
2024年度(令和6年度)時点の就職浪人の割合は約7.7%です。この割合は大学卒業者のうち進学も就職もしなかった人の割合であり「就職浪人」もあてはまります。
過去5年間の推移を見ても7〜9%台を推移しているため、毎年一定数の学生が卒業後も就職活動を継続していると考えられるでしょう。
本記事では、就職浪人の割合と就職浪人になる理由、メリットとデメリット、就職浪人が成功する方法を紹介しています。
前向きな一歩を踏み出すため、ぜひ最後までご覧ください。
就職浪人の割合は7.7%
文部科学省の「令和6年度学校基本調査(確定値)」によると、大学卒業者のうち進学でも就職でもない人の割合は7.7%でした。
この数字には、卒業後に就職活動を続けて翌年度の内定を目指す「就職浪人」と呼ばれる人たちが多く含まれていると考えられます。就職浪人は毎年一定数いるため不安になる必要はありません。
就職浪人になる理由は、学生の時点で希望する業界や職種で内定を得られなかった場合や、体調や家庭の事情で就職を見送ったなど、人によってさまざまです。
就職浪人になりそう、もしくはすでになっている場合は現状を正しく理解し、次に何をすべきかを冷静に考えましょう。
参考:文部科学省 令和6年度学校基本調査(確定値)について公表します。
就職浪人の割合は過去5年間で変化してる?
就職浪人の割合は、過去5年間で7〜9%の間で推移しています。
文部科学省が公表した「令和6年度学校基本調査」の大学(学部)卒業後の状況によると、令和2年3月から令和6年3月までにおける「進学でも就職でもない人」の割合は、以下のとおり推移しています。
| 年月 | 割合 |
|---|---|
| 令和2年3月 | 7.1% |
| 令和3年3月 | 9.6% |
| 令和4年3月 | 9.4% |
| 令和5年3月 | 8.2% |
| 令和6年3月 | 7.7% |
参考:文部科学省 令和6年度学校基本調査(確定値)について公表します。
令和3年3月は9.6%、令和4年3月は9.4%と高水準が続きますが、これはコロナ禍による採用活動の縮小や混乱が影響したと考えられます。
その後、令和5年3月は8.2%、令和6年3月は7.7%と減少しており、コロナ以前の水準に戻りつつあります。
就職浪人の割合は景気や社会情勢に影響を受けやすいものの、近年は採用の回復が進み、挑戦のチャンスが広がりつつあるのです。
就職浪人の成功率は?
マイナビキャリアリサーチLabの「2024年度 既卒者の就職活動に関する調査」によると、卒業後に就職した経験のない「既卒者」(就職浪人も含まれる)の成功率は49.3%で、およそ2人に1人が内定を獲得しています。
前年(2023年)と比較すると14.5ポイント増加しており、就職浪人の成功率が高まっていることが分かります。
また、内定を獲得できた就職浪人のうち「内々定先に満足したので就職活動を終了する人」が72.5%「内々定先に不満ではあるが就職活動を終了する人」は10.1%でした。
したがって、卒業までに内定が獲得できなかったとしても、卒業後も継続的に活動を行えば、希望する企業へ就職できる可能性は十分にあるのです。
参考:マイナビキャリアリサーチLab 2024年度 既卒者の就職活動に関する調査
就職浪人になる理由
就職浪人になる理由は「内定が取れなかった」「内定先が希望と異なり辞退した」「公務員一本に絞ったところ不合格になった」など、さまざまです。
これらの背景には就職活動の準備不足やタイミングの問題、価値観の変化、心身のコンディションなどが複雑に絡み合い、想定どおりに進まない場合があるのです。
本章では、就職浪人になる主な理由を6点、それぞれ解説していきます。
- 内定が取れなかったから
- 内定先が自身の希望と合わず辞退したから
- 公務員一本に絞った結果不合格になったから
- 大学院の進学を予定していたが進路変更したから
- 心身の不調で就職活動が困難になったから
- やりたい仕事が見つからなかったから
内定が取れなかったから
就職浪人になる理由の1つは、学生のときの就職活動で内定が得られなかったことです。
就職活動の準備遅れや、エントリー数と自己分析の不足、面接対策の甘さなどが主な原因と推測されます。
就職浪人として再チャレンジする際は、過去の反省点を踏まえて、就職エージェントやハローワークなどを活用し、より計画的に活動を進めましょう。
自分に合った企業を見つけるためにも、自己分析をさらに深めつつ、企業研究や面接の練習を徹底すると内定獲得が期待できます。
内定先が自身の希望と合わず辞退したから
内定を得たものの、その企業の仕事内容や社風、勤務地、給与条件などが自分の希望と大きく異なり、納得できずに辞退するケースもあります。
内定の辞退は早期離職を防ぐために必要な場合もありますが、就職先がなくなって就職浪人になる可能性が高まるのがデメリットです。
そのため、辞退を決める際は、今後の就職活動における戦略を十分に検討する必要があります。
卒業後、就職活動に再チャレンジする場合は、自身の価値観や希望条件を明確にしたうえで、企業選びの軸をブラさずに行動すると後悔のない結果につながります。
公務員一本に絞った結果不合格になったから
公務員志望の学生の中には、民間企業の就職活動を一切行わず、公務員試験一本に絞った結果、不合格になって就職浪人となる人が多くいます。
公務員試験は筆記と面接ともに高い競争率を誇り、合格までに数年かかるケースもあるのです。
現役での合格が難しい場合、翌年の再挑戦を見据えて就職浪人を選びますが、収入や社会経験が得られない不安も伴います。
対策としては、スクールや通信講座を利用しながら学習計画を再構築しつつ、同時に民間企業への就職も視野にいれておきましょう。
大学院の進学を予定していたが進路変更したから
当初は大学院への進学を考えていたものの、学問への関心が薄れたり、将来のキャリアに疑問を感じたりして、途中で就職へ切り替えた場合も就職浪人の一因です。
この場合、就職活動のスタートが遅れ、既に多くの企業が採用を終えている状況となり、結果的に内定が得られない場合があります。
進路変更した就職浪人がやるべきことは、キャリアビジョンの再設計です。「なぜ大学院を目指していたのか」「なぜ就職に方向転換したのか」を前向きに言語化すると、面接で説得力を持たせられます。
心身の不調で就職活動が困難になったから
うつ病や不安障害、体調不良など、心身の不調により就職活動が思うように進められず、就職浪人となるケースもあります。
精神的な不調は外見からは分かりづらいため、周囲の理解を得にくく、孤立感を抱える場合も多くあります。
また、体調を最優先すべきにもかかわらず「このままではいけない」という焦りから無理をしてしまう人もいるのです。
まずは休養や治療に専念し、必要であれば専門機関の支援を受けながら回復に努めましょう。
短時間のアルバイトや在宅ワークなど、負担の少ない形で徐々に社会復帰を目指すのも1つの方法です。
やりたい仕事が見つからなかったから
「やりたいことが見つからない」「自分に向いている仕事が分からない」と感じた結果、企業にエントリーできず内定に至らなかった人もいます。
このような場合、無理に企業を選ぶよりも、一度立ち止まって自己分析をやり直しましょう。焦って入社すると、早期離職につながるリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
就職浪人の間は業界研究や職種研究を行い、自分の価値観や強み、興味関心を深掘りすると、自身に合った企業が見つかりやすくなります。
また、職業体験をしたり、現場で働く人の話を聞いたりすることで、仕事への理解が深まり、自分に向いているかどうかを考えるヒントになります。やりたい仕事が見つかれば、高いモチベーションを維持しながら就職活動を進められるでしょう。
就職浪人のメリット
就職浪人のメリットは、就職活動やスキルアップに時間が取れることや、経験を活かして再チャレンジできる点です。
学業や授業、ゼミ、試験に縛られずに就職活動に集中でき、企業研究や自己分析を深められます。
また、就職留年と異なり、学費がかからない点も大きな強みです。加えて、すでに一度就職活動を経験しているため、エントリーシートや面接の流れ、自己PRの作り方などを改善しやすく、次の挑戦に向けて活用できます。
本章では、就職浪人の主なメリット6点をそれぞれ解説します。
- 就職活動に専念できる時間が増える
- 過去の就活経験を活かして改善できる
- スキルや資格を身につける時間ができる
- 再挑戦の姿勢が評価されるケースがある
- 学費の負担がかからない
- 一斉選考とは異なるスケジュールで就職活動ができる
就職活動に専念できる時間が増える
就職浪人になる大きなメリットは、就職活動に専念できる時間を確保できる点です。
大学在学中は授業やゼミ、課題、卒業論文などでスケジュールが埋まりがちですが、卒業後はこれらの学業から解放され、就職活動のみに集中できます。
その結果、自己分析や企業研究、エントリーシートの見直し、面接の練習などを計画的に進められるでしょう。
自分のペースでじっくり向き合える時間は、就職活動をより充実させるチャンスです。焦らず丁寧に準備すると、自分に合った企業に出会えるはずです。
過去の就活経験を活かして改善できる
就職活動を一度経験しているからこそ、改善点が明確に分かるのも就職浪人の強みです。
例えば「自己分析が浅く、志望動機や強みを面接でうまく説明できなかった」「エントリーする企業が少なすぎた」など、過去の反省点を具体的に分析できます。
このような経験を踏まえて、自己PRや志望動機をブラッシュアップすれば、より説得力のあるアピールが可能です。
就職活動において、経験値は大きな強みとなるため、1年目の失敗を無駄にせず改善を積み重ねていくと内定を獲得できるでしょう。
スキルや資格を身につける時間ができる
就職浪人の期間は就職活動だけでなく、スキルアップや資格の取得に時間を使える貴重な時期でもあります。
例えばTOEICや簿記、ITパスポートなど、業界や職種に応じた資格を取得すると、履歴書や面接でアピールできます。
また、プログラミングやWebデザインなどの専門スキルを学べば、未経験でも希望する企業への採用が狙えるかもしれません。
加えて、資格のための勉強は自己管理能力や継続力の証明にもなり、企業からの評価にもつながります。
就職浪人の期間を前向きな成長の時間として活用すると、他の就活生との差別化を図れます。
再挑戦の姿勢が評価されるケースがある
一度失敗を経験しながらも、諦めずに再挑戦する姿勢は、多くの企業でポジティブに評価される場合があります。
近年では、チャレンジ精神や粘り強さを重視する企業が増えており「なぜ就職浪人を選んだのか」「その期間に何を学んだのか」を明確に伝えると、成長意欲をアピールできます。
前回の反省を活かして前向きに取り組む姿勢には共感を覚えやすく「困難な状況でも努力できる」「長く活躍してくれそうだ」と判断される可能性があるのです。
そのため、浪人期間をどのように過ごしたかを具体的に語れるように準備しましょう。就職浪人の事実をもとに改善点と成長を伝えると、採用担当者から好印象を持たれる傾向にあります。
学費の負担がかからない
就職のために卒業しなかった就職留年とは異なり、就職浪人は大学を卒業してから就活を継続するため、追加の学費が発生しないという大きなメリットがあります。
大学に在籍する場合は年間数十万〜数百万円近くの学費が必要になりますが、就職浪人はこの支出を抑えられるため、金銭的な負担が軽減されます。
その分、資格の取得や就職活動のための交通費、書籍費など、必要な支出に集中して投資することが可能です。
また、生活費はアルバイトなどである程度まかなえるため、全体的に見ても大きな負担とはなりにくいでしょう。
一斉選考とは異なるスケジュールで就職活動ができる
新卒の就職活動は6月頃から本格的な採用選考が始まりますが、就職浪人はそのスケジュールに縛られず、自分のペースで就職活動を進められるのが大きな利点です。
通年採用を行っている企業や、秋採用・冬採用を積極的に行う企業も多くあるため、そのタイミングを狙うと競争率が比較的低くなる場合があります。
また、既卒採用を専門にしたエージェントを活用すれば、自分に合った企業とマッチングするチャンスが広がります。自分の強みを最大限活かせる企業との出会いを目指し、柔軟な戦略を立てましょう。
就職浪人のデメリット
就職浪人には、時間的な余裕や準備期間が増えるメリットがある一方で、デメリットも存在します。
まず、卒業後に就活すると新卒枠から除外される場合があり、応募できる企業が減るリスクがあります。
また、新卒で就職できなかった理由を面接官から質問されるケースが多く、ネガティブな印象を持たれる場合があります。
さらに、就職活動が長期化すると経済的な不安や精神的な焦りが増すうえ、学校や先生の支援(キャリアセンター、学内説明会など)が受けられなくなるのです。
これらの要因が複合的に重なると内定の獲得が難しくなるでしょう。本章では、就職浪人のデメリット5点をそれぞれ解説します。
- 新卒枠から除外される可能性がある
- 就職浪人をネガティブに捉えられる恐れがある
- 経済的な不安が大きくなる
- 精神的な焦りや孤独感が生じやすい
- 学校のサポートが受けられなくなる
新卒枠から除外される可能性がある
就職浪人になると「既卒扱い」になる可能性があり、新卒採用枠で応募できなくなる場合があります。
厚生労働省は「卒業後3年以内の既卒者は新卒枠として応募を受け付けるように」と企業に指針を出していますが、義務ではないため、最終的な判断は各企業に委ねられています。
そのため、一部の企業において就職浪人は既卒者とみなされる場合があり、現役の学生に比べて応募できる企業が限られるリスクがあるのです。
就職浪人を選ぶ際は、新卒枠・既卒枠で応募できるのかどうかを確認するようにしましょう。
就職浪人をネガティブに捉えられる恐れがある
就職浪人という選択は、企業や周囲からネガティブに受け取られる場合があります。
「なぜ学生のうちに内定を取れなかったのか」と企業から問われた際、回答に曖昧さや後ろ向きな印象があると、マイナス評価につながってしまうでしょう。
そのため、就職浪人中に得た経験や学びを前向きに語れるようにしておくことが重要です。
たとえ失敗からのスタートであっても、改善と成長の姿勢を具体的に説明できれば、企業側の印象は大きく変わります。
経済的な不安が大きくなる
就職浪人中は収入がない、あるいはアルバイト収入のみになるため、経済的な不安が大きくなります。
一人暮らしをしている場合や、家族からの支援が難しい場合は、生活費や交通費、就職活動費など、日々の出費が大きな負担となります。
また、資格の取得や学習教材など、スキルアップのための投資が必要な場合も多く、資金が足りずに思うような準備ができないケースもあるのです。
金銭的な不安は精神面にも影響を及ぼしやすいため、就職活動に集中しづらくなる原因にもなります。
就職浪人を選択する際は、どのように生活費をまかなうのか計画を立てておきましょう。
精神的な焦りや孤独感が生じやすい
同級生が次々と社会人として働き始める中、就職浪人になると自分だけ取り残されたような感覚に陥りやすく、精神的な焦りや孤独感を抱える場合があります。
「周囲と比べてしまう」「自分は失敗してしまった」などの思いを繰り返すと自信を失い、就職活動に対する意欲や集中力が低下してしまうケースもあるでしょう。
さらに、大学をすでに卒業しているため、学内の友人やキャリアセンターとの接点が減り、相談相手や情報源が乏しくなるのも孤立感を強める原因です。
このような状況を避けるためには、1人で抱え込まず、就職エージェントや既卒向けの就職支援サービスを活用しましょう。
就活のプロと話す機会を持ち、悩みを相談すると、前向きな気持ちで就職活動を継続できるようになります。
学校のサポートが受けられなくなる
学校を卒業した後は、学内のキャリアセンターや就職ガイダンス、学内説明会などのサポートを利用できなくなります。
学校と企業が連携して実施している学内限定求人や推薦枠は、在学生でなければ応募資格がない場合がほとんどです。
そのため、情報収集や相談の機会が減少し、自力で企業研究や応募手続きを進めなければならなくなります。
就職浪人を決意する際は、民間の就職支援サービスやハローワークを積極的に活用すると、安心して就職活動を進められるでしょう。
就職浪人が成功する方法
就職浪人が成功するためには「振り返り」「スキルアップ」「応募先の選定」「就職支援サービスの活用」 という4つの方法を押さえましょう。
まず、前回の就職活動で得た経験や反省を活かしながら、丁寧に振り返りつつ自己理解を深めます。
次に、浪人期間中という時間的なメリットを活用して、スキルや資格の取得に取り組むと、応募時に自身の強みをアピールできるようになります。
そのうえで、未経験可・通年採用など、現役学生とは異なる応募先を選定しましょう。そして最後に、 就職支援サービスを積極的に活用すると、孤独になりがちな就職浪人の就職活動をサポートしてもらえます。
詳しい解説は、以下の内容をご覧ください。
- 過去の就職活動を振り返って自己分析を深め直す
- 就職浪人の期間にスキルや資格を身につける
- 未経験可能・通年採用の求人を探す
- 就職支援サービスを活用する
過去の就職活動を振り返って自己分析を深め直す
就職浪人が成功するためには、過去の就職活動を振り返り、自己分析を深め直すことが非常に重要です。具体的には、以下の内容を見直しましょう。
- なぜ内定が得られなかったのか
- どのような企業に応募していたのか
- エントリーシートの記載内容に問題がなかったか
- 面接でどのような質問があったのか
これらを見直すと、改善すべきポイントが明確になります。
自己分析を深めると自分の強みや弱み、価値観、興味のある業界や職種が再確認できるため、志望動機や自己PRの説得力が上がりやすくなります。
また、就職支援サービスを利用してプロのアドバイスを受けるのも効果的です。過去の失敗を分析し、次につなげる姿勢が就職浪人の強みとなるでしょう。
就職浪人の期間にスキルや資格を身につける
就職浪人の期間は、スキルや資格を身につける絶好のチャンスです。特に、TOEICや簿記、MOSなどの汎用性の高い資格は、どの業界や職種でも一定の評価を得やすく、履歴書に具体的なアピールポイントとして加えられます。
また、宅建やファイナンシャルプランナー、介護福祉士などの専門資格を取得することで、応募先の選択肢も広がります。
プログラミングやWebデザイン、動画編集などのスキルをオンライン講座などで学ぶ人も増えており、ポートフォリオ(作品集)を作成しておくと、自分の実力を具体的に示せるため、内定につながりやすくなるのです。
就職浪人の時間を自己投資に充てると、自分の可能性を広げながら次のチャンスに備えられるでしょう。
努力を積み重ねた経験は、面接でも説得力のあるエピソードとして伝えられ、就職活動を有利に進める要素に変わるはずです。
未経験可能・通年採用の求人を探す
就職浪人が就職活動する際は、新卒採用にこだわらず、未経験可能な求人や通年採用を実施している企業を狙う方法が有効です。
ITや福祉、介護、販売・サービス業などでは、学歴よりも意欲や人柄、ポテンシャルを重視する傾向が強く、仕事をしたことがない人でも応募できるケースが多くあります。
また、通年採用を行っている企業では、選考の時期に縛られず、自分のペースで応募や面接に臨めるため、落ち着いて対策を講じることが可能です。
未経験者歓迎の求人は「なぜこの業界に興味を持ったのか」「今後どのように成長したいのか」という将来性を重視する場合が多いため、自己分析と志望動機をしっかり練ると十分に勝負できます。
就職支援サービスを活用する
就職浪人が1人で就職活動をするのは不安や孤独がつきまといやすいため、就職支援サービスを積極的に活用しましょう。
就職支援サービスでは、キャリア相談や求人の紹介、履歴書の添削、面接練習など、実践的なサポートが無料で受けられる場合が多く、活動の質を高められるのが特徴です。
さらに、就職活動に必要な情報やノウハウを効率的に得ると、自己流の失敗を減らせるため、成功率アップにつながるでしょう。
就職浪人が使える代表的な3つの就職支援サービスを以下に紹介します。
- 地域若者サポートステーション(サポステ)
- ハローワーク
- 就職エージェント
地域若者サポートステーション(サポステ)
地域若者サポートステーション(通称サポステ)は、15歳から49歳までの就職に悩む若者を対象とした厚生労働省所管の支援機関です。
全国に約170ヵ所以上設置されており、就職浪人を含むさまざまな背景を持つ若者が利用しています。サポステの強みは次のとおりです。
- キャリアカウンセリング
- 職業適性診断
- 履歴書や面接の指導
- 社会復帰を視野に入れたサポート(コミュニケーション講座・職場体験プログラムなど)
特に、人間関係に自信がない方や、過去の就職活動に失敗して自信を失った方にとって、心理的なハードルを下げながら再出発できる環境が整っています。
予約制で個別相談ができるため、まずは一度問い合わせてみるのがおすすめです。
ハローワーク
ハローワークは、全国各地にある国の公共職業安定所で、就職を希望するすべての人を対象に無料で支援を提供しています。
就職浪人にとっても非常に利用価値の高い機関であり、求人検索や職業相談、履歴書の添削、面接練習、職業訓練など、就職に必要な支援をワンストップで受けられます。
特に注目したいのは「新卒応援ハローワーク」や「わかものハローワーク」の存在です。
卒業して3年以内の方や35歳未満の若者を対象としており、担当者が一貫してサポートしてくれる体制が整っています。
就職浪人の状態で得られる情報や人脈は限定されてしまう傾向にあるため、ハローワークを積極的に活用し、新たな選択肢や自信につなげましょう。
就職エージェント
就職エージェントは、民間企業が提供する就職支援サービスで、個人の希望や適性に応じて求人紹介や面接対策などをトータルで支援してくれる点が特徴です。
多くの就職エージェントでは、登録後にキャリアアドバイザーとの面談を行い、その内容をもとに自分に合った求人を紹介してもらえます。
また「なぜ浪人したのか」「この期間に何をしていたのか」などの質問への答え方や、ポジティブに伝えるコツなども丁寧に指導してもらえます。
利用料は無料ですが、専任のキャリアアドバイザーが内定後のフォローなども行ってくれるため、就職活動に不安がある人にとっては非常に心強い存在です。
就職浪人に関するよくある質問
就職活動に関する情報はネット上にもあふれていますが、就職浪人という少し特殊な立場になると明確な答えを見つけにくく、判断が難しくなる場合があります。
親や周囲から「就職浪人は辞めた方がいい」「就職浪人はなかなか内定がもらえない」と言われて不安になる人も多く、正しい知識を持たないまま就職活動を進めるリスクもあります。
本章では、就職浪人に関するよくある質問をまとめました。ぜひ参考にしてください。
就職浪人は「やめとけ」と言われる理由は?
就職浪人は「やめとけ」と言われるのは、新卒に比べて即戦力が求められやすく、就職難易度が上がりやすくなるからです。
例えば、就職浪人になると新卒枠が使えなくなったり「なぜ学生のときに内定を取れなかったのか」という質問を面接で問われる可能性があるため、応募できる企業数や印象面で不利になるケースが多くあります。
さらに、学校のサポートを受けられなくなったり、同級生が先に社会人として歩み始めて孤独や焦りを抱えやすくなったりする点も、周囲が「やめとけ」と言う理由です。
就職浪人を選ぶ場合は内定を獲得するまでに何をするか、いつまでに内定を取得するかなどの明確な目標が必須となります。
就職浪人でも新卒カードは使える?
基本的に、就職浪人は新卒カードが使えないものです。
「新卒カード」とは、卒業予定の学生が採用試験を受けられる状態を指しており、社会経験やスキルよりも人柄や伸びしろが重視される有利な立場を表しています。
しかし、就職浪人は学生ではないため「既卒扱い」になるケースが多く、応募先が限定される可能性があるのです。
一方で、厚生労働省は「卒業後3年以内の既卒者は新卒扱いに努めるように」という指針を発表しています。卒業後数年のうちに就職活動をすれば、就職浪人でも“新卒枠”を狙えるでしょう。
ただ、厚生労働省の指針は義務ではありません。企業によって判断が異なるからこそ、就職浪人を選ぶ際は希望する企業がどのような採用を実施しているか確認するようにしましょう。
就活浪人は就職で不利になる?
就職浪人は「必ず不利になるわけではないが、新卒よりも不利になりやすい状況」というのが現実です。
就職浪人になると、新卒と比べて応募枠が減ったり、企業から「なぜ現役のときに内定が取れなかったのか」と疑問をもたれたりする傾向にあります。面接官を納得させる前向きな理由が必要となるでしょう。
ただし、浪人期間中にスキルアップや資格取得を行い「就職浪人の期間を活用して、学生の頃よりも各段に成長しました」という説明ができれば、不利な印象を覆すことは可能です。
就職浪人が不利な状態にならないためにも、活動計画と成長ストーリーをアピールできるようにしておく必要があります。
就職浪人で公務員を目指すことは可能?
就職浪人が公務員試験を目指すことは可能ですが、受験資格の確認や徹底した試験対策が必要です。
公務員試験は年齢制限があるうえ、合格までに時間がかかるケースも多く、公務員を目指すために就職活動をしない人も多くいます。
就職浪人だと予定を自分で立てられるため、公務員試験に向けて時間を確保することが可能です。
一方で、進学でも就職でもないブランクの期間が増えるうえ、民間企業の就職が難しくなる可能性があるのです。
したがって、就職浪人で公務員を目指す場合は期限を設けたり、民間企業の就職活動も並行したりする方法がおすすめです。
就職浪人をして公務員試験を受けるべきか悩んでいる方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:就職浪人で公務員試験を受けるべき?浪人をする利点や注意点も解説
まとめ
令和6年度の「進学でも就職でもない人」は7.7%で約13人に1人が該当し、その中に就職浪人が含まれていると推測されます。
一方で、既卒者(就職浪人を含む)の成功率は約49%と、2人に1人が内定を獲得しており、努力次第で内定を勝ち取れる状況です。
就職浪人の理由は、内定の辞退や公務員試験の不合格、進路変更、体調不良、やりたい仕事が見つからないなどが挙げられます。
就職浪人として成功するためには、過去の就職活動の振り返りや資格の取得、通年採用企業への応募、就職支援サービスの活用がおすすめです。
就職浪人の期間を前向きに活用し、自分の強みを磨けば、次のチャンスで理想の企業に出会える可能性は十分にあります。焦らず一歩ずつ準備を重ねて理想のキャリアを築きましょう。





































