
「無職で収入がないけど、今は仕事をしたくない…」と感じてしまうのは、過去の職場でのつらい経験や、心身の不調が原因となっているケースが多いものです。
まずは、社会保険料の免除を受けられるか役所に相談したり、「生活困窮者自立支援制度」などを活用したりすることで生活の基盤を整え、社会復帰を目指しましょう。
この記事では、仕事をしたくない無職の方が知っておきたいことや、お金の不安を減らすための解決策、いざという時に頼りたい公的支援について紹介します。
- 無職で仕事をしたくない人は、「収入ゼロの生活継続は難しい」「年齢を重ねると就職が難しくなる」などを早めに理解しよう
- 無職が仕事をしたくないと思う理由には、「やりたい仕事がない」「人と関わるのが苦手」「怒られることが嫌」などがある
- 就職を考えるなら、やりたくないことを明確にして、自己分析で自分の強みを知ることから始めよう!
この記事の目次
仕事をしたくない無職/ニートの人が知っておくべき3つの事
「仕事をしたくない」と考えている無職の方がまず認識しておくべきは、“収入がゼロ”という状態にはいずれ限界がやってくるという点です。
日々の生活費だけでなく、健康保険料や年金といった公的な支払いも重くのしかかります。蓄えが底をつけば、最低限の生活を維持することすら困難になる可能性を忘れてはいけません。
35歳を超えると世間からは厳しい目で見られ、実質的に「引きこもり」とみなされる傾向があることも知っておく必要があります。
“高齢・独身・無職”という状況が重なると、いざ働こうと思った時に仕事の選択肢が極端に少なくなる恐れもあるでしょう。
1. 収入がないと生活できない
当たり前ですが、お金は生活に必要なものです。
たとえばニートや無職でも、実家暮らしなどで親が養ってくれる場合、お金がなくても生活が成り立つケースもあるでしょう。
しかしそれは、本来は自分で払うべき食費や家賃、通信費、税金の支払いなどを、親が肩代わりしてくれているだけであることを自覚する必要があります。
何をするにもお金がかかりますし、ただ日本に暮らしているだけでも、健康保険料や年金など、毎月払わなければいけないものは発生します。
ただ自宅の水道水を飲むだけでも、水道代の支払いが必要です。収入ゼロの生活を続けるのには限度があるということは、早い段階で理解しておいたほうが良いでしょう。
2. 35歳以上は引きこもりとみなされることがある
厚生労働省「若年者雇用対策の現状等について」によると、ニートの定義は「15~34歳で、非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者」とされています。つまり、「35歳以上で働いていない人は『ニート』ではない」という意味にも取れます。
もちろん、35歳を過ぎても、仕事を辞めて一時的に無職になる人はいます。しかし社会人経験やキャリアがあるぶん、再就職ができないということにはならないでしょう。
問題は、若いときからずっと働かずに来て、35歳を超えた人です。
その場合、一般的なニート向け支援の対象外になることもあるなど、社会復帰のハードルが高くなってしまうリスクがあるのです。
一般的な35歳というと、以下いずれかに当てはまるケースが多いでしょう。
- 社会人としてある程度のキャリアがある
- 結婚している/子育てをしている
なんだかんだ、20代までは大目に見てもらえるところがあります。しかし30代半ばにもなると、どこから見ても立派な大人であり、それなりの責任を求められます。
そして、仕事に邁進している人、家庭を築いている人など、多くの人が居場所を見つけ、日々忙しくしている年齢でもあります。さまざまな人生経験から、精神的に成熟している人も増えてきます。
35歳以上になったとき、それぞれに努力を重ねてきた同年代と、全然働かずダラダラ過ごしてきたニートでは、大きな差が出るのは明白です。
3. 高齢・独身・無職だと悲惨な末路になるリスクも
高齢・独身・無職でいると、やがて以下のようなことになってしまう可能性があります。
- 周囲から心配もされなくなる
- いざというときに頼れる人がいない
- 人生経験が少ないため精神的に幼い人も
- 仕事の選択肢がかなり少なくなる
若いうちであればまだ周りが気にかけてくれていても、高齢になってくると「何を言っても無駄だ」と思われてしまったり、周りが忙しくなってそれどころではなくなったりしていきます。
元気なうちはよくても、困りごとが出てきたときに相談できる人がおらず、孤立してしまうこともあり得ます。また、いざ働かざるを得ない状況になったときに、就業経験ゼロの高齢者ができる仕事は、かなり限られてしまいます。
女性の場合も、高齢・独身・無職は非常にリスクがあります。たとえば同じ高齢の女性でも、独身無職の人と既婚者の人がパートの仕事に就くのでは、その意味合いや企業の印象も大きく変わります。前者の場合は「この年齢までどうやって生活してきたんだろう」と不審がられ、採用されないおそれもあります。
また、長年無職で親に頼りきりのまま年齢を重ねてきた人と、あえて結婚したいと考える人は、男女を問わずあまりいないでしょう。「高齢になる前に結婚すべき」という意味ではなく、いざ結婚したいと考えたときに、ずっと無職だとその希望が叶う可能性がかなり低くなってしまう点が、最大のリスクだといえるでしょう。
仕事をしたくないと無職の人が思う7つの理由
「仕事をしたくない」と無職の方が思う理由としては、自分に合った「やりたい仕事」が見つからないことや、対人関係への苦手意識が挙げられます。
「何もしたくない」と無気力になってしまったり、給料の低さに不満を感じたりすることで、働く意味を見失ってしまうケースも少なくありません。
組織に縛られずに「自由に生きたい」という思いや、過去の経験から「何をやってもうまくいかない…」と感じたことによる自信の喪失、そしてミスを指摘されたり怒られたりすることへの恐怖心も、就職への一歩を踏み出すことをためらう理由となります。
理由1:やりたい仕事がない
親や先生などから「自分のやりたいことを見つけなさい」と言われて育ってきた人も多いでしょう。しかし一方で、すべての人がやりたい仕事を見つけているわけではありません。自分のやりたいことが何なのか、よくわかっていないまま大人になった人もたくさんいます。
働いた経験がなかったり、バイトなどで嫌な経験をしたりしたことがある人の場合、「仕事とはつらいもの、つまらないものだ」と思い込んでいて、働く気力を失っている人もいます。
しかし、仕事といっても本当にさまざまなものがありますし、適性のある仕事が見つかれば、やりがいを感じることも可能です。自分にはどのような仕事なら向いていそうか、どんなことなら興味を持てそうか、考えることから始めてみても良いでしょう。
理由2:人と関わるのが苦手
「人と関わりたくない」と考える人は、実は細かいことに気が付く気遣い屋の人、他人の発言や行動が気になる人に多いものです。そのため、仕事をすると必ず人と関わらなければいけないことが負担に感じるかもしれません。一方で、社会で働く人たちは、そこまで深く考えずに人と接しているからこそ、人との関わりを特に意識していない人も多いものです。
人と関わることがすべてマイナスの結果を生むわけではありません。人間関係でつらい思いをした経験をきっかけに「人嫌い」になった人もいるかもしれませんが、実際にはまともな人のほうが世の中にはたくさんいますし、むしろ「出会えて良かった」と思える人も多くいます。
人間関係が苦手だと感じる人は、具体的にどういったシチュエーションが嫌なのかを明確にしてみましょう。たとえば「雑談が苦手」「周囲の目が気になってしまう」人は、一人の時間が多い仕事、リモート可能な仕事を選ぶという方法もあります。
理由3:何もしたくない
「何もしたくない」という気持ちは、ほとんどの人が一度は経験しています。無職の人が何もしたくないと考える場合、以下のような本音が隠れていることが多いでしょう。
- 就職活動でしんどい思いをしたくない
- 仕事が決まっても、職場でうまくやっていけなそうで怖い
- 働いてつらい思いをするくらいなら今のままのほうがマシ
- 規則正しい生活に戻すのが面倒
- 体調がすぐれない、慢性的にだるい
つまり「本当に何もしたくない」というよりも、何かをすることで起き得る嫌なこと、不安なことを避けたいという気持ちが働いていることも多いのです。また、心身の状態がすぐれず、動く気力を失ってしまっていることもあります。
自分の「何もしたくない」気持ちが精神的な問題だと感じる場合は、まずはゆっくり休むなど、自分の体調回復を優先しましょう。必要に応じて心療内科やカウンセリングを利用するなど、自分をいたわることも大切です。
理由4:給料が安いのが嫌だ
これは、過去に一度でも仕事をしたことがある人に多いかもしれません。たとえば、以下のような経験をしたことから、給料の安さが気になって働く意欲をなくしている人もいます。
- 仕事量と給料が見合わない
- 残業代がつかない(または残業代はつくが少ない)
- ボーナスがない(または支給額が低い)
- 給料が上がっていかない
- 一般平均の給料より低い
「一生懸命働いても、安い給料のままではやる気が起きない」「しんどい思いをするのに給料が低いのはうんざり」などと考えて、再び働くことに積極的になれない人もいるかもしれません。
対策としては、「肉体的・精神的負荷が少ない仕事」「待遇がしっかりしている職場」のいずれかを選ぶという方法になるでしょう。また、給料が安くてもそれ以外のデメリットが少なければ働きやすいということもあります。基本給は安いが手当は充実している、ノルマがない・残業が少ないなど、「給料以外のメリット」が大きい職場もあるため、求人情報を細かくチェックしてみましょう。
理由5:自由に生きたい
自分の好きなように過ごしたいという気持ちから、仕事をしたくないと考える人もいます。たとえば、以下のような気質を持つ人に多いかもしれません。
- 縛られるのがイヤ
- 飽きっぽい
- 毎日同じことをやるのが苦痛
- 集団や組織が苦手
たとえば移動や外出が多い仕事、フルフレックスのように時間の自由度が高い仕事など「自分にとっての働きやすさ」を最優先に仕事を探すのもひとつの方法です。「自分は社会に適応できない」と感じていても、あきらめずに探していけば、意外と自分にフィットする仕事や企業も見つかったりするものです。
どうしても就職はしたくないという場合、簡単なことではありませんが、会社に属さずに働くという選択肢(起業やフリーランスなど)もひとつあるでしょう。
理由6:何をやってもうまくいかない
過去の失敗体験から、「自分は何をやってもダメなんだ」と感じている人がいます。たとえば、以下のようなケースです。
- 学生時代に友達ができなかった
- 親から否定されて育ってきた
- いじめや嫌がらせを受けたことがある
- 受験や就職に失敗した
- 職場で人間関係を築けなかった
本当に「何をやってもうまくいかない」のではなく、過去のつらかった経験からそう思い込んでいるだけ、ということも多いものです。実際に、細かく振り返ってみれば、必ず成功体験もあるはずです。また、周りからひどいことを言われて真に受けてしまったなどの「刷り込み」によって、セルフイメージが低くなっていることも考えられます。
まずはこれまでがんばってきた自分を褒め、小さなことでも日々できたことを認めてあげることから始め、少しずつ自信をつけていきましょう。
理由7:怒られることが嫌だ
先輩や上司から怒られるのが怖くて、仕事をしたくない人もいるかもしれません。しかし「怒られること=ダメではない」ということは理解しておいたほうが良いでしょう。
まず考えるべきなのは「怒られる理由が何なのか」です。社会人経験がない・少ない場合はできないことのほうが多いため、むしろ多少は怒られることがあって当たり前といえます。自分のミスや未熟さが原因で叱られているのか、ただ八つ当たりをされているだけなのかによっても、捉え方は大きく変わります。
一方で、理不尽なことで過剰に怒る人がいる職場もあるのが現実です。対策としては、過去にパワハラなどがあった職場、「体育会系」の企業や職種、離職率が高い企業を避けることです。企業の口コミサイトなどを参考にして、あまりにもネガティブな内容ばかりが目立つ職場は、慎重になったほうが良いでしょう。
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無職でお金が心配だけど仕事はしたくない…3つの対処法を紹介
無職でお金の心配はあるけど仕事はしたくない…という状況を変えたくない方は、「支出を徹底的に抑えること」と「今の生活を最低限維持するための資金の確保」が必要です。
まずは役所の窓口に相談し、国民年金保険料や健康保険料、住民税の支払い負担を抑えられるか確認することから始めてください。
貯金が大きく減らないよう、毎月かかる固定費(スマホ代、住居費など)の削減も欠かせません。
安定して働く道を選ばなかったとしても、急な支払いに備えられるように「即金性のある稼ぎ方(不用品の売却、単発の日払いバイトなど)」も選択肢に入れておきましょう。
1. 社会保険料や税金の免除・猶予などを受ける
「出ていくお金」を抑えることで将来の不安が減るため、まずは社会保険料や税金の免除・猶予の手続きを行いましょう。
たとえ無職であっても、原則として「国民年金保険料」「健康保険料」「住民税」の支払いは必要です。
ただし、無職で収入が途絶えている場合は、公的な「減免(支払額を減らす・免除する)」や「猶予(支払期限を延期する)」を受けられる可能性があります。
国民年金保険料
国民年金保険料は、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全ての人に納付義務があります。
無職であっても原則として保険料を納める必要がありますが、経済的に困難な場合は、主に次の2つの仕組みによって負担を軽減できます。
- 保険料免除・納付猶予制度
- 失業による特例免除
「保険料免除・納付猶予制度」は、本人・配偶者・世帯主それぞれの前年の所得が一定以下の場合、申請・承認によって保険料の全額(または一部)が免除、あるいは納付が猶予される制度です(猶予制度は50歳未満まで)。
「失業による特例免除」は、離職や倒産などで失業した方を対象とした制度です。
失業した本人の所得を“ゼロ”として審査するため、前年の所得が高くても免除や猶予を受けられる可能性があります。
参考:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
健康保険料
国民健康保険も、日本に住む全ての人に加入・納付の義務があります(他の公的医療保険の被保険者などを除く)。
無職になった場合も保険料を支払う必要がありますが、自治体ごとに次のような「負担軽減策」が用意されています。
- 均等割額の減額(減額賦課)
- 非自発的失業者への軽減制度
- 一般減免制度
「均等割額の減額」は、世帯主と被保険者全員の前年の所得が一定基準を下回る場合、保険料の均等割額などを7割・5割・2割のいずれかの割合で自動的に減額する仕組みです。
「非自発的失業者への軽減制度」は、倒産や解雇などで離職した方(65歳未満)を対象とした制度です。
「一般減免制度」が適用されると、災害・病気などで所得が著しく減少した場合に、個別の事情に応じて保険料を減免してくれます。
参考:新宿区「保険料の減免について」
住民税
住民税は、前年の所得に対して課税される“後払い”の税金です。
そのため前職を退職後に無職になり、収入がない方の場合、住民税の負担が特に重くのしかかります。
ただし支払いが困難な場合は、以下の条件に該当する方に限り、申請によって住民税の減免や猶予が受けられる可能性があります。
- 「生活保護法」に規定する扶助を受けている方
- 失業などにより所得が著しく減少し、「状況の回復の見込みがない」と認められた方(※1)
- 災害などにより、居住する住宅や家財に甚大な被害を受けた方(※2)
減免の基準や必要書類などは、自治体によって細かな違いがあります。
住民税の支払いが難しい方は、まずは住まいの地域を管轄する役所の「納税課」や「税務課」などに早めに相談に行きましょう。
※1 多くの自治体で「生活保護基準を下回る程度まで生活に困窮している」「所持金・預貯金の合計が税額以下」などの基準あり
※2 世帯員のうち納税者が2人以上いる場合、そのうち1名が減免の対象
参考:練馬区「特別区民税・都民税(住民税)の減免」
2. 生活コストを下げる
お金の不安を減らすには、手元の貯金をできるだけ減らさないことが大切です。そのため「無職だけど仕事はしたくない…」と考えている方は、生活コストを徹底的に下げることにも取り組んでみてください。
具体的には、毎月決まって出ていく「固定費」と、家計の大部分を占める「住居費」を見直しましょう。
固定費に関しては、格安SIMへの乗り換えや、利用頻度の低いサブスクの解約などが有効です。
一人暮らしの場合は、実家に戻ることも検討しましょう。実家に戻るのが難しい方は、シェアハウスへの転居や、公営住宅への申込みを検討するのも一つの手です。
固定費の削減
手元の貯金を少しでも長持ちさせるためにも、まずは毎月決まって出ていく「固定費」を下げましょう。
具体的に見直すべき項目は、次の3つです。
- 格安SIMへの変更
- サブスクの解約
- 保険の見直し
たとえば大手携帯キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、月に数千円のゆとりが生まれることも珍しくありません。
動画配信サービスやスマホアプリなどの「サブスク」を一度全て洗い出し、使用頻度が低いものは思い切って解約しましょう。
生命保険や医療保険に加入している場合は、現在の“無職”という状況に合わせ、保障内容をスリム化できる可能性があります。
住居費の削減
家賃の支払いは家計へのダメージが特に大きいため、無職の状態で一人暮らしを続けている方は「住居費の削減」も検討しましょう。
具体的には、次の3つの方法が効果的です。
- 実家に戻る
- シェアハウスに引っ越す
- 自治体の公営住宅に申込む
実家を頼れる状況であれば、一度戻ることを考えてみてください。家賃の負担がなくなる(減る)だけでなく、光熱費や食費を家族で分担することで個人の支出も大幅に抑えられます。
実家に頼るのが難しい場合は、家賃が安い「シェアハウス」への引っ越しや、自治体が運営する「公営住宅」への申込みも検討しましょう。
参考:株式会社東急コミュニティー「大阪府営住宅|府営住宅をお探しの方へ」
3. 即金性のある稼ぎ方を検討する
「今は本格的に仕事をしたくない」という無職の方でも、手元の資金が徐々に減っていく不安は常につきまとうものです。
こうした不安を少しでも和らげたい方は、まずは一時的に現金が手に入る方法を検討してみてください。
たとえば、次のような方法が挙げられます。
- 不用品の売却
- 日払いバイト
まずは、身の回りにある「不用品の売却」から始めましょう。
着なくなった服や使っていない家電などをフリマアプリやリサイクルショップで売ることで、現金をすぐに手にできます。
現金が急きょ必要になった場合は、働いたその日に給料を受け取れる「日払いバイト」という選択肢も考えてみましょう。
いざという時に安心! 無職が知っておきたい公的支援制度
無職の方が知っておきたい支援制度としては、「生活困窮者自立支援制度」「生活福祉資金貸付」「求職者支援制度」の3つが挙げられます。
これらの制度は、経済的に困窮している人を主な対象に、国や自治体が提供する“公的なセーフティネット”です。住まいや生活費、就職活動など、一人ひとりの状況に応じて個別のサポートを受けられます。
仕事をしたくない無職の方であっても、いつ予期せぬトラブルや病気、生活の困窮に見舞われるか分かりません。万が一の事態に備え、自分を守るための知識として「公的制度の支援内容」も理解しておきましょう。
1. 生活困窮者自立支援制度
生活困窮者自立支援制度は、経済的に困窮し、最低限度の生活を維持できなくなる恐れがある方を対象とした支援制度です。
「仕事をリストラされた」「家を追い出されてしまった」といった様々な問題・悩みに対し、専門の相談員が“支援プラン”を考えてくれます。
無職で仕事をしたくない方の中には、家族の問題や仕事の不安など、複雑な事情を抱えている方も多いはずです。こうした方は、まずは各自治体の相談窓口で話を聞いてもらいましょう。
ここでは、生活困窮者自立支援制度の代表的な支援事業を3つ紹介します。
参考:政府広報オンライン「様々な事情で暮らしにお困りのかたのための相談窓口があります!」
住居確保給付金
住居確保給付金は、離職・廃業後2年以内、またはやむを得ない事情による収入の減少で住居を失う恐れのある方に「家賃相当額」を支給する制度です。
支給期間は、原則3ヶ月です(一定の条件を満たせば最長9ヶ月まで延長可)。
市区町村ごとに定める額を上限に「家賃相当額」が支給されます。
主な対象者は、世帯収入および預貯金が一定基準以下で、ハローワークを通じた求職活動などを行う方などです。
手続きは各地域に設置されている「生活困窮者自立支援機関」で行い、審査通過後は、自治体から賃貸人などの口座に代理納付(※)されます。
※受給者本人を介さず、自治体から家主などに直接支払う仕組み
参考:厚生労働省「住居確保給付金」
参考:住居確保給付金「申請・相談窓口」
一時生活支援事業(居住支援含む)
一時生活支援事業は、住居に不安を抱えている生活困窮者(収入などが一定水準以下の者)に対し、原則として3ヶ月間、緊急的・一時的に宿泊場所や衣食を提供する事業です。
具体的には、ネットカフェなどで寝泊まりしている方や、自立支援センターなどの退所者に対し、シェルターや宿泊施設の提供、食事・衣料などの現物支給を行います。
本事業の利用中は、就労に向けた支援などを受けることも可能です。申請先は各自治体の「自立相談支援機関」ですが、自治体から委託を受けた社会福祉法人やNPO団体などを経由して支援を受けるケースが一般的です。
参考:一般社団法人生活困窮者自立支援全国ネットワーク「困窮者支援状況共有サイト|一時生活支援事業(居住支援含む)」
参考:自立相談支援機関窓口一覧
自立相談支援事業
自立相談支援事業は、就職・住まい・家計などの困り事を抱えている方に対し、自立に向けた支援を行う事業です。
生活困窮者やその家族からの相談に対し、専門の支援員がアセスメント(生活状況や課題の把握)を通じ、一人ひとりの状況に合わせた「自立支援計画」を作成することが特徴です。
その他、以下のサポートも行っています。
- 相談者に必要なサービスとの連携
- 関係機関への同行訪問
- 就労に向けた支援
- 認定就労訓練事業の利用のあっせん
自立相談支援事業を活用したい方は、各自治体が設置している「自立相談支援機関」で相談を行いましょう。
参考:一般社団法人生活困窮者自立支援全国ネットワーク「困窮者支援状況共有サイト|自立相談支援事業」
参考:自立相談支援機関窓口一覧
2. 生活福祉資金貸付
生活福祉資金貸付とは、失業・減収などによって生活が困窮している方に対し、生活費や一時的な資金の貸付を行う公的制度です。
主に、以下の世帯を対象としています。
- 低所得者世帯(必要な資金を他から借りることが困難な世帯)
- 障害者世帯(障害者手帳などの交付を受けた人が属する世帯)
- 高齢者世帯(65歳以上の高齢者が属する世帯)
「社会福祉協議会」が窓口となり、資金の貸付と共に、生活上の相談対応なども行っています。
ここでは、生活福祉資金貸付の主な貸付内容を3つ紹介します。
参考:政府広報オンライン「生活にお困りで一時的に資金が必要なかたへ「生活福祉資金貸付制度」があります。」
総合支援資金
総合支援資金は、失業などで生活に困窮している人を対象に、生活支援費や住宅入居費、一時生活再建費などの貸付を行う制度です。
| 種類 | 資金用途 | 貸付上限額 |
|---|---|---|
| 生活支援費 | 生活再建までの間に必要な生活費用 | 月20万円 (単身世帯の場合:月15万円以内) |
| 住宅入居費 | 住宅の賃貸契約を結ぶために必要な費用(敷金、礼金など) | 40万円 |
| 一時生活再建費 | 生活再建に向けて一時的に必要かつ、日常生活費で賄うことが難しい費用 (就職・転職のための技能習得、債務整理のために必要な費用など) | 60万円 |
これらの資金は「連帯保証人なし」でも貸付を受けられることが特徴です。
ただし、連帯保証人がいる場合は無利子となる一方、連帯保証人を設定しない場合は年1.5%の貸付利率がかかる点には注意が必要です。
参考:政府広報オンライン「生活にお困りで一時的に資金が必要なかたへ「生活福祉資金貸付制度」があります。」
緊急小口資金
緊急小口資金は、「急な病気で医療費がかさんで生活費が不足した」「火災などに見舞われた」といったトラブルにより、一時的に資金が必要となった世帯を対象に少額を貸し付ける制度です。
審査を通過すれば、無利子・保証人不要で「10万円以内(理由によっては5万円以内)」の貸付を受けられます。
相談・手続きの窓口は、住まいの地域の「社会福祉協議会」です。
相談や申込書類の準備に一定の時間は必要ですが、申込みから審査までスムーズに進めば、比較的早く資金の交付を受けられます(数日〜数週間ほど)。
公的な貸付制度の中ではスピーディーに貸付を受けられるため、資金が今すぐに必要な方は緊急小口資金の利用を検討してみましょう。
参考:社会福祉法人 東京都社会福祉協議会「生活福祉資金貸付制度|緊急小口資金のご案内」
臨時特例つなぎ資金貸付
臨時特例つなぎ資金貸付は、公的給付制度または公的貸付制度を申請している間、実際にお金が手元に届くまでの生活費を支援する制度です。
具体的には「住居がない離職者」のうち、以下の要件に全て該当する方が対象となります。
- 公的給付制度または公的貸付制度の申請を受理されている(失業等給付、総合支援資金貸付、訓練・生活支援給付など)
- 当該給付・貸付などの開始までの生活に困窮している
- 金融機関の口座を持っている
借入申込みを行い、審査に通過すると、連帯保証人なし・無利子で10万円以内の貸付を受けられます。
申請窓口は、賃貸住宅を新たに確保しようとする地域を管轄する市町村の「社会福祉協議会」です。
参考:厚生労働省「新しいセーフティネット|臨時特例つなぎ資金貸付」
3. 求職者支援制度(職業訓練受講給付金)
求職者支援制度は、主に再就職を目指してスキルを身につけたい方を対象に、金銭面と教育面の両方で技術習得・就職をバックアップする制度です。
原則無料で職業訓練を受けつつ、月10万円の「職業訓練受講給付金」を受給できることが特徴です(※)。訓練開始前から終了後まで、ハローワークが一貫して求職活動をサポートしてくれることも大きなメリットです。
Webアプリ開発や、医療・介護事務、ネイリスト養成科など、即戦力として働くスキルが身につく様々なコースが用意されています。
給付金によって生活費を補いながら技術習得に専念できるため、経済的な不安で再就職に踏み出せない無職の方は、まずはお近くの「ハローワーク」に相談してみましょう。
※訓練の受講、給付金の支給には、本人・世帯の収入や資産に関する要件、出席率などの細かな条件あり/テキスト代などは自己負担
参考:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」
【就職対策】無職から正社員就職を目指す3つの方法
仕事をしたくない無職の方が正社員を目指す際は、まずは“やりたくないこと”を書き出してみることから始めましょう。消去法で考えることで、「これならやってもいいかも」と思える仕事が見つかるケースは多いからです。
自分に合う仕事が分からない方は、自己分析を通して自分の強みを理解し、それを活かせる職種を探してみるのも一つの手です。
就職成功率を高めるためにも、専門の支援機関やサービスも積極的に活用してみてください。たとえばハローワークや就職エージェントなどを使い、プロの視点からアドバイスをもらうことで効率的に内定に近づけます。
1. 自分のやりたくないことを洗い出す
仕事探しをする前に、自分の「やりたくないこと」を明確にしてみましょう。そのほうが、むしろ「やりたいこと」を見つけるよりも簡単ということがあります。
たとえば以下のように、自由に書き出してみましょう。(一例)
- 夜勤はしたくない
- ノルマがきつい仕事はしたくない
- 肉体労働や立ち仕事はしたくない
- 土日は働きたくない
- たくさん話す必要がある仕事は嫌
上記のような人の場合、たとえば介護系の仕事や工場勤務、営業、接客などの仕事は不向きということがわかります。逆に、パソコンを使う仕事やオフィスワークであれば、適性がある可能性も見えてきます。
消去法で考えていくことで、「どんな仕事ならやりたいと思えそうなのか」が見えやすくなっていくのです。
2. 自分の強みを知り、合った仕事を探す
自己分析をして、自分の強みを知りましょう。自己分析はインターネット上のツールなども活用できますし、書籍などを購入して取り組むこともできます。自己分析にある程度時間をかけたほうが、結果として納得いく就職がしやすくなります。
強みがわかれば、その強みを活かせそうな仕事は何か、というふうに考えていくことができます。適職診断などをやってみたり、職業図鑑などを見てどんな仕事があるか調べたりするのもおすすめです。
3. 一人ではなく支援ありで就職活動を行う
無職の人は、できるだけ自力ではなく、サポートを受けながら就職活動をすることをおすすめします。そのほうがメリットも大きく、就職に成功できる可能性もアップするからです。
無職の方を対象とした支援には、主に以下の3つがあります。まずは複数のサービスを試してみて、併用したり、自分に合いそうなものを選ぶのもおすすめです。
ハローワーク
公共職業安定所として、全国に設置されている施設です。求人検索や応募、就職相談、職業訓練、セミナーやイベントの参加などが可能です。ニート向けの支援などを実施するハローワークもあります。
職業訓練は条件を満たせば受講でき、専門スキルや資格取得のための勉強など、興味のある分野を学ぶことが可能です。
就職サイト
民間企業が運営していて、自分の希望に合う求人の検索・応募ができるサービスです。サイトごとに特色があり、「未経験者歓迎の企業特集」など、特色ある企画が組まれていて見やすいサイトも多くあります。
プロフィールを登録すると、企業からスカウトが来る可能性があるのも就職サイトの特徴で、企業との出会いのチャンスがあります。
就職エージェント
民間企業が運営する、就職支援のサービスです。ハローワークや就職サイトと異なるのは「きめ細かい支援を受けられる」「自分に合った企業を紹介してもらえる」点です。たとえば、プロのキャリアアドバイザーによる相談、自己分析、書類・面接対策、非公開求人の紹介などです。
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無職から抜け出した2名の「就職体験談」
無職からの就職活動に不安を抱えながらも、正社員就職に成功した2名のエピソードを紹介します。
どういった経緯で無職になり、どのように就活を進めていったのか、その具体的な流れを知ることができます。一歩を踏み出すためのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
【Hさん】ゲーム漬けの毎日を抜け出し、人材系の会社に就職
就職活動で友人たちが大企業から内定を得るなか、自分だけ中小企業の内定だけで「劣等感を覚えた」と語るHさん。
家柄の良い交際相手への見栄もあり、公務員の消防士なら彼女に釣り合うのでは? と考え、試験勉強を始めます。しかし消防士は心から望んでいた仕事ではなく、面接で落ちてしまいます。
4年連れ添った彼女との破局も経験し、半年ほどゲーム漬けの毎日を送っていたHさん。そんな彼が無職の状態から抜け出すきっかけとなったのは、元恋人に新しい彼氏ができたことをSNSで知ったことでした。
猛烈な悔しさと情けなさに涙し、「自分を変えたい、見返したい」という一心で、まずは就職エージェントに登録します。
自分と同じ境遇の仲間と出会い、研修講師とも対話を重ねる中で、「自分の経験はマイナスではない」と思えるようになったHさん。同じ目標を持つ仲間と出会ったことで、「一人ではない」という勇気ももらったといいます。
その後、薬剤師の転職を支援する会社から内定を獲得。
「良い職場を紹介してくれてありがとう」と感謝されることにやりがいを感じながら、いきいきと働いています。
参考:就活エピソード「羽生さんの就職成功体験談」
【Y.Kさん】失業手当が切れる焦りもあり、転職活動を開始
臨床工学技士として働いていたY.Kさんでしたが、「人の命を預かる重い責任」に心をすり減らして休職。「医療とは別の業界に飛び込もう」と決意したものの、他の業界の働き方がイメージできず、失業手当の受給終了も迫るなか、焦りだけが募る日々を過ごしていました。
Y.Kさんが無職の状態から抜け出す転機となったのは、就職エージェントへの相談でした。「医療系から製造系に移りたい」という漠然とした思いを親身に聞き入れてもらえたことで、自分の希望や不安を冷静に整理できたといいます。
キャリアアドバイザーとの対話を通じ、医療の現場で培った「機械を臨機応変に扱う力」といった強みが別の仕事でも活かせることに気づき、自信も取り戻していきました。
その後、エージェントから紹介された企業と出会う中で、「金属加工の機械オペレーター」という仕事に興味を抱きます。
100分の1ミリ単位の精度を追求する、極めて精密な作業が求められる仕事でしたが、「機械と向き合い、正確さを淡々と追求していく仕事のスタイル」が自分の特性に合っていると感じ、就職を決めました。
参考:就活エピソード「医療から製造へ飛び込んだ転職体験記」
まとめ
仕事をしたくない無職の人は、そもそもなぜ仕事をしたくないと思うようになったのかを考えてみましょう。
本当に仕事がしたくないわけではなく別の原因があったり、自分に合う仕事が見つかっていなかったりするだけということもよくあります。
無職からの就職は簡単ではないものの、自分を理解し、正しい就職活動をしていけば必ず実現できます。弊社ジェイックも親身にサポートいたしますので、まずは以下からお気軽にご登録ください。
無職になった時の対処法を知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。










































