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高校中退は就職できない?就職率やおすすめの就職先を紹介

高校中退は就職できない?就職率やおすすめの就職先を紹介

高校中退者は就職できないわけではありません。なぜなら高校中退者の正社員就職率は3割を超えているからです。

また、高校中退者におすすめの就職先としては、ITエンジニアや営業職など、学歴ではなく実績や成果で評価してもらえる環境が挙げられます。

この記事では高校中退者の就職率やおすすめの就職先、就職成功のためのコツなど、高校中退から就職を目指す人に向けて役立つ情報を紹介しています。

高校中退で就活がうまく行かないと感じている人や、おすすめの就職先を知りたいと感じている人は、ぜひ最後まで読んでください。

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高校中退でも就職はできる?

高校中退でも就職は十分可能と言えます。

なぜなら高校中退者の就職率は、事実として3割を超えているからです。

また、社会人経験やスキルを積むことで学歴をカバーできる場合があること、若手の育成に熱心な企業があることも理由として挙げられます。

高校中退から就職を成功させるために、まずは中退者の就職に関する現状を知ることで、就活を有利に進めることができるでしょう。

それぞれ詳しく解説しますので、一つずつ理解しながら読み進めてください。

1. 高校中退者の就職率は3割を超えているから

高校中退者の最終学歴は中卒になりますが、中卒で学校に通っていない若年労働者の正社員就職率は、厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」によると34%です。

正社員以外の労働者は66%であるため、雇用形態にこだわらなければ就職できる可能性はさらに高くなります。

上記をふまえると、正社員としてはもちろん、正社員以外の形であっても高校中退からの就職は十分可能と言えるでしょう。

2. 学歴を重視しない求人があるから

人材不足の業界は、学歴よりも現場で働ける人を求める傾向にあります。
そのため、高校を中退していても、正社員として就職しやすいです。

一例として、高校中退の人におすすめの業界を記載します。

  • 建設業
  • 介護
  • サービス業

学歴を重視しない求人を見つけるには、求人サイトやハローワークなどで「学歴不問」を条件に選択してから求人検索するとよいでしょう。

まずは大手求人サイト、ハローワークインターネットサービスなどを使って探してみてください。

3. 経験やスキルがあれば学歴をカバーできるから

アルバイトや派遣を含め、仕事の経験やスキルを身につけることで、正社員として就職できる可能性もあります。

とくに経験が活かせる仕事であれば、正社員就職の成功率が高くなるでしょう。

もし働いた経験がない場合は、アルバイトのほかに職業訓練などで知識やスキルを身につけることも有効です。

仕事に活かせるスキルや学習経験があれば、採用に対して前向きになってもらいやすいので、必要であれば挑戦することをおすすめします。

4. 若手を育成したいと考える企業もあるから

高校を中退してから働いていない人は、特定の企業文化や仕事の進め方に染まっていない状態であるため、丁寧に教育して活躍してもらいたいと考える企業もあります。

そういった企業であれば、学歴ではなく人柄や礼儀、就業意欲などを見て、長期的な育成とフォローをしてくれることも多いです。

手厚い研修制度や質問しやすい環境があれば、高校中退からでも努力次第で活躍しやすいと言えるでしょう。

高校中退は就職できないと言われる5つの理由

高校中退は就職できないと言われる理由として、最終学歴が中卒扱いになることが挙げられます。

中卒扱いだと求人の選択肢が狭くなりやすく、高校を中退したことからマイナスな印象を企業側に与えやすいことも理由と言えるでしょう。

企業にマイナスな印象を与えてしまう状況での就活は長期化しやすく、さらに就職が難しくなる傾向があります。

高校中退から就職を成功させるためには、中退者の就職が難しいと言われる理由について理解することも重要ですので、詳しく解説します。

1. 最終学歴が中卒扱いとなるから

最終学歴が中卒扱いになると、就職で不利になりやすいと言えます。

理由は以下の通りです。

  • 高卒以上の求人への応募ができず、選択肢が限られてしまうから
  • 教育が長引く可能性を企業から敬遠されやすいから

応募できる求人数が少なくなってしまいますので、面接や内定の数も減ってしまいます。

また、研修制度やフォロー体制があったとしても、活躍までの教育時間が必要以上に伸びると感じられてしまい、採用を控える場合もあります。

中卒であれば仕事をしたことがない場合もあるため「責任感を持って働かなければならない」などの心構えも教育しなければなりません。

2. 求人の選択肢が狭くなりやすいから

ハローワークに掲載されている中卒新卒者向けの求人数は、厚生労働省「令和6年度高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・休職・就職内定状況とりまとめ(9月末現在)」によると1,007件です。

一方で、リクルートワークス研究所「第42回ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)」によると、大卒者向けの求人数は76.5万件でした。

高校中退者の就職率は約35%なので、就職できないわけではありませんが、できる仕事は限られるとも言えます。

求人情報の傾向として、中卒と大卒では仕事で求められる知識やスキルが異なり、大卒者には論理的思考力や文章読解力、専門分野の基礎知識が問われます。

一方で、中卒者には教育コストをあまりかけられない場合もあるため、肉体労働やマニュアル化された単純作業などが求められやすい傾向があると言えるでしょう。

3. 若すぎると判断されやすいから

高校中退をした時点での一般的な年齢は15歳~17歳であり、義務教育を終えてから時間があまり経っていません。

そのため企業から、敬語やビジネスマナーを知らないのではないか、遅刻や欠勤をするのではないかと懸念される場合があります。

多くの場合、企業で働く人の年齢は20代以上ですので、うまく周りとコミュニケーションをとれるのか心配されることもあります。

4. 中退するとマイナスな印象を与えやすいから

高校中退は就職できないと言われる理由として、中退するとマイナスな印象を企業に与えやすいことが挙げられます。

高校中退者に対して企業が持ちやすい印象例は、下記のとおりです。

  • 仕事もすぐに辞めてしまうのではないか
  • 人間関係に問題があったのではないか
  • 生活リズムが整っておらず、遅刻や欠勤をするのではないか

高校を中退した理由は、企業が納得する形で説明できるように準備をする必要があります。。

5. フリーターやニートの期間が長くなりやすいから

高校中退は就職できないと言われる理由として、フリーターやニートの期間が長くなりやすいことも挙げられます。

なぜならフリーターとして働いていたとしても、職歴とみなされず、空白期間だと認識されて選考が進まないケースもあるからです。

事実として、空白期間が長くなると就業意欲や能力の面で、企業からは不安に思われてしまいます。

就職で不利にならないためには、空白期間が生じた理由、空白期間に何をしていたのか、今後はどのように働いていきたいのかを明確に伝えることが重要です。

高校中退者におすすめの就職先9選

高校中退者におすすめの就職先として、プログラマーやシステムエンジニア、インフラエンジニアなどのIT系が挙げられます。

なぜなら人手不足であり、資格取得やスキルの向上など努力次第でキャリアアップや長期的な活躍が実現できるからです。

営業職や販売職も、どの業界や企業でも活かせる能力を身につけられ、学歴に関係なくキャリアアップできるのでおすすめです。

介護職やドライバーなどの人手不足で必要不可欠な職種も、学歴ではなく資格や経験で長く活躍できるのが魅力と言えるでしょう。

高校中退者におすすめの職種を知ることは、就職活動はもちろん、入社後の活躍にも役立ちますので、それぞれ詳しく解説します。

プログラマー[高校中退者におすすめの就職先 1/9]

プログラマーは需要が強く、知識やスキルの向上など、努力次第でキャリアアップできるため、高校中退者におすすめです。

主な仕事内容は、システムエンジニアが作成した詳細設計に基づき、プログラムを作成し、動作確認を行うことです。

また、開発したプログラムの説明や、動作確認のテスト結果などを作成することもプログラマーの仕事として挙げられます。

平均年収574.1万円(プログラマーの場合)
必要なスキル・設計書に関する読解力
・コーディング
関連する資格・ITパスポート
・基本情報技術者
仕事に就くには・プログラミング言語(Java、PHP、Rubyなど)を学習する
・ITパスポートなどの資格取得に向けた学習をしつつ、プログラマーの募集を見つけて応募する

システムエンジニア[高校中退者におすすめの就職先 2/9]

システムエンジニアは、プログラマーと同じく着実に実績と信用を得ることで挑戦できる場合もあるため、高校中退者におすすめです。

主な仕事内容としては、顧客の要望を分析しながらヒアリングを行い、システムの設計・開発をすることが挙げられます。

ITに関する幅広い知識やスキルに加え、顧客の要望を適切に把握し、プログラマーに仕事を伝えるための言語化力が求められます。

平均年収574.1万円(システムエンジニアの場合)
必要なスキル・論理的思考力
・言語化力
関連する資格・応用情報技術者試験
・情報セキュリティマネジメント試験
仕事に就くには・資格取得に向けた学習をしつつ、システムエンジニアの募集を見つけて応募する
・プログラマーとして勤務しつつ、学習や経験を重ね、システムエンジニアの募集に挑戦する

