
販売職は、お客様に合った商品、サービスを提供する仕事です。求められるスキルや能力を理解することで、適切な選考対策ができます。
「販売職はどんな仕事なの?」「販売職に向いているか知りたい」「販売職に就職するコツを教えてほしい」上記のように、販売職への転職を考えているものの、業界の全体像が把握できていない人もいるでしょう。
この記事では、販売職の仕事内容・年収・必要なスキルから就職方法まで、詳しく解説しています。
最後まで読めば、販売職への理解が深まり、納得した状態で転職できるでしょう。販売職への転職に踏み切れていない人は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
販売職とは
販売職とは、商品やサービスをお客様に提案・提供し、購入をサポートする仕事です。
お客様と直接会話する機会があるため、商品知識はもちろんのこと、コミュニケーション力が求められます。
販売職の仕事内容は、大まかに分けて以下の5つです。
- 商品説明
- 商品案内
- 会計業務
- 在庫管理
- 売場づくり
お客様への接客から店舗管理と幅広い業務を担当します。
また、似た職種に営業職が存在しますが、役割と業務内容が一部異なります。以下の表を参考にしてください。
| 販売職 | 営業職 | |
|---|---|---|
| スタイル | 待ち来店された人に営業する | 攻め自分から商品の魅力を伝える |
| 対象顧客 | 個人が多い | 法人もしくは個人のどちらか |
| 関係性 | 短期的 | 長期的 |
| 勤務地 | 店舗 | 会社 |
販売職と営業職は、細かく見ると違いがあるため、表を参考に販売職の仕事内容が自分のやりたいことと合っているかチェックしましょう。
販売職が活躍する場
販売職が活躍する場を以下の表にまとめました。
販売職は勤務地によって、働き方が変化します。お客様に商品・サービスを提案する仕事は同じですが、求められるスキルや能力が異なることを理解しましょう。
| 活躍する場 | 仕事内容 |
|---|---|
| 百貨店 | 取り扱う商品の価格帯が高くなる傾向にあるため、高いレベルの接客が求められる。 商品知識にもとづいた商品提案やコーディネートのアドバイスをする。 |
| コンビニ | 公共料金の支払い、荷物の受け取り・発送、簡単な調理など、さまざまな業務を担当する。 |
| アパレルショップ | お客様の好みや探しているものをヒアリングし、ニーズに合った商品やコーディネートを提案する。 季節やキャンペーンに合わせて店内の商品レイアウトを調整する。 |
| スーパーマーケット | 商品の加工、品出し、在庫管理を担当する。 他にも、サービスカウンター業務にてお客様からの問い合わせに対応する。 |
| ECサイト | オンライン接客やサイトのデザイン、管理を担当する。 その後、注文情報に沿って商品の梱包と発送する。 |
販売職の主な仕事内容
販売職の主な仕事内容は、以下の5つです。
- 接客・商品説明
- レジ対応・会計業務
- 品出しや在庫管理
- 商品の陳列や売り場作り
- 顧客管理・顧客フォロー
販売職の仕事内容は、多岐にわたります。
すぐに覚える必要はありませんが、全体像を把握するためにも本章の解説を参考にしてください。
1. 接客・商品説明
販売職の仕事内容には、接客・商品説明があります。
接客は、販売職における最も基本で重要な仕事です。販売職として就職した人の多くが最初に経験する業務になります。
お客様とのコミュニケーション力を通じて、ニーズや要望を聞き出しましょう。お客様の希望に合った商品を提案することで、顧客満足度につながります。
また、商品説明はお客様に商品の特徴や使い方、メリットなどをわかりやすく伝える仕事です。
お客様が商品の良さや便利さをすべて理解しているとは限りません。そこで、お客様に納得して買ってもらえるようにサポートしましょう。
2. レジ対応・会計業務
レジ対応・会計業務も重要な販売職の仕事です。
お客様が購入する商品を精算する一連の業務になります。販売職では、接客と並んで重要な役割です。会計業務を誤るとお客様との信頼関係を失うため、細心の注意が必要です。
最近では、一般的なレジに加えて、セルフレジを導入しているスーパーやコンビニが増加しています。通常時は見守りのみで、お客様が操作を誤った際やわからないときに手伝う形です。
一般社団法人全国スーパーマーケット協会が発表した「年次統計調査報告書調査」によると、セルフレジの設置状況は増加傾向にあります。
2023年にセルフレジを設置している企業は31.1%でしたが、2024年には37.9%まで増加しました。とくに保有店舗が多い企業ほど、セルフレジの導入割合が高くなります。
3. 品出しや在庫管理
品出しや在庫管理も販売職に欠かせない仕事です。
品出しは、新しく届いた商品を棚に並べる作業になります。商品が売れることで売場が空きます。売場を放置すると販売機会を失うため、定期的な商品の補充が必要です。
スーパーでは鮮度が重要な食品を扱うため、徹底した管理が求められます。
また、在庫管理は店舗内や倉庫にある商品がどれくらい残っているか把握し、過不足がないように調整する作業です。
期末になると売上に対する売上原価を計算するために欠かせません。企業の利益状況を正しく把握するためにも、適切に取り組む必要があります。
4. 商品の陳列や売り場作り
商品の陳列や売り場作りも販売職の仕事の1つです。
商品の陳列は、売れ行きや季節、イベントに応じた売り場に変更します。お客様の目を引く売り場を用意することで、購買につながります。
「ただ商品を並べる」のではなく、購買意欲を高める工夫が重要です。たとえば、季節感やトレンドに合わせた陳列、POPの作成、棚替え・レイアウトの変更などです。
企業イメージやブランドに合わせることで、より効果的な売り場になります。他にも、商品をお客様の目線に合わせて陳列したり、店内の導線を意識したりすることが重要です。
5. 顧客管理・顧客フォロー
最後の仕事内容は、顧客管理・顧客フォローです。
来店もしくは、商品を購入したお客様に対して継続的に関係を築き、再来店や再購入につなげるための業務になります。顧客満足度を高めることでリピーターが増え、売上につなげます。
販売職は「売ったら終わり」ではなく、売った後も大切です。「一度きりの関係だから」と手を抜いた接客は避けましょう。店舗やブランドイメージに悪影響を及ぼすからです。
顧客管理を専門に担当する人もいますが、販売職が兼任することがあるため、顧客管理の重要性を認識しておきましょう。
販売職の給料・年収はどれくらい?
厚生労働省が運営する職業情報提供サイトの「jobtag」によると、販売職の平均年収は361万です。販売する商品や企業規模によって、正確な金額は異なるため、参考程度に理解してください。
また、厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、日本の平均年収は318.3万円でした。
日本全体の平均と比較して、約48万円高い結果となります。
転職するにあたって、自分のキャリア設計と比較し、問題のない金額であるか検討しましょう。
とくに前職から年収が下がる場合は要注意です。「販売職に絶対転職したい」のような強い意思があれば問題ありません。
しかし、年収が下がることで生活の質や将来に影響が出るなら、よく考えてから転職しましょう。
販売職に必要なスキルや経験
販売職に必要なスキルや経験は、以下の4つです。
- コミュニケーション力
- 提案力
- 協調性
- 商品に関する知識
販売職に必要なスキルや経験を理解しておくことで、転職時に適切なアピールができます。
自分のアピールポイントに迷っている人は、本章の解説を参考にしてください。
1. コミュニケーション力
販売職に必要なスキルの1つ目は、コミュニケーション力です。
販売職は、お客様と密にコミュニケーションしながらニーズを把握し、最適な商品を提案します。お客様のニーズを汲み取り必要な情報が得られなければ、満足してもらえず購入に至らない可能性があります。
また、販売員の印象は売上にも直結するため重要です。適切な会話を通じてお客様に「この従業員なら安心できる」と思わせることで、商品の購入やリピーターにつながります。
さらに、販売職はクレームにも対応します。高いコミュニケーション力を発揮することで、問題を小さなうちに解決することが可能です。
2. 提案力
次に必要なスキルは、提案力です。
販売職では、お客様のニーズを把握した後、最適な商品を提案します。提案力を身に付けることで、商品をより魅力的に伝えることが可能です。
また「おすすめを知りたい」というお客様には、ニーズを聞き出しつつ、商品をわかりやすく説明することが大切です。
たとえば「こちらの器具を使用した結果、2週間で1kg痩せました」のように、具体的な経験を交えましょう。
提案力は、販売職に就くうえで欠かせないスキルの1つです。提案力を身に付けたい人は、まずは相手の話を最後まで聞くことから始めましょう。
3. 協調性
協調性も重要なスキルです。
販売職はチームワークが欠かせません。接客だけでなく、レジや商品管理などさまざまな業務を店舗メンバーと協力して進める必要があります。
協調性を意識することで、業務効率がよりアップするでしょう。
協調性を磨くには、相手の立場や状況を思いやる気持ちが重要です。想像力を働かせることで、スムーズな連携が取れるようになります。
4. 商品に関する知識
販売職は商品に関する知識が欠かせません。
販売職では、商材に対する愛情と知識が重要です。商品知識を蓄えることで、お客様が知らなかった商品の魅力を伝えられます。
また、商品知識が豊富な従業員は、お客様から信頼を得ることが可能です。信頼関係を構築することで「この従業員から商品を購入したい」と思われるでしょう。
扱う商材は自分が好きなものにしてください。好きな分野であれば知識を更新することも苦にならず、強みとして活かせます。
販売職を目指すのに資格は必要?
販売職を目指すのに資格は必要ではありません。
資格を持っていない状態からでも転職することは可能です。資格がない人でも、接客経験をアピールすることでカバーできます。
ただし、資格を取得することで一部の企業では選考が有利になることもあるので、時間に余裕があれば、取得することをおすすめします。
たとえば、以下の資格がおすすめです。
| 資格名 | 役立つ職種 |
|---|---|
| 接客販売技能士 | ギフトショップ、宝飾品店、呉服店 |
| 接客サービスマナー検定 | ブライダル、化粧品販売 |
| リテールマーケティング(販売士)検定 | 百貨店、家電量販店、デパート |
販売職は、業界や業種によって取るべき資格が異なります。
転職前に一度調べておくことで、面接で効果的なアピールが可能です。
販売職に就職するには?仕事の見つけ方
販売職の見つけ方は以下の3種類です。
- 求人サイトに登録する
- アルバイトから正社員を目指す
- エージェントを利用する
販売職に就職する方法は多岐にわたります。
本章の解説を参考にして、自分に合ったものを選択してください。
1. 求人サイトに登録する
まずは、求人サイトに登録する方法です。
自分のペースに合わせて応募できるため、3つのなかでは比較的簡単な方法です。
忙しい人でも問題ありません。仕事の合間や休日など、空き時間に有効活用して探したい人におすすめです。
また、求人サイトは情報収集としても使えます。求人を検索することで勤務地や雇用形態、職種など、転職に必要な情報を一度に閲覧することが可能です。
また、この後紹介するエージェントとの並行利用もおすすめです。多角的に情報収集でき、選択肢を広げられます。
販売職への転職に興味がある人は、一度求人サイトに登録してみましょう。
2. アルバイトから正社員を目指す
販売職には、アルバイトから正社員になる方法があります。
接客や販売の仕事はアルバイト採用が豊富に存在します。アルバイトとして入社し、経験と実績を積んだのち、正社員を目指すのも1つの手段です。
ただし、正社員として登用されるには時間がかかります。「1年以内には正社員になりたい」のようにキャリア設計を明確にしましょう。
そこで、アルバイトから正社員を目指す人は、面接時に正社員になった実績や人数、かかった期間などを質問してください。転職するか迷った際の検討材料になります。
販売職への転職にハードルを感じた人は、アルバイトも視野に入れてください。
3. エージェントを利用する
販売職に転職するには、エージェントの利用がおすすめです。
エージェントを利用することで、自分の希望に合った販売職の求人を紹介してもらえます。
たとえば、勤務地にこだわりたい人なら、異動や転勤がない求人を探してくれます。他にも、扱う商品を決めている人には、条件に見合った求人を用意してくれるでしょう。
さらに、エージェントは書類添削や面接対策などもサポートしてくれます。一人で転職活動するのが不安な人は、エージェントに一度相談してみましょう。
ジェイックでも就職・転職支援を行っており、20代や第二新卒の若手に特化した転職支援サービスです。
ビジネスマナーやコミュニケーション力など、転職が有利に働く研修が豊富に用意されています。ジェイック独自の研修を受講して、納得いく転職にしてください。
販売職の内定を勝ち取るためのコツ
販売職の内定を勝ち取るためのコツは、以下の2つです。
- 転職の目的を明確にする
- 自己分析を通じて適切な企業選びを行う
転職は自分でゴールを設定し、取り組むことが重要です。
本章では、販売職に転職するためのコツを解説します。
1. 転職の目的を明確にする
まずは、転職の目的を明確にしましょう。
自分なりの転職軸を作成することで、納得のいく転職になるからです。
販売職は、業種や業態ごとに求められるスキルや勤務条件が異なります。適当に選んでしまうと、自分の希望に合わない企業に転職する可能性があります。
たとえば、キャリアアップや休暇の取りやすさなど、転職の目的を明らかにしましょう。他にも、現職の不満も言語化できるようにしてください。
残業時間が多すぎる、将来が見通せないなど、転職を志すきっかけも用意しましょう。転職に迷った際の判断材料になります。
効率良く転職活動をして内定を取りたい人は、最初に転職の目的を決めましょう。
2. 自己分析を通じて適切な企業選びを行う
自己分析を通じて適切な企業選びを行うことも重要です。
企業ごとに社風や働き方が異なるからです。とくに経営理念や慣習などは、自分一人の力で変えられる可能性は低いでしょう。
そこで転職する際は、あらかじめ自分の価値観と合う企業を選ぶことが重要です。
たとえば、ノルマやキャリアパスなど、自分に合った条件を選ぶことで長期的に働ける可能性が高まります。カジュアル面談や面接での逆質問からチェックしておきましょう。
また、販売職は未経験者でも転職は可能です。経験値の代わりに自己分析を徹底して、自分の魅力をアピールしましょう。
販売職のやりがいや魅力
販売職のやりがいや魅力は、以下の4つです。
- お客様から直接感謝を言われる
- 自分の好きなものに関われる
- 販売スキルや提案力を身に付けられる
- ビジネス視点で物事を考える力が育つ
販売職への転職に悩んでいる人は、本章の解説を読み、一歩を踏み出す勇気にしてください。
1. お客様から直接感謝を言われる
販売職は、お客様から直接感謝を言われる仕事です。
販売職はお客様と直接関われるため、反応がダイレクトに伝わります。その結果、お客様が喜ぶ姿を見られるため、仕事にやりがいを感じるでしょう。
他にも、お客様から感謝の言葉をもらえることがあります。事務職や技術職のように、お客様と関わる機会が少ない職種と比較し、販売職ならではの魅力です。
会話が得意な人は、強みを活かせるため仕事が楽しくなるでしょう。
2. 自分の好きなものに関われる
自分の好きなものに関われるのも販売職のやりがいです。
販売職は、自分が好きな商品を扱うことで、仕事へのモチベーションを高められます。
たとえば、自動車が好きな人なら自動車の販売員に就職することで、好きなものに囲まれた職場になるでしょう。さらに、職場で働く従業員も似た価値観を持っている可能性があるため、居心地の良い職場環境になります。
お客様に対しても同様です。同じ趣味を持つ方と接客することで、楽しい環境で仕事ができ、仕事に魅力を感じるでしょう。
3. 販売スキルや提案力を身に付けられる
販売スキルや提案力を身に付けられるのも販売職ならではです。
販売職は、お客様のニーズに応じてさまざまな角度から提案します。試行錯誤するなかで実践的な販売スキルが身に付くでしょう。
また、販売職の経験は、どのような仕事でも役立つスキルです。ビジネスマナーや言葉遣いなど、社会人として必要な基本的な能力を鍛えられるため、どの職場でも活躍できるでしょう。
販売職以外にも、営業職や企画職などに異動した場合でも通用します。
4. ビジネス視点で物事を考える力が育つ
販売職は、ビジネス視点で物事を考える力が育つ職種です。
販売職で成果を出すには、顧客満足や売上を意識する必要があります。経験を積むなかで経営視点を身に付けることが可能です。
とくに、キャリアアップを希望する人は、ビジネス視点での思考を練習しましょう。店舗責任者になるアピールになります。
もし、昇進できれば「ヒト・モノ・カネ」の管理も任され、店舗運営に必要な実践経験を積めるでしょう。
販売職の大変さやつらさ
販売職の大変さやつらさは、以下の4つです。
- 土日祝は休みにくい
- 売上目標やノルマのプレッシャーがある
- 立ち仕事が多く体力的にきつい
- お客様から直接クレームを言われることがある
転職は、デメリットも理解しておくことが大切です。入社後に後悔しないためにも本章の解説を最後までご覧ください。
1. 土日祝は休みにくい
販売職は土日祝が休みにくい仕事です。
販売職はサービス業になるため、多くのお客様が訪れる土日祝は、休みにくい環境です。
たとえば、GWやお盆、年末年始などは繁忙期に該当するでしょう。本来は休みたいところですが、企業としては稼ぎたい時期になるため、出勤を余儀なくされるでしょう。
販売職に転職した結果、カレンダー通りの友人と都合を合わせるのが難しくなるため、人によってはストレスになります。
販売職に転職する前には、休日の過ごし方に問題がないか検討しましょう。深く考えずに転職すると、後悔する原因になるため注意してください。
2. 売上目標やノルマのプレッシャーがある
販売職は、売上目標やノルマのプレッシャーがあります。
チームもしくは、個人ごとの売上目標があらかじめ設定されているからです。販売職は、売上目標やノルマを達成できるよう意識して働くことが求められます。
その結果、目標やノルマが大きなプレッシャーとなり、仕事の大変さにつながるでしょう。
また、目標やノルマは可視化することが可能です。目標やノルマを達成できたかどうか、一目瞭然であるため、不安やストレスを強く感じる人には合わない可能性があります。
自分の性格が販売職とマッチしているかチェックしておきましょう。
3. 立ち仕事が多く体力的にきつい
立ち仕事が多く体力的にきついのが販売職です。
販売職は、フロア内にて立ったまま働くのが基本です。さらに、お客様から常に見られている意識が求められます。
普段体を動かさない人にとっては体力的にきつい可能性があります。
また、販売職は顧客がいないときでも気を抜けない仕事です。もし、気を抜いた状態で仕事をしていると、お客様に悪い印象を与えます。
フロアに立っている最中は、いつでも接客できる状態であることが求められるため、きついと感じる人はいるでしょう。
そこで、休日には体調管理や身体のメンテナンスに努めてください。
4. お客様から直接クレームを言われることがある
販売職は、お客様から直接クレームを言われることがあります。
販売職は店舗の顔として接客するためです。店舗に非がない場合でも謝罪することがあるため、冷静な対応力が求められます。
たとえば、ダイエット食品を購入するにあたって、成果に個人差があることを説明したとします。しかし、理想の成果が出ないことにクレームを入れる人もいるでしょう。
自社に落ち度がない場合でも謝罪することになるため、人によっては大きなストレスとなります。
転職前にお客様対応が中心の仕事であることを理解し、それでも販売職を志望するのか考えておきましょう。
販売職に向いている人の特徴
販売職に向いている人の特徴は、以下の4つです。
- 人と関わるのが好きな人
- マルチタスクが得意な人
- 柔軟性のある人
- 数字に抵抗がない人
自分が販売職に向いていることか確認し、向いているなら自分の強みを発揮したエピソードと絡めて面接で強みをアピールしましょう。
1. 人と関わるのが好きな人
人と関わるのが好きな人は販売職に向いています。
販売職の仕事は、お客様との会話が中心の仕事であり、コミュニケーション能力が重要です。お客様のニーズを会話から引き出し、適切な商品を提案する力が求められます。
また、販売職の印象は売上に影響します。適切な言葉遣いや明るい表情などが自然にできる人は、お客様とスムーズに信頼関係の構築が可能です。
他にも、販売職はお客様からのクレームにも対応します。販売職側も感情的になってしまうと、収拾がつかなくなるでしょう。どんな場面でも冷静に対応できる力を身に付けましょう。
2. マルチタスクが得意な人
マルチタスクが得意な人は、販売職で活躍できます。
販売職は一度に多くの作業を同時進行するためです。たとえば、接客はもちろんのこと、商品管理や売上管理も担当します。他にも、売り場の設営や導線を意識する必要があります。
また、複数のお客様対応を同時にこなす場面が多く、臨機応変に対応できる人が販売職に向いています。
とくに販売職は繁忙期が存在します。普段の業務に加えて、多くの業務を迅速かつ、丁寧に対応しなければなりません。
そこで、優先順位を考えながら業務をこなすことで、作業効率をアップさせられます。
3. 柔軟性のある人
柔軟性のある人も販売職に向いている人です。
販売職は、お客様ごとのニーズに応じた接客と提案が求められます。季節や流行を考慮したり、予算に合わせて提案したりすることで、状況に応じた柔軟な判断が可能です。
たとえば、お客様はA商品がお得だと思っていても、実はB商品のほうがお買い得だったとします。柔軟な思考でお客様に説明することで、顧客満足度をアップさせるきっかけになるでしょう。
また、クレームなど予期せぬトラブルにも対応します。マニュアルがすべて当てはまるかはわかりません。販売職は、状況に応じて臨機応変に対応できる力が必要です。
4. 数字に抵抗がない人
最後に紹介する販売職に向いている人は、数字に抵抗がない人です。
販売職では接客に加えて、レジ締めなど数字を正確に扱う業務も担当します。他にも、売上管理や在庫管理も販売職の仕事です。
たとえば、売上金額とレジ内の金額が合わない場合、どこでミスが起こったのか確認する必要があります。数十円、数百円の誤差でも見逃さず、慎重に対応する力が重要です。
また、販売職はチームもしくは、個人ごとに売上目標が設定されています。数字を追いかけることが好きな人は、目標達成に向けて積極的に行動できるでしょう。
販売職に向いていない人の特徴
販売職に向いていない人の特徴は、以下の3つです。
- 人とあまり関わりたくない人
- コツコツと一人で仕事をしたい人
- クリエイティブさを発揮したい人
自分の価値観が販売職とマッチしているか確認するために、本章を参考にしてください。
1. 人とあまり関わりたくない人
人とあまり関わりたくない人は、販売職に向いていません。
販売職は、お客様と会話しながら適切な商品を提案します。お客様との距離が近いため、感謝の言葉を直接もらえるやりがいのある仕事です。
しかし、人と話すことが苦手であり、接客自体に魅力を感じられない人には向いていない可能性があります。
勤務時間の多くを人と話すことになっても問題がないか、転職前に検討しておきましょう。
2. コツコツと一人で仕事をしたい人
コツコツと一人で仕事をしたい人は、販売職に合わない可能性があります。
販売職は、チームで連携しながら作業するからです。一人で黙々と作業したい人や、マニュアル通りに業務を進めたい人には不向きな可能性があります。
たとえば、販売職はお客様ごとに接客方法や話し方を変えます。一人ひとりに合った接し方にすることで、効果的に信頼関係が構築可能です。
しかし、再現性や正確性には欠けるでしょう。
そこで、正確な作業を得意とする人は、事務職などに向いている可能性があります。販売職が合わないと感じた人は、他の職種にも目を通してみましょう。
3. クリエイティブさを発揮したい人
クリエイティブさは販売職に向いていません。
販売職は、店舗の制約やブランドの方針があるため、完全に自由な発想で仕事をするのは困難です。もちろん、現場の声として伝えることは可能ですが、採用されない可能性があります。
他にも、働くなかで改善案を思いついたとしても、実現させるにはさまざまなハードルが存在します。場合によっては却下され、仕事のモチベーションを失うでしょう。
そこで、自由な創作を重視する人は、美容師やデザイナー、研究職などの職種が適している可能性があります。
転職は自分の強みを活かすことが重要です。販売職が自分に合っているかチェックしましょう。
販売職のキャリアパス・将来性
販売職は店舗スタッフから始まり、主任や店長、マネージャー、SVなどへのキャリアアップが一般的です。
現場での実績次第では、本社勤務として商品管理や広報などの業務に携わることもあります。
キャリアアップしても現場に関わっていきたい人は、前者がおすすめです。一方で、販売職を裏から支えたい人は、本社勤務が合っています。
また、販売職で培ったスキルを活かし、個人営業や他の接客業へキャリアチェンジすることも可能です。
ただし、近年はECサイトの登場により、販売職は厳しい環境になっています。店舗に直接足を運び、店員との会話を通じて商品を購入する機会が、減少していることを理解しておきましょう。
今まで培った強みをアピールして販売職を目指そう
この記事では、販売職の仕事内容から年収、必要なスキルについて解説してきました。
販売職は、直接お客様と関われる職種の一つです。お客様からの言葉によって仕事にやりがいを感じられるでしょう。
一方で、柔軟な対応が求められるため、自分の価値観にマッチした職種であるか確認することが大切です。
そこで、自分に合った販売職に転職するために、ジェイックの利用がおすすめです。
豊富な求人数に加えて、独自の研修があります。販売職が未経験でも、ビジネスマナーを身に付けることが可能です。
求職者は無料で利用できるので、一度ジェイックにご相談ください。





































