
「2浪だと就職できないのかな…」と不安に感じる人もいるかもしれませんが、2浪であれば就職で不利になることはほぼありません。
多くの企業は2浪を「許容範囲」と考えており、問題視しないケースが多いからです。
この記事では、2浪が就活で不利にならない理由と対策方法を紹介します。
2浪後に大学へ進学して就活を行う学生だけでなく、進学せず就職を目指す人に向けても就活のコツを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
この記事の目次
2浪は就活に影響しますか?
2浪までは「許容範囲」と考える企業が多いため、2浪という経歴は就活にほとんど影響しません。
3浪以上になると企業から懸念を持たれる恐れがありますが、たとえば難関大学を目指していた人の中には2浪経験者は一定数いるものです。
むしろ目標に向けて諦めずに努力を重ねた経験は、企業から「粘り強く取り組める人」として高く評価される場合もあります。
ただし「浪人理由」や「浪人期間の過ごし方」の答え方によっては評価が下がるので注意が必要です。
では、2浪が就活にほぼ影響を与えない理由と注意点について詳しく見ていきましょう。
1. 2浪までは許容範囲とする企業が多いから
多くの企業は「2年ほどの浪人生活は珍しくない」と考えており、履歴書を見ても気に留める程度で済ますことが多いため、2浪であれば就職活動で大きな不利になることはないでしょう。
3浪以上の“多浪”になると、学習への姿勢や計画性などを不安視されることがあり、採用でマイナス評価を受ける可能性があります。
一方で、特に難関大学への進学を目指していた人の中には、2浪した末に合格する人も珍しくありません。また、新卒採用は“学校卒業予定者”が主な対象のため、たとえ2浪であっても、学校を卒業できる見込みがあれば問題なく採用する企業も多くあります。
このように2浪までは「許容範囲」とする企業は多いので、2浪という経歴が就活に影響を与える可能性は低いでしょう。
2. 浪人した理由や浪人期間の過ごし方にもよる
2浪は就職に影響することは、基本的にはありませんが、浪人理由や過ごし方の答え方によっては評価が下がる場合もあります。
たとえば面接で「なぜ浪人することにしたのですか?」と聞かれた際に、「親にこの大学を目指しなさいと言われたので仕方なく…」と答えると、自主性がない印象を企業に与えかねません。
また「浪人期間はなんとなく予備校に通っていました」と伝えると、計画性や意欲を疑われてマイナス評価を受ける可能性もあります。
目標に向けて計画的に勉強していた場合は評価されますが、答え方次第では評価が落ちる恐れがあることは理解しておきましょう。
3. 難関大学の場合は高く評価される可能性があるから
「目標達成に向けて努力し続けられる人材」を企業は高く評価するため、難関大学への合格を目指して2浪した場合は就活で評価されることもあります。
社会人になると、大きな目標を課されたり、困難な状況に直面したりする場面が多くあります。その点において、東大や京大、早稲田・慶応といった大学を目指して勉強を続けた人は「粘り強さ」や「精神力がある人」として評価されやすいのです。
このように、特に難関大学に進学した場合は2浪経験がネガティブに捉えられるどころか、“努力を重ねた証”として前向きな評価につながる可能性があることも知っておきましょう。

【2浪全員に共通】就活で内定を手にするポイント
在学中の2浪学生や、浪人後に就職を決意した人は、まずは面接で質問される可能性が高い「2浪した理由」について回答を考えておきましょう。
受け身な印象を与えると評価が下がるので、「自分の意志で目標を定め、努力を続けた姿勢」を伝えることがポイントです。
浪人期間は自己PRとしてもアピールできるので、浪人経験を「ポジティブなエピソード」として伝える準備もしておきましょう。
では、それぞれのポイントについて回答例と共に解説します。
1.「2浪した理由」の回答を準備しておく
答え方によってはプラスの評価を受けられるので、「2浪した理由」の回答を事前にしっかりと準備しておきましょう。
たとえば「どうしてもこの大学で〇〇を学びたかった」「〇〇という夢があり、〇〇教授の授業を受けたかった」など、こうした強い目的意識が伝わる答え方が理想です。
一方で「親に勧められたから」「就職に有利だと思ったから」といった理由だと主体性や熱意が感じられず、マイナス評価につながる恐れがあります。
「自分の意志で目標を定め、努力を続けた姿勢」が高く評価されるので、積極的な印象を与えられる回答を用意しておきましょう。
2. 2浪経験をポジティブに伝える準備をする
2浪経験は自己PRとして使えるため、浪人期間を「ポジティブなエピソード」として伝える準備もしておきましょう。
2年間の浪人生活を経験した人の中には、現役で合格した同期に引け目を感じる人もいるかもしれません。しかし2浪を通じて得られた経験や学びは、他の学生にはない「強み」として就活でアピールできることも多いのです。
2浪経験を伝える際は、「浪人期間で身につけた〇〇(計画力・粘り強さなど)を、入社後に~~~という場面で活かしたいです」といった形でアピールしましょう。
強みは計画力があることです。
高校3年次の偏差値は50で、目標校は65と大きな差がありましたが、合格に必要な学力レベルから逆算し、計画を立てて取り組みました。特に浪人2年目は、年間・月間・週間計画を細かく立て、体調や気分の波に左右されずに勉強を続けたことで偏差値を62まで伸ばせました。
最終的に合格には至りませんでしたが、この経験で培った計画遂行力は、御社の営業職として、四半期ごとの目標を達成するための「行動管理」の場面で活かせると考えています。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
【在学中の2浪学生】就活で内定を手にするコツ
在学中(卒業予定)の2浪学生は、インターンシップへの参加を目指しつつ、スカウトサービスも活用しましょう。
秋・冬のインターンで高い評価を得て「早期選考」に呼ばれると、選考を経て内定をもらえる場合があります。企業によっては本選考と合わせて内定獲得のチャンスが実質2回あるので、まずは秋・冬のインターンに積極的に応募しましょう。
応募企業の選択肢を効率的に増やせるので、企業から直接オファーが届くスカウトサービスの利用もおすすめです。
1. インターンシップに参加して早期選考を目指す
選考に参加できるチャンスを増やせるため、就職が不安な2浪学生はインターンシップへの参加を目指しましょう。
近年は、秋・冬に開催されるインターンシップを通じて内定が出ることも増えています。
具体的には、インターンシップ中のグループワークや面談などで高い評価を得た学生が、“特別枠”として「早期選考」に呼ばれることがあるのです。
つまり志望企業が早期選考を実施していれば、本選考と合わせてチャンスが2回あるということです。
こうした貴重な機会を逃さないためにも、興味のある企業のインターンには積極的にエントリーしましょう。
2. スカウトサービスを使う
視野が広がるきっかけになるので、2浪学生はスカウトサービスの利用もおすすめです。
スカウトサービスとは、学生が登録した情報(自己PR、性格診断の結果など)を閲覧した企業からオファーが届く就職サービスです。
スカウトサービスを使うと、自分のプロフィールを見た様々な業界の企業から声がかかります。「自分の経験が意外な業界から評価されている」と気づくことも多く、優良中小企業を知るきっかけとなるケースも珍しくありません。
自分では出会えなかった企業とつながれる可能性があるため、就職のチャンスを広げたい2浪学生はスカウトサービスも活用してみましょう。
【在学中の2浪学生】進学して就職するメリット
2浪後に大学へ進学して就職活動を行うと、「大卒・大学院卒」という学歴を得られるうえに、「粘り強さ」をアピールできるという点でも有利になります。
多くの大企業は、応募条件を「大卒以上」としています。そのため進学を諦めて就職を目指す高卒者に比べ、大卒・大学院卒の場合は応募できる企業の幅が大きく広がるでしょう。
また、2浪して合格をつかみ取った経験がある人は、「困難を乗り越える力がある」として就活で評価されやすい傾向もあります。
1. 「大卒」や「大学院卒」の学歴が手に入る
「大卒以上」または「大学院卒」を新卒採用の対象とする企業は多いため、2浪して大学に進学するメリットはこうした学歴を得られる点にあります。
2浪の末に大学進学を諦めて就職を目指す場合、最終学歴は「高卒」です。高卒でも応募できる企業は多くありますが、上場企業をはじめ、就活で人気の大企業は「大卒以上」の学歴を応募条件としているケースが一般的です。
企業によっては高卒と大卒以上では初任給に差があり、待遇面で優遇されるケースもあります。
このように2浪を経て大学に進学すると、応募できる会社や給与面などでメリットを感じられることが多いのです。
2. 「粘り強さ」をアピールできる
「困難に直面しても乗り越えられる人材」として高く評価される可能性があることも、2浪を経て大学に進学する大きなメリットです。
浪人生活は、たとえ1年でも精神的な焦りや不安がつきまといます。それが2年に及ぶと、「次こそは必ず合格する」という強い意志と、目標を実現するための継続的な努力が欠かせません。
このような苦労や挫折を乗り越えた経験を通して、「仕事で壁にぶつかっても諦めない粘り強さ」をアピールできるのは、2浪を経験した学生ならではの強みです。ガクチカや自己PRで「目標達成への執念」をアピールすることで、高い評価につながるでしょう。

【進学しない2浪学生】就活で内定を手にするコツ
2浪後に進学を断念して就職を選ぶ場合は、「3度目の受験をしなかった理由」をしっかりと考えておくことが大切です。
「アルバイト経験を通して働くやりがいに気づいた」など、働くことに対する“前向きな決意”を中心に回答を組み立てましょう。
就職成功率を高めるためにも、「既卒OK」と書かれた求人を積極的に探すのがおすすめです。
こうした企業はポテンシャルを重視する傾向があるため、高卒かつ2浪という経歴があっても十分に内定を目指せます。
1.「3度目の受験をしなかった理由」の回答を準備する
2浪を経て就職を選んだ場合、「なぜ3度目の受験をしなかったのか」と面接で聞かれる可能性が高いため、事前に回答を用意しておきましょう。
具体的には、以下の順で話すのがおすすめです。
結論(3度目の受験をしなかった理由)
↓
受験勉強や浪人生活で得た気づき
↓
就職を選んだ理由
ポイントは、働くことへの決意を中心に話を組み立てることです。
「辛いことから逃げた」「進学に未練がある」と思われないよう、就職を選んだ“前向きな理由”を伝えましょう。
3度目の受験をしなかった理由は、働くことに強い魅力を感じたからです。
浪人生活2年目は、学童保育でアルバイトをしながら大学合格を目指していました。
勉強も楽しかったのですが、子供たちと接する中で、教育を通じて成長を支えるやりがいを感じました。
大学進学か就職かで悩みましたが、教育現場で子供たちの成長を直接支えたいという思いのほうが強く、就職の道を選びました。
2.「既卒OK」の求人を積極的に探す
就職成功率を高められるので、2浪後に就職を目指す人は「既卒OK」と書かれた求人に応募しましょう。
既卒とは、学校を卒業後(中退後)、正社員として働いた経験がない人を指す言葉です。卒業・中退後3年以内であれば、既卒者でも新卒採用に応募できる会社が多くあります。
新卒採用では、多くの企業は将来性や成長意欲といった“未来への期待”を重視します。つまり「既卒OK」の求人に応募すれば、2浪という経歴よりも、これからの可能性に注目してもらえる可能性が高いのです。
内定のチャンスを広げるためにも、まずは既卒枠で応募できる企業を探してみましょう。
【進学しない2浪学生】受験をせずに就職するメリット
2浪後に大学へ進学せず、就職活動に舵(かじ)をきると「社会人経験を早く積める」「資格勉強などに多くの時間をあてられる」というメリットが手に入ります。
専門職や技術職など、経験年数が昇給・昇進に直結する職種では、早い段階から実務経験を重ねるほうがこの先のキャリアで有利です。
進学を目指さないと決めると、受験勉強にあてていた時間を別の目的のために活用できます。たとえば難関資格を取得できれば、就職活動をする際に大きな強みになるでしょう。
1. 社会人経験を早く積める
同世代よりも早く実務経験を積めるのは、進学しない2浪学生が就職するメリットの1つです。
特に専門職や技術職など、経験年数が重視される仕事では2年間のリードは大きなアドバンテージです。
たとえば2浪後に進学せず、20歳で正社員として働き始めた場合、大学進学後に22歳で就職した大卒者よりも2年早くキャリアをスタートできます。
正社員は、経験年数が増えるほど昇給・昇進のチャンスを得やすくなります。
このように早い段階から実務経験を積めるのは、進学せず就職を選ぶ大きなメリットといえるでしょう。
2. 資格勉強などに多くの時間をあてられる
大学進学を諦めると受験勉強に使っていた時間が自由になり、この時間を難関資格の勉強などにあてられます。
難関資格の中には、「大卒以上」の学歴がなくても受験できるものが多くあります。
たとえば司法書士は約3,000時間の学習が必要とされ、まとまった時間の確保が欠かせません。その点、大学受験から資格試験に切り替えれば、これまでの勉強時間をそのまま資格勉強にあてられるのです。
資格を取得できれば専門性が身につき、就活でも大きな武器になります。このように資格勉強などに時間を割けるのも、大学進学を目指さないメリットといえるでしょう。
2浪の就職についてよくある質問
1. 2浪は人生終了?
2浪であれば多くの企業で現役生と同等に扱われるため、“人生終了”ではありません。
現役生よりも年齢は2歳上がりますが、「2浪は許容範囲」として問題視しない企業が多く、選考で不利になるケースはほとんどありません。社会に出れば、年齢よりも経験やスキルで評価される場面も多くあります。
2浪というのは単なる結果です。あなたの価値や将来の可能性を決めるものではないので、過去を悲観し過ぎず、未来にもぜひ目を向けてみてください。
2. 2浪でも大手企業に行ける?
2浪という経歴だけで評価が落ちることは考えにくいので、大手企業でも十分に内定を獲得できるチャンスがあります。
ただし大企業は新卒の倍率が非常に高いため、現役生よりも厳しい目でチェックされる可能性があることは理解しましょう。
たとえば面接で「2浪の理由」を聞かれた際に、「なんとなく」「親の方針で」といった受け身な回答をするとマイナス印象を与えてしまいます。
こうした点に注意すれば、2浪であっても大手企業で働く道は見えてくるでしょう。
3. 2浪の文系でも就職できる?
2浪の文系学生でも就職は可能です。
たとえば、文系学生が就くことが多い営業職は「ポテンシャル」や「人柄」が高く評価されるため、過去の学歴や経歴を重視しない企業も多いものです。
仮に学歴を重視する企業であっても、評価の対象はあくまでも大学名や偏差値、在籍学部であって、浪人回数が2回までであれば問題視されるケースはほぼないでしょう。
以上の理由から、2浪の文系学生であっても就職のチャンスは十分にあります。
4. 2浪の理系でも就職できる?
2浪の理系学生でも就職は可能です。
たとえば研究職や技術職の採用では、浪人経験の有無よりも「研究内容」や「ガクチカ」「志望動機」などを重視する企業がほとんどです。
学内推薦を利用して企業に応募する理系学生も多いですが、この推薦制度は大学(大学院)の学業成績や研究実績が主な評価対象です。つまり、この場合でも浪人経験は影響しません。
このような理由から、理系の2浪学生でも就職のチャンスは十分にあるでしょう。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
⇓⇓26卒・27卒の方はコチラ⇓⇓






































〇〇大学で宇宙物理学を学びたく、2年間浪人しました。
宇宙物理学を学びたかった理由は、宇宙分野の研究者として働くという夢があったからです。
〇〇大学は宇宙開発分野で著名な教授が多く、なかでも研究内容に強く関心を抱いていた〇〇教授のもとで学びたいと考えていました。
1回目・2回目の受験は力が及ばず合格できませんでしたが、〇〇大学への進学への夢を諦めきれずに勉強を続けた結果、3度目の受験で合格できました。