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派遣社員から正社員になることはできる!面接や就活のコツを解説!

派遣社員から正社員になることはできる!面接や就活のコツを解説!

派遣社員から正社員になることはできるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、派遣社員から正社員になれる確率をデータをもとに詳しく解説していきます。

また、派遣社員から正社員を目指す際の方法や、就活のコツについてもわかりやすくご紹介します。

派遣社員として働いていて、将来的に正社員になることを検討している人は、記事の内容を参考にしてみてください。

派遣社員から正社員になることはできる

結論から最初に伝えると、派遣社員から正社員になることはできます。各種データから推定すると、一般に派遣社員から正社員になれる確率は40%以上と考えられます。しかし、どのような手段を取るかや就職先の事業所の規模によって正社員になれる確率は異なってきます。

なぜ派遣社員から正社員になることができるのかについて、派遣の契約形態別に詳しいデータを用いて解説していきます。

派遣社員から正社員になれる確率は方法によって異なる

派遣社員と一言で言っても様々な契約形態があります。具体的に、正社員を目指す際の派遣形態としては、以下の4パターンが考えられます。

  • 正社員登用制度
  • 紹介予定派遣
  • 派遣先からの引き抜き
  • 派遣先以外への就職

パターンごとに厚生労働省や各種機関による調査データをもとに正社員になれる確率をまとめると、以下の表の通りとなります。

正社員になる方法確率備考
正社員登用制度13.1%正社員登用制度を導入していて、
実施したことのある企業の割合
紹介予定派遣7.1%紹介予定派遣制度を利用したことのある企業の割合
派遣先からの引き抜き10.4%通常の派遣期間を経て、
正社員として引き抜いた企業の割合から算出
総じて派遣から正社員約40%以上学校を卒業/中退後、
派遣/契約だった人が正社員になっている割合を参考

派遣先以外への就職に関しては統計データが存在しませんが、一般に派遣形態から正社員に就職する人は40%以上と推定されるため、近い値となることが考えられます。
このように、どういった方法で派遣社員から正社員になるかによって確率が変動してくることを認識した上で、それぞれ詳しく解説します。

正社員登用制度から正社員になれる確率は13.1%

正社員登用制度とは、派遣社員や契約社員といった非正規雇用の労働者を、正社員として雇用切り替えする制度です。法律によって正社員登用制度を積極的に採用していく事が定められていますが、会社によって制度を導入しているかは様々といった実態があります。

正社員登用制度を設けているか設けていないかを分類した上で、実際に派遣社員を正社員採用した割合を厚生労働省の調査から独自にまとめてみると、以下の表の通りになります。

正社員登用制度に関連した採用実績がある企業の割合
事業所規模制度あり・採用割合 (%)制度なし・採用割合 (%)
全体13.11.6
1,000人以上48.212.2
300~999人33.18.4
100~299人31.84.7
30~99人18.82.8
5~29人11.11.2

出典:厚生労働省「令和4年派遣労働者実態調査の概況

このデータから分かる通り、正社員登用制度があり、かつ事業所の規模が多くなればなるほど、派遣社員から正社員として採用している企業の割合が多くなっていることが分かります。

また、正社員登用制度がない場合でも、派遣社員を採用する割合は事業所規模に比例して高くなっていることも分かります。

これは、事業所規模が大きい企業ほど財務面で余裕があり、人を雇用することに積極的であるといった背景が考えられます。

正社員登用制度を使って派遣社員から正社員になりたいのであれば、できるだけ多くの正社員が働いている会社を狙うのが良いでしょう。

紹介予定派遣から正社員になれる確率は7.1%

紹介予定派遣とは派遣社員の働き方の1つであり、派遣先の会社へ直接雇用されることを前提とした派遣契約形態のことを言います。「直接雇用される」ということは、つまり「正社員もしくは契約社員として就職することを見据えた派遣社員」と言い換えることもできます。

実際に紹介予定派遣制度を利用したことがあるかないかについて、事業所規模別に割合をまとめると以下の表の通りになります。

事業所規模利用したことがある (%)利用したことがない(制度を知っている) (%)利用したことがない(制度を知らない) (%)不明 (%)
全体7.137.153.12.7
1,000人以上31.058.310.7
300~999人20.849.129.50.6
100~299人15.251.531.51.8
30~99人8.145.243.33.4
5~29人3.335.757.43.6

紹介予定派遣についても、事業所規模が大きくなればなるほど制度を利用したことがある企業が多くなる傾向が見られます。すなわち、紹介予定派遣として派遣された場合、その派遣先の従業員規模が多ければ多いほど正社員に雇用転換できる期待が高まると言えます。

仮に紹介予定派遣で企業に派遣されたとしても、必ず正社員や契約社員になれるわけではありません。現場での働きぶりや素行などを総合的に判断され、雇用転換できるかが判断されます。

統計から従業員の人数が多い企業ほど、制度を利用した割合が増えていくため、従業員規模の大きい企業での紹介予定派遣を狙うのも一つの戦略でしょう。

派遣先からの引き抜きで正社員になれる確率は10.4%

派遣先からの引き抜きで正社員になれる確率については、企業側と個人側の2つのデータの組み合わせによって計算ができます。派遣社員の引き抜き実績のある企業の割合と引き抜かれて正社員になった人の割合をかけると、「27.3% × 38.1% = 10.4%」となり、派遣先から引き抜かれて正社員になる確率は10.4%になります。

以下に詳しく見ていきましょう。

まず企業側のデータを見てみると、派遣社員として受け入れた従業員の派遣期間が終了した後に、その人を引き抜いた経験があると回答した企業の割合は、以下の表の通り27.3%であることが分かります。

ありなし無回答
総 数192 (24.7%)506 (65.2%)78 (10.1%)
紹介予定派遣から転換349 (45.0%)349 (45.0%)78 (10.1%)
通常派遣を経て転換 (引き抜き)212 (27.3%)486 (62.6%)78 (10.1%)

続いて、個人側のデータとして「企業からの引き抜かれた後の雇用形態が正社員だった」という人の割合は、以下の表の通り38.1%となっています。

派遣先で直接雇用転換後の
雇用区分
割合
正社員38.1%
契約社員47.3%
パート・アルバイト10.3%
無回答4.3%

これらをかけあわせると「27.3% × 38.1% = 10.4%」となり、派遣先から引き抜かれて正社員になる確率は10.4%と言えます。

出典:労働政策研究・研修機構(JILPT)「調査シリーズ No.80 派遣社員のキャリアと働き方に関する調査(派遣労働者調査)

一般に派遣/契約から正社員になれる確率は40%以上と推定

これまでの方法以外に考えられる派遣社員から正社員になる方法としては、学校卒業後、もしくは中退後に派遣社員や契約社員として働いていた人が、その後正社員になるといったケースが考えられます。

労働政策研究・研修機構の調査によると、以下のようなデータが発表されています。

離学当初の職業後に正社員経験あり (%)
2011年調査アルバイト・パート40.5
契約・派遣等44.3
失業・無職39
2006年調査アルバイト・パート35.7
契約・派遣等33.1
失業・無職30.2

出典:労働政策研究・研修機構(JILPT)「労働政策研究報告書No.148 大都市の若者の就業行動と意識の展開 ―「第3回若者のワークスタイル調査」から―

「離学当初の職業」が「契約・派遣等」であった人は2006年から2011年で33.1%→44.3%に増加傾向です。そのため正社員経験をした人の割合は現時点で40%以上と推定ができます。

このデータから、派遣社員から正社員として就職できた人の割合は年々増えていることが分かるでしょう。

正社員の求人は増え続けている

派遣社員から正社員になれるといっても、そもそも正社員として募集される求人が減っていては安心できません。しかし、厚生労働省の調査によると、正社員の求人は増え続けていることが分かります。

年度有効求人倍率
令和1年度平均1.6倍
令和2年度平均1.1倍
令和3年度平均2.0倍
令和4年度平均2.2倍
令和5年度平均2.2倍

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況[実数](除パート)(令和6年度)」「一般職業紹介状況[実数](除パート)(令和3年度)

有効求人倍率とは、求職者に対してどれぐらい求人があるのかを示した指標です。1.0倍であれば、求職者1人に対して求人が1件あるといった見方になります。

このことから考えると、令和5年度では求職者1人に対して正社員の求人が2.2件あることが分かります。正社員の有効求人倍率は増え続けていることもあり、派遣社員から正社員になりやすい市況感だと言えるでしょう。

派遣社員から正社員になった人は多くいる

派遣社員から正社員になった人は実際にも多くいます。ここではジェイックが独自にインタビューをした体験談を1つご紹介します。

カナダ留学後、地元のアメリカ軍基地内のサンドウィッチ屋さんで派遣社員として働き始めたHさん。派遣先から「正社員になれる」と聞かされていたものの、実際には5〜6年かかると知り、正社員になりたかったHさんは3ヶ月で退職しました。

社会人としてのご経験は無かったものの、ジェイックのアドバイザーにキャリアカウンセリングをしてもらったり、派遣社員からでも正社員として採用してもらえる企業の求人を紹介してもらうことで、無事に正社員として就職。

現在は不動産会社の営業職として勤め、お客様に家の外壁から内装までをトータルで提案する仕事に従事。
日々やりがいや楽しさを感じながら働けており、派遣から正社員になって良かったと考えているとのこと。

この体験談について詳しく見てみたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
平良 拓己さんの就職成功体験談 – ジェイック 就職カレッジ®︎

会社によっては正社員登用制度がある

会社によっては正社員登用制度という制度が設けられています。正社員登用制度のある会社で派遣社員として働くことができれば、一定条件を満たすことで派遣先の会社に正社員として雇用切り替えをしてもらうことが可能です。

派遣先から引き抜いてもらうことや、紹介予定派遣から正社員になる確率よりも高いといった特徴があるため、派遣会社に「正社員登用制度がある会社に派遣してほしい」と要望してみることもおすすめです。

ただし既にデータを用いて解説した通り、正社員登用制度があっても実際に派遣社員を正社員として登用した実績のある会社は多いわけではありません。

従業員規模が多ければ多いほど正社員登用制度を使って正社員になれる可能性が高まると言うことを覚えておきましょう。

派遣社員から正社員になる5つの方法

派遣社員から正社員になるためには、以下の5つの方法が考えられます。

  1. 正社員登用制度を活用する
  2. 紹介予定派遣で働く
  3. 派遣先会社から引き抜かれる
  4. 人材紹介会社を利用する
  5. 正社員求人に応募して転職する

できるだけ多くの方法を知っておくことで、派遣社員から正社員になるための選択肢を増やすことができます。それぞれ詳しく解説しますので、自分はどういった方法で正社員を目指したいか考えてみてください。

1. 正社員登用制度を活用する

正社員投与制度とは、派遣社員を始めとした非正規雇用の従業員を正社員として雇用する制度のことを言います。会社によって制度を導入しているかは様々ですが、制度を導入している場合、書類選考や筆記試験面接を経て派遣社員から正社員になることができます。

今まで派遣社員として働いていたからといって、無条件で正社員になれるケースは少なく、通常の正社員就活の時と同じような入社試験を突破しなければなりません。

会社によって試験の内容は変わってきますが、基本的に今の職場でどのように働いていきたいかといったビジョンを問われる傾向にあります。

2. 紹介予定派遣で働く

紹介予定派遣とは、派遣先の企業に直接雇用されることを前提とした派遣形態です。

最初は派遣社員として働き、一定期間後に派遣先の企業と派遣社員の双方が合意することで、正社員として就職できるようになります。

紹介予定派遣であっても、働き方は通常の派遣と同じです。

紹介予定派遣の場合は求人票で「紹介予定派遣」と明示されているため、どの派遣先で紹介予定派遣として働けるかは事前に知ることが可能です。

そのため、紹介予定派遣から正社員になりたい人は、紹介予定派遣の求人を中心に探してみることがおすすめです。

3. 派遣先会社から引き抜かれる

派遣先で一定の成果を挙げていると、派遣期間が終了した後に派遣先から正社員としての就職を打診されることがあります。実質的な引き抜きとも言えますので、一定のスキルがあることが求められるでしょう。

また、引き抜きに関する社内規則を設けていない会社もあるため、すべての企業で引き抜きを期待できるわけではありません。

実際に派遣先から引き抜きで正社員になる確率は10.4%といった水準と考えられますので、正社員として引き抜かれたいのであれば、派遣社員として日々の業務に集中して取り組むようにしてください。

4. 人材紹介会社を利用する

派遣社員として働きつつ、人材紹介会社を利用して正社員を目指すといった方法もあります。

実質的に働きながらの就職活動になりますので負担は大きいですが、正社員になれる確率としてはこれまでの3つの方法よりも高いと考えられます。

人材紹介会社の場合、自分の希望の条件を伝えることで、条件にマッチした求人を自動的に紹介してくれます。自分で求人の比較検討をする必要がなくなるため、働きながらでも就職活動を進めやすいと言えるでしょう。

それだけでなく、模擬面接の実施や応募書類の添削などの就職活動全般に関するサポートをしてもらえますので、派遣社員の経験しかなくても正社員として就職しやすい方法といえます。

5. 正社員求人に応募して転職する

人材紹介会社を使わずに求人サイトで直接求人に応募するといった方法もあります。

自分のペースで正社員になるための就職活動を進められる一方、求人の選択や面接日時の調整などを全て自分で行わなければならないため、初心者にはややハードルが高い方法といえます。

メリットとしては、人材紹介会社を挟まない分、正社員就職までの期間が短くなりうることが挙げられます。できるだけすぐに正社員を目指したい人は、求人サイトを使って応募していくといった方法がおすすめです。

派遣社員から正社員になるメリット

派遣社員から正社員になるメリットは、以下の3点が挙げられます。

  • 収入が安定する
  • スキルを身につけてキャリアアップできる
  • 自分の居場所ができる

それぞれ詳しく解説します。

収入が安定する

派遣社員はあらかじめ契約期間が定められているため、長期間の収入が安定しているとは言えません。一方、正社員の場合は雇用期間が定められていない就職になりますので、安定的に収入を稼いでいくことができます。

それだけでなく、正社員であれば昇給やボーナスなど長期的に収入を上げていくことも期待できます。

派遣社員の場合は給与が上がることが基本的になく、年齢を重ねていっても20代の時と同じような給料でしか働けないことも考えられます。

収入が安定することで精神的な負担も減り、自分の人生を豊かにすることにも繋がっていくでしょう。

スキルを身につけてキャリアアップできる

派遣社員はあらかじめ決められた作業しか取り組むことができないため、スキルアップは極めて難しいといえます。一方、正社員の場合は活躍のフィールドの幅が広いだけでなく、専門的な知識を習得していくことも可能です。

一般的に派遣社員としてのスキルよりも正社員のスキルの方が高いと考えられているため、将来的に転職をする際も、正社員の方が派遣社員よりも内定獲得できる期待値が高い傾向にあります。

明確に将来やりたいことがなかったとしても、いずれやりたいことができた時にその仕事に挑戦できるようにするためには、今のうちから正社員としてのキャリアを歩んでおくことがおすすめです。

自分の居場所ができる

派遣社員は正社員と同じ職場で働いているものの、正社員との心理的な壁を感じながら過ごしていくケースも少なくありません。

特に派遣社員はその会社に雇用されているわけではないため、自分の居場所が分からないまま派遣社員として働き続けていると感じることもあるでしょう。

正社員になることで会社といった居場所ができますので、精神的な拠り所を作ることにも繋がります。会社に対する帰属意識を持てるケースもあり、人生をより豊かにしていくために正社員になるといった人も多くいます。

派遣社員から正社員になるデメリット

反対に保険社員から正社員になるデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 自由に使える時間が減る
  • 仕事の責任が増える
  • 異動や転勤が発生することもある

それぞれ詳しく解説します。

自由に使える時間が減る

正社員として働く場合は、毎週5日間、1日あたり8時間会社に拘束されることになります。

場合によっては残業が発生することもあるため、勤務日は基本的に自分で自由に使える時間はほぼありません。

また、仕事に疲れてくると休みの日でも休息に時間を使いたいと思うようになってくることもあり、趣味を始めとしたプライベートにかけられる時間や体力が減ってくるといったデメリットが考えられます。

派遣社員の場合は自分の好きな働き方で仕事に向き合うことができるため、例えば週3回しか勤務しないなどの正社員にはできない働き方が可能です。

どうしても仕事以上に優先したい趣味やプライベートがある場合は、正社員になることがデメリットと感じることでしょう。

仕事の責任が増える

正社員になると仕事に責任が発生することになります。

仕事でミスをした場合は自分の責任として上司に厳しく怒られることも考えられますし、会社に対して大きな損害を与えた場合は、自分が訴訟を受けることもあるかもしれません。

派遣社員は派遣先から指示された仕事ができなかったとしても、自分を派遣している派遣会社の責任として捉えられる傾向にあります。そのため、自分が怒られるといった責任を感じずに働き続けるとも言えるでしょう。

「仕事でストレスを感じた時に自分は耐えられなさそうだ」と考える人は、正社員として働くよりも派遣社員として働いた方が精神的な安定性は高まると考えられます。

異動や転勤が発生することもある

派遣社員の場合は、勤務先が派遣期間で変わる事はありません。

加えて、仕事の内容も派遣開始前に締結した雇用契約書以外の業務は行えないといった特徴があります。

つまり、派遣社員として働く期間の働き方や仕事内容は、全てあらかじめ決まっているという特徴があります。

一方、正社員の場合は総合職として就職するケースが多く、会社の都合によって全く別の地域に転勤の辞令が出たり、自分の苦手とする分野の仕事を任されることも少なくありません。不本意な異動や転勤によって、自分の生活を大きく変えなければならなくなることもあるでしょう。

異動や転勤は自分のライフプランに大きな影響をもたらします。

「家を買った直後に地方に転勤させられた」といった正社員のケースもあることから、自分の働く場所や働く仕事の内容を変えたくない人は、派遣社員として働き続けることも選択肢の1つと言えるでしょう。

派遣社員から正社員就職を目指す時の流れ

派遣社員から正社員への就職を目指す方法は様々ありますが、一般的には以下の流れで進めていくことがおすすめです。

  1. 今の派遣先で活躍する
  2. 自分のスキルや希望条件を言語化する
  3. 興味のある業界や仕事を調べる
  4. 就職サービスに登録する
  5. 求人に応募する
  6. 面接を経て内定を受ける

なお、紹介予定派遣で正社員を目指したい場合は、初めから紹介予定派遣で雇用契約を結ぶ必要があります。上記の流れでは正社員就職ができませんので注意してください。

正社員登用制度や派遣先会社からの引き抜き、自分で正社員求人に応募したり人材紹介会社を使って正社員を目指したい人は、上記流れを意識してみましょう。

それぞれ詳しく解説します。

1. 今の派遣先で活躍する

まずは、派遣社員として働いている職場で活躍を目指すことから始めましょう。

派遣社員の業務はルーティンワークが多いといっても、その中で効率化を考えて行動したり、自ら新しい仕事をもらいに行くといった動きは可能です。

今の派遣先で活躍することで、将来的に正社員就職を目指す際の面接のアピールに繋がるだけでなく、派遣先からの正社員としての引き抜きを受けられる可能性も高められます。

依頼された仕事をミスなく、スピード感を持って対応していくことを意識してみてください。

2. 自分のスキルや希望条件を言語化する

職場での仕事も順調にこなせるようになってきたら、就職活動に向けて準備をしていきます。

いきなり求人に応募するのではなく、まずは自分のスキルや希望条件を言語化するところから始めてみてください。

すでに解説した通り、正社員の求人は非常に多く存在します。自分にとってベストな求人を見つけるようにするためにも、自己分析を行うことがおすすめです。

自己分析とは、今までの経験を棚卸しし、強みと弱みを自己認識することで、興味のある求人の検討や面接の自己アピールに役立てられる分析のことを言います。

自己分析ができていると、後々の就職活動をスピーディーに進められるようになるため、仕事終わりにコツコツと取り組んでいってください。

3. 興味のある業界や仕事を調べる

自己分析ができたら、次は興味のある業界や仕事を調べましょう。

正社員として就職活動する場合、企業は「どれだけ長く働いてくれそうか」などの観点で面接を行います。

あらかじめ応募先の業界や仕事内容をリサーチしておけると「長く働きたい」といった熱意をアピールできるため、正社員就職の可能性を高められるでしょう。

そのためにも企業研究を行うことが大切です。

企業研究とは求人票や企業のホームページ、就職口コミサイトなどを確認し、就職後に働くイメージを具体化する調査のことを言います。

どうしても行きたい企業については、ある程度の時間をとって企業研究を行った上で面接に臨むことを意識してみてください。

4. 就職サービスに登録する

自己分析と企業研究ができたら就職サービスに登録します。

就職サービスは主に「求人サイト」と「就職エージェント」の2種類に分かれていますので、自分の就活スタイルに合わせて登録を検討してみてください。

特に、初めて派遣社員から正社員への就職を目指したい人には、就職エージェントへの登録がおすすめです。就職エージェントに登録することで、履歴書の書き方から模擬面接の実施、自分に合った求人の紹介など様々なサポートを受けることができます。

就職活動における不安点を払拭しながら内定を目指せますので、気になる就職エージェントを見つけたら、まずは登録してみることがおすすめです。

5. 求人に応募する

就職サービスを使って求人に応募していきます。

求人サイトを使っている場合は、自分で求人の条件を設定して数多くの求人の中から比較検討していくことが必要になります。

一方、就職エージェントを利用している場合は、キャリアカウンセリングを経て自分にマッチしている求人を担当のアドバイザーが自動で紹介してくれます。紹介してもらった求人を比較検討するだけで良いので、効率的に就職活動を進められるでしょう。

また、派遣社員から正社員を目指す場合は、複数の求人に同時に応募することがおすすめです。正社員就職できる可能性を高められるだけでなく、短期間で正社員の内定が獲得しやすくなるため意識してみてください。

6. 面接を経て内定を受ける

書類選考を経て面接を実施します。

面接では様々なことが聞かれますが、基本的に志望動機は必ず聞かれるためしっかりと準備しておくことが大切です。

また、面接の回数も企業ごとによって異なります。早く正社員になりたい場合は、面接が1回の求人を見つけて応募してみるのも良いでしょう。

派遣社員から正社員を目指す時の就活のコツ

最後に、派遣社員から正社員を目指すときの就活のコツについて解説します。

早めに行動する

派遣社員から正社員を目指したいのであれば、できるだけ早めに行動することがおすすめです。基本的に20代や30代など、年齢が若い方が正社員になりやすい傾向にあります。

「今の派遣期間が終わってからゆっくり考えよう」などと思わず、正社員就職を希望したその瞬間から、正社員を目指して日々を過ごしていくことが最大のコツとも言えるでしょう。

志望動機を作り込む

志望動機はどの会社でもほぼ確実に聞かれます。志望動機を作り込んでおくだけでも、正社員就職できる可能性を大きく高められますので、しっかりと準備しておくことが大切です。

派遣社員が正社員を目指す際の志望動機のポイントとしては、以下が挙げられます。

  • 派遣社員として身に付けたスキルをどのように活かせるのか
  • 自分を正社員として雇うことにどういったメリットがあるのか
  • 長く働きたいと思っているのか
  • どういった仕事に挑戦したいと思っているのか

これらのポイントを意識して、志望動機を作り込んでいくようにしてください。

志望動機の例文①

「私はこれまで3年間、派遣社員として事務の仕事に従事してきました。派遣先では与えられた仕事をスピーディーにこなすことはもちろん、より良い業務の進め方があると感じたときには社員の人に伝えることを意識していました。

業務改善に関するプロジェクトを部分的に手伝ったこともあり、現状をより良くするためにどうすればいいのかといったスキルを特に身に付けられたと考えています。

これからは、培ったスキルを活かしてさらに幅広い業務範囲において、業務工程の改善に挑戦していきたいと考えており、御社の事務職を志望しています。」

志望動機の例文②

「私は営業事務として3年間派遣社員の業務に従事していました。契約書や見積書の作成といった業務が多かったこともあり、仕事ではミスをしないことを常に意識して働いていました。

働く中で営業の人と話すことも多くあったのですが、多くの人が毎日活き活きと働いていると感じ、営業職の仕事に魅力を感じるようになりました。

営業職の経験はありませんが、営業事務の派遣として培ってきたきめ細やかな業務の進め方や対人能力を活かして営業職のキャリアを歩んでいきたいと考えており、御社に応募しました。」

就職エージェントを活用する

就職活動に不安が残る人は就職エージェントを活用してみてください。

既に解説した通り、就職エージェントを活用することで就職活動に関する全てをサポートしてもらえるようになります。

また、就職エージェントによって紹介を受けられる求人が変わってきますので、気になるサービスが複数ある場合はできるだけ多く登録することがおすすめです。

複数の就職エージェントを活用することで、より自分にマッチした求人と巡り会いやすくなるでしょう。

まとめ

派遣社員から正社員になる事は調査データからも可能であることが分かります。

どういった方法で正社員を目指すかによって確率は異なりますが、昨今は人手不足が続いている関係で、正社員の求人は増え続けています。

また、派遣社員から正社員になりたい場合は、まずは今の派遣現場で真面目に仕事に取り組んでスキルを身に付けていくことが大切です。その上で、業務終了後や休日に自己分析や企業研究に取り組み、就職活動を進めていきましょう。

日々の仕事が忙しく、就職活動がなかなか手に付けられなさそうだと考える人は、就職エージェントを利用して効率的に就職活動を進めていくことも検討してみてください。

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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ゼロフリ」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター