
無職の方がもらえる手当としては、失業期間の生活費を支えてくれる「失業手当(失業保険)」が特に有名です。
その他にも「教育訓練給付制度」「介護休業給付金」「育児休業給付金」といった制度を利用できる可能性があります。
この記事では、厚生労働省の公的資料などをもとに、これら4つの手当の申請方法や、実際に受け取れる金額について解説します。
失業手当については、対象となる条件や受給できる期間、支給額のシミュレーション結果も紹介しますので、再就職に向けて生活費の面で不安を感じている方はぜひ参考にしてみてください。
※本記事で紹介する制度内容は変更される場合があります。制度ごとに例外規定もあるため、実際に利用する際はハローワークや厚生労働省などの公式情報を事前にご確認ください
- 無職がもらえる手当「失業・休職関連の4つの手当」を紹介
- 4つの手当の「もらえる条件」「もらえる期間」「もらえる金額」「申請方法」を解説
- 無職が手当をもらう時の注意点もしっかりチェックしよう!

この記事の目次
無職がもらえる手当と給付金一覧(2025年最新版)
無職の方が受け取れる手当・給付金は「雇用保険の加入歴があるかどうか」で大きく分かれます。雇用保険に直近まで加入していた方がもらえる手当・給付金は以下のとおりです。
- 失業手当(基本手当)
- 教育訓練給付制度(教育訓練給付金)
- 介護休業給付金
- 育児休業給付金
一方、雇用保険に加入していない方や、失業手当の受給が終了した方でも、以下のように生活や再就職を支援する制度があります。
- 職業訓練受講給付金(求職者支援制度)
- 住居確保給付金
ご自身の状況に合わせて、以下のどちらに当てはまるかを確認してみてください。
| 手当の種類 | どんな時にもらえるか |
|---|---|
| 職業訓練受講給付金(求職者支援制度) | 雇用保険を受給できない無職の方が、ハローワークの求職者支援訓練を受講しているとき |
| 住居確保給付金 | 離職や収入減少により家賃の支払いが困難になり、就職活動を行っているとき |
無職がもらえる手当①|失業手当
失業手当(基本手当)とは、会社を辞めた人のうち、一定の条件を満たした人に支給される給付金です。
支給期間は90日から最長330日までと定められており、離職理由や年齢、勤続年数などによって支給期間や支給額が異なります。
失業手当をもらえる条件は、以下の通りです(1と2をすべて満たす必要あり)。
- ハローワーク(※)で求職申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるが職業に就けない
- 離職日より前に雇用保険に加入しており、通算の被保険者期間が条件を満たしている
※「船員」の場合は地方運輸局で申込み
参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」
参考:ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
失業手当をもらえる条件(1)就職の意志・能力
失業手当を受け取るには、就職の意志や能力があること、つまり「就職したいという意志があり、実際に働ける状態であること」が条件です。
そのため、定年後にしばらく休養する予定の人や、ケガの治療中ですぐに働けない人などは基本的には対象外とされています。
▼失業手当をもらえる条件(1)就職の意志・能力
| 失業手当を受け取れる人 | ハローワークで求職申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるが職業に就けない |
| 失業手当を受け取れない人 | ・すぐに就職しようとする意志がない ・すぐに就職できない |
失業手当を受け取れる人
まず1つめの条件として、失業手当は「ハローワークで求職申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるが職業に就けない人」が支給対象です。
簡単にいうと、「すぐに勤務先を見つけたいと思っており、仕事ができる体力や気力もあるがなかなか見つからない人」が当てはまります。
なお、失業手当を受け取るにはハローワーク(※)での求職申込みが必須です。申請方法の流れは、この先の「失業手当の申請方法と手続きの流れ」で解説しています。
※船員の場合は「地方運輸局」で求職申込みを行う必要あり
失業手当を受け取れない人
失業手当を受け取れないのは、「すぐに就職できない人」や「すぐに就職しようとする意志がない人」です。あくまで「就職する意思と能力があること」が支給条件だからです。
原則として、次のようなケースが当てはまります。
- 病気やケガの治療中で、すぐに働けない
- 妊娠・出産・育児のため、すぐに働けない
- 結婚などで家事に専念するため、すぐに働けない
- 定年などで退職し、しばらく休養するつもりでいる
※状況によっては失業手当を受け取れる場合もありルはできないということです。
失業手当をもらえる条件(2)雇用保険の加入有無・被保険者期間
失業手当をもらう2つめの条件は、「離職日より前に雇用保険に加入しており、通算の被保険者期間が条件を満たしている」ことです。
| 雇用保険 | ・失業者などに給付金の支給や就職活動の支援をする制度 ・会社と従業員が毎月の保険料を負担 |
| 被保険者期間 | 雇用保険に加入していた期間 |
「通算の被保険者期間」は、失業した理由によって次の3つに分かれます。
▼失業手当をもらえる条件(通算の被保険者期間)
| 失業理由 | 雇用保険の「通算の被保険者期間」(※) |
| 自己都合退職(一般の離職者) | 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上 |
| 自己都合退職(特定理由離職者) | 離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上 |
| 会社都合退職(特定受給資格者) | 離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上 |
※給料の支払対象になった日(出勤日など)が11日以上ある月、または勤務時間が80時間以上ある月を「1か月」として計算
参考:厚生労働省「基本手当について|特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」
1. 自己都合退職(一般の離職者)
自己都合退職とは、自分の意思(個人的な都合)で会社を辞めることを指します。
一般的には、年収を上げるために退職する、地方で暮らすために自ら会社を辞める、といったケースが該当します。
こうした場合、失業手当を受けるには「離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上ある」ことが必要です。
- 年収アップやキャリアアップを目的に退職した
- 仕事内容や職場環境、人間関係が合わずに辞めた
- 遠方へと引っ越すために辞めた
- 懲戒処分になった(免職・解雇など)
2. 自己都合退職(特定理由離職者)
特定理由離職者とは、“正当な理由”があって自ら会社を辞めた人を指します。
一般的には、有期労働契約の更新を望んだが認められなかった、配偶者の転勤によって通勤が難しくなった、といったケースが該当します。
こうした場合、「離職の日以前1年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して6か月以上」あれば受給対象となります。
- 有期労働契約の更新を希望したものの認められなかった
- 配偶者の転勤で通勤が難しくなった
- 家庭の事情が急変して退職せざるを得なくなった(父・母の介護など)
3. 会社都合退職(特定受給資格者)
会社都合退職(特定受給資格者)とは、再就職に向けた準備をする時間的な余裕がないまま離職せざるを得なくなった人を指します。
会社が倒産した、自分に責がないにも関わらず解雇された、といったケースが一般的です。
こうした場合、「離職の日以前1年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して6か月以上」あれば失業手当の受給対象となります。
- 働いていた会社が倒産した
- リストラにあった(自分の責ではない場合)
- 職場でセクハラやパワハラに遭った(客観的な証拠が必要な場合あり)
自己都合退職の場合
自己都合で会社を辞めた人(一般の離職者)や、急な介護などやむを得ない事情で退職した人(特定理由離職者)の場合、失業手当をもらえる期間は90日〜150日が上限です(※1)。
雇用保険の被保険者期間によって、給付日数は以下のように定められています。

自己都合退職の場合、受給資格が決定した後、以下の期間が経ってから失業手当の支給が始まります。
- 待機期間(7日間)
- 給付制限期間(一般の離職者:1~3か月 ※2 /特定理由離職者:なし)
- 失業認定日(ハローワークで失業状態の認定を受ける日。通常、失業認定日の数日後に口座へ振り込まれる)
※1 労働契約の更新を希望したが更新されなかった人は「90~330日」が上限(2027年3月31日までの時限措置)
※2 令和7年4月以降に教育訓練などを受ける場合、給付制限期間は無し
これまで自己都合退職では「約2ヶ月間は失業手当がもらえない」とされてきましたが、制度改正により待機期間終了後、比較的早い段階で受給できるようになりました。
退職日が令和7年4月1日以降の場合、「待期期間7日+給付制限期間1か月」となり、以前よりも生活費の不安を抑えやすくなっています。
- 退職日からさかのぼって過去5年間に、正当な理由のない自己都合退職を2回以上している場合
- 労働者側に問題があり、懲戒解雇などを言い渡された場合
ただし、以下に該当する場合は、給付制限期間が3ヶ月となる点に注意が必要です。
なお、令和7年4月以降にリスキリング目的で、厚生労働省が指定する教育訓練を受講する場合は給付制限がかかりません。「待期期間7日」のみで、自己都合退職でも早期に失業手当を受給できます。
学び直しをしながら次の仕事を探したい方にとって、生活面の負担を軽くしてくれる制度といえるでしょう。
参考:厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」
会社都合退職の場合
倒産・リストラなどの会社都合によって会社を辞めた人(特定受給資格者)の場合、失業手当をもらえる期間は90〜330日が上限です。
離職時の年齢や、雇用保険の被保険者期間によって、給付日数は以下のように定められています。

会社都合退職の場合も、離職してすぐに失業手当を受け取れるわけではありません。受給資格決定後、「7日間の待機期間」と「失業認定日」を経て給付が開始されます。
とはいえ、自己都合退職のような1〜3か月の「給付制限期間」がないため、会社都合退職に該当すれば比較的早く失業手当を受け取れます。
失業手当をもらえる期間
失業手当をもらえる期間(給付日数)は、自己都合退職の場合は90~150日、会社都合退職(一部の特定理由離職者を含む)は90~330日が上限です(※)。
給付日数は、離職理由や年齢、雇用保険の加入期間によって定められています。たとえば倒産によって会社を辞めざるを得なくなった28歳の場合、雇用保険に6年入っていれば120日分の失業手当を受け取れます。
受給期間は、離職日の翌日から1年間です。給付日数が残っていても、受給期間を過ぎてしまうと支給が止まってしまうので、ハローワークで早めに手続きをしましょう。
※就職困難者(障害者など)は別途規定あり
参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」
失業手当でもらえる金額(計算式)
1日あたり受け取れる失業手当の金額(基本手当日額)は、離職時の年齢と賃金日額、給付率によって計算できます。
計算式は、以下の通りです。
基本手当日額=「賃金日額(※)」× 給付率(おおよそ50~80%)
※賃金日額:離職日以前6か月に毎月決まって支払われた賃金の合計を180 で割って算出した金額
たとえば29歳以下の場合、2025年8月時点では以下のように定められています。
| 離職時の年齢 | 賃金日額(w) | 給付率 | 基本手当日額(y) |
|---|---|---|---|
| 29歳以下 | 2,869 円以上5,200 円未満 | 80% | 2,295 円~4,159 円 |
| 5,200 円以上12,790 円以下 | 50~80% | 4,160 円~6,395 円 | |
| 12,790 円超14,130 円以下 | 50% | 6,395 円~7,065 円 | |
| 14,130 円(上限額)超 | - | 7,065 円(上限額) |
参考:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和6年8月1日から~」
※ y=0.8w-0.3{(w-5,340)/7,800}wをもとに算出
- 28歳の会社員(雇用保険に通算6年加入)
- 月給30万円
| (1)自己都合で退職した場合 |
| 賃金日額 = 30万円 × 6か月÷180 = 10,000円基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(50~80%) = 約6,208円受給額 = 基本手当日額 × 給付日数 = 約6,208円 × 90日 =約558,720円 |
| (2)会社都合で退職した場合 |
| 賃金日額 = 30万円 × 6か月÷180 = 10,000円基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(50~80%) = 約6,208円受給額 = 基本手当日額 × 給付日数 = 約6,208円 × 120日 =約745,000円 |
こちらのシミュレーションからも分かる通り、自己都合退職と会社都合退職では「給付日数」が異なる場合があるため、基本的には会社都合退職のほうが総支給額が多くなります。
失業手当の支給額シミュレーション
ここまでの数値が分かれば、条件に応じた失業手当の支給金額を計算することが可能です。
今回は、次の2パターンのシミュレーションをしてみます。
<29歳で月給30万円をもらう会社員が9年間勤務した後、以下の理由で失業した場合のそれぞれの失業手当支給額>
【会社都合の場合】
- 賃金日額=30万円×6カ月÷180=10,000円
- 基本手当日額=10,000円(賃金日額)×50%〜80%(給付率)=6,165円(最大)
- 受給額=基本手当日額×給付日数=6,165円×120日=739,800円
【自己都合の場合】
- 受給額=基本手当日額×給付日数=6,165円×90日=554,850円
このケースの場合、失業理由によって支給金額に約20万円もの差が出てくることが分かります。
失業手当の申請において、失業理由が会社都合なのか自己都合なのかは、非常に重要であることが分かるはずです。
<36歳で月給35万円をもらう会社員が11年間勤務した後、以下の理由で失業をした場合のそれぞれの失業手当支給金額>
【会社都合の場合】
- 賃金日額=35万円×6カ月÷180=11,666円
- 基本手当日額=11,666円(賃金日額)×50%〜80%(給付率)=7,570円※
- 受給額=基本手当日額×給付日数=7,570円×240日=1,816,800円
※基本手当日額には上限額が別途設定されています
【自己都合の場合】
- 受給額=基本手当日額×給付日数=7,570円×120日=908,400円
このケースでは失業理由で100万円も支給金額に差が出てくることが分かります。
このように、長く働いていればいるほど、失業手当の金額も増えるということが分かります。
失業手当の申請方法と手続きの流れ
失業手当の申請は、住所を管轄するハローワークで行います。
申請には「離職票」などが必要です。
必要書類を揃えたらハローワークに足を運び、求職申込みを行いましょう。
受給資格を満たしているか確認された後、雇用保険受給説明会の日時が案内されます。
雇用保険受給説明会では、失業手当の仕組みなどについて説明を受け、支給に必要な「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が手渡されます。
その後は4週間ごとに設定される「失業認定日」にハローワークへ通い、失業期間中に求職活動を行ったかどうか確認を受け、認定が下りると失業手当が振り込まれます。
参考:ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」
ステップ1:離職証明書などの書類を準備する
失業手当の受給手続きには、前職の会社から発行される「離職票」が必要です。
退職後10日〜2週間ほどで郵送されてくることが多いですが、届かない場合は会社へ問い合わせましょう。
離職票の他に、以下の持ち物が必要です。
- マイナンバーカード
- 証明写真2枚(6か月以内の写真、正面上三分身、タテ3.0㎝ × ヨコ2.4㎝)
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
マイナンバーカードがない場合は、次の①と②を持っていきましょう。
- 個人番号確認書類(通知カード、個人番号の記載のある住民票のうち、いずれか1種類)
- 身元(実在)確認書類(運転免許証など)
参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」
ステップ2:住所地を管轄するハローワークへ行く
準備が整ったら、居住地を管轄するハローワーク(住民票がある市区町村を管轄区域としているハローワーク)に行きましょう。
ハローワークの所在地は、以下のページで確認できます。
求人検索や職業相談などは、管轄以外のハローワークでも可能です。ただし初回登録や、失業手当のように金銭に関わる手続きなどは、住所を管轄するハローワークでしか受け付けてもらえません。
ハローワークの管轄については、以下の記事でも詳しく解説しています。
ステップ3:求職の申し込みと受給資格の決定
ハローワークに行ったら、次のいずれかの方法で求職申込みを行いましょう。
- ハローワーク内のパソコンで求職情報を入力する
- 「求職申込書」に手書きで記入する
登録にあたっては、希望する仕事内容や就業形態、希望勤務地などを入力・記入します。
その後、事前に準備した書類(離職票など)を窓口に提出し、失業手当の受給資格を確認するための面談が行われます。
特に問題がなければ「雇用保険受給説明会」の日時を案内され、「雇用保険受給資格者のしおり」が手渡されます。また、必要書類を提出した日が「受給資格決定日」となり、この日から7日間の待期期間(※)が始まります。
※待期期間:ハローワークに求職の申し込みをした日から数えて、失業状態が7日間続いたことを確認するための期間
ステップ4:雇用保険受給説明会に参加
雇用保険受給説明会では、失業手当の仕組みや受給条件、認定日の流れなど、雇用保険の受給に関わる重要な内容について説明を受けます。参加が必須のため、忘れずに出席しましょう。
主な持ち物は、次の2つです。
- 雇用保険受給資格者のしおり
- 筆記用具
説明会では、次の書類も配付されます。
- 雇用保険受給資格者証
- 失業認定申告書
これらは、失業手当を受給するうえで欠かせない書類です。無くさないように、大切に保管しておいてください。
説明会では「第1回目の失業認定日」も伝えられるため、こちらも忘れないようにしっかりとメモしておきましょう。
ステップ5:失業認定日にハローワークで手続きをする
雇用保険受給説明会に参加した後は、4週間ごとに設定される「失業認定日」にハローワークへ通う必要があります。
失業認定日では、本当に失業状態にあり、就職活動を続けているかどうかを確認されます。「失業認定申告書」に求職活動の内容などを記入し、「雇用保険受給資格者証」と一緒に提出しましょう。
基本手当を受け取るには、認定対象期間(前回の認定日から、今回の認定日の前日までの期間)の間に、原則2回以上の求職活動実績が必要です(※)。具体例としては、求人への応募や職業相談の利用などが挙げられます。
失業認定をされると、通常5営業日以内に失業手当が振り込まれます。
※最初の失業認定日における対象期間は1回の実績で可(雇用保険受給説明会への参加が1回分としてカウントされる)
※自己都合退職の場合は「給付制限期間」もこの期間に含まれる
無職がもらえる手当②|教育訓練給付制度
無職がもらえる手当の教育訓練給付制度とは、再就職やスキルアップを目的に指定講座を受講・修了した場合、受講費用の一部が支給される制度です。
雇用保険の加入期間などの条件を満たしていれば、厚生労働省が指定する教育訓練を受講することで、給付の対象となります。
給付の対象となる期間や支給額は、選択する講座の種類(一般教育訓練・専門実践教育訓練など)によって異なるので注意が必要です。
なお、この給付金は講座を修了したあとに支給される仕組みのため、受講料はいったん自己負担で支払う必要がある点も押さえておきましょう。詳しく知りたい方は、ぜひこのまま読み進めてみてください。
教育訓練給付金をもらえる条件
教育訓練給付金を無職の方が受けるには、離職後の期間や、雇用保険の加入期間など、いくつかの条件を満たす必要があります。
▼無職の方が「教育訓練給付金」を受けるための主な条件
| 離職後の期間 | 原則1年以内 ※妊娠・出産・育児・疾病・負傷などの理由で適用対象期間の延長が認められた場合は、最大20年以内 |
| 雇用保険の加入期間 | <初めて受給する場合> 1年以上(専門実践教育訓練は2年以上) <過去に受給したことがある場合> ・前回の受講開始日以降、雇用保険の加入期間が3年以上ある ・前回の支給日から今回の受講開始日までに3年以上経過している |
| 講座の受講、その他 | ・ハローワークが指定する教育訓練講座を受講・修了する ・「訓練前キャリアコンサルティング」を受け、受給資格の確認を受ける(専門実践教育訓練・特定一般教育訓練) ・ハローワークに支給申請を行う |
参考:厚生労働省「教育訓練給付金のご案内」
教育訓練給付金をもらえる期間
教育訓練給付金をもらえる期間は次の通りです。
- 専門実践教育訓練:訓練受講中6カ月ごと(最長4年)
- 特定一般教育訓練:該当の訓練を受講し終了した時
- 一般教育訓練:該当の訓練を受講し終了した時
基本的に該当する教育訓練の受講終了時に支給されるものと認識しておきましょう。
教育訓練給付金でもらえる金額
教育訓練給付金として受け取れる金額は、受講する訓練の種類によって異なります。
「専門実践教育訓練」は最大で受講費用の80%、「特定一般教育訓練」は最大50%、「一般教育訓練」は20%の支給を受けられます(年間の支給上限あり)。
| 種類 | 支給額 | 追加支給 | 年間上限 |
|---|---|---|---|
| 専門実践教育訓練(※1) | 受講費用の50% | 資格取得と就職:+20%賃金5%以上の増加:+10%=最大80% | 64万円 |
| 特定一般教育訓練 | 受講費用の40% | 資格取得と就職:+10%=最大50% | 25万円 |
| 一般教育訓練 | 受講費用の20%(※2) | - | 10万円 |
※1 失業中の方が専門実践教育訓練(通信制・夜間制を除く)を初めて受講し、受講開始時に45歳未満など一定の要件を満たす場合、「教育訓練支援給付金」も受け取れる
※2 20%に相当する額が4千円を超えない場合は支給されない
たとえば「特定一般教育訓練」に該当する講座を50万円で受講した場合、受講費用の40%にあたる20万円が支給されます。そのため、実質的な自己負担は30万円で済みます。
参考:厚生労働省「教育訓練給付制度」
教育訓練給付金の申請方法
教育訓練給付金の申請手続きは、自分の住所を管轄しているハローワークで行います。
ここでは「一般教育訓練」を例に、申請方法の流れを紹介します。
- 支給要件を満たしているかどうか、ハローワークで確認してもらう
↓ - 「一般教育訓練」の対象講座を受講する(対象講座はこちらから検索可能)
↓ - 訓練修了日の翌日から起算して1か月以内に、管轄のハローワークに必要書類を提出(電子申請も可)
<主な必要書類>
・教育訓練給付金支給申請書
・教育訓練修了証明書
・教育訓練実施者が発行する教育訓練経費に係る領収書
↓ - 申請が受理されると給付金が振り込まれる
参考:ハローワークインターネットサービス「一般教育訓練の「教育訓練給付金」のご案内」
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無職がもらえる手当③|介護休業給付金
無職がもらえる手当に介護休業給付金があります。
家族の介護のために仕事を休業した場合に、休業中の生活を支えるために支給される給付金です。
雇用保険に加入していることなど一定の条件を満たし、要介護状態にある家族を介護するために介護休業を取得すると受給できます。
支給される期間や金額には上限があり、原則として介護休業を取得した日数に応じて給付が行われます。申請は勤務先を通じて行うのが一般的なため、制度を利用する場合は事前に手続きの流れを確認しておくと安心です。
介護休業給付金の受給条件や支給期間、金額、申請方法について詳しく知りたい方は、このまま読み進めてみてください。
介護休業給付金をもらえる条件
介護休業給付金をもらうには、以下の条件を満たす必要があります。
- 失業状態の理由が「2週間以上にわたる家族の常時介護が必要」であること
- 手当を受給しようとする直近2年間において1年以上働いていること
※家族…配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫
※産前産後休業と併用することはできない
また、条件にある「常時介護」とは、歩行や排泄、食事といった日常生活の行動に対して介助や介護が必要な状態のことを指しますので、「一人では生活ができない場合の介護」というイメージを持っておけばいいでしょう。
なお、介護休業給付金の受給要件は、無期雇用労働者か有期雇用労働者かで異なります。
無期雇用労働者の場合は、雇用保険に加入したうえで介護休業を取得していれば、原則として受給対象となります。一方、有期雇用労働者は、介護休業期間中に契約満了が確定していないことが条件となる点に注意が必要です。
介護休業給付金をもらえる期間
介護休業の期間は、対象となる家族一人につき通算93日間となっています。
これを3分割して受け取ることができますので、3カ月受け取ることができるという認識を持っておけば問題ありません。
介護休業給付金でもらえる金額
介護休業給付金でもらえる金額は、以下のような計算で算出されます。
「休業開始時賃金日額×支給日数(原則30日)×67%」
厚生労働省のホームページでは、介護休業開始前6カ月間の総支給額の平均額から、概ねの支給金額目安が書かれています。
- 月額15万円程度→支給額は月額約10万円
- 月額20万円程度→支給額は月額約13,4万円
- 月額30万円程度→支給額は月額約20,1万円
3カ月間の間、就労時のおよそ7割分しか手当として振り込まれませんので、場合によっては貯金を切り崩す必要もあるかもしれません。
介護休業給付金の申請方法
介護休業給付金の申請についても、ハローワークで行います。
ただし、申請するのは「在職中の事業所を管轄するハローワーク」であるということに注意しましょう。
また、申請時には出勤をしていた事実や、支払われていた賃金がいくらなのかを証明する資料などが必要になりますので、持ち物については厚生労働省のホームページで確認するようにしてください。
無職がもらえる手当④|育児休業給付金
無職がもらえる手当の育児休業給付金は、育児で仕事を休業した期間の生活を支えるために支給される給付金です。
雇用保険に加入していることなど一定の条件を満たし、原則として子どもが1歳になるまで育児休業を取得した場合に受給できます。
支給期間や金額は育児休業の取得状況によって異なり、申請は勤務先を通じて行うのが一般的です。育児と仕事の両立を考えている方は、制度の内容を事前に把握しておくと安心でしょう。
育児休業給付金の受給条件や支給期間、金額、申請方法について詳しく知りたい方は、このまま読み進めてみてください。
参考:厚生労働省「育児休業等給付について」
育児休業給付金をもらえる条件
育児休業給付金をもらうための条件は以下の通りです。
- 1歳に満たない子どもを育てるために育児休業を取得する被保険者であること
- 育児休業が開始する直近2年間で、月に11日以上働く時期が1年以上続いていたこと
厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」
ちなみに、保育所などによる保育の実施がされないなどの場合は、子どもの年齢が1歳半〜2歳であっても受給できる可能性があります。
なお、2025年4月以降に育児休業給付金を受給する方は、一定の要件を満たすことで「出生後休業支援給付金」をあわせて受け取れる場合があります。
出生後休業支援給付金とは、子どもの出生直後に両親が一定期間育児休業を取得するなどの条件を満たした場合に、育児休業給付金に上乗せして支給される給付金です。
支給期間は最大28日間とされており、出産直後の生活費や収入減少への不安を軽減する目的があります。共働き世帯などで育児休業の取得を検討している場合は、対象となるかどうかを事前に確認しておくと安心でしょう。
参考:厚生労働省「育児休業を取得予定の方、育児休業給付の手続きを行う事業主の皆さまへ」
育児休業給付金をもらえる期間
育児休業給付金を受給できる期間は、原則として「育児休業を開始した日から子どもが1歳になる日の前日まで」です。
ただし、以下のような一定の事情がある場合は、支給期間を延長できます。
- 保育所等の入所申し込みをしているが、定員超過などで入所できなかった場合
- 養育者の病気・ケガなどやむを得ない事情がある場合
上記のような延長の理由に該当すれば「1歳6か月まで」「最長2歳まで」育児休業給付金の支給期間を伸ばすことが可能です。
なお、育児休業給付金は育児休業期間中のみ受け取れるため、職場復帰日や育児休業の終了日は支給対象外になります。
参考:厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」
育児休業給付金でもらえる金額
育児休業給付金の金額は、休業開始から6か月までは月額およそ10〜30万円、6か月経過後は7〜20万円ほどが一般的です。
育児休業給付金は、次の計算式で求められます。
「休業開始時賃金日額 × 支給日数(原則30日) × 67%(181日目以降は50%で計算)」
休業開始時賃金日額とは、育児休業開始前6か月間の総支給額を180で割った値のことです。
たとえば6か月間の給与総額が90万円の場合、「5,000円(90万円 ÷ 180日)」が休業開始時賃金日額にあたります。
支給額の目安は、以下の通りです。
| 休業開始時賃金日額(※) | はじめの6か月の支給額 | 6か月経過後の支給額 |
|---|---|---|
| 約5,000円/日 | 約10万円/月 | 約7.5万円/月 |
| 約6,700円/日 | 約13.4万円/月 | 約10万円/月 |
| 約10,000円/日 | 約20.1万円/月 | 約15万円/月 |
参考:厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」
育児休業給付金の申請方法
育児休業給付金の申請も、ハローワークで行います。
介護休業給付金と同じく、在職中の事業所を管轄するハローワークでなければ申請することはできません。
また、育児休業中は原則2カ月に1回、所定のハローワークに継続的に申請しなければならない点にも注意しましょう。
なお、申請時の持ち物については厚生労働省のホームページをご覧ください。
無職がもらえる手当⑤|職業訓練受講給付金
職業訓練受講給付金とは、雇用保険を受給できない無職の方が、職業訓練を受ける際にもらえる可能性のある給付金です。
求職者支援制度の対象となる職業訓練を受講し、収入や資産など一定の条件を満たすことで、訓練期間中に給付を受けられます。
支給期間は訓練の受講期間に応じて決まり、訓練に通いながら生活費を確保できる点が特徴です。また、支給額や申請方法には細かな要件があるため、事前の確認が欠かせません。
雇用保険の失業手当を受け取れない方や、再就職に向けてスキルを身につけたいと考えている方は、ぜひこのまま読み進めてみてください。
職業訓練受講給付金をもらえる条件
職業訓練受講給付金を受け取るには、職業訓練を受講する条件と、給付金の支給要件の両方を満たす必要があります。これは、「本気で再就職を目指して訓練に取り組む方を、生活面から支援する制度」であるためです。
職業訓練を受講するための主な要件は以下のとおりです。
- ハローワークに求職の申込みをしていること
- 雇用保険の失業手当を受給できない、または受給が終了していること
- 再就職の意思があり、職業訓練を通じて就職を目指していること
そして、給付金を受け取るための主な支給要件は以下のとおりです。
- 本人収入が月8万円以下であること
- 世帯全体の収入が30万以下であること
- 世帯全員の金融資産が300万以下であること
- 訓練に原則すべて出席し、やむを得ない欠席も基準内に収まっていること
- ハローワークが指定する就職活動(職業相談など)を定期的に行っていること
つまり、「訓練を受けているだけ」ではなく、生活状況や就職活動の実態も含めて支援対象かどうかが判断される仕組みです。
参考:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」
職業訓練受講給付金をもらえる期間
職業訓練受講給付金は、職業訓練を受講している期間中、要件を満たしていれば1ヶ月ごとに支給されます。支給対象となるのは、求職者支援制度に基づく職業訓練を実際に受講している期間に限られます。
ただし、給付金を受け取るためには、毎月自動的に支給されるわけではありません。原則として、1ヶ月ごとにハローワークが指定する日に来所し、職業訓練受講給付金の支給申請と職業相談を行う必要があります。
参考:厚生労働省「雇用保険を受給できない求職者の皆さまへ」
職業訓練受講給付金でもらえる金額
職業訓練受講給付金は、「職業訓練受講手当」「通所手当」「寄宿手当」の3つの支給が基本となります。主に生活費を支えるのが「職業訓練受講手当」で、その他は通学や宿泊にかかる費用を補助するものです。
支給金額の目安は以下のとおりです。
| 給付の種類 | 目安の金額 |
|---|---|
| 職業訓練受講手当 | 月10万円 |
| 通所手当 | 月上限42,500円 |
| 寄宿手当 | 月10,700円 |
参考:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」
合計すると、月あたり最大15万円前後を受け取れるケースもあります。ただし、通所・寄宿手当は必ず支給されるものではなく、通学距離や通所方法、宿泊の必要性などによって金額や支給有無が異なります。
職業訓練受講給付金の申請方法
職業訓練受講給付金を受け取るためには、職業訓練を申し込む手続きと、給付金を申請する手続きの両方を行う必要があります。
主な手続きの流れは以下のとおりです。
| 手続きのステップ | 主な内容 |
|---|---|
| 求職の申し込み・相談 | ハローワークで求職登録を行う |
| 訓練の申し込み | 希望する訓練コースに申請 |
| 選考 | 訓練実施機関で面接や筆記試験などを受験 |
| 訓練開始 | 求職者支援制度の職業訓練を受講 |
| 給付金申請 | 毎月、指定日にハローワークで支給申請と職業相談 |
| 給付金支給 | 要件を満たしていれば、1ヶ月分が支給 |
参考:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」
給付金の申請は、訓練期間中に毎月1回、ハローワークが指定する来所日に行うのが原則です。この際、職業訓練を受講していることを確認するための書類提出や職業相談が必要となります。
無職がもらえる手当⑥|住居確保給付金
無職がもらえる手当の住居確保給付金とは、離職や収入減少により家賃の支払いが困難になった場合に、住まいを失わずにすむよう家賃などを支援する給付金です。
就職活動を行う意思があり、収入や資産など一定の要件を満たすことで、家賃相当額の支援を受けられます。
支給期間や金額は世帯状況や居住地域によって異なり、原則として自治体を通じて申請を行います。住まいを確保したまま再就職を目指せる点が、この制度の大きな特徴です。
家賃の支払いに不安を感じている方や、住居を失うリスクを避けたい方は、ぜひこのまま読み進めてみてください。
住居確保給付金をもらえる条件
住居確保給付金には「家賃補助」と「転居費用補助」の2種類があり、それぞれ条件が少し異なります。
家賃補助を受けるためには、以下のような要件を満たす必要があります。
- 世帯の収入が自治体が基準とする額+家賃額(上限あり)以下であること
- 世帯全体の預貯金などの資産が一定額以下であること(基準額の6倍など、自治体ごとに定めあり)
対象となるのは、離職や廃業から2年以内である方、またはやむを得ない休業などにより収入が大きく減少した方です。
また、転居費用補助は家賃補助とは別に、家計の改善につながる転居が必要で、引っ越し費用を負担できない場合に支給されます。主な受給要件は次のとおりです。
- 収入・資産などが基準以内であること(家賃補助と同様の基準)
- 転居費用の支出が困難であると自治体に認められること
これらの要件は自治体によって具体的な数値や細かな運用が異なるため、居住自治体の福祉窓口であらかじめ確認しておきましょう。
参考:厚生労働省「住宅確保給付金のご案内」
住居確保給付金をもらえる期間
住居確保給付金の支給期間は、「家賃補助」と「転居費用の補助」で考え方が異なります。
家賃補助の支給期間は、原則として3ヶ月間です。ただし、就職活動の状況などを踏まえて必要と認められた場合は、最長9ヶ月まで延長されるケースがあります。
一方、転居費用の補助については、支給期間という考え方はありません。家計改善のために転居が必要と判断された場合に、転居に要する費用が一時的に支給される仕組みとなっています。
そのため、家賃補助のように「毎月支給されるもの」ではなく、転居時の負担を軽減することを目的とした給付である点が特徴です。
参考:厚生労働省「住宅確保給付金のご案内」
住居確保給付金でもらえる金額
住居確保給付金は、「家賃補助」と「転居費用の補助」で支給の考え方が異なります。
家賃補助の金額は、市区町村や世帯人数ごとに定められた家賃上限額をもとに、世帯の収入状況に応じて決まる仕組みです。
具体的には、収入が基準額以下の場合は上限額の範囲内で家賃額が支給対象となり、基準額を超える場合は一定の計算式により支給額が調整されます。
(参考:厚生労働省「住居確保給付金 制度概要」)
転居費用の場合、引っ越しにかかる費用について、自治体ごとに定められた上限額の範囲内で支給されます。
例えば、東京都千代田区に転居する場合の支給上限額は以下のとおりです。
- 単身世帯:279,200円
- 2人世帯:300,000円
- 3人世帯:324,000円
- 4人世帯:344,000円
参考:千代田区「住居確保給付金(転居費用補助)のご案内」
転居費用の補助額や対象となる費用は転居先の自治体ごとに大きく異なるため、引っ越しを検討している方は、必ず事前に自治体の相談窓口へ確認するようにしましょう。
住居確保給付金の申請方法
住居確保給付金の申請は、お住まいの地域を管轄する「生活困窮者自立相談支援機関」への相談から始まります。
この機関は、住宅や仕事、生活全般の困りごとについて相談できる公的な窓口です。自治体が直営または委託(社会福祉法人・NPOなど)して運営しています。
まずは生活困窮者自立相談支援機関に相談し、現在の収入状況や住居の状況を伝えたうえで、住居確保給付金の対象となるか確認します。
支給対象と認められた場合は、案内に沿って申請書類を提出し、市区町村が審査を行います。
支給が決定すると、家賃補助は家主や管理会社へ代理納付されるのが一般的です。
参考:厚生労働省「住居確保給付金 手続きの流れ」
無職への失業手当とコロナの影響
新型コロナウイルスの影響により、無職への失業手当は給付日数が最大60日延長される特例措置が取られました。急激な雇用環境の悪化を受け、失業中の生活を支えるために、国が一時的に支援内容を拡充したためです。
この特例では、通常の給付日数に加えて追加給付が認められました。また、これまで給付制限があった自己都合退職についても、状況によっては早期に受給できるケースも生じています。
コロナ禍における失業手当の特例内容や注意点を詳しく知りたい方は、このまま読み進めてみてください。
給付日数が60日延長された
失業手当の受給期間は、年齢や勤務年数によってそれぞれ定められていますが、それらの給付日数が60日延長されることになりました。
これにより、コロナの影響で求人数が減っている状況でも、しっかりと就職活動をするための時間が増えました。
なお、「35歳以上45歳未満の人で所定給付日数が270日」「45歳以上60歳未満の人で所定給付日数が330日」という場合は30日の延長になりますので注意してください。
受給期間が延長可能になった
コロナに感染して30日以上就労できない状態となった場合、受給期間に働けない期間を延長できるようになりました。
- 本人がコロナに感染している、もしくは感染の疑いがある症状がある
- 感染拡大防止の観点でハローワークへの来所を控える判断をした
- コロナの影響で子どもの養育が必要になった
上記のような要因で30日以上働けなかった場合は、この特例を受けることができます。
なお、この特例は「基本手当の給付日数が延長される」ということではないので注意してください。
自己都合退職でもすぐにもらえるようになった
失業手当を自己都合退職を理由に受給しようとする場合、通常は約3カ月間手当をもらえません。
しかし、以下のようなコロナに関連した理由での失業であれば、通常の自己都合退職とはカウントされず、会社都合失業と同じく即時手当を受給できるようになりました。
- 同居家族がコロナに感染し、看護や介護が必要になったことによる自己申請による退職
- 本人の職場でコロナ感染者が発生した、もしくは本人・同居家族がコロナ感染を防止しなくてはならない何らかの状態であり、感染拡大防止の観点で自己申請による退職をした
- コロナの影響で子どもの養育が必要になったことを受け、自己申請による退職をした。
いずれも、「コロナを起因としたやむをえない失業」に限りますので、「ただ辞めたいから無職になった」という理由ではこの特例を受けることはできません。
無職が手当をもらう時の注意点
無職が手当をもらう時の注意点は、申請のタイミングや手続きの進め方を誤ると受給できなくなる可能性があることです。
各種手当や給付金は申請期限や条件が細かく定められており、自己判断で動いてしまうと不利になる場合があります。
また、同じ手当・給付金であっても再申請に制限があったり、ハローワークへの登録や就職活動の実施が求められたりすることもあるため事前の確認が必要です。
具体的な注意点をひとつずつ確認したい方は、このまま読み進めてみてください。
申請が遅くなると手当をもらえなくなる場合がある
各種手当・給付金には申請期限やタイミングの目安があり、これを過ぎると受給できない・不利になる可能性があります。
代表的なものを以下の表にまとめました。
| 手当・給付金名 | 申請期限 |
|---|---|
| 失業手当 | 離職日の翌日から1年以内 |
| 教育訓練給付金 | 受講修了日の翌日から起算して1ヶ月以内 |
| 介護休業給付金 | 介護休業が終了した日の翌日から起算して2か月後の月の末日まで |
| 育児休業給付金 | ・受給資格確認済み:初回申請まで猶予あり ・未実施の場合:育休開始から4ヶ月以内(月末まで)に初回申請 |
| 職業訓練受講給付金 | 訓練期間中、毎月指定日に申請 |
| 住居確保給付金 | 離職または廃業の日から2年以内 |
参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」「Q&A~一般教育訓練給付金~」「第12章 介護休業給付について」「Q&A~育児休業等給付~」「雇用保険を受給できない求職者の皆さまへ」「住居確保給付金 制度概要」
手当・給付金を検討する際は、期限・要件を早めに確認して進めましょう。
不正受給は絶対しない
無職でも手当を不正にもらえないかと考える人がいるかもしれませんが、絶対に行わないでください。
例えば、失業手当を不正受給していることが判明した場合、「その時点で受給は停止され、それまでに受給した全額とその金額の2倍の罰金の徴収」という厳しい罰則が用意されています。
失業手当を受給している間は、家庭訪問があったりインターネットでのパトロールが張り巡らされていますので、必ずバレます。
一度不正受給してしまえば、二度と手当を受けることもできなくなってしまうかもしれません。
そんな危ない橋を渡るくらいなら、しっかりと社会復帰をして自分でお金を稼いだ方がよっぽどいいでしょう。
同一の手当・給付金に再度申請する場合は制限がある
手当や給付金の中には、同じ制度を再度利用する際に回数や期間、条件の制限が設けられているものがあります。
以下では、2回目(2人目・再利用時)以降の主な制限をまとめました。
| 手当・給付金名 | 2回目(2人目)以降の申請に関する制限 |
|---|---|
| 失業手当 | 再離職しても、前回受給後に一定期間(被保険者期間)を満たしていない場合は再受給不可 |
| 教育訓練給付金 | 前回受給から3年以上の経過(雇用保険加入)が必要 |
| 介護休業給付金 | 対象家族1人につき通算93日、上限3回まで |
| 育児休業給付金 | 子どもごとに申請可能。2人目以降も要件を満たせば受給可 |
| 職業訓練受講給付金 | 前回受給から6年以上の経過が必要 |
| 住居確保給付金 | 前回受給終了後1年以上経過が必要(自治体・状況により例外あり) |
参考:厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」
「Q&A~一般教育訓練給付金~」「第12章 介護休業給付について」「Q&A~育児休業等給付~」「雇用保険を受給できない求職者の皆さまへ」
再申請の可否や条件は制度ごとに異なるため、不安な場合は早めに相談窓口で確認しておくと安心です。
ハローワークへの登録が必要な場合がある
無職が手当や給付金を受け取る際には、事前にハローワークでの登録や手続きが必要となる制度があります。登録をしていない場合、要件を満たしていても支給対象外となるため注意が必要です。
例えば、以下の手当・給付金は、ハローワークでの求職申込みや来所手続きが前提となっています。
- 失業手当(基本手当)
- 教育訓練給付金
- 職業訓練受講給付金
これらの制度では、オンラインだけで完結せず、原則として窓口での手続きが求められます。
平日に時間を確保する必要があり、手間がかかりやすい点も押さえておきましょう。
就職活動を計画的に進める
無職が手当をもらう際は、次の就職先を見つけるような活動を並行して行う必要があります。
「無職の就職活動は苦戦しそうでおっくうだ」と考える人でも安心して就職活動を進められるサービスに、弊社ジェイックが運営している就職支援サービスがあります。
無職やニート、フリーターの就職支援を専門に運営しており、登録から内定まで無料で利用できるだけでなく、基本的なビジネスマナー習得や就職対策のための研修を受けられます。
また、研修後に用意されている集団面接会では、一度に数十社と一斉に面接することができますので、短期間で多くの企業を比較できるといったメリットもあります。
これにより、登録から最短2週間で内定が出ることもあるほど、スピーディーに就職活動を進められるでしょう。
気になった人は、以下のリンクから登録をしてみてください。


無職の手当に関するよくある質問
自己都合退職は「自分の意志や懲戒処分」によって会社を辞めるのに対し、会社都合退職は倒産やリストラなど「会社の事情や意向」によって会社を辞めるという点に違いがあります。
| 退職の種類 | 主なケース |
| 自己都合退職 | ・年収アップやキャリアアップを目的に退職した ・仕事内容や職場環境、人間関係が合わずに辞めた ・遠方へと引っ越すために辞めた ・懲戒処分になった(免職・解雇など) |
| 会社都合退職 | ・働いていた会社が倒産した ・リストラにあった(自分の責ではない場合) ・職場でセクハラやパワハラに遭った(客観的な証拠が必要な場合あり) |
失業保険は一度もらっても、条件を満たせば2回目以降の受給が可能です。ただし、再び受給するためには一定の条件を満たす必要があります。
(※1)過去に基本手当(再就職手当等を含む。)または特例一時金の支給を受けたことがある場合には、その支給を受けた後の被保険者であった期間のみが算定されることになります。
引用:厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」
つまり、失業保険を再度受給するためにはいったん再就職して雇用保険に加入し、一定期間働いた実績があることが必要です。
また、退職理由や雇用保険の加入期間によって、受給できる日数や受給開始までのタイミングも変わります。
1ヶ月だけ無職でも「自己都合退職」では失業保険を受け取れない可能性が高く、「会社都合退職」であれば数日〜数十日分の給付を受け取れる場合があります。失業保険は、無職期間の長さだけで判断される制度ではなく、雇用保険の加入期間や離職理由、ハローワークでの手続きを行っているかどうかが重要です。
無職期間が短いからといって、自動的に対象外になるわけではありません。詳しくは、「転職で無職期間が1ヶ月ある場合の手続きを解説!健康保険や年金など」も参考にしてみてください。
失業保険を自己都合退職でもすぐもらう方法は、厚生労働省が認めた教育訓練を受講することです。対象となる教育訓練を受けることで、自己都合退職であっても、7日間の待期期間後すぐに失業保険を受け取れる仕組みがあります。
通常、自己都合退職では給付制限が設けられますが、再就職に向けたスキル習得を目的とした教育訓練を受講することで、この制限が免除されます。
ただし、直近5年間に2回以上自己都合退職している場合や、労働者側の問題で解雇された場合は、給付制限が3ヶ月以上となり、すぐに失業保険は受け取れません。
働けない人がもらえる手当てはあります。ただし、もらえる手当は「なぜ働けないのか」という理由によって異なるため、自分の状況に合った制度を確認しましょう。
働けない理由別にもらえる主な手当の例は、以下のとおりです。
業務外の病気やけがで働けない場合→ 傷病手当金
失業中で、働く意思はあるが就職できていない場合→ 失業手当
育児のために働けない場合→ 育児休業給付金
家族の介護のために働けない場合→ 介護休業給付金
例えば、傷病手当金は支給開始日から通算で最長1年6ヶ月まで支給される制度です。退職後も受給を続けるには、退職日時点で受給資格を満たしていることや、同じ病気やけがで働けない状態が続いていることなど、一定の条件があります。
ただし、任意継続被保険者になった場合や、ほかの給付金と同時に受け取ろうとした場合は、支給対象外となるケースもあります。判断に迷う場合は、全国健康保険協会に問い合わせて確認してみましょう。
参考:全国健康保険協会「資格喪失後の保険給付」
失業手当は、退職したときの扱いや雇用保険の加入期間によって、もらえる期間が異なります。一律で「何ヶ月」と決まっているわけではなく、自己都合退職か会社都合退職かなどによって、給付日数が変わる仕組みです。
例えば、自己都合退職の場合は給付日数が比較的短く設定されており、会社都合退職など正当な理由がある場合は、より長い期間受け取れる場合があります。
具体的な給付期間や条件については、本記事内の「自己都合退職の場合」や「会社都合退職の場合」の解説で詳しく紹介していますので、あわせて確認してみてください。
まとめ
無職は手当をもらうことはできるものの、直前までの勤務状況や年齢によって受給できる制度や金額、期間は大きく異なります。
しかし、この記事で紹介したような無職向けの手当は、いずれもハローワークが申請先になりますので、迷ったらまずはハローワークに行くとだけ覚えておけばいいかもしれません。
また、これらの手当はあくまでも一時的なものですので、次の就職先を見つけるようなアクションを取ることも必要です。
私たちジェイックの就職支援サービスであれば、最短2週間で内定まで辿り着けることもありますので、手当以上のお金が欲しい人や、すぐに社会復帰をしたいと考えている人は登録してみてください。
無職の給付金について知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。









































