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ソリューション営業とは?他の営業との違いや必要な業界の例を紹介

ソリューション営業とは?他の営業との違いや必要な業界の例を紹介
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営業にはさまざまな手法がありますが、その中でソリューション営業というものがあります。2000年頃から徐々に浸透し始め、現在でも営業手法として取り入れている企業、営業担当の方は多いと思います。

しかし、その反面、ソリューション営業という名称だけが独り歩きしてしまい、他の営業手法との違いやメリットデメリットなどが認知されていないケースも多々あります。

ここでは、ソリューション営業とは何か、ということから、そのメリットとデメリット、ソリューション営業に必要なスキルまで、ソリューション営業について紹介します。

向いている人、向いていない人についても紹介するので、参考にしてみてください。

ソリューション営業とは

ソリューション営業とは

ソリューション営業という言葉は知っていても、実際にどんな営業スタイルなのかを知らない人も多くなっています。ここからは、ソリューション営業とは何か、紹介していきます。

顧客の課題に応じた解決策を提案する営業手法

ソリューションは英語のsolutionのことで、直訳すると「解決」です。その名の通り、顧客が抱える課題に対して、解決策を提案する営業スタイルです。

自社の商品やサービスを売り込むだけでなく、顧客の課題を解決するために、自社の商品やサービスがどういった役割を担うのかを提案します。

「当社のAという商品を買うことで、あなたの課題はこのように解決されます」と説明することで、顧客は商品の価値に気づき、それを購入して問題解決がなされることで、信頼関係が生まれます。

このように、ただ商品を売るだけで終わるのではなく、顧客からのヒアリングを重視し、顧客の課題を解決できる商品を提案することがソリューション営業です。

ほかの営業との違い

ソリューション営業の反対となる言葉は「御用聞き営業」で、顧客から要望のあった商品を売る営業のことを指します。

現在でも、販売力のあるプロダクトでは、御用聞き営業は成り立ちますが、幅広い商品が販売されている今、多くの会社が営業を工夫することが求められています。

その後に登場したのが「ソリューション営業」「プロダクト営業」「アカウント営業」「インサイト営業」です。

ここでは、これら営業スタイルの違いについて紹介します。

プロダクト営業との違い

プロダクト営業は、売る商品やサービスを事前に決めておいて、その商品を必要としている顧客を探す営業スタイルです。

プロダクト営業の場合、ソリューション営業と違って、すでに販売する商品が決まっているので、営業はやりやすいといえます。その反面、商品の訴求力に依存するので、営業個人と顧客の信頼関係が築きにくく、継続的に発注してもらえるかは商品の満足度で決まります。

アカウント営業との違い

アカウント営業は、ターゲットとなる顧客を選定してから、その顧客の課題に対する解決策を提案し続けることで、長期間にわたって関係を構築していく営業スタイルです。

ソリューション営業の延長線上にあるスタイルといえますが、ソリューション営業と違うのは、解決提案が自社商品には限らないという点が挙げられます。

どちらが良いとか悪いとかという話ではなく、これもケースバイケースで両立させていく必要があります。ただ、アカウント営業の方がより幅広い知識や関係構築力が必要になります。

インサイト営業との違い

インサイト営業は、顧客が現時点で気づいていない課題を掘り出し、その解決策を提案する営業スタイルです。

顧客の潜在的なニーズや課題を洗い出さなければならないので、ソリューション営業や上記の営業スタイルより高度な技術が要求されます。

ただし、自社商品のラインナップが少なかったり、訴求力がなかったりすると、課題を掘り出してみたものの、自社商品では解決できないケースも多くあります。そのため、インサイト営業は徒労に終わることが多いのが欠点です。

ソリューション営業はきつい? 古い?

顧客の課題ありきで営業するソリューション営業は、これまでの営業より高度な技術を必要とするので、きついと感じるかもしれません。

しかし、課題を解決するためのヒアリングのポイントなどを押さえることができれば、少しずつソリューション営業が楽しくなってくるでしょう。ソリューション営業には一定の型があるので、まずはその型を身につけることが重要です。

また近年、「ソリューション営業は終わった」という論文が出されるなど、ソリューション営業は古いという認識が生まれました。

たしかにソリューション営業が通用しないケースもありますが、対人間としての営業スタイルが崩れることはありません。ソリューション営業が古いのではなく、形を変えて徐々にアップデートされており、ソリューション営業は営業の基本形のひとつとして続いています。

ソリューション営業が必要とされる理由

それでは、なぜソリューション営業が必要なのか、みていきましょう。

ソリューション営業が必要とされるには理由があります。理由を理解して、自身のキャリア構築に役立ててみてください。

理由1.類似サービスが増えやすくなったため

インターネットが普及したことで、誰にでもたやすく情報収集ができるようになり、受け身の営業では商品が売れづらくなりました。

また、商品開発のスピードが上がったことで、たとえ先発商品であっても、すぐに似たものが出てきて、商品の差別化が難しくなりました。そのため、単なる商品提案型の営業や、商品を売るだけの営業では成果を出せなくなりました。

そのため、顧客が抱える潜在的な課題にアプローチして、その解決策として自社商品をアピールするソリューション営業が必要になっているのです。

また、情報が多すぎて、結局どの商品を選べばいいのかわからないという顧客層も存在しています。そういったお客様にはソリューション営業が機能しやすいです。

理由2.課題発見が重視されているため

顧客側が、自身の課題を認識しているのであれば、顧客は勝手に商品やサービスを選択して購入してしまいます。顧客が自社製品を手に取ってくれるのを待っているだけでは、営業の意味がありません。

現在の営業に求められるものは、顧客の抱える課題を共に見つけ出して、共に解決していくことです。顧客にとっても、気づけていなかった課題の解決はメリットになります。

このように、顧客側に価値を提供するためにも、より深い課題発見が重視されるようになっているのです。

理由3.伴走するパートナーが求められているため

顧客側は、常に課題を認識しているわけではありません。ひとつの課題に決着がついても、ほかにも課題があったり、新たな課題が潜んでいたりします。そして、そのことを顧客も理解しています。

だからこそ、こうした課題を一緒に洗い出し、解決してくれる存在が必要なのです。かつては、コンサルタントという職業がその役割を担ってきましたが、今では営業がその存在として重宝されるようになりました。

課題を掘り起こして、解決するための提案をするソリューション営業は、法人個人問わずに、もっとも身近な伴走者としての必要性を求められています。

ソリューション営業が必要な業界例

ソリューション営業が必要とされる理由はわかりました。次は、ソリューション営業が必要な業界について紹介します。極論を言えば、どんな業界でもソリューション営業は必要なのですが、なかでも特にソリューション営業が必要とされる業界に触れていきます。

業界1.IT業界

IT業界が取り扱うサービスは、ITシステムやツール、webサイトの運営、マーケティングなど、無形商材がほとんどです。さらに、IT業界のそれは、顧客ごとにカスタマイズされることが多く、ソリューション営業の余地が大きくなります。

また、IT業界は現在でも日進月歩に進化しているので、その都度システムの変更や、新たなサービスの導入が必要になるので、顧客が気づかない課題が多くなります。

そのため、売っておしまいの営業では通用しません。顧客との関係を構築し、長期にわたって顧客側の問題解決ができる営業が必要になります。

確実に必要なサービスでありながら、現物・実物が見えない商材だからこそ、営業は顧客にとってのコンサルタントにならなければなりません。最もソリューション営業が必要な業界といえます。

業界2.メーカー業界

上記でも触れた通り、商品開発のペースが速くなった昨今、気がつけば競合商品ばかりです。そのため、メーカーは製品を作って置いておくだけではモノが売れなくなりました。

そこで必要になるのが、顧客の課題を聞き出して、その課題・問題を解決するために自社製品を売り込むソリューション営業です。

メーカー業界の営業は、これまで商品説明に終始するスタイルが主でしたが、それでは成果は上がりません。しかしながら、商品説明型の営業に従事してきた人や企業は、なかなかソリューション営業へ移行することができません。

また、中途半端なソリューション営業では、課題をあぶり出してみたものの、競合他社の商品に流れてしまうケースが多々あります。そのため、メーカー業界のソリューション営業の場合、その技術を高める必要もあります。

業界3.広告業界

広告業界では、インターネットなどのデジタル広告が普及する前は「売って終わり」の営業がほとんどでした。

しかし、デジタル広告が当たり前になってからは、定期的な広告レポート、運用ディレクション、測定ツールによる最適化などが求められるようになり、それに対抗するようにテレビや雑誌広告でも実測ベースで広告データを計測するようになりました。

それに伴って必要になるのが、顧客側と継続的に商談を行うソリューション営業です。広告も、実際には「出してみないと結果も効果もわからない」無形商材です。IT業界と同じように、販売後のアフターフォローやコンサルタントが必要になります。

営業のスタイルが大きく変わったのは、広告業界かもしれません。高度なソリューション営業が必要になりました。

ソリューション営業のメリット

ここからは、ソリューション営業のメリットとデメリットについて触れていきます。

まず、ソリューション営業のメリットについて紹介します。

メリット1.顧客の課題を解決する営業ができる

これまでの「御用聞き営業」は、顧客のもとを訪れて製品やサービスの紹介をし「売って終わり」の営業でした。これに対して、ソリューション営業は、顧客の課題を解決するための商品・サービスを提案します。

顧客の課題を一緒に解決することで、その顧客との絆は確実に深まります。営業職にとって、人脈は大きなメリットです。

「御用聞き営業」では、商品の性能に依存するので人脈にはなりませんが、ソリューション営業では人脈構築にもメリットを発揮します。それも、顧客の課題を探り出して解決策を提案するソリューション営業ならではです。

また、課題解決の方法が自社製品・サービスでは賄いきれないケースもあるでしょう。そうした場合でも、一緒になって解決策を考えてくれた営業に対して、顧客が悪感情を持つことは絶対にありません。

メリット2.ほかの企業でも通用するスキルが身につく

ソリューション営業は、御用聞き営業より高度な技術が必要になります。

顧客の課題を聞き出すヒアリング力、その課題をどうやって解決するかを考える分析力、課題解決のために自社製品をどのように利用するのかを組み立てる仮説構築力など、ソリューション営業にはさまざまなスキルを身につけなければなりません。

従来の御用聞き営業の場合、商品やサービスの知識さえあれば良かったのですが、ソリューション営業では、それに加えてこれらの技術が必要です。

そして、これらの技術を身につけてしまえば、売る商品やサービスを選ぶことはありません。つまり、たとえば転職する際などにも潰しが利くことになります。

営業職の募集でも、ソリューション営業経験者のニーズは高まっています。実績を上げていればなおさらです。ソリューション営業のスキルを身につけることは、将来の自分への投資ともいえます。

メリット3.やりがいを感じやすい

ソリューション営業で見事に受注に成功したときの達成感は、従来の営業では感じられなかったものです。

顧客の課題に向き合って、一緒に解決できたことは、自社製品・サービスが顧客に貢献できたという実感を得られます。また、顧客からも感謝されることで、一層のやりがいを感じることができます。

高度な技術を要するからこそ、成功したときの達成感が、直にやりがいに転嫁されます。仕事をするうえで、この「やりがい」というのは大切な要素です。「やりがい」は仕事そのものへの原動力です。

顧客への貢献、自社への貢献を実感できれば、次の営業への活力ともなります。

ソリューション営業のデメリット

ソリューション営業のメリットを理解したところで、次はデメリットについても触れておきましょう。たしかにソリューション営業のメリットは大きいのですが、少なからずデメリットも存在します。

メリットもデメリットも理解したうえで、ソリューション営業の技術を磨いていきましょう。

デメリット1.難易度が高い

デメリットの一つは、ソリューション営業自体の難易度が高いということです。ただ、これはデメリットというより、ソリューション営業とはそういうものだということです。

メリットの箇所でも少し触れましたが、ソリューション営業にはヒアリング力、分析力、仮説構築力などのスキルが必要になります。これらを難しいと感じる人もいるでしょうが、これを克服するには場数を踏むしかありません。

逆に言えば、場数を踏んで経験を積めばスキルは身についていきます。

御用聞き営業では、商品知識さえ覚えてしまえば、顧客に言われた商品を持って行って終わりです。しかし、それでは本当の営業スキルは身につきません。

たしかに難易度は高いかもしれませんが、メリットの方がはるかに凌駕するでしょう。

デメリット2.仕事量が増えやすい

ソリューション営業の場合、御用聞き営業より業務が多岐にわたるので、単純に仕事量が増えます。

ソリューション営業は、言ってみれば営業職とコンサルタント職を一人で行うようなものなので、案件数が増えれば増えるほど、その仕事量は莫大なものになっていきます。ノルマ設定がある環境だと、さらに厳しくなります。

ただし、これも経験です。数をこなしていくうちに、効率的に仕事を進める力が身につきます。やり始めた当初は途方に暮れることも多いかもしれませんが、やっていくうちに仕事を捌くことができるようになります。

たしかに仕事量が増えるのはデメリットといえますが、そこで身につけたスキルは、たとえば営業以外に異動したり転職したりした場合にも役に立ちます。

デメリット3.結果が出るまでに時間がかかる

ソリューション営業は、単純に商品やサービスを紹介するだけではないので、それなりに時間がかかります。少なくとも、一度の商談で受注を獲得するのはほぼ不可能です。

顧客とのコミュニケーションを深めて、課題を聞き出して、解決策を提案して、最後に商品・サービスの受注に繋がるため、長ければ数か月、1年かかるケースもあります。

何度も顧客のもとに足を運び、その都度、課題にあった提案書を作るなど、コストもパワーも従来の営業との比になりません。さらに受注までの時間もかかるとなれば、途中で心が折れることもあるでしょう。

それを支えてくれるのが、上記に記したメリットの数々です。ソリューション営業においては、メリットとデメリットを同時に理解することが非常に大切になってきます。

ソリューション営業に向いている人

それでは次に、ソリューション営業に向いている人と向いていない人について紹介します。

ソリューション営業は経験を積むなかで、成長していくケースが多いのですが、とはいえ向き不向きは存在します。

向いている人1.課題解決が好きな人

課題解決が好きな人や得意な人は、ソリューション営業に向いています。たとえば、友だちや知人から何かしらの相談を受けたときに、親身になって解決策を探すことができる人なら大丈夫です。

他人だけでなく、自身の問題を解決するために手段と方法を考えることができれば、なお向いているといえます。

また、他人の問題を解決するということは、相手の立場に立って物事を考えられる人のことです。こうした人は、間違いなくソリューション営業も楽しんでこなせるでしょう。

向いている人2.スキルを高めたい人

ソリューション営業の仕事は多岐にわたり、何度も繰り返しますが、さまざまなスキルが必要になります。そのため、スキルを高めたいという向上心のある人は、ソリューション営業に向いています。

とくに、IT業界や広告業界などの無形商材を扱うソリューション営業の場合、営業力と提案力に差がつきやすいので、向上心のある人はIT業界や広告業界を目指してみてもいいでしょう。

向いている人3.事前準備や努力をできる人

ソリューション営業の場合、顧客の課題解決のために、顧客のリサーチや自社製品とのマッチング、提案書の作成など事前準備が必要になります。この事前準備の段階で、どこまで多くの情報を取り入れられるかによって、成果も違ってきます。

そのため、こうした下調べや事前準備に対して、貪欲に努力できる人がソリューション営業に向いているといえます。

プライベートでも、思いつきで旅行先を決めたりレストランを決めたりする人よりも、あらかじめリサーチしたり情報収集したりできる人の方が向いているでしょう。

ソリューション営業に向いていない人

ソリューション営業に向いている人を紹介した後は、ソリューション営業に向いていない人についても触れておきます。

もちろん、向いていないからといって、ソリューション営業ができないわけではありません。自分の特性を理解して、対策をとるようにしましょう。

向いていない人1.単純な仕事をしたい人

ソリューション営業では、顧客のもとに足を運んで、ヒアリングをして課題を洗い出し、その課題解決のための自社製品とのマッチングを考え、提案書を作成して顧客とのクロージングに臨みます。どれか一つが欠けてもうまくいきません。

したがって、一つの仕事に集中したい人や、単純な仕事をしたい人には不向きといえるでしょう。また、一人で黙々と仕事をしたい人にも向いていません。

ソリューション営業は、顧客や社内の各部署との調整も必要になるので、そうした点にも気をつけてください。

向いていない人2.難しいことを考えたくない人

顧客の課題をあぶり出し、自社製品をマッチングさせた解決策を提案するためには、顧客が考えつかないような提案が必要になることもあります。そのためには、あらゆる情報と知識を総動員しなければなりません。

ときには、それだけで一日を費やしたり、プライベートから仕事のヒントを得られるように考えたりするケースもあります。

このように、考えることだけに時間を費やすことが苦手な人、難しいことを考えたくない人はソリューション営業に向いていません。

向いていない人3.すぐに結果を出したい人

前記のデメリットでも紹介しましたが、ソリューション営業で受注に至るまでには相応の時間がかかります。すぐに結果を求めても、なかなかそうはいきません。

その分、受注時の金額が跳ね上がるなどといったメリットもありますが、即結果を欲しがる人には、この時間の長さは耐えられないでしょう。

ただ、どんな仕事にも言えますが、時間をかければいいというものではないので、早く結果を欲しがることが一概に悪いとは言えません。

とはいえ、ソリューション営業の場合は時間をかけて顧客との関係性を構築して、長期の契約につなげることを目的の一つにしているので、時間がかかることは覚悟しておきましょう。

ソリューション営業に必要なスキル

ここからは、実際にソリューション営業に必要とされるスキルについて解説します。大まかに分けて、

  • ヒアリング力
  • 分析力
  • 仮説構築力

の3つになります。

それでは、一つずつ詳しく紹介していきましょう。

スキル1.ヒアリング力

営業側が一方的に喋る押し売り的な営業では、もはや結果は得られなくなりました。まずは、相手を理解するために、相手が抱える課題や問題を聞き出すヒアリングが必要になります。

相手の価値観や、相手が目指している将来像などを徹底的に聴くことで、営業側は相手側の経営視点で課題を探し出し、問題点を見つけ出さなければなりません。そのためのヒアリングスキルが、何より重要になります。

ヒアリング力でもっとも大切なのは、共感力です。相手が話している最中に「いや、そうではなくて」などと腰を折ってしまう営業は、いまだに多く見かけます。

そうではなくて、相手が気持ちよく、安心して話すことができる環境を作ることで、相手の真意を測ることができるのです。

スキル2.分析力

せっかく相手の課題を見つけ出しても、それを解決するための手段や方法を考えられなければ意味がありません。

また、たとえ考えても、それが独りよがりなものだったり、相手とのミスマッチだったりしては、これまた意味がありません。

そこで必要になるのが分析力です。

相手の課題に対して、どういったアプローチで解決するのが良策なのか、そのために必要となる自社製品やサービスは何なのかを、課題解決というパズル版にピースを当てはめていきます。

そのためには、パズル版の大きさや出来上がりの姿を想像、分析しながら、一つずつピースをはめていかねばなりません。一朝一夕で身につくスキルではないので、とにかく経験を積んで、一つでも多くの案件をこなしていきましょう。

スキル3.仮説構築力

次に必要となるのが、課題を解決するためにどうすべきか仮説を立てながらプレゼンテーションをするスキルです。

仮説を立てるには、相手の経営理念や将来ビジョンを理解し、その上で課題解決の方法を考えていくプロセスが必要になるので、仮説構築力だけを高めても意味を成しません。

ヒアリング力、分析力、仮説構築力の3つがセットになって、初めて意味のあるソリューション営業ができるのです。

仮説を構築してプレゼンテーションをする際に気をつけるべきは、競合他社との差別化を図ることです。価格競争にならないようにしなければならないので、手に入れた情報と製品知識を総動員し、豊かな発想力と妄想力を駆使します。

かなり高度なスキルにはなりますが、これが身につけば、どんな商品でもソリューション営業で売れるようになります。

ソリューション営業に就職/転職するポイント

それでは、ここからはソリューション営業に就職する、転職するためのポイントについて触れていきましょう。

ポイント1.会話のキャッチボールを正確に

ソリューション営業で必要なのは、顧客を理解するためのヒアリング力です。また、聴いているだけではダメなので、相手から引き出した情報に基づいて会話ができるコミニケーション力、相手の質問に論理的にこたえるスキルも必要になります。

たとえば面接の際に、相手と会話のキャッチボールを長く続けることができれば、それはソリューション営業に向いていると判断されます。

ソリューション営業を目指すのであれば、こうした点に気を配りながら就職活動、転職活動をしていく必要があります。

ポイント2.事前に企業の下調べを念入りに行う

ソリューション営業で事前準備が大切な要素であることは、すでに紹介しました。就職活動や転職活動でそれに当てはまるのが、企業の下調べになります。

業務内容は当然ですが、企業の理念や企業が目指す将来像、企業が求めている人材像など、あらゆる情報を事前に下調べしておきましょう。

面接をソリューション営業に置き換えて、自分をプレゼンして売り込むようにして面接に臨みましょう。こうした事前準備ができているかできていないかで、採用側の判断材料となり得ます。

ポイント3.顧客に伴走して実績を残す

最後のポイントは、入社してからのポイントになります。ソリューション営業でキャリアアップを目指すなら、顧客に伴走して実績を残す必要があります。

つまり、長きにわたる取引先を作っていくことで、1つの取引先から何度でも受注を引き出すことができれば、自然と実績は上がっていきます。

ソリューション営業によって、そうした取引先を少しずつ少しずつ増やしていくのです。顧客の理解を深め、信頼関係を築いて成果を上げれば、自ずとキャリアアップにつながるでしょう。

まとめ

以上、ソリューション営業について紹介してきました。ソリューション営業とは何かというそもそもの話しから、ほかの営業との違い、ソリューション営業の必要性など、ソリューション営業の基本的な知識は網羅できたと思います。

また、ソリューション営業のメリットデメリット、ソリューション営業に向いている人向いていない人、ソリューション営業に必要不可欠なスキルの解説は、実際にソリューション営業を行う際の参考にしていただければと思います。

これからも、ソリューション営業が必要なケース、企業は増えてくると考えられます。ぜひ皆さまのキャリア構築の一助になれば幸いです。

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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ゼロフリ」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター