
検針員の仕事に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、これから検針員を目指したいと考えている人が知っておくべき仕事内容や向いている人の特徴、検針員になるための方法などを網羅的に解説します。
検針員になるメリットやデメリットについても解説しますので、自分が検針員を目指すべきかどうか悩んでいる人は、記事の内容を参考にしてみてください。
この記事の目次
検針員とは?
検針員とは、各家庭に設けられている水道や電気、ガスなどのメーターを計測し、それぞれの使用量を算出した検針票を利用者に手渡す仕事です。
普段生活している中で、水道・電気・ガスといったライフラインはどんな人でも利用することになりますが、利用料金は固定費ではなく変動費となっています。
どれだけライフラインを使ったかによって料金が変わってくることになるため、検針員が使用料を確認することで、初めて正しい金額で請求できるようになります。
検針員として働くと、毎日ハンディ端末を片手にして何十件もの家を訪問します。
それぞれの家庭に設置されているメーターを計測し、ハンディ端末に確認した数字を入力するといったルーティンワークを中心に働いていくことになります。
とにかく業務中は動き回ることになるため体力が求められますが、業務がシンプルで覚えやすいこともあり、社会人デビューに選びやすい仕事となっています。
平均年収 | 416万円 |
求められるスキル | ・体力 ・責任感 ・根気強さ |
向いている人の特徴 | ・ルーティンワークを真面目に取り組める人 ・できるだけシンプルな業務の仕事で働きたい人 ・観察力に優れている人 |
就職するためには | ・ガス会社や電力会社に就職する ・パートタイムや嘱託社員として働く |
平均年収出典:厚生労働省「検針員 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
検針員の仕事内容
検針員の仕事内容としては、大きく以下の3つに分けられます。
- メーターの計測をする
- メーターの異常を報告する
- 広告を配布する
それぞれの仕事内容について詳しく解説しますので、検針員の仕事に興味がある人はいずれもしっかり理解しておきましょう。
1. メーターの計測をする
検針員の最も重要な仕事と言えるのがメーターの計測です。
担当エリアの各過程に設置されている水道や電気などのメーターを確認し、専用のハンディ端末に数字を入力します。
数字を入力することで、ハンディ端末から使用料のお知らせが印刷されますので、印刷された書面を各家庭のポストに投函することで計測の業務を進めていきます。
メーターの計測は非常にシンプルな業務ではありますが、メーターが屋外に設置されているケースもあれば、室内やビルの屋上・地下にあることもありますので、観察力を活かして瞬時にメーターの場所を把握していく能力が求められます。
また、メーターの計測に当たっては、目視をした上で数字の入力を端末にしていくといった進め方になるため、自分が数字を見誤ってしまったり、入力でミスをしてしまうと間違った料金を請求してしまうことになります。
ライフラインの料金を誤って請求してしまうと大きなトラブルに発展しかねませんので、責任感の求められる業務とも言えるでしょう。
2. メーターの異常を報告する
検針員は、各家庭に設置されているメーターの数字を端末に入力すれば良いというわけではありません。
例えば、水道使用量に大きな増減が見られる場合は漏水の可能性が考えられます。
他にも、メーターが故障しているなど様々な原因が考えられますので、メーターの異常を顧客に報告することも検査員の業務の1つとなってきます。
実際にメーターの異常を報告してから、家の水道管に問題があったことが分かるケースも少なくなく、単純作業の中でも顧客から直接感謝の言葉を伝えてもらえるようなこともあります。
3. 広告を配布する
検針員は1日中歩きまわって数多くの家庭を訪問することになります。
勤め先の組織や会社によっては、通常の検針業務による使用量のお知らせをポストに投函する際に、チラシや広告等のダイレクトメールを配布することもあります。
広告の配布をお断りしているようなポストに広告を投函してしまうと会社単位で大きなトラブルになりかねませんので、注意深く仕事を進めていくことが大切です。
検針員に向いている人の特徴
検針員に向いている人の特徴としては、以下の3点が挙げられます。
- 体力のある人
- 観察力の鋭い人
- 真面目に仕事に取り組める人
これから検針員を目指すのであれば、これらの特徴のいずれかに当てはまっているかどうかを確認してみてください。
それぞれの特徴について詳しく解説します。
体力のある人
検針員は、業務時間中ハンディ端末の指示に従って、とにかく多くの家庭を回ってメーターの計測を行うことになります。
屋外での作業が多いだけでなく、自動車やバイクを降りて1軒1軒足を使って訪問をすることも多くあることから、体力のある人に向いている仕事と言えます。
どれくらいの件数を訪問するのかは勤める会社やエリアによって変わってきますが、基本的には1日中動き回ることになると思っておいた方が良いでしょう。
体力のない人だと、検針員としての仕事に強いストレスを感じてしまいやすくなるだけでなく、すぐに疲れてしまってやり切るべき業務量をこなしきれないことも考えられます。
したがって、検針員になるかどうか判断する場合は、1日中動き回る体力がありそうかどうかで決めることをおすすめします。
観察力の鋭い人
検針員は、メーターの数値を読み取って端末に数字を入力することが主な業務となります。
先ほども触れた通り、メーターの場所は家庭によって様々になってくるため、すぐにメーターを見つけられるような観察力の鋭い人に向いている仕事と言えます。
また、メーターに異常値がないかどうかを発見するのも検査員にとって重要な役割です。
観察力の鋭い人であればメーターの異常値を見つけやすくなるため、就職後に活躍しやすいと考えられます。
真面目に仕事に取り組める人
検針員は、業務時間中基本的に1人で各家庭を訪問し業務を進めていくことになります。
与えられた件数をしっかりとこなさないと、仕事の成果とはみなされないような働き方になるため、監視の目がなくても真面目に仕事に取り組める人に向いていると言えます。
また、メーターから読み取った数値をハンディ端末に入力する際は、打ち間違いのないように気をつけることが大切です。
適当な働き方をしてしまうと多くの人に迷惑をかけてしまう仕事という事は、検針員を目指す上で必ず認識しておいてください。
検針員に向いていない人の特徴
先程とは反対に、検針員に向いていない人の特徴としては以下の3点が挙げられます。
- 対人関係に拒否感を感じやすい人
- 時間にルーズな人
- 集中力が続かない人
これらの特徴の1つにでも当てはまっていると、検針員になった後にストレスを感じやすくなったり、仕事を通じて誰かに迷惑をかけてしまうリスクが考えられます。
それぞれの特徴について詳しく解説します。
対人関係に拒否感を感じやすい人
検針員は基本的に1人で黙々と作業を進めるような仕事ではありますが、メーターの異常値を見つけた際に顧客にコミュニケーションを取りに行ったり、仕事を進める中で同僚や上司と会話をすることも少なくない仕事のため、対人関係に拒否感を感じやすい人には向いていないと考えられます。
特に初対面の人とも明るくコミュニケーションが取れる人でないと、メーターの異常を見つけた際に報告ができないといったことになりかねません。
検針員がやるべき業務を遂行できないということにも繋がるため、場合によってはトラブルに発展することもあるかもしれません。
時間にルーズな人
電気・水道・ガスはいずれも毎月決まったタイミングで請求がかかります。
そのため、検針員はハンディ端末を通じて指示される1日のノルマ数を必ず達成していく必要があります。時間にルーズな人だと、やるべき検針数を達成できなくなってしまう可能性が考えられます。
また、嘱託社員として働く場合、自宅から直接検針作業を行う場所に足を運ぶこともあります。時間にルーズな人だと、寝坊をして業務がうまく進められないなどのトラブルも考えられますので、ルーティンワークを問題なくこなしていけるだけの誠実さや時間に対する高い意識が求められる点は認識しておきましょう。
集中力が続かない人
検針員は、1日中外を歩き回りながら計測業務を進めていきます。
ルーティンワークを何度も繰り返していくような働き方になりますので、集中力が続かない人だと、強いストレスを感じる可能性が考えられます。
検針員を始めとして、ルーティンワークが中心の仕事は集中力や粘り強さ、継続力といった能力が強く求められます。
自分がルーティンワークを問題なくこなせるかどうかについては、あらかじめ自己分析に取り組んだ上で自身の特徴を把握しておくことが大切です。
自己分析のやり方がそもそも分からないような場合は、若手就職支援に強い就職エージェントに相談してみることもおすすめです。
検針員になる方法
検針員になる方法としては、主に2つルートが考えられます。
- 未経験歓迎の求人に応募する
- パートやアルバイトで経験を積んで正社員になる
検針員に興味がある人は、それぞれの方法についてしっかりと理解しておきましょう。
未経験歓迎の求人に応募する
検針員になるためには学歴や特定の資格は必要ありません。
また、業務自体が非常にシンプルということもあり、未経験からでも正社員として就職しやすいといった特徴があります。
したがって、検針員になるためには未経験者を歓迎している検針員の求人に応募することがおすすめです。未経験歓迎とは、文字通り業務経験や社会人経験がない人でも就職できる求人のことをいいます。
求人サイトを使って就職活動をする場合は、「未経験者歓迎」といったチェックボックスにチェックを入れた上で求人を検索するようにしてください。
検針員は未経験者歓迎の求人が基本的に多くなってきますが、場合によってはその記載がない求人も存在します。
未経験者歓迎と書かれていない求人については、基本的に経験者を募集している傾向にありますので、応募しても書類選考で見送りになってしまうことが多い点には注意が必要です。
パートやアルバイトで経験を積んで正社員になる
検針員は、正社員だけでなくパートタイムや契約社員など、柔軟な働き方ができる点も魅力な仕事と言えます。
実際に子供を育てながら日中だけ働くようなスタイルで仕事に向き合う検針員の人も少なくありません。
パートやアルバイトであれば、自分のライフスタイルに合わせて働き方を柔軟に選択できます。子育てや介護をしながら働けたり、社会復帰を目的に決められた時間だけ働くようなスタイルも可能です。
パートやアルバイトで経験を積み、自信が持ててきたら正社員として検針員を目指してみるのも良いでしょう。
検針員の働き方の特徴
検針員は、一般的な民間会社の仕事とは若干違った働き方となります。
特に認識しておきたい働き方の特徴としては、以下の3点が挙げられます。
- 地方自治体やインフラ会社の営業所に勤める
- 給与は固定給+歩合給の職場が多い
- 自転車やバイクを使って移動する
未経験から検針員を目指そうとする場合は、これらの働き方の特徴を理解しているかが面接で問われることもあります。
それぞれの特徴について詳しく解説します。
地方自治体やインフラ会社の営業所に勤める
検針員は、地方自治体やインフラ関連の会社の営業所に勤めることが一般的です。
特に検針の作業の多い水道については、水道局から依頼を受けている会社に勤めて検査員として働くケースが多くなっています。
検針員は、所定のエリアを回って検針業務を進めていくような働き方になるため、働きたいエリアで就業先を選ぶことが多いといった特徴があります。
会社ごとに業務内容が大きく変わらないこともあるため、純粋に働きたいエリアで会社を選ぶと良いでしょう。
また、働き方としては残業が発生することが少ないといった特徴もあります。
16時までに業務が終わるような働き方の営業所も少なくなく、仕事終わりに家事や育児に取り組んだり、副業や自分の夢に時間を費やすような生活も可能です。
給与は固定給+歩合給の職場が多い
給料形態としては、固定給と歩合給の2段階で儲けられているような職場が多い傾向にあります。
固定給は、文字通り毎月決まったお金をもらえるお金であり、日々の訪問ノルマを達成できていれば支払われることがほとんどです。
また、作業効率を上げて指示された件数以上に検針を行うことができると、歩合給が発生するケースもあります。
営業職などと違って、そこまで生活に大きな影響を与えるような金額の歩合給になる事は少ないですが、頑張りが認められやすい仕事というのは嬉しいポイントと言えるでしょう。
なお、アルバイトやパートといった非正規雇用で働く場合は、基本的に時給で給料が発生することになります。
しっかり頑張ればアルバイトやパートでも日給10,000円以上を稼げるという点も、検針員の働き方の特徴と言えるでしょう。
自転車やバイクを使って移動する
検針員は1日あたり200件から500件の家庭を訪問することも珍しくありません。
一戸建てをメインに訪問する場合は、入り組んだ道を移動しなければならないことも多いため、会社から貸与される自転車やバイクを使った移動になることもあります。
特にバイクが移動手段として必須になるようなエリアで働く場合は、就職時に運転免許証を持っていることが必須条件となることもありますので、求人票の応募条件欄をしっかりと確認しておいてください。
なお、働く会社によっては毎回同じルートを検針するようなケースもあります。
道を覚えることが得意な人であれば、作業効率を上げて歩合給を高められることもあるため、あらかじめ認識しておくと良いでしょう。
検針員のキャリアパス
どんな仕事を目指す場合であっても、就職後のキャリアパスをしっかりと考えておくことで、面接時のアピールに繋がります。
検査員のキャリアパスとしては大きく以下の3つが考えられます。
- 検針員としてスペシャリストを目指す
- 本部のバックオフィスに異動する
- 営業職やサービス職などに転職する
それぞれのキャリアパスについて詳しく解説します。
検針員としてスペシャリストを目指す
検針員のキャリアパスとしては、検針業務の経験を積んでスペシャリストを目指すといったものが最も分かりやすいでしょう。
残業がほとんどなく、毎日決まった業務で安定して働けることから、数年以上検針員として働いている人も少なくありません。
検針員として働き続けることで、業務効率を高めることができるだけでなく、担当エリアを増やして給料を高めていくことも可能です。
アルバイトやパートなどから始めてみて、検針員の業務が自分に合っていると感じた場合は、スペシャリストを目指してみるのも良いでしょう。
ただし、検針業務そのものがシンプルで分かりやすいということもあって、スペシャリストだから挑戦できるような業務は特にありません。
スペシャリストになって、より専門的な業務に挑戦していけるような仕事を目指している場合は、検針員以外の職種も検討すると良いでしょう。
本部のバックオフィスに異動する
水道料金の算定や請求においては、検針員の仕事だけでなくバックオフィスの業務も非常に大切です。
例えば、水道局から検針業務を請け負っている会社では、検針員だけでなく一般事務員の仕事も存在しています。
このことから、検針員としてある程度の経験を積んだ後、事務職などのバックオフィスに異動するといったキャリアパスも考えられます。
事務職になると、電話応対やデータ入力、窓口応対など業務の内容が大きく変わりますので、体力に自信がなくなってきても同じ会社で働き続けられるといったメリットがあります。
また、事務職を始めとしたバックオフィスの経験を積むことで、他の会社のバックオフィスの仕事に転職しやすくなる点もポイントです。
検針員から事務職への移動も検討したい人は、社内異動の制度がある会社に就職するのが良いでしょう。
営業職やサービス職などに転職する
検針員として働くことで、体力だけでなく注意力やコミュニケーション能力など、様々なスキルを身に付けることができます。
身に付けたスキルを活かして、検針員から営業職やサービス職などの別職種に転職するといったキャリアパスも考えられます。
先ほど解説した通り、検針員は業務がシンプルなため、様々な業務にチャレンジしたい人にはやや物足りなさを感じてしまうかもしれません。
その点、営業職やサービス職であれば、スキルを活かして人よりも活躍したり、マネジメントのポジションを目指せるなど、より幅広いキャリアパスを歩めるようになります。
正社員として働いた経験がなく、いきなり営業職やサービス職などの仕事に挑戦することに不安感を感じている場合は、まず検針員として働いて社会人としての基礎能力を身に付けた上で転職を目指してみるといったキャリアパスを検討してみるのも良いでしょう。
検針員になるメリット
検針員になるメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 業務がシンプルで覚えやすい
- 地域に根ざして働ける
- 体力がつく
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
業務がシンプルで覚えやすい
検針員の業務は非常にシンプルで覚えやすくなっています。
そのため、物覚えに自信がなかったり、複雑な業務でストレスを感じたことのある人にとっては働くメリットが大きいと言えます。
仕事で覚えなければならないことが少ないと、働く上で感じるストレスが少なくなりますし、プライベートに仕事でのストレスを持ち込むようなことがなくなります。
加えて、すぐに独り立ちをして残業の少ない働き方が実現できるのも、嬉しいポイントと言えるでしょう。
地域に根ざして働ける
検針員は、それぞれ決まったエリアの検針業務を定期的に行う働き方となります。
就職活動をする際も、働くエリアを選んだ上で会社を選ぶような選び方になるため、地域に根ざして働けるといったメリットがあります。
転居を伴うような転勤が発生することもほとんどなく、仮に自分が引っ越さなければならなくなった際も、引っ越し先で同じように検針員として働けるため、地元で働きたい人にもぴったりな仕事と言えます。
また、自分の見知った地域のエリアで検針業務を行う場合は、道順を覚えやすいなどのメリットもあり、仕事を効率的に行える点も特徴です。
体力がつく
検針員は1日200件から500件ほどの家を訪問することになります。
毎日のように体を動かすような仕事になるため、体力がついたり、運動不足が解消できるなどの副次的なメリットもあります。
日ごろから運動不足を感じているような人や、ダイエットも目的にして検針員になるような人も少なくなく、仕事を通じて健康的な体作りが実現できる点も、検針員ならではの働くメリットと言えるでしょう。
検針員になるデメリット
どんな仕事においても、就職する上ではメリットだけでなくデメリットも存在します。検針員になるデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 仕事が天候に左右されやすい
- 業務で身に付くスキルが少ない
- スマートメーターの普及など将来性に不安が残る
それぞれのデメリットについて詳しく解説しますので、これから検針員を目指そうとしている人はしっかりと認識しておいてください。
仕事が天候に左右されやすい
検針員の仕事は基本的に屋外での作業になります。
毎日のように自転車やバイクを運転してたくさんの家を訪問することになる関係で、仕事が天候に左右されやすいといったデメリットがあります。
大雨や大雪が降るような状況であっても検針業務を行わなければならないため、天候によっては身体的にも精神的にも強いストレスがかかる可能性も考えられます。
また、真夏日であっても外回りを行わなければならないことから、熱中症対策が人一倍重要になるというのも、検針員として働くデメリットとして挙げられます。
業務で身に付くスキルが少ない
検針員は非常にシンプルな業務で、学歴や資格に関係なく働けるといったメリットがある反面、業務を通じて身に付けられるスキルが少ないといったデメリットがあります。
集中力やコミュニケーション能力などは、社会人として一般的なレベルまで身に付けることができるものの、専門的なスキルや思考力は業務を通じて身に付けることが難しいため、長く検針員として働くことで、未経験職種へのキャリアチェンジが難しくなるといったリスクも考えられます。
転職によりどんどんキャリアアップをしていきたいと考えているような人の場合は、検針員ではなく、いきなり営業職や事務職の仕事に就職した方が良いようなケースもあるでしょう。
スマートメーターの普及など将来性に不安が残る
検針員の仕事の将来性に不安が残るという点も、働く上でのデメリットと言えます。
現在は検針員がメーターを直接確認して利用料金を請求するといった流れになっていますが、将来的にはメーターの計測が自動でできるようなスマートメーターが普及すると言われています。
スマートメーターが普及すると、これまでの検針業務そのものが不要になってしまうため、検針員の仕事がなくなることもあるかもしれません。
将来の技術革新に左右されてしまいますが、検針員として長く働き続けることが物理的に難しくなる可能性がある点は、就職前にあらかじめ認識しておく必要があるでしょう。
検針員を目指す人によくある質問
最後に、検針員を目指す人によくある質問を3つ取り上げて解説します。
検針員の年収はいくらですか?
厚生労働省が発表しているJobtagによれば、検針員の平均年収は416万円となっています。
サラリーマン全体の平均年収と比べても同水準の年収であり、求められるスキルに比べるとやや高めの年収と言えるでしょう。
ただし、検針員はスキルを身に付けて管理職や専門職のようにキャリアアップすることが難しいため、平均年収以上の収入を狙う事が若干難しいといった特徴があります。
将来的に年収を上げていきたいのであれば、検針員としての経験をアピールしつつ、他の仕事に転職していくようなキャリアパスを検討しておく必要があるでしょう。
検針員に求められるスキルは?
検針員に求められるスキルとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 計算力
- 観察力
- 自己管理能力
- 体力
- 粘り強さ
- 基本的なコミュニケーションスキル
- 柔軟性
- 検針に関する基礎知識
- データ入力スキル
- 対応力
- 責任感
これらのスキルがある人であれば、未経験からであってもポテンシャル枠として採用をしてもらえるでしょう。
また、検針員になることで上記のようなスキルを身に付けられると考えられます。
検針員の将来性は?
検針員の将来性はやや危ういといった意見が存在します。
今後はスマートメーターと呼ばれる、通信機能を備えたデジタル式のメーターが普及すると言われています。
スマートメーターが普及することで、今までのように検針員がアナログでデータを計測する必要がなくなるため、検針員の仕事そのものがなくなってしまうという可能性も考えられます。
世の中としては便利になる反面、検針員の仕事の将来性という観点で見ると明るいものではないため、これから検針員を目指すのであれば、仕事そのものの将来性についても認識した上で後悔のない選択をしてください。
将来性のある仕事に就職したいと考えている場合は、若手就職支援に強い就職エージェントへの相談もおすすめです。
まとめ
これから検針員を目指そうとする上で知っておくべき知識を網羅的に解説しました。
検針員は業務がシンプルで、正社員だけではなくパートやアルバイトといった柔軟な働き方ができる点がポイントです。
一方で、悪天候でも屋外で肉体労働をしなければならないなどの注意点がありますので、自分の特性をしっかりと理解した上で検針員を目指すべきか考えるようにしてください。
検針員に限らず、自分に向いている仕事が分からないと感じている人は、若手就職支援に特化したジェイックに相談してみてください。

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