インフラエンジニア[高校中退者におすすめの就職先 3/9]

インフラエンジニアは、資格取得やスキルの向上などの努力次第でキャリアアップと安定した就業が実現できるため、高校中退者にもおすすめです。

主な仕事内容としては、通信に必要不可欠であるネットワークやサーバーの構築と維持・運用を行うことが挙げられます。

専門用語も多く、担当する業務によっては夜勤も発生しますが、縁の下の力持ちとして社会全体に貢献しながら活躍できる仕事です。

平均年収628.9万円(電気通信技術者の場合)
必要なスキル・論理的思考力
・読解力
関連する資格・CCNA
・LPIC
仕事に就くには資格取得に向けた学習をしつつ、インフラエンジニアの募集を見つけて応募する

IT系は狙い目

IT系の職種は、スキル重視なので高校中退者に狙い目の業界です。若いうちからスキルを学べば、20代のうちに稼ぐこともできます。そして、今後もまだ伸びていく業界なので、上昇気流にのれます。今のうちからスキルを磨けば、将来も安定して稼ぐことができるでしょう。

公務員[高校中退者におすすめの就職先 4/9]

高校中退者でも、公務員になることができます。
公務員の中には、中卒でも応募できる仕事があるのです。

具体的には、このような種類の職種があります。

  • 税務職員
  • 航空保安大学校学生
  • 気象大学校学生
  • 海上保安大学校学生
  • 海上保安学校学生
  • 入国警備官
  • 皇宮護衛官

ただし、公務員になるには公務員試験に合格しないといけません。
試験内容は5教科なので、中学・高校時代のような勉強が必要です。

公務員試験の勉強はハード

公務員試験のレベルは、決して簡単ではありません。もちろん、かなり勉強しないと合格できません。公務員試験は、一次試験に筆記試験、二次試験に面接、となっているケースが多く、一次試験の筆記のウェイトが大きいです。

つまり、勉強できないと公務員になれません。最低でも1日6時間以上は勉強しないと、難しいでしょう。

平均年収481.4万円(地方公務員の場合)
必要なスキル・関係各所との調整能力
・事務処理能力
関連する資格Microsoft Office Specialist
仕事に就くには・公務員試験に合格する
・ExcelやWordなどのパソコンスキルを身に着けておく

公務員=安定ではないので注意

「公務員はクビにならない」と思われがちですが、クビになることもあります。
事実、千葉市・大阪市・夕張市では、公務員のリストラがありました。「公務員になれば一生安泰」ではないので、くれぐれも勘違いしないようにしてください。仕事である以上まじめに働くことは、どの仕事でも一緒です。

営業職[高校中退者におすすめの就職先 5/9]

営業職は学歴ではなく、実績や結果次第で給料や役職を上げることができますので、高校中退者におすすめと言えます。

主な仕事内容としては、お客様の問題解決のために商品やサービスを提案し、契約をお預かりすることです。

扱う商品やお客様によって臨機応変な対応が求められますが、お客様と自社両方の利益を考えられる人は活躍しやすいでしょう。

平均年収618.3万円(食品営業の場合)
必要なスキル・ヒアリングスキル
・プレゼンスキル
関連する資格・ITパスポート(IT系営業の場合)
・宅地建物取引士(不動産営業の場合)
仕事に就くには・営業職の募集を見つけて応募する
・契約をお預かりする重要性を理解する

販売職[高校中退者におすすめの就職先 6/9]

販売職は接客経験を活かせる上、実績や努力によるキャリアアップが実現しやすいので、高校中退者におすすめです。

主な仕事内容としては、店舗での接客販売、店舗レイアウトの変更、売上予算やスタッフの勤怠管理などが挙げられます。

正社員として販売職に就く場合は、アルバイトのような接客だけではなく、お店全体の売上や成長を見据えた対応が求められます。

平均年収369.4万円(衣料品販売の場合)
必要なスキル・コミュニケーション力
・取り扱う商品について学習する力
関連する資格・販売士検定
・接客サービスマナー検定
仕事に就くには・販売職の募集を見つけて応募する
・アルバイトと正社員の責任の違いを理解する

飲食店スタッフ[高校中退者におすすめの就職先 7/9]

飲食店スタッフは、アルバイトの経験を活かして働くことができるため、高校中退者におすすめの仕事です。

主な仕事内容としては、接客、調理、配膳、テーブルや食器の片付け、会計などが挙げられます。

それ以外にも、店舗全体の管理能力が求められることもあり、自分の努力や頑張りによってキャリアアップができます。

平均年収358.4万円(飲食チェーン店店員の場合)
必要なスキル相手や状況に応じた対応力
関連する資格・調理師免許
・レストランサービス技能士
仕事に就くには・飲食店スタッフの募集を見つけて応募する
・正社員とアルバイトの働き方の違いを理解する

介護職[高校中退者におすすめの就職先 8/9]

介護職は学歴よりも、人柄やコミュニケーション力を重視する傾向があるため、高校中退者におすすめの仕事と言えます。

主な仕事内容としては、施設利用者の食事、排せつ、入浴などの生活全般における介助が挙げられます。

介護福祉士やケアマネジャーなどの資格もあり、学習と経験を重ねることでキャリアアップも実現可能です。

高齢社会である日本において、ますます必要とされる仕事でもありますので、安定することを大切にしたい人は働きやすいでしょう。

平均年収376万円(施設介護員の場合)
必要なスキル相手や状況に応じた対応力
関連する資格・介護福祉士
・ケアマネジャー
仕事に就くには介護職の募集を見つけて応募する

ドライバー[高校中退者におすすめの就職先 9/9]

ドライバーは通信販売などの成長に対し、人手不足が続いていることから、高校中退者にもおすすめの仕事です。

主な仕事内容としては、荷物の配達、お客様の送迎、大型車両の運転などが挙げられます。

運転が好きで、地理に強い人は活躍しやすいでしょう。

また、大型免許やフォークリフト免許などを取得することで、一層安定した収入を得やすくなることも魅力の一つです。

平均年収394.5万円(ルート配送ドライバーの場合)
必要なスキル運転スキル
関連する資格・普通自動車免許
・フォークリフト運転技能者
仕事に就くにはドライバー職の募集を見つけて応募する

高校中退の就職にまつわるメリット3選

高校を中退して就職するメリットとして、すぐに社会に出られることが挙げられます。

仮に17歳で社会に出た場合、大卒者より5年早く働き始めることができるため、スキルや知識を身につける際に有利と言えるでしょう。

また、高卒の学校推薦の就職よりも選択肢が多く、就職時のライバルが少ないこともメリットです。

高校中退の場合、学校推薦に縛られることなく仕事を探すことができる上、すぐにでも働ける人材を探す企業からは重宝されやすいです。

高校中退の就職にまつわるメリットについて詳しく解説しますので、理解しながら読み進めてください。

1. すぐに社会に出られる

高校中退の就職に関するメリットは、すぐに社会に出られることです。

もし16歳で社会に出た場合、一般的な高卒者と比べて2年、大卒者と比べると6年早く社会人になることができます。

一例として、早く社会に出るメリットを記載します。

  • 早く収入を得ることができる
  • 社会人としての知識やスキルが身につく
  • 環境によっては早くから昇進することもできる

そのため経済的に早く自立したい人には、高校を中退して就職するメリットがあると言えるでしょう。

2. 高卒の学校推薦の就職より選択肢が多い

高校中退だと、スキルが身につくのも早いですね。若くして社会に出ているからです。経験年数がものをいうスキルなら、高校中退者の方が圧倒的に有利です。

高校中退者の場合、ハローワークや求人サイト、エージェントなどあらゆる手段から求人を探せます。

高卒者の場合は4月入社が一般的ですが、高校中退者は時期に縛られずに就活できることもメリットと言えるでしょう。

職業訓練校で資格を取得してから正社員を目指す、まずは派遣やアルバイトの経験を積むなど、自由に就活できる良さがあります。

3. 就職時のライバルが少ない

高卒ですぐ就職するときは、学校推薦の就職者が多いです。学校推薦だと1人1社の応募が多く、選択肢が狭いです。
求人情報も多くないので、少ない選択肢から選ばなければいけません。それに比べたら、高校中退者の就職の選択肢は圧倒的に多いので有利です。

即入社が可能な若手を探す企業にとっては、すぐに入社できる高校中退者を採用したいと考える傾向にあります。

学校卒業後の就職であれば4月入社が一般的ですが、4月より早く人材を確保したいと考える企業にとって、高校中退者は嬉しい存在にもなりえます。

高校中退の就職にまつわるデメリット2選

高校中退からの就職にまつわるデメリットは、給料と役職が上がりにくいことです。

なぜなら多くの企業では、賃金額だけではなく、昇給幅や昇格基準の一つに学歴があることも確かだからです。

高校中退から就職するにあたって、メリットだけでなくデメリットや注意点について事前に理解しておくことで、就職に役立ちます。

それぞれ詳しく解説しますので、メリットと併せて理解することで、自分はどうしたらよいかを考えてみてください。

1. 給料が上がりにくい

10名以上の会社において1年間の平均賃金は、e-Stat「令和6年賃金構造基本統計調査」によると526万9,900円ですが、中卒は426万8,800円であることが分かりました。

上記における1年間の平均賃金は、「きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で計算されています。

給料が上がりづらいことのデメリットは、下記のとおりです。

  • 貯金が増えづらい
  • 仕事へのモチベーションが保ちづらい
  • 周りの人と比べて給料が上がっていない場合に焦ってしまう

デメリットを見て嫌だと感じた人は、自分の努力や実績次第で給料を上げやすい環境を選ぶとよいでしょう。

2. 昇進しづらい

大学と中卒それぞれの課長職の数を比較すると、総務省「第2統計表(基幹統計調査関係)」によれば、大卒では18,040名に対し、中卒は6名でした。

企業や業界によっては、大卒に対して一定の学力と論理的思考力があると判断することから、学歴を昇進への評価基準にする場合もあります。

中卒は現場仕事が多い印象ではありますが、成果主義の会社や職種を選んで結果を出せば、学歴関係なく昇進することができます。

中退した方専門の就職支援サービス
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高校中退から就職を成功させる6つのコツ

高校中退から就職を成功させるコツとして、すぐに辞めないアピールをすることが重要です。

なぜなら企業としては、学校同様に仕事をやめてしまうのではないかと懸念することから、結果的に不採用にされてしまうためです。

場合によってはアルバイトから正社員を目指したり、資格取得に励んだりすることも、高校中退から就職を成功させるコツと言えます。

高校中退からの就職を成功させるためのコツについて理解することで、就活を有利に進めることができますので、詳しく解説します。

1. すぐに辞めないアピールをする

就職面接では、すぐに辞めないアピールをしましょう。
「高校中退=嫌なことがあると辞めてしまうというイメージ」を持たれているからです。

具体的には、長続きした体験談を伝えましょう。

  • 資格の勉強を1年続けた
  • 中学の部活を3年間やり通した
  • アルバイトを3年やった

継続力がある人だと伝われば、採用担当者の不安を取り除けて、採用されやすくなります。

コミュニケーションできることをアピールする

就職面接では、コミュニケーションスキルがあることをアピールしましょう。
「高校中退=集団行動が苦手」と思われているからです。

具体的には、コミュニケーションスキルがわかる体験談を伝えてください。

  • アルバイトで、職場の人たちと良好な関係を維持している
  • 高校時代の友達とは、今も仲良くしている
  • 友達が多い

コミュニケーションスキルがあるとわかれば、会社でもやっていける人に見えて、採用されやすいです。

2. コミュニケーションに問題がないとアピールする

意中の企業がアルバイトを募集していれば、まずはアルバイトからやってみても良いでしょう。正社員登用がある会社なら、正社員になれる可能性もあります。「正社員登用」とは、働きぶりの良いアルバイトの人を、正社員として採用する制度のことです。

正社員登用がある会社は、ホームページに明記されていることが多いので、事前に確認しましょう。

3. アルバイトから正社員就職を目指す

就職に役立つ資格を取得するのも有効です。
資格を取ることで、明確にスキルを証明でき、資格を取るために励んだ通り、あなた自身が学習することができることが伝わるというメリットがあります。

また、学歴がなくても、資格があれば学歴の分をカバーできます。就職に役立つ資格には、宅地建物取引士や電気工事士、大型車の運転免許などがあります。
いずれも、資格がないと仕事ができない「独占業務の資格」です。

独占業務の資格は免許に近いので、採用される確率がグンと上がります。

ただし、正社員登用制度があれば必ずしも正社員になれるわけではないことにも注意が必要です。

実際、厚生労働省「労働経済暴行調査(令和7年2月)の概況」によると、正社員登用制度があるにもかかわらず正社員登用実績がない事業所の割合は34%と言われています。

正社員登用制度の活用を考えている場合は、実際に登用された人の有無や登用基準について面接で確認することをおすすめします。

高校中退者の就職で有利になりやすい資格

高校中退者の就職で有利になりやすい資格例を記載しますので、参考にしてください。

資格名資格の特徴活かせる仕事
介護職員初任者研修介護職として働く上で必要となる基本的な知識や技術を習得するもの・訪問介護
・施設介護
第二種電気工事士一般住宅や小規模店舗など、600V以下の低圧で受電する設備の電気工事に従事できる国家資格・電気工事士
・ビルメンテナンス
基本情報技術者試験ITエンジニアの基礎知識と技能を証明する国家試験・プログラマー
・システムエンジニア
・インフラエンジニア

なお、保育士も高校中退者の就職で有利になりやすい資格ではありますが、対象施設に5年以上かつ総勤務時間が7,200時間以上あれば受験可能です。
保育補助としての勤務も当てはまります。

高校中退の就職にあまり役立たない資格

簿記やファイナンシャルプランナー、MOSなどの資格は、いかにも就職に有利そうですが、特別有利なものではありません。
もちろん、ないよりはあった方がいいですが、これらの資格が決め手で採用されることは少ないです。

なぜなら「独占業務の資格」じゃないからです。

履歴書に書けることが増えるメリットはありますが、思いのほか効果は薄いです。

5. 高卒認定を取得する

高卒認定を取得するのも有効です。
「高卒レベルの勉強はできる」と証明できるからです。

採用担当者が懸念しているのは「簡単な計算とか、簡単な文章も読めなかったらどうしよう」という不安です。そのため、高卒レベルの学力があることを証明できる高卒認定は、就職でもプラスに働きます。

6. 高校への再入学

正直、就職にベストな方法は「高卒資格」を取得することです。
冒頭でもお伝えしたとおり、高卒になれば就職の選択肢が広がるからです。

高校中退のまま就活を頑張るのも良いですが、高卒になってからの方が人生の可能性が広がります。

高卒資格を取得する方法は、下記のとおりです。

  • 高校への再入学
  • 定時制高校に入学する
  • 通信制高校で学ぶ

近年は通信制高校に通う人が増えています。
通信制高校は通学日数が少ないため、効率的に勉強できます。可能であれば、高卒資格を取得しましょう。

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高校中退からの就職に関するよくある質問3選

1. 高校を中退したら就職できない?

高校を中退したからといって就職できないわけではありません。

ジェイックでは過去に高校を中退した方であっても、18歳以上の方であれば就職支援を実施しています。
高校中退経験があり今後の就職にお悩みの方は、まずは「就職相談」にお申込みください。

2. 高校中退の就職への影響はどれくらい?

高校中退という経歴の場合、そもそも就職のハードルが高くなります。また、学歴がキャリアに影響する仕事の場合は出世などがしづらく、大卒や高卒と比較したときに給料に差が出ることはあるでしょう。

3. 高校中退におすすめの就職先は?

高校中退者におすすめの就職先として、IT系の仕事があります。

スキルや知識があれば働ける職場もあり、そういった企業では、学歴よりも何ができるかを重視されやすいためです。ただし、激務薄給の職場もある点には要注意です。
また、一部ではあるものの、中卒でも受験できる公務員試験もあります。

まとめ

高校中退だと就職できないと言われる理由、高校中退者におすすめの就職先と就職成功の6つのコツについて解説しました。

中退はマイナスな印象を与えやすいことも確かですが、学歴不問の求人の存在や、経験やスキルで学歴をカバーできることから、高校中退からでも就職は十分可能と言えます。

エンジニアや営業職など、学歴ではなく実績や成果で評価してもらえる環境を選ぶことで、給料アップや昇格も実現できるでしょう。

長く続ける意欲をアピールしつつ、場合によってはアルバイトや資格取得に励みながら就活をすることで、就職成功の可能性は高まります。

高校中退の就職活動に関する正しい知識を持ったうえで、できることから始めてください。

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  • 学歴に自信がないから就職できるか不安
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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ジェイック就職カレッジ®」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター