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製造業とは?具体的な仕事内容から働くメリット・やりがいまで解説

製造業とは?具体的な仕事内容から働くメリット・やりがいまで解説!

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

製造業という業種について、漠然としたイメージはあっても具体的にはどのようなものなのかわかっていないという人は多いのではないでしょうか。

「ものづくり大国」とも呼ばれる日本において、製造業は経済を支える重要な産業となっています。

今回は、この製造業の仕事内容ややりがいについて詳しく説明しますので、ぜひ理解を深めてみてください。

製造業とは

製造業とは

製造業とは、材料もしくは部品を加工・組立した製品を製造し、販売する業種のことをいいます。一般的には工業と呼ばれており、経済産業省では以下の二つの要件を満たすことを製造業の定義としています。

  • 主として新製品の製造加工を行う事業所
  • 製造加工した新製品を主として卸売する事業所

新製品とは、再製品ではないという意味です。再製品とは一度市場に出回った製品を元の状態に戻したもの、いわゆるリサイクル品のことで、例えばプリンタ用のインクカートリッジの使用済みのものを回収し、再利用して製造したリサイクルインクなどがこれにあたります。こうしたものではなく、あくまで「新品」を製造していることが製造業の一つの条件です。

卸売とは、卸売業者や小売業者に販売すること、あるいは工場や病院・ホテルといった企業などに業務用として大量に販売することなどを指します。つまり一般の消費者相手ではなく、あくまでも企業間の取引であるというのが特徴です。これには他の企業だけではなく、自社の他事業所への製品引き渡しも含まれます。

製造業の企業で製造される製品は、多種多様なものです。精密な医療機器や重工業で使用される大きな機械はもちろんですが、食品や日用品、家具・家電など生活に身近な商品も作られています。まさに社会を支える「ものづくり」を行っているのが製造業なのです。

日本における製造業の重要性

日本のGDP(国内総生産)に占める製造業の割合は約20%で、サービス業に次いで第2位となっています。つまり日本全体で創出した利益のうち5分の1を製造業が占めている、ということです。

第3位以下には卸売・小売業、不動産業、それに建設業や情報通信業などが続きますが、製造業は他産業を大きく突き放してリードしており、日本経済を支える重要な屋台骨の一つとなっていることが伺えます。また日本の労働者人口は約6,500万人ですが、そのうち1,000万人以上が製造業に従事しており、雇用の面でも大きな役割を果たしていることがわかります。

元々日本の製造業は欧米に次ぐ歴史を持っており、長い時間をかけて集積してきた膨大なノウハウがあるのが強みです。低コストを武器にした新興国の台頭はあるものの、日本には公害やエネルギー問題を克服してきた過去の歴史から得られた環境問題やエネルギー問題に対する高いノウハウがあり、未だ他の追随を許さない大きなアドバンテージとなっています。

製造業の分類

製造業の分類

製造業の分類を、大きく3つに分けてご紹介します。

製造業の分類1:上流工程

一口に製造業といっても、企業によって製造するものは異なります。まずは素材を作り、それを使って部品を作り、その部品を組み立てて製品にする、という3つの段階を経るのが大きな流れとなっており、それぞれに専門メーカーが存在します。この流れは川の流れに例えることができますが、その最も初めの部分にあるのが上流工程です。

上流工程に属するのはいわゆる素材メーカーと呼ばれる企業です。ここでは鉄やガラス、ゴムや繊維、そして紙といった素材を製造しています。これらは加工することによって様々な製品を作り上げることができるもので、次の中流工程にある企業に提供されます。多くは受注生産となっており、取引先は100%法人です。

代表的な企業としては旭化成株式会社や株式会社神戸製鋼所、AGC株式会社、日本製紙株式会社、東レ株式会社などがあります。海外進出に力を入れているところが多いのが特徴です。

製造業の分類2:中流工程

上流工程にある素材メーカーから素材を受け取って部品を作り上げるのが中流工程です。金属部品メーカーや電子部品メーカー、半導体メーカーなどがこれに当たります。これらのメーカーで生産されているのは自動車や航空機に使われる精密部品、あるいはテレビやスマートフォンに内蔵する電子部品などで、製品作りに欠かすことのできない重要なものばかりです。

中流工程では株式会社デンソーやトヨタ紡織株式会社、京セラ株式会社などが有名です。大手自動車会社の系列企業が多く、上流工程同様取引先はほぼ100%法人となっています。

製造業の分類3:下流工程

上流工程で製造された素材や中流工程で製造された部品を受け取って、実際の製品として加工・組立を行っているのが下流工程です。商品として売り出せる形にする最終工程を担っており、自動車メーカーや電子機器メーカーなどがこれに当たります。

自動車や家電のほか食品・アパレルなど多種多様な加工メーカーがあり、テレビCMや広告などで見て知っているという人も多いのがこれらのメーカーです。

メーカーから直接一般消費者に販売するBtoCの形をとっている企業もないことはありませんが、多くの企業はBtoBビジネスの形をとっています。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

製造業の主な仕事

製造業の主な仕事

製造業の主な仕事を5つ、特徴とともにご紹介します。

製造業の主な仕事1:製品企画

ものづくりの一番最初となるのは製品企画です。企業として利益を上げていくためには売れる商品を作ることが必要ですから、どういった商品を作るのかという企画は非常に重要です。企画に当たっては、時代のトレンドやお客様のニーズを知るマーケティングリサーチが欠かせません。

その調査結果を基に、他社との差別化も図りながら、どのような商品を顧客は求めているのか、どのような商品を作れば顧客を引き付けることができるのかを考え、企画を練り上げていきます。

新製品の構想がある程度まとまってきたら、社内でプレゼンを行うこともあります。ここで関係各所の支持を取り付けないと製品化することができないので、説得力のあるプレゼンができるプレゼン力も重要です。

また、新しい製品を作るためには最新技術の導入が必要なこともあり、常に様々な情報にアンテナを張り巡らせておく必要があります。

製造業の主な仕事2:組立・加工

組立の仕事は、その企業がどんな製品を製造しているかによって異なります。工業製品であればチップの組み込みやはんだ付け、食品であればパッケージ詰め、アパレルであれば生地を裁断し仕立て上げて洋服の形にすることなど、材料から製品の形にするのが組立の仕事です。

一方、加工は、工業製品向けならネジや歯車を作ること、食品なら食材料を加工食品にすること、アパレルなら布の織り上げといった具合に、原料を何か別の形にして製品もしくは製品の材料・パーツを作り上げるという仕事です。

組立と加工は同一の会社内で行われていることもあれば、加工だけを行っている企業もあります。いずれにしてもこの組立・加工の工程はとにかく人手が必要で、どの企業でも最も多くの人員を割く傾向にあります。

組立にはベルトコンベアーを使ったライン作業を取り入れているところも多く、この作業に従事するのがいわゆるライン工と呼ばれる仕事です。

製造業の主な仕事3:点検

製造業では製品を正確に作り上げることが大切です。ミスがあると、時には製品の安全性を損なうことにもつながります。そのため、出来上がった製品は必ず厳しい点検を行うことが必要です。

製品はきちんと仕様通りにできているか、自社の品質基準をクリアしているか、正常に動作しているかなど、チェック項目は多岐にわたります。

点検は専門部署を設けていることもあれば、製造担当者が作業の合間に行う場合もあります。目視で行われることが多いですが、ネジや歯車などの工業製品が規格に適合しているかを調べるときには道具を用いますし、機械の動作確認を行う際には専用の機械を使います。

製造業の主な仕事4:軽作業

製造業では製造のライン以外にも、製品を出荷するための様々な作業があります。こういった作業のことを軽作業と呼びます。出来上がった製品を出荷するためには、数量を確認して一つ一つ袋詰めをし、最後にダンボールに詰めるという作業が必要です。

また、製造途中でも次の工程に回すために仕分けなどのサポートを行います。細々したものを整理したり倉庫から大きな荷物を運んできたり、時には作業の後片付けをしたりと、その作業は非常に多岐にわたり、また忙しいものです。

製造そのものに携わるわけではなく、その周辺のサポート業務を引き受けるのが軽作業の仕事です。一見地味な裏方作業に見えるかもしれませんが、作業を効率的に進めるためにはなくてはならない存在といえます。

製造業の主な仕事5:生産管理

必要なものを必要なだけ決まった日に納める、というのは製造業にとってとても重要なことで、これをコントロールするのが生産管理の仕事です。製品は受注生産品でない限り、ある程度は先に生産して在庫を持っておく必要があります。

その在庫は多すぎれば不良在庫で倉庫がパンクしてしまいますし、少なすぎると納品日に間に合わない恐れがあります。そのため需要を予想しつつ生産のスケジュールを立て、生産速度をうまく調整していかなくてはなりません。

ただ多く作ればいいというのではなく、需要と供給のバランスを見て利益を最大化させるのが生産管理担当者の役割なのです。

製品を作るには材料が必要ですが、その材料の各部署への調達や供給も生産管理の仕事ですし、さらには製品の品質管理や生産現場の安全管理も行います。生産管理は、まさに製品の生産に関わる全ての工程を管理する仕事といえます。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

製造業のやりがいとメリット

製造業のやりがいとメリット

製造業の仕事のやりがいやメリットにはどのようなものがあるのか、それぞれご紹介します。

製造業のやりがい

製造業の仕事のやりがいとしては、以下が考えられます。

社会の役に立つという実感

製造業では幅広い種類の製品を製造しており、その中には日常生活で見かけるものも数多くあります。自分の作ったものや製造にかかわったものが自分の生活を便利にしてくれるのはもちろん、人や社会のためにも役に立っていることを実感できるのは、製造業ならではの喜びといえるでしょう。

効率アップで評価もアップ

仕事の中にも様々な喜びを見出すことができます。一つは、仕事を効率よく行えるようになったときです。製造業では生産性を高めることが利益に直結するため、同じ時間内でどれだけ多くの製品を作れるかというのが非常に重要です。効率よく作れるようになれば職場での評価も高まるので、ますますやる気がわいてくるでしょう。

目標達成の充実感

製造業では目標達成も重要です。1日・1週間・1カ月といった単位で目標が定められており、それを達成するためにはモチベーションを高め、効率よく作業するための工夫をしていかなくてはなりません。それが実を結んで目標を達成できたときには、大きな満足感を得ることができるでしょう。

スキルアップが数字に表れる

製造業の仕事では、時間や製造数、ミスの回数などがすべて数字として表れます。より短時間で作業できるようになった、これだけの数を作り上げた、作業の正確性が上がってミスの回数が減ったなど、自分の成長が数字で明確に表れます。自身のスキルアップがなんとなくではなく明らかな数字で示されれば、やりがいを感じることができます。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

製造業のメリット

製造業の仕事をすることによるメリットとしては、以下が考えられます。

働きながら手に職がつく/資格取得も可能

製造業の求人は経験・学歴不問というところが多いです。これは、社内できちんと人材を育成しようという方針があるからです。

社内教育の内容も充実しており、また仕事で必要な資格を取る際にはセミナーの受講料や資格試験の受験料を補助してくれるところもあります。つまり働きながら知識や技能が身につき、資格も取れるというわけです。

何の知識もなく新しい仕事に就くのは不安だと思う人もいるかもしれませんが、これだけ手厚いバックアップがあればゼロからのスタートも安心です。

意外と稼げる

製造業と同じく未経験でも採用されやすい業種にサービス業がありますが、平均収入を見るとサービス業よりも製造業の方が高くなっています。

先に解説した通り、製造業は一般消費者を直接相手にしないBtoBが基本なので、深夜業務も多いです。深夜の就労は賃金が割り増しとなるので、同じ勤務時間でも効率よく稼ぐことができるのです。

働きやすい職場環境も多い

働くときはしっかり働き、休むときはきちんと休む、というメリハリのある働き方が、製造業の会社では多く取り入れられています。

仕事に効率性と正確性が求められるため集中力を切らさないようにすること、そのために心身の健康を保持することが特に重要な業種であるため、こうした体制が整えられているのです。福利厚生に力を入れているところも多く、非製造業に比べると働く人にとってストレスの少ない環境といえるでしょう。

製造業は新卒・未経験からでも挑戦できる!

ものづくりは日本経済を支える大事な分野であり、製造業はその最前線で働くことができるため、やりがいも多く感じられます。新卒や未経験の人にも門戸が開かれていますし、入社してから技能を身につけ資格を取ることもできるので、おすすめの業界といえます。興味のある方は、ぜひ製造業の仕事にチャレンジしてみてください。

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佐藤 裕康
株式会社ジェイック 採用メディア「Future Finder」事業部長|ジェイックに新卒入社後、マーケティング業務に従事。その後、新規事業であるダイレクトリクルーティング事業の立ち上げを経験、事業責任者へ|資格:CFW(「7つの習慣」社内インストラクター資格)