製薬業界はコロナ後どうなる?-就活生が知りたい業界情報も紹介-

製薬業界はコロナ後どうなる?-就活生が知りたい業界情報も紹介-

製薬業界で働きたいと考えている就活生もいるのではないでしょうか。現在は、新型コロナウイルスのワクチンや薬などの新薬開発も期待されています。薬は人々の生活に欠かせないアイテムのため、製薬業界で働くなかではやりがいも感じやすいでしょう。この記事では、製薬業界の概要や事業戦略、業界の今後、職種や求められるスキルについてご紹介します。

製薬業界とは

製薬業界とは

製薬業界の概要や事業戦略、業界としての今後についてご紹介します。

製薬業界の概要

製薬会社は、病気や怪我にかかった時に使用する医薬品を開発し、生産して薬局に販売していく会社のことを指します。

新薬開発はもちろん、後発医薬品のジェネリック医薬品を作る会社も出てきました。ちなみに薬の開発には莫大な資金と時間が必要になります。1つの薬を開発するために9~17年はかかるとも言われており、有効性や安全性を確かめる実験の過程で成果が出なければ、途中で開発が中止されるケースもあります。

つまり中小企業での新薬開発は資金面ではむずかしく、必然的に製薬会社は大企業であることが多くなります。

製薬業界が就活生から人気の高い理由のひとつが、安定性です。人が日々生活していく中で、怪我や体調不良は避けられません。高齢化社会に伴い、今後も薬の需要はさらに高まっていくことが予想されます。

製薬業界はサービス業のように景気に左右されず、必要不可欠なものを作り出している業界であるため、常に安定した収益が得られます。製薬業界には大手の企業が多いだけに、収入や充実した福利厚生制度も期待できます。

定年まで安心して働き続けられるのは魅力的で、就職先を選ぶ際の決め手にもなるポイントです。ただ人気がある業界だけに、ライバルの数は多く競争率が高くなります。

製薬業界の事業戦略

日本の製薬業界は約9割が医療用医薬品、約1割がOTC医薬品となります。

医療用医薬品とは病院で医師から出された処方箋を薬局に持参して購入する医薬品で、それまでになかった薬効成分を持つ新薬と、新薬の特許が切れた後に製造されるジェネリック医薬品に分かれます。

OTC医薬品とは、処方箋が不要で、ドラッグストアや薬局などで自分で選んで購入できる医薬品です。

医療用医薬品メーカーの基本形となるビジネスモデルは、新薬を開発して上市し、特許が切れるまでは利益を独占し、特許が切れた後も長期収載品としてできるだけ収益を確保していくというモデルになります。

ジェネリック医薬品メーカーのビジネスモデルは、新薬の特許が切れた後に新薬と同一の有効成分を同一量含み、同一の効能や効果を持つ医薬品を効率よく製造し、先に出ていた新薬より安い薬価に設定して収益を確保するというものです。

OTCメーカーは一般医薬品を研究して開発、製造、販売まで行います。医療用医薬品の成分を転用したスイッチOTCも増えつつありますが、OTC医薬品に関しては、個別ブランドとして宣伝も可能となっています。

製薬業界の今後

製薬業界の今後については、以下のようなことが予測されます。

世界との競争

医薬品の研究開発には莫大な資金が必要になるため、製薬企業は経営規模を追求せざるを得ません。そのため大きな製薬企業は吸収・合併を繰り返しながら世界的な競争力を手に入れてきました。

医学の進歩とともに今後もどんどん新薬が開発されていくことが予想されますが、利益幅の大きい新薬販売は自社で研究と開発を行うよりも、人気の高い薬の特許を持つ企業を買収したほうが、経営効率が上がるともいわれています。

今後も、製薬業界においてはグローバル化が進んでいくことは避けられません。ちなみに医薬品部門売上高による製薬会社のランキングを見ると、欧米企業が上位を独占しています。元々日本は東洋医学に基づく漢方薬などがありますが、世界で主流になっているのは、科学的根拠で認められた西洋医学の医薬品です。

この西洋医学の医薬品の研究開発で世界をリードしてきたのが欧州メーカーであり、長年トップを走っていると考えられます。

日本にも新薬の研究開発に励み、他社を買収して規模を広げてきた企業はありますが、世界のトップ企業には差をつけられている状況です。これ以上の差をつけられないためにも、世界との競争に勝ち進んでいかなければいけません。

バイオ医薬品の発達

これまでの製薬は、低分子化合物によるものを中心に開発されてきました。低分子化合物とは分子量が小さく構造が簡単で、主に化学合成によって作られています。

しかし徐々に低分子化合物に代わり、バイオ医薬品が注目され始めています。バイオ医薬品とは遺伝子工学を利用し、微生物や動物細胞を介して複雑な分子構造を持つ薬を作る技術となっています。

遺伝子を組み換える、細胞を増殖させるなど技術の幅が広く、構造が簡単な低分子化合物に比べても、複雑な構造をするバイオ医薬品の製法の確立には高い技術を要します。

ちなみに世界発のバイオ医薬品となったのが、糖尿病の治療薬であるヒトインスリンです。その後も抗ウイルスや抗がん作用をもつインターフェロン、低身長の治療薬である成長ホルモンなどが次々に開発されてきました。

また今後は、低分子医薬品では対応出来なかった希少疾病や難治性疾患の治療薬誕生が待ち望まれています。全世界のバイオ医薬品市場も年々拡大してきており、各製薬会社はバイオ医薬品分野でのさらなる研究・開発を進めていくと予想されます。

デジタル技術の導入

製薬分野においての最先端技術では、日本は世界に比べてやや遅れをとっている状況です。その状況を打開するためにも、ICT技術との融合が今後の大きな課題と言えます。

例えば新薬を生み出すまでに長年の研究時間と費用を要しますが、臨床段階まで進んだとしても、市場に出せる確率は僅かです。しかしAI技術を導入すると、合成しなければいけない化合物の数を絞ることができ、薬の研究と開発に必要な時間を大幅に短縮できるのです。

製薬業界は何かと規制が厳しいですが、海外では規制緩和が進んできています。世界の製薬企業に太刀打ちするためにも、デジタル技術の導入に大きな期待が寄せられています。

製薬業界の職種と求められるスキル

製薬業界の職種と求められるスキル

製薬業界の主な職種と、製薬業界で働くうえで求められるスキルについて知りましょう。

製薬業界の職種

製薬業界の数ある職種のうち、一般的にも広く知られている職種をご紹介します。

MR職

一般企業のいわゆる「営業職」にあたります。商品の販売や流通、価格交渉には関与せず、製品紹介から症例提案やフォローまで行うことで医師の処方に影響を与え、売上に貢献していきます。

自社の製品を医療現場で紹介して販売するのがメインの業務であり、取り扱う薬に関しては内服薬から外用薬、注射液や点滴の輸液まであらゆる情報を知っておく必要があります。医療現場から副作用の報告があればただちに自社に報告し、被害を最小限に抑えるのもMRの重要な役割です。

研究職や開発職に比べると地味に見られがちなポジションですが、MRの努力次第で医薬品の売上も変わってくるため、優秀なMRの育成に力を入れる企業も多くあります。

MRとして働く場合は、勤務地が全国の支店や営業所になるため、全国転勤の可能性があります。営業手当などがつくため給料が高く、実績を積み重ねていくと階級も上がり、ボーナスや昇級にも反映されます。

一般的に他の職種よりも採用人数が多く設けられていますが、文系でも求人に応募ができること、さらに理系の学生も応募してくるため、競争率は非常に高いものとなっています。

研究職

新薬の合成実験やその結果の分析、新薬の成分など、さまざまなジャンルの研究に取り組んでいます。勤務地は研究所がメインで、チームを組んで業務に携わっていきます。

そもそも創薬には膨大な時間と費用がかかりますが、それが全て新薬に結びつくとは限りません。候補物資が新薬になる確率は10,837分の1とも言われており、製薬企業にとっては非常にリスクの高い仕事といえます。

いわば企業の命運を握っていると言ってもよい職種であるため、研究者には高い能力が要求されます。

実際、研究職の募集要項には修士以上と記載している企業も多いです。そのため学士取得だけでは研究職への就職は厳しいかもしれません。また研究職といえば黙々と地道に作業するイメージが持たれがちですが、コミュニケーション能力も求められます。新薬開発はスピード勝負な部分もあり、各部門と連携を取りながら作業を進めていかなければいけません。

ハイリスクも伴う責任重大なポジションですが、自分の能力を存分に発揮でき、やりがいは感じられます。そのため就活生からの人気が高く、倍率も非常に高い職種となっています。

開発職

治験計画の立案や治験のモニタリングなどが主な業務となります。さらに医薬品を販売するためにデータをまとめ、厚生労働省に提出するのも大切な役割です。実際に患者に薬を投与して試験を行うため責任のある仕事ですが、医薬品の安全性や効果を確立するために無くてはならない職種です。

また研究職と同じく創薬に関わる仕事ですが、研究職のように班によって作業内容が変わるのではなく、各部署ごとに作業内容が変わります。

開発職は、外部での作業がも多くなります。治験に関わる医療機関を訪れて検査データの確認や治験の進歩報告、医師との面談などを行います。もちろん専門性の高い知識も必要ですが、医療関係者との円滑なコミュニケーション、説明書類や報告書類の作成などこと務作業能力も求められます。

臨床研究及び臨床開発への注目が高まってきていることから、毎年優秀な学生が集まる傾向にあります。

事務職

事務職に関しては、一般企業と業務内容はほとんど変わりません。経理や人事、法務などの職種がありますが、本社勤務以外にも、支店で営業のサポートを任されることもあります。

事務職自体はほとんどの企業で募集がありますが、製薬会社の場合は安定した給与や充実した福利厚生などを受けられるため就活生の人気も高く、文系の学生も多く応募しています。

求められるスキル

製薬業界で働くにあたっては、以下のスキルが必要となるでしょう。

高い専門性

製薬会社の中でも学生から人気が高いのが研究職ですが、ひとえに研究職といっても化学合成部門や薬理部門、製剤部門、バイオ医薬品部門などさまざまな部署に分かれています。

どの部署で働くにしても、高い専門性が求められることには変わりません。研究職を希望する学生は、バイオテクノロジーや薬学など大学や大学院等で学んできていますが、バイオテクノロジーの発展により現場では新しい技術が日々取り入れられているため、その流れに対応できる力が必要になってくるといえます。

新薬の開発は難しくなってきており、製薬業界では熾烈な開発競争が行われています。つまり企業からすると、新しい価値を創造できて、ライバル会社に差をつけられる人材を受け入れたいという思いがあります。

就職時に製薬会社が求める専門性を身につけるには専門分野の勉強はもちろん、実験スキルを積み重ねて成果を出し、積極的に学会や論文で発表していくことが大切です。入社後に学生時代の研究成果が活かされるかはわかりませんが、さまざまな経験は新しい課題にも対応できる力を養えます。

研究職は採用人数が少ないだけに、学生時代のひたむきな努力は、ライバルに差をつけられるアピールポイントにもなります。

英語力

製薬業界はグローバル化が進んできているため、英語力も必須のスキルとなります。たとえば外資系企業に入社した際は、外国人の医師と話す機会も多いため、語学力は必須です。

また内資系製薬企業でも、英語の論文を読んで調査する機会があり、日々の業務の中でも英語による高いコミュニケーション能力が必要となります。

実際のところ、採用時に一定のTOEICスコアを義務付けている製薬会社もあります。TOEICスコアだけで英語ができる、出来ないの判断をするのは難しいものの、スコアが高ければ印象もよくなり有利になります。

数字で明確にアピールできるため、学生時代に勉強してTOEICスコアを伸ばしておくのも一つの方法と言えます。

普段から日常生活の中で英語を積極的に使っていくことや、海外留学の経験も英語力を伸ばせます。特に海外留学は異国の地で言葉が通じない人ばかりの中で過ごすため、英語に対する恐怖心が無くなり、自信や度胸がつけられるといったメリットもあります。

製薬業界を目指す学生は早くから対策しよう!

製薬業界に憧れを抱いている就活生は少なくないでしょう。しかし製薬業界での仕事は、業務のささいなミスが大きな影響を与えてしまうことになりかねません。つまり製薬会社で活躍するには、強い責任感とそれなりの覚悟も必要になるのです。製薬業界に入りたいと考えている学生は、具体的な目標を定めて早めに対策していくことが大切です。

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