

※1. 就職支援サービス「就職カレッジ」の実施年数
※2. 2005/5/1~2023/4/30の弊社主催の面接会参加人数
※3.入社日2022/8/1~2023/1/31に入社した人材の3か月定着率
※4. 2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
職業訓練でWebデザインを学べることをご存知でしょうか?
Webデザイナーになりたいという声を多く聞くようになりました。この記事をご覧の方の中にも「Webデザインを勉強したいけど、どのようにしてWebデザインを勉強するのがよいのだろうか」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Webデザインの有料の講座も増えていますが、実は職業訓練でWebデザインを無料で勉強できます。就職に役立つスキルを身につければ、企業へのアピールポイントにもなるでしょう。
この記事では職業訓練の中でも近年人気の高いWebデザインコースの内容やメリット・デメリット、向いている人や卒業後の就職先について紹介します。
職業訓練のWebデザインコースを受講するか迷っている人はぜひ目を通してみて下さい。
この記事の目次
職業訓練でWebデザインコースの概要

まず職業訓練とは、現在失業または未就業の人が次の就職先で活かせるスキルを身につけるために講義・実習などを行うことです。正式には「公共職業訓練」といい、ハローワークを通して国が行っているものなので、職業訓練のWebデザインコースの選考にさえ合格すれば無料で講義を受けることができます。
職業訓練にはその後どのような職種に就きたいかによってコースが選べるようになっており、Webデザインコースもそのうちの一つです。
ここからはWebデザインの概要について紹介します。
Webデザインコースは3種類
職業訓練のデザインコースには、主に以下のような3つのコースがあります。
- Webデザイナー養成科
- Webクリエイター養成科
- 広告・DTPクリエイター科
それぞれの仕事内容や、必要な資格、求人例などをご紹介します。
Webデザイナー養成科
Webデザイナーとは、Webサイトの運営者(企業・個人)をクライアントとし、サイトのデザイン案を出したり実際にサイト制作を行っていく職業です。この資格を持っていないとWebデザイナーとして働けない資格は特にありませんが、下記のような認定・スキルを持っていると就職・転職などで有利になります。
- Webデザイナー検定
- HTMLとCSSに関する知識とコーディングスキル
- デザインツールを使いこなすスキル
- Webマーケティングの知識
Web業界は変化のスピードが早いため、学習意欲が高い人、新しいものをどんどん吸収していける人に向いています。また、デザイナーは他の職種の人と頻繁にやり取りをするため、対人関係が苦にならない人にもおすすめです。
【求人例】
自社HP制作(未経験可のアシスタント職)
最低月給20万円+実績評価、年収250万円~
Webデザインやコーディング、チラシやパンフレットなどの制作
月給23万円~、年収300万円~
Webクリエイター養成科
Webサイトのビジュアル面を担当するWebデザイナーとは違い、サイトにどのようなコンテンツを掲載するかを考えるのがWebクリエイターです。クライアントの要望を聞き、サイトで発信する内容を考えたり、検索時に上位表示されるようにしたり(SEO対策)と、サイトをより良いものにしていく仕事です。
こちらも特に資格が必須なわけではありませんが、Web制作全般にかかわる仕事のため、幅広い知識やスキルを証明するために以下のような検定や試験の認定を得られるとよいです。
- Webクリエイター能力認定試験
- ネットマーケティング検定
- Webデザイナー検定
Webデザイナーと同じく、ネットのトレンドに敏感だったり、新しいもの好きな人に向いています。また、試行錯誤を重ねてサービスをより良く改善していくので、試行錯誤をしながら改善するのが得意な人にもおすすめです。
【求人例】
Webサイトやアプリの制作(3ヶ月の研修あり)…月給25~30万円(1年目)
自社商品LP(宣伝用ページ)の構想・制作・管理分析…月給22万+残業代で約月29万円
広告・DTPクリエイター科
DTPとはDeskTop Publishing(デスクトップパブリッシング)の略称で、Webとは逆に、チラシ・POP・広告などの印刷物においてレイアウト・制作などをすることを指します。DTPに特化して制作を行う人をDTPクリエイターと呼び、原案だけ考えるオペレーターと、その案をもとに制作するデザイナーがいます。
特に必須資格はありませんが、下記のような資格・検定の認定を受けていると就職に有利になります。
- DTP検定
- DTPエキスパート
- 色彩検定
DTPクリエイターは、レイアウトやデザインに関する知識を身につけ、モノを宣伝する仕事です。日ごろから商品のパッケージをよく見る人や、デザインや色などに興味を持っている人におすすめです。
【求人例】
カタログ、パンフレット、社内資料等の制作…月給20万円~30万円(残業代含む)
自社商品の販促物の制作、クライアントからの依頼制作、デザイン監修…月収25万円
Webデザインコースの倍率
職業訓練でWebデザインコースを受講するためには、筆記試験と面接に合格する必要があります。なかには筆記と面接片方のみであったり、追加で適性検査があったりと、受ける場所によって選考方法は様々です。
Webデザインコースの倍率はおおよそ2~4倍ほどと言われています。重要なのは面接と言われており、就職したい、働きたいという意思が最も問われることとなります。
Webデザインコースは倍率が高いので、基礎的なことは押さえて選考に臨みましょう。筆記試験は一般常識程度で、ハローワークの職員に聞けばある程度の出題分野も教えてくれますので、面接対策に力を入れましょう。
職業訓練からWebデザイナーはやめとけ?おすすめされない理由
職業訓練のWebデザインコースは人気のコースですが、一方で「職業訓練からWebデザイナーになるのはやめとけ」という意見も少なくありません。なぜそのように言われるのか、理由を解説します。
理由1.最低限のスキルしか得られない
職業訓練のWebデザインでは、参考書にならってパソコンの基礎から学び、HTMLやSEOについて少しずつ学習していきます。課題は定期的に出されるものの、3~4ヶ月の訓練期間だけでは就職するのに十分なスキルを習得したり、資格をとったりするのは難しく、自分でも勉強する必要があります。
また、職業訓練のWebデザインコースを卒業しても必ず得られるという資格はなく、Webクリエイター能力認定試験、ウェブデザイン検定など全てが任意受験です。パソコンに詳しくない人でも最低限の知識・スキルは教えてくれるという場所なので、高度なスキルを勉強したいなら専門のスクールに通った方がよいかもしれません。
理由2.モチベーションが維持しづらい
職業訓練のWebデザインコースは、お金を払って参加するWebデザインスクールよりも学習意欲の高い人が少なく、受講者同士で高め合うことが難しい環境になります。なかには、失業保険をもらい続けることを目当てに真面目に講義を受けない人もいます。
そのため学習のモチベーションを保つことが難しいです。
Webデザイン系の職業訓練の場合、卒業制作としてチームで企画・デザイン・制作などをしなければならないので、やる気のない人とは関わらなければよい、というのも難しいかもしれません。意識が低い人たちの雰囲気に飲まれて自分までだらけないように、注意が必要です。
理由3.Webデザイナーの仕事は楽じゃない
「Web系の仕事だったら食べていけるだろう」「パソコン仕事なら肉体労働より楽そう」といった安易な気持ちでWebデザインの道に進むと、勉強しなければならない分野が多くて困る可能性があります。
Webデザインは、一般的に認知度の向上、集客、商品の販売促進などのためにおこなわれます。
したがって、以下のような知識や姿勢をもって、Web全般の知識・スキルを身につける必要があります。日々変わる世間のトレンドにも追いついていかなければなりません。
- HTML、CSSなどの知識・スキル
- コーディングの知識・スキル
- Webマーケティングの知識
また、一概にWebデザインといっても、あなたのやりたいことはグラフィックデザイナーかもしれませんし、はたまた動画編集かもしれません。Webデザインは分野が幅広いので、自分が本当に興味を持てるものに出会うまで時間がかかるかもしれません。
Webデザインのどの分野を仕事にしていく、職業訓練のWebデザインコースを卒業しても自分自身で業界のことを学び続ける、そういった志を持っていないと継続は厳しいことを覚えておきましょう。
職業訓練でWebデザインを受講するメリット
「やめとけ」という噂があっても、職業訓練でWebデザインコースを受ける人が多いのはそれ相応のメリットがあるからです。
Webデザインの職業訓練を受講するメリットについて見ていきましょう。
新しいスキルが身につく
「パソコンは学生時代の授業で触った程度」「前の仕事と全然分野が違うから、基礎の基礎からじゃないとわからない」といった人も多いと思います。職業訓練のWebデザインコースはまさにそういった人たちのための場所なので、右も左もわからなくても基礎がきちんと身につきます。
また、Webデザイン系の求人は、未経験者を採用して自社研修をやっている会社もあるくらいなので、「職業訓練のWebデザインコースでWebデザインコースを卒業した」というだけでも基礎を理解していることの署名になります。
全くの未経験だけれど、職業訓練でスキルを身につけて新しい道に進みたい!という人には嬉しい制度です。
就職先の選択肢が広がる
職業訓練のWebデザインコースを卒業しただけでは、確かにいきなり高月給の会社に入ることは難しいです。しかし、何のスキルも身につけないままでは、前職と同じ業界から再就職先を探すか、就業経験がない人はアルバイトからのスタート、となることもあります。
基礎を学ぶだけだとしても職業訓練のWebデザインコースを卒業しておけば、未経験からでも新たな就職の選択肢が広がることは確かです。働きたいという意思表示にもなり、就職試験などで話せるエピソードがなかったとしても、未経験から勉強をしてスキルを身につけたことはアピールポイントにもなるでしょう。
今までとは違う業界で働きたい、Web関係の道に進みたいという気持ちがあるなら、新たな就職先を増やす意味でも職業訓練を受けておいて損はありません。
失業保険の受給が簡単になる
退職してから再就職するまでの支援制度として、失業手当という制度があります。通常だと失業手当としてお金がもらえるまでに「給付制限期間」が設けられており、退職から2ヶ月後にしか手当金の給付が始まりません(自己都合退職の場合)。しかし公共職業訓練を受ければ給付制限期間はなくなり、すぐに手当金を受け取ることができます。
また、失業手当は通常3ヶ月もらえますが、職業訓練を受けていれば訓練校卒業まで給付期間が延長されます。そのうえで職業訓練のWebデザインコースが受給手続きを代行してくれるので、毎回ハローワークに通う必要もなくなります。手続きも代行してくれて長い間失業手当を受給でき、さらにスキルも身につけられるので、職業訓練を受けるメリットは大きいです。
職業訓練でWebデザインを受講するデメリット
まずメリットをご紹介しましたが、一方でデメリットも存在します。失業手当を長くもらえるから、などの中途半端な気持ちで受けると後悔する結果にもなりかねないので、以下に挙げるデメリットを読んで、しっかり考えてから受講を決めましょう。
就職までが長くなりやすい
一般的に、職業訓練は卒業まで3~4ヶ月の期間を要します。早く働きたいと思っても、3~4ヶ月の訓練を終えてからやっと転職活動がスタートします。失業手当はその間もらえるものの、一人暮らしをしていて親に頼れないという人はなかなか金銭的に厳しくなるでしょう。
職業訓練で身につくスキル・実績は高レベルのものではないため、希望の条件が高いとなかなか就職先が決まらず、さらに数ヶ月かかることも。就職するまでは長期間かかる心づもりでいたほうが良いです。
同じWebデザイン系の求人でも、未経験を採用してその会社独自の基礎研修を受けさせてくれるところはあります。すぐに就職活動しながら参考書で独学する選択肢もあるので、職業訓練を受けてからの就職でも大丈夫か、よく考えてから決めるのをおすすめします。
Webデザイナー志願者は多い
イチからでもWebデザイナーとして働きたいと思っている人はたくさんいます。職業訓練のWebデザインコースでも2~4倍の倍率があるので、必ず受講できるとは限りません。
また、独学で知識を得てきた人、Webスクールに通った人、同業から転職する人などを合わせるとWebデザイナー志願者はとても多いです。近年はテレワークなども増えているので、Webデザインで手に職をつけて在宅でも働けるようにと考える人はさらに増加傾向にあります。
そのため、職業訓練を終えたからといって、就職がスムーズにいくという保証ではないことを念頭に置いておく必要があります。
好条件はあまり望めない
職業訓練のWebデザインコースを卒業しても、採用担当者が「ぜひともうちに来てほしい!」と言うような高スキルを身につけられるわけではありません。基礎の基礎を学ぶのみで、あとは自宅学習が必要となり、卒業制作もごく簡単な実績となります。そのため、最初から思い描いているような好待遇の就職先はほぼ望めないと思ったほうがよいです。
- 正社員でも月給20万円~
- 正式採用ではなく、数ヶ月~半年の試用期間がある
- 最初は研修を受けなければならず、給与が低い
上記のような求人も多く、職業訓練を受けていてもほぼ未経験者の採用待遇と変わらないことが多いです。正社員登用ありのアルバイトをした方がスキルも会社の知識も身についた…なんてこともあるので、自分がどのような会社で働きたいのかしっかり考えてから訓練を受けた方が良さそうです。
職業訓練のWebデザインに向いている人・向いていない人の特徴
先に紹介した職業訓練のWebデザインコースのメリット・デメリットも踏まえて、Webデザイン職に向いている人と向いていない人の特徴をまとめてみました。
向いている人の特徴
まず向いているのはスキルを身につけたいという学習意欲がある人です。Webの世界は次々新しいものが生まれ、常に勉強し続ける必要があります。また、Word、Excelくらいなら触ったことがある、そこまで早くなくてもタイピングはできるなど、パソコンに苦手意識がなく慣れている人のほうが向いています。
そして、職業訓練は3~4ヶ月の長期間受講し、最後に卒業制作を作らなければなりません。アルバイトなどと掛け持ちするにしても講義や自宅学習、実績づくりに真面目に取り組む時間を取れるという人が向いていると言えるでしょう。
向いていない人の特徴
反対にWebデザイン職に向いていない人は、新しいことに取り組むのが得意でない人です。Webサイトデザイン・制作というのは常にその時の状況を見て新しいものを取り入れたり、世間のトレンドを勉強することが必須の世界です。柔軟な発想や常に今より良いものを考える思考がないと難しい業界だといえます。
また、先述したとおり職業訓練のWebデザインコースを卒業しても高スキルを獲得できるわけではないので、最初から好条件の就職先を希望する人も向いてないと言えるでしょう。スキル・実績がない間は多少勤務条件が悪くても、「働き続けて腕を上げるんだ」という意識がなければ続かないかもしれません。
職業訓練のWebデザインコースの学習内容
ここからは、職業訓練のWebデザインコースで講義・実習で学習する内容を紹介します。
デザイン基礎の復習
職業訓練のWebデザインコースでは、始めにWebの基礎知識から学んでいきます。まずはパソコンについて、OSの仕組みやセキュリティ対策、Webサイトやサイトが閲覧される仕組みなどについての基礎知識。それからデザインに関する基礎知識やグラフィックデザイン、色彩、デザインの歴史(美術史)、コラージュイメージ、文字のデザインなど、全般的に学習します。
パソコンやデザインについての基礎でつまずいてしまうと、これから学ぶことの根底の理解ができないので、基礎は復習して定着させることが大切です。課題も出ますが、学んだことは自宅でも参考書を使って勉強しましょう。
ツールの使い込み
Webデザインコースでは、以下のようなデザインツールの使い方を学びます(学校によって内容は異なります)。
- Illustrator
- Photoshop
- ドリームウィーバー
- CAD
参考書にならって基礎を学びながら、講義で出される課題をこなしてツールを使い込んでいくことで、それぞれのツールの使い方に慣れ、実務で使える状態に近づけていくことを目標とします。
特に上記のツールを使えることは就職活動をするうえで必須条件としている企業も多いため、きちんと使いこなせるようになっておくことが重要です。
サービスの情報設計
Webサービス制作の基本は、広めたいものや売りたいもの、魅せたいものをWebサービスの利用者にきちんと正しい順序でアピールするという「情報の設計」です。例えば商品のアピールをするサイトを作るだとして、その商品の売りは値段なのか?見た目なのか?コンセプトなのか?〇〇限定などの訴求ワードなのか?といった「どこを中心にサイトを作るのか」ということを決めておかなくてはいけません。
情報設計をきちんと理解していると、どういう作品(Webページ)を作ればクライアントが求めているもの、企業が求めているものを作れるのかがわかってきます。「ここは重要、ここは割愛する」など設計力と情報処理能力を養うことができます。
作品作り
基礎知識を学び、ツールの使い方を習得し、魅せ方を理解したら、いよいよ成果物を作っていきます。実際のWebサイトを作るのと同じように、デザインやサイトの企画を考えていきます。
【デザインの演習】
- デザインとレイアウト・フォント等の決定
- 編集ソフト、画像処理ソフトを使った枠組み作り
【サイト企画の演習】
- 企画内容の検討
- Webサイトの構築
- レイアウトのブラッシュアップ、リンクの組み込みなど
自分1人または数人のチームを作り、自分で設計した情報を元に、ゼロから一通りデザインを作るところまで実践します。最後に卒業制作などの課題がある場合は、これをWebデザインの実績として就職活動でアピールすることになります。
HTML/CSSコーディング
Webデザインでは、HTMLやCSSというサイト構築に必要な専用言語を学んでおくと重宝されやすくなります。HTMLやCSSのようなプログラミング言語を使ってコードを書くことをコーディングといい、HTMLやCSSでコーディングすることで、作ったサイトがWebブラウザ上で見える形になります。
いくら完璧なデザインをしたとはいえ、デザインを正しくWeb上で表現できなければ、デザインの効果は半減してしまいます。デザインだけでなくコーディングまでできると仕事の幅が広がるので、就職活動でもアピールポイントになるでしょう。
コーディングは職業訓練のWebデザインコースによってしっかり実習してくれるところもあればサラッと触れるだけのところもあるので、しっかりと自宅学習で補うことが大切です。
職業訓練のWebデザインについていけない場合
Webデザインの講義は初めて挑戦する分野だという人も多いと思います。「ついていけない」と感じたら、くじけてしまう前に、早めに以下のような対策を取りましょう。
わからないことは早めに相談
勉強において大事なのは、わからないことをわからないままにしてしまうことです。職業訓練の講義には、「職業訓練指導員」という学校の先生のような立場の人がついていてくれます。
つまづいてしまった時は、以下のような方法で解決の糸口を見つけましょう。
- 指導員に相談する
- 同じ職業訓練生でわかっていそうな人が居れば聞いてみる
- 参考書を見直してみる
- ネットで知識ある人に質問する
わからないことをそのままにすると、それを応用した先々のことも理解できなくなってくるので、特に未経験の分野は「ゆっくりでもいいからきちんと理解する」ことを大事に進めてみて下さい。
講義時間以外も勉強しよう
3~4ヶ月訓練期間があるとはいえ、最初のうちは就職に関するマナーや職務経歴書の書き方などの始動も入ってくるので、高度な技術をみっちり教えてもらえるわけではありません。したがって少しでも就職活動する際に良い会社、良い待遇で入社することを望むなら、それだけの自宅学習をしてスキルアップを図りましょう。
職業訓練先の参考書はもちろん、今はインターネットや書籍を駆使して何でも一人で学べる環境が整っています。職業訓練の講義では広く浅く触れる分野も多いので、まずは習った分野を深堀してみる、講義では触れなかったけれど企業の募集条件には書いてあるものを家では取り組んでみるなどして、復習以外にも自主学習していきましょう。
途中で辞めることもできる
あまりに合わないと感じた場合は、辞めるのも1つの手です。ハローワークと職業訓練校に連絡をすれば受講を辞めることができます。
ただ、Webデザインが合わないと感じたからといって、すぐに他のコースに編入するようなことは原則できません。1年以上間を空けた場合は違うコースでの受講が認められています。
ちなみに職業訓練のWebデザインコースの試験を受けたあとにコース変更をしたい場合は、合格通知の受理前であれば辞退をし、違うコースの受験をし直すことが可能です。
あまりに合わないと感じるものを続けていくのは難しく、我慢して卒業してもその分野で仕事を続けていけるとは考えにくいので、一度辞めてみて今後の道を考えるのも1つの手です。
職業訓練のWebデザインコースの就職先
これまで職業訓練のWebデザインコースについて紹介してきました。実際にWebデザインコースを修了した人たちは、どのような仕事に就いているのでしょうか?様々な就職先がありますが、ここでは代表的な例を3つ紹介します。
就職先1. Web制作会社
Web制作会社でクライアントからWebサイトの制作を受けると、Webデザイナーはビジュアル面の構想・レイアウト・デザイン作りなどを担当します。他にもWeb制作会社自体の自社サイトをリニューアルしたり、パンフレットなど紙媒体のものを制作することもあるでしょう。
高度なスキルを持つ人たちに囲まれながら経験を積んでいかなければいけないのでプレッシャーはありますが、色々な会社のWebサイトを制作していくことで確実にスキルアップを目指せます。
Web制作会社の場合はデザイナーはデザイン関連のみ、としていることも多いので、デザイナーとして深い知識と高度なスキルを身につけたい人にはおすすめです。
Web制作会社は、専門性を高め、デザイナー職を極めていきたい人やサイトに関して運営・マーケティングなどよりも制作方面にのみ関わっていきたい人が向いていると言えます。
【求人例】
業務内容:新規サイトのデザイン、既存サイトの更新・追加コンテンツの作成、イベントサイトの作成など
給与:年収350万円~(3ヶ月は試用期間)
就職先2. Web事業会社
Web事業会社では、Webサイトを制作して終わりではなく、サイトの運用、テコ入れ、Webマーケティングなどにも関わることがあります。特に小さい会社であれば数人のチームでそのWeb事業の全てを管理していったりすることもあるため、Web全般に関して様々な知識を身につけていくことができます。
デザインもしたいけれどゆくゆくや違う仕事にも携わってみたい、Webディレクターとして将来活躍したいなど、幅広い仕事にチャレンジしたい人はWeb事業会社を選択肢に入れてみると良いでしょう。特にWebマーケティングの知識はWeb業界に携わる上でとても重要になってくるので、今後どの分野に進んでも役立つスキルとなります。
Web系の事業会社は、Web関連の仕事全般について興味がある人や将来デザインだけではなく色々なスキルを身につけたい人に向いています。
【求人例】
業務内容:Webサイト・Webページの制作、画像・デザイン作成、CMS運用、その他Web事業サポート業務
給与:月収400万円~
就職先3. Webデザインスクール
Webデザインスクールで学んだ知識を活かし、学生、専門生などにWebデザインについて教える仕事です。基本的には初心者に向けて基礎を教えていくので、高度なスキルを必要とする場面はありません。
職業訓練をする中で、仲間と教え合ったりわからないことを一緒に考えていくのが楽しいと感じる人もいるでしょう。そういった、人同士で関わり合うのが好きな人にはおすすめの職業です。
教えた経験がない、実務経験がなく学んだだけ、という未経験者でも採用しているスクールはあるので、実績がなくてもきちんと働けるところを探したいという場合には選択肢にいれてみてください。
Webデザインスクールの講師は、人に教えることでさらに理解を深めたい人や専門職ではなく学んだ知識を他に活かしたい人が向いています。
【求人例】
業務内容:受講生への講師業務、受講を検討している方への提案業務、教室・生徒管理
給与:270万円~
まとめ
以上、職業訓練のWebデザインコースにおいて、コースの内容や職業訓練を受けるメリット・デメリット、どんな人がWebデザイン職に向いているのか、就職先の例などを解説してきました。
【職業訓練のWebデザインコースについてのまとめ】
- Webデザイン職に就くのに資格は必須ではないが、あったほうが就職に有利
- 職業訓練のWebデザインコースの試験は面接重視で、倍率は2~4倍。労働の意思が最重要
- メリットは無料で基礎を学べてスキルが身につけられることだが、高度なスキルまでは学べない
- Webデザイナーは志望者が多いうえ、最初から好条件での就職は難しい
- 新しい物やトレンドに興味がある人や試行錯誤しながら取り組める人が向いている
- 好待遇を狙わなければ、職業訓練のWebデザインコースを卒業しただけでも求人はある
新しい挑戦には困難が付き物ですが、3~4ヶ月の職業訓練を達成できれば必ず道は広がります。少しでも興味がある人は、ぜひハローワークでより詳しい説明を聞いてみてください。

こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい