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心理カウンセラーになるには?仕事内容や年収、就職する方法を解説

心理カウンセラーになるには?仕事内容や年収、就職する方法を解説

心理カウンセラーは、心の健康をサポートする専門家です。
ストレスや不安、対人関係の悩みなど、さまざまな心理的課題を抱える人達に寄り添い、適切な助言や治療をします。

心理カウンセラーとして働くためには、資格や専門知識の習得が必要です。
また、年収や就職先の選び方も気になるところ。

そこでこの記事では、心理カウンセラーになるための具体的なステップや仕事内容、求められるスキルを詳しく解説します。
心理カウンセラーを目指す方にとって、役立つ情報が満載です。

本記事を読んで、心理カウンセラーについて深く理解し、自信を持って次の一歩を踏み出しましょう。

心理カウンセラーとは?

心理カウンセラーは、カウンセリングや認知行動療法を通して、心の悩みや不安を解決に導く専門家です。
ストレス社会の中での精神的負担が増加する中、医療機関や教育現場、企業などさまざまな場所で重要な役割をもっています。

主な目的は、相談者が自己解決能力を養い、健康を取り戻すこと。この目的達成のため、個々の状況に応じたアプローチを行い、健康な心を取り戻すサポートをします。

また、問題解決だけでなく、予防的な支援に取り組むことも仕事内容の一つ。そして、より良い生活の基盤作りを目指します。

心理カウンセラーの活動範囲は広く、個別相談からグループセッションまで多岐にわたります。そのため、柔軟な対応力が必要な仕事です。

このように、心理カウンセラーの存在は、現代社会における心のケアの要として、ますます注目を集めています。

心理カウンセラーの主な仕事内容

心理カウンセラーの主な仕事内容は、クライアントの悩みや課題を分析し、その解決をサポートすることです。
個別面談や家族カウンセリング、グループセッションなどを行いながら、自己理解や問題解決の手助けをします。

また、心理テストや観察を通じて、クライアントの状況や心理状態を正確に把握し、適切なアプローチを提案することも仕事内容の一つです。

とくに認知行動療法など科学的根拠に基づく手法を活用する場合も多く、そのスキルは多岐にわたります。
共感力や倫理観、プロフェッショナリズムも重要です。クライアントから信頼される環境を維持するため、自己研鑽も欠かせません。

このような取り組みにより、クライアントが抱える問題の解決だけでなく、心の安定を促す支援を行います。

心理カウンセラーの主な活躍分野

次に、心理カウンセラーの主な活躍分野を紹介します。心理カウンセラーが活躍する分野は、主に下記の7つです。

  1. 医療機関
  2. 教育機関
  3. 大学・研究機関
  4. 産業分野
  5. 福祉施設
  6. 司法分野
  7. 独立・開業

それぞれどのように心理カウンセラーが活躍するのか見ていきましょう。

1. 医療機関

心理カウンセラーは、医療機関で患者の心の健康を支える重要な役割をもっています。
患者の回復と、生活の質向上を目指して活動するポジションです。

病院や診療所では、精神科や心療内科、小児科などでカウンセリングを行い、患者の心理的課題に対応。たとえば、うつ病や不安障害、ストレス関連の症状を抱える患者に対し、心理療法や面談を通してサポートします。

精神保健福祉センターや保健センターでは、引きこもりや依存症などの問題を抱える相談者やその家族を支援するケースも多く見られます。

2. 教育機関

教育機関では、スクールカウンセラーとして活躍し、子どもや保護者の心理的な支援を行います。
不登校やいじめ、学習への不安など、子どもたちが直面する課題はさまざま。多様な課題に対し、個別面談や心理療法を行います。

また、教員と連携しながら、集団生活への適応を支援し、子どもが安心して自己実現に取り組める環境を整えるのも仕事の一つ。

学校や教育センターが主な就職先で、心のケアと教育現場の課題解決の両方に貢献しています。

3. 大学・研究機関

大学や研究機関でも、心理カウンセラーは重要な役割です。
大学の学生相談室では、学業や対人関係、進路に関する学生や保護者の相談を受け付け、心理的支援を行います。

また、教職員のカウンセリングをして、ストレス管理や職場環境の改善にも貢献します。
実務と教育の両面で活躍し、大学院生のカウンセリング実習の指導を担うことも。

大学以外にも、民間企業の研究機関が就職先になることがあります。

4. 産業分野

産業分野では、企業のメンタルヘルス対策を支援する役割です。
職場の医務室に常駐する場合や、社外のカウンセリング会社(外部EAP機関)から派遣される形で業務を行う場合があります。

主な仕事内容は、社員のストレスケアや職場環境に起因する問題の相談対応、キャリア形成に関するアドバイスの提供など。
就職先としては、企業の健康管理部門や専門のカウンセリング会社が挙げられ、産業分野特有の課題に対応する専門知識が求められます。

5. 福祉施設

福祉施設において、心のケアを提供する専門家として活躍しています。

高齢者福祉施設では、利用者である高齢者の心理的サポートだけでなく、介護スタッフの相談にも応じ、職場環境の改善やメンタルヘルスケアを実施。

児童福祉施設では、虐待や家庭内問題を抱える子どもやその家族を支援し、安全で安定した環境を構築するためのアプローチを行います。

主な就職先には、児童相談所や高齢者事業所、地域包括支援センターなどがあり、福祉分野特有の専門知識と協働力が求められます。

6. 司法分野

心理カウンセラーは、司法分野において犯罪や非行の背景を分析し、社会復帰を支援する専門職です。
少年鑑別所や刑務所では、法務技官として罪を犯した人や非行歴のある子どもに心理カウンセリングを提供し、更生を促す役割を担います。

また、家庭裁判所調査官として、問題の背景にある家庭環境や深層心理を調査し、裁判所に報告することで適切な処遇方針の策定を支援します。

地域における犯罪予防活動にも従事し、学校や福祉施設と連携しながら、問題が深刻化する前に介入する取り組みも仕事の一つです。

7. 独立・開業

心理カウンセラーは、独立・開業を選び、個人で相談室を運営することも可能です。
自分の得意な分野に特化し、訪問カウンセリングやオンラインサービスを活用して、多様な相談者に対応するケースが増えています。

ただ、独立・開業する場合、先述した就職先のいずれかを経験している方がほとんど。それぞれの就職先で経験・スキルを蓄え、自信を持って独り立ちしています。

心理カウンセラーの需要と将来性

現代社会では、心理カウンセラーの需要が年々高まっています。

うつ病や子どもの心の問題が深刻化する中、心理的な支援の重要性は増加を継続中。
2017年には「公認心理師」が国家資格化されたことで、心理カウンセラーへの信頼性と注目度が向上し、業界全体が活性化しています。

また、文部科学省のスクールカウンセラー等配置箇所数、予算額の推移によるスクールカウンセラーの配置数も増加傾向にあります。
令和3年度には30,681箇所に達しました。これにより、教育現場での心理支援の必要性が拡大していることがわかります。

また、平成26年6月の労働安全衛生法改正で、従業員数50人以上の企業に対してストレスチェックの実施が義務付けされました。その結果、心理カウンセラーが産業分野でも求められる状況が広がっています。

これらの背景から、心理カウンセラーの活動範囲は拡大を続けており、将来的にもその重要性がさらに高まることが予想されます。

心理カウンセラーになるには?

ここでは、心理カウンセラーになる方法を解説します。
現状、下記5つの方法で、心理カウンセラーを目指せます。

  1. 大学・大学院に通う
  2. 専門学校に通う
  3. 通信講座や民間スクールを受講する
  4. 資格を取得する
  5. 就職・転職エージェントを利用する

それぞれ確認し、心理カウンセラーを目指す準備をしましょう。

1. 大学・大学院に通う

心理カウンセラーを目指す場合、大学や大学院で心理学や社会福祉学を学ぶことが一般的なステップです。

心理学は、人の行動や感情、思考を科学的に理解する力を養う学問であり、カウンセリングの基礎となる重要な知識を得られます。
また、社会福祉学では、実際の支援現場で必要とされるスキルや制度の理解を深め、幅広い問題に対応できる能力を身につけられます。

大学選びにおいては、心理学や社会福祉学のカリキュラムが充実していることが重要です。
とくに、カウンセリング技法や実践的な心理療法の授業があるかどうかがポイントとなります。

大学院ではさらに専門的な研究や実践を通じて知識と技術を磨き、国家資格である「公認心理師」や「臨床心理士」の資格取得を目指すことが可能です。

2. 専門学校に通う

心理カウンセラーを目指す方法として、専門学校に通うことは実践的な選択肢の一つです。

専門学校では、カウンセリング技術を中心とした実習を豊富に取り入れており、大学よりも実習時間が長い傾向があります。そのため、学びながら現場の実務経験を積む機会に恵まれており、働く際の具体的なイメージを掴みやすいことが特徴です。

また、心理関連の資格取得に特化したカリキュラムを提供している学校もあります。在学中に基礎的な民間資格を取得できることがポイントです。

実習先の施設での活動を通じて、カウンセリングスキルだけでなく、現場で必要なコミュニケーション能力やチームワークの重要性も学べます。

卒業後、即戦力として活躍できる人材を目指すために、専門学校は最適な環境と言えるでしょう。

3. 通信講座や民間スクールを受講する

通信講座や民間スクールの受講は、心理カウンセラーを目指すうえで、柔軟な選択肢です。

学校に通う必要がなく、自分のペースで学習を進められるため、とくに社会人で転職を検討している人にぴったり。
費用を抑えながら基礎知識を学べる講座が多く、仕事や家庭のスケジュールに合わせて学びたい人に適しています。

また、心理カウンセリングに特化したスクールでは、資格取得に向けた実践的な内容を取り入れていることが一般的です。
オンラインでの講義や教材が充実しているため、場所や時間に縛られず効率的に学べます。

一方で、通信講座や民間スクールでは現場実習の機会が限られる場合もあるため、実務経験を補うための努力が必要となることも意識しましょう。

4. 資格を取得する

心理カウンセラーを目指す際、資格の取得は信頼性を高めるためにも重要です。資格には国家資格と民間資格があり、それぞれ特徴とメリットがあります。

代表的な国家資格として挙げられるのは、公認心理師の資格です。
公認心理師は、医療機関や教育現場など、幅広い分野で活用されています。

一方、民間資格としては、産業カウンセラーや認定メンタル心理カウンセラーが代表的です。
民間資格は、短期間で取得可能なものも多く、心理カウンセリングの基礎を学ぶ入門として適しています。

資格取得により、心理学の専門知識やカウンセリング技術を体系的に学べます。そのため、就職や独立時にアピールポイントとなるだけでなく、相談者に安心感を提供できる点も大きな利点です。

5. 就職・転職エージェントを利用する

心理カウンセラーとして働きたい場合、就職・転職エージェントを利用するのは効果的な手段です。専門的なサポートを受けることで、自分に合った求人情報を効率よく見つけられます。

同じ心理カウンセラーの仕事でも、職場によって求められる役割や雰囲気は別物です。
そのため、職場選びがキャリアの充実度に大きく影響します。

エージェントは業界動向に詳しく、職場環境や条件について詳しい情報を提供してくれるため、ミスマッチを防ぎやすいのです。また、履歴書や面接のアドバイスを受けることで、選考の通過率を高められます。

とくに就職・転職未経験の方やフリーターの方は、ジェイックがおすすめ。

ジェイックでは、フリーターから正社員を目指す方に特化した転職エージェントです。ジェイックを活用することで、スムーズに心理カウンセラーを目指せます。

心理カウンセラーの給与・年収

心理カウンセラーの給与・年収は、勤務する分野や雇用形態、経験年数によって異なります。

医療福祉分野では、公認心理師や臨床心理士の場合、平均月給は「24.1万円」、平均年収は「459.3万円」です。
一方、教育分野で活躍するスクールカウンセラーでは、平均月給が「24.8万円」、平均年収が「551.4万円」とやや高い傾向があります。

また、カウンセラーとしての経験や専門性が評価される職場では、収入がさらに増加する可能性もあります。ただし、契約社員や非常勤での雇用の場合、収入は正社員よりも低くなることが一般的です。

独立開業を目指す場合、収入は完全に自己責任となり、事業運営の成功が収入に直結します。そのため、安定した収入を求める場合と、自分のスタイルで働きたい場合では、キャリア選択が重要です。

引用元:「職業情報提供サイト jobtag

心理カウンセラーになるためにおすすめの資格10選

先述したように、心理カウンセラーになる際に有効な資格はいくつかあります。

ここでは、中でもおすすめな資格を国家資格・民間資格に分けて紹介します。それぞれ難易度や受験料なども確認していきましょう。

なお、受験料に関しては、年度によって変わる可能性があるため、最新の情報は各公式サイトをご確認ください。

国家資格

まずは国家資格から紹介します。心理カウンセラーになるためにおすすめの国家資格は、下記の2つです。

  • 公認心理師
  • 臨床心理士

それぞれ詳しく見ていきましょう。

公認心理師(国家資格)

公認心理師は、医療や福祉、教育などの分野で、心理学に関する専門的な知識・技能を活用するための資格です。

試験は心理学全般にわたる幅広い内容が出題され、学習範囲が広い点が特徴。具体的には、下記の内容が含まれます。

  • 心理療法
  • 心理アセスメント
  • 社会心理学
  • 発達心理学
  • 神経心理学

試験は東京都や大阪府で実施され、受験料は2万8,700円(税込)です。
資格取得後は、下記などの多岐にわたる職場での活躍を期待できます。

  • 保健医療
  • 教育
  • 福祉
  • 司法・犯罪
  • 産業分野

とくに医療機関や教育現場、カウンセリングセンターなどで需要が高まっています。
心理学に関する専門知識を基盤に、多職種連携の中で心のケアを提供する役割が求められる重要な資格です。

引用元:「一般財団法人 公認心理師試験研修センター

臨床心理士(国家資格)

臨床心理士は、臨床心理学の知識・技術を活かすための資格です。

試験は、1次試験(多岐選択方式試験・論文記述試験)と2次試験(面接)が行われます。臨床実践の総合的な知識や技術が問われる問題がメインです。

なお、下記の条件を基本モデルとする受験資格に当てはまる方だけが受験できます。

  • 指定大学院(1種・2種)を修了し、所定の条件を充足している者
  • 臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了した者
  • 諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有する者
  • 医師免許取得者で、取得後、心理臨床経験2年以上を有する者

受験料は、受験申請書類の請求1部につき1,500円、資格審査料として3万円が必要です。
さらに、試験に合格した場合、臨床心理士として登録する際、登録料として5万円がかかります。

資格取得後は、臨床心理士としての専門業務に携われます。ただし、自己研鑽による維持向上が必要となるため、5年ごとに再認定を受け、資格を更新することが必要です。

引用元:「公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会

民間資格

次に、民間資格を紹介します。心理カウンセラーになるためにおすすめの民間資格は下記の8つです。

  • 認定メンタル心理カウンセラー
  • 産業カウンセラー
  • 応用心理士
  • チャイルドカウンセラー
  • 学校心理士
  • 教育カウンセラー
  • 臨床発達心理士
  • SNSカウンセラー

自分に必要だと感じる資格を確認しましょう。

認定メンタル心理カウンセラー

認定メンタル心理カウンセラーは、カウンセリング業務に必要な知識・技術を証明する資格です。試験では、下記の基礎知識、職業能力が問われます。

  • カウンセリング
  • クライエント
  • 心理学
  • 精神医学

在宅にて全国から受験可能です。ただし、日本能力開発推進協会指定の認定教育機関などで、教育訓練の全カリキュラムを修了している必要があります。

合否判定は得点率70%以上です。国家資格に比べ、受験範囲は狭いため、比較的合格しやすいといえます。

受験料は5,600円(税込)です。受験後はカウンセラーとして多くの場での活躍を期待できます。

引用元:「日本能力開発推進協会 (JADP)

産業カウンセラー

産業カウンセラーは、従業員のストレス・心の問題に対するカウンセリングやキャリアカウンセリングなど、産業場面に特化した資格です。
主に民間企業で活用でき、職場環境の改善などに務めます。

産業カウンセラーの資格は、下記のいずれかを修了することが必要です。

  • 一般社団法人日本産業カウンセラー協会の講座
  • 4年制大学学部において心理学又は心理学隣接諸科学、人間科学、人間関係学のいずれ かの名称を冠する学部又は専攻(課程)の卒業者

なお、講座の受講費用は35万2,000円(教材費を含む)です。
講座の内容としては、体験型のカウンセリング演習とe-Learningを用いた理論学習を行います。そのうえで、受験料として、筆記1万4,710円、実技2万2,410円、筆記・実技療法で3万6,710円が必要です。

産業カウンセラーの資格を取得することで、産業カウンセラーだけでなくキャリアカウンセラーにも活用できます。

引用元:「一般社団法人日本産業カウンセラー協会 JAICO

応用心理士

応用心理士は、個人や集団の心理学的指導に努める人達の社会的地位を承認するための資格です。

応用心理士の資格は、下記のいずれかを修了することが必要です。

  • 大学または大学院において,心理学専攻又はこれに準ずる分野を卒業あるいは修了した者
  • 機関誌『応用心理学研究』に1件以上の研究論文(共著も含む)を発表した人,または本学会の年次大会において2件以上の研究発表をした者
  • 認定審査委員会が応用心理学と関係があると認めた専門職で,3年以上の経験を有する者
  • 応用心理学と関係ある職で3年以上の経験を有し,本学会研修委員会企画の「研修会」に5回以上参加した者

応用心理学を取得することで、カウンセラーとしての活動に役立てられます。

なお、受験費用は審査料1万円、認定料3万円です。

引用元:「日本応用心理学会

チャイルドカウンセラー

チャイルドカウンセラーは、児童心理に特化した資格です。取得することで、不登校や校内暴力など、子どもの問題行動に求められる専門的な心理学の知識・技術が証明されます。

在宅にて全国から受験可能です。ただし、日本能力開発推進協会指定の認定教育機関にて、教育訓練の全カリキュラムを修了している必要があります。受講内容は、下記のとおりです。

  • チャイルドカウンセリングの役割と理念
  • 現代社会における子どもの問題行動
  • 子ども理解のあり方
  • 連携とは
  • 家族問題との関わり
  • 来談者との関わり
  • 問題行動
  • 障害

これらの内容を学び、チャイルドカウンセラーを取得することで、スクールカウンセラーなど主に教育現場で活躍できます。

受験費用は、5,600円(税込)です。

引用元:「日本能力開発推進協会 (JADP)

学校心理士

学校心理士は、主に学校における心理教育的援助サービスの知識・技術を証明する資格です。子ども自身や保護者、教師などの心理的な支援を行います。

資格の取得には、下記いずれかに該当する必要があります。

  • 学校心理学関連大学院修了者および修了見込者
  • 公認心理師関連大学院修了者および修了見込者
  • 教職大学院修了者および修了見込者
  • 教員の経験を有する者(教育職員免許状もしくは保育士資格を有する者)
  • 相談機関等の専門職従事者
  • 大学・短期大学等の教員
  • 学校管理職または教育行政職の従事者
  • 公認心理師資格を有する者
  • 海外での資格取得者
  • 准学校心理士資格を有する者

該当者は、試験Ⅰ(論述式)、試験Ⅱ(多枝選択式)、試験Ⅲ(面接)、試験Ⅳ(論述式)の4種類を受験し、合格を目指します。なお、手引き及び申請書3,300円、認定審査料として3万3,000円(税込)が必要です。

引用元:「学校心理士認定運営機構

教育カウンセラー

教育カウンセラーは、教育活動に教育カウンセリングの考え方・技術を活用するための資格です。初級・中級・上級とレベルが分けられており、教育のプロフェッショナルを目指せます。

初等教育カウンセラーの受験資格は下記の通りです。

  • 教育カウンセラー養成講座(または準ずる講座)を修了している
  • 相談・援助に関係する実践歴が2年以上
  • 認定申請自己評価票の総合点が11ポイント以上
  • 初級教育カウンセラー標準カリキュラムの内容に習熟し、認定試験に合格している

教育カウンセラーの資格は、学級運営や進路指導など、教員としても役立ちます。
また、子どもだけでなく教員自身へのカウンセリングとしても活用可能です。

なお、受験費用は初級1万円、中級・上級1万5,000円となっています。

引用元:「NPO日本教育カウンセラー協会

臨床発達心理士

臨床発達心理士は、発達の臨床に関する資格です。人の発達や成長における困難をサポートします。

試験内容は下記の5つです。

  • 臨床発達心理学の基礎に関する科目
  • 臨床発達支援の専門性に関する科目
  • 認知発達とその支援に関する科目
  • 社会・情動発達とその支援に関する科目
  • 言語発達とその支援に関する科目

また、下記に該当する方のみが受験できます。

  • 発達心理学隣接諸科学の大学院修士課程在学中、または修了後3年未満
  • 臨床経験が3年以上あり、発達心理学隣接諸科学の大学院を修了している
  • 臨床経験が3年以上あり、発達心理学隣接諸科学の学部を卒業している
  • 大学や研究機関で研究職をしている
  • 公認心理師資格を取得している

臨床発達心理士を取得することで、子育て支援や特別支援教育など、教育分野に特化した心理サポートに携われます。なお、認定審査料が3万3,000円必要です。

引用元:「一般社団法人 臨床発達心理士認定運営機構」 

SNSカウンセラー

SNSカウンセラーは、近年一般化したSNSによるカウンセリングの体制を整えるための資格です。
従来の対面や電話によるカウンセリングより、SNSによるカウンセリングのニーズが増えたことがきっかけとなり開始されました。

SNSカウンセラーは、主に下記の分野で活躍できる資格です。

  • 自殺防止対策
  • 教育分野
  • 虐待やDVなど、さまざまな社会課題への対応
  • 産業分野
  • 災害や事件・事故後の心のケア

また、SNSカウンセラーは、上記のような心理カウンセラーかそれに隣接する国家資格を取得している方であれば受験可能です。

今後もSNSの需要は増え続けることを予想すると、SNSカウンセラーの需要も高まっていくと考えられます。また、従来のカウンセリングに比べ、場所を気にせず活動できるため、働き方の自由度も広がるでしょう。

受験料ではなく、認定登録料として2万7,500円(登録料1万1,000円+年会費3年分1万6,500円)が必要です。3年後からは、年会費5,500円必要になります。

引用元:「一般財団法人 全国SNSカウンセリング協議会

心理カウンセラーに向いている人の特徴

心理カウンセラーは、向き不向きがありますので、興味がある人は自分に向いているか確認しましょう。

とくに下記8つの特徴に当てはまる方が、心理カウンセラーとして活躍しやすいです。

  1. コミュニケーション力がある人
  2. 共感力が高い人
  3. 冷静な判断ができる人
  4. 他の専門分野の人と連携できる人
  5. 観察力のある人
  6. 誠実に人に向き合える人
  7. 精神力の強い人
  8. 分析力のある人

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. コミュニケーション力がある人

心理カウンセラーにとって、コミュニケーション力は最も重要なスキルです。
相談者の心に寄り添いながら、丁寧に話を聞く姿勢が求められます。

この際、ただ話を聞くだけではなく、表情や声のトーンといった非言語的な要素にも注意を払い、相手の感情を深く理解する能力が必要です。
臨機応変に対応しながらも、話を否定せず、適度な相槌を入れることで、相談者に安心感を与えられます。

また、心理カウンセラーは問題解決の糸口を見つけるため、相手の話を掘り下げるヒアリング力も欠かせません。
ヒアリング力を発揮することで、相談者は自分の思いや問題を自然に整理できます。

信頼関係の構築には、相談者が「受け入れられている」と感じることが不可欠です。
そのためには、カウンセラー自身が「聞き上手」であることが鍵となります。

2. 共感力が高い人

心理カウンセラーには、相談者をありのまま受け入れる共感力も大切です。

共感力とは、単に相手の言葉を聞くだけでなく、その背景にある感情や状況を深く理解しようとする姿勢のこと。

一人の人間として相談者を尊重し、心を通わせることで、信頼関係が築かれていきます。
信頼関係がしっかりと構築されて初めて、相談者は自分の内面を安心して打ち明けることができるのです。

共感力が高い人は、相手の気持ちに寄り添いながら適切な反応を示すことで、相談者に「理解されている」と感じさせます。

このような資質を備えた人は、心理カウンセラーとしての役割を自然に果たしやすく、相談者の問題解決を効果的にサポートすることが可能です。

3. 冷静な判断ができる人

心理カウンセラーには、冷静な判断力が不可欠です。

相談者の感情に過度に同調してしまうと、問題の本質を見失うかもしれません。
そのため、一定の心理的距離を保ちながら相手に寄り添う能力が求められます。このバランスを保つことで、相談者の状況を客観的に分析し、適切な助言や解決策を提示できるのです。

また、感情のコントロールも重要なポイントです。クライアントが強い感情を抱えている場合でも、カウンセラーが動揺せずに対応することで、安心感と信頼を与えられます。

このように、冷静な判断力と感情の安定性を兼ね備えた人は、心理カウンセラーとして効果的なサポートを提供できるでしょう。

4. 他の専門分野の人と連携できる人

心理カウンセラーにとって、他の専門分野の人と連携する能力は重要な資質です。

カウンセリングは1対1の対話が基本ですが、相談者の抱える問題が医療や法律、教育などの分野に関連する場合も少なくありません。このようなケースでは、適切なサポートを提供するために専門家の助けを得る必要があります。

心理カウンセラーが孤立せず、専門家同士で支え合う姿勢は、クライアントへの信頼にもつながります。

5. 観察力のある人

心理カウンセラーには、相談者の細かな変化を見逃さない観察力が求められます。
相手の表情や仕草、声のトーンなどから心理状態を読み取り、適切なアプローチを選択することが大切です。

観察力は一朝一夕で身に付くものではなく、日常生活で意識的に人と関わることがその向上につながります。

とくに、身近な人の様子に注意を向けることは、観察力を鍛える有効な方法です。
これにより、相談者の言葉に含まれる微妙なニュアンスや感情の揺れにも敏感になり、より適切なカウンセリングが可能になります。

6. 誠実に人に向き合える人

心理カウンセラーは、相談者の信頼を得るために誠実な姿勢が欠かせません。
クライアントが抱える切実な悩みに真摯に向き合うことで、安心感を与え、心を開かせることが可能になります。

クライアントは、自分の悩みを受け止めてくれる存在に対し、自然と信頼感を抱くものです。
心理カウンセラーが誠実であることは、その信頼感を深める鍵となります。

このような姿勢が、クライアントの自己開示を促し、問題解決への第一歩となるのです。

7.精神力の強い人

心理カウンセラーには、相談者の抱える問題に深く関わるため、強い精神力が必要です。
クライアントの悩みや感情に影響されすぎると、適切なサポートが難しくなります。
カウンセリング中に冷静さを保ちながら、自分自身の精神状態も安定させることが重要です。

また、健康な精神を維持するためには、適切な休息やストレス管理を意識した生活が欠かせません。

心理カウンセラーとして長く働くためには、健康管理を習慣化し、自分の心身を整える努力が必要です。

8.分析力のある人

心理カウンセラーには、相談者の言葉や行動から心の状態を汲み取り、的確に分析する力が不可欠です。
クライアントの悩みや感情の背景を理解するために、ただ話を聞くだけでなく、その内容を深く考察し、適切なアプローチを見つける必要があります。

心理学の知識を活用することで、人間の思考や行動のパターンを理解し、分析力をより高められるでしょう。

さらに、傾聴力を磨くことで相談者との信頼関係を築き、問題解決の糸口を見つけられます。

心理カウンセラーを目指して内定を勝ち取ろう!

心理カウンセラーを目指すには、共感力や観察力、冷静な判断力など多くのスキルが必要です。相談者の心に寄り添いながらも、必要な場面では他分野の専門家と連携する柔軟性や、誠実に向き合う姿勢が信頼関係の構築につながります。

これらの特性を兼ね備え、実践的なスキルを磨くことで、心理カウンセラーとしての成功への道を切り開けるでしょう。

しかし、どれだけ適性があっても、希望する職場で働くには内定を勝ち取らなくてはいけません。

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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ジェイック就職カレッジ®」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター