パワハラで退職を考えたときに知っておくべきことと4つの注意点

パワハラで退職を考えたときに知っておくべきことと4つの注意点

パワハラが原因で退職したいと悩んでいる方は、1人で抱え込まずに退職に向けて行動に移してみましょう。抱え込んでしまうと悩みが大きくなりやすく、行動する元気も無くなってしまいがちです。この記事では、パワハラで退職したい方に向けて様々なアドバイスを記載しています。パワハラが原因で退職する際の注意点や、どう行動すべきかを紹介します。

※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合

どこからどこまでがパワハラ?定義を知ろう

どこからどこまでがパワハラ?定義を知ろう

パワーハラスメントの意味を知っていても、実際はどのようなことがパワハラに当たるのかご存じでしょうか。平成24年に厚生労働省が定めたパワハラの定義は、「職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」です。また、この定義以外にも厚生労働省は、典型例として以下の行為をパワハラの定義として挙げています。

  • 身体的な攻撃(暴行・傷害)
  • 精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)
  • 人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
  • 過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
  • 過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
  • 個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

これらを日常的に受けている場合、パワハラと認定されやすくなります。上司や先輩、部下などの同僚から、これらに該当していないいじめに当たる行為もパワハラと認定されることもあるため、どこからがパワハラという明確なラインはありません。あくまで定義なので、ご自身がパワハラを受けていると感じた場合は、認定されないと思っても相談してみないことには分からないのです。

こんな経験していない?パワハラの具体例5つ

パワハラに認定されやすい具体的な例を5つ紹介します。パワハラの定義と照らし合わせながら見ると、より理解が深まることでしょう。

具体例その1
ミスの大きさに関係なく、失敗した部下に対して上司が「こんな簡単なミスをするやつは死んだほうがいい」、「お前は給料泥棒だ」などと人格を否定する暴言や、「根暗なお前を見ているとこっちまで暗くなる」、「ミスをしたのはお前の暗い性格が原因だ」などの精神的攻撃を受ける

具体例その2
ミスをした部下を上司が大勢の前で長時間叱責して必要以上に攻め立てる行為や、小さなミスに対して叱責したり、反省文を書かせるなど必要以上の反省を求める重箱の隅をつつくような行為を受ける

具体例その3
椅子を投げつけたり机をたたいて威圧される

具体例その4
数回のミスで一方的に仕事ができないやつと決めつけたり、書類や仕事、回覧が回ってこないなどの嫌がらせ

具体例その5
出勤する必要のない休日に強制的に出勤させられたり、終わらないと分かっているのに大量の仕事を押し付けられる

これらは、どれも必要以上に追い詰める行為にあたります。上司に悪気が無く、自分の怒りをコントロールできていなかったとしても、受けた側がパワハラと感じれば認定されるケースが多いです。「具体例3」は軽犯罪で投げたものが当たった場合は暴行罪、「具体例4」はパワハラだけでなく権限濫用も認められることがあります。

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職場におけるパワハラの現状はどうなっているの?

パワハラが原因でうつ病や適応障害などの精神障害をきたした場合は労災認定を受けられることがあります。都道府県労働局などに寄せられた「いじめ・嫌がらせ」の相談件数は年々増加しており、平成19年から平成29年の10年間で約4倍にも増えていると厚生労働省から発表されました。中でも平成24年度に寄せられた企業と労働者の間に起こった問題の報告件数では、それまで1位だった「解雇」を抜き、「いじめ・嫌がらせ」が最も多いことが分かっています。

厚生労働省が平成28年に行ったパワハラに関する調査では、過去3年間にパワハラを受けたと回答した方は全体の32%でした。それに比べ、パワハラを行ったり周囲からパワハラを指摘されたと回答した方は11%との結果が出ています。パワハラの相談件数は増えているのに対し、パワハラを行ったという方が少ないのは、パワハラを行っている自覚がないということです。自覚のないということは、裏を返せば悪意がないとも取れます。パワハラを受けても我慢するのはやめましょう。何度もパワハラを受けることでストレスが増大したり、パワハラがエスカレートする可能性もあります。解決したいと思ったら、まずは行動を起こすことが大事です。

パワハラで退職を考えたらまずは相談しよう

パワハラを受けて退職を考えても、すぐに退職するのではなく労働組合に相談することをおすすめします。相談することが第一歩であり、パワハラを受けたという証拠がなくても相談することで改善することもあります。誰にも相談せずに1人で抱え込んでしまうと、パワハラだけでなく他の悩みと混合し、精神的に追い詰めてしまうことにもなりかねません。労働組合はどの企業にもあるわけではなく、労働組合がある国内企業は全体の17%程度です。これは厚生労働省が平成30年に発表したデータで、平成26年以降は年々低下しています。労働組合のある中小企業と零細企業は全体の10%前後しかないと言われており、相談できる窓口がない企業がほとんどです。

労働組合がない企業に勤めている方や、労働組合の一部が役員と通じており、相談者の名前がばれて報復される恐れがある場合は専門機関に相談しましょう。相談できずにいるとパワハラがエスカレートしてしまう可能性があります。

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職場以外のパワハラの相談窓口を知っておこう

労働組合に相談しづらかったり労働組合がない場合は、各都道府県や自治体に設置されている専用機関や専用窓口に相談することをおすすめします。

労働局・労働基準監督署

労働局と労働基準監督署には「総合労働相談コーナー」が設置されており、どちらも労働組合に相談した場合と同じく、企業に対し指導をしたり是正を求めてくれます。基本的に相談者の個人情報は伏せられますが、希望すれば名前を伝えてもらうことも可能です。解決が難しい場合は、専門員が他の機関を紹介してくれます。

労働条件相談ほっとライン

平日の17~22時、土日は9~21時まで相談できる電話窓口で、日本語のほかに英語や中国語、タガログ語など8言語に対応しています。総合労働相談コーナーは土日祝日が休日となっており、夕方の17時までとなっていることがほとんどです。労働条件相談ほっとラインでは仕事終わりや土日にも相談することができます。

弁護士(法テラスなど)

上記2つに比べて費用が掛かってしまいますが、弁護士は膨大な過去の事例を見るて判断することができます。弁護士に相談する最大のメリットは、裁判に発展した時も同じ弁護士に依頼できることです。

相談してもパワハラが改善されないときは退職を考えよう

労働組合などに相談してもパワハラが改善しなかったり、逆に悪化してしまった場合は退職を考えることも大事です。引継ぎや整理などがあるため退社を伝える時期は一般的に1カ月前がベストと言われていますが、1日でも早く退職したい方は2週間前でも構いません。法律上は退職の2週間前までに伝えればいいとされています。退職届の退職理由にはパワハラが原因であることを書いておくことをおすすめします。裁判に発展して慰謝料などを請求する際に、退職届が証拠品として扱われるからです。

退職届は一方的な意思表示とみなされているため、退職届を直接手渡ししたくない方は郵送でも問題ありません。また、退職届を提出してから退職までの間、有給休暇が残っている方は全て消化しても問題ないため、消化する日を退職する日に合わせることで出勤する必要がなくなります。またパワハラを受けてしまうという不安に駆られることもありません。

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パワハラで退職する理由は「会社都合」で

パワハラが原因で退職する場合、会社の都合となるため退職理由に「会社都合退職」にする必要があり、「自己都合退職」を選ぶと失業後に様々な違いが出てきてしまいます。

失業保険の給付開始日

会社都合対象の場合、書類申請を行った日から7日後から失業保険の給付が開始されます。対して自己都合退職の場合、給付が開始されるのは3カ月後からです。

最大支給額の違い

会社都合退職で申請した場合に受け取れる支給額は、最大で約260万円となります。自己都合退職だと最大約118万円となり、これは給付される日数が会社都合退職の方が長いためです。

履歴書の記載内容

転職する際に前職を退職した理由に会社都合退職か自己都合退職のどちらかを記載する必要があります。

パワハラが原因で会社都合退職を希望しても、会社側から断られてしまう可能性があります。自己都合退職の場合、会社は厚生労働省から助成金を受け取ることができますが、会社都合退職の場合は受け取れない可能性があるからです。もし半強制的に自己都合退職となってしまった場合、「自己都合退職」と書かれた離職票をハローワークへ持っていき、異議を申し立てることで会社都合退職に変更できる可能性があります。

転職先にパワハラが退職理由と説明しても良い?

履歴書に「会社都合退職」と記載した場合、面接や転職後に理由を聞かれることがあります。パワハラが原因だと、「うちもすぐやめるのでは」、「この人にも問題があるかもしれない」などとネガティブな印象を持たれてしまうため、パワハラの事を積極的に話すことはお勧めできません。面接時にどうしても話さなければならなくなったときは、パワハラの内容と改善してもらうために自分が努力したこと、効果がなかったり悪化したことなどを正直に話しましょう。同時に、転職後は上司と良い信頼関係を築く努力をするなどの理由を付ければ、印象が良くなることもあります。

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パワハラで退職する際の注意点1:証拠はしっかり保全する

退職後に慰謝料を請求する場合や、会社都合で退職したにもかかわらず自己都合退職となっていた場合、パワハラを受けていたという証拠があるのとないのではその後に展開に差が出てきます。証拠があれば裁判で有利に働きますし、会社都合退職に変更してもらう際はスムーズに手続きすることが可能です。スマホやICレコーダーでパワハラの内容や相談内容を録音しておくと有力な証拠として扱われます。録音が難しい場合、「いつ」、「どこで」、「誰に」、「何をされたのか」をノートに書き留めておくのもいいでしょう。他には、パワハラが原因で発症した病気の診断書や、パワハラの現場を目撃した同僚の証言や陳述書の記載も重要な証拠と扱われます。

パワハラで退職する際の注意点2:転職先が決まってから退職する

退職してからよりも、在職中に転職活動をすることをおすすめします。退職を伝えるのは内定が出てからの方が良いでしょう。先に退職を伝えるとパワハラがエスカレートして転職活動に影響が出てしまうことがありますし、先に内定を貰うことで心に余裕が生まれます。また、内定が出ていると失業給付金が出ないため、慰謝料を請求しない場合は自己都合退職もできます。パワハラが理由と書かないことで関係が悪化する心配もなくなるでしょう。転職先の都合もあるため、退職予定日を伝えて入社日を調整してもらうことも大事です。

パワハラで退職する際の注意点3:精神障害を負ったなら労災申請

先に述べた通り、パワハラが原因で様々な精神障害を患ってしまう方が多く、主な精神障害として適応障害や睡眠障害が挙げられます。また、適応障害と睡眠障害の症状はうつ病にも当てはまるため、障害ではなくうつ病と診断される可能性があることを頭に入れておきましょう。精神障害やうつ病の発症原因は様々なため、すぐにパワハラが原因とは診断されません。症状が似ていても、うつ病は薬がよく効くのに対し、適応障害はあまり薬が効きません。そのため、医師は原因を特定するまでに時間をかけることが多いです。

労災認定は労働基準監督署が調査し判断するため、すぐには認定されないことがあります。特に精神障害やうつ病で労災を認めてもらうには、会社に原因があることを証明しなくてはならず、証明されても認定まで半年~1年程度かかることが一般的です。ちなみに労災申請は退職後も可能で、「保険給付を受ける権利は、労働者の退職によって変更されることはない」と労災保険法で定められています。

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パワハラで退職する際の注意点4:出勤できないなら休職も考える

医師から「就業困難」、「就業不可」の診断が認定されると健康保険から傷病手当金が出るほか、休職中に給与の3分の2が支給される決まりとなっています。認定されたあとの休養は療養期間とみなされ、医師が休養日数を決めます。パワハラが原因で退職日が決まっても、消化できる有給が無ければ基本的に出勤しなければなりませんが、休職を選ぶことも可能です。退職を決めていなくてもパワハラが原因で出勤がつらいと感じた場合は、休職を選ぶのもいいでしょう。

パワハラで退職を考えるほどつらいときはまず相談

24時間の内、最低でも7~8時間は仕事に費やしています。そのため、日常的にパワハラを受けていると仕事以外でも気が晴れなかったり、外出する元気がなくなってしまいがちです。パワハラを我慢し続けていると精神面だけでなく見た目にも影響が出てきてしまうため、とにかく相談してみることが大事になります。解決には1人で動くよりも、労働組合や専門機関に相談しましょう。できるだけ不利にならないよう心掛けてくれます。

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