
大学中退したその後の人生は、自分の努力や行動次第で大きく変えることができます。
確かに大卒者に比べると、中退者は就職活動でやや不利になる面がありますが、早めに行動して空白期間をできるだけ短くし、面接対策をしっかり行えば、正社員になることも十分可能です。
また、資格取得や留学、公務員試験の挑戦など、大学中退後にはさまざまな進路が用意されています。そのため、中退後にどのような行動を取るかをあらかじめ理解しておくことが大切です。
この記事では、大学中退後の進路やその後の人生について解説し、どうすれば中退後の人生をより良くできるのかを紹介します。
中退後にやるべきことについても詳しく解説しますので、不安を感じている方はぜひ参考にしてみてください。




この記事の目次
大学中退したその後の7つの進路
大学中退したその後の進路として、民間企業への就職、公務員、起業、再受験、フリーター、資格取得、留学など複数の進路が考えられます。
大学を中退した後、まず思い浮かぶ進路はフリーターかもしれませんが、早めに行動して努力を重ねることで、正社員就職や公務員を目指す道も十分に開かれています。
また、自らビジネスに挑戦したい場合は、起業という選択肢も視野に入るでしょう。
そのほかにも、仕事以外の分野で学び直す進路として、別の大学への再受験、資格取得、留学といった道も大学中退後に取れる選択肢です。

それぞれの進路について概要やメリットとデメリットを詳しく解説しますので、将来どういった進路を歩むかの参考にしてみてください。
1. 民間企業に就職する
大学中退後に民間企業に就職するという進路は、比較的多くの人が希望する道です。
一人暮らしをしていれば生活費を稼がなければなりませんし、自身の社会人経験を積むという意味でも、最も望ましい進路と言えるでしょう。
大学中退者の中には、「大学を中退して高卒となる自分が、正社員として就職できるのだろうか」と不安に感じる人もいるかもしれませんが、就活準備さえしっかりできれば大学中退者でも民間企業への就職は可能です。
ただ、大学中退直後は民間企業への就職のために頑張ろうとするも、様々な理由から就職を諦め別の進路を選択する人も少なくないのもまた事実です。
大学中退者が正社員就職できる理由や、なぜ正社員就職を目指すも他の進路に進んでしまうのかといった理由については、この記事で後ほど詳しく解説します。
民間企業の就職先の選択肢
大学を中退した場合、学歴不問であったり、未経験歓迎の求人であれば内定を獲得できる可能性があります。
具体的な就職先の選択肢としては、以下のようなものが挙げられます。
- 営業職
- 事務職
- 介護職
- ドライバー職
- プログラマー
- 工場作業員
上記に挙げた職種は、そもそも求人数が多く、なかなか募集が集まらないこともあり、学歴不問で募集されやすい傾向にあります。
ただし、大手企業の場合は大卒以上に応募条件を定めていることが多いため、大学中退していると上記の職種であっても就職できない可能性があります。
いずれにせよ、どんな仕事に就職すればいいか悩んでいる人は、まずはこれらの職種から応募を検討してみると良いでしょう。
民間企業に就職するメリット
大学を中退した後に民間企業に就職するメリットとしては、以下のようなものがあります。
- フリーターよりも収入が安定する
- 経済的に自立ができる
- スキルを身に付けて昇給や昇格ができる
- 社会的信用がつく
- 親を安心させられる
このように、民間企業に就職することには複数のメリットがあります。
特に大学を中退してそのままフリーターになるよりも、収入が安定するだけでなく、早く経験を積めるので、昇給や昇格の時期も早めることができます。
また、大学の中退は少なからず親に心配や不安をかけてしまうことになるため、民間企業への就職をして親を安心させられることもメリットの一つです。
民間企業に就職するデメリット
民間企業に就職するデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- フリーターよりも自由に働くことができない
- 精神的にストレスがかかる場合がある
- うまく就職先を見定めないと、ブラック企業に就職してしまう可能性がある
フリーターとして働くよりも、民間企業に就職する事は自由度の低さが目立ちます。
もし自分に合っていない会社に就職してしまった場合は辞めづらさを感じることになるため、求人をしっかりと選ぶことがポイントになってきます。
民間企業に就職するデメリットを出来る限り抑えたいと考えている場合は、就職エージェントを活用し、自分に向いてる仕事や会社に就職するサポートをしてもらうことをおすすめします。
2. 公務員を目指す
大学中退後には民間企業ではなく、公務員を目指すという進路も考えられます。
実は公務員になるための公務員試験は、受験資格に学歴は設けられていません。明確に受験資格として設けられているのは年齢のみです。
公務員試験はその試験難易度に応じていくつかの区分に分けられていますが、大学中退者の場合は高卒程度の区分で受験をすることが多いでしょう。
高卒区分の場合は、年齢上限が20代前半となっていますので、大学中退からある程度期間が経っていると受験資格がないことがあるので注意してください。
公務員になるためにはたくさんの勉強時間が必要となりますが、大学を中退して自由な時間があれば、勉強時間そのものは確保できるはずです。将来安定した仕事に就きたいという場合は、公務員を目指してみるのも一つの手です。
公務員を目指す際の選択肢
公務員と一言で言っても、様々な就職先が考えられます。
公務員を目指す際の選択肢としては以下のようなものが挙げられるため、自分はどの公務員になりたいのかをあらかじめ見定めておくことが大切です。
- 国家公務員:行政府、司法府、立法府
- 地方公務員:都道府県公務員、市町村公務員、警察官、消防官
例えば、市役所で働いているような公務員や警察官、消防官などになりたい場合は、地方公務員を目指すことになります。
そのため、公務員試験の勉強をする場合は、自分が勤めたい地方自治体の募集要項や過去問を見ておくことが大切になります。
また、国の重要な政策に携わるようなインパクトの大きい仕事をしたい場合は、国家公務員を目指すことになります。
就職するための難易度は地方公務員に比べても高いですが、その分高い収入が狙えるでしょう。
公務員を目指すメリット
公務員を目指すことには、以下のようなメリットが挙げられます。
- 民間企業よりも雇用が安定している
- 年功序列で給料を上げられる
- 社会的信用が非常に高い
公務員は民間企業とは異なり、国や地方自治体に雇用されることになります。
基本的に運営元が破綻するような事は考えにくいため、民間企業よりも雇用が安定していたり、腰を据えて長く働きやすい環境で働ける点が最大のメリットと言えます。
また、公務員というだけで住宅ローンが組みやすいと言われているなど、社会的に見てもステータスになる点も付随的なメリットと言えるでしょう。
公務員を目指すデメリット
公務員を目指すことにはメリットだけでなく、以下のようなデメリットが挙げられます。
- 公務員試験にお金と時間がかかる
- 民間企業よりも就職できるタイミングが少ない
- 配属される部署によっては残業が多い
- 特に地方公務員の場合は市民からのクレームを受けることがある
- 異動が多く専門的なスキルが身に付きづらい
公務員になるためには、公務員試験に合格する必要があります。
特に筆記試験については試験範囲が広く、かつ高度な設問も用意されているため、独学で勉強をするのは難易度が高いと言われています。
また、就職後も配置転換が民間企業より多く、専門性が身に付きづらいといった点もデメリットと挙げられます。
将来的に民間企業への転職を目指したいと考えている人には、公務員になる事はやや合わないかもしれません。
3. 起業する
自分が成し遂げたいことや、会社に属さずやりたいことを突き詰めていきたいという場合は、起業をするというのも進路の一つになります。
起業をすること自体は、やろうと思えば誰でもチャレンジできるものとなっていますので、大学中退者であっても問題ありません。
起業には大きく二つのパターンがあり、個人事業主になるか、会社を設立して自身が社長になるかが挙げられます。
どちらの手段で起業をしても問題ありませんが、まだ自分のビジネスが確立していなかったり、収益を生み出せていない場合は個人事業主としてまずはスタートするのがおすすめです。
個人事業主としての起業は、パソコン上の申請だけで時間もコストもかけずに行うことができます。
ただ、起業して稼ぐということは収入が不安定になることと同義ですので、安定した生活を望んでいる人にとってはおすすめできない選択肢です。
まずは民間企業に就職し、副業として自分のビジネスを成長させ、ある程度軌道に乗ってきた段階で起業をするという流れの方がリスクヘッジできますので、大学中退後にいきなり起業したいと思っている人はこの方法も検討してみると良いでしょう。
起業をする場合の選択肢
起業をする場合は、選択肢として以下の2つが挙げられます。
- 個人事業主として開業する
- 法人を設立する
いきなり法人を設立することもできますが、法人を設立すると、利益がなかったとしても法人税の支払いが必要になったり、自分で社会保険に加入しなければならないなど、お金の持ち出しが必要になってくる点は注意が必要です。
そのため、もし起業を考えているのであれば、まずは自分の得意なスキルを活かせる状態で個人事業主としての開業をおすすめします。
個人事業主としてある程度事業が軌道に乗ってきたら、法人設立をするような流れを取ることで、リスクやお金の持ち出しを最小限にできるでしょう。
起業するメリット
起業することには、以下のようなメリットがあります。
- 自分の好きな仕事内容で好きな時間に働ける
- 社長になることができる
- キャリアパスが実質的に無限になる
起業することで、自分の興味のある仕事にだけ集中することができますので、特に得意なことがあるような人であれば、大学を中退している人だとしても大卒や大学院卒よりも高い年収を稼ぐことができます。
起業するデメリット
起業をすることには当然メリットだけでなく、以下のようなデメリットも存在します。
- 利益が出なければ収入がない
- 自分でやることを全て考える必要がある
- 収入が安定しない
起業は自身の自由度が高い反面、誰かから指示を受けて仕事をするようなことができません。
したがって、自分が立ち止まってしまうと事業が止まってしまい、生活ができないレベルの収入になる可能性もあります。
軽い気持ちで起業すると、思わぬ生活上のトラブルに発展することがありますので、慎重に判断をすることをおすすめします。
4. 別の大学を再受験する
入学した大学の勉強が合わなかったり、人間関係で悩んでしまっていたりする場合は、大学中退後に別の大学を再受験するというのも進路の選択肢となります。
通っていた大学とは別の大学に再受験して入学するには、転学と編入の二つの手段がありますが、大学中退者の場合は転学となるケースが基本です。
転学には大学ごとに定められている条件を満たしている必要があり、学科や面接といった試験に合格しなければなりません。
ただ、条件を満たして転学が認められると、例えば大学3年次から新しい大学に通い始められるなど、これまで大学に通っていた時間を無駄にせずに済みます。
大学の転学や編入の条件、また、そもそも大学によって転学と編入を区別していないといったケースもありますので、大学を中退した後に別の大学への再受験を考えている場合は、再受験に関する制度について詳しく調べるようにしましょう。
再受験する大学の選び方
再受験をする場合は、以下のようなポイントで大学を選ぶと良いでしょう。
- 受験生の時に本当に行きたかった大学を目指す
- 本当に学びたい学問が学べる大学を目指す
- 自分の家から近い大学を選ぶ
再受験に合格すると、再び大学を1年生からやり直す必要があります。
時間もお金もかかる選択肢となりますので、本質的には自分が本当に学びたい学問が学べる大学かどうかといった観点で選択をするのがおすすめです。
ただし、家から大学が遠く、何らかの理由で一人暮らしができない場合は、通学までにかかる時間といった観点で再受験する大学を選ぶといった方法もあります。
別の大学を再受験するメリット
別の大学を再受験するメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 本当に興味のある学部で勉強に集中できる
- 人間関係をリセットできる
- 場合によっては学歴を高めることができる
特に就活を見据える場合、今通っている大学よりもレベルの高い大学に再受験で合格することができれば、卒業によって就活でメリットになることもあります。
また、再受験を成功させたというだけでも、話し方によって就活の面接でのアピールに繋がる点もメリットと言えるでしょう。
別の大学を再受験するデメリット
別の大学を再受験することには、以下のようなデメリットが挙げられます。
- 時間やお金がかかる
- 再受験に失敗すると、1年間は再受験のチャンスがない
- 再受験をしても、大学中退理由が解消されるとは限らない
- 社会人デビューが遅れる
別の大学の再受験には、受験勉強にかかる時間やお金だけでなく、再入学をしてから卒業までの時間が余計にかかってしまうことがデメリットとして挙げられます。
これにより、社会人デビューが遅れ、同年代よりも社会人経験を積めなかったり、昇格の年齢が遅れてしまうなど、キャリアパスが全体的に後ろ倒しになってしまうことには注意が必要です。
5. フリーターとして生活する
大学中退後にとりあえず生活費を稼ぐ目的でフリーターになる人は少なくありません。多くのケースでは、大学在学中に働いていたアルバイト先でフリーターとして働き続けるという進路が見られます。
シフトに入る日を増やせば増やすほど収入も増えますし、短期的に見れば大学新卒としてもらえる初任給よりも多くの収入が見込めるなどのメリットを感じるかもしれませんが、将来的に見た時はフリーターとして生活し続けることはデメリットが多いと言えます。
フリーターとして働いても社会で活かせるスキルは身につけられませんし、もし病気で休むことがあればその分の収入がまるまる無くなることも考えられるでしょう。
加えて、希望通りにシフトに入れないといったこともありますので、不安定な生き方をせざるを得なくなります。
大学中退から数ヶ月程度であればフリーターとして食い繋ぐという選択をとっても良いですが、何年もフリーターとして生きることはできるだけ避けることをおすすめします。
フリーターになる際のバイト先の選択肢
大学を中退してフリーターになる際は、以下のようなバイト先の選択肢が挙げられます。
- 居酒屋
- コンビニ店員
- 本屋
- アパレルショップ
- レストラン
- 工事現場
- 倉庫作業員
- フードデリバリー
体を動かして、お金を稼ぐようなバイトが主な選択肢となってきます。
正社員になるよりも、自分の好きなジャンルや業界で働きやすいといった特徴が挙げられます。
フリーターとして生活するメリット
フリーターとして生活することには、以下のようなメリットが挙げられます。
- 働く時間や仕事の種類の自由度が高い
- 仕事で感じるストレスが少ない
- 大卒で就職した同年代の初任給よりも、高い収入が稼げることがある
フリーターという働き方である以上、民間企業よりも自由度が高く、気楽に働けるというのがメリットと言えます。
また、シフトに入れば入っただけ収入を増やすことができるため、新卒よりも高い月収を稼げる期間もあります。
フリーターとして生活するデメリット
フリーターとして生活することには、以下のようなデメリットが挙げられます。
- 収入や雇用が安定しない
- 社会的信用が低い
- キャリアが積めない
- 生涯収入が正社員よりも大きく下がる
フリーターとして生活する事は、民間企業で働くよりも多くのデメリットがあります。
将来のことを考えるのであれば、収入の面でも雇用の面でも、早いうちに民間企業に正社員就職した方が良いと考えられます。
また、フリーターの期間が長引くと、正社員になりにくくなるといったデータもありますので、大学を中退した後すぐに正社員を目指したい場合は、早めに就職エージェントを活用するようにしてみてください。
6. 資格取得を目指す
大学を中退すると、自由に使える時間が当然ながら増えます。その時間を使って資格取得を目指すのもおすすめの進路の一つです。
資格を持っておくことで、その分野における知見が一定水準以上あることの証明に繋がるため、将来就職活動や転職活動をする時のアピールポイントを増やすことが可能です。
世の中には数多くの資格が存在しますが、大学中退者でもある程度勉強すれば取得が期待でき、かつ就職活動の場でも評価されやすい資格としては、以下が挙げられます。
- 日商簿記検定
- ファイナンシャルプランナー
- マイクロソフトオフィススペシャリスト
- 秘書検定
- ITパスポート
- TOEIC
- 宅地建物取引士
- 中小企業診断士
- 普通自動車免許
それぞれ活かせる業界や仕事が異なりますので、将来自分がどの仕事に就きたいかという観点と、取得難易度を照らし合わせて勉強する資格を検討してみてください。
ちなみに、まだ普通自動車免許を持っていないという大学中退者の人は、中退後の期間に取得しておくことをおすすめします。取得自体の難易度はそこまで高くないものの、物理的に時間がかかるため、社会人になる前に取得してしまいましょう。
目指すべき資格の選択肢
大学を中退した後に資格を取得したい場合、自由に使える時間が多いことを活かして、以下のような資格取得を目指してみると良いでしょう。
- 公認会計士
- 税理士
- 司法書士
- 宅地建物取引士
- 日商簿記検定2級
- TOEIC 700以上
このように取得難易度の高い資格であっても、大学を中退した後にできる長い自由時間を使えば合格できる可能性も考えられます。
資格取得を目指すメリット
大学を中退して資格取得を目指すことには、以下のようなメリットが挙げられます。
- 合格ができれば自分に自信がつく
- 資格取得を就活のアピールポイントにできる
- 就職できる仕事の幅を増やせる
特に国家資格が取得できると、就職の幅が大きく広がることもあります。
独学で取得する難易度が高い資格については、投資の意味も込めて資格取得の専門学校に通ってみるのも良いでしょう。
資格取得を目指すデメリット
資格取得を目指すことには、以下のようなデメリットもあります。
- 空白期間が長引く
- 合格できないと時間とお金が無駄になる
- 資格取得したからといって就職できるわけではない
就職活動については、資格がなくても就職できる求人が多くあります。
難易度の高い国家資格でない限り、大学を中退して資格取得をしたとしても、就活に特に影響をもたらさないこともありますので気をつけてください。
7. 留学する
語学力を高めたり、勉学を深めたいという大学中退者の人は、留学という選択肢も考えられます。
ワーキングホリデーの制度を使えば、語学を学びながら海外で働くという経験を積むことができるため、将来日本で就職する時にもアピールポイントとして活かせるでしょう。
ただ、留学にはある程度まとまったお金が必要になる点には注意が必要です。例えばアメリカに1年間留学しようとするなら、総額で400万円以上かかってくるという相場データもあります。
語学を学ぶという観点であれば、国内の英会話教室に通うという選択肢もありますので、憧れやイメージだけで大学中退後の進路を決めないようにしっかり比較検討するのがポイントです。
留学をする目的や国の選択肢
留学をする場合の目的の選択肢として、以下のようなものが挙げられます。
- 語学留学(語学力の習得のために、海外の語学学校や教育機関で学ぶ)
- ワーキングホリデー(海外で働きながら生活)
- 技術習得(IT、ファッション、料理など)
基本的には語学留学目的で留学するケースが多くなっています。語学留学を経て、外資系の企業に就職する人も少なくありません。
ワーキングは、18〜30歳の間であれば、最大1年間海外で働きながら生活できる制度です。語学留学と組み合わせて、「語学学校+現地就労」も可能です。
留学するメリット
留学をすることには、以下のようなメリットが挙げられます。
- 語学力が身に付く
- 就活でのアピールポイントを増やせる
- 就職先の幅が広がる
語学力が武器になるような業種や職種は少なくありません。
特に将来的に海外で働きたいと考えていたり、少しでも自身のアピールポイントを増やしたいと考えている人は、留学を視野に入れても良いでしょう。
留学するデメリット
留学をすることには、以下のようなデメリットが挙げられます。
- まとまったお金が必要になる
- 遊びに時間を使ってしまい、学びたかったことが学べないことがある
- 就活での応募先によっては留学がアピールポイントにならない
将来海外に携わるような仕事を目指す人でない限り、留学をすることが直接的に就活のメリットになる事は少ないでしょう。
数百万円のお金がかかることになりますので、将来のキャリアを考えた上で判断してください。
大学中退…その後は人生終了?現実は?
大学中退したからと言って人生終了とは言えません。なぜなら、大学中退者のうちは3割弱が正社員になれているといった事実があるからです。
確かに大卒者と比べると、就活で不利になったり平均年収が大きく下がるといった現実はあるものの、中退の経歴があることで、必ずしも出世ができないというわけではないため、社会人になった後の努力次第で理想の人生を歩む事は十分に可能と言えます。
ここからは、大学中退した後の人生がどういったものになるのか、就職の領域に絞って解説します。
大学中退者の就職率は3割弱
労働政策研究・研修機構の調査によると、大学中退者の正社員就職率は男女合計で26.4%となっています。
中退をせず大学を卒業した人の正社員就職率は57.8%であることを考えると、就職できている人の割合は大卒に比べておよそ半分になっています。
◾️正社員就職割合
最終学歴 | 中退 | 卒業者(中退せず) |
---|---|---|
高校 | 21.6% | 44.3% |
専門・短大・高専 | 24.5% | 48.8% |
大学・大学院 | 26.4% | 57.8% |
いずれの学歴においても、中退をしている人の方が中退せず卒業した人よりも半分程度の正社員就職率になっていることを考えると、中退者は正社員ではなく無職やフリーターとしての進路を選ぶ人が多いと考えられます。
確かに大学中退者の就職率が低くはあるものの、同時に大学中退者でも正社員になれているといった事実があるとも言えるでしょう。
大卒よりも平均年収が大きく下がる
企業によって、入社歴が浅い人に対しては一律で学歴別の給与テーブルを設けているケースがあります。実際に新卒就活で同じ求人を見比べてみても、高卒・大卒・大学院卒で提示される給与が異なるものも多く見られます。
厚生労働省が発表している「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、最終学歴別の平均賃金は以下のようになっています。
最終学歴 | 平均賃金(千円) |
---|---|
高校 | 281.9 |
専門学校 | 300.2 |
高専・短大 | 297.4 |
大学 | 369.4 |
大学院 | 476.7 |
大学中退者は最終学歴として高卒になりますので、平均賃金は28.1万円となります。大卒が36.9万円であることを考えると、平均賃金として9万円弱は下がってしまうことが言えます。
初年度でも100万円弱の年収が下がる計算になることを考えると、大学を中退することで将来もらえる収入に大きく影響してくると言えるでしょう。
慢性的な人手不足で就職先はある
大学中退者が人生終了と言われる理由の多くは、就職ができないと思われているからでしょう。しかし、現代の日本ではどの産業・職種においても慢性的に人手不足が嘆かれており、求職者よりも求人数の方が多い売り手市場が続いています。
特に日本は長きにわたって少子高齢化が問題となっていて、これからも改善することは難しいとされています。その一方で会社の数は毎年そこまで減っておらず、むしろ求人数が伸び続けているという実態が見られます。
このことから、大学中退者が応募できる求人数も実質的に増えていくことが考えられますので、就職先はある。つまり人生終了にはならないと言えるでしょう。
大学中退でも出世できる?
大学中退だからといって、出世の道が閉ざされるわけではありません。特にベンチャー企業や実力重視の会社においては、成果を出せば年齢や学歴に関係なく評価される傾向があるため、社内で信頼や実績を積み重ねることで管理職に抜擢されるケースは少なくありません。
平均年収で言えば大卒よりも大学中退の方が低いデータはあるものの、目の前のやるべきことに努力し、中長期的な視点で前向きに仕事に取り組むことによって、より良い人生を切り開いていく事は十分に可能だと言えます。

小久保 友寛/元中退就職カレッジ®事業責任者
学歴にとらわれなくて大丈夫!自分の強みや価値を発揮しよう!
社会に出てしまえば、学歴はそれほど重視されません。企業が見るのは、「これまでどんな活躍をしてきたか」「どんな経験を積んできたか」といった実績や行動です。たとえ中退していても、そこから何を学び、どんな努力をしてきたかが問われます。実際、社会で活躍している人の中には、高卒や中退経験者もたくさんいますし、自分の強みや価値を発揮して結果を出していれば、学歴は関係ありません。
中退就職カレッジ®を受けて就職した方の中にも、入社後に成果を出して管理職に上がったり、上場企業に転職できた方もいます。
学歴にとらわれず、これからどう活躍していきたいのかを明確にし、それに向けた行動を積み重ねていくことが大切です。
大学中退のその後の実態
大学中退後の進路の実態をデータで見てみると、正社員を目指しているものの、結果的にフリーターになる人が多いという傾向があります。
これは、就職活動の進め方が分からなかったり、アルバイトのシフトが多くて就活に十分な時間を割けないことが原因になりやすいためです。そのため、意識的に就職活動の時間を確保しつつ、就活支援のプロに相談することが重要だと言えます。
また、大学中退後に正社員を目指す場合は、具体的なビジョンを持ち、空白期間をできる限り短くするために、迅速な行動が求められます。
ここからは、大学中退後の進路の実態について、より詳しく解説していきます。
1. 正社員を目指すもフリーターになる人が多い
調査結果にある、「中退した直後にしたいと思ったことと実際にしていること」をまとめると以下の通りです。
項目 | 中退した直後にしたいと思ったことの割合(%) | 中退した直後に実際にしていたことの割合(%) | 差分 |
---|---|---|---|
正社員として就職したい | 46.6 | 32.1 | 14.5 |
アルバイトをしたい | 21.4 | 31.8 | -10.4 |
在学中から行っていたアルバイトを継続 | 11.1 | 27.3 | -16.2 |
資格を取得したい | 11.4 | 10.6 | 0.8 |
他の学校へ入学したい | 12.8 | 3.9 | 8.9 |
職業訓練を受けたい | 3.6 | 3.7 | -0.1 |
特に何も考えていない(何もしなかった) | 16.4 | 8.5 | 7.9 |
引用:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「調査シリーズNo.138大学等中退者の就労と意識に関する研究」
差分がプラスの場合は、大学中退直後にしたいと思っていたものの実現しなかったこと。差分がマイナスの場合は大学中退直後には考えていなかった進路だが、結果的にその進路に着地したこととしてそれぞれの項目を読み取ることができます。
その読み方で調査結果を分析してみると、大学中退直後にはおよそ半数の人が正社員としての就職を目指していることが分かりますが、その一方で正社員就職ができずにアルバイトとして生活することになった人が多いという結果になっています。
つまり、何らかの理由で正社員になることを途中で諦めてしまい、フリーターとして生きていくことにした大学中退者が多いという実態が見て取れます。

小久保 友寛/元中退就職カレッジ®事業責任者
大切なのは、自分の意志で行動を起こすこと
大学を中退した後の進路は、「いつ中退したか」によっても大きく変わります。
たとえば大学1年で中退した場合は、まだ若く、周りの人も就職していないため、まずはアルバイトやフリーターとして過ごすケースも少なくありません。しかし、周囲が就職を始める時期に「自分もそろそろ動かなきゃ」と焦りを感じて就職を考えるよりも、中退した後に早めに就活を始めた方がより主体的な印象を与えることができます。
主体的に動いた経験は、面接でも必ず伝わりますし、その姿勢が評価されるポイントになります。
2. 就活の方法やバイトのシフトの多さが問題になりやすい
上記のような実態になってしまっている理由としては、大きく2つが考えられます。
1つ目は、就活の方法がそもそも分からないという理由です。
大学中退後は大学のキャリアセンターが利用できなくなりますし、周りに就活をしている人がいない環境になってしまいます。自分から就活の情報収集をすることができなければ、そもそも就活の方法が分からずに手をつけられないことになるため、結果的に正社員就職を諦めてしまうのです。
2つ目は、バイトのシフトの問題です。
大学中退後に生活費を稼ぐ目的で行っているバイトに、たくさんのシフトを入れてしまえば就活を進める時間も気力もなくなってしまうでしょう。
これらの理由から、正社員就職とフリーターという進路にギャップが生まれていると考えられます。
3. 大学中退後の具体的なビジョンを持っておくことが大切
なりたいと思っていた姿とは別の進路に進まなければならない状態は、どんな人にとってもストレスがかかるものです。大学中退後に正社員として就職する希望を叶えるためには、具体的なビジョンを大学中退までに持っておくことが大切です。
いつまでに就活を始めるのか、どういった求人に応募し、いつ内定を獲得しておきたいのかなど、就活の基本的なスケジュールから逆算してライフプランを設計するようにしましょう。
もし将来のビジョンを一人で考えるのが難しいのであれば、就職支援サービスを利用して第三者に相談してみるのもおすすめです。
4. 空白期間が長いと就職で不利になる
大学を中退した後にフリーターや無職として空白期間が長引いてしまうと、正社員就職を目指す上で不利になります。企業側は空白期間が長い人に対して、「その期間なぜ働いていなかったのか」「中退後に何をしていたのか」といったネガティブな印象を持ちやすくなります。
大学中退のその後に正社員として働いていなかったとしても、アルバイトや資格取得の勉強、ボランティアなど何かしら行動していた場合は、履歴書の経歴欄に記載すると良いでしょう。
同時に、面接においては空白期間を過ごした理由や背景を説得力を持って話せる準備をしておくことが大切です。




大学中退したその後上手くいく人の特徴
大学を中退した後に上手くいく人の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 早い段階で進路を決めて行動した
- 悩んだら周囲の人に相談することを徹底した
- 幅広い可能性の中から納得のいく選択をした
- 大学を前向きに中退した
- 大学の中退理由を自分で明らかにしていた
大学を中退した後に上手くいくためには、自分で自分の進路を納得のいく形で決断できているかどうかがポイントになってきます。
また、中退をして期間が長引いてしまうと挑戦することが難しくなってしまいますので、次の進路は中退からなるべく期間を開けないようにすることもポイントです。
1. 早い段階で進路を決めて行動した
大学中退した後にうまくいく人は、早めに進路を決めて行動に移しているといった特徴があります。例えば「特定の職種に就きたい」「別の分野で学び直したい」といった具体的な目標があると、その後の行動に一貫性が保たれ、理想を実現しやすくなります。
特に就活においては、曖昧な動機で大学中退した人よりも、意図や覚悟を持って中退した人の方が信用されやすく、選考においても良い印象を与えることが可能です。加えて、早く動くことで空白期間が短くなり、求人の選択肢が広がる点も大きなメリットと言えます。
2. 悩んだら周囲の人に相談することを徹底した
大学中退後に不安を抱えても、1人で悩まず周囲に相談することを徹底していた人は、その後の進路がうまくいく傾向にあります。なぜなら、家族や友人、キャリアセンターやハローワークなど周囲の人に相談することで視野が広がり、自分では気づかなかった選択肢に気づけるからです。
また、客観的なアドバイスを受けることで自分の適性や強みを再認識できたり、孤独感を感じず前向きに進路の検討ができるなど、周囲の人に相談する事は様々なメリットがあります。
情報収集や自身の進路の方向性の整理にも繋がりますので、大学中退のその後の人生に悩んでいるような場合は、信頼できる人に相談するところから始めてみると良いでしょう。
3. 幅広い可能性の中から納得のいく選択をした
大学中退の後に満足のいく人生を歩めている人は、焦って進路を決めず、幅広い可能性の中から納得のいく選択肢を選んでいる傾向も見られます。
冒頭に解説した通り、大学中退後にはフリーターだけでなく、正社員や公務員としての就職や専門学校への進学、資格取得、起業など様々な選択肢があります。その中で自分に最も合っている進路が何かを冷静に見極めた人ほど、将来後悔するリスクを軽減することができます。
大学中退のその後の人生をより良いものにしたいのであれば、情報収集や自己分析を怠らず、多角的に進路の選択肢を比較検討することをおすすめします。
4. 大学を前向きに中退した
大学中退に対して前向きな意識を持ち、「やりたいことのために中退した」などの主体的な理由がある人であれば、その後の行動にも意欲やポジティブさが生まれ、より良い人生に繋がりやすくなります。
自分の意思で決断し、それに向かって努力している姿勢を話すことができれば、就活における選考でも評価されやすいだけでなく、自分の選択と行動に一貫性が持てることから、後悔するリスクを減らすことが可能です。
大学中退を検討する際は、「なぜ大学を中退しなければならないのか」を自分の言葉で言語化できるように、あらかじめ準備しておくことが大切です。
大学の中退理由を自分で明らかにしていた
大学を中退した理由を自己分析し、他人に説明できるようにしていた人は、その後の就職活動や進路選択においても一貫性を持ちやすくなります。
特に就活においては面接官から大学中退理由を聞かれることが多く、「なぜ中退したのか」「中退の経験から何を得たのか」といったことを伝えられるかで、面接の通過率に大きく影響してくると言われています。
大学の中退理由を曖昧にしか説明できないと、就活で失敗しやすくなるだけでなく、就職以外の進路を選んだ場合であっても、その後の人生をより良いものにしにくくなりますので注意が必要です。
大学中退したその後上手くいかない人の特徴
大学中退した後に上手くいかない人の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 自分の意思を持っていない
- 誰かに指示されるように動いた
- 短期的な視点だけで物事を判断した
短期的な目線だけで物事を判断してしまうことには注意が必要です。
例えば、短期的にフリーターの方が正社員よりも稼げるからといってフリーターを続けてしまうと、数年経ってから給料が正社員と逆転するようなことがあります。
また、雇用が安定せず、フリーターの働き方が将来的に成り立たなくなることも考えると、中長期的な視野で今取るべき行動を選んでいくことが重要と言えます。
今やるべきことが分からないような人は、就職エージェントのアドバイザーに相談してみることもおすすめです。
自分の意思を持っていない
大学を中退した後に失敗しやすい人の特徴として、自分の意思を持っていないことが挙げられます。進路の選択を誰かの意見に委ねていたり、なんとなく中退を決めた場合は、次の進路でも主体性を欠いた行動になりやすく、後悔する傾向があります。
自分自身で意思決定をせず、特に軸も持たないまま動いてしまうと、就活における面接でも話に一貫性がなくなり、評価を落とす原因にも繋がります。社会に出てからは自分の意思で行動する場面が多くなりますので、自分の選ぶ進路に責任を持てるように意識を変えることが重要です。
人や環境のせいにする
人や環境のせいにして失敗を次に活かさないような人も、大学中退したその後にうまくいかない人の特徴として挙げられます。例えば「教授と合わなかった」「大学の環境が悪かった」などと外部要因のせいにするような人は、自分の判断や行動を反省することができません。
この姿勢は面接などにおいても無意識に現れやすく、面接官からネガティブな印象を受けてしまうでしょう。また、就職以外の進路を選んだ場合でも、同じように人や環境のせいにして次のステップに進めないような状況にも繋がります。
大学中退のその後に納得のいく進路を実現するためにも、自分の行動に責任を持ち、前向きに次を考える姿勢を持っておきましょう。
短期的な視点だけで物事を判断した
短期的な視点だけで物事を判断するような人も、大学中退後にうまくいかない傾向が見られます。例えば就活において「楽そうだから」「すぐに稼げそうだから」といった理由で仕事を選んでしまうと、長期的なキャリア設計ができずに就職先の選択肢を狭めてしまいます。
短期的な視点だけでなく、5年後や10年後の未来にどうなりたいのかを考え、そこから逆算してやるべきことを考えることで、将来成功しやすい進路を決めることが可能です。特に大学中退という重要な判断をする際は、周りの人に相談しながら長期的な視点を持つことを意識してみてください。
大学中退後に就職成功できた人の体験談
大学中退をしていても、その後就職に成功できたという人はたくさんいます。
ここでは、大学中退から正社員就職に成功した人に対し、就職カレッジ®︎が独自でインタビューした体験談を2つご紹介します。
体験談①
大学の講義に面白さを見出すことができず、バイトとサークル活動にばかり専念していました。講義にも全く出ていなかったので単位も足りず、大学に行く意味に疑問を感じたこともあり、2年で大学を中退することにしました。
中退後はカナダに留学したのですが、そこでも勉強に全く付いていくことができず、結果半年で帰国。身にならない留学経験をしてしまったこともあり、すぐに就職しようと気持ちを切り替えました。
就職支援サービスに登録し、様々な会社の求人を比較検討していく中で、社員の雰囲気の良さに惹かれた専門商社に営業として内定をもらうことができました。
就活中はとにかく「負けないぞ」「本気でやろう」という気持ちを強く持っていたので、その気持ちが原動力となって内定をもらえたのだと思います。
今では営業所長になるという目標を持って日々の仕事に集中できています。まずは業務の知識を増やし、商談スキルを身につけていきたいと思っています。
塩山航平さんの就職成功体験談 – ジェイック 就職カレッジ®︎
体験談②
大学で入ったよさこいサークルに没頭してしまい、徐々に講義を欠席するようになりました。3年まではなんとか進級したのですが、単位が足りずに留年。「このまま無理に大学を続けるのも苦痛だな」と感じ、中退することにしました。
中退すると決めてからはまず大学を休学し、その間に就職支援サービスの利用を始めました。ビジネスマナーなどの基礎知識を研修で教わり、その後複数の企業が集まる面接会に参加しました。
そこで出会った会社の社長の話に共感してしまい、「自分もこんな人になりたいな」と感じてそのまま選考に進み内定をもらうことができました。
入社して4ヶ月ですが、今はITセキュリティの提案営業に従事しています。採用関連の業務も一部任せてもらえていて、これからは後輩から目標とされるような先輩として仕事を頑張っていきたいです。




大学中退後にやるべきこと4選
大学中退後に正社員就職を目指したい場合は、まず「なぜ大学を中退したい」と考えたのか言語化することが重要です。その上で、出来る限り早く次のライフプランを考えて空白期間を短くする意識を持つように心がけてみてください。
また、大学中退によって親との関係性を悪化させないためにも、親に中退の事実を伝えることもポイントです。その時、複数の就職サービスに登録して就活に取り組んでおけば、親に心配をかけることがなくなりますので合わせて意識しましょう。
ここからは、大学中退後にやるべきことを4つのポイントに分けて解説します。きます。
1. なぜ大学を中退したのが言語化する
まず、大学を中退する決心がついた段階で、自分はなぜ大学を中退することにしたのかを言語化しましょう。
これにより、自分がこれからどういう壁に当たった時に弱いのかという性格を理解することに繋がり、進路選択の際に役立てることができます。
また、大学中退理由の言語化は面接という観点においても重要なプロセスです。
面接ではほぼ確実に面接官から大学中退理由について聞かれることになります。その時ポジティブな返答ができないと見送りになる可能性が高まりますので、早い段階で中退理由の言語化をしておくことが非常に大切になるのです。
2. できるだけ早くライフプランを考える
大学中退が決まった段階でやるべきもう一つのアクションとして、できるだけ早く今後のライフプランを考えるというものも挙げられます。
特に正社員就職をしたいのであれば、中退後に空白期間を作ることはできるだけ抑えるようにしましょう。フリーターなどの空白期間が長引けば長引くほど、就職率が下がっていくというデータも存在します。
いきなり10年単位のライフプランを考えようとしても現実味がありませんので、まずは向こう1年〜3年程度の短期間のもので大丈夫です。それも難しければ、大学中退後にいつまでに就職を成功させるのかというプランニングでも良いでしょう。
次に自分は何を目指して頑張ればいいのかという観点を把握しておくことで、今後の生きるモチベーションにも繋げられます。面倒かもしれませんが、大学中退時には必ずやっておくようにしてください。
3. 親に中退の事実を伝える
できれば大学中退の決心を伝える前がベターですが、中退の事実、もしくは中退したいと思っていることは親にあらかじめ相談しておくことがおすすめです。
学費を払ってもらっている場合はもちろん、学費を自分で稼いでいる場合でも親への相談はしましょう。
もし親に相談しないまま大学を中退してしまえば、今後の親子関係に大きな溝を作ることも考えられますし、人生における重大な決断を相談しなかったこと自体が親不孝とも言えます。
親に自分の弱さを曝け出すことは躊躇してしまうかもしれませんが、相談することで悩んでいたことがクリアになるといったメリットもあるため、ぜひ親への相談も欠かさず行うようにしてください。
4. 複数の就職サービスに登録する
大学中退者が就職をしようとする際、基本的には就職サービスを利用することになります。この時、複数の就職サービスに登録するのがおすすめです。
実は就職サービスによって応募できる求人は異なりますので、複数のサービスを使うことで自分の希望に沿う求人を見つけやすくなるというメリットがあります。
また、就職サービスに登録するタイミングとしては、大学中退を決めた瞬間がおすすめです。まずは一旦登録して求人を眺めてみるだけで大丈夫ですので、いつでも就活を始められる状況を作ることを意識してみてください。
大学中退、その後の就職活動のコツ6点
大学を中退した後の就職活動では、出来る限り早く就活を始めることを意識しましょう。
特に就活を始めた直後は、自己分析や企業研究を行うとともに、大学中退者向けの頻出質問の準備をしておくと、応募した後に内定を獲得しやすくなります。
また、少しでも内定獲得率を高めるためにも未経験歓迎の求人を探したり、気になる求人に積極的に応募することもコツになってきます。
どうしても就職活動の進め方が分からない場合は、就職エージェントを活用することも検討してみてください。
ここからは、大学中退のその後の就職活動のコツを6つのポイントに分けて解説します。
1. できる限り早く就活を始める
大学を中退した後に空白期間が長引くと、企業側にネガティブな印象を持たれる可能性が高くなるため、できる限り早く就活を始めることがコツになってきます。早めに動くことで応募できる求人の幅が広がるだけでなく、未経験歓迎の企業にもチャレンジしやすくなります。
大学中退のその後の就活では、情報収集や応募書類の準備、面接対策などやるべきことが多いため、早めに就活を始めることによって精神的にも余裕を持って対応できるといったメリットもあります。自信がない状態でも、まずは一歩踏み出す意識を持っておきましょう。
2. 未経験歓迎の求人を探す
大学中退者は新卒ではなく中途採用枠として就職活動をすることになります。中途採用枠の求人サイトでは、新卒サイトよりも複数の条件をつけて求人検索することができますが、この際は未経験歓迎の求人を中心に探すのがコツです。
未経験歓迎の求人は、文字通り社会人経験がない人も対象としている求人となりますので、大学中退者でも採用される期待が持てます。
加えて、未経験者を積極的に採用している会社ということもあり、入社後の研修制度が整っているといった期待が持てるのもポイントです。
就職率の高さ、就職した後の立ち上がりの早さといった2つの期待が持てますので、大学中退者の人は未経験観劇の求人を検索するよう意識してみてください。
3. 自己分析や企業研究を行う
就活を始めるからといっていきなり求人に応募していては、書類選考で見送られてしまいます。少しでも自分にマッチした求人に応募し、就職率を高めるためにも自己分析と企業研究を行いましょう。
自己分析とは、今までの経験を棚卸しして長所と短所を言語化し、就活に対するアピールポイントを自己認識するために行う分析です。
また、企業研究とは求人票や企業ホームページ、就職口コミサイトなどで情報収集を行い、就職後の働くイメージを具体的にするために行うリサーチのことを言います。
どちらもしっかり行うことで面接での熱意をアピールすることに繋げられますし、入社後に悪いギャップを感じにくくすることにも寄与します。
自己分析と企業研究の方法については、以下の記事も合わせて参考にしてみてください。
4. 大学中退者向けの頻出質問に備える
大学中退者が就活を進める際は「なぜ大学を中退したのか」といった質問がほぼ確実に聞かれるため、あらかじめポジティブで納得感のある答えを用意しておくことがコツです。
「やりたいことに集中したいと考えた」「早めに社会人経験を積んで長期的なキャリア形成をする判断をした」など前向きで論理的な説明ができると、大学中退の事実が企業側にネガティブに映りづらくなります。
大学中退に対して後ろめたさを感じてしまうかもしれませんが、中退の事実を認めつつ、その後のキャリアや進路をどのように考えているのかといった、未来の観点を持つことを意識してください。
5. 気になる求人には積極的に応募する
大学中退者の選考は中途採用枠となると解説しましたが、中途採用枠の選考は新卒枠に比べて定員が少なく、最大規模が高いという特徴があります。
きちんと準備しても書類選考で見送りになるケースも多いため、内定を勝ち取るためには気になる求人に積極的に応募することがポイントになります。
特にすぐにでも人を採用したいと思っている企業は、内定者が出た時点で求人を取り下げてしまうこともありますので、応募しようか迷っていたら募集が終わってしまったということも珍しくありません。
少しでも気になる求人を見つけられたら、当たって砕けろの精神で積極的に応募するよう心がけてください。
6. 就職エージェントを活用する
大学中退者は正しい就活の方法を教えてもらえるタイミングがなく、その結果として就職率が下がることが考えられます。
就活についての知識に自信がないという大学中退者には、就職エージェントの活用がおすすめです。
就職エージェントに登録することで、専任のアドバイザーが就活の知識を直接教えてくれるだけでなく、自分の希望にあった求人を自動で紹介してもらうこともできます。
就活の効率を大きく上げることが可能なため、就活を一人で進めていくのは不安という人は特に就職エージェントの利用を検討してみると良いでしょう。




大学中退後の人におすすめの職業
大学中退後の人におすすめできる職業としては、様々な業界や職種で活用できる汎用的なスキルが身に付く営業職や、今後も高い需要が見込まれるITエンジニアと介護職が挙げられます。
これらの職業は未経験者を歓迎している求人も多く、経験を積むことで手に職をつけることも可能です。
特に営業職やITエンジニアは、就職後に学歴や年齢が関係なく、実績次第で大卒よりも稼げるといった特徴があります。
社会人になってから努力をしてキャリアを積み上げていきたい人にぴったりな仕事と言えるでしょう。
ここからは、大学中退後の人におすすめできる営業職、ITエンジニア、介護職の仕事について詳しく解説します。
営業職
営業職は、会社や個人に対して商品やサービスを提案し、契約を取ってくる仕事です。
契約件数のみが評価のポイントとなり、活躍できれば大卒よりも稼ぐことができるという点でおすすめできます。
また、仕事内容が極めてシンプルで分かりやすく、大学で学ぶような専門的な知識が求められることもないため、大学中退者でもすぐに仕事を覚えて独り立ちできるのも営業職の特徴です。
加えて、未経験者歓迎求人や学歴不問求人も多く、応募先の選択肢が幅広いのも大学中退者におすすめできる理由です。
ITエンジニア
ITエンジニアはITサービスの設計・開発・運用に携わる技術職です。
幅広いIT知識とプログラミング知識が求められますが、完全実力主義の職業ですので、学歴に関係なく活躍できる点が魅力です。
ITエンジニアとして実績とスキルを積むことができれば、大学中退者であっても独立してフリーランスになったり、起業したりするなどキャリアパスが豊富な点もおすすめできるポイントの一つです。
手に職をつけ、今後の人生で挽回していきたいという強い思いを持つ大学中退者には、ITエンジニアの世界に飛び込むことをおすすめします。
介護職
介護職は、病気などで介護が必要な人に対して日常生活の介助を行う仕事です。
日本はこれからも高齢社会になっていくと言われていますので、需要が高く手に職をつけられる職業とも言えるでしょう。
肉体労働にはなりますが、最近では政府も主導して介護職の待遇改善に向き合ってるため、賃上げや休暇の多さといったポジティブなニュースも増えていくことが考えられます。
仕事をしていく上で、誰かに直接感謝の言葉を言われたいなど、やりがいを求める大学中退者に特におすすめできる職業です。
大学中退後に気を付けるべき注意点
大学中退後に就職活動に取り組む場合は、大卒を募集している求人には応募しないように注意してください。
システム上応募することはできるかもしれませんが、基本的に書類選考で見送りになってしまうため、精神的にネガティブな気持ちになりやすくなってしまいます。
また、バレないだろうという考えで、大学中退の事実を隠すことも避けるように注意が必要です。
面接の中で中退の事実がバレやすいだけでなく、就職後の入社手続きで大学中退の事実が明るみになれば、法的な問題にも発展しかねません。
ここからは、大学中退後に気をつけるべき注意点を2つ解説します。
1. 大卒を募集している求人には応募しない
大学中退者は学歴上高卒になりますので、求人に応募する際は大卒を募集している求人は避けるようにしましょう。
システム上、大学中退者でも大卒を募集する求人に応募することはできますが、ほぼ確実に書類選考で見送りになってしまうため、ただただ時間を無駄にするだけになります。
内定をもらえる可能性も極めて低いため、大学中退者の人は学歴不問で募集する求人をメインに応募するよう意識してください。
2. 大学中退の事実は隠さない
大学中退がデメリットになりそうだからといって、中退の事実を隠して選考に臨むことは絶対に避けてください。
面接での質問においても大学中退の事実は隠し切ることは難しいですし、就職後の入社手続きの際に大学中退の事実はほぼ確実にバレてしまいます。
大学中退者が就活をする際は、中退の事実をオープンにすることを前提としましょう。その上で、大学中退理由をポジティブに伝えることができれば、面接官はあなたが魅力的な人材だと感じてもらえるはずです。




まとめ
大学中退のその後の進路はいくつも選択肢が考えられますが、実態としては正社員としての就職を望んでいたものの、フリーターとして生活する人が多いことが分かりました。
とは言っても、大学中退者が中退後に正社員就職することは可能ですので、この記事で解説したポイントやコツを意識して就活を進めるよう意識してみてください。
また、一人で就活を進めるのが不安という場合は、大学中退者向けの就職支援サービスを使ってみるのも良いでしょう。

こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
当社の就職に関するコンテンツの中から、大学中退後の就職活動に不安を感じている方向けに、就活で困りがちなことを解決するための記事をまとめました。
- 大学中退後の就活のやり方!正社員になるための6つのやり方
- 大学中退者の就職でおすすめの仕事8選!求人を探すポイントも解説
- 大学中退後の就職は厳しい?中退して良かった声や就職成功法を解説
- 中退を履歴書に書かないのはNG?書き方の例文や面接のコツも紹介
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- 大学中退は人生終了?就職を成功させる方法や注意点を解説!
- 大学中退したその後の進路は?中退後にやるべきことも解説
小久保 友寛/元中退就職カレッジ®事業責任者
元株式会社ジェイック シニアマネージャー/「就職カレッジ®中退者コース」事業責任者。国家資格キャリアコンサルタント。これまで約1400名以上*の大学中退者やフリーターのキャリアカウンセリングや就職支援講座を行う。(*2014年8月~2020年7月)現在は、学生団体の活動支援や、企業・経営者への組織づくり支援、終活支援など、世代や立場を問わず「やりがい」や「いきがい」を育む取り組みを幅広く展開中。