
大学を辞めた後は、正社員やフリーターとして働くことが一般的ですが、他にも資格取得や別の大学に入学するといった学び直し、公務員を目指す、起業をするなど様々な進路が考えられます。進路によって自身の将来が大きく変わってくるため、あらかじめどんな選択肢があるのか知っておくことが重要です。
この記事では、大学を辞めた後にすべきことが分からない人が知っておくべき将来の選択肢や、大学を辞める前に考えるべきことについて詳しく解説します。
あわせて、大学を辞めることが就職活動にどういった影響をもたらすのかについてもご紹介しますので、これから大学を辞めようか悩んでいる人は、記事の内容を参考にしてください。




この記事の目次
大学を辞めた後の10個の選択肢を解説
大学を辞めた後の選択肢としては、正社員やフリーター、公務員など就業を目指すケースが一般的です。就業以外の選択肢であれば、他の大学や専門学校に編入したり、期間を開けて復学することなどが挙げられます。
他にも、家業を継いだり、ワーキングホリデーに行くなど様々な選択肢がありますが、それらをまとめると以下の10個の選択肢があると考えられます。
- 正社員として就職する
- フリーターとして食い繋ぐ
- 他の大学や専門学校に入学する
- 期間を空けて復学する
- 身になる資格を取得する
- 公務員を目指す
- 起業をする
- 家業を継ぐ
- ワーキングホリデーに行く
- その他
どういった選択肢を選ぶかによって、将来のキャリアプランやライフイベントが大きく変わってくることがあるので、後悔のしない選択をしましょう。
まずは大学を辞めた後の選択肢について詳しく解説します。
1. 正社員として就職する
大学を辞めた後、最も多くの人が考えるであろう選択肢は正社員としての就職ではないでしょうか。
特に一人暮らしをしながら大学に通っている人の場合、大学を中退することによって親からの仕送りが止められるケースも多く、安定した収入を手に入れるために就職活動をする人は少なくありません。
また、大学を辞めた後に何もしない空白期間が長くなればなるほど、就職活動において不利になってしまうことがあります。
大学を辞めた後、特になにかを成し遂げたいなどの目標がないのであれば、なるべく早く正社員としての就職を狙って行動するのがおすすめです。
なお、大学を中退していてもしっかり準備さえできれば正社員として就職することが可能です。大学中退者の就職活動のコツについては、後ほど詳しく解説します。
2. フリーターとして食い繋ぐ
生活するためにお金を稼ぐということであれば、正社員にならずともフリーターとして生きていくといった選択肢も考えられます。
よくあるケースとしては、大学在学中に勤めていたバイト先で働き続けるといったものがあるでしょう。
たしかにフリーターであっても、シフトにたくさん入れば正社員としての初任給以上に稼ぐことはできなくはありません。しかし、フリーターとして働くには以下のようなデメリットを考慮する必要があるでしょう。
- 働きたいだけシフトに入れるとは限らない
- 昇給や昇格が見込めない
- 欠勤したらその分まるまる収入が減る
- 社会保険や年金制度が正社員より手薄
- 社会人としてのスキルが身に付かない
もちろん、自分の自由な時間に働けて、働く上でのストレスを感じにくいといったメリットはあるものの、大学を辞めた後にいつまでもフリーターを続けるのはおすすめできません。
3. 他の大学や専門学校に入学する
今通っている大学で学ぶ勉強が自分に合わないと感じたり、もっと興味のある学問を見つけたりした場合は、他大学や専門学校への入学といった選択肢が考えられます。
この場合、大学を辞めた後もポジティブに勉強を続けていけるため、後々の人生においてプラスの選択肢になりやすいはずです。
なお、専門学校の場合は入学タイミングが比較的柔軟なため、入学条件さえ満たせれば大学を辞めた後の好きなタイミングで入学することができますが、大学に入学する場合は試験日程が大学によって大きく異なるため注意が必要です。
入学したい大学の目星が立っているのであれば、受験勉強をし始める前に試験日程を確認しておくことを忘れないようにしましょう。
また、まだ大学を辞めていないのであれば、今の大学に通いながら別の大学に入学するための試験勉強をする仮面浪人といった選択肢も取れますので覚えておきましょう。

4. 期間を空けて復学する
大学を辞めた後、期間を空けて同じ大学に再度復学するといった選択肢も考えられます。
これにより、同じサークルやゼミでの人間関係に疲れてしまった人などは、一度人間関係をリセットして新たな気持ちで大学生活をリスタートすることが可能です。
ここでいう復学というのは、中退した大学に受検することなく再度入学することを言います。イメージとしては休学した後に復帰するというのが近いでしょう。ただし、復学についてはいくつか気をつけておくべきポイントがあります。
- 大学を辞めた後から復学までの猶予期間が定められていることがある
- 退学した理由によっては復学が非承認になることがある
- ペーパー試験はないものの、面接な書類審査に合格する必要がある
復学についての取り決めは大学によって大きく異なります。特に復学できるまでの期間を超えていた場合、当然ながら復学という選択肢は取れなくなるので注意しましょう。
もし大学を辞めた後に復学をしたいのであれば、あらかじめ大学のルールを確認しておくようにしてください。
5. 身になる資格を取得する
大学を辞めた後は、大学に通っていた時間がまるまる浮くことになります。
その時間を活用して、将来自分の身になるような資格を取得することも良いでしょう。
今でこそ就職や転職において資格をそこまで重視しない企業は一定数いるものの、取得難易度が高い資格であったり、実務に直結するような資格などを取得していれば、就職活動においても非常に有利にはたらきます。
大学を辞めた後に真剣に資格勉強をしたいのであれば、以下の資格などがおすすめです。
- 日商簿記検定(2級以上)
- 秘書検定(2級以上)
- TOEIC
- 宅地建物取引士(宅建)
- マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
- ファイナンシャルプランナー/FP(2級以上)
- 社会保険労務士
これらの資格は取得難易度が比較的高いため、持っているだけで履歴書に書けるものとなっています。
また、もしまだ取得していないのであれば、普通自動車免許の取得もおすすめです。
すぐに車を使うことはないにしても、取得までに相応の時間がかかることから、大学を辞めた後の時間があるタイミングで取得してしまいましょう。
6. 公務員を目指す
公務員は市役所や官公庁などで国や地方自治体のために働く仕事ですが、実は大学を辞めた人でも公務員試験への受験資格はあります。
受検区分によって細かくは異なりますが、公務員試験においては多くの区分で学歴が不問となっています。
試験の区分としては「高卒程度」「短大・専門卒程度」「大卒程度」の3つに分けられているものの、これは学歴ではなく試験の難易度を示しているものです。
公務員試験の受験資格として大学中退者が最も注意しておかなければならないのは年齢です。仮に高卒程度の区分で受験をする場合、年齢上限は20代前半として設定されていることがほとんどです。もし大学を辞めた後に数年してから公務員を目指そうとすると、そもそも年齢的に受験できないといったことも考えられますので気をつけてください。
見事公務員になることができれば、リストラもなく長期的に腰を据えて働くことができます。年収もどんどん上げていけるため、将来への不安感を一気に拭い去ることができるでしょう。

7. 起業をする
野心的に何かを成し遂げたいと思っていたり、ビジネスで成功したいと考えていたりする場合は、大学を辞めた後に起業をするといった選択肢も一つです。
起業というと、社会を渡り歩いてきた敏腕のビジネスパーソンが行うものというイメージがあると思いますが、実際には20代の若者が起業するケースも少なくありません。日本政策金融公庫総合研究所の調査によれば、起業をする29歳以下の割合は全年代のうち20%程度を占めていることが分かっています。
ただし、起業をする場合は「起業」を最初の目的に置くのではなく、あくまでも「自分が成したいビジネスは何なのか」といった観点からスタートさせるようにしましょう。社会や人々のどんな悩みを解決したいのかを考え、それを解決できるサービスを作ることで初めて利益が生み出せます。
このような観点を持って事業計画書を作ることができれば、銀行融資や投資を受けて資金を調達することもできるため、選択肢がさらに広がります。起業は難しいですがやりがいもありますので、大学を辞めて真剣に取り組むのも決して悪くない選択肢と言えます。
8. 家業を継ぐ
実家が自営業をしていたり、会社の経営に携わっていたりする場合は、大学を辞めた後に家業を継ぐといった選択肢も考えられます。事実上の就職となりますが、普通の民間企業への就職と異なり、仕事を教えてもらいやすく、またお金を稼ぐ以外のやりがいを感じられるのがポイントです。
ただ、継ごうとする家業がニッチであったり、市場規模が小さかったりする場合は見える世界が狭いまま今後数十年を生き続けることになります。例えば、大学を辞めた後にまずは家業を継ぎ、1,2年経ったら民間企業に就職するといったキャリアプランを考えてみるのもおすすめです。
9. ワーキングホリデーに行く
ワーキングホリデーとは、外国に滞在しつつ、滞在資金をその国で働くことで稼ぐことを目的とした一種の留学のような制度です。日本と協定が結ばれている国にしかワーキングホリデーに行くことができず、また同じ国には一生で一度しか行けないなど様々な条件が設けられているのが特徴です。
ワーキングホリデーの期間は原則1年間で、国によっては最長3年間と長い場合もありますので、大学在学中や社会人になった後は難しいでしょう。大学を辞めた後の自由な時間が多いタイミングこそ、ワーキングホリデーに行くチャンスとも言えます。
語学力を引き上げたかったり、一生に一度しかできないような経験をしたいという人におすすめの選択肢です。
10. その他
その他の選択肢としては、以下のようなものが挙げられます。
- 就農するために農業法人に就職する
- フリーランス(個人事業主)になる
- プロゲーマーを目指す
- 趣味を仕事にする
ここまで解説した通り、大学を辞めた後にはたくさんの選択肢が用意されていますので、自分がなりたい将来をイメージし、取るべき行動を考えてみてください。
大学を辞めた後の末路は?人生終了?
大学を辞めたからといって、人生終了になるわけではありません。
確かに大学を辞めると学歴としては高卒扱いになるため、応募できる求人が減ったり、面接でネガティブな印象を与えてしまいやすくなりますが、高卒扱いでも正社員として就職する事は不可能ではありません。
また、社会人になった後は学歴よりも実務経験やスキルの方が重視されるため、就職活動を経てうまく正社員になることができれば、大学を辞めたとしても決して悪い末路を変えるとは限らないでしょう。
ここからは大学を辞めた後の末路が決して人生終了とは言えない理由について詳しく解説します。
大学を辞めたとしても人生終了ではない
大学を辞めたとしても、就職できずに人生が終了してしまうといったことはありません。元に日本の求人倍率は右肩上がりで増えており、今や一人の就職希望者に対して2,3件の求人があるといった、求人余りの状況になっています。
もちろん、就職だけでなく学び直しをしたり、趣味に本気で取り組んでみたり、一生に一度しかできないような経験をしてみたりと、行動さえすればいくらでも自分の人生を豊かにすることはできます。
確かに大学を辞めることは、その瞬間において人生のどん底に落ちてしまったと感じるかもしれません。ですが頑張り次第でいくらでも挽回できますので、そこまで落ち込む必要はないでしょう。
こちらの記事でさらに詳しく、なぜ大学中退が人生終了ではないのかを解説しています。さらに知りたい方は参考にしてみてください。
就職や転職が難しくなりやすい
大学を辞めることをネガティブに捉えなくても良いといった解説をしましたが、一方で大学中外という事実が就職・転職の難易度を上げることに繋がりやすいのもまた事実です。
まず、大学を辞めることにより学歴が高卒になりますので、大卒以上を対象とした求人に応募できなくなります。正確に言えば応募をしてもほぼ確実に書類選考で見送りになるため、実質的に選べる就職先が減るといったデメリットがあります。
また、面接官による大学中退者へのネガティブイメージも避けられません。大学を辞めたということは、就職した後もすぐに辞めてしまうかもしれないと思われやすくなるので、面接の通過率が下がることも考えられます。
ただ、とはいっても人手不足の会社が多い現状ですので、自己分析や企業研究、面接対策をしっかりと行えば大学中退者であっても希望の会社から内定をもらうことは十分に可能です。
社会人は学歴よりも経験の方が重要
社会人になった後は、学歴よりもどういった仕事ができるのかといった経験の方が強く重視されます。特に営業職などは営業実績さえ出せれば高卒であっても大卒より高い収入を得ることは珍しくありません。
社会人になる最初の一歩は確かに大学を辞めている場合難しいかもしれませんが、一度社会人になれれば頑張り次第でいくらでも自身の未来を切り開いていくことができます。従って、大学を辞めたとしても人生が終了してしまうといったことはないと言えるのです。

大学を辞めたいと感じる主な原因
大学を辞めたいと感じる背景には、学業や経済面、人間関係などが挙げられます。
特に大学は高校までと異なり、きちんと努力しないと卒業ができないため、講義に真剣になれないと卒業の見込みが立たず、大学そのものに対するモチベーションを下げてしまうことに繋がります。
大学を辞めたいと感じるきっかけになる原因の種類を知っておくことで、自分が大学に対してネガティブな感情に陥ってしまっている原因を突き止めることができます。
自分の感情を言語化できれば対策を立てやすくなるため、大学を辞めたいと感じる主な原因について理解を深めておきましょう。
学業についていけなくなった
大学の講義は高校までとは異なり、自己管理をして臨むことが前提となるため、学習についていけずに悩んでしまうケースも少なくありません。特に大学2年以降は専門的な内容に入ってくることもあり、単位を落として大学に通うモチベーションを失ってしまうことがあります。
また、大学ではサークル活動やアルバイトなど様々なことに時間を使えるため、勉強との両立がうまくできずに学業についていけなくなるパターンも考えられます。このように、学業面で苦戦してしまうと「自分には大学生活があっていないのではないか」と感じてしまうきっかけになります。
どうしても学業についていけなくなった場合は、学部の変更や休学など別の選択肢を検討すると良いでしょう。
経済的に厳しくなった
大学の学費や生活費の負担が重いことが原因で中退を考える学生も少なくありません。特に私立大学に通っている場合は、学費だけでも年間で100万円以上かかるだけでなく、家計が急変したり、生活費がまかなえなくなることで大学を辞めたいと感じるケースも見られます。
加えて、生活費や学費を自分でおうとするとアルバイトを増やすことになりますが、学業との両立ができなくなり、結果として大学を辞めざるを得ない人もいます。
経済的な問題は、大学の奨学金制度や一時的に休学をしてお金を貯めるといった方法もあるので、まずは大学の学生窓口に相談することがおすすめです。
大学の人間関係が自分と合わない
大学は自由な環境である一方で、人間関係に悩む学生は少なくありません。高校までのように固定されたクラスがないため、孤立感を覚えやすかったり、サークルやゼミでの人間関係がストレスに感じることもあるでしょう。
また、価値観の合わない集団の中で疎外感を感じたり、ゼミのメンバーとうまく研究を進めることができないことで、大学そのものに対するモチベーションを下げてしまい、中退を検討する人もいます。
人間関係の問題で、どうしてもストレスが解消できない場合は、大学のカウンセラーに相談したり、休学を利用して一度キャンパスから離れてみるのも選択肢です。
別のことに興味を持った
大学での学びや経験を通じて、他の分野や趣味に強い興味関心を持つと、大学に通う意味を見出せなくなり、中退したいと考えるきっかけになります。例えば起業やバンド活動、海外で活動したいなどの理由で大学を辞める人もいます。
一見するとポジティブな中退理由と言えるものの、現実的に興味や夢を実現するためには相応の準備や計画が求められます。やりたいことができたからといって安易に中退するのではなく、まずは情報収集や現実性の検討などを行い、自分の判断が本当に後悔しないか冷静に見極めることが大切です。
大学を辞める前に考えるべきこと
大学を辞める前に、あらかじめ自分の気持ちや置かれている状況を整理することが大切です。なぜ辞めたいのかを言語化する事はもちろん、どうしても耐えられない場合は中退ではなく休学の方法を検討すべきです。
また、自分1人だけだと偏った判断になってしまうこともあるため、親や大学に相談することも有効です。合わせて、大学を辞めた後に就職活動にスムーズに入っていけるよう、正社員就職の取り組み方について考えることも重要です。
ここからは、大学を辞める前に考えるべきことを4つの観点から解説します。
なぜ辞めたいのか言語化する
大学を辞めたいと感じた時は、まずはその理由を明確に言語化することがポイントです。「なんとなく辞めたい」だけだと後悔してしまう必要があるため、「学業に意欲が持てない」「家計が厳しい」「◯◯に挑戦したい」など具体的な動機を整理しましょう。
中退したい理由を明確にすることで、本当に中退すべきなのかや、他の選択肢があるかを判断しやすくなります。加えて、将来的に就活で中退理由を説明する際にも言語化しておくことが役立ちます。
自分の気持ちを言語化をするためには、思考をとにかく紙に書き出したり、信頼できる人に話してみると言った方法がおすすめです。
中退ではなく休学を検討する
大学を中退する前に、まずは休学という選択肢を検討することも重要です。休学であれば籍を残したまま一定期間大学生活から離れることができるため、自分の将来についてゆっくり考えたりメンタルを回復させることが可能です。
また、経済的に厳しい場合であっても、休学期間中であれば学費の負担を大きく軽減できますので、貯金をした後に再び復学するといったことも可能になります。中退後に後悔しないためにも、まずは休学を検討すると良いでしょう。
親や大学に相談する
大学を辞めたいと感じたときには、1人で判断しようとすると偏った思考に陥ってしまい、結果的に後悔する選択に繋がりやすくなります。親や大学の教職員など、客観的な視点を持った大人の意見を聞くことで、大学を辞めるべきかどうかを判断しやすくなります。
大学には学生向けの相談室や、キャリアセンターといった専門的な相談窓口があるので、学業や人間関係の相談が可能です。
また、親に相談することで、家計的な問題を解消することに繋がることもあるなど、相談によって大学を辞めたいと感じている根本的な原因を解消することにも繋がります。
どうしても悩んでしまった場合は、自分だけで答えを出そうとせず、周りの人のサポートを受けながら今後の進路を慎重に考えていくスタンスを持っておきましょう。
正社員就職について調べる
大学を辞めた後に正社員就職を検討している場合は、事前に情報収集をしておくことが大切です。もし大学を辞めた後にフリーター期間が長引いてしまうと、それだけで正社員就職できる可能性が低くなってしまうため、スピーディーに就活に取り組むことが重要になってきます。
正社員就職について調べるためには、求人サイトやハローワークなどで実際の求人を見てみるだけでなく、就職エージェントを活用して実際の就活の流れやコツを教えてもらう方法もおすすめです。
特に大学中退者向けの支援実績が豊富なエージェントであれば、イチから丁寧に正社員就職について知識を学ぶことができます。
大学を辞めた後に後悔する人の特徴3選
大学を辞めた後も様々な進路があるので、自分が納得する選択肢を選べばより良い人生に繋がる可能性がある一方で、後悔するような人も少なくありません。
例えば大学を辞めたい理由を言語化することなく、やりたいこともないまま大学を中退してしまったような場合は、辞めた後に無駄な時間を過ごしてしまいやすくなります。
また、誰に相談することもなく大学を辞めてしまったり、失敗をいつまでも引きずってしまうような人だと、将来的に後悔するリスクが高くなります。
ここからは、大学を辞めた後に後悔する人の特徴を3つご紹介します。いずれかに当てはまる場合は大学を辞めることを避けておいた方が良いでしょう。
1. やりたいことが特にない人
大学を辞めた後は、自分の好きな進路を選択できる時間を得ることができます。しかし、やりたいことや目指したい姿が特にないような人の場合、大学を辞めた後に無駄な時間を過ごす可能性が高くなるでしょう。
何もやりたいことがない人が大学を辞めれば、とりあえず生活していくためにフリーターになるか、実家に戻って寝て起きるだけの毎日を過ごすことが考えられます。そうなれば空白期間がどんどん長くなっていってしまいますので、結果的に今後の人生において不利になるケースが増え、後悔することになるはずです。
2. 相談せずに大学を辞めてしまった人
誰にも相談せずに大学を辞めると、様々なケースで後悔する可能性が高いです。
例えば学費が支払えずに大学を辞めた場合、実は学務課に事前に相談すれば自分の知らなかった奨学金が利用できたといったことが考えられますし、親に相談すれば学費をなんとか立て替えてもらえたなんてこともあり得ます。
また、人間関係に悩んでいたのであれば、友達に相談することで解消されていたかもしれません。大抵のことは人に相談することで解消できる傾向にあります。何らかの理由で大学を辞めたいと思っているのであれば、まずはその原因を解消できないか、周りの人に相談してみることをおすすめします。
3. 失敗をいつまでも引きずってしまう人
性格的に失敗をいつまでも引きずるようなネガティブな人も、大学を辞めた後に後悔する可能性が高いです。
ネガティブな人からすれば、大学を辞めることは自分の人生における最大の失敗とすら考えてしまうでしょう。ここから派生して「大学を辞める自分にできる仕事はない」「自分は人よりも劣っている」などとどんどん陰鬱な気持ちが積み上がっていってしまい、人生そのものがつまらないものになることが考えられます。
ネガティブな人は成功体験を積み重ねていくことで、自己肯定感が高まり、自分に自信が持てるようになっていく傾向にあります。まずは大学卒業を目標にして頑張ることにより、将来的にポジティブな思考を持てる可能性もあるので、大学を辞めずに通い続けてみるのがおすすめです。

大学を辞めたあとの就職活動はどうなる?
大学を辞めた後は、最終学歴は高卒となり、中途採用枠での就職活動を進めることになります。新卒枠での就職活動はできませんので、一括採用のチャンスがなかったり、学歴で評価されづらくなるといった注意点がある事は認識しておきましょう。
また、大学を中退した事がネガティブな印象に繋がり、新卒での就活に比べて書類選考や面接で見送りになりやすくなる点も、あらかじめ認識しておく必要があります。
ここからは、大学を辞めた後の就職活動がどうなるのかについて詳しく解説します。
高卒として就活を進めることになる
大学を中退すると最終学歴は高卒となるため、大卒以上を募集していることが書かれている求人には応募できなくなります。また、高卒と同じ条件での選考になれば、就職後に大卒よりも低い給与テーブルになることもあります。
ただ、IT業界やベンチャー企業などを始め、学歴よりも実務能力や意欲・ポテンシャルを重視して求人募集をしている企業も少なくないため、中退後の行動や就活における軸がはっきりしていれば、理想の就職を実現することが可能です。
新卒枠ではなく中途採用枠で選考を進める
大学を中退することで新卒の就職活動ができなくなるため、中途採用枠で選考に進んでいくことになります。新卒採用は卒業見込みのある学生が対象になるため、学歴やポテンシャルだけで大手企業や人気企業に就職することが可能です。
一方、中途採用枠の場合は経験や即戦力が求められる募集が多くなることから、書類選考や面接で見送りになることが多くなりがちです。大手企業や人気企業への就職は新卒よりも難しくなる点は覚えておく必要があります。
ただし、昨今では既卒者や第二新卒を積極的に採用している企業も増えてきていますので、中体理由を明確に言語化しつつ、就職後にどういったキャリアに挑戦していきたいか伝えることができれば、理想的な会社から内定をもらうことができるでしょう。
中退の事実がネガティブな印象に繋がる
就職活動において、大学中退という経歴は面接官に対してネガティブな印象を与えるリスクに繋がります。企業側は「採用しても嫌なことがあったらすぐに辞めてしまうのではないか」といった印象を持ちやすくなるため、中退をした理由を明確に伝えて不安を払拭する必要が出てきます。
また、大学中退の理由を伝えるにあたっては「その経験から何を学び、今後はどうしていきたいのか」までセットで伝えないとネガティブな印象を拭えません。就職エージェントなどの模擬面接を通じ、自分の考えの伝え方をブラッシュアップしておくことが重要です。
大学を辞めた後に就職する際のポイント
大学を辞めた後に就職を目指す場合は、中退理由を明確にしながら、出来る限り空白期間を作らず早めに就職活動を進めていくことがポイントです。
また、求人を比較検討していくフェーズでは、学歴不問や未経験者歓迎の求人に積極的に応募していくことが重要です。合わせて、大学中退者を対象とした就職サービスを利用することで安心して就活に臨むことができるでしょう。
ここからは、大学を辞めた後に就職を目指す際のポイントについて5つご紹介します。
大学を辞めた理由を整理する
大学を辞めた人が面接をする際は、ほぼ確実に面接官から大学を辞めた理由について聞かれます。この際、上手く回答してポジティブな印象を与えることができないと、選考に通過できる可能性を大きく下げることに繋がります。
どうしても大学中退者に対しては最初から面接官はマイナスイメージを持っていますので、見込みのある人材だと思ってもらうためにも、今一度自分が大学を辞めてしまった理由を整理し、言語化するようにしてください。
大学を中退した実際の理由は人それぞれとなりますが、多くは学業に対してやる気が出なかったり、経済的な事情といったものと考えられます。まずはその現状を把握しつつ、面接に向けて上手く言い換えることを検討しましょう。
伝え方としては、「中退したことで自分の本当にやりたいことが分かった」など中退したことに意味を持たせることや、「中退したことを失敗と受け止め、これからどうしていきたいか」など将来のビジョンをセットにすることが考えられます。
大学を辞めた理由を上手く考えたい人は、以下の記事も合わせて参考にしてみてください。
空白期間をなるべく作らず就職活動を進める
大学を中退した後すぐに正社員就職ができない場合は、フリーターとなり空白期間ができることになりますが、空白期間が長引けば長引くほど正社員就職ができる割合は少なくなっていきます。
労働政策研究・研修機構の調査によれば、フリーター(空白)期間と正社員になれた人の割合は、以下のようにまとめられています。
フリーター期間 | 正社員になれた人の割合 |
---|---|
6ヶ月以内 | 64.0% |
7ヶ月から1年 | 58.3% |
1年から2年 | 52.2% |
2年から3年 | 58.9% |
3年超 | 48.9% |
このように、空白期間が6ヶ月以内であれば64.0%が正社員になれますが、1年を超えると10%以上正社員になれた人の割合が低くなってしまいますので、出来る限り早く行動をすることが正社員を目指す上で最も重要と言えます。
学歴不問の求人に応募する
大学を辞めた人は、中途採用募集の求人に応募して就職活動を進めていくことになります。
中途採用募集の求人は新卒募集の求人とは異なり、求人検索条件が豊富となっていますが、特に学歴不問の求人に応募していくのがポイントです。
学歴不問の求人は、文字通り応募者の学歴に関係なく採用するといったものになるため、大学を辞めた人でも内定を獲得できるチャンスが高くなっています。
むしろ、学歴不問求人には中卒や大学に入学したことのない高卒が応募してくることもあり、大学に入学した実績があるという点で有利になることもあるでしょう。
ちなみに、中途採用募集の求人には募集条件として「大卒以上」であることを記載しているものもあります。それらの求人に大学を辞めた人が応募しても書類選考でほぼ確実に見送りになりますので、応募をしないようにしてください。
できるだけ多くの求人に応募する
中途採用募集の場合、欠員を補充する目的で採用活動をするケースが少なくありませんので、内定獲得の倍率が新卒よりも高いことが基本です。そのため、大学中退者に限らず書類選考や面接で見送りになることが多いのが現実です。
あるデータによれば、中途採用枠内定を獲得した人の平均応募社数は21社となっており、就職するためにはできるだけ多くの求人に応募することは最早必須といっても過言ではありません。
特に就職活動を始めたての頃にはたくさん求人に応募するのがおすすめです。おそらく見送りになることも多いはずですが、面接に場慣れすることでどんどん自分の面接対応スキルが上がっていくので、結果的に内定を獲得できるスピードも早められると考えられます。
大学中退者も対象にした就職サービスを利用する
先ほど触れた通り、大学を辞めた人は中途採用募集の求人に応募する必要がありますので、必然的にCMで見たことのあるような転職サイトや転職エージェントといった就職サービスに登録しようと思うでしょう。
しかし、それらのサービスは社会人経験のある人を対象としていることが多く、大学を辞めたばかりの人の支援のノウハウが弱かったり、社会人経験者のみを募集する求人が多かったりと、就職活動を進めていく上で不都合を感じる可能性が高いと考えられます。
大学中退者がこれから就職活動をしていくのであれば、大学中退者の支援も対象としていることを謳っている就職サービスを利用するのがおすすめです。
そのようなサービスであれば、大学中退者でも不利になることなく選考を進められる求人が多く見つけられるはずですので、気になるサービスを見つけたらまずは2,3つ程度は登録してみると良いでしょう。




大学を辞めた人におすすめの仕事5選
大学を辞めた後に就職を目指す場合は、学歴不問や未経験者歓迎の求人が多い職種がおすすめです。
中でも、様々な仕事に汎用的に活用できるスキルやスタンスが身に付く以下のような職種であれば、社会人になった後スキルを活かしてキャリアアップをしていくことが可能です。
- 営業職
- ITエンジニア
- 事務職
- 販売・サービス職
- 施工管理
これらの職種は、大学を辞めた人でも就職実績があるだけでなく、特別な資格が必要ないため、面接対策やポテンシャルの高さをアピールできれば正社員就職を実現できるでしょう。
それぞれの仕事内容や、大学を辞めた人におすすめできる理由について詳しく解説していきます。説しますので、まだ就きたい仕事が決まっていない人は参考にしてみてください。
1. 営業職
営業職は、会社や個人に対して自社の商品やサービスを提案し、契約を取ってくる仕事です。行動力やコミュニケーション能力が求められますが、やることが比較的シンプルなため社会人未経験者には特におすすめです。
また、営業実績さえ出すことができれば大学中退者であっても大卒より高い評価をもらって昇格することもできる点がポイントです。営業経験を積んで管理職になったり、より良い待遇の会社に転職したりと、キャリアパスが豊富な点も魅力の一つと言えるでしょう。
2. ITエンジニア
ITエンジニアは、ITサービスを開発するための設計やプログラミング、運用保守を行う技術職です。仕事上学歴は関係なく、技術力さえあれば活躍の場をどんどん広げていけるようになっており、大学中退者でも高い年収が期待できるのが特徴です。
ただ、ITエンジニアは就職した後も技術の勉強を重ねていかなければならない点には注意が必要です。会社によっては勉強会を定期的に実施していることもありますので、特に未経験からITエンジニアになる場合は研修制度や中途入社者へのフォローがしっかりしている会社を選ぶのがおすすめです。
実績や経験を積むことができれば、将来的にはフリーランスとして活躍もできます。将来性も非常に高い仕事ですので、大学中退を機に逆転を狙いたい人はITエンジニアを目指してみると良いでしょう。
3. 事務職
事務職は、会社の事務作業を一手に担う仕事であり、業務内容によって経理、総務、労務などの職種名に分けて募集している会社もあります。
いわゆるオフィスワークが中心となりますので、精神的なストレスも少なく、専門的なスキルがいらないことから未経験かつ学歴不問で募集している求人が多いのがポイントです。
仕事の特性上残業がほとんどないというケースもあり、とりあえず働きたいという人にはぴったりではある反面、非常に人気の仕事となりますので、大学中退者が事務職を目指すのであれば人一倍就職活動準備を徹底していく必要があります。
4. 販売・サービス職
販売・サービス職は、いわゆる店舗スタッフとして接客を中心に行う仕事の総称です。勤める店舗によって取り扱う商品やサービスが変わりますので、自分の好きなものに囲まれながら働くことが可能です。
業務ではとにかく高いコミュニケーション能力が求められるため、面接での受け答えはハキハキと明るく対応するのがポイントです。逆に言えば、それさえできれば大学中退者でも内定を獲得できる可能性が高く、社会人デビューにおすすめの仕事と言えます。
店舗スタッフとしての経験を積んだ後は、店長やスーパーバイザー、エリアマネージャーなどのキャリアアップもできますし、営業職などにキャリアチェンジができるなど、キャリアの幅も広いのが特徴です。
5. 施工管理
施工管理は、建築現場がスケジュール通りに施工できるかを監督する仕事です。建築作業は職人や大工がやりますので、施工管理の人が建築作業に直接関わるということはありません。
未経験からでも就職できる求人が多く、また経験者が非常に少ない仕事でもあることから、実務経験を積んでいくことにより高い年収が期待できます。ただ、現場や会社によっては極端に朝が早かったり、やることが多かったりときついケースも少なくないので、応募する際には求人票を確認するだけでなく、転職口コミサイトのチェックも忘れずに行いましょう。

大学を辞めた後に気を付けるべき注意点
大学を辞めた後は一時的に自由な時間ができるものの、将来のキャリアを考えるといつまでも自由な時間があるわけではない点に注意が必要です。
加えて、新卒カードが使えなくなるため、ポテンシャルによる大手企業や人気企業への就職ができない点もリスクとして認識しておく必要があるでしょう。
特に大学を辞めた後にダラダラとフリーターを続けてしまうことは、自分の将来にとって大きなデメリットに繋がり得るため、大学中退者向けの就職エージェントを使うなどして、出来る限り早く正社員就職を目指すようにしてください。
ここからは、大学を辞めた後に気をつけるべき注意点について3つの観点で解説します。
自由な時間がいつまでもあると思わない
大学を辞めた後は一時的に自由な時間ができますが、その時間がいつまでもあるとは思わないようにしましょう。何もしない空白期間が長引けばその分正社員就職の難易度が高まります。
どんな人も、やがて生きるために就職をする必要が出てくることを考えると、すぐに就職しないにしろ自由な時間を使って資格を取得したり、独学で新しい勉強をしたりするのがおすすめです。
新卒カードは使えないと思った方がいい
新卒カードは文字通り大学を卒業したばかりの人だけが使える特権です。そのため、大学中退者は新卒として就職活動を進めることができない点に注意してください。
既に解説した通り、大学中退者は中途採用枠で就職活動を進めていくことになります。学歴上は高卒になってしまうため、特にコミュニケーション能力や企業研究などで熱意のアピールをすることを意識しましょう。
就職活動のいろはさえ理解できていれば、新卒カードがなくても十分内定を勝ち取ることができます。もし自分一人で就職活動の流れを情報収集するのが難しいと感じるのであれば、就職エージェントなどのサポートを受けるのもおすすめです。
フリーターを続けないようにする
とりあえず生きていくことだけを考えるのであれば、フリーターという進路も考えられます。しかし、フリーターは将来を見据えると非常に不安定な生き方となりますので、できるだけ早く正社員として就職するのがおすすめです。
正社員になることで社会人経験が積めるだけでなく、社会で生きていくためのビジネススキルを習得することができるため、今後の人生を有利に立ち回れるようになります。長くともフリーター生活は半年程度に留め、その期間で就職活動を並行して進められると、大学を辞めた後でもより良い人生をおくれるはずです。




まとめ
大学を辞めた後には、たくさんの進路が考えられます。
よく考えて自分が納得できる選択をすることができれば、たとえ大学を中退していたとしても良い人生にしていくことが可能です。
もし大学を辞めた後にやりたいことがないのであれば、正社員としての就職を目指すのが最もおすすめです。
この記事で紹介したような仕事なら、大学中退者でも活躍していくことができますので、気になる人は就職サービスに登録して実際に求人を比較検討してみましょう。


こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
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