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雇用保険の傷病手当とは|失業保険との違いやハローワークでの申請方法

雇用保険の傷病手当とは|失業保険との違いやハローワークでの申請方法
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「失業保険と傷病手当はどう違うの?」

といった悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。

病気やケガなどですぐには働けないときに役立つ制度ですが、受給要件や受給期間が少し複雑で難しいですよね。働けない期間の生活を保障するためにも、まずは傷病手当がどんな制度なのかきちんと把握しておきたいところです。

この記事では雇用保険の傷病手当に関する基本情報のほか、失業保険との違いや申請方法についてご紹介します。傷病手当の仕組みがよくわからず困っている人は、記事を参考にしながら手続きを進めてください。

雇用保険の傷病手当とは

雇用保険の傷病手当とは

雇用保険の傷病手当は、受給要件を満たす人が退職後にハローワークで求職の申込みをした後に、15日以上引き続いて病気やケガが理由で働けないときに支給される手当です。

働けない状態が14日以内の場合には基本手当が支給され、その後も働けない状態が続いた時の支援制度として、傷病手当が用意されています。

傷病手当には以下のような特徴があります。

  • 15日以上引き続いて働けないときに支給される
  • 14日以内の場合は基本手当が支給される
  • 健康保険の「傷病手当金」や労災保険の「休業補償給付」など、他の法令に基づく類似の給付を受けた日は支給されない

なお、30日以上引き続いて病気やケガが理由で働けない状態が続く場合は、受給期間を延長できます。

雇用保険の受給期間は、離職日における年齢や雇用保険の被保険者に該当する期間などで変動し、90日~360日の間で決められるのが原則です。

ただし、その間に病気やケガが理由で働けなくなったときは、その日数だけ受給期間を延長でき、最大で3年間の延長が可能です。

例えば、1年間傷病手当を受給した人が、受給期間の延長を申請すれば『最大で4年間』手当を受給できます。

傷病手当の詳細については以下のサイトもご参考ください。

ハローワークインターネットサービス

『基本手当について』

傷病手当と傷病手当金の違い

「傷病手当」とよく似た制度として「傷病手当金」というものを耳にしたことがある人もいると思いますが、これら2つの制度はまったくの別物です。混同しないように注意してください。

傷病手当と傷病手当金の主な違い

傷病手当傷病手当金
根拠法雇用保険法健康保険法
申請先ハローワーク保険者(協会けんぽ・健康保険組合)
受給できる状態失業中在職中

傷病手当と傷病手当金は名前こそよく似ていますが、根拠としている法律も違えば申請先の期間も違います。

中でも大きな違いは、在職中に病気やケガで働けなくなったのか、それとも失業後に働けなくなったのかによって受給できる手当が変わってくる点です。

雇用保険の傷病手当は、失業して求職の申込みをした後に病気やケガが理由で働けないときに支給され、健康保険の傷病手当金は、在職中に病気やケガが理由で働けなくなったときに支給されます。

なお、法律の規定によって傷病手当と傷病手当金を同時に受給することはできません。

失業中で病気やケガが原因で求職活動ができない場合は傷病手当

失業中に病気やケガが原因で求職活動できない場合に支給されるのが、雇用保険法に基づく傷病手当です。

傷病手当を受給するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 失業中に病気やケガが原因で求職活動できない状態にある
  • 雇用保険制度における失業等給付金の受給要件(離職した日より前の2年間で雇用保険加入期間が合計で12ヵ月以上など)を満たす
  • 離職後にハローワークで求職の申込みをしたのち、15日以上引き続いて病気やケガが理由で働けない状態にある

傷病手当を受給するための大前提として、雇用保険における失業等給付金の受給要件を満たしている必要があります。

失業等給付金の中には求職者給付や就職促進給付などのさまざまな給付金の種類があり、そのうち求職者給付の一つに該当するのが傷病手当です。

在職中で業務外の事由による病気やケガで療養中の場合は傷病手当金

在職中に業務外の事由で病気やケガに陥り、働けなくなった場合に支給されるのが健康保険法に基づく傷病手当金です。

傷病手当金を受給するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 業務外の事由による病気やケガで療養している
  • 労務不能(これまでの業務ができない状態)と判断される
  • 療養のために4日以上仕事を休んでいる
  • 給与の支払いがない

なお、業務上または通勤中の事由による病気やケガの場合は、労働災害補償保険法に基づく休業補償が支給されます。給与や休業補償給付、障害厚生年金などの支給を受けている場合、傷病手当金は支給されません。

例外として、傷病手当金の額が他の給付額より多い場合にだけその差額が支給されます。

また、傷病手当金には「同一の傷病について、支給を開始した日から最長1年6ヵ月間」という受給期間が定められており、条件を満たせば離職後も残りの期間分を引き続き受給可能です。

ハローワークの傷病手当はどんな病気やケガなら受給できる?

ここからは、ハローワークの傷病手当はどんな病気やケガが受給対象となるのか解説していきます。病気やケガが理由で働けないときに支給される手当とはいっても、すべての病気やケガが受給対象になるわけではありません。

うつ病は傷病手当に受給対象になるのか、どんな状態なら受給できないのかなど、「病気やケガ」という表現の判断基準を理解しておきましょう。

うつ病はハローワークに相談

うつ病で失業した場合は、「働ける能力があるのか」という点が問題になります。就職する意思の有無にかかわらず、働けないほどうつ病の症状が重い場合は傷病手当を受給できる可能性が高いため、まずはハローワークに相談してみましょう。

反対に、医師の指示を無視したり、失業中にアルバイトをしたりした場合は、傷病手当の受給対象外となる可能性があります。

例えば、担当医から自宅療養を指示されたにもかかわらず、従わずアルバイトに従事した場合は「働ける能力がある」と判断されることも十分に考えられます。

また、病気やケガが理由ですぐに就職できない場合、失業保険の基本手当の受給対象にはなりません。求職の申込日から15日以上引き続いて病気やケガが理由で就職できない場合

に、傷病手当の受給対象となって支給が開始されます。

その他の病気やケガの判断基準

その他の病気やケガの判断基準については詳細が公表されていないため、より詳しく公表されている傷病手当金の受給要件を参考にして解説します。

※以下の内容は、健康保険法に基づく傷病手当金の受給要件を参考にしたものです。雇用保険法に基づく傷病手当の受給要件ではないため、あくまでも病気やケガの判断基準を推測する参考程度に留めてください。

傷病手当金の受給要件の中で注目したいのが、「療養のための労務不能であること」「4日以上仕事を休んでいること」の2つです。

  • 労務不能:病気やケガに陥るまで従事していた業務ができない状態のこと。労務不能か否かは、担当医の意見や業務内容などを元に判断されます。

2つの条件を踏まえると、傷病手当の受給対象となるのは「労務不能で4日以上仕事を休まざるを得ない病気やケガ」と考えられます。

労務不能か否かは客観的な視点で判断されるため、自分が働けないと考えているからといって、必ずしも傷病手当を受給できるとは限りません。

ハローワークで傷病手当を受け取れる条件

改めて傷病手当を受け取れる条件を振り返っていきましょう。

1.雇用保険の基本手当を受け取れる資格がある

傷病手当を受け取るためには、大前提として雇用保険の失業等給付金(基本手当)の受給要件を満たしている必要があります。「離職した日より前の2年間で雇用保険加入期間が合計で12ヵ月以上あること」という条件を満たしていなければ、当然傷病手当も受け取れません。

2.失業後にハローワークで求職の申し込みをしている

雇用保険の傷病手当は、「失業後」に病気やケガが理由で働けなくなった場合に生活を保障する制度です。「在職中」に働けなくなった場合は、傷病手当金や休業補償給付の制度を活用しましょう。

3.病気やケガのため15日以上引き続いて仕事に就けない

傷病手当を受け取るためには、継続して働けないことを証明する必要があります。14日以内の病気やケガの場合には基本手当が支給されます。

4.病気やケガは求職の申し込み後に発生している

生活保護制度に代表されるように、日本の社会保障制度は「申請主義」が基本。失業後に病気やケガが理由で働けなくなったとしても、自らハローワークで求職の申し込みをしていないと傷病手当は受け取れません。

ハローワークで傷病手当を受け取れる期間

30日以上引き続いて病気やケガが理由で働けず、受給期間を延長した場合、傷病手当を受け取れるのは、その受給期間の延長がないものとした場合における支給日数が限度になります。

つまり受給期間を延長したからといって支給日数がリセットされるわけではなく、元々の受給期間を考慮して定められるということです。

雇用保険の受給期間は、離職日における年齢や雇用保険の被保険者だった期間などの理由で変動し、90日~360日の間で決められるのが原則ですが、病気やケガなどが理由で働けなくなったときは受給期間を延長できます。

具体的には、基本手当の所定給付日数330日または360日の人が延長できる期間は、それぞれ「最大限3年-30日」または「3年-60日」となります。1年間傷病手当を受給したのちに、受給期間の延長を申請すれば『最大で4年間』手当を受給可能です。

また、受給期間を延長する場合は、病気やケガが理由で引き続き30日以上働けなくなった日の翌日以降にすばやく申請することが原則ですが、延長後の受給期間の最終日までなら遡って申請できます。

なお、傷病手当を受け取れるのは、求職の申し込み後に病気やケガのため働けなくなった日から数えて15日目以降です。

ハローワークで傷病手当を受け取れる額

1日あたりに受け取れる傷病手当の金額は基本手当の金額と同じです。

1日あたりの基本手当の金額は「離職前6ヵ月に毎月決まって支払われた給与の合計(ボーナスなどは除く)÷180」で算出した金額の、およそ50~80%(60歳~64歳は45~80%)が1日あたりの基本手当として給付されます。

給付率は退職前に受け取っていた給与によって変動し、給与が低かった人ほど率が高く、給与が高かった人ほど率が低い仕組みです。

また、1日あたりの基本手当は年齢によって上限額が定められており、令和3年8月1日現在は以下の通りとなっています。

30歳未満6,760円
30歳以上45歳未満7,510円
45歳以上60歳未満8,265円
60歳以上65歳未満7,096円

※基本手当の金額については毎年8月に見直しがあります。申請する時期によっては上記の金額と異なる場合がありますのでご注意ください。

ハローワークでの傷病手当の申請方法

雇用保険の傷病手当は条件を満たせば自動で受け取れるという制度ではないため、受け取るためにはハローワークでの手続きが必要です。

外出するのが困難な人のために郵送やオンライン上で申請する方法もありますので、自分に合った方法で傷病手当の申請をおこなってください。以下に、ハローワークで傷病手当の申請をする際の基本的な流れをご紹介します。

1.「傷病手当支給申請書」を入手して記入する

雇用保険の傷病手当の手続きに必要な書類は、「傷病手当支給申請書」と「雇用保険被保険者証」の2つです。傷病手当支給申請書はハローワークで受け取れるほか、厚生労働省の「ハローワーク インターネットサービス」からもダウンロードできます。

傷病手当支給申請書

傷病手当が必要だと証明するための書類。住所・氏名・生年月日などの個人情報のほか、担当医の証明や傷病手当を受け取りたい期間などを記入する必要があります。

雇用保険被保険者証

自分が雇用保険加入者であることを証明するための書類。雇用保険に加入していなければ、当然傷病手当は受け取れません。

傷病手当支給申請書は以下のサイトからダウンロード可能です。

ハローワークインターネットサービス

『傷病手当支給申請書』

2.ハローワークに申請書を提出する

「傷病手当支給申請書」と「雇用保険被保険者証」が用意できたらハローワークに提出します。提出の方法は以下の通りです。

  1. 直接ハローワークの窓口へ持参
  2. 郵送で提出
  3. ハローワークのwebサイトから電子申請

申請者が抱えるさまざまな事情を考慮し、傷病手当の申請には複数の方法が用意されています。自分に合った申請方法を選びましょう。

また、傷病手当の受給申請や受給期間の延長申請は、代理人による提出も認められています。外出するのが困難な人や、必要書類への記入が困難な人は身近な人に申請を依頼しましょう。

傷病手当の電子申請は以下のサイトから可能です。

ハローワークインターネットサービス

『申請等をご利用の方へ』

傷病手当と失業保険は両方もらえる?どちらが得?

傷病手当と失業保険(基本手当)を同時に受給するのは不可能です。傷病手当と基本手当のどちらを受給できるかは、求職活動できない期間によって決まります。

  1. 14日以内→基本手当
  2. 15日以上30日未満→傷病手当
  3. 30日以上→受給期間を最大4年間まで延長できる

基本手当は働ける能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力に関係なく就職できない人を支援する制度ですから、病気やケガが理由で働けない人には当てはまりません。

また、健康保険の傷病手当金と雇用保険の基本手当のどちらが得なのかは、離職理由や離職時の年齢など、それぞれの事情によって異なります。

傷病手当金から失業保険への切り替えタイミング

離職後に病気やケガが治り、働ける状態になったら傷病手当金から失業保険に切り替えましょう。

傷病手当金は「在職中に業務外の事由で病気やケガに陥り、働けなくなった場合」に受け取れる手当なのに対し、失業保険は「退職後に働く意思と能力があるのに就職できていない場合」に受け取れる手当です。

病気やケガが治ったということは傷病手当金を受け取れなくなるので、速やかに失業保険の申請をしましょう。

受給手続きを開始した日から正式に失業保険の支給対象となるまでには、「7日間」の待機期間があります。

この間は失業状態を維持する必要があり、アルバイトもできません。そのため、傷病手当金から失業保険への切り替えは速やかに済ませ、受給が途切れる空白期間をなるべく短くすることをおすすめします。

まとめ|傷病手当はハローワークに相談

諸事情によって働けなくなった際は、失業保険(基本手当)や傷病手当、傷病手当金などのさまざまな支援制度があります。

どの支援制度を利用できるか、どれを利用するのが得なのかはそれぞれの状況によって異なるため、自分の状況と照らし合わせて最適な支援制度を選びましょう。

いずれの支援制度にしても、受給条件や受給期間などの制度の仕組みには少し複雑なところがあります。傷病手当に関しても病気やケガの判断基準に不透明なところがあるため、自分の状態が受給条件を満たしているのかわからない人は、まずは申請先のハローワークに相談してみてください。

また、ハローワークでの求職活動に不安があるときは、民間の就職支援サービスの支援を受けながら進めるのも一つの手です。「就活は初めてで勝手がわからない」「久しぶりすぎて不安」といった人は、気軽にジェイックにご相談ください。

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高藤 薫
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ゼロフリ」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター