「特技について面接で聞かれたときの答え方を知りたい」という就活生も多いでしょう。企業面接で質問されたときの正しいアピール方法が理解できれば、プラスの印象につながることもあります。
この記事では、特技を面接で聞かれたときの例文、特技と趣味の違い、ポイントや注意点などをご紹介します。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
特技を面接で聞かれたときの例文と趣味との違い
特技を面接で聞かれたときの例文と、特技と趣味の違いについてそれぞれご紹介します。
特技を面接で聞かれたときの例文
特技を面接で聞かれたときの例文について、「料理」を例に、OKとNGのそれぞれでご紹介します。
特技を面接で聞かれたときの【OKな例文】
「私の特技は、料理です。小学三年生のときから毎週末の家族の昼食づくりを担当し、現在も続けています。得意料理は、グリーンカレーと魚の煮付けです。高校時代は家庭科部に所属していたため、魚の三枚おろしや野菜の面取りなど、基本的な技術は身についています。自分がつくりたいものをつくるというよりも、食べた人に喜んでもらうために味付けや盛り付けなどを工夫することが、楽しみのひとつになっています」
ポイント
特技の内容を冒頭に持ってきているため、聞きやすい導入になっています。「なぜそれが特技になったのか」というきっかけの説明も簡潔で、具体的に何が得意なのかについてもきちんと説明できています。また、思いやりある人柄も伝わる内容になっています。
特技を面接で聞かれたときの【NGな例文】
「私は、人に喜んでもらうことが何より嬉しいと感じる性格です。小学三年生のときからいそがしい両親のために週末の昼食づくりを担当していて、いまも続けています。グリーンカレーや魚の煮付けなどをつくることもできます。高校時代は家庭科部で、魚の三昧おろしや野菜の面取りなども習いました。食べてもらう人のための味付けや盛り付けも工夫しています。特技の料理は、今後も続けていきたいと考えています」
ポイント
「特技は何なのか」という肝心な部分が、最後まで聞かなければわからなくなってしまっています。特技を通じた人柄はある程度伝わるものの、聞いていて何が言いたいのかわかりにくく、せっかくの過去の経験やエピソードがぼやけた印象になっています。
同じ内容でも伝え方で印象が変わる
特技を面接で話すときは、たとえ同じ内容であっても、伝え方の順番や内容でその印象は大きく変わります。
採用の合否に直結する質問ではないからこそ「話をまとめる能力」「自分のことを人に正しく理解してもらう能力」などが問われるといえます。
せっかく特技について面接で話す機会をもらったのであれば、極力わかりやすく伝えることを意識したほうがよいでしょう。
面接で伝える特技と趣味の違い
面接で特技と混同しやすい趣味について、それぞれの違いや、面接で趣味を特技として答える際に気をつけるべきことについて知りましょう。
特技=特別な技
特技は「ある程度のスキルなどの技を持っているもの」を指します。たとえばなんらかの資格を持っている、一定の技術が身についている、人よりも優れていることなどが、特技だと考えておくとよいでしょう。
趣味=自分の楽しみ
趣味は、勉強や仕事などに関係のない「自分の楽しみ」を指します。そのため技術のうまい・下手ややっている期間などは問わず、あくまで自分の基準で楽しいこと、好きなことなどが趣味です。
趣味を特技に言い換える場合は内容に気をつけよう
面接で特技について答える場合、趣味を特技に言い換えても問題はありません。たとえば「フットサルが趣味」という人は、ある程度フットサルが上手であることが予想されます。そのため「特技はフットサル」と答えても問題はありません。
趣味を特技に言い換えても大丈夫ですが「それは特技といえないのではないか」という内容は避けたほうがよいでしょう。たとえば「動画を見ること」「食べ歩き」などの場合、それをするときに特別な技を使ったり身につけたりしているとはいえません。
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特技を面接で伝える際のポイントと注意点
特技を面接で伝える際のポイントと注意点について知りましょう。
特技を面接で伝える際のポイント
特技を面接で伝える際には、以下のことを意識しましょう。
結論から話す
面接で特技の質問をされたときは「私の特技は○○です」というように、結論から話すようにします。
たとえば粘土細工が特技の場合「私は、細かい作業が得意で何時間でも苦になりません。そのため、粘土細工が特技です」ではなく「私の特技は粘土細工です。細かい作業が得意で、何時間取り組んでも苦になりません」というように、特技の内容を先に伝えます。
面接の時間は限られています。「結局特技は何なの?」と思われてしまうことがないよう、結論ファーストを意識しましょう。
企業での仕事で活かせることをアピールする
ただ特技について話すだけではなく、応募先企業の仕事で活かせる特技である場合は、そのことも伝えたほうがよいでしょう。
英会話やSNSなどのように、業務でも使用する可能性がある特技を持っている場合、ほかの就活生と差別化できる可能性もあります。
ただし、とってつけたような特技を話すと、入社後に「○○が特技って言っていたよね?」と特技に関連する仕事を頼まれる可能性があるため、嘘の特技を伝えるのはやめましょう。
具体的に伝える
特技の具体的な内容を伝えて、説得力を底上げしましょう。たとえば音楽関係の特技ならば、演奏できる音楽のジャンル、演奏できる曲数、ライブやコンサートへの出場経験、受賞歴などを伝えると効果的です。
ただ「○○が得意です」と伝えるだけだと、どの程度のレベルなのか、どれくらいやっているのかなどがわからないため、具体的に伝えたほうがよいでしょう。
会話のフックになる特技をあえて選んでもOK
ユニークな特技やめずらしい特技は、ほかの応募者とは違う個性をアピールでき、面接でも会話のフックとなることが多く、詳細を聞かれることも少なくありません。採用担当者も個人的に興味をひかれる内容であれば、さまざまな角度から質問が飛んでくることもあるでしょう。
特技が複数ある場合、あえて変わった特技をチョイスすることで会話が弾み、結果として面接官との距離が縮まるケースもあります。
特技を面接で伝える際の注意点
特技を面接で伝える際には、以下のことに注意しましょう。
「特技を面接で披露する」はケースバイケース
特技について面接で質問されたときに、面接官に了解を得たうえで特技を披露するという方法もあります。ただし、面接で特技を披露するかどうかは、ケースバイケースだといえます。面接官が若くフランクな雰囲気の面接や、ほぼほぼ採用が決まっていて雑談なども交えた面接であれば、特技を披露することで話題づくりにもなるでしょう。
自由な社風の企業やユニークな学生を採用したいと考えている企業であれば歓迎されることもありますが、あきらかに張り詰めた空気感の面接や、面接官がそういったことに興味が薄そうなタイプである場合は、避けたほうがよいでしょう。
また、ものまねや歌など道具がなくてもできるパフォーマンスを特技として伝えた場合、カジュアルな雰囲気の面接の場合「ちょっとやってみてよ」などと言われる可能性もゼロではありません。もちろん強制されることはありませんが、予期せず特技の披露を求められる可能性もあることを想定しておきましょう。
丸暗記は避ける
スムーズに答えるためにも事前に、面接で特技を聞かれたときの回答を用意して練習しておくことは大切です。しかし、自分で用意した文章を丸暗記しようとするのは避けたほうがよいでしょう。
企業が面接で特技を聞く理由としては、応募者の人柄やプライベートな部分を知りたいと言う目的もあります。丸暗記だとやや機械的な印象を与えたり「エントリーシートに書かれていたことしか話していない」などと感じさせたりすることがあります。
特技について面接で話すときは、基本的なベースは用意しつつ自分の言葉で話したり、掘り下げて聞かれたときも柔軟に答えられるようにしたりしておくことをおすすめします。
過剰なアピールはしない
仕事に直結する趣味・特技があれば、それらをアピールすることで採用担当者や面接官に「仕事ができそう」と思ってもらえる可能性があります。たとえば「英会話が特技でTOEICはXXX点です」「数学が得意で簿記検定X級です」などです。応募した仕事に直結する重要なスキルを記載すると「実務に使える特技を持っている」と思ってもらえる可能性があります。
ただし「英会話はビジネスレベル」「数字に関する書類ならば何でもすぐに作成できる」など大げさに話を盛ったり、できもしないことをできると言い切ったりするのはやめましょう。入社後にがっがりされたり、自分の首を絞めたりすることになりかねないためです。
特技で自分の能力をアピールするのはよいことですが、事実とかけ離れたアピールはやめましょう。
特技を面接で効果的に伝えよう!
特技を面接で聞かれるかどうかは、受ける企業によります。特技について面接で質問された場合、就活生が答える時間は短いことが多いものの、効果的に伝えることでよい印象を与えられることもあります。特技について聞かれたときにしっかりと答えられるよう、答え方などを練習しておきましょう。
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