
秘書も仕事に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、これから秘書の仕事を目指したいと考えている人が知っておくべき仕事内容や向いている人の性格、秘書になるための方法などを網羅的に解説します。
秘書になるメリットやデメリットについても解説しますので、自分が秘書を目指すべきかどうか悩んでいる人は、記事の内容を参考にしてみてください。
この記事の目次
秘書とは?
秘書とは、社長や役員など日ごろから忙しく働いている人の下につき、スケジュール調整や会議室の手配、様々な雑務を行う仕事です。
裏方の役割となりますが、会社を引っ張っていくような人の直接的なサポートをする仕事になるため、高い責任感が求められます。
秘書は比較的従業員の多い会社で働くケースが多い傾向にあります。中小企業だとそもそも秘書の仕事が存在していないこともありますので注意が必要です。
秘書として活躍していくためには、高い事務処理能力やタスク管理能力が求められます。
自立した秘書でないと、社長や役員のサポートをうまくこなすことができないため、面接においては事務職の経験がアピールポイントになることもあります。
平均年収 | 475万円 |
求められるスキル | ・事務処理能力 ・タスク管理能力 ・コミュニケーション能力 |
向いている人の特徴 | ・誠実な人 ・相手の意図を汲み取って先回りした行動ができる人 ・テキパキと働ける人 |
就職するためには | ・未経験者を募集している秘書の求人に応募する ・他の職種から社内異動する |
平均年収出典:厚生労働省「秘書 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
秘書の仕事内容
秘書の仕事内容としては、大きく以下の6つに分けられます。
- スケジュールの管理や調整
- 電話やメールの対応窓口
- 手配業務
- 文書作成と管理
- 来客対応
- 庶務対応
それぞれの仕事内容について詳しく解説しますので、秘書に興味がある人はいずれもしっかり理解しておきましょう。
スケジュールの管理や調整
担当する社長や役員のスケジュールの管理や調整は、秘書にとって重要な仕事の1つです。
社長や役員は常に予定が埋まっていますが、関係者からの打ち合わせの依頼を受けることがあるため、秘書が双方のスケジュールを確認して予定の調整を行うことが多くあります。
メールでのやりとりが中心となりますが、スケジュールの調整は出来る限り早く行う必要がありますので、スピーディーなレスポンスが重要です。
秘書の仕事が遅れると関係者に迷惑をかけてしまうため、責任感を持って業務に取り組まなければなりません。
また、担当する社長や役員も自分のスケジュールを完璧に理解しきれているわけではないため、秘書が1日のスケジュールを頻繁に共有することもあります。
したがって、自分がやるべき業務の予定だけでなく、担当する人のスケジュールを完璧に覚えておくことが求められます。
電話やメールの対応窓口
担当する社長や役員は常に業務に追われているため、電話やメールの対応窓口として連絡を中継することもあります。
電話やメールが来たら、まずは秘書が要件を確認し、重要度に応じて社長や役員に情報を連携するか判断していきます。自分では判断できないようなことであれば、すぐに社長や役員に判断を仰ぎ、折り返しの連絡を行います。
秘書が対応窓口として外部の業者とやりとりをするという事は、担当する社長や役員の印象を大きく左右することに繋がります。そのため、秘書として活躍する上では正しいビジネスマナーが身に付いていることも求められます。
手配業務
担当する社長や役員の代わりに様々な手配を行うことも、秘書の重要な業務の1つです。
手配するものは様々であり、分かりやすい例で言えば、会議室や接待のお店を予約することが挙げられます。また、取引先に対する贈答品を選ぶことも秘書の業務の1つとなりますので、社会常識も重要な能力と言えるでしょう。
それだけでなく、秘書は出張先のホテルを手配することもあります。
担当する社長や役員の好みや喫煙の有無、1日のスケジュールから逆算した適切な宿泊場所など、様々な用件を加味した上で手配業務を進める必要がありますので、担当する社長や役員のパーソナリティーも理解しておくことが大切です。
文書作成と管理
担当する社長や役員の業務に関連する文書の作成や管理も秘書の仕事です。
例えば会議があれば秘書も同席して議事録を執筆したり、報告書類の作成を代わりに行うことも少なくありません。基本的なパソコンスキルだけでなく、情報を分かりやすく伝えられるような能力も求められます。
また、担当する社長や役員の業務に関わる書類をファイリングしておくこともあります。
重要な書類を取り扱うことも多くありますので、整理整頓が好きな人であれば、秘書として活躍しやすいと言えるでしょう。
来客対応
担当する社長や役員は多忙な日々を過ごしているため、オフィスにいないようなことも少なくありません。
もし担当する社長や役員宛に来客が来た場合は、秘書が一番に対応します。
この時適切な対応が取れないと、会社の評判を落としてしまうことにも繋がりかねませんので、適切なコミュニケーション能力を発揮していくことが重要です。
また、アポイントメントの通りに来客した取引先に対しては、会議室に通すだけでなく、お茶出しや空調の調整などを行うことになるため、気遣いを発揮していくことが大切になります。
庶務対応
担当する社長や役員の代わりに、簡単な事務処理などの庶務対応を行うこともあります。
備品の管理やデスクの清掃、郵便物の仕分けなどの業務をしやすい環境作りをすることも、秘書の重要な役割と言えるでしょう。
このように、秘書は担当する社長や役員のことを常にサポートしつつ、社内外の様々な関係者とコミュニケーションを取っていくことが求められるため、幅広いスキルや素質が求められるといった特徴も見られます。
秘書に向いている人の性格
秘書に向いてる人の性格としては、以下のようなものが挙げられます。
- スピーディーに行動できる人
- 高いビジネスマナーがある人
- 率先して気配りができる人
それぞれの性格の特徴について詳しく解説します。
スピーディーに行動できる人
秘書は担当する社長や役員の仕事をサポートし、関係者含め業務全体を円滑に進める役割を担っています。そのため、スピーディーに行動できる人は秘書の仕事に向いていると言えるでしょう。
スケジュールの調整や出張先の手配業務を始めとして、秘書の業務はいずれもスピード感のある対応が求められます。
もし秘書のもとに来た業務を止めてしまうことがあれば、担当する社長や役員だけでなく、取引先を始めとした社外の人に対しても迷惑をかけることになります。
やるべきタスクを後回しにせず、スピード感を持ってテキパキとこなしていける人であれば、未経験からであっても秘書として活躍していくことができるでしょう。
高いビジネスマナーがある人
秘書は直接自分が前に出て仕事を進めていくような役割ではありませんが、業務の特性上、社内外問わず様々な関係者とコミュニケーションを取ることが多くなっています。
対面での会話だけでなく、メールでの連絡も多くなることから、高いビジネスマナーがある人に向いています。
例えば、秘書が送るメールで不適切な言葉遣いや敬語表現などが見られる場合、担当する社長や役員だけでなく、会社に対しても悪い印象を与えてしまうことに繋がります。
また、ビジネスマナーだけでなく、社会における一般的なマナーを発揮しなければならない場面が多いことから、適当な性格の人だと仕事を進めることに苦戦してしまうでしょう。
率先して気配りができる人
秘書は担当する社長や役員が気持ちよく業務に向き合えるように、様々な気配りを行う必要があります。
スケジュールを確認しつつ、次にどんなサポートをすれば気持ちよく仕事に向き合えるかを常に考えて率先して行動していくことができれば、感謝の言葉をもらいやすくなります。
気配りができるかどうかは個人の性格も大きく関係してきますが、それ以上に相手の気持ちに立って行動できるかどうかが重要だと言えます。
秘書を目指す面接においては、周りの状況をよく見て臨機応変に対応できる素質があることをアピールすると良いでしょう。
秘書に向いていない人の特徴
先程とは反対に、秘書に向いてない人の性格としては以下の3点が挙げられます。
- 口が軽い人
- 自分の意思で仕事を進めたい人
- 時間にルーズな人
これらの特徴に当てはまる人の場合、仮に秘書として就職できたとしても、仕事でのトラブルや会社に迷惑をかけるようなリスクが考えられます。
自分が秘書に向いてるか向いていないか判断したい人は、これらの特徴に当てはまるものがないかをチェックしておいてください。
口が軽い人
秘書はその業務特性上、他の人が知り得ないようなセンシティブな情報を知る機会が多いといった特徴があります。
中には、会社の今後の将来を左右するような重要な話を見聞きすることも少なくないため、口が軽い人だと無用なトラブルを発生させてしまうことがあります。
他の人が知らないような情報を知ると、むやみやたらに話してしまうような人は、秘書として信頼してもらえなくなるだけでなく、場合によっては秘書の役割を解任させられてしまうことも考えられます。
これから秘書を目指そうとする場合は、自分が秘密を守れるような口の固い人であるかどうかを自問自答してみてください。
自分の意思で仕事を進めたい人
秘書は担当する社長や役員の業務を常にサポートし続けることが重要な役割となります。
業務は基本的に指示を受けて対応するようなケースがほとんどになりますので、自分の意思で仕事を進めたいような人には秘書の仕事が向きません。
自分のスキルを発揮して、新しい仕事に挑戦したいと考えているような人が秘書になると、働き方に不満を感じてしまったり、ストレスを抱えやすくなることが考えられます。
「自分の時間を使って誰かをサポートしたいかどうか」という観点で、秘書を目指すかどうかを判断することもオススメです。
時間にルーズな人
先ほども解説した通り、秘書は常にスピーディーな働き方が求められる仕事です。
スケジュールを管理する上では、1分1秒も遅れることなく時間を管理していくことが重要になってきますので、時間にルーズな人は秘書に向いていないと言えます。
学生時代や前職において頻繁に遅刻をしてしまったり、時間の意識が甘いなどと注意されたことがある人の場合は、秘書になることを避けておいた方が良いかもしれません。
秘書になる方法
数ある仕事の中でも、秘書は比較的応募が集まりやすい傾向にあります。人気のある秘書になる方法としては、大きく3つの方法が挙げられます。
- 未経験歓迎の求人に応募する
- 事務職から配属異動する
- オンライン秘書で経験を積む
これから秘書を目指したい人は、これらの方法をしっかりとインプットしておくようにしてください。
それぞれの方法について詳しく解説します。
未経験歓迎の求人に応募する
秘書に求められるスキルは幅広く、高度なものが多いと感じてしまうかもしれませんが、実際に未経験者を募集している秘書の求人は少なくありません。
これまで秘書として働いたことがない人であっても、未経験者を歓迎している求人であれば秘書にキャリアチェンジすることも可能です。
未経験から秘書になるためには、面接で秘書として活躍できるだけのポテンシャルがあることをアピールする必要があります。
高いビジネスマナーやコミュニケーション能力をアピールできるよう、しっかりと面接対策に取り組むことが大切です。
事務職から配属異動する
いきなり秘書になることに不安感を感じている場合は、別の仕事から社内異動で秘書を目指してみるのも1つの手です。
秘書に求められるスキルは事務職に近いものになるため、まずは事務職として就職した後、秘書に配置転換してもらえるよう働きかけてみることもおすすめです。
あらかじめ他の仕事で働いた後に秘書になることで、担当する社長や役員の性格やパーソナリティーを理解した状態で仕事に向き合うことができます。
そのため、秘書の業務経験がなくても仕事がやりやすいといったメリットがあります。
秘書と同じく、事務職も未経験者を募集している求人が多い傾向にあるため、長期的なキャリアプランを設計した上で面接に臨むようにしてください。
オンライン秘書で経験を積む
いきなり就職や転職をすることに懸念が残る場合は、最近流行っているオンライン秘書として経験を積んだ上で、正社員の秘書を目指すといった方法もあります。
オンライン秘書とは、文字通りオンライン上で秘書業務に対応する働き方であり、フリーランスや副業として秘書の業務に携わることができます。
一定のスキルは求められますが、秘書の業務の一部分だけを切り取って取り組むこともできるため、秘書がどういう仕事なのかを把握するのに役立ちます。
オンライン秘書の業務を経験したことがあれば、正社員を目指す上でもアピールポイントにすることができます。
秘書がどんな仕事かお試しをしてみたい人は、オンライン秘書で経験を積む方法も検討してみてください。
秘書に関係する資格
秘書は資格がなくても就職できる仕事ではありますが、以下のような資格を持っていると、就職活動を進める上で有利になる可能性があります。
- 秘書検定
- ビジネスマナー検定
- TOEIC
それぞれの資格について詳しく解説します。
秘書検定
秘書検定は、秘書がインプットしておくべき立ち振る舞いや正しいマナー、業務を円滑に進める知識などを証明できる資格です。
秘書検定という名前ですが、秘書を目指す人だけでなく、ビジネスマナーを向上したい人が多く受験しています。
難易度に応じて3級、2級、準1級、1級の4種類に分かれており、それぞれの合格率は以下の通りです。
- 3級:約70%
- 2級:約58%
- 準1級:約42%
- 1級:約34%
3級であれば合格しやすい難易度と言われていますので、未経験から秘書を目指したい人は、まず秘書検定の3級を取得することを目指してみるのがおすすめです。
秘書検定は3級から履歴書に記載することができますが、実際に就活に有利になると言われているのは2級からと言われています。
合格率は約58%と決して簡単ではありませんが、しっかりと勉強すれば合格できる範囲のため、時間がある人は資格取得を目指してみると良いでしょう。
ビジネスマナー検定
ビジネスマナー検定は、文字通りビジネスパーソンとしての適切なマナーやコミュニケーションがあることを証明できる資格です。
難易度に応じて3級から1級までの3種類に分かれており、秘書を目指す人だけでなく、これから社会人デビューをしようとしている人にも人気の資格です。
合格率はそれぞれ以下の通りです。
- 3級:約70%
- 2級:約60%
- 1級:約35%
秘書検定と合格率が近いことから、いずれの資格も同じ程度の難易度と言えるでしょう。
試験日は例年6月と11月の2回しかありませんので、就活を進めるタイミングによっては受験を見送る判断も必要です。
なお、ビジネスマナー検定は理論と実技に分かれています。実技は記述問題が中心であり、コミュニケーション能力や電話応対などを問われることになります。
TOEIC
TOEICは、英語のコミュニケーション能力を図る世界共通のテストです。
問題はリスニングとリーディングの2分野に分かれており、すべてマークシートで答える形式となっています。
TOEICは毎月試験日が設けられていますが、受験をすると10点から990点までのスコアが必ず付与されます。
内訳はリスニングとリーディングでそれぞれ495点満点となっており、受験をすれば必ずTOEICのスコアが手に入るため、履歴書に書けるといったメリットがあります。
秘書は語学力が重要になることも少なくありません。
一般的に600点以上のスコアがあると就活に有利になると言われているため、語学力に自信がある人はTOEICの受験も検討してみると良いでしょう。
秘書になるメリット
秘書になるメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 感謝の言葉を直接もらえる
- 人脈が広がる
- ビジネスマナーを高められる
秘書は社長や役員など、通常ではなかなかコミュニケーションが取れない人と一緒になって仕事をしていくため、秘書ならではのメリットがあると言えます。
これから秘書を目指したい人は、これらのメリットをしっかりと理解しておきましょう。それぞれ詳しく解説します。
感謝の言葉を直接もらえる
仕事内容の部分で触れた通り、秘書は常に社長や役員など業務が忙しい人のサポートをするような役割を担います。
場合によっては単純な事務作業などを代わりに行うことも少なくなく、秘書の業務は必ず誰かのためになっていると言っても過言ではありません。
こうした役割もあり、秘書として働いていると感謝の言葉を直接もらえることが多くあります。
自分が働いていく中で、やりがいを感じやすい瞬間が多く存在している仕事とも言えますので、うまく業務をさばくことができれば、高いモチベーションで仕事に向き合える点がメリットと言えます。
人脈が広がる
秘書は社長や役員の代わりに来客や取引先とコミュニケーションを取ることもあります。
また、会食に同行するようなケースも場合によっては存在しますので、人脈が広がるといったメリットが挙げられます。
コミュニケーション能力の高い人が秘書になったり、担当する社長や役員に気に入られるようなことがあれば、社内に留まらず様々な人と関係性を深めていくこともできるでしょう。
会社で勤めているだけでは得られないような経験ができるのも、秘書ならではの魅力と言えます。
同時に、秘書は人脈を広げられるような機会が非常に多いことから、見知らぬ人とやりとりをするのに苦手意識を持っている人だと、秘書として働くメリットを活かせられない可能性がありますので認識しておいてください。
ビジネスマナーを高められる
秘書になるためには高いビジネスマナーが求められますが、秘書になった後も実践的なビジネスマナーを習得していくことができるため、ビジネスマナーを高められるという点も大きなメリットと言えるでしょう。
ビジネスマナーは秘書だけでなく、社会人として働く上でどんな会社や仕事でも活かすことができるスキルです。
秘書の経験をした後に別の仕事に転職する場合であっても、秘書として身に付けたビジネスマナーを活かしてキャリアチェンジをすることもできると考えられます。
秘書になるデメリット
どんな仕事においても、就職する上ではメリットだけでなくデメリットも存在します。
先程とは反対に、秘書になることで感じるかもしれないデメリットとして以下の3点が挙げられます。
- 仕事を振り回されることがある
- 自分が主役になことはできない
- キャリアパスが限定的
これから秘書を目指そうとする場合は、これらのデメリットがあるかもしれないことを認識した上で就活に取り組んでいくようにしましょう。
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
仕事を振り回されることがある
秘書は社長や役員など、常に忙しい人の下について業務をサポートする役割となっていますので、担当する人によっては自分も仕事を振り回されることがあるといったデメリットがあります。
自分の意思で業務量を調整できないことで、ストレスを感じてしまうこともあるでしょう。
また、秘書が複数人いるような会社の場合、自分が担当する社長や役員の性格によっては、必要以上に振り回されてしまうこともあります。
他の仕事であれば、上司に不満を持っていても同じ立場の同僚と励まし合うことができますが、秘書は基本的に担当者が1人となってしまうため、苦しみを分かち合える人がいないことになります。
仕事に振り回されるストレスを発散しにくいというのも、秘書ならではのデメリットと言えるでしょう。
自分が主役になことはできない
秘書は常に裏方として他人のサポートをするような仕事です。
業務を通じて自分が主役になるような場面は基本的にないため、業務で活躍して認められたいという欲求が強い人だと、仕事に対して不満を持ってしまう可能性が考えられます。
また、秘書は幅広い業務に向き合えるものの、広い目でみれば事務作業が中心となるため、想像力や専門的な知識を発揮する機会が少ないというデメリットも存在します。
自分の意思でどんどん新しい業務にチャレンジしていきたいと考えている人は、秘書の役割をもう一度しっかり理解した上で、本当に就職を目指すのか検討するようにしてください。
キャリアパスが限定的
秘書として身に付けられる高いビジネスマナーやコミュニケーション能力があれば、未経験のキャリアチェンジはしやすいでしょう。
しかし、秘書としての経験をそのまま活かせるキャリアを考える場合は、秘書から秘書の転職が主流となってしまうため、キャリアパスが限定的といったデメリットがあります。
最初から別の仕事にチャレンジすることを前提に秘書になる人であれば問題ありませんが、経験を活かしてキャリアを築いていきたい人にとっては、秘書の仕事が返って自分のキャリアの選択肢を狭めかねない点は注意してください。
特に年齢が高くなってくると、経験したことのない職種へのキャリアチェンジが難しくなっていく傾向にあります。
転職を前提とした就職でない限り、秘書を目指す上ではある程度キャリアパスが限定されている点を認識しておきましょう。
秘書を目指す人によくある質問
最後に、秘書を目指す人によくある質問を3つ取り上げて解説します。
秘書に求められるスキルは?
秘書に求められるスキルとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 高いビジネスマナー
- 一般常識
- コミュニケーション能力
- 基本的なパソコンスキル
- 情報収集力
- スケジュール管理能力
- 心遣い
- 語学能力
- 柔軟性
- スピード感
秘書は社長や役員など、一般的にハイクラスな人と仕事を進めていくことになるため、幅広いスキルが求められます。
事務職に分類される仕事ではありますが、コミュニケーション能力の高さも求められるため、就活の際に面接でアピールできるようにしておきましょう。
秘書は資格がないと就職できない?
秘書は資格がなくても就職することができます。
実際に求人サイトを見てみても、何らかの資格を必須条件としているような求人も多く見られることでしょう。
ただし、秘書は幅広いスキルが求められるということもあり、未経験から就職する場合は、資格があった方が有利に就活を進められると考えられます。
具体的には、秘書検定やビジネスマナー検定など、ビジネスマナーがあることを証明できる資格がおすすめです。
ただし、資格を取得するために空白期間を長引かせてしまうと、正社員になれる可能性が下がっていってしまうことがあります。
そのため、無理に資格を取得しようとしない点もポイントとなってきます。
秘書の年収はいくらですか?
厚生労働省の発表によれば、秘書の平均年収は475万円となっています。
サラリーマンの一般的な平均よりも高い収入となっていますので、お金を稼いでいきたい人にも秘書はおすすめできる仕事と言えるでしょう。
ただし、秘書という仕事の特性上、マネージャーなどの管理職にそのまま昇格する事は難しいといった傾向が見られます。
収入を上げていくためには、秘書以外の仕事にキャリアチェンジすることも将来的に検討しなければならない点を認識しておいてください。
まとめ
これから秘書を目指す上で知っておきたい知識を網羅的に解説しました。
秘書は幅広い業務が求められるだけでなく、高いビジネスマナーやコミュニケーション能力がバランスよく重要になってくるため、未経験者が就職を目指す場合は面接対策をしっかりこなしておくことが重要です。
秘書になることでしか得られないような貴重な経験がある点も特徴であり、これから秘書を目指して就活を進めたい人は、若手就職支援に強いジェイックに相談してみてください。

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