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零細企業に入社するメリットを解説【ベンチャー企業との違いも】

零細企業に入社するメリットを解説【ベンチャー企業との違いも】

零細企業に興味を持っていませんか?

この記事では「そもそも零細企業とは?」という点とともに、零細企業に入社するメリット・デメリット、ベンチャー企業との違いについても解説します。

最後まで読むことで、零細企業に対する理解が一層深まるでしょう。

零細企業とは

零細企業とは

零細企業とは、一般的に「非常に小さな規模で事業を運営している企業」のことを指します。

資本金や設備を最小限に抑えていたり、家族経営で事業を行っていたりする会社が零細企業の代表例です。

実は、「零細企業」という言葉には法律上の明確な定義がありません。つまり、零細企業とは一般的な呼び名なのです。ただ、零細企業を指す言葉として「小規模企業者」が使われることがあります。

小規模事業者は、中小企業基本法により定義が下記のようにされています。

卸売業・小売業などの商業およびサービス業従業員5人以下
製造業・建設業・運輸業・その他の業種従業員20人以下

このように、少ない従業員で事業を行っている会社が「小規模事業者」として定義され、一般的には「零細企業」と呼ばれているのです。しかし法律上の定義はあるものの、従業員の数が多い会社の社長や、そこで働く社員が自分の会社を「零細企業」と呼ぶこともあります。

この場合は、「売上が上がらず苦しい」「地方で細々と事業を行っている」といったことを指していることが少なくありません。

零細企業に就職・転職する際のメリットとデメリット

零細企業に就職、または転職をする際には、メリットとデメリットを踏まえておくことが大切です。

まずは、メリットから見ていきましょう。

零細企業に就職・転職するメリット

零細企業と聞くと、「経営が危ないかも」「リスクが高そう」と思ってしまう人は少なくありません。しかし零細企業にも、入社するメリットは多くあります。

特に、以下の3つのメリットは押さえておきましょう。

  • 成長できる機会が多い
  • 自分の声が通りやすい
  • 役職が手に入りやすい

では、それぞれのメリットについてお伝えします。

成長できる機会が多い

零細企業に入社するひとつ目のメリットは、成長できる機会が多いことです。

零細企業は社員数がかなり少ないため、1人に任される仕事量が必然的に多くなります。もちろん仕事に追われて大変なこともありますが、多くの仕事を経験することでスキルが早く身につくことは大きなメリットです。

また、若手であっても責任ある仕事を任せてもらいやすいのも零細企業の特徴のひとつです。

大企業では役職が就かなければできないような仕事でも、零細企業では早いうちから任せてもらえることが少なくありません。そのため場合によっては、大企業で働く同年代よりもビジネスパーソンとして成長できることがあるのです。

自分の声が通りやすい

自分の声が通りやすいことも、零細企業で働くメリットのひとつです。

自分の声とは、「会社をこのように変えていきたい」「事業にもっとこんな施策を入れるべき」といった会社への提言のことです。零細企業は規模が小さく、社長とデスクを並べて仕事をする、といったことも珍しくありません。そのため、社員ひとり一人の声が経営に直結しやすいのです。

一方で大企業の場合は、自分ひとりの声で経営方針が変わることはまずありません。どんなに良いアイデアを持っていたとしても、そのアイデアを披露する場面がないことも多いでしょう。

「自分の考えは必要とされていない」と感じ、仕事のモチベーションが下がってしまう大企業の社員も少なくありません。その点、零細企業であれば、自分の考えやアイデアを日常的に社員と共有できます。

結果として自分の意見が通りやすく、「モチベーション高く仕事ができる」というメリットも生まれるのです。

役職が手に入りやすい

零細企業で働くことで、役職も手に入りやすくなります。

役職とは、簡単にいうと「部長」や「社長」といった肩書きのことです。役職に就くことで、給料がアップしたり、より裁量権をもって仕事を行えたりするようになります。

零細企業は社員が少ないので、役職を争う「ライバル」がほとんどいません。そのため役職に就きやすく、若いうちから責任ある仕事にも取り組めるようになるのです。

零細企業に就職・転職するデメリット

零細企業で働くことは、メリットも多いことは説明したとおりです。しかしメリットもあれば、デメリットもあるものです。

特に、以下の3つのデメリットがあることは知っておきましょう。

  • 仕事が忙しくなりやすい
  • 教育環境が整っていない
  • 年収が低い

それぞれ解説します。

仕事が忙しくなりやすい

ひとつ目のデメリットが、仕事が忙しくなりやすいことです。

零細企業は社員が少ないので、雑務や事務作業もすべて1人で行わなければいけません。

それとは別に自分が抱えている仕事もあるので、常に忙しい状況に陥りがちです。そして仕事が忙しいため、「有給が取りづらい」といったことも零細企業の特徴のひとつです。

社員同士の距離も近いため、忙しい社員を前にして心理的に有給を取りづらいことも多いのです。

教育環境が整っていない

教育環境が整っていないことも、零細企業のデメリットのひとつです。

零細企業の場合は、入社していきなり仕事を任されることが珍しくありません。先輩が忙しく、後輩に教える余裕がないため、「まずは手を動かしながら仕事を覚える」といったことにならざるを得ないからです。

この場合、試行錯誤する経験が多く積めるので、成長が早まるといったメリットもあります。しかし始めのうちは仕事に慣れず、失敗を繰り返してしまって落ち込むことも少なくないでしょう。

一方で多くの大企業では、社員に対する教育の機会が多く用意されています。たとえば新入社員であれば、ビジネスマナーや、仕事内容についての研修を入社後に何日にもわたって受けることができるのです。

年収が低い

零細企業で働くデメリットとして、年収が低いことも挙げられます。

国税庁が発表した「平成30年 民間給与実態統計調査」によると、従業員10人以下の企業の平均給与は314万円となっています。日本人の平均年収が約440万円といわれているので、314万円という年収が低い水準であることがわかるでしょう。

独身であればまだ暮らしていけますが、子どもが生まれたりすると生活が一気に苦しくなることもあります。

零細企業で働く人のなかには、夫婦共働きでなんとか暮らしていける、といった状況に置かれている人も少なくありません。

零細企業とベンチャー企業の違い

零細企業と混同される言葉に、「ベンチャー企業」があります。

零細企業と同じく、ベンチャー企業という言葉も法律で定義されたものではありません。しかしベンチャー企業とは、一般的に「新しい価値を社会に提供する会社」を指すとされます。つまり現状に留まらず、「常に高みを目指していこう」という気概が強い会社のことを指すのです。

零細企業とベンチャー企業には違いもある一方で、共通点もあります。

では、零細企業とベンチャー企業の違いや共通点を、以下のポイントに沿って解説していきます。

  • 社員数
  • 仕事の忙しさ
  • 仕事のやりがい

これからお伝えする内容をもとに、ベンチャー企業に対する理解を深めていきましょう。

社員数

零細企業とベンチャー企業は、ともに社員の数が10人前後と少数であることが共通しています。

零細企業の場合は、事業がある程度決まっているので、その仕事に取り組む社員の数も自然と決まっていきます。そして、事業の成長より「現状維持」を選択する企業も少なくないため、社員の人数をあえて少なく抑えていることも珍しくないのです。

一方で、ベンチャー企業の場合ははじめこそ少人数ですが、多くのベンチャー企業は「社員を増やしていこう」と考えています。

ベンチャー企業の社長は、「社会にインパクトを与えたい」といった想いのもと会社を起業することが珍しくありません。そしてインパクトを与えるためには、社員をどんどん増やし、事業を拡大していくことが必要です。

設立して間もないことから社員は少ないものの、「今後は社員を増やしていく」という点において、ベンチャー企業は零細企業とは異なる考えを持っているのです。

仕事の忙しさ

零細企業やベンチャー企業ともに、仕事が忙しいことは共通しています。

どちらも社員の数が少ないため、備品の発注や請求書の処理といった雑務を社員それぞれが行う必要があるからです。ちなみに、一般的にはベンチャー企業のほうが忙しいといわれます。

ベンチャー企業の場合、「今まで世の中になかったサービスの提供」を目標として仕事に取り組んでいることが多いものです。

このような仕事は、正解やマニュアルがなく、手探りのまま仕事をしていくことになります。そのため試行錯誤の連続で、常に目の前の問題を乗り越えていく必要があるため、仕事に追われることが珍しくないのです。

一方で零細企業は、仕事内容がある程度固まっています。

そのためベンチャー企業と比べると、そこまで忙しさを感じずに済むこともあるでしょう。

仕事のやりがい

仕事のやりがいという点では、零細企業とベンチャー企業ともに「自分の頑張りが会社の利益に直結する」という点において共通しています。

特にベンチャー企業においては、こうしたやりがいを零細企業以上に感じることができます。ベンチャー企業は、「社会を変えたい」「こんなサービスを生み出したい」といった同じ想いを抱く社員同士で働いていることが多いものです。

もちろん、新しい挑戦は失敗の連続です。しかし、苦労した先にサービスが世の中に広まったり、それによって会社の規模が大きくなったりしたときの喜びは、何ものにも代えられません。

零細企業のなかにも、新しいチャレンジをしている企業は多く存在します。しかし、それは社長の方針であることが多く、社員は「社長の想いの実現のため」に仕事をしていることも少なくありません。

一方でベンチャー企業の場合、社長の想いに共感した社員が集まってきます。つまり、自分の想いの実現が「会社の想いの実現」に直結しているため、会社の成長を自分ごととしても喜ぶことができるのです。

おまけ:零細企業以外の企業分類

就職活動をしていると、「中小企業」「大企業」といった言葉に出会うことも多く、「零細企業とは何が違うんだろう」と迷ってしまうこともあるでしょう。

中小企業の定義

そもそも中小企業とは、中小企業法によって以下のように明確に定義づけがされています。

製造業・建設業・運輸業・その他の業種資本金の額または出資の総額が3億円以下、
あるいは従業員数300人以下
卸売業資本金の額または出資の総額が1億円以下、
あるいは従業員数100人以下
サービス業資本金の額または出資の総額が5千万円以下、
あるいは従業員数100人以下
小売業資本金の額または出資の総額が5千万円以下、
あるいは従業員数50人以下

大企業の定義

一方で「大企業」には、明確な定義が存在しません。

ただ一般的には、上記のような中小企業の定義に当てはまらない企業が「大企業」と呼ばれています。つまり、中小企業以外が「大企業」と呼ばれるということです。

ちなみに企業規模を区分する理由は、企業規模によって補助金の支給額や法人税の税率が変わるためです。日本の企業のうち、約99%は中小企業です。そのため中小企業の存在が、日本を支えているといっても過言ではありません。

そこで国の方針として、中小企業が負担を感じずに済むように税金の負担を軽くする施策などが取られています。よって中小企業と大企業を区別する必要が生まれ、企業規模が明確に法律で定義されているのです。

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古庄 拓取締役
株式会社ジェイック取締役。IT業界・コンサルティング業界等への転職支援からキャリアを開始。大学キャリアセンターとの就職支援プロジェクト(2021年2月末:102大学と連携)、新卒の就職支援事業、リーダー研修事業など、複数サービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。新卒の就職、中途の転職、また企業側の採用・育成事情に詳しい。 7つの習慣R認定担当インストラクター、原田メソッド認定パートナー、EQPI認定アナリスト等