通信制大学は意味ないの、と思っている方も多いのではないでしょうか? 実は、通信制大学は意味があります。 なぜなら、通信制大学が存在するということはそれを求めている人がいるということだからです。 こちらの記事では、通信制大学のメリットデメリットや向いていない人の特徴などを解説しております。 こちらの記事を読むことで、通信制大学の事を理解することが出来ます。気になった方は是非最後まで読んでみてください。
この記事の目次
通信制大学は意味がある
「通信制大学は意味ない」という意見もありますが、結論を言うと、通信制大学へ入学する意味はあります。なぜなら通信制大学の目的は「働きながら学びたい人」や「キャンパスへ通うことが難しい人」へ大学教育の機会を提供するものだからです。
中には「通信制大学は学歴にならないし意味ないのでは?」と考える方がいるかもしれません。しかし、通信制大学も文部科学省に認可された大学なので、卒業すれば「大卒」の学歴を得られます。
つまり、通学は難しいけれど大学で学ぶ機会を得たい人や大卒の学歴を得たい人にとっては最適な大学であり、十分意味のある大学といえるでしょう。
また、通信制大学は通学が難しい方のみにおすすめの大学ではありません。他にも様々なメリットがあり、詳しくは後ほど解説していきます。
通信制大学の良い点(メリット)
通信制大学には、大きく3つのメリットがあります。
- 自分のペースで学習できる
- 学費が安い
- 基本的に誰でも入学可能
以下にそれぞれのメリットを詳しく解説します。
メリット1. 自分のペースで学習できる
通信制大学は、基本的に配布されたテキストや、インターネットを介した映像授業で学習を進めるため、時間や場所を選ばずに学習できます。また、通学制の大学は明確な時間割が設定されていることが少ないため、仕事やプライベートと両立することも可能です。さらに、通信制大学は通学時間もかかりません。これは働きながら学びたい社会人や大学以外にもやりたいことがある学生にとっては、大きなメリットといえるでしょう。
メリット2. 学費が安い
通信制大学は一般の大学に比べて、学費が安い点も大きなメリットです。文部科学省の行った調査によると、卒業までの学費は国公立大学で約250万円、私立大学で350〜400万円ほどといわれています。一方で、約9割の通信制大学が国公立大学より学費が安く、約7割が100万円以下の学費で通えます。このように、安い学費で専門的な勉強ができる点は、通信制大学の大きな魅力といえるでしょう。
参考「文部科学省:国公私立大学の授業料等の推移」
メリット3. 基本誰でも入学可能
通信制大学は、一般的に書類選考のみで入学できます。大学によっては筆記試験や面接試験が課されるところもありますが、一般的な大学受験と比べて難易度は低いです。そのため、通信制大学は以下のような方にはおすすめです。
- 受験勉強に十分な時間が取れない人
- 学力に自信はないが大学へ行きたい人
- 大学へ確実に入学したい人
通信制大学のやめた方がいい点(デメリット)
経済面や受験面でメリットの多い通信制大学ですが、以下のようなデメリットも存在します。
- 卒業率が低い
- 学歴が正しく評価されない場合がある
- 質問に時間がかかる
それぞれのデメリットについて、以下に詳しく解説します。メリットだけでなく、デメリットも理解したうえで通信制大学への入学を判断しましょう。
デメリット1. 卒業率が低い
1つめのデメリットは「卒業率が低いこと」です。その理由は大きく2つ存在します。
- モチベーション維持が難しい
- スクーリングの予定を立てづらい
前者についてですが、通信制大学は同級生と関わる機会が少なく、基本的に自分1人で学習計画を立てて勉強します。ここが一般的な大学との大きな違いであり、通信制大学の難しい点です。1人でコツコツと卒業まで勉強し続けるのは、非常に根気のいる行為であり、ここで挫折してしまう方も少なくありません。しかし、中には教員がマンツーマンで学生をサポートしてくれる大学もあるので、入学前に通信制大学のサポート体制を調べておくと良いでしょう。
後者についてですが、すべての通信制大学が在宅学習だけで卒業できるわけではありません。大学によっては、教室で直接授業を受ける「スクーリング」の機会を年に数回設け、それを卒業の必須要件にしているところもあります。
通信制大学へ通う学生は、何かしらの事情があって通学ができない場合がほとんどです。そのため、スクーリングにどうしても参加できず、卒業を諦めた人もいます。
社会人で仕事が忙しい人や、遠方で大学に通いづらい人は、スクーリングなしで卒業できる通信制大学も視野に入れておきましょう。
デメリット2. 学歴が正しく評価されない場合がある
通信制大学は、入学試験がなく誰でも入学できてしまうことや、大学自体の知名度が低いことから、通学制の大学よりも評価されない場合があります。特に就活では、せっかく大卒の学歴を持っていたとしても、十分な評価を受けられない可能性もあるのです。これが「通信制大学は意味ない」と言われる大きな理由の1つでしょう。
しかし先述した通り、通信制大学も文部科学省に認可された大学であるため、卒業すれば「大卒」として扱われます。また、卒業率が低い環境下でしっかり自己管理を行って卒業したことは、大きなアピールポイントです。就活の面接では、自己管理やスケジュール管理が得意であることを企業に上手く伝えましょう。
デメリット3. 質問に時間がかかる
通信制大学はテキストや映像授業などで学習を行うため、疑問点があってもその場ですぐ質問ができません。質問はメールや郵送などで受け付けている場合が多く、回答をもらうまでに時間を要します。
疑問を解消できないと、次の学習内容を理解できなかったり、場合によっては進捗に遅れが出てしまいます。そうなると学習計画が崩れ、モチベーションの低下にもつながりかねません。
しかし、大学によっては24時間以内のメール返信がルールになっていたり、通信制の学生が交流できる掲示板が用意されています。学習のサポート体制は大学により異なるため、事前に調べておきましょう。
通信制大学を後悔する人の特徴
入学が容易であるため、通信制大学は「誰にでも通える大学」と思われがちですが、実際は向き不向きがあります。ここでは、通信制大学に通って後悔しやすい人の特徴を3つご紹介します。
- 憧れの通学制大学がある人
- 大学での人間関係を重視する人
- 自分を管理して計画的に勉強できない人
以下、それぞれの特徴について解説していきます。
特徴1. 憧れの通学制大学がある人
憧れの通学制大学へ入学できなかったために、通信制大学を選ぶ人もいます。しかし、明確な理由がなく通信制大学を選んでしまうと、理想と現実のギャップに思い悩み、後悔する可能性が高いです。中にはその後悔によって、通信制大学を中退する人もいます。時間と学費を無駄にしないためにも、通学制大学が第一志望だった人は「通信制大学に通って本当に後悔しないか」をよく検討してから入学を決めましょう。
特徴2. 大学での人間関係を重視する人
「せっかくなら友達を作りたい」のように大学での人間関係を重視する人は、通信制大学は後悔する可能性が高いでしょう。なぜなら、通信制大学はテキストや映像による学習がメインなので、通学制大学と比べて人と関わる機会が圧倒的に少ないからです。
そのため、大学で友人をたくさん作りたい方や、通学制大学のようなキャンパスライフに憧れている方は、通信制大学は不向きといえます。実際、通信制大学の生活を楽しめずに中退する人も多いです。
特徴3. 自分を管理して計画的に勉強できない人
デメリットのところでもお伝えしましたが、通信制大学の勉強は基本的に自分1人で進めるため、自己管理がとても重要です。そのため、計画を立ててコツコツと勉強するのが苦手な人や、モチベーション維持が不安な人は、通信制大学は不向きかもしれません。自己管理ができない人は勉強にも身が入らないので、通信制大学を「意味ない」と感じて後悔する可能性が高いです。
通信制大学で後悔しそうな人は就職も検討しよう
「事情があって通学制大学に通うことはできないが、通信制大学も向いてなさそう…」そう思う人もいるでしょう。そういう人は、ぜひ「就職」を検討してみてください。ここでは3つの就職方法についてご紹介します。
- ハローワーク
- 就職サイト
- 就職エージェント
それぞれ特徴が異なるので、自分に合う方法を考えてみましょう。
就職方法1:ハローワークを利用する
ハローワークとは、厚生労働省が設置する「公共職業安定所」で、全国に500か所以上存在します。ハローワークでは、求人情報の閲覧や応募だけでなく、応募書類の添削や面接対策なども行っています。これらのサービスは、年齢に関わらず全ての求職者が対象であり、利用料は無料です。
ハローワークは各自治体に設置されており地域密着型の企業を見つけやすく、特に地元エリアでの就職を希望する人におすすめです。
ただし、ハローワークは平日の日中に開庁していることが多く、仕事やアルバイトなどで忙しい方は通いづらいかもしれません。また、曜日や時間帯によっては利用者が多く混雑しやすいため、時間に余裕を持って行く必要があります。
就職方法2:就職サイトを利用する
就職サイトは、就職に関連する情報をまとめたサイトを指します。ハローワークと違い、民間会社が運営しているケースがほとんどです。
就職サイトでは求人情報の閲覧や申し込み以外にも、適職診断や自己分析ができるサイトもあり、これらのサービス利用は基本的に無料です。効率的に情報を収集できる上に、ハローワークのように時間や場所に縛られることもありません。
ただし、サイトによっては一部の業界に特化していたり、新卒専用や中途専用などキャリアによってサイトが分かれています。利用する際は、あなた自身のキャリアや目的にあった就職サイトかをよく見極めてから登録しましょう。
就職方法3:就職エージェントを利用する
就職エージェントとは、求職者に対して就職支援の専門家であるキャリアアドバイザーが付き、マンツーマンで就職活動のサポートをするサービスです。
就職エージェントでは、具体的に以下のサービスを提供しています。
- 就職に関する知識が学べる講座
- 求人情報の紹介や応募
- 応募書類の添削
- 面接対策
これらのサービスは全て無料で利用できます。最近はメールやWeb面談でエージェントとやり取りをすることが多く、場所を選ばずにサービスを受けられることも特徴です。また、プロの目線で求人を紹介してもらえるので、思いがけない優良企業との出会いもあるでしょう。
ただし、就職エージェントによっては、扱っている企業数が少なかったり、担当のエージェントと相性が悪い場合もあります。そのため、事前にその就職エージェントの特徴を調べた上で、登録することをおすすめします。他にも、就職サイトやハローワークと併用するのも良いでしょう。
まとめ
通信制大学とは、働きながら学びたい人や通学が難しい人に対して、大学教育の機会を提供するところです。自分のペースで学習できる上に、安い学費で専門性の高い勉強ができるメリットがあります。
しかし、自己学習がメインとなるため、計画的にコツコツ勉強できる方や、モチベーションを維持できる人でないと、卒業は難しいでしょう。ただし、大学によっては、個別の学習のサポートなどを行っているところもあります。通信制大学への入学を検討する際は、学べる内容以外にもサポート体制や自身の適性を検討しましょう。
通信制大学が向いているか自信のない人は、就職も1つの選択肢として考えてみてください。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい