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サービス業とは?種類や職種一覧を紹介!接客業との違いや身に付くスキルも

サービス業の種類をご紹介!接客業との違いや身に付くスキルも解説
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サービス業とはどのような業種なのか、そして接客業との違う点はどこにあるのかを踏まえながら、どんな人がサービス業への就職に向いているのか解説します。
サービス業には、飲食店のスタッフや美容師、幼稚園教諭など一般的にイメージしやすい職種も多いですが、実は、役所の窓口や郵便局員までが該当します。

また、この記事では、サービス業界への就職・転職を成功させる方法についても触れているのでぜひ参考にしてみてください。

サービス業とは

サービス業の定義とは

サービス業という言葉は、一般的に広い意味で使われています。顧客に対してサービスを提供する業種のことですが、異なる認識を持っている人も多いのではないでしょうか。

似た意味で使われることが多い接客業は、サービス業の一種です。サービス業にはさまざまな業種があるため、どのような種類があるのかも覚えておくとよいでしょう。

サービス業と接客業の違い

サービス業とは「何らかのサービスを提供する業種のこと」を指します。たとえば自分が持つ何らかの技術や知識、おもてなしなどを通じて相手に何らかの効果や喜びなどを与えるのが、サービス業の仕事です。サポートが必要な人のお世話をしたり、教えたりする仕事もサービス業の一種です。

サービス業と似たものとして接客業がありますが、接客業はサービス業の一種です。ただし接客業は、お客様と直接接する仕事に限ることが特徴です。

接客業については、以下の記事でくわしくご紹介しています。

接客業の仕事を、向いている人のタイプや種類と共に解説!

サービス業のなかでもお客様と密接にかかわる接客業ならではの特徴やメリット・デメリットなどにも触れていますので、接客業に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

サービス業は9種類に分類できる

総務省「日本標準産業分類」を参考にすると、サービス業は以下のように、大きく9種類の業種に分けられます。

  • 宿泊業、飲食サービス業
  • 生活関連サービス業、娯楽業
  • 医療、福祉
  • 教育、学習支援業
  • 不動産業、物品賃貸業
  • 運輸業、郵便業
  • 情報通信業
  • 学術研究、専門・技術サービス業
  • サービス業(他に分類されないもの)

前述の通り、サービス業は接客業だけではありません。医療や学術研究など、かなり広い領域がサービス業に分類できます。また同時に、サービス業そのものが、その他に分類できない業種を包含した言葉にもなっています。

一般的なイメージよりも多くの業種が、実はサービス業に該当するということは理解しておきましょう。

サービス業の9種類の業種について詳しく解説します。

宿泊業、飲食サービス業

宿泊業と飲食サービス業は、観光やビジネスなどさまざまな目的で地域を訪れる人々に不可欠なサービスを提供する業種で、高級ホテルからカジュアルなファストフードチェーンまで、顧客の多様なニーズに応える幅広いビジネスモデルが存在します。

生活関連サービス業、娯楽業

生活関連サービス業と娯楽業は、私たちの日常生活や余暇を豊かにする多種多様なサービスを提供する業種で、美容院やスポーツ施設、映画館などが含まれます。この業界では、創造性と顧客満足を重視するサービス力が求められます。

医療、福祉

医療と福祉は、人々の健康と福祉の向上を目的とする必要不可欠なサービスを提供する業種で、病院、老人ホームなどを含みます。

世界的な高齢化社会の進行に伴い、今後も需要増加が予測されており、社会の基盤を支える重要な役割を担っています。

教育、学習支援業

教育および学習支援業は、個人の能力開発と社会全体の知識向上のためのサービスを提供する業種で、学校や塾などを含みます。

技能や教養を提供する習字教室や図書館なども含まれ、近年のデジタル化の進展に伴い、オンライン教育プラットフォームでも新たな学習機会を創出しています。

不動産業、物品賃貸業

不動産および物品賃貸業は、住宅、オフィススペースの提供から、自動車や工業機械などの物品のレンタルに至るまで、広範なサービスを展開する業種です。この業界では、都市化の進展と経済成長に伴い、特に新興国での需要が拡大しています。

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運輸業、郵便業

運輸および郵便業は、人々と商品を目的地へと運ぶことで、経済の連携と流動性を支える業種です。航空機、船舶、鉄道、自動車などを用いた旅客や運輸を行い、倉庫業など運輸に関連する業種も含まれます。

グローバル化の進行とオンラインショッピングの普及により、その重要性が一層高まっています。

情報通信業

情報通信業は、データの伝送、処理、およびアクセスの容易性を向上させ、知識社会の発展に貢献する業種です。インターネットに付随するサービスも含まれ、サーバー運営会社、テレビ放送局、出版社なども含みます。

また、クラウドコンピューティング、ビッグデータ分析、人工知能の進展により、新たなビジネスモデルやサービスが続々と誕生しています。

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学術研究、専門・技術サービス業

学術研究および専門・技術サービス業は、革新的な研究と専門知識の提供を通じて、社会の進歩と発展を支える業種です。

法律事務所や、研究所、デザイン事務所などが含まれ、研究者や専門家は、複雑な問題解決に向けた創造的なアプローチと、深い専門知識を活用しています。

サービス業(他に分類されないもの)

サービス業の中でも特にユニークな業種で、政治団体、宗教施設、外交機関など、他のどのカテゴリーにも属さない多様な組織が含まれます。これらの組織は、社会の構成員としての役割や文化的価値の維持、国際関係の促進に貢献しています。

出典:総務省「日本標準産業分類」

サービス業の代表的な職種一覧

サービス業の代表的な職種一覧

サービス業についての理解が深まったでしょうか。サービス業には複数の職種があります。どれも仕事内容は異なりますが「無形のサービスを提供する」という点では共通しています。サービス業の代表的な職種について、それぞれ見ていきましょう。

販売/飲食系の仕事

販売/飲食系の仕事の職種は、具体的には以下があります。

  • ホールスタッフ(レストラン、居酒屋、カフェなど)
  • ショップ店員(アパレル、雑貨、家電量販店、スーパー、コンビニなど)

これらの仕事は、お客さんに対して飲食物や商品などを提供できるように用意して販売したり、適切な提案をしたりすることが求められる仕事です。

働く場所の客層や立地、客単価などによっても、適切な立ち振る舞いやマナーなども異なります。たとえば高級店であれば一流のマナーが、ファミリー向けの店舗であれば親しみやすい雰囲気などが求められるでしょう。

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美容/ブライダル/ホテル/交通の仕事

美容/ブライダル/ホテル/交通の仕事の職種は、具体的には以下があります。

  • 美容師
  • ネイリスト
  • エステティシャン
  • ブライダルコーディネーター
  • ウェディングプランナー
  • ホテル・旅館のフロント(宿泊)スタッフ
  • バス・鉄道・タクシー運転手
  • 荷物・郵便の運送

これらの仕事はいずれも、自分が持つ専門知識やスキルを使って、人々の困りごとや要望を解決する仕事です。

「美しくなりたい」「素敵な結婚式・披露宴を挙げたい」「気持ちよく宿泊したい」「目的地まで連れていってほしい」「必要な品物や書類を送りたい/届けてほしい」など、いずれも、サービスによって人々の要望を叶える仕事です。

公共サービスの仕事

公共サービスの仕事の職種は、具体的には以下があります。

  • 公共施設の受付・運営(図書館、公民館、市や区の美術館・スポーツセンターなど)
  • 役所の窓口担当
  • ハローワークの相談員

業務を通じて来訪者に必要な情報やサービスを提供したり、サポートしたりするのが主な仕事です。公共サービスをする施設は税金をもとにつくられているため、納税者である国民に対して平等・公平な対応をすることが求められます。

なお、これらの仕事は一般募集されていることもありますが、働いている人のなかには、公務員も含まれていることがあります。

総務省「日本標準産業分類」によると、公務員の仕事はサービス業ではなく「公務」に分類されていることがありますが、今回は「人のためにサービスを提供する仕事」という意味合いで、公務員が担当している仕事も一部取り上げています。

