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ワーキングホリデーとは?費用やメリット・デメリットを国別に紹介

ワーキングホリデーとは?費用やメリット・デメリットを国別にご紹介

ワーキングホリデーという言葉を聞いたことがありますか?もしあなたが18歳~30歳であれば、海外で長期滞在をしながら働き、余暇を過ごすことができます。この記事では、ワーキングホリデーにについて、費用やメリット・デメリットをご紹介していきます。

ワーキングホリデーとは

ワーキングホリデーとは

ワーキングホリデーとは、1年~2年間海外に住んで、現地で働ける制度です。18歳~30歳までの青年を対象とし、2国間の文化や生活様式を理解し合うために、1980年にはじめてオーストラリアとの間で協定が結ばれました。現在では世界24か国との間で協定が結ばれています。

正式な定義としては、

「ワーキングホリデー制度とは、二つの国・地域間の取り決め等に基づき、各々の国・地域が、相手国・地域の青少年に対して自国・地域の文化や一般的な生活様式を理解する機会を提供するため、自国・地域において一定期間の休暇を過ごす活動とその間の滞在費を補うための就労を相互に認める制度です。」

参考:「外務省 ワーキングホリデー制度

ワーキングホリデーのポイント

ワーキングホリデーには大きく3つのポイントがあります。

  1. 海外で生活しながら仕事ができる
  2. 現地で旅行もできる
  3. ビザ申請時の年齢が18歳~30歳限定

ワーキングホリデーという名前の通り、「働くこと」や「休暇」を「18歳以上30歳以下の若者」に体験してもらい、お互いの国の文化や生活の理解を深める制度のためです。ワーキングホリデービザの発給は難しくなく以下のような条件を満たすことができれば、ビザが発給されるでしょう。

  • 行きの旅券と帰りの旅券を買う資金があること
  • 滞在の当初の期間に生計を立てられる資金を持っていること
  • 健康であること
  • 年齢条件をみたすこと

留学との違い

ワーキングホリデーと留学との最大の違いは、滞在中に働けることです。学びが目的の留学では、学生ビザを申請することになり、基本的に就労はNGであり、現地の学校に通う学生期間のみ、滞在が認められます。

ワーキングホリデービザでは、語学学校などの教育機関の就学や、現地の企業や飲食店での就労、さらに休暇で旅行に行くこともできる自由なビザです。注意する点としては、留学ビザであれば1つの国に何度も行くことができますが、ワーキングホリデービザでは1つの国にあたり、生涯で1度しか使えません。

ワーキングホリデー制度を使える国

2020年3月現在で、ワーキングホリデー制度の協定国は、26か国あります。

  1. アイスランド
  2. アイルランド
  3. アルゼンチン
  4. イギリス
  5. エストニア
  6. オーストラリア
  7. オーストリア
  8. オランダ
  9. カナダ
  10. 韓国
  11. スウェーデン
  12. スペイン
  13. スロバキア
  14. 台湾
  15. チリ
  16. チェコ
  17. デンマーク
  18. ドイツ
  19. ニュージーランド
  20. ノルウェー
  21. ハンガリー
  22. フランス
  23. ポーランド
  24. ポルトガル
  25. 香港
  26. リトアニア

注意すべきは、アメリカは協定国ではないことです。ヨーロッパ諸国も含めて、世界に多くありますので、あなたの興味のある文化や生活を持つ国を選んでみましょう。

ワーキングホリデーに必要な費用

ワーキングホリデーに必要な費用についてご説明します。必要な費用は「渡航前に必要な費用」と「現地での生活費」の大きく2つに分けられます。

ワーキングホリデーはその名の通り、海外で働ける制度ですが、現地へ行くまでの渡航費や、英語を習得するまでの語学学校の費用、現地での生活費が必要になります。さすがに無一文の状態で、現地での収入を頼りに渡航することはできません。まず、渡航前に必要な費用からご説明していきます。

渡航前に必要な費用

渡航前に必要な費用の例を挙げてみました。

  • 渡航までの準備費
  • 航空券代
  • 語学学校費用
  • 当面の生活費(半年程度を目安)

語学学校にどれほど通うかにもよりますが、最低でも100万円程度は用意しておいた方が無難です。失業率が高い国ではアルバイトに就くことも難しいことがあるため、現地での職がなかなか見つからず、200万円以上用意しても足りなかったという人もいます。

また、カナダやイギリス、アイルランドに関しては、ビザ発給条件として渡航後の滞在費用を持っていることが求められます。大体50万程度(イギリスは約35万)が必要であり、証明が必要になることもありますので、注意しましょう。

現地での生活費

現地での生活費は、各国の物価に左右されます。人気の渡航先である、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドでの1ヵ月に必要となる生活費は、平均して月に8~9万円程度です。イギリスやアイルランドなど物価が高い国では、月に10~13万円ほどの生活費が必要になります。

この中には、旅費は含まれませんので、現地を拠点に旅行をしたり、遊びたい人はもっと必要になると考えましょう。人気の国別で、ワーキングホリデーに必要な費用をまとめましたので、ご紹介していきます。

オーストラリアの場合(1年間)

渡航前

往復航空券 約16万円

ビザ取得代 約4万円

海外旅行保険(1年間) 約22万円

語学学校費 約50万円

通学期間滞在費(ホームスティ3ヵ月) 約30万

現地での生活費

宿泊費(シェアハウス9ヵ月) 約70万円

食費(1年間) 約70万円

出費合計 約272万円

現地での収入想定(8ヵ月) 約95万円

合計 約177万円

※ビザ発給要件として、約5,000AUDが必要

カナダの場合(1年間)

渡航前

往復航空券 約20万円

ビザ取得代 約3万円

海外旅行保険(1年間) 約26万円

語学学校費 約40万円

通学期間滞在費(ホームスティ2ヵ月) 約15万

現地での生活費

宿泊費(シェアハウス10ヵ月) 約50万円

食費(1年間) 約50万円

出費合計 約204万円

現地での収入想定(8ヵ月) 約100万円

合計 約104万円

※ビザ発給要件として、最低2,500C$と往復航空券もしくは、復路航空券を購入できる資金が必要

ニュージーランドの場合(1年間)

渡航前

往復航空券 約18万円

ビザ取得代 約3万円

海外旅行保険(1年間) 約26万円

語学学校費 約30万円

通学期間滞在費(ホームスティ3ヵ月) 約25万

現地での生活費

宿泊費(シェアハウス9ヵ月) 約60万円

食費(1年間) 約50万円

出費合計 約212万円

現地での収入想定(8ヵ月) 約95万円

合計 約117万円

※ビザ発給要件として最低限4,200NZ$、日本との往復航空券または、資金1,500NZ$が必要

イギリスの場合(1年間)

渡航前

往復航空券 約22万円

ビザ取得代 約4万円

海外旅行保険(1年間) 約26万円

語学学校費 約45万円

通学期間滞在費(ホームスティ3ヵ月) 約35万

現地での生活費

宿泊費(シェアハウス9ヵ月) 約70万円

食費(1年間) 約70万円

出費合計 約272万円

現地での収入想定(8ヵ月) 約95万円

合計 約177万円

※ビザ発給要件として、1,890ポンドの資金を証明できること

ワーキングホリデーのメリットとデメリット

ワーキングホリデーのメリットとデメリットをご紹介します。

まずメリットですが、海外に長期滞在できることや語学を学びながら働けること、現地の生活や文化を体験できることなどが挙げられます。特に海外へ長期滞在をする場合、通常は「就労ビザ」や「永住ビザ」が必要になります。これらのビザは、語学力や仕事の実務経験などの審査が厳しく、簡単に取得できるものではありません。

「観光ビザ」は滞在180日、「学生ビザ」は学校に通う必要があります。それ比べて、ワーキングホリデービザは1年~2年の長期滞在が可能であり、働くこともできます。

しかし、渡航費、生活費など費用がかかることや、語学力がないと職探し、生活自体が大変だというデメリットもあります。語学力をつけた上で渡航することで、職探しやコミュニケーションが楽しめるようになるため、目安としてTOEIC600点を渡航前に目指しましょう。

メリット・デメリットの詳細は、人気の国別でご紹介していきます。

オーストラリア

<メリット>

  • 移民や留学生が多く多国籍文化に触れられる
  • 語学学校のレベルが高い
  • 仕事が多い(カフェ、レストラン、マッサージ、ホテル、ツアーガイド、美容師、アパレル、ファームなど)
  • 日本人のイメージがよい
  • メルボルン、シドニー、アデレードなど住みやすい(世界で住みやすい都市ランキング選出)
  • 最低賃金が高く稼ぎやすい

<デメリット>

  • 日本人が多い
  • お店が閉まる時間が早い
  • 物価が高く、外食費用がかかる

カナダ

<メリット>

  • 移民や留学生が多く、多国籍文化に触れられる
  • 英語の訛りが少なく、聞き取りやすい
  • ケベック州、モントリオールなど、フランス圏文化にも触れられる
  • 経済大国のため、多種多様の企業が集まっており、将来性がある
  • ワーキングホリデー制度がない、アメリカへ旅行できる

<デメリット>

  • 寒さがつらい(カナダ人でも3分の1が冬うつになるといわれる)
  • 物価が高い
  • 都市部以外は語学学校が少ない

ニュージーランド

<メリット>

  • 移民が多く、多国籍文化に触れられる
  • 日本人のイメージもよく、人が親切で治安がよい
  • 自然が美しい
  • 労働環境がよい(最低時給も高く、ホリデーペイという1年未満労働者に給与上乗せ制度がある)
  • コーヒー文化が楽しめる

<デメリット>

  • 自然以外の遊ぶ場所が少ない
  • 物価が高い
  • 島国なので旅行するのに時間と費用がかかる
  • 日本人が多い

イギリス

<メリット>

  • 本場の英語を学べる
  • 日本人が少ない
  • ヨーロッパ圏への旅行がしやすい
  • 伝統の文化に触れられる

<デメリット>

  • 物価が高い
  • 天気が悪い日が多い
  • イギリス英語が聞き取りづらい
  • 軽犯罪が多い
  • ビザ発給数が少ない

ワーキングホリデーに行く前に

最後に、ワーキングホリデーに行く前に注意することについてご紹介します。特に注意すべきことは、ワーキングホリデーに行く目的です。目的が明確でないままワーキングホリデーに行くと、終わって帰国した際に、「こんなはずじゃなかった」と後悔することがあるためです。

海外での限られた時間を有意義に過ごし、最大の成果を得るために、しっかりと目的を立てて計画していきましょう。ワーキングホリデー体験者が実際に立てていた目的をご紹介していきます。

語学力を身につける

一番多い目的は、語学力を身につけることです。語学力は環境に左右されることが大きいため、海外への長期滞在を活用して、日本ではつけられないレベルの語学力を目指す人が多いです。

こんなことをしてみましょう!

  • 現地の学校に通う
  • 外国人のいるシェアハウスに住む
  • 英語環境で働く
  • 教会や図書館などの無料英会話教室を活用する
  • 現地のバーや英語を話すコミュニティに足を運ぶ

しかし、最低限の語学力がないと、現地でコミュニケーションを取ることに苦労し、思ったほど語学力が上がらなかったということもあり得ます。英語であればTOEIC600点を目安に、日本で語学力をつけてから出発しましょう。

海外での仕事経験

海外で働くことを目的にする人も多くいます。ホリデーよりもワーキングを優先するパターンです。学生ビザでは許可されていない「海外で働く」という権利を、活用しない手はないからです。国によって異なりますが、下記のような仕事に就くことが可能です。

  • 日本食レストラン
  • ローカルレストラン
  • カフェ
  • ファーム
  • ハウスキーパー
  • オーペア(住み込みで子育てや家事)
  • 日系企業スタッフ
  • ツアーコンダクター
  • インターン
  • アパレル

注意すべきは、語学力と事前準備です。語学力は先ほどお伝えした通りですが、事前準備として、英文履歴書の準備や英語面接の対策、働きたい仕事での実務経験などを押さえておくと、現地に行ってからの職探しが楽になります。

また、ワーキングホリデーでの就労経験を活かして、帰国後に海外と関わる仕事に就職することを狙う人も多いです。

お金を稼ぐ

お金を稼ぐことを目的に、ワーキングホリデー制度を使う人も多くいます。ワーキングホリデー協定国は、日本よりも物価や時給が高い国が多くあるためです。最低時給が1,500円などは普通で、語学力があればさらに高い時給で働くことも可能でしょう。

ローカルレストランやファーム、ベッドメイキングなどの時給の高い仕事としては、

特にファームは、ファームオーナー(農園主)と直接契約できれば、かなり高い時給をもらうことが可能でしょう。

また、パブリックホリデーという制度で、土日出勤で給料が2~3倍になることもあります。何度も繰り返しますが、高い時給をもらうためには、語学力が必須です。

長期の旅

ワーキングホリデー制度を使って海外を旅して周りたいという人もいます。日本には少ないダイナミックな自然の中の旅や、ヨーロッパなどの歴史・文化・芸術の地を巡る旅など、人生の中でも長期の旅ができるのはワーキングホリデーならではのものです。

オーストラリアでは、車を貸切り、大陸を旅してまわる「ラウンド」が人気ですし、カナダでは、陸路でアメリカに渡ることも可能です。自転車での旅や、あらゆるエアラインに乗る旅など、あなたなりの旅のテーマを決めることで、より多くのものを得られるでしょう。

新しい環境で、自分の生き方を見つめなおす

海外の地でじっくり自分の将来を考えたり、自分探しのためにワーキングホリデーを活用する人も多くいます。1年~2年間、自分の慣れない環境で生活をしていくことは、自分を見つめなおす機会としてとても有効なためです。

注意すべきは、ただ海外で生活するだけでは、得られることは多くありません。数ヶ月生活すると、海外生活が日常となってしまい、日本での生活と同じように毎日が過ぎていくためです。

日本で得られなかった生活を体験するには、積極的に計画・行動することが何より重要です。ワーキングホリデー制度を活用して、あなたなりの生き方を見つけていきましょう。

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古庄 拓取締役
株式会社ジェイック取締役。IT業界・コンサルティング業界等への転職支援からキャリアを開始。大学キャリアセンターとの就職支援プロジェクト(2021年2月末:102大学と連携)、新卒の就職支援事業、リーダー研修事業など、複数サービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。新卒の就職、中途の転職、また企業側の採用・育成事情に詳しい。 7つの習慣R認定担当インストラクター、原田メソッド認定パートナー、EQPI認定アナリスト等