
「既卒になると人生終了…」周囲は就職をしているのに自分だけ就職できずに既卒になると、そう考えてしまう人もいるかもしれません。確かに既卒者は新卒に比べると就職活動で不利になりがちですが、活動のステップを正しく踏めば就職は可能です。
「既卒は人生終了」とは言えません。なぜなら、正しいステップを踏めば、既卒からでも十分に就職を目指せるからです。新卒と比べると不利な面はあるかもしれませんが、しっかりと準備すればチャンスはあります。
この記事では、既卒が「人生終了」「やばい」と考えられてしまう背景や、既卒者でも就職できる人・できない人の違いについて解説をしていきます。就職するための方法も、ステップごとにご紹介しますので、一つ一つやるべきことをやって、就職を成功させましょう!

確かに、既卒になると孤独になりがちだよね。だからこそ、どのようにして既卒の就活を進める必要があるかを理解する必要があるので紹介していきます!
この記事の目次
既卒でも人生終了ではない4つの理由
既卒でも人生終了ではありません。なぜなら既卒者は他社の文化に染まっていないからこそ、教育しやすいと判断される場合があります。
卒業してから3年以内であれば新卒枠での採用を受け入れてくれる場合もあるため、既卒者の採用に対して積極的な企業があるのは事実です。
特に下記のような形で企業は募集をしているため正社員就職を狙うことができます。
- 7割の会社が既卒を新卒枠で応募可能としている
- 既卒者の採用を積極的に行う企業がある
- 「既卒は教育しやすい」と判断される場合がある
- 卒業後の取り組みが企業から評価される場合がある
1. 7割の会社が既卒を新卒枠で応募可能としている
既卒でも人生終了ではない理由は、7割の会社が既卒を新卒枠で応募可能としているからです。
厚生労働省の調査によると、約7割の企業が既卒者でも新卒枠での応募を受け付けていると回答しています。(参考:厚生労働省「労働経済動向調査(令和6年8月)の概況」)
なお、実際に採用に至ったのは全体の4割です。半数には届かないものの、既卒からのチャレンジで内定をつかんだ人もいます。
既卒者の内定獲得は簡単ではありませんが、チャレンジする価値は十分にあると言えるでしょう。
2. 既卒者の採用を積極的に行う企業がある
既卒でも人生終了ではない理由のひとつが、既卒者の採用を積極的に行う企業があることです。
以下の表は、人材不足が深刻な業界のなかでも、特に不足感が強い業界をまとめたものです。
建設業や運輸業など、幅広い業界で人手不足が深刻な状況となっています。
| 業界 | 人材の過不足を示す指数 |
|---|---|
| 建設業 | 57ポイント |
| 運輸業、郵便業 | 56ポイント |
| 学術研究,専門・技術サービス業 | 60ポイント |
| 医療、福祉 | 58ポイント |
参考:厚生労働省「労働経済動向調査(令和6年8月)の概況」
こうした業界では「人柄ややる気を重視した採用」や「未経験者の受け入れ」に前向きな企業も多く、既卒者にも十分なチャンスがあるといえます。特に、安定した雇用を提供できる企業も多いため、将来を見据えた就職先としてもおすすめです。
3. 「既卒は教育しやすい」と判断される場合がある
既卒でも人生終了ではない理由は「既卒は教育しやすい」と判断される場合があるからです。
特に、20代前半の就職未経験者は、他社のやり方に染まっていない分、柔軟に対応できると見られる場合があります。そのため「自社のルールにすぐ馴染めそう」といった前向きな印象を持たれやすいのです。
企業が若手人材に対して持ちやすい主な印象は、以下のとおりです。
- 素直で吸収力がある
- 柔軟性があり、変化に対応しやすい
- 長く働いてもらえる可能性がある
このように、既卒であっても年齢や姿勢次第で十分に評価される余地があるといえるでしょう。
4. 卒業後の取り組みが企業から評価される場合がある
既卒でも人生終了ではない理由のひとつに、卒業後の取り組みが企業から評価されることがあるという点が挙げられます。
例えば、既卒者の中には、卒業後にさまざまなアルバイトを通じて実務経験を積んでいたり、資格取得に向けて努力していたりする人もいます。
こうした行動は「自分で考えて動ける人」「目的意識をもって時間を使っている人」として、企業から前向きに評価されやすいでしょう。
大切なのは、空白期間の有無ではなく、その期間をどう過ごし、何を学び、今後に向けてどう活かそうとしているかです。
既卒になったら人生終了と言われる7つの理由
「既卒になっても、人生終了ではない」と冒頭でお話ししました。
当然、既卒になったからといって亡くなってしまう訳ではありません。貯金が尽きたら食べていけなくなるからでしょうか?それならば、アルバイト等で当面の生計は立てられます。
既卒になって人生が終了したと感じてしまうのは、たとえ就職活動をしても苦戦が予想されるからではないでしょうか?
たしかに、新卒での就職活動に比べて不利になる面もあり、特有の工夫や努力は必要です。
でも、既卒でも就職を成功させている方は多くいます。
振り返ってみれば、これまでにも似たような気持ちになったことは誰しもあると思います。例えば、学業の成績が良くなかったり、スポーツの試合で負けてしまったなど、どれもその時はとても辛いことですが、そうした経験がその後の糧になっている場合もあるでしょう。
では、なぜネット上などで「人生終了」などと、大げさに言われてしまうのでしょうか?
ここでは、その背景について解説していきます。
1. 既卒と新卒で内定率が大きく異なる
まず、現役大学生の内定率ですが、厚生労働省「令和7年3月大学等卒業予定者の就職内定状況」によれば、2024年10月1日の時点で『72.9%』と公表されています。
一方、既卒者の内定率は、マイナビ「2024年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」によると、2024年9月後半の段階で『49.3%』です。
- 現役大学生:72.9%
- 2024年度 既卒者:49.3%
たとえ同じ時期に就職活動をしていても、既卒者の就職内定率は、現役大学生の7割に満たないことがわかります。既卒者にとっては厳しいデータですが、これから正しい対策をするためにも、まずは現状をきちんと受け止めましょう。
企業が「既卒1年目の人」と「新卒者」、両者のどちらを採用するか判断する場合、新卒の人を採用する傾向にあることはご理解いただけると思います。
なぜなら「新卒者向けの就職活動をせずに既卒になった人」よりも、「新卒のタイミングに合わせて準備を進め、就職活動を行った人」の方が、入社後の仕事も安心して任せられると推測できるからです。
既卒が就職で不利になる理由について詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
2. 既卒向けの求人が少なくなる
既卒になったら人生終了と言われる理由は、既卒向けの求人が少なくなるからです。
既卒者でも新卒枠で応募できる求人はありますが、すべての企業が受け入れているわけではありません。また、応募できたとしても、実際の選考では新卒者が優先される場合も多く、既卒者にとっては不利に感じる場面があります。
中途採用枠での応募も可能ですが、基本的に「即戦力」としての経験が求められるため、社会人経験がない既卒者は不利になってしまうでしょう。
3.空白期間が長いとマイナスイメージを持たれる
既卒になったら人生終了と言われる理由は、空白期間が長いとマイナスイメージを持たれるからです。
空白期間とは、卒業後に正社員として働かずに過ごしていた期間を指します。
アルバイトや就活をしていたとしても、明確な活動実績が伝わらないと「空白」とみなされる場合もあるでしょう。
空白期間が長いと、企業から次のようなイメージを持たれやすいです。
- 働く意欲がないのではないか
- 職場への適応力がないのではないか
- 計画性や責任感がないのではないか
こうしたマイナスのイメージを持たれてしまうと、選考で不利になったり、面接で厳しい質問をされたりする可能性が高まります。
4. 既卒の期間が長いほど就職率は低下する
既卒になったら人生終了と言われる理由は、既卒の期間が長いほど就職率は低下するからです。
調査によると、フリーター期間が6か月以内なら約6割が正社員として就職できたのに対し、5年以上続くと2割ほどにまで下がったという結果が出ています。
(参考:労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書 No.199 2017」)
そして、そのまま30代に突入してしまうと、実務経験のある同世代との差が大きくなり、ますます不利な立場になってしまうでしょう。
既卒はもともと就職率が低く、選考通過の難易度も高めです。空白期間の長さが加わると、ますます不利になり「どこにも受からない」と感じる悪循環に陥る可能性があります。
こうした流れから、既卒は人生終了と言われやすくなるのです。
5. 一足先に社会人になった友人への劣等感を感じる
学生時代の友人は、あなたが既卒になったとしても、これまでと変わらず接してくれる人が多いでしょう。けれど、徐々にお互いの話がかみ合わなくなっていくこともあるようです。
学生の頃は授業やレポート、ゼミなど共通の話題がありました。社会人になれば、会社内での人間関係や仕事の厳しさなど、共通の話題となる要素が変化していきます。
すると、社会人になった人と就職していない人とでは話題がすれ違ってしまい、自分ひとりだけが置いて行かれてしまったような疎外感を感じるかも知れません。次第に、友人との集まりに顔を出さなくなるようです。
6. 家族との関係も気まずくなりがち
家族は、あなたに幸せな人生を歩んでほしいと願っていることでしょう。
そして、どのような仕事に就くかは、人生において大切な要素であると一般的に考えられています。
そのため、あなたが就職せずに既卒になった場合、家族はあなたの将来をおそらく心配するでしょう。心配するあまり罵ってしまったり、口論に発展してしまうこともあるかも知れません。そうした状態になってしまうと、家の中でお互いに顔をあわせることすら辛くなってしまうでしょう。
7. 誰にも相談することができず、孤立してしまう
家族や友人などの身近な人だけでなく、就職支援を行っている機関に相談することも既卒の方にはハードルが高く感じられるようです。
大学の就職課やキャリアセンターは、主に在校生が新卒での就職活動の際に利用することを想定しています。また、ハローワークも既卒者の就職活動について、特にノウハウが豊富とは言えません。
誰にも相談できないでいると、ますます孤立を深めてしまいます。そうなる前に、たとえば既卒者も対象にしている無料の就職支援サービスに相談することをおすすめします。

既卒になると、新卒に比べて就職率は低下する。そして、既卒になると新卒とは違い自分で就職活動の準備をする必要があるからより就職しづらい状況みたいだね。

相談できる人がいないのが既卒のつらいところかも。でも、既卒のままだと、より状況は悪化していくことを理解しておくことも大事だよ。
既卒で人生終了しない人の4つの特徴
既卒で人生終了しない人の4つの特徴は、以下のとおりです。
- 既卒の理由を答えられるようにしている
- 卒業後すぐに就職活動をしている
- 正社員を目指す理由が明確である
- エージェントや就職支援を活用している
既卒でも前向きに就活すれば成功しやすくなります。なぜ働いていないのか、どうして正社員を目指すのかを明確に回答できるようにすれば、将来に対して真剣に考えていると企業に伝わるでしょう。
ただ、回答内容を一人で考えても、なかなか思い浮かばない場合があります。就職支援を活用すれば効率的に内定を獲得できるようサポートしてもらえるので、早く働いて安心感を得たい方はぜひ利用してみてください。
【特徴1】既卒の理由を答えられるようにしている
既卒で人生終了しない人の特徴は、既卒の理由を答えられるようにしていることです。
就職活動で企業に既卒の理由を聞かれるのは珍しくありません。あいまいに答えると悪い印象になりがちですが、納得できる理由があれば不利にならない可能性もあります。
既卒の理由を説明する際に意識したいポイントは、以下のとおりです。
- 言い訳ではなく、成長のきっかけとして話す
- 過去の反省ではなく「今どう動いているか」に焦点を当てる
- 将来への前向きな意欲を添える
以下は、説明する際のネガティブ例とポジティブ例です。
- なんとなく就職する気になれなかった
- 正直あまり就活してませんでした
- 目指す方向が定まらず、一度立ち止まって自己分析を行いました
- 当時は進路に悩みましたが、今は〇〇の業界で働きたいと考え、積極的に活動しています
過去よりも、今やこれからの姿勢を示す姿勢が大切です。
自分の言葉でしっかり準備しておきましょう。
【特徴2】卒業後すぐに就職活動をしている
既卒で人生終了しない人の特徴は、卒業後すぐに就職活動をしていることです。
空白期間が長くなるほど「なぜ今まで就職していなかったのか」と企業側が疑問を持ちやすくなります。場合によっては、その時点で選考から外されてしまう可能性もあるでしょう。
逆に、卒業後すぐに行動を起こしていれば、それだけで「しっかり考えて動いている人」という印象を持ってもらいやすくなります。採用する側も「働く意欲がある」「行動力がある」と前向きに受け止めてくれる可能性が高いです。
【特徴3】正社員を目指す理由が明確である
既卒で人生終了しない人の特徴は、正社員を目指す理由が明確であることです。
正社員を目指す理由が明確であれば、アルバイトや派遣社員など他の選択肢を検討しないですみます。
正社員を目指す主な理由は以下のとおりです。
- 生涯賃金が高い
- 福利厚生が充実している
- 雇用が安定している
- キャリアアップを目指しやすい
特に注目すべき点が「生涯賃金の差」です。
以下の表で示したとおり、正社員と非正規社員では、長い目で見ると大きな差が生まれます。
◆男性
| 最終学歴 | 正社員の生涯賃金 | 非正社員の生涯賃金 |
|---|---|---|
| 大卒 | 2億5,150万円 | 1億4,750万円 |
| 高卒 | 2億880万円 | 1億2,950万円 |
◆女性
| 最終学歴 | 正社員の生涯賃金 | 正社員の生涯賃金 |
|---|---|---|
| 大卒 | 2億190万円 | 1億2,050万円 |
| 高卒 | 1億5,440万円 | 1億810万円 |
参考:労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2024」
この賃金差をみると、正社員を目指す理由として十分だと感じる人も多いでしょう。
【特徴4】エージェントや就職支援を活用している
就職エージェントなどの支援サービスを活用すれば、就職成功率が大幅にアップします。
フリーターや既卒の方の平均的な内定率は34.4%(※)だと言われています。
これまでに既卒から正社員での就職を成功させた先輩は数多くいるので、一人だけで就職活動をするのが不安な方は、是非ご相談ください。
※2020年度 マイナビ既卒者の就職活動に関する調査より引用

一人で就職活動をしがちだけど、頼るところでしっかりと人に頼って、就職活動を進める人は成功しているみたいだね。これは社会人になっても重要なことだね!
既卒で人生終了になりやすい人の6つの特徴
既卒で人生終了になりやすい人の6つの特徴は、以下のとおりです。
- 大手企業ばかり狙っている
- 何でもかんでも応募している
- 就活の失敗を引きずって行動できない
- 行動するのが面倒だと思っている
- 早く就職しようと思っていない
- ひとりで孤独に就活している
早く就職したいと思っているもののなかなか行動できない場合は、成功までに時間がかかる傾向にあります。空白期間が長くなって年齢を重ねると就職難易度は上がりやすくなるので、早めに行動する必要があるでしょう。
【特徴1】大手企業ばかり狙っている
既卒の就活で、大手企業ばかりを狙うとなかなか就職できません。大手企業は新卒を優先して採用することがほとんどだからです。
大手ばかり狙う既卒者のよくある心理には、下記があります。
- 大手じゃないと嫌だ
- 大学の同期が大手に就職したから自分も大手がいい
- 中小企業はブラックだ
しかし、大手企業は新卒が圧倒的に有利となるため、せっかく時間をかけて就職活動をしても、1社目の就職先としては内定をもらいにくいのです。
大手企業ばかり狙っていても内定が出にくい場合は、次のように視野を広げる工夫が必要です。
- 中小企業やベンチャー企業にも目を向ける
- 仕事内容や社風を重視する視点に切り替える
- 「大手は安心」という思い込みを見直す
知名度だけにこだわらず、自分に合った企業を探せば、納得のいく就職につながるでしょう。
【特徴2】何でもかんでも応募している
既卒で人生終了になりやすい人の特徴は、何でもかんでも応募していることです。
焦りや不安から、手当たり次第に大量の求人へ応募してしまう方も少なくありませんが、それはおすすめできません。
おすすめできない理由は以下のとおりです。
- 志望動機が浅くなりやすい
- 選考対策が不十分になる
- 自己分析ができていないまま進んでしまう
焦らず前に進むためには、次のような工夫をしてみましょう。
- 自己分析をしっかり行い、自分に合った業種や職種を絞る
- 応募先を厳選し、1社1社に丁寧に向き合う
焦らずに方向性を定めて動けば、良い結果につながるはずです。
【特徴3】就活の失敗を引きずって行動できない
既卒で人生終了になりやすい人の特徴は、就活の失敗を引きずって行動できないことです。
新卒時にうまくいかなかった経験から「また失敗するのではないか」といった気持ちにとらわれ、次の一歩を踏み出せずにいる人は少なくありません。過去の結果にとらわれすぎると、自信を失ったまま時間だけが過ぎてしまいます。
就活の失敗を引きづらないためにも、次のような行動を試してみてください。
- 求人を見るなど、小さな行動から始めて感覚を取り戻す
- 過去の失敗を振り返り、原因を整理する
- 今の自分を活かせる場に目を向ける
既卒ならではの経験や視点をアピール材料に変えていきましょう。
【特徴4】行動するのが面倒だと思っている
既卒で人生終了になりやすい人の特徴は、行動するのが面倒だと思っていることです。
「このままじゃダメだ」と頭ではわかっていても、気持ちがついてこず、つい先延ばしにしてしまう人も多く見られます。
気持ちを切り替えるために、次のようなステップから始めてみましょう。
- 1日の中で“就活の時間”を決めてルーティン化する
- 「やることリスト」を細かく分けて可視化する
- お気に入りの場所や時間を「就活タイム」にする
完璧を求めず、できることから少しずつ取り組むだけでも前進です。小さな積み重ねが、やがて自信と行動力につながります。
【特徴5】早く就職しようと思っていない
既卒で人生終了になりやすい人の特徴に、早く就職しようと思っていないことがあります。
「まだ大丈夫」「やりたい仕事が決まってから」と考えて、就職を後回しにしてしまう人も少なくありません。周囲と比べたくない気持ちや、また失敗するのが怖いという不安も、行動を先延ばしにする一因です。
状況を変えたいと思ったときは、次のような行動から始めてみましょう。
- 最初から完璧な就職先を見つけようとしない
- 長期化のリスクを知り、今動くメリットに目を向ける
「いつか動こう」ではなく「今できることを1つやってみよう」という意識の切り替えが、将来の選択肢を広げる第一歩です。
【特徴6】ひとりで孤独に就活している
「大学の同期はもう働いてるのに、自分はまだ就活してる。出遅れてしまった…」と考えてしまい、身近な人に相談できず孤立してしまいがちだからです。
新卒の就活ならば、以下のような相談先があります。
- 大学のキャリアセンター・就職課
- OBやOG
- 大学の友達
一方で、既卒者はこれらの相談先があったとしても、相談しにくいという人もいるようです。ひとりで苦戦していると、どうしてもネガティブな気持ちになりやすいといえます。
また、就活に関する有益な情報も入ってきにくいため、不利になってしまうこともあります。
孤独な就活から抜け出すためのポイントは、以下のとおりです。
- 同じ立場の人とつながる
- 家族や友人に就活の話をしてみる
- 就職支援サービスを活用する
就活はひとりで頑張ろうとすると、行き詰まりやすくなります。ひとりで抱え込まず、誰かと関わりながら進めれば、不安や迷いも少しずつ軽くなるはずです。
既卒者が就職を成功させる6つのポイント
既卒者が就職を成功させる6つのポイントは、以下のとおりです。
- 自分の就活軸を定める
- 未経験歓迎求人を狙って応募する
- すぐに働けるメリットを活かす
- 選考は既卒の事実を受け入れつつアピールする
- 面接でよく聞かれるポイントをおさえておく
- 迷わずに行動し続ける
どうしたら就職できるのかを考えて行動するのが成功のポイントです。すぐ働けると伝えつつ、企業に何を貢献できるかをアピールすれば、就活成功につながるでしょう。
まずは企業にアピールできるポイントを探すためにも、自己分析や企業研究を徹底して行うことが大事です。
自分の就活軸を定める
まず、自分の目標とする人生を思い描き、イメージをふくらませてみてください。
「こんな仕事をやってみたい」、「こんな風に働きたい」という目標が明確であればあるほど、熱意をもって就職活動に打ち込めます。
そして、その目標を実現させるために必要なのが、明確な就活軸です。
軸がブレてしまうと、自分の思い描いた目標とは全く違う方向へ進んで行ってしまう恐れがあります。
特に既卒の就活では「自分の目標を叶えられる企業」を前提として、明確な就活軸を定めましょう。在学中に就活していた人は新卒時にも軸を定めていたかもしれませんが、その軸が自分に合っていなかったから新卒の就活がうまくいかなかった可能性もあります。
既卒の就活軸を定める際は、「自分がしたいこと」よりも「自分にできること」を意識すると良いでしょう。自分の能力が活かせる仕事・職場であればこそ、企業側から採用したいと思ってもらえますし、入社後も活躍も期待できます。
就活軸を定める方法1.自己分析
まずは、自己分析です。自分自身を理解しようとしなければ、どんな仕事を選べばいいかもわからないからです。
自己分析の内容としては、以下のような項目があります。
- 過去に熱中したこと
- あまり頑張らなくてもできたこと
- 好きだったこと
- どんなに頑張ってもできなかったこと
- ずっと続けていること
以上から、あなたが得意なことや好きなことが見えてきます。自己分析は仕事選びの基礎なので、手を抜かずにしっかり行いましょう。
就活軸を定める方法2.業界分析
自己分析で自分のことが見えてきたら、自分を活かせる業界を探すために業界分析をしましょう。業界を分析できたら、どのような職業があるのかも調べてみます。
たとえば、あなたの長所が「人とのコミュニケーションが得意」である場合、以下のような業界での仕事に適性があると考えられます。
- 小売業界
- 介護業界
- 金融/保険業界(営業など)
あなたの長所が「ものごとにコツコツ取り組むこと」ならば、以下のような仕事に適性があると考えられます。
- IT系(プログラマー、システムエンジニアなど)
- 製造系
- 運送系
あなたの強みを活かせる業界を選びましょう。
就活軸を定める方法2.企業分析
業界を絞り込めたら、個別の企業を分析してみましょう。
基本的な情報を調べるのはもちろん、あなたに合う企業を探すため、会社を選ぶときは人で選ぶのもひとつの方法です。企業のサイトなどで、社長や社員のインタビュー記事などがあれば読んでみましょう。「この人みたいになりたい」と思える人がいるかどうか、探してみてください。
率直に言えば、働きやすい企業かどうかはほとんど「人」で決まります。仮に給料が高くても、社内の人と合わないとつらくなることが多いためです。
2. 未経験歓迎求人を狙って応募する
既卒者が就職を成功させるポイントは、未経験歓迎求人を狙って応募することです。
未経験者を前提とした求人は、スキルや経験に自信がない場合でも選考に通過しやすく、就職へのハードルがぐっと下がります。また、入社後の研修制度やフォロー体制が整っているケースが多く、社会人経験が少ない既卒者でも安心してスタートを切れます。
基礎から丁寧に教えてもらえる環境のなかで、少しずつ自信をつけながら働けるのは大きなメリットといえるでしょう。
3. すぐに働けるメリットを活かす
これは、新卒の人にはない、既卒者が優位に立てるポイントです。
新卒での就職活動では、内定が出てから実際に入社するまでに数か月の期間が空きます。
一方、既卒者の場合は文字通りすでに卒業しているため、内定が出てから短期間での入社が可能です。すぐに働き始められる人材を求めている企業に対しては、大きなアピールになるでしょう。
4. 選考は既卒の事実を受け入れつつアピールする
既卒者が就職を成功させるポイントは、選考時に既卒の事実を受け入れつつアピールすることです。
「既卒の事実を受け入れる」とは、ごまかさず正直に経緯を伝えるという意味です。ただし、それだけで終わらせず「その経験を今後どう活かしていきたいか」といった前向きな気持ちも一緒に伝えましょう。
書類の自己PRの例は以下のとおりです。
大学卒業後、やりたいことが定まらず就職に踏み切れませんでしたが、その間に様々な仕事を経験する中で、人と接する仕事に興味を持ちました。現在は接客スキルを高めるためにアルバイトを続けながら、正社員として長く働ける職場を探しています。
なお、面接で「なぜ既卒になったのか?」と質問された際も、同様に過去の理由を端的に説明したうえで、これからの方向性や意欲をしっかり伝えるようにしましょう。
より詳しい応募書類の書き方については「既卒者の履歴書の書き方!履歴書の選び方や作成のステップを解説」をご覧ください。
5. 面接でよく聞かれるポイントをおさえておく
既卒者が就職を成功させるためには、面接でよく聞かれるポイントをおさえておくことが大切です。
書類選考に通ったら、次は面接対策をしましょう。予想される質問には、明確に答えられるようにしてください。
既卒者の面接で聞かれる代表的な質問は、以下の内容が考えられます。
- 就職せずに卒業した理由
- 志望動機
- 自己PR
- 学生時代に頑張ったこと(ガクチカ )
- アルバイトなどの経験
- 長所と短所
既卒の場合「就職せずに卒業した理由」は必須項目ともいえるため、しっかり答えられるように準備しましょう。

新卒と同じ準備が必要であり、既卒になると面接・履歴書が新卒に比べて厳しく見られがち。だからこそ、事前準備をどれだけできているかが大切だよ。
6. 迷わずに行動し続ける
これは新卒でも言えることですが、ほとんどの人にとって就職活動はハードな経験です。
事前の準備(自己分析、業界・企業の研究、履歴書の作成など)にも一定の時間や手間が掛かりますし、首尾よく面接に進んだとしても内定に至らないと落ち込んでしまうこともあるでしょう。
ただ、自分が行動を続けていくことでしか、目標には到達できません。
誰にとっても大変な経験である以上、やはり専門的な知見や最新の情報を持つアドバイザーの力を借りない手はありません。
私たちジェイックは、就職活動にチャレンジする方々のサポートをこれまで20年以上行ってきました。あなたの就職活動にしっかりと伴走しますので、お気軽に無料相談をご利用ください。

新卒の時に見ていなかった業界や業種を見るのも選択の一つ。視野を広げて就職活動を進めてみよう!
既卒者が正社員になれる制度と就職支援サービス5選
既卒者の具体的な就職方法として、以下の方法があげられます。
内容をじっくり比較して、自分に合う方法で活動をはじめましょう。
- 正社員登用制度
- 紹介予定派遣制度
- ハローワーク
- 就職/転職サイト
- 就職エージェント
それぞれについて、解説します。
1. 正社員登用制度
例えばアルバイトから仕事をはじめ、その会社での正社員雇用を狙う方法です。この方法のメリットは、以下の通りです。
- すでに仕事のやり方を知っている
- 自分に合っている仕事かどうか理解できている
- 職場の人間関係ができている
一方、デメリットは以下の通りです。
- 正社員登用されないこともある
- ほかにもっと自分に合う企業があるかもしれない
- 配置転換や異動で職場環境が変わることもある
アルバイトからの正社員雇用を狙うのは、正社員への登用が確実であったり、登用の実績が多い場合でない限り、あまりおすすめはしません。
もっとも危険なのは、正社員登用制度の有無を事前に確認しないまま、一方的に登用を期待して、アルバイトでの勤務を長く続けてしまうことです。年齢を重ねてから「正社員登用の可能性がない」と知っても、後の祭りです。アルバイトから正社員を狙うよりも、最初から正社員募集に応募する方が良いでしょう。
2. 紹介予定派遣制度
紹介予定派遣とは、派遣社員が派遣先企業と直接契約(正社員・契約社員)を結ぶことを前提に、一定期間(6ヶ月まで)の人材派遣を行うシステムです。この方法では、まず派遣会社に登録する必要があります。
メリットとしては、以下の点があります。
- 実際に働いてみてから、入社するか否かを決められる
- 入社した企業と相性が悪かった場合、一定期間でスムーズにやめられる
また、デメリットとしては、下記の点があげられます。
- 必ずしも直接雇用契約について派遣先企業との合意を得られるとは限らない
- 直接雇用=正社員というケースばかりでなく、契約社員としての雇用もあり得る
上記のようなポイントは、システムの利用前に派遣会社に確認が必要です。
ただ、事前に確認しても、その通りにならない場合があることも理解しておきましょう。
3. ハローワーク
ハローワークは、国が運営する就職相談窓口です。
利用するメリットには、以下のような点があります。
- 就職転職サイトに載ってない求人がある
- 地元企業の求人が多い
- 職業訓練を受けられる
一方、デメリットは以下の通りです。
- いわゆるブラック企業の求人も混ざっている可能性がゼロではない
- 既卒専門の相談窓口ではない
- あなたに合う会社を紹介してくれるわけではない
ハローワークは公共機関のため、原則としてすべての企業の求人を受け付けていることから、実態がブラック企業に該当するような会社の求人も混ざって可能性は否めません。
また、求職者間の公平を期すため、個々人に合った企業とのマッチングや紹介などもありません。基本的には、あなたが希望した企業につないでくれるだけと考えておきましょう。
4. 就職/転職サイト
就職/転職サイトは、ネット検索などで出てくる求人サイトのことです。
就職/転職サイトを利用するメリットは、以下の通りです。
- 手軽に求人情報を見られる
- 情報量が多い
- おすすめの求人がメールで送られてくる
一方、デメリットは以下の通りです。
- 求人広告なので悪いことは書いてない
- どれがあなたに合う企業かわからない
- 応募手続きは、自分ですべて行う必要がある
手軽にたくさんの求人情報を見れる反面、就活のサポートはありません。そのため自分で企業を見極める必要があります。
5. 就職エージェント
就職エージェントは、あなたに合う企業をマッチングしてくれるサービスです。
就職エージェントのメリットは、以下の通りです。
- あなたに合う企業を紹介してくれる
- 履歴書の書き方や面接対策などのアドバイスが受けられる
- 求人数が多い
一方、デメリットは以下の通りです。
- 就職エージェントによってはブラック企業を紹介されることもある
- 相談やサポート体制が不十分な就職エージェントもある
- 既卒者の就活が不得意なエージェントもいる
既卒者の就活に特化したアドバイスが受けられる、既卒の就活に強い就職エージェントに相談するのが最良の方法といえます。
まとめ
既卒になったからといって、人生は終わりません。
これから仕事でキャリアを積んだり、自分の目標を叶えることができます。
ただし、既卒者がひとりで就職活動をして、自分に合った企業に入社するのはそう簡単ではないことも事実です。就活が不安な既卒の方は、既卒者の就活に強い就職エージェントに相談しましょう。
「人生終了」ではなく、そこから人生を良い方向に変えていくことができます。
「既卒 人生終了」によくある質問
ここでは「既卒人生終了」と感じて将来に不安を抱える人が、特に悩みやすい質問を3つ紹介します。
既卒が人生終了と言われる理由は、3つあります。既卒と新卒で就職率が大きく異なる、既卒になると就職率が下がる理由、既卒がやばいと言われがちな理由の3つです。詳しくは、「既卒になると人生終了?-やばいと言われがちな理由とは-」で解説を行っております。
既卒で人生終了しないために就職する方法は、3つあります。自分の就活軸を定める、自分に合った就職方法を見定める、あらかじめ決めた就職活動の方法に短期集中しようの3つです。詳しくは、「既卒者が就職するための方法」で解説を行っております。
既卒の就活は求人数が少なかったり「なぜ就職しなかったのか?」というマイナスイメージを持たれやすかったりするため、厳しいといわれるケースが多いと言えます。
とはいえ、内定が取れないわけではありません。自己PRをしっかり準備したり、就職エージェントを活用したりすれば、内定の可能性を高められるでしょう。





































既卒になると、「周りは社会人なのに自分だけ既卒…」と劣等感を感じる人が多いみたいだね。