医療/福祉(保育含む)の仕事

医療/福祉の仕事の職種は、具体的には以下があります。

  • 医師・看護師・助産師
  • 保健所職員
  • 高齢者施設職員(老人ホーム、デイサービス、サービス付き高齢者向け住宅など)
  • 保育士

病気やけがの診療・治療をしたり、予防接種や感染症の検査を受けるためのサービス、家族が面倒を見ることができない未就学児や高齢者の世話をするサービスなどが該当します。

必要なサービスを提供して人の命や健康を守ったり、当事者やその家族をサポートしたりして適切な対応をするのが目的の仕事です。

※厚生労働省「保育所保育指針」に「保育所は児童福祉法の規定に基づいて保育を行う児童福祉施設である」とある通り、保育士の仕事は福祉のサービス業に分類されます。

引用:厚生労働省「保育所保育指針」

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教育の仕事

教育の仕事の職種は、具体的には以下があります。

  • 学習塾講師・運営スタッフ
  • 各種習いごとの講師・運営スタッフ(語学、音楽、スポーツなど)
  • 幼稚園教諭

教育や学習支援などを通じて生徒に能力や技術を身につけさせたり、学力を向上させたりする仕事です。幼稚園受験や発達支援を目的とした幼児教室なども、教育の仕事に含まれています。

近年では、未成年向けに起業家になるためのスキルや本格的なプログラミングスキルを教える教室もあるなど、教育の仕事も多様になってきています。

※文部科学省「幼稚園教育要領」に「教育基本法・学校教育法・幼稚園教育要領に沿った教育をする」とある通り、幼稚園教諭の仕事は教育のサービス業に分類されます。

引用:文部科学省「幼稚園教育要領」

オフィス系の仕事

オフィス系の仕事の職種は、具体的には以下があります。

  • 不動産会社の営業
  • IT系企業の従業員
  • マスコミ系企業の従業員(テレビ局、新聞社など)
  • 法律事務所・デザイン事務所等の従業員

物件・商業ビルの紹介や仲介、インターネットサービスの提供、報道・バラエティ番組などの発信、専門スキルや知識の提供などを、オフィスに勤めながらサービスを提供する仕事です。

特徴として、たとえばWeb媒体の制作や管理・運営、テレビ局の局員など、直接ユーザーと接することなく、間接的にサービスを提供しているケースも多いことが挙げられます。

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サービス業の特徴

サービス業の特徴

サービス業の職種についてご紹介しました。次に、サービス業ならではの特徴をご紹介します。メリット・デメリットをともに把握したうえで、サービス業を目指すかどうか決めるとよいでしょう。

未経験でも就職しやすい

マイナビ転職「「業種未経験者歓迎」の割合が多い業種」によると、未経験者OKの求人が多い業界上位は、以下のようになっています。

  • 1位 運輸・交通・物流・倉庫 95.4%
  • 2位 商社 94.6%
  • 3位 流通・小売・フード 93.4%
  • 4位 サービス・レジャー 91.7%
  • 5位 公的機関・その他 89.8%

いかがでしょうか。上位5位のうち3つを、サービス業を含む業界が占めていることがわかります。このことからも、やはりサービス業の仕事はほかの仕事と比較しても、経験がない状態からでもキャリアをスタートしやすい仕事であるといえます。

年収はやや低め

CLABEL「【2021年最新版】業界・業種別平均年収ランキング【令和版】」によると、サービス業界の平均年収は494万円と、20位中19位という結果です。一方で、平均年収が高い業界上位3つとそれぞれの平均年収は、以下の通りです。

  • 1位. コンサルティング業界 993万円
  • 2位. 金融/保険業界 761万円
  • 3位. メディア業界 742万円

1位と比較すると、サービス業は約半分の年収であることになります。もちろん働く企業の待遇や役職の有無、手当などによっても変わってきますが、一般的に見て、サービス業の年収は全体的に高いとはいえず、業界のなかでもやや低めの水準になっていることは把握しておきましょう。

連休が取りづらい

厚生労働省「平成 30 年就労条件総合調査の概況」によると、平成29年度の労働者一人あたりの年間平均休日は113.7日という結果です。一方で同データによると、サービス業の平均年間休日は、それぞれ以下のようになっています。(一部抜粋)

  • 宿泊業、飲食サービス業:97.1日
  • 運輸業、郵便業:100.3日
  • 生活関連サービス業,娯楽業:104.6日
  • 卸売業、小売業:105.7日
  • 医療、福祉:109.4日

このように、サービス業の年間休日は、平均を下回っている業種も多いことがわかります。きっちり休みを取りたいという人は、サービス業のなかでも一定の休日数が保証されている企業を選ぶことをおすすめします。

また、接客業などの対人サービスの場合はその特性上、連休が取りづらいという面がどうしてもあります。サービス業のなかでも接客業の場合はそれが顕著で、どうしても土日祝日や大型連休のほうが来客数も多く売上も上がるため、人員が必要となります。そのため、カレンダー通りに連休を取ることはほぼできないと考えてよいでしょう。

出典:厚生労働省「平成 30 年就労条件総合調査の概況」

サービス業に向いてる人/向いてない人

サービス業に向いてる人/向いてない人

サービス業の特徴について把握したら、次に、サービス業に向いてる人と向いてない人の違いについても知っておきましょう。サービス業は比較的就職/転職がしやすい反面、適性の有無も大きい仕事です。自分はどちらに当てはまるのか、事前に確認しておきましょう。

サービス業に向いてる人の特徴

サービス業に向いてる人は、以下のような性質や能力を持つ人です。

  • 人と関わること全般が得意
  • 「人の役に立ちたい」という想いが強い
  • トラブルやアクシデントにも落ち着いて対処できる
  • 自然と目配りや気配りができる/人の気持ちを汲み取れる
  • 相手が喜ぶ顔を見るのが好き/感謝されると嬉しい

人との交流自体を楽しめる人や、相手が何をしてほしいか察する能力が自然と身についている人は、活躍できる可能性が高いといえます。

また、誰かのためになることをして目に見える成果が出ることでやりがいを感じられる人は、サービス業に適性があります。

サービス業に向いてない人の特徴

サービス業に向いてない人は、以下のような性質や能力を持つ人です。

  • 対人関係があまり得意でない
  • 一人で黙々とやる作業のほうが好き
  • 予想していないことが起きると焦る
  • 人から言われたことを気にしやすい
  • ものごとを合理的に考える人

サービス業は直接人と接する仕事、そうでない仕事がありますが、比率としてはやはり人を相手にする職種のほうが多くなります。

そのため、人と話すことが苦手な人は、合わないことが多いかもしれません。サービス業はマニュアルにないことやホスピタリティを求められるケースも多いため、そういった対応を「無駄、面倒」と感じてしまう人も不向きといえます。

サービス業のやりがい

サービス業のやりがい

せっかく働くのであれば自分の仕事にやりがいを見出して生き生きと働きたいものです。この章ではサービス業のやりがいについて解説します。

サービス業のやりがい1.顧客の顔が見える

サービス業では顧客に直接向き合う仕事が多いため、いい反応も悪い反応も顧客からの反応を直接受け取ることができます。直接感謝の言葉をかけられたり、顧客の笑顔を見ることができるのはサービス業の醍醐味と言えるのではないでしょうか。

サービス業のやりがい2.自分のスキルが顧客満足度に直結する

サービス業で提供する商品は「モノ」ではなく「サービス」です。自分の働きそのものが商品となり顧客満足のあるなしを左右することとなるのが特徴です。自分のスキルを磨くことが顧客満足に直結すること、自分の働きが会社の評判に直結することにやりがいを感じる人が多いでしょう。

サービス業のやりがい3.日々仕事に変化がある

一般事務職や工場での単純作業は毎日同じ作業の繰り返しということが多く、仕事の内容にあまり変化がないため、仕事に飽きてしまう人も多いようです。毎日違う顧に接するサービス業では、求められる対応が顧客ごとに異なり、仕事が変化に富んでいます。日々新鮮な気持ちで業務に取り組めるという点も、サービス業のやりがいの一つではないでしょうか。

サービス業で活かせるスキル、身に付くスキル

サービス業で活かせるスキル、身に付くスキル

サービス業で活かせるスキルや、サービス業を通じて身に着けられるスキルにはどんなものがあるでしょうか。

コミュニケーションスキル

人とのコミュニケーションはシンプルなことのように見えて、相手がしてほしいことをしたり満足させたりするスキルは、すぐにできるほど簡単なことではありません。

サービス業は対象者に向けたサービスを提供する仕事のため、その相手が目の前にいる・いないに関わらず、コミュニケーションを取ることが仕事の成果に直結します。そのため実務を通じて、人の話を上手に聞く、相手の本音を引き出す、提案や交渉をするなどのコミュニケーションスキル全般は、ほかの業界の仕事よりも格段に身に付くでしょう。

臨機応変に対応するスキル

サービス業は、正解がない仕事ともいえます。仕事をしていればさまざまなできごとに直面しますが、なかでもサービス業は無形のサービスを提供するという性質上、トラブルやアクシデントなどの予期せぬことに直面しやすい仕事です。

教わっていないことや初めてのパターンなどに直面すると戸惑うかもしれません。ですがその都度「なんとかしよう」「自分ができる最善の対処をしよう」と考えて行動することで、不測の事態が起きたときでも適切な判断ができるようになっていくでしょう。

マルチタスクをこなすスキル

たとえばアパレルの販売員の場合、複数のお客さんへの接客対応をしたり、問い合わせの電話やメールに応答したり、レジで会計やラッピングをしたりと、複数のタスクが常にあります。

保育士の場合も、一人の園児をずっと担当するわけではなく、複数人を同時に見ながらそれぞれの子どもの様子に目を配り、安全安心に保育をすることが求められます。

サービス業の仕事は特定の業務に集中するというよりも、常にマルチタスクを抱えながら上手にさばいていくことが必要です。慣れれば、複数の業務を同時進行させることが苦にならなくなっていくでしょう。

体力

サービス業には体を動かす仕事が含まれることが多いため、デスクワークだけの業種と比べて体力が必要となります。体力があるほどフットワーク軽く顧客の要望に応えていくことができることもあり、学生の頃運動部に所属していた、というような元気なタイプの人が現場で重宝されることが多いでしょう。また、入社当時は体力にそこまで自信がなかったたという人も、仕事を続けるうちに仕事に必要な体力は自然と身に着くものです。将来、デスクワーク中心、土日休みの別業種に転職したときに「ラクだな・・・」と感じる人が結構いるようです。

サービス業の将来性

サービス業の将来性

サービス業についてご紹介してきましたが、これからの時代、サービス業はどのような位置づけになっていくのでしょうか。ここでは、サービス業の良い将来と悪い将来に関する可能性とその理由について、それぞれ解説します。

サービス業の良い将来

サービス業の明るい将来としては、以下の3つの要素が考えられます。

少子高齢化による需要の増加

総務省統計局「人口減少社会、少子高齢化」によると、平成27年に75歳以上の人口が1平成30年には65歳以上人口の割合が28.1%となり、0~14歳人口12.2%を大きく上回っています。つまりいまの日本では、定年退職後のシニア世代の人口が、赤ちゃん~中学生の人口の倍以上いるということです。

この流れが今後も続くことを考えても、介護サービスの需要がさらに増えていくことは間違いないでしょう。また、高齢者は未成年よりも確実にお金を使う額やその機会が多いことを考えても、サービス業は今後も必要とされる業種であることは間違いないでしょう。

引用:総務省統計局「人口減少社会、少子高齢化」

家計の支出の増加

家計の支出は、そのときの世の中の状況や景気などによっても大きく変化します。経済産業省「消費動向に見る、withコロナのトレンド」によると、2020年の月間の平均世帯ごとの消費支出の年間平均は27万7926円と、前年比較で5.27%落ちこんでいます。

しかし、2016~2019年までは年々、消費支出が増加傾向にありました。2020年は新型コロナウイルス感染拡大という非常事態が起きたため、それによって支出を控える人が増えたことが考えられます。しかし、いまの状況が落ち着いた数年後も下がり続けるとは考えにくく、また世の中が落ち着いてくれば、消費支出が増えることも期待できます。

消費者の傾向として、オンラインサービスやジム、さまざまな体験などの「無形サービス」に価値を感じて、お金を払う人も増えています。このことからも、サービス業はより求められていくといえます。

出典:経済産業省「消費動向に見る、withコロナのトレンド」

製造業の変化

かつて製造業は物を生産することだけに専念する企業が多く、サービスに関してはあまり重視されていませんでした。しかし、技術や品質が向上すると同時に、それに見合ったサービスが求められるようになりました。

具体的には、製品のメンテナンスやアフターケアなどです。製品を販売するだけでなく、その後、どれだけ顧客に対して丁寧なサービスを行えるかどうかも、企業の売上に重要な要素となっています。

こちらも前述した「無形サービスに価値を感じる人が増えている」ことと同様に、製造業でもサービスの質を考慮する必要が生じていることから、結果的にサービス業の需要が高まることになってきているといえます。

サービス業の悪い将来

サービス業は将来的に、以下2つのようなリスクが待っているかもしれません。

深刻な人手不足

前述の通り、少子高齢化が加速する日本では、労働人口自体が減少することを食い止めるのが難しくなっています。特にサービス業は給料が低め、休日が取りにくいなどの理由もあり、数少ない労働人口のなかでも仕事に魅力を感じる人が減り、業界全体の人手不足がさらに悪化することも考えられます。

実際に飲食店ではワンオペによる過重労働が起きたり、福祉施設では少ない人員で多くの利用者を見ることによるストレスや待遇の悪さなどから、職員の一斉離職などが発生してしまっているところもあるのが現状です。

人手不足で労働環境がどんどん悪くなってしまえば、従業員が定着せずに業界全体が余裕のない状況に陥り、さらに人が集まらなくなるという悪循環になってしまうことにもなりかねないのです。

AI/ロボットに仕事を奪われる

たとえば飲食店やホテルでは、接客をロボットが担当したり、タッチパネルで注文やチェックイン・アウトができるサービスも登場しています。サービス業の仕事すべてではなくとも、一部の業務をAIやロボットが担う動きが加速していけば、いまある職業がいずれなくなってしまう可能性もゼロではないでしょう。

とはいえ、細やかなケアやサポートをする、相手の表情から察するなどの行為が必要になる仕事や、人間らしい思いやりや優しさなどが必要とされる仕事は、やはり機械には務まりません。サービス業の一部はなくなる可能性があるかもしれませんが、全体的に見れば、時代が進化しても求められる職業であることは間違いないでしょう。

サービス業への就職/転職を成功させる方法

サービス業への就職/転職を成功させる方法

サービス業という仕事や、よい点・悪い点の両方を把握したうえで「正社員として就職/転職したいとい」う方向けに、サービス業への就職/転職を目指す際に試してほしい方法を3つご紹介します。

自分のアピールポイントを理解する

サービス業の仕事で働きたい場合、自分の強みや特性がサービス業にどう役立てられるのかを理解し、企業にアピールしましょう。

たとえばサービス業の経験がない場合でも「人との交流が得意」「人から頼りにされることが多い」「誰かのために行動するのが苦にならない」などの場合、具体的な事例を交えて自己PRをすることで、サービス業に適性がある人材であるという説得力が増します。

社会人経験があり、他業種からサービス業への就職/転職を目指す人の場合、前職での成功体験のエピソードや身に付いたスキルのなかで、サービス業に役立ちそうなものを選んで伝えるのがおすすめです。

知識/資格を取得する

サービス業に関する知識や、就職/転職に有利になりそうな資格を取得するのもひとつの方法です。たとえば業界雑誌や新聞、サービス業に関する書籍などに目を通して基礎を学んだり、トレンドや動向を押さえておくだけでも、企業側としては「しっかり勉強しているんだな」と好印象です。

資格に関しても、その資格が実務に直結するわけではないものの、資格のために努力して勉強したということは評価対象になります。

サービス業への転職で有利になるおすすめの資格が「販売士」です。接客スキルや販売スキルがあることを証明できるため、即戦力として期待されます。
また、英語力を身につけておけば、外国人と接する機会が多い職場で活躍できるでしょう。英語力を活かしやすい代表的なサービス業の種類は、販売/飲食系の仕事やホテルの仕事です。

注意点としては、サービス業のなかには、大学や短大、専門学校などで所定の学びを修了することが資格の受験条件になっていることもある点です。医師や看護師だけでなく、保育士や美容師なども、取得のための勉強や通学に時間を要します。サービス業に就きたい場合、まずは資格が必須なのか・不要なのかどうかについても確認しておきましょう。

就職支援サービスを利用する

正社員としてサービス業への就職を目指す場合、就職支援サービスを利用するのも有効な方法です。サービス業の場合は求人数自体が多かったり、未経験OKの求人も比較的あったりすることから、就職支援サービスを利用することで、よい求人を紹介してもらえる可能性も十分にあります。

サービス業のなかには、学歴や職歴を問わない仕事もあります。いまフリーターなどで定職に就いていない人でも、就職支援サービスを利用することが、サービス業の仕事に正社員就職することへの近道にもなり得るでしょう。

フリーターの就職支援について、以下の記事でくわしくご紹介しています。

フリーターにおすすめの就職サービスとは?サービスの探し方も詳しく解説!

フリーターの就職支援サイトに関する情報や、フリーターが正社員就職するために利用すべきサイトやサービスの具体的な方法などについて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

サービス業に就職/転職を成功させた方の体験談

ジェイックのカレッジを利用してサービス業への転職を成功させた、玉木 諒さんの就職成功体験談をご紹介します。ご本人の就職までの心境の変化や、カレッジで実際に行ったことを知れば、就職/転職活動の参考になるでしょう。

玉木 諒さんの就職成功体験談

玉木さんは大学を中退後、家業であるタイル職人の仕事を始めました。しかし、職人として1人前になるには時間がかかることを知り、「もっと早めに結果が欲しい」と感じていました。社会に出て視野を広げたいと思っていたことも、転職を決意した理由の1つです。

職人を辞めて本格的な就活を開始し、しばらくしてジェイックの就職講座に参加しました。講義は想像以上に厳しいと感じたそうです。しかし必死に食らいついていったことで、自分の意見をしっかりと言える、昔の自分からは想像できないほどの自分に変化しました。

厳しい就職講座を乗り越えたことが自信になり、最終的に3社に応募して2社から内定をもらいました。そのうちの1社は、玉木さんが就職を強く希望していたサービス業である不動産会社です。

自分あてに電話をもらった時や、お客様から直接「ありがとう」を言ってもらえるところにサービス業のやりがいを感じているそうです。

現在も不動産会社でさまざまなことを学びながら、充実した毎日を送っています。

参考:玉木 諒さんの就職成功体験談

まとめ

サービス業は業種・職種ともに幅広いのが特徴です。サービス業といっても、直接お客さんと接する機会が少ない・またはない仕事があったり、職場によって求められることが異なったりするなど、非常に奥が深い業種といえます。人によってはサービス業が天職になったり、未経験からでも活躍して長期的にキャリアを重ねていく人も少なくありません。自分が就きたいサービス業の仕事がある方は、勇気を出して就職活動の第一歩を踏み出しましょう。

サービス業に関するよくある質問

サービス業とは何か簡単に教えてください。

サービス業の大きな特徴は、お客様に対して満足感や感動と言った“無形商材”を提供しているところにあります。ホテルや飲食店のスタッフといった接客業は、まさにサービス業の一種です。

サービス業と接客業の違いは何ですか?

サービス業はお客様に対して無形のサービスを提供する業種をまとめて言い表した言葉です。つまり、サービス業の中に接客業が含まれているような構造(サービス業>接客業)になっているわけです。

サービス業に向いてる人を教えてください。

サービス業に向いている人は、①どんな時も笑顔でいられる②チームプレーができる③相手の気持ちを考える想像力がある、といった特徴を持っています。もし、サービス業を志望していて、自分に向いてるか不安な方は、ジェイックのオンライン相談を活用してみてください。

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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ゼロフリ」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター