は横ばい

老若男女問わず普段から口にすることの多い清涼飲料水、その市場規模は2017年の調査で3兆8217億円ほどといわれています。この数字は2016年の調査とほぼ同じであり、清涼飲料水市場の現状はほぼ横ばいとなっているようです。清涼飲料水市場で最も大きなシェアを誇っているのがペットボトル飲料であり、その規模は約6割となっています。その他は缶、紙、ボトル缶などが消費者に好まれているようです。また、飲料の容量別では400〜700mlが全体の28%、200ml未満が19%、2Lが15%と消費者のライフスタイルや、飲料を飲むシチュエーションに合わせて、需要が大きく分散していることがわかります。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

飲料業界の課題

飲料業界の課題

飲料業界全体に共通する課題について解説します。

飲料業界の課題1.新商品開発の難しさ

飲料業界は安定した売上高があり活気のある産業に思えますが、その一方で多くの課題を抱えている業界でもあります。特に今後加速していくとみられる少子高齢化、将来的な日本の人口減少に伴い避けられない国内市場の規模縮小は、多くの飲料メーカーが頭を悩ませる問題の一つです。若者のアルコール離れや、コンビニコーヒーの台頭による缶コーヒーの売上減少も飲料業界に影響を与えています。また、消費者の健康志向も影響してかサイダーなどの炭酸飲料の消費量も減少傾向にあります。そんな中で打開策として挙げられるのは、消費者の目を引く新商品の開発です。しかし、飲料市場にはすでにたくさんの商品が存在している上に、歴史がある定番商品も多く新商品が消費者から人気を得るのはなかなか難しい現状があります。

飲料業界の課題2.海外展開は最重要課題!

飲料市場を活発化させていくためには国内市場の強化に加え、海外市場への展開、拡大も欠かせません。今後深刻化していくと見られる少子高齢化に伴い規模の縮小が避けられない飲料業界において、海外への展開は企業を支えるためには欠かせません。海外展開において主軸となるのが、日本産のアルコール飲料です。海外は日本と比較してアルコールの需要が高く、日本産のアルコールの品質の高さや、商品の豊富さ、ユニークさなどは海外市場において大きな武器になるといわれています。また、すでに日本で作られたウイスキーはジャパニーズウイスキーとして海外にも認知されており、今後はこれに続く形で日本産のアルコール飲料の知名度を高めていく海外展開が予想されます。

飲料業界の課題3.他分野への進出

飲料市場の縮小が避けられない現状で、消費者のニーズに合わせた新しい飲料の開発だけでは生き残ることが難しいと考えるメーカーも多く、他分野への新規開拓を進める企業も増えてきました。特に飲料と関連性の高い食品分野へ進出する企業は多く、飲料メーカーならではの知識を生かした健康食品の開発などが目立っています。また、飲料開発で得た知見を応用し、医薬品の分野に進出する企業もあるようです。少子高齢化で国内の人口が少なくなる中、飲料業界は生き残りをかけて様々な分野への進出を余儀なくされています。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

飲料業界の職種

飲料業界の職種

飲料業界といえどもその職種は様々であり、それぞれの職種が担う役割は大きく異なります。そこで、ここでは飲料業界に欠かせない職種を

  • 研究、開発
  • 生産、製造
  • マーケティング
  • 営業

の4つに分け、紹介していきます。

研究、開発職

研究、開発職では主に新商品の開発や、既存商品の改良、改善などを行います。また新商品の生産に必要な技術の開発なども担う大切な職業でもあります。会社の看板ともいえる商品の開発には大きな責任が伴いますが、その分やりがいもあり人気の職種となっています。この分野は専門的な知識が必要となるため、この職に就くためには理系の大学を卒業していることが条件となることがあります。

生産、製造

研究、開発で生まれた商品を生産、製造するのがこの分野の仕事です。この職種に求められるのは商品を安定して生産、製造することであり、そのための機械の管理や、市場の需要にあった製造量のコントロールを的確に行う能力が必要となります。また生産、製造の過程では味や成分が安定しているかなどを逐一チェックする品質管理も行います。多くの消費者の口に入る飲料を生産するからこそ厳密な作業が求められます。

マーケティング

マーケティングの仕事は市場調査などでデータを集め、分析し、新商品の企画を行うことが主となっています。消費者のニーズを読み沢山の人に好まれ、売れる商品を開発するためには、集められたデータを論理的に分析する力が必要となり、華やかな印象ながら地道な努力や、冷静な思考力が必要とされる分野です。

営業

営業職はいくつもの過程を経て出来上がった商品の販売を促進するために、様々な企業や業者にセールスをする職業です。どんなに魅力的な商品も、誰かの手に取ってもらえなければ意味はなく、商品を広めるためにはこの営業という仕事が必要不可欠です。飲料はその殆どが小売店を介して消費者の手に渡るため、営業では多くの消費者が利用するスーパーやコンビニ、自動販売機などに商品を置いてもらえるよう、巧みな話術や誠実さをもって交渉する技術が求められます。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

飲料業界に向いている人

飲料業界に向いている人

飲料業界に向いている人はどんな人なのでしょか。

「食」に興味がある人

飲料業界で活躍する人に共通しているのは、「食」へのこだわりの強さです。人間が生きていく上で欠かせない三大要素である衣食住の中でも、毎日触れる上、個人のこだわりや趣向が強く反映される「食」という分野で長く愛され、そして多くの人に幸せを届ける商品の開発や、製造には、やはり「食」への飽くなき探究心やこだわりが必要不可欠といえるでしょう。

誠実な人

飲料業界では誠実さも重要です。小さな子供からお年寄りまで、多くの人が口にすることを前提に作られる飲料には、徹底した品質管理が欠かせません。誰もが安全に口にできる飲料を販売し、消費者に安心して購入してもらうためには普段から誠実さを持っておくことがとても大切なのです。

グローバルな視野を持つ人

業界の市場規模縮小に伴い、加速していく海外進出への大きな力となる、グローバルな人材が求められています。外国語を習得していることはもちろん、海外での生活を元にした現実味のあるマーケティングなどは、海外市場への進出を狙っている企業にとっては非常な存在となるでしょう。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

飲料業界の大手企業を紹介

飲料業界の大手企業を紹介

業界で働くならまずは目指したい大手企業を紹介します。

飲料業界大手企業1.サントリー

#幅広い分野で活躍する業界のトップ

日本の飲料メーカーの中で最大規模を誇っているのが、サントリーです。サントリーはマーケティング調査で得られた消費者のニーズに応え、多種多様な飲料の開発を行っています。消費者の中で定番となる商品以外にも、目を惹くユニークさのある商品なども多く開発しており、酒類市場で高いニーズを誇るビール分野での活躍こそ目立ちませんが、その他の分野では力強く活躍しています。またサントリーは健康食品の開発、販売を行う関連会社も有しており、飲料以外の分野でも大きな存在感を示しています。

サントリーは、飲料事業で海外に広く進出しており、アジア圏のみならずオセアニアやアメリカにも拠点を置くなど、その幅広さは他社に比べ大規模といえるでしょう。さらには海外への進出に伴い、海外の企業との合併や買収を行うM&Aも積極的に行うなど、飲料メーカーの老舗でありながら、フレキシブルな活躍が目立ちます。

飲料業界大手企業2.キリン

大手飲料メーカーであるキリンは、2020年の上半期に11年ぶりにビールの国内シェアに1位に躍り出るなど、創立100年を超える老舗でありながら目覚ましい活躍を見せています。キリンは、定番ビールを有していることもありアルコール飲料市場での強さが目立ちますが、その一方で清涼飲料水の分野においても素晴らしい結果を出しており、2つの分野でバランスの良い業績を保っている企業でもあります。また医薬、バイオケミカル事業でも活躍するキリンは医薬品、健康食品を国内だけでなくアジア諸国や、アメリカなどでも販売するなど、独自の市場を開拓しています。

キリンは長期経営目標として「キリングループ・ビジョン」を掲げ、人々の生活に欠かせない「食」と健康を支える「医」をつなぐ事業に着手するなど、新たな視点からの飲料業界での活躍が期待されています。また海外展開ではこれまで培った経験を元にクラフトビールや、プレミアクラフト飲料への投資を積極的に行っており、縮小傾向にあるビールの市場を支えながら、文化を守っていく活動が注目されています。

飲料業界大手企業3.アサヒ

多くの人に親しまれている定番ビールを主力商品としているアサヒは数ある飲料メーカーの中でも、酒類の割合が売上の多く占めている企業です。なかでも業務用飲料の売上は他社と比較して高い傾向にあり、居酒屋などで提供されるアルコールとして定番である商品を持っている強みや、営業力の高さが伺えます。またビール以外の商品にも定番の乳酸菌飲料や、サイダー、ウイスキーなどを有していることもあり、特別な存在感を持っている企業でもあります。

2019年にはグループの経営理念を新しく制定し「期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造」をスローガンとした新たな取組みを始め、新たな市場の開拓、進出に力を入れています。アサヒはアルコール飲料を主軸として、アジアやオセアニアで大きく事業を展開しており、特に中国や韓国の飲食店でアサヒのビールが提供されるなど、着実に海外進出を進めています。

飲料業界大手企業4.サッポロ

サッポロは国内市場に力を入れている飲料メーカーです。定番のビールを中心とした主力商品を製造、販売している一方、飲料メーカーとしては珍しく不動産事業も行っています。その背景には札幌や恵比寿、銀座などの街づくりに携わりながら新たな戦略の投資に挑戦しようという狙いがあるようです。またポッカコーポレーションの買収に伴い、これまでの飲料と合わせて食品の開発、販売を強化し、これからの時代に負けない企業づくりを行っています。

サッポロは国内市場で存在感を見せていますが、海外展開を始めたのは1964年と他社と比較してとても早く、アメリカでは日本製のビールとして25年以上トップシェアを守り続けています。また2006年にはカナダ第3位のビールメーカーを買収するなど、海外進出を見据えた動きを見せており、日本の企業としては初めてとなる国外の製造工場をベトナムに構え、海外市場でのさらなる活躍が期待されてます。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

飲料業界~まとめ~

飲料業界~まとめ~

少子高齢化などの問題で飲料業界のみならず様々な分野で市場の縮小が避けられなくなっている日本では、多くの企業が海外市場へ事業拡大を精力的に進めています。そんな飲料業界で今後活躍が期待されるのも、やはり海外進出へ大きな力となるグローバルな人材といえるでしょう。海外進出がうまく行けば市場の大規模な拡大が期待できる飲料業界は、まだまだ伸びしろがある分野であり、スケールの大きい仕事がしたい人におすすめです。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

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佐藤 裕康
株式会社ジェイック 採用メディア「Future Finder」事業部長|ジェイックに新卒入社後、マーケティング業務に従事。その後、新規事業であるダイレクトリクルーティング事業の立ち上げを経験、事業責任者へ|資格:CFW(「7つの習慣」社内インストラクター資格)