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食品業界の現状と今後は?就活生にも人気の高い業界の情報を解説

食品業界の現状と今後は?就活生にも人気の高い業界の知りたい情報を解説!

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

食品業界は、スーパーやコンビニなどで日常的に目にする商品を取り扱う企業なども多く、就活生に人気の業界のひとつです。食品は生活に必要不可欠なジャンルであるため、売上高が安定している企業も比較的多くあります。

この記事では、食品業界の仕組みや動向、主な仕事内容など、食品業界に関心のある就活生が知っておくべき情報をご紹介します。

食品業界とは

食品業界とは

食品業界の概要や仕組み、現状と今後について知りましょう。

食品業界とは

食品と聞くとスーパーマーケットやコンビニに並んでいる食べ物が思い浮かびますが、食品業界がカバーしているのは、それらだけではありません。人間が食べ物として口に入れるものは、すべて食品業界が関わっていると考えてよいでしょう。食品業界はそれだけ範囲が広く、複数のジャンルに分かれて構成されています。

そのため同じ食品業界であっても、企業が変われば扱っている商品も企業の雰囲気も仕事内容もガラリと違う、ということも珍しくありません。

食品業界が扱う商品の代表例としてまず挙がるのが、加工食品です。菓子や乾燥麺、冷凍食品や乳製品など、その種類は多岐に渡ります。我々現代人の生活を支えてくれる、なくてはならない存在です。

次に、水産品や食肉製品、小麦粉といった食品原料が例として挙がります。料理をする人にとっては馴染みのある分野でしょう。清涼飲料水やアルコールなどの飲み物も、食品業界が扱う商品です。

食品メーカーは日々の生活で手に取る商品を扱っているだけに知名度が高く、就職希望者は多い傾向にあります。人気が集まればそれだけ倍率も高くなるので、志望する場合は業界研究をしっかりと行うなど、対策をする必要があるでしょう。

特に菓子メーカーや清涼飲料水メーカーは若者に馴染みが深いため、人気は更に上がります。なかでも、理系学生からの人気が高い傾向にあるのも特徴です。

食品業界の仕組み

食品業界のステークホルダーは、食品を作って販売する食品メーカーだけではありません。原料を仕入れて商品を作る「食品原料メーカー」の他にも、原料調達を担う「第一次産業」「総合商社の食料部門」がおり、商品を最終消費者に届けることを目的とする「外食産業」「食品小売業界」も存在します。食品業界と一口に言っても、企業によって事業内容は様々なのです。

日本の食品メーカーは国内外から食品の原料を調達し、加工して販売しています。そのため、原料調達を担っている総合商社や専門商社の存在感は非常に大きいです。ここがなければ、そもそも食品を作ることができません。

逆にいえば、総合商社や専門商社は食品メーカーに原料を販売しているので、法人が主なクライアントになります。食品関連の企業といっても、消費者に直結している会社ばかりではありません。

また、食品を製造し消費者に提供することだけが食品業界の役割ではありません。消費者の口に入りその健康に直結するからこそ、食の安全性を確保することも、業界の大切な役割となります。近年は異物混入などネガティブな事件がSNSなどを通じて一気に拡散するので、こうした事件が会社の経営を揺るがす大問題に発展することも少なくありません。

異物混入を防ぐための工場の環境整備や、トレーサビリティシステムの採用、自社畑の運営など、企業は様々な方法を用いて食の安全確保に努めています。品質と価格を含め、食品を安定して供給することが、食品業界に属する企業の社会における役割といえるでしょう。

食品業界の現状

食品業界は、業界全体で見ると成長傾向で推移しています。食品は生活する上で欠かすことができないため、業績が大きく変動することはありません。変化するにしてもなだらかなもので、急増も急激もしないことは覚えておきましょう。

成長傾向にあるのは、食品メーカーです。特に、健康食品の分野が注目されています。これは高齢化が進んだことで健康に関心を持つ人が増え、健康食品に対する需要が増えたからと考えられています。

健康食品の他にも、プラスアルファの付加価値を持った食品が望まれる傾向にあります。高品質、安全性が高い、といった商品は、今後ますます需要を伸ばしていくことが予想されます。

マイナス成長気味なのが、外食産業です。「飲食店は激務」というイメージが強くなかなか人手が集まらないことに加え、退職者が増加したことで外食産業は慢性的な人手不足に陥っています。人手不足から一人あたりの仕事量が増加し、サービスや品質が低下している企業も少なくありません。

また「調理済みの食品を購入して家で食べる」いわゆる「中食(なかしょく)」に顧客が流れ、外食の機会自体が減っているという課題もあります。

食品業界の今後

現在は成長傾向で推移している食品業界ですが、長期的に見ると業界全体の需要は減少、規模も縮小する可能性が高いといわれています。理由は、少子高齢化による人口減少です。消費者が減るのですから、市場も当然縮小していきます。ただし、それは食品業界に限った話ではありません。

国内消費が減少していくことから、海外市場への注目は今後ますます高まっていくことが予想されます。主なターゲットとなっているのがASEAN諸国です。

これらの国々は経済成長が著しいだけではなく、食の好みが日本人に似ていることから、日本食が比較的受け入れられやすいといわれています。既に海外に進出して市場を獲得している企業は多く、今後も生産拠点や販売網の拡大が盛んに行われていくことが予想されます。素早い海外展開を行うために、現地企業を買収する動きも目立っています。

海外への市場進出を後押しする要因は、他にもあります。そのひとつが、日本食ブームです。日本食はその味もさることながら、低カロリー・低脂肪であることも好評で、海外での人気が高まっています。

日本酒や醤油、味噌や豆腐といった日本独自の食品は海外でも人気が高く、今後輸出が増えるだけではなく、現地生産していく動きが活発化することも期待されています。日本の食品はその安全性や高い加工技術も人気の理由となっており、今後日本ブランドの価値を維持しつつ、海外展開を積極的に行っていく企業が増えると予想されます。

国内需要は長期的に見れば減少していくと見込まれるものの、消費者の多様化するニーズに新たな商機を見出す企業も多くあります。2015年からスタートした機能性表示食品はその代表例で「脂肪の吸収をゆるやかにする」「おなかの調子を整える」などの機能性を持った新商品が次々と開発されています。

高齢化によって健康志向が高まっていることから、こうした機能性を持つ商品の需要は増加していくことが見込まれています。介護職にも注目が集まっており、今後医療や介護の分野と連携した商品が提供されていく可能性も考えられます。

独身化や晩婚化に伴い、日本では単身者世帯が増加しています。そのため、食品だけではなく容器やパッケージの利便性に着目した商品も人気を集めています。少々割高でも一人でも食べきれるサイズ感や量の商品、自宅への宅配サービスなどの「個食」に関連する商品は需要が伸びていくと予想されるでしょう。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

食品業界の仕事内容

食品業界の仕事内容

食品業界を志望する就活生は、企業の主な仕事内容について知りましょう。

営業

食品メーカーの営業担当は、食品卸会社やスーパー、小売店、外食産業を相手に営業や提案を行います。原材料メーカーであれば、営業相手は加工食品メーカーや卸売りを担当する商社になります。

営業は企業相手の仕事ですが、最終的に商品を手に取るのは消費者です。そのため、店頭での展示方法など、消費者から見て魅力的な提案をすることが求められます。

新卒での募集は営業職が多いため、志望するなら営業職の仕事内容をよく理解しておく必要があります。営業として現場を経験してから、他の部署に異動になるというケースが多いです。

研究開発

食品業界に属する企業では、食品に関する研究開発も行われています。研究開発とは、新しい食品を生み出すために基礎研究、応用研究を行う仕事のことです。たとえば加工食品メーカーではいろいろな原材料や添加物を使い、新しい商品の開発や既存の商品のマイナーチェンジや改良を行っていきます。研究開発は消費者の求めているものを形にする仕事であり、やりがいは大きいといえるでしょう。

食品の基礎研究では、新たに消費者に提供されるようになる技術や材料を探し出すことを目的としています。それを工場で生産できるような形にすることが、応用研究です。原材料メーカーであれば、種や苗木の段階の品種改良を行います。

「研究開発」という言葉には曖昧な部分もあるため、志望する企業の職務範囲がどこまでなのか、事前に確認しておくとよいでしょう。

生産・品質管理

多くの食品は、工場でライン製造されています。こうすることで大量生産が可能になり、利益を生むことができるのです。この工場ラインの仕事が、生産・品質管理の仕事です。

現在製造ラインは完全オートメーション化されていることが多いものの、原材料投入から完成まで全てを機械がやってくれる訳ではありません。商品によっては、一部手作業や目視での確認が必要な場合があります。目視検査では一定の品質を満たしているかチェックし、梱包、出荷までを見届けることになります。

ラインに実際に入ってその作業を担当するだけではなく、生産数や在庫、売り上げから製造量をコントロールするのが主な仕事内容となります。単純な作業ではなく、数字の管理や商品チェックなど、複合的な仕事を行う部署です。

食の安全が取り沙汰されている昨今、生産・品質管理の仕事は重要度が増しているといえます。特に品質管理部門では、細菌検査業務や各種工程の検査のほか、従業員の衛生管理や教育、啓蒙活動など、品質不良を出さないために様々な業務を担当することになります。

単に商品の品質を保つだけではなく、その仕事を通して企業に対する信頼性やブランドイメージを守るという役割も担っているのです。

マーケティング

マーケティングは、市場調査の結果を元に新商品を開発したり、既存商品の改善やキャンペーン企画を考案したりするのが仕事です。世の中のニーズの変化を感じ取ることで、その時代に合った商品を考えます。

また、市場調査や商品企画だけではなく、新しい市場や販売方法を開発したり、広報活動の結果や売り上げデータを分析したりするなどの業務も行います。ただし、企業によってはマーケティング部門を完全アウトソーシングしているところもあります。必ずしもマーケティング部門があるわけではないことを頭に入れておきましょう。

経営企画

経営企画は、企業経営の中枢部分に当たります。細かい業務内容は会社によって異なりますが、基本的には事業単位で行う企画やプロモーションを考えるのが仕事です。

マーケティング部門と重なる部分も多いですが、マーケティングが企画のための調査を行うのに対して、経営企画はその調査結果から実際に企画を考えることを目的としています。経営企画では大きな仕事に携わることも多く、自分で考えた企画が現実に生まれることもあります。目に見える成果が出るので、人気の部門といえるでしょう。

ただし、新卒入社でいきなり経営企画の部署に配属されることは少ないといえます。企業の経営に関わる事業に携わったり、事業プランを立案したりするという性質上、中堅以降の社員が担うことが多いためです。

食品業界への理解を深め就活に活かそう!

一口に食品業界といっても、様々な企業や職種が存在します。食品は生活に欠かせない大切なものであり、人が生きている限り食品業界は半永久的になくならない業界です。需要も大きく変わりませんが、時代の変化によって業界の構造が変わることはあります。そのため、現状だけではなく今後の動向、将来性まで見越したうえで企業研究を行っていきましょう。

※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合

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佐藤 裕康
株式会社ジェイック 採用メディア「Future Finder」事業部長|ジェイックに新卒入社後、マーケティング業務に従事。その後、新規事業であるダイレクトリクルーティング事業の立ち上げを経験、事業責任者へ|資格:CFW(「7つの習慣」社内インストラクター資格)